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2.7.4. 新しいネットワーキングユーティリティー (ncat)

Red Hat Enterprise Linux 7 の netcat の代わりとして、新たに追加されたネットワークユーティリティー ncatncat は、信頼できるバックエンドツールで、他のアプリケーションやユーザーとネットワーク接続できるようにします。コマンドラインからデータの読み取りと書き込みを行い、通信に TCP と UDP の両方を使用します。

ncat のコマンドのいくつかは、netcat が元々提供していたものとは異なるか、同じオプションでも異なる機能を提供します。この違いは、以下のリストで要約されています。

  • netcat -P オプションは、認証が必要なプロキシーサーバーに提示するユーザー名をとっていました。この動作を行う ncat オプションは、--proxy-auth user[:pass] になります。
  • netcat -X オプションは、プロキシサーバーとの通信時に使用するネットワークユーティリティー用に指定されたプロトコルをとっていました。この動作を行う ncat オプションは --proxy-type です。
  • netcat -x オプションは、プロキシサーバーと接続するためのネットワークユーティリティー用のアドレスおよびオプションのポートをとっていました。この動作の ncat オプションは --proxy です。これは IP アドレスとオプションのポート (例: --proxy host[:port]) を取ります。
  • netcat -d オプションは、stdin からの読み取りを無効にしていました。ncat -d オプションでは、ユーザーが読み取りと書き込み操作間の待ち時間を指定することができます。ただし、ncat では、netcat -d と同様に動作する ----recv-only オプションを利用できます。
  • netcat -i オプションは、テキスト行の送受信間隔または複数ポートへの接続間隔を指定していました。ncat -i オプションでは、接続がタイムアウトして切断されるまでの待機時間を指定します。ncat には netcat -i オプションと同様のものはありません。
  • netcat -w オプションは、確立できない接続がタイムアウトして切断されるまでの待機時間を指定していました。ncat -w オプションでは、タイムアウトまでの接続試行時間を指定します。

netcat で利用できたオプションによっては、ncat に同等のものがないものもあります。Ncat は現在、以下を実行できません。

  • ソケット上でのデバッグの有効化 (以前は netcat -D が提供)。
  • TCP 送受信バッファーサイズの指定 (以前は netcat -I および netcat -O が提供)。
  • 送信元もしくは宛先ポートがランダムに選択されることを指定 (以前は netcat -r が提供)。
  • TCP MD5 シグネチャーオプション、RFC 2385 経由での BGP セッション保護の有効化 (以前は netcat -S が提供)。
  • サービスの IPv4 タイプを指定 (以前は netcat -T が提供)。
  • UNIX ドメインソケットの使用を指定 (以前は netcat -U が提供)。
  • 使用するルーティングテーブルを指定 (以前は netcat -V が提供)。
  • データの送信なしにリスニングデーモンをスキャン。
  • テキスト行の送受信間隔または複数ポートへの接続間隔を指定。

ncat ユーティリティーは nmap-ncat パッケージが提供します。ncat についての詳細情報は、man ページを参照してください。

$ man ncat