Red Hat Training

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27.3.2. パッケージの選択

%packages コマンドを使用して、インストールするソフトウェアパッケージを記述するキックスタートファイルのセクションを開始します。
パッケージは、環境グループ、もしくはパッケージ名で指定できます。関連パッケージを含むいくつかの環境およびグループが定義されます。環境およびグループの一覧は、Red Hat Enterprise Linux 8 インストール DVD の repodata/*-comps-variant.architecture.xml ファイルを参照してください。
*-comps-variant.architecture.xml ファイルには、利用可能な環境 (<environment> タグでマーク) およびグループ (<group> タグ) を記述した構造が含まれています。各エントリーには、ID、ユーザー可視性の値、名前、説明、パッケージ一覧があります。グループがインストールに選択されていると、パッケージ一覧で mandatory とマークされたパッケージが常にインストールされ、default とマークされたパッケージは、他で個別に除外されていない場合に限りインストールされます。また、optional とマークされたパッケージは、グループが選択されている場合でも、他で明確に含める必要があります。
パッケージグループや環境は、その ID (<id> タグ) もしくは名前 (<name> タグ) を使用して指定できます。
重要
どのパッケージをインストールすればよいか分からない場合は、Red Hat では 最小インストール 環境を選択することを推奨しています。最小インストール では、Red Hat Enterprise Linux 7 の実行に必須のパッケージのみが提供されます。これにより、システムが脆弱性の影響を受ける可能性が大幅に減ります。必要な場合は、インストール後に追加パッケージをインストールできます。最小インストール の詳細は、『Red Hat Enterprise Linux 7 セキュリティーガイド』の「必要なパッケージの最小限のインストール」のセクションを参照してください。
重要
32 ビットパッケージを 64 ビットシステムにインストールするには、glibc.i686 のように、そのパッケージの構築対象である 32 ビットアーキテクチャーをパッケージ名に追記します。--multilib オプションは、キックスタートファイルで指定してください。以下で利用可能なオプションを参照してください。
重要
Initial Setup は、デスクトップ環境と X Window System がインストールに含まれていてグラフィカルログインが有効になっていないと、システムがキックスタートファイルからインストールされた後には実行されません。つまり、デフォルトでは、root 以外のユーザーは作成されません。Kickstart ファイルの user オプションでユーザーを作成する (詳細は「キックスタートのコマンドとオプション」を参照) か root として仮想コンソールでインストール済みのシステムにログインして useradd コマンドでユーザーを追加します。
%packages セクションは %end コマンドで終了する必要があります。
環境の指定
グループのほかに、インストールする環境全体を指定することができます。
%packages
@^Infrastructure Server
%end
このコマンドは、Infrastracture Server 環境の一部となっているすべてのパッケージをインストールします。利用可能なすべての環境は、Red Hat Enterprise Linux 7 インストール DVD の repodata/*-comps-variant.architecture.xml ファイルで説明されています。キックスタートファイルでは、単一の環境のみが指定可能です。
グループの指定
1 行に 1 エントリーずつグループを指定します。*-comps-variant.architecture.xml ファイルに指定したとおりに、@ 記号に続いてグループのフルネームまたはグループ ID を指定します。以下に例を示します。
%packages
@X Window System
@Desktop
@Sound and Video
%end
Core グループは常に選択されるので、%packages セクションで指定する必要はありません。
*-comps-variant.architecture.xml ファイルは、Red Hat Enterprise Linux 用に Conflicts (variant) も定義します。このグループには、ファイルの競合が発生することが分かっているパッケージがすべて含まれており、これは除外される予定です。
個別パッケージの指定
1 行に 1 エントリーで、名前で個別のパッケージを指定します。アスタリスク記号 (*) をパッケージ名の ワイルドカードとして使用することができます。以下に例を示します。
%packages
sqlite
curl
aspell
docbook*
%end
docbook* エントリーには、ワイルドカードで表されるパターンに一致するパッケージ docbook-dtdsdocbook-simple、および docbook-slides パッケージが含まれます。
環境、グループ、パッケージの除外
ダッシュ (-) を先頭に付け、インストールから除外するパッケージやグループを指定します。以下に例を示します。
%packages
-@Graphical Internet
-autofs
-ipa*fonts
%end
重要
@Conflicts (variant) グループを除外した場合でも、キックスタートファイルで * のみを使用してすべての利用可能なパッケージをインストールする方法は、サポートされていません。
%packages セクションのデフォルト動作は、オプションを使って変更する方法がいくつかあります。オプションの中には、全パッケージの選択で機能するものと、特定のグループにのみ機能するものがあります。

一般的なパッケージ選択のオプション

%packages では、以下のオプションが使用可能です。オプションを使用するには、パッケージ選択セクションの最初に追加します。以下に例を示します。
%packages --multilib --ignoremissing
--default
パッケージのデフォルトセットをインストールします。これは、対話式インストールの Package Selection 画面で選択がなされない場合にインストールされるパッケージセットに対応するものです。
--excludedocs
パッケージに含まれているドキュメンテーションをインストールしません。ほとんどの場合、通常 /usr/share/doc ディレクトリーにインストールされるファイルを除外しますが、個別に除外されるファイルは個別のパッケージによります。
--ignoremissing
インストールを停止してインストールの中止または続行を確認する代わりに、インストールソースにないパッケージ、グループおよび環境を無視します。
--instLangs=
インストールする言語リストを指定します。これはパッケージグループレベルでの選択とは異なることに注意してください。このオプションでは、インストールするパッケージグループを記述するのではなく、RPM マクロを設定して、個別パッケージからインストールする翻訳ファイルを制御します。
--multilib
64 ビットのシステムに 32 ビットのパッケージをインストールできるように、multilib パッケージ用にインストールされたシステムを設定し、本セクションで説明しているようにパッケージをインストールします。
通常、AMD64 および Intel 64 のシステムでは、x86_64 パッケージおよび noarch パッケージのみをインストールできます。ただし、--multilib オプションを使用すると、32 ビット AMD および i686 Intel のシステムパッケージが存在する場合は自動的にインストールされます。
これは %packages セクションで明示的に指定されているパッケージにのみ適用されます。キックスタートファイルで指定されずに依存関係としてのみインストールされるパッケージは、他のアーキテクチャーで利用可能な場合でも、必要とされるアーキテクチャーのバージョンにのみインストールされます。
このオプションは、インストール時および実行中のシステムで、 'yum' コマンドを使用すると機能します。
--nocore
@Core パッケージグループのインストールを無効にします。これを使用しない場合は、デフォルトでインストールされます。--nocore での @Core パッケージグループの無効化は、軽量コンテナーの作成にのみ使用してください。--nocore を指定してデスクトップやサーバーのシステムをインストールすると、システムが使用できなくなります。
注記
  • @Core パッケージグループ内のパッケージを、-@Core を使用して除外することはできません。@Core パッケージグループを除外する唯一の方法は、--nocore オプションを使用することです。
  • @Core パッケージグループは、作業 system のインストールに必要なパッケージの最小セットとして定義されています。これは、「パッケージマニフェスト」および「対象範囲の詳細」で定義されているコアパッケージには関係ありません。
--retries=
Yum がパッケージのダウンロードを試みる回数を設定します (再試行)。デフォルト値は 10 です。このオプションはインストール時にのみ適用され、インストールされているシステムの Yum 設定には影響を及ぼしません。
--timeout=
Yum のタイムアウトを秒単位で設定します。デフォルト値は 30 です。このオプションはインストール時にのみ適用され、インストールされているシステムの Yum 設定には影響を及ぼしません。

特定パッケージグループ用のオプション

以下のオプションは、単一パッケージグループにのみ適用されます。キックスタートファイルの %packages コマンドで使用する代わりに、グループ名に追加します。以下に例を示します。
%packages
@Graphical Internet --optional
%end
--nodefaults
デフォルト選択ではなく、グループの必須パッケージのみをインストールします。
--optional
デフォルトの選択に加えて、*-comps-variant.architecture.xml ファイルのグループ定義でオプションの印が付けられているパッケージをインストールします。
Scientific Support のようなパッケージグループは、必須もしくはデフォルトのパッケージが指定されておらず、オプションのパッケージのみであることに注意してください。この場合は、--optional オプションを常に使用する必要があり、このオプションを使用しないと、このグループからパッケージがインストールできません。