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18.2. インストール中のコンソールとロギング

以下のセクションでは、インストール中にログと対話式のシェルにアクセスする方法を説明しています。これは問題解決に役立ちますが、ほとんどの場合では必要ないはずです。

18.2.1. コンソールへのアクセス

Red Hat Enterprise Linux インストーラーは、tmux ターミナルマルチプレクサーを使用して、メインインターフェイスに加えて使用できるいくつかのウィンドウを表示および制御します。これらのウィンドウはそれぞれ異なる目的を果たします。インストール中の問題のトラブルシューティングに使用できるいくつかの異なるログが表示されます。ウィンドウの 1 つは、root 権限を持つインタラクティブなシェルプロンプトを提供します。オプションまたはキックスタートコマンド。
注記
一般的に、インストール関連の問題を診断する必要がなければ、デフォルトのグラフィカルインストール環境から、他の環境に移動する必要はありません。
端末マルチプレクサーは、仮想コンソール 1 で実行しています。グラフィカルインストール環境から tmux に切り替えるには、Ctrl+Alt+F1 を押します。仮想コンソール 6 で実行されるメインのインストールインターフェイスに戻るには、Ctrl+Alt+F6 を押します。
注記
テキストモードインストールを選択した場合、仮想コンソール 1 (tmux) で開始し、コンソール 6 に切り替えると、グラフィカルインターフェイスではなくシェルプロンプトが開きます。
tmux を実行しているコンソールには 5 つの使用可能なウィンドウがあります。それらの内容は、それらにアクセスするために使用されるキーボードショートカットと共に、以下の表で説明されています。キーボードショートカットは 2 つの部分に分かれていることに注意してください。最初に Ctrl+b を押してから、両方のキーを放し、使用するウィンドウの数字キーを押します。
Ctrl+b nCtrl+b p を使用して、それぞれ次または前の tmux ウィンドウに切り替えることもできます。

表18.1 利用可能な tmux ウィンドウ

ショートカット 内容
Ctrl+b 1 メインのインストールプログラム画面。テキストベースのプロンプト (テキストモードのインストール中もしくは VNC Direct モードを使用の場合) とデバッグ情報があります。
Ctrl+b 2 root 権限を持つ対話型シェルプロンプト。
Ctrl+b 3 インストールログ; /tmp/anaconda.log に保存されているメッセージを表示します。
Ctrl+b 4 ストレージログ; /tmp/storage.log に保存されている、カーネルおよびシステムサービスからのストレージデバイスに関連するメッセージを表示します。
Ctrl+b 5 プログラムログ; /tmp/program.log に保存されている、他のシステムユーティリティーからのメッセージを表示します。
Anaconda はtmux ウィンドウに診断情報を表示するだけでなく、インストールシステムから転送できるいくつかのログファイルも生成します。これらのログについては 表19.1「インストール中に生成されるログファイル」 を、インストールシステムからの転送方法は、19章IBM Z でのインストールに関するトラブルシューティングを参照してください。

18.2.2. スクリーンショットの保存

グラフィカルインストール中はいつでも Shift+Print Screen キー を押して、現在の画面をキャプチャーできます。これらのスクリーンショットは /tmp/anaconda-screenshots/ に保存されます。
さらに、Kickstart ファイルで autostep --autoscreenshot コマンドを使用して、インストールの各ステップを自動的にキャプチャーして保存することもできます。詳細は 「キックスタートのコマンドとオプション」 を参照してください。