Red Hat Training

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2.2.2.4.2. ブートパラメーターへの変更

新インストーラーでは、dracut を使用してディスクおよびネットワークを設定します。したがって、Red Hat Enterprise Linux 6 と Red Hat Enterprise Linux 7 の間で、カーネルコマンドラインのブートパラメーターにいくつか変更がなされました。

新パラメーター

inst.stage2
読み込み対象のインストールプログラムのランタイムイメージの場所を指定します。構文は、inst.repo パラメーターと同じです。このオプションはイメージ以外のものをすべて無視し、パッケージ場所の指定に使用することはできません。
inst.dd
指定された場所にあるパッケージでドライバーパッケージをアップデートします。このオプションは複数回使用できます。場所に関する構文は、inst.repo パラメーターと同じです。
inst.geoloc

言語およびタイムゾーンを事前設定するために、インストーラーにどの位置情報を使用するかを設定します。デフォルト値は provider_fedora_geoip です。このパラメーターで有効な値には、以下のものが含まれます。

表2.2 位置情報の値

Effect

0

位置情報を無効にします。

provider_fedora_geoip

Fedora GeoIP API を使用します。

provider_hostip

Hostip.info GeoIP API を使用します。

inst.usefbx
ハードウェア固有のドライバーではなく、フレームバッファー X ドライバーの使用を指定します。このオプションは、inst.xdriver=fbdev と同じです。
bootdev
起動インターフェースを指定します。このオプションは、ip を 2 回以上指定する場合に必須となります。
inst.multilib
multilib パッケージ用にシステムを設定し、たとえば、64 ビットシステム上への 32 ビットパッケージのインストールを可能にします。
gpt
マスターブートレコード (MBR) ではなく、GUID パーティションテーブル (GPT) にパーティション情報をインストールします。
inst.virtiolog
ログ転送に使用する virtio ポートを指定します。デフォルト値は、org.fedoraproject.anaconda.log.0 です。このポートが存在する場合は、それが使用されます。
rd.dasd
DASD (ダイレクトアクセスストレージデバイス) アダプターデバイスバス識別子をとり、オプションでコンマ区切りの sysfs パラメーターと値のペアをとります。指定されたデバイスバス ID で DASD をアクティベートし、sysfs パラメーターを指定された値に設定します。たとえば、rd.dasd=adaptor_id,readonly=0 となります。このパラメーターは、複数の DASD をアクティベートするために、複数回にわたり指定することができます。
rd.zfcp

FCP (zFCP) 上の SCSI アダプターデバイスバス識別子、WWPN (ワールドワイドポートネーム)、および FCP LUN をとります。指定されたデバイスバス識別子、ポートネーム、および LUN で zFCP デバイスをアクティベートします。複数の zFCP デバイスをアクティベートするには、このパラメーターを複数回にわたり指定することができます。

rd.zfcp=0.0.4000,0x5005076300C213e9,0x5022000000000000
rd.znet

ネットワークプロトコルタイプおよびコンマ区切りのサブチャンネルのリストと、必要に応じてコンマ区切りの sysfs パラメーターと値のペアをとります。指定されたプロトコル用に System z ネットワークデバイスドライバーをアクティベートし、指定したサブチャンネルを設定し、指定されたとおりにパラメーターを設定します。複数のネットワークデバイスをアクティベートするには、このパラメーターを複数回にわたり指定することができます。

rd.znet=qeth,0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602,layer2=1,portname=foo
rd.znet=ctc,0.0.0600,0.0.0601,protocol=bar

変更されたパラメーター

inst.ks.sendmac
以前は kssendmac でした。発信 HTTP リクエストにヘッダーを追加します (全ネットワークインターフェースの MAC アドレスを含みます)。これは、システムのプロビジョンに inst.ks=http を使用する際に有用です。
ネームサーバー
以前は dns でした。ネームサーバーのアドレスを指定します。このオプションは複数回使用できます。

非推奨パラメーター

このリストにあるオプションは推奨されません。動作はしますが同じ機能を提供している別のオプションがあります。廃止予定のオプションの使用は推奨されせん。今後のリリースで削除される予定です。

updates
インストールプログラムの更新の場所を指定するときに使用していました。inst.updates オプションを指定します。
method
インストール方法の設定に使用されていました。代わりに inst.repo= オプションを使用してください。
repo
NFS インストールで、ターゲットがインストール可能なツリーではなく、NFS サーバー上にある ISO イメージであることを指定。この違いは自動的に検出されるようになっているため、このオプションは inst.repo=nfs:server:/path と同じになります。
dns
ドメインネームサーバー (DNS) の設定に使用していました。代わりに nameserver= オプションを使用してください。
netmask、gateway、hostname、ip、ipv6
これらのオプションは、ip オプションに統合されました。
ip=bootif
PXE サーバーからインストール時に使用される BOOTIF オプションを指定。これは自動検出されるようになっています。
ksdevice

キックスタートインストール中に使用するネットワークデバイスを設定。以下の表にあるように、このパラメーターの値は、それぞれ別のパラメーターに置き換えられています。

表2.3 キックスタートパラメーターの値

現在の動作

存在しない場合

デバイスや設定が ip または BOOTIF オプション で指定されていない限り、DHCP ですべてのデバイスの有効化を試行します。

ksdevice=link

無視 (デフォルト動作と同じ)

ksdevice=bootif

無視 (指定されている場合はBOOTIF がデフォルトとして使用されます)。

ksdevice=ibft

dracut のオプション ip=ibft に置き換え

ksdevice=MAC

BOOTIF=MAC で置き換えられます。

ksdevice=device

dracut ip オプションでデバイス仕様で置換えられます。

blacklist

指定したドライバーの無効化に使用していました。これは、以下の構文で rd.driver.blacklist dracut オプションで処理されるようになりました。

rd.driver.blacklist=mod1,mod2,...
nofirewire

FireWire インターフェースのサポートの無効化に使用していました。代わりに rd.driver.blacklist オプションを使用して、FireWire ドライバー (firewire_ohci) を無効にすることができます。

rd.driver.blacklist=firewire_ohci

削除済みパラメーター

以下のオプションは削除されました。ここに挙げるオプションは、以前の Red Hat Enterprise Linux リリースでは使用されていましたが、現行リリースでは使用することができません。

serial
出力に /dev/ttyS0 コンソールを使用するよう Anaconda に強制するために使用されていました。代わりに、console パラメーターを使用して /dev/ttyS0 コンソール (もしくは同様のもの) を指定してください。
essid、wepkey、wpakey
ワイヤレスのネットワークアクセスを設定する際に使用していました。ネットワーク設定は、dracut が処理するようになりました。これはワイヤレスネットワーキングをサポートしないので、これらのオプションが使用不能になります。
ethtool
低レベルのネットワーク設定に使用していました。ネットワーク設定はすべて、ip オプションで処理されています。
gdb
ローダーのデバッグを許可する場合に使用していました。代わりに rd.debug を使用してください。
inst.mediacheck
インストール開始前のインストールメディアの検証に使用していました。rd.live.check オプションに置き換えられました。
ks=floppy
フロッピーディスクを Kickstart ファイルソースとして指定。フロッピードライブはブートメディアとしてサポートされなくなりました。
display
リモートディスプレイの設定に使用していました。inst.vnc オプションに置き換えられました。
utf8
テキストモードでのインストール時に UTF8 サポートを追加。UTF8 サポートは自動的に機能するようになりました。
noipv6
インストールプログラムの IPv6 サポートを無効化。IPv6 はカーネルに組み込まれたので、ドライバーがブラックリストに載ることはありません。ただし、ipv6.disable dracut オプションを使って IPv6 を無効にすることは可能です。
upgradeany
アップグレードは Red Hat Enterprise Linux 7 で変更されました。詳細は、1章アップグレード方法「Preupgrade Assistant」、および 「Red Hat Upgrade Tool」 を参照してください。
vlanid
VLAN デバイスを設定。dracut vlan オプションに置き換えられます。