7.13. 仮想化

KVM ゲスト用の USB 3.0 サポート

Red Hat Enterprise Linux 7 では、KVM ゲスト向けの USB 3.0 ホストアダプター (xHCI) エミュレーションが引き続きテクノロジープレビューとなります。

(BZ#1103193)

Hyper-V の RHEL 7 ゲスト OS で、Intel ネットワークアダプターが SR-IOV をサポートするようになりました。

テクノロジープレビューとして、Hyper-V ハイパーバイザーで実行している Red Hat Enterprise Linux 7 のゲストオペレーティングシステムは、ixgbevf および i40evf ドライバーがサポートする Intel ネットワークアダプターに、シングルルート I/O 仮想化 (SR-IOV) 機能を使用することができるようになりました。この機能は、以下の条件が満たされると有効になります。

  • ネットワークインターフェイスコントローラー (NIC) に対して SR-IOV サポートが有効になっている
  • 仮想 NIC の SR-IOV サポートが有効になっている
  • 仮想スイッチの SR-IOV サポートが有効になっている
  • NIC の VF (Virtual Function) は、仮想マシンに接続されている

この機能は現在、Microsoft Windows Server 2019 および 2016 でサポートされています。

(BZ#1348508)

VFIO ドライバーの No-IOMMU モード

今回の更新により、VFIO (Virtual Function I/O) ドライバーの No-IOMMU モードがテクノロジープレビューとして追加されました。No-IOMMU モードは、I/O メモリー管理ユニット (IOMMU) を使用せずに直接メモリーアクセス (DMA) 対応デバイスへの完全なユーザー空間 I/O (UIO) アクセスを提供します。しかし、このモードはサポートされないだけでなく、IOMMU で提供される I/O 管理機能がないため、安全に使用することができません。

(BZ#1299662)

RHEL 7 ゲストのホストとしての Azure M416v2

テクノロジープレビューとして、Azure M416v2 インスタンスタイプが、RHEL 7.6 以降をゲストのオペレーティングシステムとして使用する仮想マシンのホストとして使用できるようになりました。

(BZ#1661654)

virt-v2v が、Debian ゲストおよび Ubuntu ゲストを変換

テクノロジープレビューとして、virt-v2v ユーティリティーがゲスト仮想マシン Debian および Ubuntu を変換できるようになりました。現時点では、この変換を行うときに以下の問題が発生することに注意してください。

  • virt-v2v は、GRUB2 設定内のデフォルトカーネルを変更できず、ゲストで設定されたカーネルは、ゲストでより最適なバージョンのカーネルが利用可能であっても、変換中に変更されません。
  • Debian または Ubuntu の VMware ゲストを KVM に変換すると、ゲストのネットワークインターフェイス名が変更し、手動での設定が必要になる場合があります。

(BZ#1387213)

GPU ベースの仲介デバイスが VNC コンソールをサポート

テクノロジープレビューとして、NVIDIA vGPU 技術などの GPU ベースの仲介デバイスを使用した Virtual Network Computing (VNC) コンソールが利用できるようになりました。これにより、仮想マシンのグラフィカル出力のリアルタイムレンダリングにこの仲介デバイスを使用できるようになりました。

(BZ#1475770)

OVMF (Open Virtual Machine Firmware)

Red Hat Enterprise Linux 7 では、OVMF (Open Virtual Machine Firmware) がテクノロジープレビューとして利用できます。OVMF は、AMD64 および Intel 64 ゲストに対する、UEFI のセキュアブート環境です。ただし、OVMF は、RHEL 7 で利用可能な仮想化コンポーネントでは起動できません。OVMF は、RHEL 8 で完全に対応することに注意してください。

(BZ#653382)