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第13章 GNOME デスクトップ機能のカスタマイズ

この章では、3 つの主要なデスクトップ機能について説明します。この章をお読みになると、すべてのユーザー向けに X サーバーをデフォルトですぐに終了する方法、Compose キー を有効にする方法、またはユーザーのコマンドラインアクセスを無効にする方法を理解することができます。
変更を有効にするには、dconf ユーティリティーを更新する必要があります。ログアウトしてから再びログインすると変更点が反映されます。

13.1. オンラインアカウントの有効化および無効化

GNOME オンラインアカウント (GOA) は、個人ネットワークアカウントの設定に使用されます。このアカウントは GNOME デスクトップおよびアプリケーションに自動的に統合されます。ユーザーは、オンラインアカウント アプリケーションを使用して、Google、Facebook、Flickr、ownCloud などのオンラインアカウントを追加することができます。
システム管理者は以下を実行できます。
  • すべてのオンラインアカウントの有効化
  • いくつかのオンラインアカウントの選択的な有効化
  • すべてのオンラインアカウントの無効化

手順13.1 オンラインアカウントの設定

  1. システムに gnome-online-accounts パッケージがない場合は、root で以下のコマンドを実行してインストールします。
    # yum install gnome-online-accounts
  2. ローカルデータベースのキーファイルを /etc/dconf/db/local.d/goa に作成します。これには以下の設定が含まれます。
    • 一部のプロバイダーのみを選択的に有効にする場合:
      [org/gnome/online-accounts]
      whitelisted-providers= ['google', 'facebook']
      
    • すべてのプロバイダーを無効にする場合:
      [org/gnome/online-accounts]
      whitelisted-providers= ['']
    • すべての利用可能なプロバイダーを許可する場合:
      [org/gnome/online-accounts]
      whitelisted-providers= ['all']
  3. 設定をロックダウンして、ユーザーが設定を上書きできないようにします。
    1. /etc/dconf/db/local.d/locks/ という名前の新規ディレクトリーを作成します (ない場合)。
    2. 次の内容が含まれる新規ファイルを /etc/dconf/db/local.d/locks/goa に作成します。
      # Prevent users from changing values for the following key:
      /org/gnome/online-accounts
  4. システムデータベースを更新して、変更を適用します。
    # dconf update
  5. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。