7.7. サポートしている kdump の設定とダンプ出力先

7.7.1. kdump メモリー要件

kdump でカーネルクラッシュダンプをキャプチャーしてさらに分析ができるように保存するにはシステムメモリーの一部をキャプチャーカーネル用に永続的に予約する必要があります。以下の表には、システムのアーキテクチャーおよび利用可能な合計物理メモリーを基にした kdump の最小メモリー要件一覧が含まれます。

コマンドラインでメモリー設定を変更する方法は、「メモリー使用量の設定」を参照してください。グラフィカルユーザーインターフェースで予約メモリーの設定を変更する方法については 「メモリー使用量の設定」 を参照してください。

表7.1 kdump 用に必要な最小予約メモリー

アーキテクチャー使用可能なメモリー最小予約メモリー

AMD64 と Intel 64 (x86_64)

2 GB 以上

RAM 4 KB ごとに 160 MB + 2 ビットメモリー 1 TB のシステムの場合は、224 MB が最小 (160 + 64 MB) になります。

IBM POWER (ppc64)

2 GB から 4 GB

384 MB のメモリー

 

4 GB から 16 GB

512 MB のメモリー

 

16 GB から 64 GB

1 GB のメモリー

 

64 GB から 128 GB

2 GB のメモリー

 

128 GB 以上

4 GB のメモリー

IBM Z (s390x)

2 GB 以上

RAM 4 KB ごとに 160 MB + 2 ビットメモリー 1 TB のシステムの場合は、224 MB が最小 (160 + 64 MB) になります。

さまざまな Red Hat Enterprise Linux テクノロジーの機能や制限に関する詳しい情報は、https://access.redhat.com/articles/rhel-limits を参照してください。

7.7.2. メモリー自動予約の最小しきい値

一部のシステムでは、ブートローダーの設定ファイルで crashkernel=auto パラメーターを使用するか、グラフィカル設定ユーティリティーで自動割り当ての設定を有効にすると、kdump 用のメモリーを自動的に割り当てることができます。ただし、この自動予約が機能するには、合計メモリーの特定量のメモリーを利用できる必要があります。この容量はシステムのアーキテクチャーによって異なります。

次の表は、自動メモリー割り当てのしきい値の一覧です。システムのメモリーが以下に示すしきい値を下回る場合は手動でメモリー予約を行う必要があります。

コマンドラインで設定を変更する方法については 「メモリー使用量の設定」 を参照してください。グラフィカルユーザーインターフェースで予約メモリーのサイズを変更する方法については 「メモリー使用量の設定」 を参照してください。

表7.2 自動メモリー予約に必要な最小メモリーサイズ

アーキテクチャー必要なメモリー

AMD64 と Intel 64 (x86_64)

2 GB

IBM POWER (ppc64)

2 GB

IBM Z (s390x)

4 GB

7.7.3. サポートしている kdump のダンプ出力先

カーネルクラッシュをキャプチャーする際、コアダンプを直接デバイスに書き込んでローカルファイルシステムにファイルとして保存するか、またはネットワーク経由で送信することができます。現在サポートしているダンプ出力先および kdump による非サポートが明確なダンプ出力先の全一覧を以下に示します。

コマンドラインでターゲットタイプを設定する方法は、「kdump タイプの設定」を参照してください。グラフィカルユーザーインターフェースでデフォルト動作を設定する方法については 「kdump タイプの設定」 を参照してください。

表7.3 対応している kdump のダンプ出力先

Type対応しているダンプ出力先対応していないダンプ出力先

Raw デバイス

ローカルで添付されたすべての raw ディスクとパーティション

 

ローカルファイルシステム

直接接続されているディスクドライブ、ハードウェア RAID 論理ドライブ、LVM デバイス、mdraid アレイ上の ext2ext 3ext4、および xfs ファイルシステム。

auto タイプ (自動ファイルシステム検出) など、この表で明示的にサポート対象とされていないローカルファイルシステム。

リモートディレクトリー

IPv4NFS または SSH プロトコルを使用してアクセスしたリモートディレクトリー。

NFS プロトコルを使用してアクセスした rootfs ファイルシステム上のリモートディレクトリー。

FCoE (Fibre Channel over Ethernet) プロトコルを使用してアクセスするリモートディレクトリー。

ハードウェア FCoE のダンプ出力先である qla2xxxlpfc、および bfa。 ソフトウェア FCoE のダンプ出力先である bnx2fc および ixgbe

 

ハードウェアおよびソフトウェアイニシエーター上で iSCSI プロトコルを使用してアクセスするリモートディレクトリー。

be2iscsi ハードウェア上で iSCSI プロトコルを使用してアクセスするリモートディレクトリー。

マルチパスベースのストレージ

 

IPv6 上でアクセスするリモートディレクトリー

 

SMB または CIFS を使ってアクセスするリモートディレクトリー。

 

ワイヤレスネットワークインターフェースを使ってアクセスするリモートディレクトリー

注記

ソフトウェア FCoE のダンプ出力先へダンプすると、OOM (Out of Memory) エラーが発生します。この場合は、デフォルトの crashkernel=auto パラメーターの値を大きくします。このカーネルブートパラメーターを設定する方法は 「メモリー使用量の設定」 を参照してください。

7.7.4. 対応している kdump のフィルターレベル

ダンプファイルのサイズを縮小させるため kdump では makedumpfile コアコレクターを使ってデータを圧縮して必要に応じて関連性のない情報を除外します。以下の表に、makedumpfile ユーティリティーで現在対応しているフィルターレベルの完全な一覧を示します。

コマンドラインでコアコレクターを設定する方法は、「コアコレクターの設定」を参照してください。グラフィカルユーザーインターフェースでデフォルト動作を設定する方法については 「コアコレクターの設定」 を参照してください。

表7.4 サポートしているフィルターレベル

オプション説明

1

ゼロページ

2

キャッシュページ

4

キャッシュプライベート

8

ユーザーページ

16

フリーページ

注記

makedumpfile コマンドは、Red Hat Enterprise Linux 7.3 以降の透過的なヒュージページおよび hugetlbfs ページの削除をサポートします。これらのタイプの hugepages User Page の両方を考えて、-8 レベルを使用して削除します。

7.7.5. サポートしているデフォルトの動作

kdump がコアダンプの作成に失敗すると、デフォルトでは、オペレーティングシステムが再起動します。第 1 ダンプ出力先へのコアダンプの保存に失敗した場合、kdump に別の動作を行うよう設定することができます。kdump で現在サポートしているデフォルト動作を以下に示します。

コマンドラインでデフォルト動作を設定する方法については 「デフォルト動作の設定」 を参照してください。グラフィカルユーザーインターフェースでデフォルト動作を設定する方法については 「デフォルト動作の設定」 を参照してください。

表7.5 サポートしているデフォルトの動作

オプション説明

dump_to_rootfs

root ファイルシステムにコアダンプの保存を試行します。ネットワーク上のダンプ出力先と併用する場合に特に便利なオプションです。ネットワーク上のダンプ出力先にアクセスできない場合、ローカルにコアダンプを保存するよう kdump の設定を行います。システムは、後で再起動します。

reboot

システムを再起動します。コアダンプは失われます。

halt

システムを停止します。コアダンプは失われます。

poweroff

システムの電源を切ります。コアダンプは失われます。

shell

initramfs 内から shell セッションを実行して、ユーザーが手動でコアダンプを記録できるようにします。

7.7.6. kdumpサイズの見積もり

kdump 環境のプランニングや構築の際に、ダンプファイルに必要な容量がどれくらいか把握してから作成する必要があります。これには、makedumpfile コマンドを使用すると役立ちます。

以下のように、--mem-usage 機能を使用して、ダンプファイルに必要な領域を見積もります。

# makedumpfile -f --mem-usage /proc/kcore

注記

-f オプションを使用した --mem-usage 機能は、カーネルバージョン v4.11 以降で動作します。

v4.11 よりも前のバージョンのカーネルでは、--mem-usage にオプション -f を指定して実行する前に、カーネルにアップストリームのコミット 464920104bf7 でパッチが当てられていることを確認します。

--mem-usage オプションでは、除外可能なページに関する有用なレポートが提供され、これを使用して、割り当てるダンプレベルを判断することができます。このコマンドは、システムに典型的な負荷をかけた状態で実行する必要があります。 そうでないと、makedumpfile は実稼動環境で必要とされる値よりも小さい値を返します。

[root@hostname ~]# makedumpfile -f --mem-usage /proc/kcore

TYPE            PAGES                   EXCLUDABLE      DESCRIPTION
----------------------------------------------------------------------
ZERO            501635                  yes             Pages filled with zero
CACHE           51657                   yes             Cache pages
CACHE_PRIVATE   5442                    yes             Cache pages + private
USER            16301                   yes             User process pages
FREE            77738211                yes             Free pages
KERN_DATA       1333192                 no              Dumpable kernel data
重要

makedumpfile コマンドは pages にレポートを出します。つまり、カーネルページサイズ (Red Hat Enterprise Linux カーネルの場合、AMD64 および Intel 64 のアーキテクチャーでは 4 キロバイト、IBM POWER アーキテクチャーの場合は 64 キロバイト) に対して使用中のメモリーのサイズを計算する必要があります。


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