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第2章 クラスター操作

本章では、さまざまなクラスターの機能と特徴について簡単に説明します。クラスタークォーラムの確立から分離のためのノードフェンシングまで、これらの異なる機能は、High Availability アドオンのコア機能から構成されます。

2.1. クォーラムの概要

クラスターの整合性と可用性を維持するために、クラスターシステムはクォーラムと呼ばれる概念を使用してデータの破損および損失を防ぎます。クラスターノードの過半数がオンラインである場合、クラスターでクォーラムが確立されます。障害によるデータ破損の可能性を小さくするために、Pacemaker はデフォルトですべてのリソースを停止します (クラスターでクォーラムが確立されない場合)。
クォーラムは投票システムを使用して確立されます。クラスターノードが通常どおり機能しない場合や他のクラスターとの通信を失った場合は、動作している過半数のノードがノードを分離するよう投票し、必要な場合は、修復のために接続を切断できます。
たとえば、6 ノードクラスターの場合、クォーラムは 4 つ以上のクラスターノードが動作している場合に確立されます。過半数のノードがオフラインまたは利用不可の状態になると、クラスターでクォーラムが確立されず、Pacemaker がクラスター化サービスを停止します。
Pacemaker のクォーラム機能により、スプリットブレイン (クラスターで通信が遮断され、各部分が別のクラスターとして動作し続ける現象。同じデータへの書き込みが行われ、破損または損失が発生することがあります) と呼ばれる現象が回避されます。
High Availability アドオンのクォーラムサポートは、votequorum と呼ばれる Corosync プラグインによって提供されます。このプラグインを使用すると、管理者がクラスター内の各システムに割り当てられた投票数でクラスターを設定でき、過半数の投票が存在する場合のみ、クラスターの操作の続行が許可されます。
過半数に満たない場合 (内部通信ネットワークリンクが利用不可である 2 ノードクラスターであり、50% のクラスター分割になる場合など) は、votequorumタイブレーカーポリシーを使用するよう設定できます (管理者は、ノード ID が最小の利用可能なクラスターノードと通信する残りのクラスターノードを使用してクォーラムを維持するために設定できます)。