第6章 デスクトップ

GNOME がバージョン 3.14 にリベース

GNOME Desktop がアップストリームバージョンの 3.14 にアップグレード (3.16 からのマイナーな追加) され、新機能および機能拡張が含まれています。
Red Hat Enterprise Linux 7.2 では、GNOME Software が追加されています。これは、yum バックエンドに基づいてユーザーのシステムにソフトウェアをインストールし、それらを管理する新しい方法です。GNOME PackageKit は GNOME のデフォルトの更新方法として継続します (デフォルトでインストール)。GNOME Software では、ユーザーはアプリケーションのブラウジング、インストール、削除やソフトウェア更新の閲覧、インストールといったソフトウェア関連のタスクを統合された場所で管理できます。
トップのバーでは、システムステータスメニュー が、輝度のスライダーや機内モード、Wi-Fi 接続、Bluetooth、音量といったこれまでは個別にアクセスしていたサインやアプレットを 1 つのコンパクトなメニューにまとめています。GNOME 3.14 では Wi-Fi ホットスポットに対するサポートが改善されています。認証を必要とする Wi-Fi ポータルに接続すると、GNOME は接続プロセスの一部として自動的にログインページを表示します。
画面をロックするデフォルトのキーの組み合わせが変更されました。これまでの Ctrl+Alt+L というショートカットは、Super key+L になっています。
gedit テキストエディターは新デザインとなり、これまでの全機能をよりコンパクトなインターフェースに詰め込んで作業空間を広くしています。ドキュメントの書式とタブ幅の選択にポップアップを使用することで、これまでのダイアログとメニューよりも効率的になっています。サイドバーの制御がまとめられたことで、これまでの機能を保ちつつコンテンツに使用するスペースが広くなっています。また、最後に閉じたタブを開く Ctrl+Shift+T ショートカットや、大文字と小文字を変更するショートカットなども新たに追加されています。
GNOME ファイルマネージャーの Nautilus では、redo 操作に Ctrl+Y ではなく Shift+Ctrl+Z を使用します。また、ツールバーの代わりにヘッダーバーが使用されます。
GNOME 3.14 には、再考された ビデオ アプリケーションが含まれています。最新のスタイルとなっているこのバージョンでは、オンラインのビデオチャンネルとコンピューター上のビデオをブラウズすることができます。ビデオ のプレイバックビューも再設計されました。ユーザーが必要としない時にはフローティング式のプレイバックコントローラーは表示されず、全画面表示のプレイバックビューがより洗練されており、以前のバージョンよりもすっきりしたものになっています。
Evince では、PDF ファイルの読み込みアクセスが改善されています。ドキュメントビューアーのこの新バージョンでは、ヘッダーバーを使うことでドキュメントのスペースを広くしています。ドキュメントを指定せずに Evince を起動すると、最近開かれたドキュメントの概要が表示されます。また Evince の最新バージョンには High Resolution Display Support と機能強化されたアクセシビリティーが含まれており、リンクや画像、フォームのフィールドがすべて補助技術から利用できます。
GNOME Weather アプリケーションの新バージョンでは、GNOME の新たな地理的位置情報のフレームワークを使って自分の位置の天気を自動的に表示します。レイアウトも新しくなっており、天気予報が見やすくなっています。
今回のリリースでは、LibreOffice のコメント機能のサポートが改善されています。ODF、DOC、DOCX および RTF のフィルターで入れ子型コメントのインポートとエクスポートが可能なほか、マージンへのコメントイン作や全コメントのフォーマットなどができます。
仮想マシンおよびリモートマシン用の GNOME アプリケーション Boxes にスナップショットが導入されました。Boxes では、別々のウィンドウでの複数ボックスの自動ダウンロードや実行が提供されているほか、全画面での動作とサムネイルなどのインターフェースでの改善が含まれています。
GNOME Help ドキュメントビューアーが再設計され、GNOME 3 の他のアプリケーションと整合性を維持するようになりました。ヘルプでヘッダーバーが使用され、統合検索機能やブックマーク機能が備わっています。
GTK+ 3.14 ではリソースからのメニューの自動ロード機能、GtkListBox での複数選択のサポート、GtkBuilder ファイルでのプロパティのバインディング、ウィジェットの割り当て (gtk_widget_set_clip()) 以外での描画、GtkStack の新しい遷移タイプ、GtkSourceView を使ったファイルのロードと保存などの機能拡張およびバグ修正が行われています。また、GTK+ ではジェスチャーのやりとりに対するサポートを提供するようになります。3.14 ではタップ、ドラッグ、スワイプ、ピンチ、回転など一般的なマルチタッチのジェスチャーのほとんどが GTK+ アプリケーションで使用できるようなります。ジェスチャーは GtkGesture を使用すると既存の GTK+ アプリケーションに追加することができます。
GNOME シェルの拡張 Looking Glass Inspector に検査時に名前空間内の全メソッドやクラスなどを表示する機能、オブジェクト検査機能の履歴拡張、Looking Glass の結果を文字列としてコピーする機能、イベントを gnome シェルに渡す機能など開発者用の機能が追加されています。
High Resolution Display Support 機能が拡張され、アクティビティ画面やアクティビティ画面でのアニメーション、新規ウィンドウアニメーション、トップバー、画面ロック、およびシステムダイアログなどのコアとなる GNOME 3 の全側面が含まれています。
GNOME 拡張機能では、Gnome Shell 用の dock である Simple Dock を画面下部に配置できるようにした dock の代替位置がサポートされています。

ibus-gtk2 パッケージによる immodules.cache ファイルの更新

update-gtk-immodules スクリプトが存在しなくなった /etc/gtk-2.0/$host ディレクトリーを検索していました。このため ibus-gtk2 パッケージのポストインストールスクリプトは実行に失敗し、キャッシュの作成または更新を行わずに終了していました。ポストインストールスクリプトに変更が加えられ update-gtk-immodulesgtk-query-immodules-2.0-BITS に変わったため、この問題は発生しなくなります。