第38章 クラスタリング

pcs が Booth および ticket の制約を使用したマルチサイトクラスターの管理をサポート

Red Hat Enterprise Linux 7.3 より、テクノロジープレビューとして、pcs ツールにより、Booth クラスターチケットマネージャーを使用するマルチサイトクラスターを pcs booth コマンドで管理することができるようになりました。 また、 pcs constraint ticket コマンドでチケットの制約を設定して、マルチサイトクラスター内のリソースを管理することもできます。チケットの制約は、Web UI での管理も可能です (BZ#1305049、BZ#1308514)。

Pacemaker クラスターにおけるクォーラムデバイスのサポート

Red Hat Enterprise Linux 7.3 より、クラスター用のサードパーティーのアービトレーションデバイスとして機能する別のクォーラムデバイス (QDevice) を設定することが可能となりました。この機能は、テクノロジープレビューとして提供されており、主要な用途は、クラスターが、標準のクォーラムルールによって許容されているよりも多くのノードエラーに耐えられるようにすることです。クォーラムデバイスは、偶数のノードで構成されるクラスターに推奨しており、2 ノード構成のクラスターに強くお勧めします。クォーラムデバイスの設定については、https://access.redhat.com/documentation/ja-JP/Red_Hat_Enterprise_Linux/7/html/High_Availability_Add-On_Reference/ を参照してください (BZ#1158805)。

クラスター構成フォーマットの変換および分析用のツール clufter に対するサポート

Red Hat Enterprise Linux 7 でテクノロジープレビューとして提供されている clufter パッケージは、クラスター設定の形式を変換/分析するツールを提供します。これは、旧スタック設定から Pacemaker を活用した新設定への移行を支援するのに使用することができます。clufter の機能に関する情報は、clufter(1) の man ページまたは clufter -h コマンドの出力を参照してください (BZ#1212909)。

clufter がバージョン 0.59.5 にリベース

テクノロジープレビューとして提供されている clufter パッケージは、アップストリームのバージョン 0.59.5 にアップグレードされました。このバージョンでは、多数のバグが修正され、以前のバージョンに比べて数多くの機能が拡張されて、ユーザーエクスペリエンスが向上しました。中でも注目すべき更新点は以下のとおりです。
  • clufter コマンドの ccs2pcs および ccs2pcscmd ファミリーを使用して、旧クラスターのスタック設定を Pacemaker のスタックまたは pcs コマンドの適切なシーケンスに変換する場合には、モニターのアクションが適切に反映または追加されます。
  • corosync.conf ファイルを使用する Pacemaker スタック向けに設定ファイルを変換する場合は、CMAN ベースの設定の変換の副産物として、あるいは *2pcscmd{,-needle} コマンドファミリーなどのファーストクラスインプットを使用して、クラスター名が正しく反映されます。以前のリリースでは、クラスター名は誤って省かれていたため、たとえば、「pcs cluster setup --start --name node1 node2 node3」のように、コマンドは最初のクラスターノードの名前をクラスター名と混同していました。
  • ccs2pcs コマンドファミリーで CMAN ベースの設定を Pacemaker スタック用の並列設定に変換する場合に、スキーマ内に ID タイプがあるものとしてマークされていた属性の値が誤って途切れてしまう問題は発生しなくなりました。
  • CMAN または Pacemaker スタック固有の設定を *2pcscmd のコマンドファミリーを使用する pcs コマンドの 各シーケンスに変換する際に、後に続くローカル変更の pcs コマンドには現在機能しない clufter ツールは pcs cluster cib file --config を候補に表示しなくなりました。その代わりに、pcs cluster cib file が候補として表示されます。
  • clufter ツールの出力は、指定したディストリビューションターゲットによって、大幅に異なるようになりました。これは、その環境が何をサポート可能であるか (例: pcs のバージョンなど) に応じてツールの出力が調整されるようになったためです。このため、お使いのディストリビューションまたは環境がサポートされていない可能性があり、 clufter ツールが生成する単一の pcs コマンドシーケンスは完全に異なる環境に移植可能であると想定しないようにする必要があります。
  • clufter は、クォーラムデバイスを含む、pcs ツールの新機能を複数サポートするようになりました。また、clufter ツールは、チケットの制約やコロケーション用のリソースセット、順序の制約など、pcs ツールに最近追加されていた以前の機能もサポートします (BZ#1343661、BZ#1270740、BZ#1272570、BZ#1272592、BZ#1300014、BZ#1300050、BZ#1328078)。

Booth クラスターチケットマネージャーのサポート

Red Hat Enterprise Linux 7.3 では、Booth クラスターチケットマネージャーのサポートをテクノロジープレビューとして提供しています。この機能により、複数の高可用性クラスターを、別々のサイトに構成することができます。これらのサイト間では、分散サービスを介して通信を行い、リソース管理を調整します。Booth チケットマネージャーは、指定したリソースが 1 度に実行されるのは、チケットで許可されている 1 つのサイトのみとなるようにする、各チケットの合意に基づいた意思決定プロセスを円滑化します。Booth チケットマネージャーを使用したマルチサイトクラスターの設定に関する情報は、https://access.redhat.com/documentation/ja-JP/Red_Hat_Enterprise_Linux/7/html/High_Availability_Add-On_Reference/ を参照してください (BZ#1302087)。

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