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4.4.9. スナップショットボリュームのマージ
lvconvert コマンドの
--merge
オプションを使用して、スナップショットを作成元のボリュームにマージできます。作成元とスナップショットボリュームの両方が閉じている状態になると、マージはただちに開始します。そうでない場合は、作成元またはスナップショットのいずれかがアクティブになり、かつ両方が閉じられている状態に初めてなったときにマージが開始します。root ファイルシステムのように、閉じることができない作成元へのスナップショットのマージは、次に作成元ボリュームがアクティブになるまで行われません。マージが開始すると、マージ後の論理ボリュームには、作成元の名前、マイナー番号、UUID が入ります。マージの進行中、作成元に対する読み取りまたは書き込みは、マージ中のスナップショットに対して実行されているかのように見えます。マージが完了すると、マージされたスナップショットは削除されます。
以下のコマンドは、スナップショットボリューム
vg00/lvol1_snap
をその作成元にマージします。
# lvconvert --merge vg00/lvol1_snap
コマンドライン上で複数のスナップショットを指定したり、LVM オブジェクトタグを使用して複数のスナップショットをそれぞれの作成元にマージしたりすることが可能です。以下の例では、論理ボリューム
vg00/lvol1
、vg00/lvol2
、および vg00/lvol3
にはすべて @some_tag
タグが付きます。以下のコマンドは、この 3 つのボリュームのスナップショット論理ボリュームを連続的にマージします。マージは vg00/lvol1
、vg00/lvol2
、vg00/lvol3
の順で行われます。--background
オプションを使用している場合は、すべてのスナップショット論理ボリュームのマージが並行して開始します。
# lvconvert --merge @some_tag
LVM オブジェクトのタグ付けに関する情報は、付録D LVM オブジェクトタグ を参照してください。lvconvert --merge コマンドについては、lvconvert(8) の man ページをご覧ください。