Red Hat Training

A Red Hat training course is available for Red Hat Enterprise Linux

第5章 IdM サーバーおよびサービスの基本的な管理

本章では、IdM に対して認証する方法など、IdM サーバーおよびサービスの管理に使用できる Identity Management のコマンドラインおよび UI ツールを説明します。

5.1. IdM サーバーの起動と停止

Directory Server、認証局 (CA)、DNS、Kerberos など、さまざまなサービスが IdM サーバーとともにインストールされます。ipactl ユーティリティーを使用して、IdM サーバー全体と、インストールしたサービスをすべて停止、起動 (開始)、または再起動 (再開) します。
IdM サーバー全体を起動するには、次のコマンドを実行します。
# ipactl start
IdM サーバー全体を停止するには、次のコマンドを実行します。
# ipactl stop
IdM サーバー全体を再起動するには、次のコマンドを実行します。
# ipactl restart
個々のサービスを停止、起動、または再起動するだけの場合は、システム管理者のガイドで説明されている systemctl ユーティリティーを使用します。たとえば、systemctl を使用した個別のサービスの管理は、Directory Server の動作をカスタマイズする場合に便利です。設定の変更には Directory Server インスタンスを再起動する必要がありますが、すべての IdM サービスを再起動する必要はありません。
重要
Red Hat は、複数の IdM ドメインサービスを再起動するには、常に ipactl を使用することを推奨しています。IdM サーバーにインストールされているサービス間での依存関係により、サービスを開始および停止する順番は極めて重要です。ipactl ユーティリティーは、サービスが適切な順番で開始および停止するようにします。