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7.3.3. 複数リソースのコロケート
コロケーションと順序が適用されるリソースのセットを作成する必要がある場合は、「リソースグループ」 に従って、このようなリソースを含むリソースグループを設定できます。ただし、コロケーションを設定する必要があるリソースをリソースグループとして設定することが適切ではない場合もあります。
- リソースのセットにコロケーションを設定する必要があるものの、リソースが必ずしも順番に起動する必要がない場合
- リソース A または B のいずれかに対してコロケーションを設定する必要があるリソース C が起動したものの、A と B の間に関係が設定されていない場合。
- リソース C およびリソース D を、リソース A およびリソース B の両方に対してコロケーションを設定する必要があるものの、A と B の間、または C と D の間に関係が設定されていない場合
このような状況では、pcs constraint colocation set コマンドを使用して、リソースの 1 つまたは複数のセットでコロケーションの制約を作成できます。
pcs constraint colocation set コマンドを使用すると、以下のオプションをリソースのセットに設定できます。
sequential
- セットのメンバーで相互のコロケーションが必要であるかどうかを指定します。true
またはfalse
に設定できます。sequential
をfalse
に設定すると、このセットのメンバーがアクティブであるかどうかに関係なく、このセットのメンバーを、制約の中で、このセットの後にリストされている他のセットに対してコロケーションを設定できます。そのため、このオプションは制約でこのセットの後に他のセットが指定されている場合に限り有効です。他のセットが指定されていない場合は、制約の効果がありません。
pcs constraint colocation set コマンドの
setoptions
パラメーターの後に、リソースのセットに対する以下の制約オプションを設定できます。
kind
: 制約の実行方法を示します。このオプションの詳細は 表7.3「順序の制約のプロパティー」 を参照してください。symmetrical
: リソースを停止する順序を示します。デフォルトの true に設定されていると逆順でリソースの停止を行ないます。デフォルト値:true
id
- 定義する制約の名前を指定します。
セットのメンバーをリストすると、各メンバーは、自身の前のメンバーに対してコロケーションが設定されます。たとえば、set A B は B が A の場所に配置されることを意味します。しかし、複数のセットをリストする場合、各セットはその後のメンバーと同じ場所に配置されます。たとえば、set C D sequential=false set A B は、C と D のセットが、A と B のセットと同じ場所に配置されることを意味します (ただし、C と D には関係がなく、B は A にはコロケーションが設定されています)。
以下のコマンドは、リソースのセットにコロケーションの制約を作成します。
pcs constraint colocation set resource1 resource2 [resourceN]... [options] [set resourceX resourceY ... [options]] [setoptions [constraint_options]]