第2章 更新全般

クロスチャンネルパッケージの依存関係における改善点

Yum は、パッケージの依存関係エラーが発生した際に、エンドユーザーにシステム上で無効になっているパッケージリポジトリーを検索することを要求するようになりました。これにより、ユーザーは見つからないパッケージの依存関係をすべての既知のチャンネルで最初にチェックすることで、依存関係のエラーの解決が迅速にできるようになります。
この機能を有効にするには、マシンを Red Hat Enterprise Linux 7.2 にアップグレードする前に、yum update yum subscription-manager を実行します。
この機能の実装に関する詳細は、システムおよびサブスクリプション管理の章を参照してください。

RELRO は要求されると正常に適用されます

これまでは、システムローダーが開始したバイナリファイルには、アプリケーション構築時に Relocation Read-Only (RELRO) 保護を明示的に要求しても、これがない場合がありました。これは静的リンカーとシステムローダー間の伝達ミスによるものでした。リンカーの基礎的ソースコードは、ローダーが RELRO 保護を適用可能とできるように調整され、アプリケーションのセキュリティー機能が回復しています。binutils のアルファおよびベータ版で構築されたアプリケーションと依存関係オブジェクトファイル、アーカイブ、およびライブラリーはすべて、この欠陥を修正するよう再構築されます。今回の更新では、AMD64、Intel 64、64 ビット PowerPC、および 64 ビット ARM の各アーキテクチャーでこの問題を修正しています。

詳細な診断情報、sosreport のプラグインの名前変更

sosreport ツールが機能強化され、ptp、lastlog、ethtool など各種のアプリケーションからプロセス関連の情報を収集するようになります。この変更の一部として startup プラグインがその機能と通信しやすいよう services という名前に変更されています。

virtio ネットワークデバイスの名前変更

今回の更新では、virtio ドライバー用に一貫性のある新たな命名スキームが追加されており、virtio ネットワークデバイスの名前変更が可能になっています。Red Hat Enterprise Linux 7.2 でこの機能を有効にするには、起動中に net.ifnames=1 カーネルパラメーターを追加します。

指定されたハードウェアでの DIF/DIX (T10 PI) のサポート

SCSI T10 DIF/DIX は、ハードウェアベンダーがこれを対象とし、特定の HBA およびストレージアレイ設定を完全サポートしていれば、Red Hat Enterprise Linux 7.2 で完全にサポートされるようになりました。DIF/DIX は他の設定ではサポートされておらず、ブートデバイスや仮想化ゲスト上でサポートされていません。
現時点では、以下のベンダーがこのサポートを提供しています。
FUJITSU は以下の組み合わせで DIF と DIX をサポート:
  • EMULEX 16G FC HBA:
    • EMULEX LPe16000/LPe16002、10.2.254.0 BIOS、10.4.255.23 FW と
    • FUJITSU ETERNUS DX100 S3、DX200 S3、DX500 S3、DX600 S3、DX8100 S3、DX8700 S3、DX8900 S3、DX200F、DX60 S3
  • QLOGIC 16G FC HBA:
    • QLOGIC QLE2670/QLE2672、3.28 BIOS、8.00.00 FW と
    • FUJITSU ETERNUS DX100 S3、DX200 S3、DX500 S3、DX600 S3、DX8100 S3、DX8700 S3、DX8900 S3、DX200F、DX60 S3
T10 DIX にはディスクブロックでのチェックサム生成と検証を行う何らかのソフトウェアまたはデータベースが必要になるため注意してください。現在対応している Linux ファイルシステムでこの機能が備わっているファイルシステムはありません。
EMC は以下の組み合わせで DIF をサポート:
  • EMULEX 8G FC HBA:
    • ファームウェア 2.01a10 以降の LPe12000-E および LPe12002-E と
    • EMC VMAX3 Series with Enginuity 5977、EMC Symmetrix VMAX Series with Enginuity 5876.82.57 以降
  • EMULEX 16G FC HBA:
    • ファームウェア 10.0.803.25 以降の LPe16000B-E および LPe16002B-E と
    • EMC VMAX3 Series with Enginuity 5977、EMC Symmetrix VMAX Series with Enginuity 5876.82.57 以降
  • QLOGIC 16G FC HBA:
    • QLE2670-E-SP および QLE2672-E-SP と
    • EMC VMAX3 Series with Enginuity 5977、EMC Symmetrix VMAX Series with Enginuity 5876.82.57 以降
最新の状態については、ハードウェアベンダーのサポート情報を確認してください。
他の HBA およびストレージアレイに関する DIF/DIX のサポートは引き続きテクノロジープレビューになります。