第14章 IBM System z でのインストールの起動

Anaconda インストールプログラムの起動 (IPL) 手順は、Red Hat Enterprise Linux を稼働させる環境によって異なります (z/VM または LPAR)。

14.1. ブートパラメーターのカスタマイズ

インストールを開始する前に、必須のブートパラメーター設定があります。z/VM でインストールする場合、generic.prm ファイルで起動する前にこれらのパラメーターを設定する必要があります。LPAR でインストールする場合は、rd.cmdline パラメーターはデフォルトで ask に設定されており、これらのブートパラメーターを入力できるプロンプトが表示されます。いずれの場合でも、必要となるパラメーターは同じものです。

注記

ネットワーク設定に対話式ユーティリティーを使用していた Red Hat Enterprise Linux 6 とは異なり、全ネットワーク設定は以下のパラメーターを使用して指定する必要があります。これはパラメーターファイルの使用もしくはプロンプトで行います。
インストールソース
インストールソースは常に設定する必要があります。inst.repo= オプションでインストールのパッケージソースを指定します。詳細および構文については、インストールソースの指定 を参照してください。
ネットワークデバイス
インストール中にネットワークアクセスが必要となる場合は、ネットワーク設定を提供する必要があります。ハードドライブなどのローカルメディアのみを使用して無人 (キックスタートベース) インストールを行う場合は、ネットワーク設定は省略することができます。
基本的なネットワーク設定には ip= オプションを使用します。他のオプションは ネットワーク起動オプション に記載されています。
また、rd.znet= カーネルオプションを使用することもできます。このオプションは、ネットワークプロトコルタイプおよびコンマ区切りのサブチャネル一覧を取ります。また、コンマ区切りの sysfs パラメーターと値の組み合わせを追加で与えることもできます。このパラメーターは、複数のネットワークデバイスをアクティベートさせるために、複数回指定することができます。
以下に例を示します。
rd.znet=qeth,0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602,layer2=1,portname=foo
rd.znet=ctc,0.0.0600,0.0.0601,protocol=bar
ストレージデバイス
少なくとも 1 つのストレージデバイスが常に設定される必要があります
rd.dasd= オプションは、DASD アダプターデバイスバス識別子を受け取ってデバイスを作動させます。また、コンマ区切りの sysfs パラメーターと値の組み合わせを追加で与えることもできます。複数の DASD をアクティベートするために、このパラメーターを複数回指定することができます。例を示します。
rd.dasd=0.0.0200,readonly=0
rd.dasd=0.0.0202,readonly=0
rd.zfcp= オプションは、SCSI over FCP (zFCP) アダプターデバイスバス識別子、WWPN (world wide port name)、FCP LUN を受け取ってデバイスを作動させます。複数の zFCP デバイスを作動させるために、このパラメーターを複数回指定することができます。以下に例を示します。
rd.zfcp=0.0.4000,0x5005076300C213e9,0x5022000000000000
キックスタートのオプション
キックスタートファイルを使用して自動インストールを行う場合は、inst.ks= オプションでキックスタートファイルの場合を指定する必要があります。無人の完全自動キックスタートインストールでは、inst.cmdline オプションも便利です。詳細情報は、「キックスタートを使ったインストールのパラメーター」 を参照してください。
必須パラメーターすべてを含むカスタマイズした generic.prm ファイルの例を以下に示します。

例14.1 カスタマイズ generic.prm ファイル

ro ramdisk_size=40000 cio_ignore=all,!condev
inst.repo=http://example.com/path/to/repository
rd.znet=qeth,0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602,layer2=1,portno=0,portname=foo
ip=192.168.17.115::192.168.17.254:24:foobar.systemz.example.com:enccw0.0.0600:none
nameserver=192.168.17.1
rd.dasd=0.0.0200 rd.dasd=0.0.0202
rd.zfcp=0.0.4000,0x5005076300C213e9,0x5022000000000000
inst.ks=http://example.com/path/to/kickstart
インストール方法によっては、DVD のファイルシステム内のインストールデータの場所、もしくは FTP サーバーおよびデータのコピー先のメモリーの場所がマッピングされたファイルが必要になります。このファイルは通常 generic.ins と呼ばれ、初期 RAM ディスク、カーネルイメージ、パラメーターファイル (generic.prm) のファイル名と各ファイルのメモリーの場所が格納されています。generic.ins ファイルのサンプルは以下のようになります。

例14.2 generic.ins サンプルファイル

images/kernel.img 0x00000000
images/initrd.img 0x02000000
images/genericdvd.prm 0x00010480
images/initrd.addrsize 0x00010408
有効な generic.ins ファイルはインストーラーの起動に必要の他のファイルとともに Red Hat から提供されます。このファイルは、デフォルトとは別のカーネルバージョンを読み込みたい場合などを除いて修正しないでください。