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第11章 IBM Power Systems へのインストール中におけるドライバー更新

ほとんどの場合、Red Hat Enterprise Linux にはシステムを構成するデバイスのドライバーがすでに含まれています。しかし、かなり最近にリリースされたハードウェアが搭載されている場合、そのハードウェア用のドライバーはまだ含まれていない可能性があります。新しいデバイスのサポートを提供するドライバー更新は Red Hat やハードウェアの製造元から、RPM パッケージ が含まれる ドライバーディスク の形で入手することができる場合があります。通常、ドライバーディスクは ISO イメージファイル としてダウンロードできます。
重要
ドライバーの更新は、そのドライバーがないとインストールを正常に完了できない場合に限定してください。常に、カーネルに含まれるドライバーを、他の方法で提供されるドライバーよりも優先させてください。
インストールプロセス中に新しいハードウェアが必要になることはほぼありません。たとえば、ローカルのハードドライブへのインストールにDVD を使用する場合は、ネットワークカード用のドライバーがなくてもインストールは成功します。このような場合、インストールを完了してから、新しいハードウェアのサポートを追加します。サポート追加に関する詳細は、『Red Hat Enterprise Linux 7 システム管理者のガイド』 を参照してください。
他の状況では、インストールプロセスでデバイスのドライバーを追加して特定の構成に対応する必要がある場合があります。たとえば、ネットワークデバイス用のドライバーやストレージのアダプターカードなどをインストールして、インストールプログラムがシステムで使用するストレージデバイスにアクセスできるようにする場合などです。インストール中にこうしたサポートを追加するには、次のいずれかの方法でドライバーディスクを使用します。
  1. インストールプログラムがアクセスできる場所に直接ドライバーディスクの ISO イメージファイルを配置します (ローカルのハードドライブ、USB フラッシュドライブ、CD、DVD など)。
  2. イメージファイルからドライバーディスクを作成します (CD、DVD、USB フラッシュドライブなど)。ISO イメージファイルの CD/DVD への書き込み方法などについては「インストール CD または DVD の作成」 でインストールディスクの作り方を、USB ドライブへの書き込み方法に関しては 「USB インストールメディアの作成」 を参照してください。
Red Hat、ハードウェアの製造元、または信頼できるサードパーティなどによってインストール中のドライバー更新が必要であることが明示されている場合には、本章で説明している方法の中から 1 つ選択し、検証してからインストールを実行するようにしてください。逆に、お使いのシステムでドライバーの更新が必要かどうかが不明な場合には、ドライバーは更新しないでください。システム上に対象外のドライバーが存在すると、サポートが複雑になる可能性があります。
警告
ドライバー更新ディスクは、必要に応じて競合するカーネルドライバーを無効にする場合があります。この方法でカーネルモジュールをアンロードすると、インストールエラーが発生することがあります。

11.1. インストール中にドライバーを更新するための準備

ハードウェア用のドライバー更新が必要で、その更新が利用可能になっている場合、通常、Red Hat やハードウェアの製造元など信頼できるサードパーティーから ISO 形式のイメージファイルが提供されます。ISO イメージを取得したら、ドライバー更新の実行に使用する方法を決める必要があります。
次のような方法があります。
ドライバーの自動更新
インストールを開始すると、接続されている全ストレージデバイスの検出が Anaconda インストールプログラムによって試行されます。インストール開始時に OEMDRV というラベルが付いたストレージデバイスが検出されると、Anaconda は常にこのデバイスをドライバー更新用ディスクと認識して、このデバイス上のドライバーの読み込みを試行します。
アシスト付きのドライバー更新
インストールを開始するときに、inst.dd 起動オプションを指定できます。パラメーターなしでこのオプションを使用すると、Anaconda によりシステムに接続されている全ストレージデバイスの一覧が表示され、ドライバー更新を含むデバイスを選択するよう求められます。
手動によるドライバー更新
inst.dd=location 起動オプションは、インストールの開始時に指定しますが、location は、ドライバー更新ディスクまたは ISO イメージのパスになります。Anaconda にはドライバー更新用ディスクもしくは ISO イメージへのパスを入力してください。手動のドライバー更新では、ローカルで使用できるストレージデバイス、またはネットワーク上にある場所 (HTTPHTTPS または FTP のいずれかのサーバー) を指定することができます。
注記
inst.dd=locationinst.dd の両方を同時に使用することも可能です。ただし、この場合には Anaconda の動作は、使用する location の種類により異なります。デバイスの場合、Anaconda で、指定したデバイスから更新するデバイスを選択するように求めるプロンプトが表示され、追加のデバイスが提供されます。location がネットワークの場所の場合には、Anaconda では、ドライバーの更新を含むデバイスを選択するようにプロンプトが表示され、指定のネットワークの場所からドライバーを更新できるようにします。
ドライバーの自動更新の方法を使用する場合は、OEMDRV というラベルが付いたストレージデバイスを作成し、インストールするシステムに物理的に接続しておく必要があります。アシスト付きのドライバー更新の方法を使用する場合は、OEMDRV 以外のラベルならローカルのいずれのストレージデバイスを使用しても構いません。手動で行う場合は、別のラベルでローカルストレージを使用するか、インストールするシステムからアクセスが可能なネットワーク上の場所を使用することもできます。
重要
ネットワーク経由でドライバーの更新を読み込むときは、ip= オプションを使用してネットワークを初期化します。詳細は 「ブートメニューによるインストールシステムの設定」 を参照してください。

11.1.1. ドライバー更新用の ISO ファイルをローカルのストレージデバイスで使用するための準備

ハードドライブや USB フラッシュドライブなど、ローカルのストレージデバイスを使用して ISO ファイルを提供する場合は、デバイスに適切なラベルを付けることでインストールプログラムがデバイスを自動的に認識するようにできます。これができない場合に限り、以下のように手動でドライバー更新をインストールしてください。
  • インストールプログラムに自動的にドライバーディスクを認識させるため、ストレージデバイスのボリュームラベル名を OEMDRV にします。また、ISO イメージ自体をコピーするのではなく、その内容をストレージデバイスのルートディレクトリーに抽出します。「ドライバーの自動更新」 を参照してください。手動によるインストールの場合、OEMDRV というラベルが付いたデバイスからのドライバーのインストールの方が手動によるインストールより常に優先され、また推奨されています。
  • 手動インストールでは、ストレージデバイスに ISO イメージを単一ファイルとしてコピーするだけです。ファイル名の変更は可能ですが、ファイル名の拡張子は変更せず .iso のままにしておいてください (dd.iso など)。インストール時にドライバーの更新を手動で選択する方法は、「アシスト付きのドライバー更新」 を参照してください。

11.1.2. ドライバー更新用 ISO ファイルを提供するディスク (CD または DVD) の準備

CD または DVD にドライバー更新用ディスクを作成することができます。イメージファイルをディスクへ書き込む方法は 「インストール CD または DVD の作成」 を参照してください。
ドライバー更新用ディスクの CD または DVD を作成したら、システムにディスクを挿入し、ファイルマネージャーで表示して、そのディスクが正常に作成されたか確認します。rhdd3 というファイルが 1 つと rpms というディレクトリーが 1 つ見えるはずです。rhdd3 はドライバーディスクの詳細が記載されているシンプルな署名ファイルで、rpms は各種アーキテクチャー用の実際のドライバーの RPM パッケージを収納してしています。
末尾が .iso のファイルが 1 つしかない場合は、ディスクが正しく作成されていないので作成し直してください。GNOME 以外の Linux デスクトップや Linux 以外のオペレーティングシステムを使用している場合は、イメージの書き込み などのオプションを選択しているか確認してください。