7.7 リリースノート

Red Hat Enterprise Linux 7.7

Red Hat Enterprise Linux 7.7 リリースノート

Red Hat Customer Content Services

概要

このリリースノートでは、Red Hat Enterprise Linux 7.7 での改良点および実装された追加機能の概要、このリリースにおける既知の問題などを説明します。また、重要なバグ修正、テクニカルプレビュー、非推奨機能などの詳細も説明します。

はじめに

セキュリティー、機能拡張、バグ修正によるエラータなどを集約したものが Red Hat Enterprise Linux (RHEL) のマイナーリリースになります。Red Hat Enterprise Linux 7.7 リリースノート ドキュメントでは、今回のマイナーリリースで Red Hat Enterprise Linux 7 オペレーティングシステム、および付随するアプリケーションに追加された主な変更を説明します。また、既知の問題、および現在利用可能なすべてのテクノロジープレビューの詳細な一覧も紹介します。

第1章 概要

  • カーネル用のライブパッチである kpatch が利用できるようになり、システムを再起動しなくても、重大かつ重要な CVE の修正を利用できるようになります。詳細は、「カーネル」 を参照してください。
  • ファイルシステムの整合性を検証するための IMA/EVM 機能が、すべてのアーキテクチャーでサポートされるようになりました。詳細は、「カーネル」 を参照してください。
  • Image Builder が完全にサポートされるようになりました。クラウドイメージは、Amazon Web Services、VMware vSphere、および OpenStack 用にビルドできます。詳細は、「インストールおよび起動」 を参照してください。
  • Python 3.6 が RHEL 7 で利用可能になりました。詳細は、「コンパイラーおよびツール」 を参照してください。
  • tangd_port_t SELinux タイプを使用すると、Network-Bound Disc Encryption (NBDE)サーバーをデプロイする際に Tang のデフォルトポートを変更できます。セキュリティー強化の詳細は、「セキュリティー」 を参照してください。

関連情報

  • RHEL 7 の パッケージリストパッケージマニフェスト を参照してください。
  • すべての RHEL サブスクリプションで、既知の技術問題の特定、検証、および解決をプロアクティブに行う Red Hat Insights サービスが利用できるようになりました。Red Hat Insights クライアントをインストールし、システムをサービスに登録する方法は、Red Hat Insights を使い始める ページを参照してください。

インプレースアップグレード

インプレースアップグレードは、既存のオペレーティングシステムを置き換えて、システムを、次のメジャーリリースの Red Hat Enterprise Linux にアップグレードする方法を提供するものです。現在サポートされているアップグレードパスのリストは Red Hat Enterprise Linux のサポート対象のインプレースアップグレードパス を参照してください。

RHEL 6 から RHEL 7 へのインプレースアップグレード

RHEL 6 から RHEL 7 へのインプレースアップグレードの手順、および Preupgrade AssistantRed Hat Upgrade Tool の使用法は、RHEL 6 から RHEL 7 へのアップグレードガイド に記載されています。2 つのメジャーリリースの大きな相違点については、移行計画ガイド に記載されています。Preupgrade Assistant および Red Hat Upgrade Tool は、RHEL 6 の Extras リポジトリー で利用できます。

CentOS Linux 6 または Oracle Linux 6 を使用している場合は、RHEL 7 にアップグレードする前に、convert2rhel ユーティリティーを使用してオペレーティングシステムを RHEL 6 に変換できます。手順は、CentOS または Oracle Linux から RHEL に変換する方法 を参照してください。

RHEL 7 から RHEL 8 へのインプレースアップグレード

Leapp ユーティリティーを使用して RHEL 7 から RHEL 8 へのインプレースアップグレードを行う方法は、RHEL 7 から RHEL 8 へのアップグレード を参照してください。RHEL 7 と RHEL 8 の主な相違点は、RHEL 8 の導入における検討事項 を参照してください。Leapp ユーティリティーは、RHEL 7 の Extras リポジトリー で利用できます。

CentOS Linux 7 または Oracle Linux 7 を使用している場合は、RHEL 8 にアップグレードする前に、convert2rhel ユーティリティーを使用してオペレーティングシステムを RHEL 7 に変換できます。手順は、CentOS または Oracle Linux から RHEL に変換する方法 を参照してください。

製品のライフサイクル

Red Hat Enterprise Linux 7 の製品ライフサイクルフェーズは、現在、メンテナンスサポート 1 です。今後のマイナーリリースでは、新機能を追加せず、安定性と信頼性の維持と改善に重点を置いています。詳細は、Red Hat Enterprise Linux のライフサイクル のドキュメントを参照してください。

Red Hat Customer Portal Labs

Red Hat Customer Portal Labs は、カスタマーポータルにあるツールセットです。Red Hat Customer Portal Labs のアプリケーションは、パフォーマンスの向上、問題の迅速なトラブルシューティング、セキュリティー問題の特定、複雑なアプリケーションの迅速なデプロイメントおよび設定に役立ちます。最も一般的なアプリケーションには、以下のものがあります。

第2章 アーキテクチャー

Red Hat Enterprise Linux 7 は、以下のアーキテクチャーで利用できます。[1]

  • 64 ビット AMD
  • 64 ビット Intel
  • IBM POWER7 以降 (ビッグエンディアン)
  • IBM POWER8 (ビッグエンディアン) [2]
  • IBM POWER8 (リトルエンディアン) [3]
  • IBM POWER9 (リトルエンディアン) [4][5]
  • IBM Z [4][6]
  • 64 ビット ARM [4]

Red Hat Enterprise Linux 7.7 ではカーネルバージョン 3.10.0-1062 が使用されており、以下のアーキテクチャーに対応します。

  • 64 ビット AMD
  • 64 ビット Intel
  • IBM POWER7 以降 (ビッグエンディアン)
  • IBM POWER8 (ビッグエンディアン)
  • IBM POWER8 (リトルエンディアン)
  • IBM Z (カーネルバージョン 3.10)

以下のアーキテクチャーは完全にサポートされ、Red Hat Enterprise Linux のライフサイクル に基づいて、z ストリームのセキュリティーおよびバグ修正の更新を引き続き受け取ります。

  • IBM POWER9 (リトルエンディアン)
  • IBM Z - Structure A (カーネルバージョン 4.14)
  • 64-bit ARM


[1] Red Hat Enterprise Linux 7 は、64 ビットのハードウェアへのインストールにしか対応していないことに注意してください。ただし、仮想マシンでは 32 ビットのオペレーティングシステム (Red Hat Enterprise Linux 7 の旧バージョンなど) も実行できます。
[2] Red Hat Enterprise Linux 7 POWER8 (ビッグエンディアン) は、現在、KVM ハイパーバイザーを実行する Red Hat Enterprise Linux 7 POWER8 システム、および PowerVM の KVM ゲストとしてサポートされます。
[3] Red Hat Enterprise Linux 7 POWER8 (リトルエンディアン) は、現在、KVM ハイパーバイザーを実行する Red Hat Enterprise Linux 7 POWER8 システム、および PowerVM の KVM ゲストとしてサポートされます。また、Red Hat Enterprise Linux 7 POWER8 (リトルエンディアン) のゲストは、kernel-alt パッケージを使用するカーネルバージョン 4.14 における POWER8 互換モードで、KVM ハイパーバイザーを実行する Red Hat Enterprise Linux 7 POWER9 システムでサポートされます。
[4] このアーキテクチャーは、kernel-alt パッケージで提供されるカーネルバージョン 4.14 でサポートされます。詳細は Red Hat Enterprise Linux 7.5 リリースノート を参照してください。
[5] Red Hat Enterprise Linux 7 POWER9 (リトルエンディアン) は、現在、kernel-alt パッケージを使用するカーネルバージョン 4.14 で KVM ハイパーバイザーを実行する Red Hat Enterprise Linux 7 POWER9 システム、および PowerVM で、KVM ゲストとしてサポートされます。
[6] Red Hat Enterprise Linux 7 for IBM Z (カーネルバージョン 3.10 および 4.14 の両方) は、現在、kernel-alt パッケージを使用するカーネルバージョン 4.14 で KVM ハイパーバイザーを実行する Red Hat Enterprise Linux 7 for IBM Z ホストの KVM ゲストとしてサポートされます。

第3章 外部のカーネルパラメーターに対する重要な変更

本章では、システム管理者向けに、Red Hat Enterprise Linux 7.7 に同梱されるカーネルにおける重要な変更の概要について説明します。変更には、proc エントリー、sysctl および sysfs のデフォルト値、boot パラメーター、カーネル設定オプションの追加や更新、注目すべき動作の変更などが含まれます。

新しいカーネルパラメーター

usbcore.quirks = [USB]

このパラメーターは、ビルトイン usb コア quirk リストを拡張する quirk エントリーの一覧を提供します。

エントリーはコンマで区切られます。各エントリーの形式は VendorID:ProductID:Flags です。

ID は 4 桁の 16 進数で、Flags は文字のセットです。各文字は、組み込みの quirk を変更します。クレデンシャルが設定されると、明確で消去された場合は設定を行います。文字には、以下の意味があります。

  • a = USB_QUIRK_STRING_FETCH_255 (文字列記述子は 255 バイトの読み取りを使用して取得しないでください)。
  • b = USB_QUIRK_RESET_RESUME (デバイスは正しく再開できないため、代わりにリセットできません)。
  • c = USB_QUIRK_NO_SET_INTF (デバイスは Set-Interface requests) を処理できません。
  • d = USB_QUIRK_CONFIG_INTF_STRINGS (デバイスは設定またはインターフェイスの文字列を処理できません)。
  • e = USB_QUIRK_RESET (デバイスをリセットできない(morph デバイスなど)、リセットは使用しないでください)。
  • f = USB_QUIRK_HONOR_BNUMINTERFACES (デバイスには bNumInterfaces の数よりも多くのインターフェイスの説明があり、これらのインターフェイスとの通信を処理できません)。
  • g = USB_QUIRK_DELAY_INIT (デバイスの初期化中にデバイスにはデバイス記述子を読み取った後) を一時停止する必要があります。
  • h = USB_QUIRK_LINEAR_UFRAME_INTR_BINTERVAL (高速およびスーパー速度割り込みエンドポイントの場合) では、USB 2.0 および USB 3.0 仕様では、マイクロフレームの間隔 (1 マイクロフレーム = 125 マイクロ秒) を interval = 2 ^ (bInterval-1) として計算する必要があります。この quirk を持つデバイスは、計算で使用されるexponent 変数の代わりに、この計算の結果として bInterval を報告します。
  • i = USB_QUIRK_DEVICE_QUALIFIER (デバイスは device_qualifier 記述子リクエストを処理できません)
  • j = USB_QUIRK_IGNORE_REMOTE_WAKEUP (デバイスは偽のウェイクアップを生成し、リモートウェイクアップ機能を無視します)
  • k = USB_QUIRK_NO_LPM (デバイスはリンク電源管理を処理できません);
  • l = USB_QUIRK_LINEAR_FRAME_INTR_BINTERVAL (デバイスは、USB 2.0 計算ではなくリニアフレームとして bInterval を報告します)
  • m = USB_QUIRK_DISCONNECT_SUSPEND (誤ったウェイクアップを防ぐために、サスペンドの前にデバイスを切断する必要があります)
  • n = USB_QUIRK_DELAY_CTRL_MSG (デバイスはすべての制御メッセージの後に一時停止する必要があります);

    エントリーの例を以下に示します。

    quirks=0781:5580:bk,0a5c:5834:gij
ppc_tm = [PPC]

ハードウェアトランザクションメモリーを無効にします。

形式: {"off"}

cgroup.memory = [KNL]

cgroup メモリーコントローラーにオプションを渡します。

形式は、<文字列> です。

nokmem EOF-jiffies このオプションは、カーネルメモリーアカウンティングを無効にします。

mds = [X86,INTEL]

Micro-architectural Data Sampling (MDS) 脆弱性の軽減策を制御します。

特定の CPU は、CPU の内部のバッファーに対する悪用から影響を受けやすく、特定の条件で開示ガジェットに情報が転送される可能性があります。

脆弱なプロセッサーでは、攻撃者が直接アクセス権を持たないデータにアクセスするために、キャッシュ側のチャネル攻撃で、予測的に転送されるデータを利用できます。

オプションは次のとおりです。

  • full - 脆弱な CPU で MDS 軽減策を有効にします。
  • full,nosmt - 脆弱な CPU で MDS 軽減策を有効にし、同時マルチスレッド (SMT) を無効にします。
  • off - MDS 軽減策を無条件に無効にします。

    このオプションを指定しないことは、mds=full と同等です。

mitigations = [X86,PPC,S390]

CPU 脆弱性に対するオプションの軽減策を制御します。これは、既存のアーキテクチャー固有のオプションの集約となる、一連の、アーキテクチャーに依存しないオプションです。

オプションは次のとおりです。

  • off - オプションの CPU 軽減策をすべて無効にします。これによりシステムパフォーマンスが向上しますが、ユーザーを複数の CPU の脆弱性にさらす可能性もあります。

    以下に相当します。

    • nopti [X86,PPC]
    • nospectre_v1 [PPC]
    • nobp=0 [S390]
    • nospectre_v2 [X86,PPC,S390]
    • spec_store_bypass_disable=off [X86,PPC]
    • l1tf=off [X86]
    • mds=off [X86]
  • auto (デフォルト) - すべての CPU 脆弱性を軽減しますが、脆弱な場合でも SMT (Simultaneous multithreading) を有効にしたままにしておきます。これは、カーネルのアップグレードで SMT が自動的に無効化されないようにしたいユーザーや、SMT ベースの攻撃を他の方法で回避できるユーザーを対象にしています。

    以下に相当します。

    • (デフォルトの動作)
  • auto,nosmt - すべての CPU 脆弱性を軽減し、必要に応じて SMT (Simultaneous multithreading) を無効にします。これは、SMT が失われることを意味する場合でも、常に完全な軽減を求めるユーザーを対象としています。

    以下に相当します。

    • l1tf=flush,nosmt [X86]
    • mds=full,nosmt [X86]
watchdog_thresh = [KNL]

ハードロックアップ検出検出ストール期間のしきい値を秒単位で設定します。

ソフトロックアップ検出のしきい値は、値の 2 倍に設定されます。

値が 0 の場合は、両方のロックアップ検出が無効になります。デフォルトは 10 秒です。

novmcoredd [KNL,KDUMP]

デバイスダンプを無効にします。デバイスダンプを使用すると、ドライバーがダンプデータを vmcore に追加できるため、ドライバーが指定したデバッグ情報を収集できます。

ドライバーは無制限にデータを追加でき、このデータはメモリーに保存されるため、メモリーに大きな負荷がかかる可能性があります。

デバイスダンプを無効にするとメモリーを節約できますが、ドライバーのデバッグデータは利用できなくなります。

このパラメーターは、CONFIG_PROC_VMCORE_DEVICE_DUMP が設定されている場合にのみ利用できます。

更新されたカーネルパラメーター

resource_alignment

アライメント、およびアライメントされたメモリーリソースを再割り当てするデバイスを指定します。

書式は以下のようになります。

  • [<order of align>@][<domain>:]<bus>:<slot>.<func>[; …​]
  • [<order of align>@]pci:<vendor>:<device>\[:<subvendor>:<subdevice>][; …​]

<order of align> が指定されていない場合は、PAGE_SIZE がアライメントとして使用されます。リソースウィンドウを拡張する必要がある場合は、PCI-PCI ブリッジを指定できます。

irqaffinity = [SMP]

デフォルトの irq アフィニティーマスクを設定します。

書式は以下のようになります。

  • <CPU number>,…​,<cpu number>
  • <cpu number>-<cpu number>
  • ドライバー (昇順で正の範囲である必要があります)
  • mixture & lt;cpu number>,…​,<cpu number>-<cpu number>

    ドライバーは、すべて を CPU0 に配置する代わりに、デフォルトの割り込み割り当てにドライバーのアフィニティーマスクを使用します。

オプションは次のとおりです。

  • auto (デフォルト) - すべての CPU 脆弱性を軽減しますが、脆弱な場合でも SMT (Simultaneous multithreading) を有効にしたままにしておきます。これは、カーネルのアップグレードで SMT が自動的に無効化されないようにしたいユーザーや、SMT ベースの攻撃を他の方法で回避できるユーザーを対象にしています。

    同等: (デフォルトの動作)

  • auto,nosmt - すべての CPU 脆弱性を軽減し、必要に応じて SMT (Simultaneous multithreading) を無効にします。これは、SMT が失われることを意味する場合でも、常に完全な軽減を求めるユーザーを対象としています。

    以下に相当します。

    • l1tf=flush,nosmt [X86]
    • mds=full,nosmt [X86]

新しい /proc/sys/net/core パラメーター

bpf_jit_kallsyms

Berkeley Packet Filter Just in Time コンパイラーが有効になっている場合、コンパイルされたイメージはカーネルへの不明なアドレスです。これは、トレースや /proc/kallsyms ファイルには表示されません。これにより、デバッグ/トレースに使用できるこれらのアドレスのエクスポートが有効になります。bpf_jit_harden パラメーターが有効になっている場合、この機能は無効になります。

可能な値は次のとおりです。

0 - Just in Time (JIT) kallsyms export (デフォルト値) を無効にします。

1 - 特権ユーザーに対してのみ Just in Time (JIT) kallsyms エクスポートを有効にします。

更新された/proc/sys/fs パラメーター

dentry-state

Dentries の割り当ておよび割当解除は動的に行われます。

linux/include/linux/dcache.h から:

struct dentry_stat_t dentry_stat {
        int nr_dentry;
        int nr_unused;
        int age_limit;         (age in seconds)
        int want_pages;        (pages requested by system)
        int nr_negative;       (# of unused negative dentries)
        int dummy;             (Reserved for future use)
};

nr_dentry 番号は、割り当てられた dentry の総数 (active + unused) を示します。

nr_unused - 数値は、あまり使用されていない Dentry の数を表示しますが、今後再利用できるように最近一番使用されていないもの (LRU) に保存されます。

age_limit 番号は、メモリーが短い場合に dcache エントリーを回収できるようになるまでの経過時間 (秒単位) で、shrink_dcache_pages() 関数が呼び出され、dcache がまだプルーニングされていない場合に want_pages 番号はゼロ以外になります。

nr_negative - 数値は未使用の dentry の数を表示します。この数は、どのファイルにもマッピングされていない負の場合もあります。代わりに、ユーザーから提供された存在しないファイルの拒否にかかる時間を短縮できます。

第4章 新機能

本章では、Red Hat Enterprise Linux 7.7 で導入される新機能および主な機能拡張を説明します。

4.1. 認証および相互運用性

SSSD が、AD に保存されている sudo ルールを完全にサポート

SSSD (System Security Services Daemon) が、Active Directory (AD) に保存されている sudo ルールに完全に対応するようになりました。この機能は、Red Hat Enterprise Linux 7.0 でテクノロジープレビューとして最初に導入されました。管理者は、sudo ルールをサポートするように AD スキーマを更新する必要があります。

(BZ#1664447)

SSSD が、AD ドメインのフォールバックとして [nss] セクションの fallback_homedir 値を使用しなくなりました。

RHEL 7.7 以前では、Active Directory (AD) プロバイダーの SSSD fallback_homedir パラメーターにはデフォルト値がありませんでした。fallback_homedir が設定されていない場合は、/etc/sssd/sssd.conf ファイルの [nss] セクションにある同じパラメーターの値が SSSD によって使用されていました。セキュリティーを向上させるために、RHEL 7.7 の SSSD では、fallback_homedir のデフォルト値が導入されました。これにより、[nss] に設定された値に戻らなくなりました。AD ドメインの fallback_homedir パラメーターにデフォルトとは異なる値を使用する場合は、ドメインのセクションで手動で設定する必要があります。

(BZ#1740779)

ディレクトリーサーバーがバージョン 1.3.9.1 にリベース

389-ds-base パッケージがアップストリームバージョン 1.3.9.1 にアップグレードされ、以前のバージョンに対するバグ修正や機能強化が数多く追加されました。

(BZ#1645359)

Directory Server Auto Membership プラグインが変更操作で追加で起動できるようになりました。

今回の更新で、Directory Server の Auto Membership プラグインが変更操作と連携するように強化されました。以前は、プラグインは ADD 操作によってのみ呼び出されていました。管理者がユーザーエントリーを変更し、そのユーザーが属する Auto Membership グループに影響を与えると、ユーザーは古いグループから削除されず、新しいグループにのみ追加されていました。今回の更新で、この機能強化により、前述のシナリオで Directory Server が古いグループからユーザーを削除するように設定できるようになりました。

新しい動作を有効にするには、cn=Auto Membership Plugin,cn=plugins,cn=config エントリーの autoMemberProcessModifyOps 属性を on に設定します。

(BZ#1438144)

replicaLastUpdateStatusJSON ステータス属性が Directory Server のレプリカ合意に追加されました。

今回の更新で、replicaLastUpdateStatusJSON status 属性が cn=<replication_agreement_name>,cn=replica,cn=<suffix_DN>,cn=mapping tree,cn=config エントリーに導入されています。replicaLastUpdateStatus 属性に表示されるステータスは、vague および unclear でした。新しい属性は、明確なステータスメッセージと結果コードを提供し、JSON 形式をサポートする他のアプリケーションで解析できます。

(BZ#1561769)

IdM は、CA を CRL 生成マスターにプロモートするユーティリティーを提供するようになりました。

今回の機能強化により、管理者は既存の Identity Management (IdM) 認証局(CA) を証明書失効リスト (CRL) 生成マスターにプロモートしたり、CA からこの機能を削除したりできます。以前は、IdM CA を CRL 生成マスターとして設定するには、複数の手動の手順が必要で、この手順はエラーが発生していました。これにより、管理者は ipa-crlgen-manage enable コマンドおよび ipa-crlgen-manage disable コマンドを使用して、IdM CA での CRL 生成を有効または無効にすることができるようになりました。

(BZ#1690037)

孤立した automember ルールを検出して削除するコマンドが IdM に追加されました。

Identity Management (IdM) の automember ルールは、削除されたホストグループを参照できます。以前は、ipa automember-rebuild コマンドが予期せず失敗し、障害の理由の診断が困難でした。この機能強化により、ipa automember-find-orphans が IdM に追加され、そのような孤立した automember ルールを識別して削除します。

(BZ#1390757)

IdM が証明書の SAN 拡張の IP アドレスに対応

特定の状況では、管理者は Subject Alternative Name (SAN)拡張機能の IP アドレスを使用して証明書を発行する必要があります。今回の更新で、この機能が追加されました。その結果、アドレスが IdM DNS サービスで管理され、サブジェクトのホストまたはサービスプリンシパルに関連付けられている場合に、管理者は SAN 拡張機能に IP アドレスを設定できます。

(BZ#1586268)

IdM は、サーバーがオフライン時の期限切れのシステム証明書の更新を行えるようになりました。

この機能強化により、Identity Management (IdM) がオフラインのときでも、管理者は期限が切れたシステムの証明書を更新できます。システム証明書の期限が切れると、IdM が起動できません。新しい ipa-cert-fix コマンドは、新しいプロセスを続行するために日付を手動で設定する回避策に取って代わります。その結果、上述のシナリオのダウンタイムとサポートコストが低減します。

(BZ#1690191)

pki-core がバージョン 10.5.16 にリベースされました

pki-core パッケージがアップストリームバージョン 10.5.16 にアップグレードされ、以前のバージョンに対するバグ修正や機能強化が数多く追加されました。

(BZ#1633422)

証明書システムで、外部 CA 署名用に SKI 拡張を使用して CSR を作成できるようになる

この機能強化により、証明書システムで、外部認証局 (CA) 署名用の SKI (Subject Key Identifier) 拡張子を持つ証明書署名要求 (CSR) の作成に対応します。特定の CA は、特定の値で、または CA 公開鍵から派生したこの拡張を必要とします。これにより、管理者は pkispawn ユーティリティーに渡される設定ファイルの pki_req_ski パラメーターを使用して、SKI 拡張子を持つ CSR を作成できるようになりました。

(BZ#1491453)

Certificate System をアンインストールすると、すべてのログファイルが削除されなくなりました。

以前は、サブシステムをアンインストールすると、Certificate System が対応するすべてのログを削除していました。今回の更新で、デフォルトで pkidestroy ユーティリティーがログを削除しなくなりました。サブシステムのアンインストール時にログを削除するには、新しい --remove-logs パラメーターを pkidestroy に渡します。また、今回の更新で、--force パラメーターが pkidestroy に追加されました。以前は、不完全なインストールにより、一部のファイルおよびディレクトリーが残され、Certificate System インスタンスの完全なアンインストールが妨げられていました。--force を pkidestroy に渡して、サブシステムとインスタンスの対応するファイルをすべて完全に削除します。

(BZ#1372056)

pkispawn ユーティリティーは、CA、KRA、および OCSP のインストール時に NSS データベースで作成された鍵の使用をサポートするようになりました。

以前は、Certificate System のインストール時に、pkispawn ユーティリティーは、システム証明書の新しいキーの作成と既存のキーのインポートのみをサポートしていました。今回の機能強化により、pkispawn は、認証局 (CA)、鍵回復機関 (KRA)、およびオンライン証明書ステータスプロトコル (OCSP) のインストール時に管理者が NSS データベースに直接生成するキーの使用をサポートするようになりました。

(BZ#1616134)

Certificate System は、サービスを再インストールする際に以前のインストールのログを保持するようになりました。

以前は、既存の Certificate System ログディレクトリー構造を持つサーバーに Certificate System サブシステムをインストールすると、pkispawn ユーティリティーは名前の競合エラーを報告していました。この機能強化により、Certificate System は既存のログディレクトリー構造を再利用して、以前のインストールのログを保存します。

(BZ#1644769)

Certificate System がデフォルトで追加の強力な暗号に対応するようになりました。

今回の更新で、Certificate System では、連邦情報処理標準 (FIPS) に準拠する以下の追加の暗号がデフォルトで有効になっています。

  • TLS_DHE_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
  • TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_256_CBC_SHA384
  • TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
  • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA
  • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256
  • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256
  • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA
  • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA384
  • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
  • TLS_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384

有効な暗号の完全なリストについては、次のように入力します。

# /usr/lib64/nss/unsupported-tools/listsuites | grep -B1 --no-group-separator "Enabled"

Certificate System で Hardware Security Module (HSM)を使用する場合は、対応している暗号の HSM のドキュメントを参照してください。

(BZ#1554055)

samba パッケージがバージョン 4.9.1 になりました。

samba パッケージがアップストリームバージョン 4.9.1 にアップグレードされ、以前のバージョンに対するバグ修正や機能強化が数多く追加されました。以下は、主な変更点です。

  • Clustered Trivial Database (CTDB) 設定が完全に変更になりました。管理者は、Samba 設定と同様の形式で、ctdb サービスおよび対応するユーティリティーのパラメーターを /etc/ctdb/ctdb.conf ファイルに指定する必要があります。詳細は、ctdb.conf (5) man ページを参照してください。/usr/share/doc/ctdb/examples/config_migrate.sh スクリプトを使用して、現在の設定を移行します。
  • /etc/samba/smb.conf ファイルの以下のパラメーターのデフォルト値が以下のように変更されました。

    • map readonly:no
    • store dos attributes:yes
    • ea support:yes
    • full_audit:success: 未設定
    • full_audit:failure: 未設定
  • Active Directory (AD)で Windows Service Principal Names (SPN) を管理するための net ads setspn コマンドが追加されました。このコマンドは、Windows の setspn.exe ユーティリティーと同じ基本機能を提供します。たとえば、管理者はこれを使用して、AD コンピューターオブジェクトに保存されている Windows SPN を追加、削除、および一覧表示できます。
  • net ads keytab add コマンドは、コマンドに渡されるサービスクラスを Windows SPN に変換しようとしなくなりました。これは、AD コンピューターオブジェクトに追加されます。デフォルトで、コマンドは keytab ファイルのみを更新するようになりました。以前の動作を維持するために、新しい net ads add_update_ads コマンドが追加されました。ただし、管理者は代わりに新しい net ads setspn add コマンドを使用する必要があります。

Samba は、"smbd" デーモン、"nmbd" デーモン、または "winbind" デーモンの起動時に、その tdb データベースファイルを自動的に更新します。Samba を起動する前にデータベースファイルをバックアップします。Red Hat は、tdb データベースファイルのダウングレードには対応していないことに注意してください。

主な変更の詳細は、更新前にアップストリームのリリースノート https://www.samba.org/samba/history/samba-4.9.0.html を参照してください。

(BZ#1649434)

4.2. クラスタリング

対応している RHEL HA クラスターの最大サイズが 16 ノードから 32 ノードに増大しました。

今回のリリースで、Red Hat は、最大 32 個の完全クラスターノードのクラスターデプロイメントに対応します。

(BZ#1374857)

フェンシングアクションのステータス表示の改善

pcs status コマンドの出力に、失敗したフェンスアクションと保留中のアクションが表示されるようになりました。

(BZ#1461964)

4.3. コンパイラーおよびツール

新しいパッケージ: python3

新しい python3 パッケージが、Python 3.6 インタープリター、pip ユーティリティーおよび setuptools ユーティリティーを提供する RHEL 7 で利用できるようになりました。以前は、Python 3 バージョンは Red Hat Software Collections の一部としてのみ利用できていました。

Python 3 のインストール、呼び出し、または操作を行う場合は、常に Python のメジャーバージョンを指定します。たとえば、Python 3 をインストールするには、yum install python3 コマンドを使用します。Python 関連のすべてのコマンドにもバージョンを含む必要があります (pip3 など)。

Python 3 は RHEL 8 のデフォルトの Python 実装であるため、Python 2 コードを Python 3 に移行することが推奨されます。大規模なコードベースを Python 3 に移行する方法は The Conservative Python 3 Porting Guide を参照してください。

(BZ#1597718)

新規パッケージ: compat-sap-c++-8

compat-sap-c++-8 パッケージには、SAP アプリケーションに必要なランタイム互換性ライブラリーである compat-sap-c++-8.so という名前の libstdc ++ ライブラリーが含まれています。compat-sap-c++-8 パッケージは GCC 8 に基づいています。

(BZ#1669683)

elfutils パッケージがバージョン 0.176 にリベースされました。

elfutils パッケージがアップストリームバージョン 0.176 にアップグレードされました。主な変更点は、以下のとおりです。

  • 複数の CVE に関連するさまざまなバグが修正されました。
  • libdw ライブラリーは、dwelf_elf_begin() 関数で拡張されています。これは、圧縮ファイルを扱う elf_begin() のバリアントです。
  • eu-readelf ツールは、--notes オプションまたは -n オプションを使用して GNU Property notes および GNU Build Attribute ELF ノートを認識して出力するようになりました。
  • 新しい --reloc-debug-sections-only オプションが eu- strip ツールに追加され、その他のストライプなしでデバッグセクション間の簡単な再配置をすべて解決します。この機能は、特定の状況における ET_REL ファイルにのみ関連します。
  • 新しい関数 dwarf_next_lineslibdw ライブラリーに追加されました。この関数は、CU なしで .debug_line データを読み取ります。
  • libdw ライブラリーの dwarf_begin_elf 関数は、.debug_line セクションまたは .debug_frame セクションのみを含む ELF ファイルを受け入れるようになりました。

(BZ#1676504)

gcc-libraries がバージョン 8.3.1 にリベースされました。

gcc-libraries パッケージがアップストリームバージョン 8.3.1 に更新され、バグ修正が数多く追加されました。

(BZ#1551629)

Geolite2 Databases が利用可能になりました。

今回の更新で、GeoIP パッケージが提供する従来の Geolite Databases への追加として Geolite2 Databases が導入されました。

Geolite2 Databases は、複数のパッケージで提供されます。libmaxminddb パッケージには、ライブラリーと、アドレスの手動検索を可能にする mmdblookup コマンドラインツールが同梱されています。従来の GeoIP パッケージの geoipupdate バイナリーは geoipupdate パッケージで提供されているため、従来のデータベースと新しい Geolite2 データベースの両方をダウンロードできるようになりました。

GeoIP パッケージはレガシーデータベースとともに、アップストリームではサポートされなくなり、RHEL 8 では配布されません。

(BZ#1643472、BZ#1643470、BZ#1643464)

日本語の令和に対する日付形式が更新されました。

GNU C ライブラリーは、2019 年 5 月 1 日をもって、令和に正しい日本語の年号フォーマットを利用できるようになりました。strftime 関数および strptime 関数によって使用されるデータなど、API データを処理する時間が更新されました。strftime%EC%EY、または %Ey など、いずれかの年号の変換指定子とともに使用されると、すべての API は令和時代を正しく出力します。

(BZ#1555189)

systemtap がバージョン 4.0 にリベース

SystemTap インストラクションツールが、アップストリームバージョン 4.0 にアップグレードされました。以下は、主な改善点です。

  • extended Berkeley Packet Filter (eBPF) バックエンド (特に文字列と関数) が改良されました。このバックエンドを使用するには、SystemTap を起動する際に --runtime=bpf オプションを追加します。
  • Prometheus モニタリングシステムで使用するエクスポートネットワークサービスが新たに追加されました。
  • システムコールプロービングの実装は、必要に応じてカーネルトレースポイントを使用するように改善されました。

(BZ#1669605)

Valgrind がバージョン 3.14 にリベース

Valgrind パッケージがアップストリームバージョン 3.14 にアップグレードされ、以前のバージョンに対するバグ修正や機能強化が数多く追加されました。

  • Valgrind は、IBM Z アーキテクチャーの z13 プロセッサーの整数および文字列ベクトル命令を処理できるようになりました。
  • アンロードされたコードのデバッグ情報を維持するために、--keep-debuginfo=no|yes オプションが追加されました。これにより、保存されたスタックトレースがファイルおよび行情報をさらに追加できるようになります。詳細および既知の制限については、Valgrind ユーザーマニュアル を参照してください。
  • Helgrind ツールは、新しい --delta-stracktrace=yes|no オプションで、完全な履歴スタックトレースをデルタとして計算するように設定できるようになりました。その結果、--delta-stracktrace=yes を追加すると、--history-level=full オプションを使用して完全な Helgrind 履歴を保持すると、最大 25% 高速化される可能性があります。
  • AMD64 および 64 ビット ARM アーキテクチャーでは、Memcheck ツールの誤検出率が減少しました。特に、--expensive-definedness-checks=no|auto|yes オプションを使用すると、精度を失うことなく、高価な定義済みチェックの分析を制御できます。

(BZ#1519410)

Performance Co-Pilot がバージョン 4.3.2 にリベースされました。

Performance Co-Pilot (PCP)がアップストリームバージョン 4.3.2 に更新されました。以下は、主な改善点です。

  • pcp-dstat ツールに、履歴分析とコンマ区切り値 (CSV) 形式の出力が追加されました。
  • ログユーティリティーで、メトリックラベルとヘルプテキストレコードを使用できます。
  • pmdaperfevent ツールが、低レベルの同時マルチスレッド (SMT) で正しい CPU 番号を報告するようになりました。
  • pmdapostgresql ツールが Postgres シリーズ 10.x に対応するようになりました。
  • pmdaredis ツールが Redis シリーズ 5.x に対応するようになりました。
  • 動的プロセスフィルタリングと、各プロセスのシステムコール、ucall、および ustat により、pmdabcc ツールが強化されました。
  • pmdammv ツールが、メトリックラベルをエクスポートするようになり、フォーマットのバージョンが 3 に増えました。
  • pmdagfs2 ツールで、glock および glock ホルダーの計測に対応するようになりました。
  • SELinux ポリシーにいくつかの変更が加えられました。
  • pmcd ユーティリティーは、設定変更なしで PMDA の一時停止および再開 (フェンシング) に対応するようになりました。
  • Pressure-stall 情報メトリクスが報告されるようになりました。
  • 追加の VDO メトリクスを報告するようになりました。
  • pcp-atop ツールは、Pressure stall 情報、infiniband、perf_event、および NVIDIA GPU の統計を報告するようになりました。
  • pmlogger および pmie ツールは、cron ジョブの代わりに systemd タイマーを使用できるようになりました。

(BZ#1647308、BZ#1641161)

ptp4l が active-backup モードでのチームインターフェイスに対応しました。

今回の更新で、PTP Boundary/Ordinary Clock (ptp4) に、active-backup モードのチームインターフェイスサポートが追加されました。

(BZ#1650672)

linuxptp がバージョン 2.0 にリベース

linuxptp パッケージがアップストリームバージョン 2.0 にアップグレードされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と機能拡張が提供されています。

最も重要な機能は以下のとおりです。

  • ユニキャストメッセージングのサポートが追加されました。
  • G.8275.1 プロファイルおよび G.8275.2 プロファイルのサポートが追加されました。
  • NetSync Monitor (NSM)プロトコルのサポートが追加されました。
  • 透過クロック (TC) の実装が追加されました。

(BZ#1623919)

Perl モジュール DateTime::TimeZone が最近のタイムゾーンの更新を認識するようになりました。

オルソンタイムゾーンデータベースがバージョン 2018i に更新されました。以前は、DateTime::TimeZone モジュールを使用する Perl 言語で作成されたアプリケーションは、データベースが古いためにバージョン 2017b 以降仕様が変更されたタイムゾーンを誤って処理していました。

(BZ#1537984)

trace-cmd パッケージがバージョン 2.7 に更新されました。

更新されたパッケージは、最新のバグ修正とアップストリーム機能を提供します。その結果、Red Hat Enterprise Linux ユーザーは、最新の trace-cmd コマンドを実行できるようになりました。

(BZ#1655111)

vim がバージョン 7.4.629 にリベース

vim パッケージが、RHEL 6 のアップストリームバージョン 7.4.629 にアップグレードされました。このバージョンでは、以前のバージョンに対して多数のバグ修正と拡張が行われています。

主な機能強化には、breakindent 機能が含まれます。この機能の詳細は、Vim の :help Breakindent を参照してください。

(BZ#1563419)

4.4. デスクトップ

cups-filters が更新されました。

バージョン 1.0.35 で配布される cups-filters パッケージが更新され、以下の機能拡張が追加されました。

  • バージョン 1.5 以降、CUPS から削除された機能を提供する cups-browsed デーモンは、CUPS 一時キューのサポートを除くバージョン 1.13.4 にリベースされました。
  • 高可用性および負荷分散をサポートするために、新しいバックエンド implicitclass が導入されました。

(BZ#1485502)

Muer は、大量にデプロイ可能な結合表示設定が可能になりました。

Mutter ウィンドウマネージャーは、システム上のすべてのユーザー向けに事前に設定された表示設定をデプロイできるようになりました。その結果、Mutter では、各ユーザーの設定が独自の設定ディレクトリーにコピーされる必要がなくなりましたが、代わりにシステム全体の設定ファイルを使用することができます。この機能により、Mutter は、同種ディスプレイ設定の大量デプロイメントに適しています。

単一ユーザーの設定を設定するには、~/.config/monitors.xml ファイルを作成および設定します。特にログイン画面には、~/gdm/.config/monitors.xml ファイルを使用します。システム全体の設定には、/etc/xdg/monitors.xml ファイルを使用します。

(BZ#1583825)

4.5. ファイルシステム

quota レポートの改善

非詳細モードの quota ツールは、制限のないファイルシステムと、制限のあるファイルシステムを区別するようになりましたが、リソースは使用されません。以前は、両方のユースケースで none が出力され、混乱が生じました。

(BZ#1601109)

4.6. インストールおよび起動

グラフィカルインストールプログラムが SMT が有効かどうかを検出するようになりました。

以前は、RHEL 7 グラフィカルインストールプログラムは、Simultaneous Multithreading (SMT) がシステムで有効になっているかどうかを検出しませんでした。今回の更新により、インストールプログラムは、システムで SMT が有効になっているかどうかを検出するようになりました。有効にすると、インストール概要 ウィンドウの下部にある ステータス バーに警告メッセージが表示されます。

(BZ#1678353)

find-debuginfo.sh スクリプトの新しい --g-libs オプション

今回の更新で、find-debuginfo.sh スクリプトに新しい --g-libs オプションが追加されました。この新しいオプションは、以前の -g オプションの代替で、スクリプトに対してバイナリーファイルとライブラリーファイルの両方からデバッグシンボルのみを削除するように指示します。新しい --g-libs オプションは、-g と同じように機能しますが、ライブラリーファイルに対してのみ機能します。バイナリーファイルは完全に削除されます。

(BZ#1663264)

Image Builder がバージョン 19.7.33 にリベースされ、完全にサポートされるようになりました。

RHEL 7 Extras Channel の lorax-composer パッケージが提供する Image Builder がバージョン 19.7.33 にアップグレードされました。

このバージョンにおける主な変更点は、以下のとおりです。

  • 以前はテクノロジープレビューとして利用できた Image Builder が完全にサポートされるようになりました。
  • クラウドイメージは、Amazon Web Services、VMware vSphere、および OpenStack 用にビルドできます。
  • Red Hat コンテンツ配信ネットワーク (CDN) リポジトリーミラーは不要になりました。
  • ホスト名を設定してユーザーを作成できるようになりました。
  • nosmt=force オプションで SMT (Simultaneous Multi-Threading) を無効にするなど、ブートローダーパラメーターを設定できます。これは、コマンドラインの composer-cli ツールからのみ可能です。
  • Web コンソール UI は外部リポジトリー ("sources") を編集できるようになりました。
  • Image Builder は、Enforcing モードの SElinux で実行できるようになりました。

Image Builder 機能にアクセスするには、composer-cli ユーティリティーのコマンドラインインターフェイスを使用するか、cockpit-composer パッケージから RHEL 7 Web コンソールのグラフィカルユーザーインターフェイスを使用します。

(BZ#1713880BZ#1656105、BZ#1654795、BZ#1689314BZ#1688335)

4.7. カーネル

RHEL 7.7 のカーネルバージョン

Red Hat Enterprise Linux 7.7 は、カーネルバージョン 3.10.0-1062 で配布されます。

(BZ#1801759)

カーネルに対するライブパッチが利用可能になりました。

カーネル用のライブパッチ kpatch では、プロセスのリブートまたは再起動なしで、実行中のカーネルにパッチを当てるメカニズムを利用できます。ライブカーネルパッチは、影響度が重大および重要な CVE を修正するための Extended Update Support (EUS) の RHEL で対象となる一部のマイナーリリースストリームに提供されます。

カーネルの RHEL 7.7 バージョンの kpatch ストリームに登録するには、RHEA-2019:2011 アドバイザリーによる kpatch-patch-3_10_0-1062 パッケージをインストールします。

詳細は、カーネル管理ガイドの カーネルライブパッチを使用したパッチの適用 を参照してください。

(BZ#1728504)

IMA および EVM 機能がすべてのアーキテクチャーでサポートされるようになりました。

Integrity Measurement Architecture (IMA) および Extended Verification Module (EVM) が利用可能なすべてのアーキテクチャーで完全にサポートされるようになりました。RHEL 7.6 では、AMD64 および Intel 64 アーキテクチャーでのみ対応していました。

IMA および EVM は、拡張属性に割り当てられたラベルを使用して、カーネルが実行時にファイルの整合性をチェックできるようにします。IMA および EVM を使用して、ファイルが誤って行われているかどうか、悪意のある変更の有無を監視できます。

ima-evm-utils パッケージは、ユーザーアプリケーションとカーネル機能の間のインターフェイスを行うためのユーザー空間ユーティリティーを提供します。

(BZ#1636601)

RHEL 7.7 の新規インストールで Spectre V2 の軽減策のデフォルトが IBRS から Retpoline に変更されました。

第 6 世代 Intel Core プロセッサーが搭載されたシステムに対する Spectre V2 脆弱性 (CVE-2017-5715) のデフォルトの軽減策と、その類似策 [1] が、RHEL 7.7 の新規インストールでは Indirect Branch Speculation (IBRS) から Retpoline に変更になりました。Red Hat は、Linux コミュニティーで使用されるデフォルトに合わせて、損失したパフォーマンスを復元する Intel 社の推奨事項により、この変更を実装しました。ただし、場合によっては、Retpoline を使用すると、Spectre V2 が完全に軽減されない場合があります。Intel 社の Retpoline ドキュメント [2] は、露出時のすべてのケースを説明します。本書は、攻撃のリスクが低いことも示しています。

RHEL 7.6 以前のインストールの場合、IBRS はデフォルトの軽減策になります。RHEL 7.7 以降のバージョンの新規インストールでは、spectre_v2=retpoline がカーネルコマンドラインに追加されます。以前のバージョンの RHEL 7 から RHEL 7.7 にアップグレードする変更は加えられません。

ユーザーは、使用する spectre_v2 軽減策を選択できることに注意してください。Retpoline を選択するには: a) "spectre_v2=retpoline" フラグをカーネルコマンドラインに追加し、再起動します。b) あるいは、実行時に次のコマンドを実行します: "echo 1 > /sys/kernel/debug/x86/retp_enabled"

IBRS を選択するには: a) カーネルコマンドラインから "spectre_v2=retpoline" フラグを削除し、再起動します。b) あるいは、実行時に次のコマンドを発行します: "echo 1 > /sys/kernel/debug/x86/ibrs_enabled"

カーネルモジュールが Retpoline に対応するように構築されていない場合は、/sys/devices/system/cpu/vulnerabilities/spectre_v2 ファイルで脆弱性、および /var/log/messages ファイルで問題のあるモジュールを特定します。詳細は How to determine which modules are responsible for spectre_v2 returning "Vulnerable: Retpoline with unsafe module(s)"?]を参照してください。

[1]第 6 世代 Intel Core プロセッサーと、その類似の派生製品は、Intel 社の Retpoline ドキュメントで Skylake-generation と呼ばれているものです。

[2] Retpoline: A Branch Target Injection Mitigation - White Paper

(BZ#1653428, BZ#1659626)

PMTU 検出およびルートのリダイレクトが VXLAN トンネルおよび GENEVE トンネルで対応するようになりました。

以前では、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) のカーネルは、Virtual Extensible LAN (VXLAN) および Generic Network Virtualization Encapsulation (GENEVE) トンネルの Internet Control Message Protocol (ICMP) および ICMPv6 メッセージを処理していませんでした。これにより、パス MTU (PMTU) の検出およびルートのリダイレクトは VXLAN トンネルおよび GENEVE トンネルでサポートされていませんでした。今回の更新で、カーネルが ICMP の Destination Un reachable と Redirect Message、および ICMPv6Packet Too Big エラーメッセージを、PMTU を調整すると転送情報を修正することで、Destination UnPeerEndpoints エラーメッセージを処理するようになりました。その結果、PMTU 検出およびルートのリダイレクトが VXLAN トンネルおよび GENEVE トンネルでサポートされるようになりました。

(BZ#1511372)

IBM POWER でハードウェアトランザクションメモリーを無効にする新しいカーネルコマンドラインオプション

RHEL 7.7 では、ppc_tm=off カーネルコマンドラインオプションが追加されました。ユーザーが起動時に ppc_tm=off を渡すと、カーネルは IBM POWER システムのハードウェアトランザクションメモリーを無効にし、アプリケーションで使用できなくなります。以前は、RHEL 7 カーネルは、ハードウェアおよびファームウェアでサポートされているたびに、IBM POWER システムのハードウェアトランザクションメモリー機能を無条件にアプリケーションが利用できるようにしました。

(BZ#1694778)

Intel® Omni-Path Architecture (OPA) ホストソフトウェア

Red Hat Enterprise Linux 7.7 は、Intel® Omni-Path Architecture (OPA) ホストソフトウェアに完全に対応しています。Intel OPA は、クラスター環境のコンピュートと I/O ノード間の高性能データ転送 (高帯域幅、高メッセージレート、低レイテンシー) のために、初期化とセットアップを行う Host Fabric Interface (HFI) ハードウェアを提供します。

Intel Omni-Path Architecture のインストール方法は、https://www.intel.com/content/dam/support/us/en/documents/network-and-i-o/fabric-products/Intel_OP_Software_RHEL_7_7_RN_K65224.pdf を参照してください。

(BZ#1739072)

IBPB を直接無効にできない

この RHEL カーネルソースコードの更新では、Indirect Branch Prediction Barrier (IBPB)制御メカニズムを直接無効にすることはできません。Red Hat は、この設定のパフォーマンスの問題を予測しません。

(BZ#1807647)

4.8. Real-Time Kernel

kernel-rt ソースツリーが、最新の RHEL 7 ツリーに一致するようになりました。

kernel-rt ソースが最新の Red Hat Enterprise Linux カーネルソースツリーをベースとするようにアップグレードされ、以前のバージョンのバグ修正および機能拡張が数多く追加されました。

(BZ#1642619)

RHEL 7 の kernel-rt タイマー wheel が、cascading timer wheel に更新されました。

現在のタイマー wheel が、cascading wheel に切り替えられ、タイマーサブシステムが改善され、多くの操作のオーバーヘッドが削減されました。非カスケードタイマー wheel のバックポートにより、kernel-rt は、将来の改善のバックポートを可能にする上で、アップストリームカーネルに非常に近づいています。

(BZ#1593361)

4.9. ネットワーク

rpz-drop が、到達不能なドメインの繰り返し解決を妨げるようになりました。

RHEL 7.7 に同梱される Berkeley Internet Name Domain (BIND) バージョンには、rpz-drop ポリシーが導入され、DNS 増幅攻撃を軽減することができます。以前は、攻撃者が解決できないドメインのクエリーを多数生成した場合、BIND はそのようなクエリーを解決しようとするため、CPU にかなり負荷がかかっていました。rpz-drop では、BIND はターゲットドメインに到達できない場合にクエリーを処理しません。この動作により、CPU 容量が大幅に節約されます。

(BZ#1325789)

bind がバージョン 9.11 にリベースされました。

bind パッケージがアップストリームバージョン 9.11 にアップグレードされ、以前のバージョンに対するバグ修正や機能強化が数多く追加されました。

新機能:

  • セカンダリーサーバー Catalog Zones をプロビジョニングする新しい方法が追加されました。
  • Domain Name System Cookies は、named サービスと dig ユーティリティーにより送信できるようになりました。
  • Response Rate Limiting 機能は、DNS 増幅攻撃の軽減を支援できます。
  • RPZ の (response-policy zone) のパフォーマンスが改善しました。
  • map と呼ばれる新しいゾーンファイルが追加されています。このフォーマットに保存されるゾーンファイルは、メモリーに直接マッピングされます。これにより、ゾーンが読み込む速度が大幅に改善します。
  • DNS クエリーを送信し、結果を検証するための delv (ドメインエンティティールックアップと検証) と呼ばれる新しいツールが追加されました。このツールは、named デーモンと同じ内部リゾルバーおよびバリデーターロジックを使用します。
  • 新しい mdig コマンドが利用できるようになりました。このコマンドは、クエリーを送り、次のクエリーを送る前に応答を待つ代わりに、パイプラインで複数のクエリーを送って応答を待つ dig コマンドです。
  • 再帰リゾルバーのパフォーマンスを改善する新しい prefetch オプションが追加されました。
  • ビュー間でゾーンデータを共有できる、新しい in-view ゾーンオプションが追加されました。このオプションが追加されると、新しいビューは、メモリーに複数のコピーを保存せずに、同じゾーンを確実に保存できます。
  • ゾーンに最大の TTL を強制する新しい max-zone-ttl オプションが追加されました。高い TTL を含むゾーンを読み込むと、読み込みに失敗します。動的 DNS (DDNS) により高い TTL を設定することは可能ですが、TTL は切り捨てられます。
  • 新しいクォータは、再帰リゾルバーが、サービス拒否攻撃が発生している権威サーバーに送信するクエリーを制限するために追加されました。
  • nslookup ユーティリティーは、デフォルトで IPv6 アドレスと IPv4 アドレスの両方を検索するようになりました。
  • named サービスは、起動する前に、その他のネームサーバープロセスが実行しているかどうかを確認します。
  • 署名付きゾーンを読み込むと、named が、Resource Record Signature (RSIG) の開始時間が将来時にあるかどうかを確認し、存在する場合はすぐに RRSIG を再生成するようになりました。
  • ゾーン転送は、ネットワーク使用量を低減するメッセージ圧縮を改善するために、より小さいサイズのメッセージを使用するようになりました。

機能変更:

  • 静的チャンネルに対するバージョン 3 の XML スキーマでは、高速解析を行うために、HTTP インターフェイスにより、新しい統計および平坦化した XML ツリーが提供されます。レガシーのバージョン 2 XML スキーマは、引き続きデフォルトの形式です。

(BZ#1640561BZ#1578128)

ipset がバージョン 7.1 にリベースされました。

ipset パッケージがアップストリームバージョン 7.1 にアップグレードされ、以前のバージョンのバグ修正および機能拡張が数多く追加されました。

  • ipset プロトコルのバージョン 7 では、IPSET_CMD_GET_BYNAME および IPSET_CMD_GET_BYINDEX オペレーションが導入されました。また、ユーザー空間コンポーネントは、カーネルコンポーネントに対応する正確な互換性レベルを検出できるようになりました。
  • メモリーリークや user-after-free バグなど、非常に多くのバグが修正されました。

(BZ#1649080)

NetworkManager が、ブリッジインターフェイスでの VLAN フィルタリングに対応

今回の機能強化により、管理者は対応する NetworkManager 接続プロファイルのブリッジインターフェイスで仮想 LAN (VLAN) フィルターを設定できるようになりました。これにより、管理者はブリッジポートで VLAN を直接定義できます。

(BZ#1652910)

NetworkManager がポリシールーティングルールの設定をサポート

以前は、NetworkManager-dispatcher-routing-rules パッケージが提供するディスパッチャースクリプトを使用して、NetworkManager 外にポリシールーティングルールを設定する必要がありました。今回の更新で、ユーザーは接続プロファイルの一部としてルールを設定できるようになりました。その結果、プロファイルがアクティブになると、NetworkManager はルールを追加し、プロファイルが非アクティブ化されるとルールを削除します。

(BZ#1652653)

4.10. セキュリティー

NSS が RSASSA-PSS に制限されている鍵に対応

Network Security Services (NSS) ライブラリーは、付録 Probabilistic Signature Scheme (RSASSA-PSS) を使用した Rivest-Shamir-Adleman 署名スキームに制限された鍵をサポートするようになりました。従来の署名スキームである Public Key Cryptography Standard #1 (PKCS#1) v1.5 では、データまたは鍵の暗号化に鍵を再利用できます。これにより、これらの鍵は Bleichenbacher によって公開される攻撃の署名に対して脆弱になります。鍵を RSASSA-PSS アルゴリズムに制限すると、復号化を利用する攻撃に回復性を持たせることができます。

今回の更新で、NSS は、RSASSA-PSS アルゴリズムのみに制限されている鍵に対応するように設定できます。これにより、TLS 1.2 および 1.3 のサーバーとクライアント認証の両方に X.509 証明書に含まれる鍵を使用できるようになります。

(BZ#1431241)

NSS が PKCS#1 v1.5 DigestInfo に正しく含まれる場合にのみ NULL オブジェクトを使用した署名を受け入れるようになりました。

PKCS#1 v1.5 互換署名の最初の仕様では、2 つの異なる方法で解釈できるテキストを使用していました。署名者が暗号化するパラメーターのエンコーディングには、NULL ASN.1 オブジェクトのエンコーディングを含めるか、省略できます。標準の後のリビジョンでは、NULL オブジェクトエンコーディングを明示的に含める必要がありました。

以前のバージョンの Network Security Service (NSS) は、いずれかのエンコーディングを許可している間に署名を検証しようとしました。このバージョンでは、NSS は、PKSC#1 v1.5 署名の DigestInfo 構造体に NULL オブジェクトを正しく含める場合にのみ署名を受け入れます。

この変更は、PKCS#1 v1.5 に準拠していない署名の作成を継続する実装との相互運用性に影響します。

(BZ#1552854)

opensc が HID Crescendo 144K スマートカードに対応

今回の機能強化により、OpenSC は HID Crescendo 144K スマートカードをサポートするようになりました。これらのトークンは、Common Access Card (CAC) 仕様と完全に互換性がありません。また、このトークンは、政府が発行する CAC トークンよりも、仕様の高度な部分を使用します。OpenSC ドライバーは、HID Crescendo 144K スマートカードをサポートするために、これらのトークンと特別なケースを管理するように強化されました。

(BZ#1612372)

FIPS モードの OpenSSH で AES-GCM 暗号が有効になっている

以前は、AES-GCM 暗号は TLS でのみ FIPS モードで許可されていました。現在のバージョンでは、OpenSSH でもこれらの暗号を許可および認定できることを NIST で明確化しました。

これにより、FIPS モードで実行している OpenSSH で AES-GCM 暗号が許可されます。

(BZ#1600869)

SCAP セキュリティーガイド が Universal Base Image に対応

SCAP セキュリティーガイド のセキュリティーポリシーが強化され、ubi-minimal イメージを含む Universal Base Image (UBI)コンテナーおよび UBI イメージがサポートされるようになりました。これにより、atomic scan コマンドを使用した UBI コンテナーおよびイメージの設定コンプライアンススキャンが可能になります。UBI コンテナーおよびイメージは、SCAP セキュリティーガイド で同梱されているプロファイルに対してスキャンできます。UBI のセキュアな設定に関連するルールのみが評価されます。これにより、誤検出が回避され、関連する結果が生成されます。UBI イメージおよびコンテナーには該当しないルールは自動的にスキップされます。

(BZ#1695213)

scap-security-guide がバージョン 0.1.43 にリベース

scap-security-guide パッケージがアップストリームバージョン 0.1.43 にアップグレードされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と機能拡張が提供されています。特に次のような機能が追加されています。

  • サポートされる最小限の Ansible バージョンが 2.5 に変更されました。
  • 新しい RHEL7 プロファイル: VPP - Protection Profile for Virtualization v.1.0 for Red Hat Enterprise Linux Hypervisor (RHELH)

(BZ#1684545)

tangd_port_t で Tang のデフォルトポートの変更が可能に

今回の更新で、SELinux Enforcing モードで制限のある tangd サービスの実行を可能にする SELinux タイプ tangd_port_t が追加されました。この変更により、Tang サーバーを設定してユーザー定義のポートをリッスンするのを簡素化し、SELinux が提供するセキュリティーレベルを Enforcing モードで維持します。

(BZ#1650909)

新しい SELinux のタイプ: boltd_t

新しい SELinux のタイプ boltd_t は、Thunderbolt 3 デバイスのマッピングにシステムデーモン boltd を制限します。その結果、boltd が SELinux 強制モードの制限付きサービスとして実行されるようになりました。

(BZ#1589086)

新しい SELinux ポリシークラス: bpf

新しい SELinux ポリシークラス bpf が導入されました。bpf クラスを使用すると、ユーザーは SElinux を介して Berkeley Packet Filter (BPF) フローを制御できます。また、Extended Berkeley Packet Filter (eBPF) プログラムと、SELinux が制御するマップの検査と簡単な操作が可能になります。

(BZ#1626115)

shadow-utils がバージョン 4.6 にリベース

shadow-utils パッケージがアップストリームバージョン 4.6 にアップグレードされ、以前のバージョンのバグ修正および機能拡張が数多く追加されました。特に、UID および GID 名前空間のマッピングを操作する newuidmap および newgidmap コマンド)。

(BZ#1498628)

4.11. サーバーおよびサービス

chrony がバージョン 3.4 にリベースされました

tuned パッケージがアップストリームバージョン 3.4 にアップグレードされ、以前のバージョンのバグ修正および機能拡張が数多く追加されました。主な改善点は以下の通りです。

  • ハードウェアのタイムスタンプのサポートが改善されました。
  • サポートされるポーリング間隔の範囲が延長されました。
  • burst および filter オプションが NTP ソースに追加されました。
  • chronyd -q コマンドがシステムサービスを中断しないように、pid ファイルが移動しました。
  • NTPv1 クライアントとの互換性が修正されました。

(BZ#1636117)

GNU が ISO-8859-15 エンコードに対応しました。

今回の更新で、ISO-8859-15 エンコードへの対応が GNU enscript プログラムに追加されました。

(BZ#1573876)

ghostscript がバージョン 9.25 にリベース

ghostscript パッケージはアップストリームバージョン 9.25 にアップグレードされました。これにより、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と機能拡張が提供されます。

(BZ#1636115)

libssh2 パッケージがバージョン 1.8.0 にリベース

今回の更新で、libssh2 パッケージがバージョン 1.8.0 にリベースされました。

このバージョンには、以下が含まれます。

  • HMAC-SHA-256 および HMAC-SHA-512 のサポートが追加されました。
  • diffie-hellman-group-exchange-sha256 キー交換のサポートが追加されました。
  • コード内の小さなバグの多くを修正しました。

(BZ#1592784)

ReaR が更新されました。

ReaR が新しいバージョンに更新されました。以前のバージョンに対する主なバグ修正および機能強化は、以下のとおりです。

  • バックアップメカニズムで同じ名前の追加のライブラリーが必要な場合に、システムが提供する共有ライブラリーが ReaR レスキューシステムに正しく追加されるようになりました。NetBackup バイナリーの検証は正しいライブラリーを使用して実行されるため、レスキューイメージの作成時に検証が失敗しなくなりました。これにより、ReaR でバックアップメカニズムとして NetBackup を使用できるようになりました。これは、NetBackup 8.0.0 より前の NetBackup バージョンにのみ適用されることに注意してください。現在、他の未解決の問題により、NetBackup 8.0.0 以降のバージョンを使用することはできません。
  • 多数のマルチパスデバイスがある場合にレスキューイメージの作成が速くなりました。デバイスのスキャンは、以下の方法で改善されました。

    • スキャンでは、キャッシュを使用してマルチパスデバイスのクエリーを複数回回避します。
    • スキャンでは、デバイスマッパーデバイスのみがデバイスマッパー固有の情報をクエリーします。
    • スキャンにより、FibreChannel デバイスに関する情報の収集が回避されます。
  • 複雑なネットワーク設定に影響を与える ReaR のいくつかのバグが修正されました。

    • LACP (Link Aggregation Control Protocol) 設定は、チーミングまたは SIMPLIFY_BONDING オプションとボンディングを行う際に、レスキューシステムで正しく復元されるようになりました。
    • ReaR は、ネットワークインターフェイスが ethX などの標準名からカスタム名に変更された場合に、レスキューシステムのインターフェイス設定を正しく復元するようになりました。
    • ReaR は、ボンディングまたはチーミングが使用される場合に、ネットワークインターフェイスの正しい MAC アドレスを記録するように修正されました。
  • ReaR は、レスキューイメージを保存する際にエラーを正しく報告するように修正されました。以前は、このようなエラーにより、使用できないレスキューイメージのみが作成されていました。この修正により、ReaR はこのような場合に失敗し、問題を適切に調査できるようになりました。
  • 512 バイトとは異なる論理セクターサイズを持つディスクのディスクレイアウトの計算が修正されました。
  • ReaR は、複数の起動可能なディスクを使用する IBM Power Systems の復元中にブートリストを適切に設定するようになりました。
  • ReaR は、TMPDIR 環境変数を使用して代替の一時ディレクトリーが指定されている場合に、バックアップから一時ディレクトリーを適切に除外するようになりました。
  • ReaR は、ISO イメージ生成の genisoimage パッケージではなく、xorriso パッケージに依存するようになりました。これにより、4 GB を超えるファイルでイメージを作成できるようになります。このファイルは、特に組み込みバックアップでイメージを作成するときに発生します。

(BZ#1652828、BZ#1652853BZ#1631183、BZ#1610638、BZ#1426341BZ#1655956BZ#1462189BZ#1700807)

tuned がバージョン 2.11 にリベース

tuned パッケージがアップストリームバージョン 2.11 にアップグレードされ、以前のバージョンのバグ修正および機能拡張が数多く追加されました。主な改善点は以下の通りです。

  • ブートローダー仕様 (BLS) のサポートが追加されました。(BZ#1576435)
  • mssql プロファイルが更新されました。(BZ#1660178)
  • virtual-host プロファイルが更新されました。(BZ#1569375)
  • CPU 除外の範囲機能が追加されました。(BZ#1533908)
  • プロファイル設定は、tuned サービスがハングアップシグナル (SIGHUP) を検出すると、自動的に再読み込みされるようになりました。(BZ#1631744)

変更の完全リストは、アップストリームの git ログ (https://github.com/redhat-performance/tuned/commits/v2.11.0) を参照してください。

(BZ#1643654)

新規パッケージ: xorriso

Xorriso は、ISO 9660 イメージを作成して操作し、CD-ROM または DVD-ROM を書き込むプログラムです。プログラムには xorrisofs コマンドが含まれています。これは、genisoimage ユーティリティーの推奨される代替です。xorrisofs コマンドは、genisoimage と互換性があるインターフェイスを持ち、genisoimage に対して複数の機能強化を提供します。たとえば、xorrisofs では、最大ファイルサイズは 4 GB に制限されなくなりました。Xorriso はバックアップに適しています。これは、リカバリーおよびシステム移行ユーティリティーである Relax-and-Recover (ReaR) で使用されます。

(BZ#1638857)

4.12. ストレージ

DIF/DIX (Data Integrity Field/Data Integrity Extension) のサポート

DIF/DIX は、ハードウェアベンダーが認定している設定でサポートされ、RHEL では特定のホストバスアダプター (HBA) およびストレージアレイ設定に完全に対応しています。

DIF/DIX は、以下の設定ではサポートされません。

  • ブートデバイス上での使用はサポートされない。
  • 仮想化ゲストではサポートされない。
  • DIF/DIX が有効な場合に Automatic Storage Management ライブラリー (ASMLib) を使用することは、Red Hat はサポートしていない。

DIF/DIX は、ストレージデバイスで有効または無効になります。これは、そのアプリケーションまでのさまざまな層 (そのアプリケーションも含む) に関与します。ストレージデバイスで DIF をアクティベートする方法は、デバイスによって異なります。

DIF/DIX 機能の詳細は DIF/DIX (別名 PI) はどのような機能ですか ? Red Hat のサポート対象ですか ? を参照してください。

(BZ#1649493)

新しい scan_lvs 設定

新しい lvm.conf 設定ファイルの設定 scan_lvs が追加され、デフォルトで 0 に設定されています。新しいデフォルト動作では、LVM が、論理ボリュームに存在する可能性のある物理ボリュームを検索しないようにします。つまり、より多くの物理ボリュームについて、アクティブな論理ボリュームをスキャンしません。デフォルト設定では、LVM が論理ボリュームに物理ボリュームを作成しないようにします。

論理ボリュームに物理ボリュームを重ねるのは、仮想マシンイメージを論理ボリュームに配置する方法で行うことができます。この場合、ホストが物理ボリュームにアクセスするのは安全ではありません。この安全ではないアクセスを回避することが、新しいデフォルト動作の主な理由です。また、アクティブな論理ボリュームが多数ある環境では、LVM が行うデバイススキャンの量が大幅に減ります。

この設定を 1 に設定すると、以前の動作を復元できます。

(BZ#1674563)

4.13. システムおよびサブスクリプション管理

Web コンソールがバージョン 195 にリベース

cockpit パッケージが提供する Web コンソールがバージョン 195 にアップグレードされ、多くの新機能およびバグ修正が提供されています。

RHEL 7 の Base チャンネルで配布される cockpit パッケージには、以下の機能が含まれます。

  • ファイアウォールでサービスに対して個別のポートを開くことができるようになりました。
  • ファイアウォールページでは、ファイアウォールゾーンの追加および削除と、特定のゾーンへのサービスの追加および削除が可能になりました。
  • Cockpit は、SMT (Simultaneous Multi-Threading) オプションから開始して、特定のセキュリティー脆弱性の軽減策を有効にするのに役立ちます。

RHEL 7 の Extras チャンネルで配布される cockpit パッケージがバージョン 151.1 に更新されました。これにより、以下の追加機能が提供されます。

  • iSCSI ダイレクトターゲットを仮想マシンのストレージプールとして追加できるようになりました。
  • 仮想マシンに関する通知が合理化され、共通のプレゼンテーションが使用されるようになりました。
  • 暗号化タイプは、ファイルシステムとは別に選択できます。

今回の更新で、Internet Explorer ブラウザーのサポートが RHEL 7 Web コンソールから削除されました。Internet Explorer の Web コンソールを開こうとするとエラー画面が表示され、代わりに使用できる推奨されるブラウザーのリストが表示されます。

(BZ#1712833)

4.14. 仮想化

virt-v2v が SUSE Linux VM を変換できるようになりました。

virt-v2v ユーティリティーを使用して、KVM 以外のハイパーバイザーから、SUSE Linux Enterprise Server (SLES) および SUSE Linux Enterprise Desktop (SLED) ゲストオペレーティングシステム (OS) を使用する仮想マシン (VM) を KVM に変換できるようになりました。

この変換は、SLES または SLED ゲスト OS バージョン 11 Service Pack 4 以降でのみサポートされます。さらに、X グラフィックスを使用する SLES 11 および SLED 11 VM は、グラフィックスが適切に機能するように変換後に再調整する必要があります。これを行うには、移行完了後にゲスト OS で sax2 ディストリビューションツールを使用します。

(BZ#1463620)

virt-v2v での vmx 設定ファイルを使用した VMware ゲストの変換が可能に

virt-v2v ユーティリティーには、vmx 入力モードが含まれるようになりました。これにより、ゲスト仮想マシンを VMware vmx 設定ファイルから変換できるようになりました。これを行うには、たとえば NFS を使用してストレージをマウントすることにより、対応する VMware ストレージにもアクセスする必要があることに注意してください。-it ssh パラメーターを追加すると、SSH を使用してストレージにアクセスすることもできます。

(BZ#1441197)

virt-v2v は VMWare ゲストをより高速かつ確実に変換します

virt-v2v ユーティリティーは、VMWare Virtual Disk Development Kit (VDDK)を使用して VMWare ゲスト仮想マシンを KVM ゲストに変換できるようになりました。これにより、virt-v2v が VMWare ESXi ハイパーバイザーに直接接続できるようになり、変換の速度と信頼性が向上します。

この変換インポート方法には、外部の nbdkit ユーティリティーとその VDDK プラグインが必要であることに注意してください。

(BZ#1477912)

virt-v2v が RHV の UEFI ゲストを変換できる

virt-v2v ユーティリティーを使用して、UEFI ファームウェアを使用する仮想マシンを Red Hat Virtualization (RHV)で実行するように変換できるようになりました。

(BZ#1509931)

virt-v2v が VMware ツールをより確実に削除

今回の更新で、virt-v2v ユーティリティーが、virt-v2v が KVM に変換している VMware 仮想マシンから VMware Tools ソフトウェアを自動的に削除しようとする可能性が高くなります。特に、virt-v2v は以下のシナリオで VMWare ツールの削除を試みるようになりました。

  • Windows 仮想マシンを変換する場合。
  • VMMware Tools が tarball から Linux 仮想マシンにインストールされている場合。
  • WMware Tools が open-vm-tools としてインストールされる場合

(BZ#1481930)

4.15. Atomic Host とコンテナー

Red Hat Enterprise Linux Atomic Host は、Linux コンテナーの実行のために最適化された安全、軽量で、フットプリントを最小限に抑えたオペレーティングシステムです。

4.16. Red Hat Software Collections

Red Hat Software Collections とは、動的なプログラミング言語、データベースサーバー、関連パッケージを提供する Red Hat のコンテンツセットのことで、AMD64 および Intel 64 アーキテクチャー、64 ビット ARM アーキテクチャー、IBM Z、ならびに IBM POWER (リトルエンディアン) 上の Red Hat Enterprise Linux 7 の全サポートリリースにインストールして使用できます。また、特定のコンポーネントが、AMD64 および Intel 64 アーキテクチャー上の Red Hat Enterprise Linux 6 の全サポートリリースに向けて提供されています。

Red Hat Developer Toolset は、Red Hat Enterprise Linux プラットフォームで作業する開発者向けに設計されています。GNU Compiler Collection、GNU Debugger、その他の開発用ツールやデバッグ用ツール、およびパフォーマンス監視ツールの現行バージョンを提供します。Red Hat Developer Toolset は、別の Software Collection として提供されています。

Red Hat Software Collections で配信される動的言語、データベースサーバーなどのツールは Red Hat Enterprise Linux で提供されるデフォルトのシステムツールに代わるものでも、これらのデフォルトのツールよりも推奨されるツールでもありません。Red Hat Software Collections では、scl ユーティリティーをベースにした別のパッケージメカニズムを使用しており、複数のパッケージセットを並行して提供できます。Red Hat Software Collections を利用すると、Red Hat Enterprise Linux で別のバージョンのパッケージを使用することもできます。scl ユーティリティーを使用すると、いつでも任意のパッケージバージョンを選択して実行できます。

重要

Red Hat Software Collections のライフサイクルおよびサポート期間は、Red Hat Enterprise Linux に比べて短くなります。詳細は Red Hat Software Collections 製品ライフサイクル を参照してください。

Red Hat Software Collections のセットに収納されているコンポーネント、システム要件、既知の問題、使用方法、各 Software Collection の詳細などは Red Hat Software Collections のドキュメント を参照してください。

Red Hat Software Collections で提供される Red Hat Developer Toolset に含まれるコンポーネント、インストール、使用方法、既知の問題などの詳細は Red Hat Developer Toolset のドキュメント を参照してください。

第5章 デバイスドライバー

本章では、Red Hat Enterprise Linux 7.7 で新たに追加されたデバイスドライバー、または今回更新されたデバイスドライバーをすべて網羅します。

5.1. 新しいドライバー

グラフィックスドライバーおよびその他のドライバー

  • Virtual GEM provider (vgem.ko.xz).
  • Intel® Broxton SoC pinctrl/GPIO ドライバー(pinctrl-broxton.ko.xz)
  • Intel® Cedar Fork PCH pinctrl/GPIO ドライバー(pinctrl-cedarfork.ko.xz)
  • Intel® Ice Lake PCH pinctrl/GPIO ドライバー(pinctrl-icelake.ko.xz)

ネットワークドライバー

  • Intel® Ethernet Adaptive Virtual Function Network Driver (iavf.ko.xz).
  • Intel® Ethernet Connection E800 Series Linux Driver (ice.ko.xz) はテクノロジープレビューとして利用できます。
  • Intel® 2.5G Ethernet Linux Driver (igc.ko.xz) はテクノロジープレビューとして利用できます。
  • Realtek 802.11ac ワイヤレスコアモジュール (rtw88.ko.xz)
  • Realtek 802.11ac ワイヤレス PCI ドライバー (rtwpci.ko.xz)

5.2. 更新されたドライバー

グラフィックドライバーおよびその他のドライバーの更新

  • VMware SVGA デバイス (vmwgfx.ko.xz) のスタンドアロン drm ドライバーがバージョン 2.15.0.0 に更新されました。
  • VMware Virtual Machine Communication Interface (vmw_vmci.ko.xz)がバージョン 1.1.6.0-k に更新されました。
  • VMBus デバイスの汎用 UIO ドライバー (uio_hv_generic.ko.xz) がバージョン 0.02.1 に更新されました。
  • HPE ウォッチドッグドライバー (hpwdt.ko.xz) がバージョン 2.0.2 に更新されました。

ネットワークドライバーの更新

  • Elastic Network Adapter (ENA) (ena.ko.xz) がバージョン 2.0.3K に更新されました。
  • QLogic BCM57710/57711/57711E/57712/57712_MF/57800/57800_MF/57810/57810_MF/57840/57840_MF ドライバー (bnx2x.ko.xz) がバージョン 1.713.36-0 に更新されました。
  • Broadcom BCM573xx ネットワークドライバー (bnxt_en.ko.xz) がバージョン 1.10.0 に更新されました。
  • Intel® Ethernet Switch Host Interface ドライバー (fm10k.ko.xz) がバージョン 0.26.1-k に更新されました。
  • Intel® Ethernet Connection XL710 ネットワークドライバー (i40e.ko.xz) がバージョン 2.8.10-k に更新されました。
  • Intel® Gigabit Ethernet ネットワークドライバー (igb.ko.xz) がバージョン 5.6.0-k に更新されました。
  • Intel® 10 Gigabit PCI Express ネットワークドライバー (ixgbe.ko.xz) がバージョン 5.1.0-k-rh7.7 に更新されました。
  • Intel® 10 Gigabit Virtual Function ネットワークドライバー (ixgbevf.ko.xz) がバージョン 4.1.0-k-rh7.7 に更新されました。
  • Netronome Flow Processor (NFP) ドライバー (nfp.ko.xz) がバージョン 3.10.0-1060.el7.x86_64 に更新されました。
  • QLogic FastLinQ 4xxxx コアモジュール (qed.ko.xz) がバージョン 8.37.0.20 に更新されました。
  • QLogic FastLinQ 4xxxx イーサネットドライバー (qede.ko.xz) がバージョン 8.37.0.20 に更新されました。
  • VMware vmxnet3 virtual NIC ドライバー (vmxnet3.ko.xz) がバージョン 1.4.16.0-k に更新されました。

ストレージドライバーの更新

  • Cisco FCoE HBA ドライバー (fnic.ko.xz) がバージョン 1.6.0.47 に更新されました。
  • Driver for HP Smart Array Controller バージョン 3.4.20-170-RH1 (hpsa.ko.xz) がバージョン 3.4.20-170-RH1 に更新されました。
  • Emulex LightPulse ファイバーチャネル SCSI ドライバー 12.0.0.10 (lpfc.ko.xz) がバージョン 0:12.0.0.10 に更新されました。
  • Broadcom MegaRAID SAS ドライバー (megaraid_sas.ko.xz) がバージョン 07.707.50.00-rh1 に更新されました。
  • LSI MPT Fusion SAS 3.0 デバイスドライバー (mpt3sas.ko.xz) がバージョン 27.101.01.00 に更新されました。
  • QLogic FastLinQ 4xxxx iSCSI モジュール (qedi.ko.xz) がバージョン 8.33.0.21 に更新されました。
  • QLogic Fibre Channel HBA ドライバー (qla2xxx.ko.xz) がバージョン 10.00.00.12.07.7-k. に更新されました。
  • Microsemi Smart Family Controller バージョン 1.2.4-070 (smartpqi.ko.xz) のドライバーがバージョン 1.2.4-070 に更新されました。

第6章 主なバグ修正

本章では、ユーザーに大きな影響を与える Red Hat Enterprise Linux 7.7 で修正されたバグを説明します。

6.1. 認証および相互運用性

ディレクトリーサーバーは、バックエンドトランザクションプラグインが失敗した後にエントリーキャッシュをフラッシュします。

以前は、バックエンドトランザクションプラグインが失敗した場合ディレクトリーサーバーは操作をロールバックしますが、エントリーキャッシュの変更を元に戻しませんでした。そのため、エントリーキャッシュに誤ったエントリーが含まれていました。今回の更新で、バックエンドトランザクションプラグインが失敗した後に、ディレクトリーサーバーがエントリーキャッシュをフラッシュするようになりました。その結果、クライアントは上記の状況でデータベースをクエリーする際に正しいデータを取得します。

(BZ#1417340)

ds-replcheck ユーティリティーが、レプリカで一致しない tombstone エントリーを誤って報告しなくなりました。

以前は、管理者が tombstones が存在する異なるディレクトリーサーバーレプリカで ds-replcheck ユーティリティーを実行すると、ds-replcheck はレプリカのいずれかに tombstone エントリーがないことを報告していました。各レプリカでは tombstone エントリーが一致しないことが予想されます。今回の更新により、ds-replcheck は tombstone エントリーを検索しなくなりました。その結果、ユーティリティーは、不足している tombstone エントリーを問題として報告しません。

(BZ#1629055)

cleanAllRUV タスクの実行中にサービスをシャットダウンするときに Directory Server がクラッシュしなくなりました。

以前は、cleanAllRUV タスクの実行中にディレクトリーサーバーサービスを停止すると、タスクが使用しているリソースが解放されていました。その結果、サービスは予期せず終了しました。今回の更新で、Directory Server は、サービスのシャットダウンプロセスを開始する前にタスクを完了できるようにする参照カウンターをインクリメントします。その結果、上記のシナリオでサーバーがクラッシュしなくなりました。

(BZ#1466441)

passwordInHistory0に設定されている場合、Directory Server が現在のパスワードを正しく拒否するようになりました。

以前は、管理者はディレクトリーサーバーの passwordInHistory 属性を 0 に設定できませんでした。その結果、現在使用しているパスワードと同じパスワードにパスワードをリセットできました。この更新により、ユーザーは passwordInHistory0 に設定し、その結果、現在のパスワードをチェックできるようになりました。

(BZ#1563999)

ディレクトリーサーバーが nsSSL3Ciphers の値を 1023 文字を超えて切り捨てなくなりました。

以前は、ディレクトリーサーバーは固定バッファーサイズを使用して、cn=encryption,cn=config エントリーの nsSSL3Ciphers パラメーターに設定された優先 TLS 暗号を保存していました。その結果、値が 1024 文字を超える場合、サーバーは値を切り捨て、最初の 1023 文字で指定された暗号のみを使用します。今回の修正により、ディレクトリーサーバーは固定バッファーサイズを使用して値を保存しなくなりました。その結果、設定は期待どおりに機能します。

(BZ#1716267)

ディレクトリーサーバーは、実際の属性よりも優先度が高い CoS 属性を使用しなくなりました。

以前は、ディレクトリーサーバーは、実際の属性よりも優先度が高い operational-default Class of Service (CoS) 属性を使用していました。その結果、サーバーは、サブツリーで定義された CoS ポリシーを使用して、ローカルパスワードに設定された 属性を上書きしました。今回の更新でこの問題が修正されています。その結果、CoS 定義のパスワードポリシーは期待どおりに機能します。

(BZ#1652984)

Directory Server は、パスワードの変更時にユーザーの pwdLastSet フィールドを更新するようになりました。

以前は、パスワードの同期が有効になり、ユーザーがディレクトリーサーバーでパスワードを変更すると、サーバーは pwdLastSet 属性を設定しませんでした。その結果、Active Directory (AD) は引き続きパスワードの更新を強制します。ディレクトリーサーバーは、前述のシナリオで pwdLastSet を更新するようになりました。その結果、以下のことが言えます。AD は、ユーザーにパスワードの再変更を強制しません。

(BZ#1597202)

スコープ 1 の検索で、ディレクトリーサーバーで不完全な結果が返されなくなりました。

以前のバージョンでは、ユーザーがスコープを one に設定した検索を実行すると、検索操作は予想されるすべてのエントリーを返しませんでした。今回の更新により、ディレクトリーサーバーは、1 つのレベル検索のエントリー候補リストを正しく作成するようになりました。その結果、サーバーは予想されるエントリーを返します。

(BZ#1665752)

IPv6 アドレスと IPv4 アドレスの両方が使用されている場合、ディレクトリーサーバーが ACI の IPv6 アドレスを無視しなくなる

管理者は、アクセス制御命令 (ACI) で IPv4 アドレスと IPv6 アドレスの両方を指定して、アクセスを許可または拒否できます。以前は、ACI に IPv4 アドレスと IPv6 アドレスの両方が含まれる場合、ディレクトリーサーバーは IPv6 アドレスを無視していました。その結果、ACI は期待どおりに機能しませんでした。今回の更新で、ACI での ip キーワードの解析が修正されました。その結果、上記のシナリオで IP ベースの ACI が期待どおりに機能します。

(BZ#1710848)

modrdn 操作の読み取り専用ディレクトリーサーバーへの複製が成功するようになりました。

ディレクトリーサーバーの競合エントリー管理では、modrdn 操作の追跡エントリーを追加する必要があります。以前は、これらのエントリーの追加は読み取り専用コンシューマーで失敗し、その結果、modrdn 操作はそのようなインスタンスに複製できませんでした。今回の更新でこの問題が修正されています。その結果、modrdn 操作の読み取り専用コンシューマーへの複製は成功します。

(BZ#1602001)

ディレクトリーサーバーがタスクを削除する時間を変更

以前は、ディレクトリーサーバーは、タスク完了から 2 分後にタスクエントリーを削除していました。その結果、タスクを監視していたアプリケーションがタスクの結果を見逃す可能性がありました。この更新により、サーバーがタスクを削除するまでの時間が変更されます。デフォルトでは、インポートおよびエクスポートタスクを除き、完了したすべてのタスクは 1 時間後に削除されるようになりました。ただし、完了後は 24 時間削除されます。

(BZ#1663829)

passwordWarning86400よりも低く設定されている場合、ディレクトリーサーバーは shadowWarning 属性を返しませんでした。

以前は、cn=config エントリーの passwordWarning 属性が 86400 秒 (1 日未満) に設定されている場合、ディレクトリーサーバーは検索で shadowWarning 属性を返しませんでした。今回の更新でこの問題が修正されています。その結果、サーバーは上記のシナリオで shadowWarning 属性の値を返します。

(BZ#1589144)

krb5 メモリーキャッシュがスレッドセーフになりました。

以前は、Kerberos V5 ログインプログラム (krb5) のメモリーキャッシュは完全にスレッドセーフではありませんでした。その結果、マルチスレッドアクセスが予期せず終了していました。今回の更新により、メモリーキャッシュはよりスレッドセーフになるようにクリーンアップされます。その結果、クラッシュは発生しません。

(BZ#1605756)

FIPS 140-2 で禁止されている krb5 設定が再び機能するようになりました。

以前は、Kerberos V5 (krb5) システムの Red Hat Enterprise Linux 7.6 ビルドで FIPS 140-2 への準拠が強化されました。その結果、FIPS 140-2 で禁止されている特定の許可された設定が機能しなくなりました。今回の更新で、krb5 が FIPS モードで動作し、FIPS に準拠していないため、変更が元に戻されました。その結果、FIPS 140-2 で禁止されている設定が再び機能するようになりました。

現時点では、Red Hat Enterprise Linux 8 はこれらの設定をサポートしていないことに注意してください。

(BZ#1645711)

Certificate System は、numSubordinates 属性の値がプロファイルエントリーの数を超えた場合でも起動します。

LDAP numSubordinates 操作属性は、予想されるプロファイルエントリーの数を定義します。以前は、Certificate System は、すべてのプロファイルと軽量の認証局(CA)が読み込まれるまで起動しませんでした。そのため、属性の値がプロファイルエントリーの数を超えると、開始プロセスは完了しませんでした。今回の更新で、watchdog タイマーは、前述のシナリオで短時間の遅延後に開始プロセスを強制的に続行し、Certificate System は予期しない状態をログに記録します。その結果、プロファイルまたは軽量の CA サブツリーの numSubordinates が検索結果のエントリー数を超えると、Certificate System は完了します。

(BZ#1638379)

Certificate System では、TLS_RSA_* 暗号がデフォルトで無効になりました。

以前は、デフォルトで TLS_RSA_* 暗号が Certificate System で有効になっていました。ただし、連邦情報処理標準 (FIPS) モードで特定のハードウェアセキュリティーモジュール (HSM) を備えた環境では、これらの暗号はサポートされません。そのため、SSL ハンドシェイクが失敗し、接続は確立されませんでした。今回の更新で、デフォルトで TLS_RSA_* 暗号が無効になります。その結果、FIPS モードでこれらの HSM との接続が機能します。

(BZ#1578389)

Certificate System REST API がクリアテキストパスワードをログファイルに保存しなくなりました。

以前は、Certificate System REST API はプレーンなパスワード値を除外しませんでした。その結果、パスワードはログファイルのクリアテキストで表示されました。この更新により、サーバーはパスワード属性値を (sensitive) に置き換えます。その結果、クリアテキストパスワードがログに表示されなくなりました。

(BZ#1617894)

Certificate System でクライアント認証を無効にできるようになりました。

以前のバージョンの Certificate System には、CMCAuth で認証するときに TLS クライアント認証を強制する機能が追加されました。ただし、一部の古いアプリケーションは TLS クライアント認証をサポートしないため、Certificate System への接続に失敗しました。今回の更新で、/var/lib/pki/pki-instance_name/ca/conf/CS.cfg ファイルに bypassClientAuth 設定パラメーターが追加されました。その結果、管理者はこのパラメーターを true に設定して、特定のアプリケーションでサポートされていない場合にクライアント認証を無効にできるようになりました。

(BZ#1628410)

PKCS #12 ファイルの使用時に Certificate System CA のインストールが成功する

以前は、pki_ca_signing_cert_path パラメーターのデフォルト値が事前に定義されたパスに設定されていました。管理者が PKCS #12 ファイルを使用して認証局 (CA) をインストールする際に pkispawn ユーティリティーがパラメーターを検証する方法が最近変更されたため、インストールは Invalid certificate path: pki_ca_signing_cert_path=/etc/pki/pki-tomcat/external_ca.cert エラーで失敗しました。今回の更新では、pki_ca_signing_cert_path のデフォルト値を削除して問題を修正しています。その結果、上記のシナリオで CA のインストールに成功します。

(BZ#1633761)

pki ユーティリティーはパスワードを正しく要求します。

以前は、コマンドラインオプションを使用してパスワードを指定しなかった場合、pki ユーティリティーはパスワードを要求しませんでした。その結果、pki は誤って Error: Missing user password と報告し、操作は失敗しました。pki ユーティリティーが修正され、上記の状況でパスワードの入力が求められるようになりました。

(BZ#1479559)

ファイルシステム全体が原因の署名済み監査ログを保存できない場合、Certificate System は自動的にシャットダウンします。

以前は、監査署名が有効で、Certificate System が署名済み監査ログを保存するファイルシステムがいっぱいであった場合、Certificate System は動作を継続しますが、それ以上の操作はログに記録されませんでした。署名された監査ログが欠落しないように、Certificate System は、上記のシナリオで自動的にシャットダウンするようになりました。

(BZ#1639710)

SSSD は AD LDAP サーバーを使用して initgroup ルックアップの POSIX 属性を取得します。

SSSD サービスは initgroup ルックアップに Active Directory (AD) グローバルカタログ (GC) を使用しますが、ユーザーのホームディレクトリーやシェルなどの POSIX 属性は、デフォルトでは GC に複製されません。したがって、SSSD が SSSD ルックアップ中に POSIX 属性を要求すると、SSSD は、GC に存在しないため、サーバーから削除される属性を誤って考慮し、SSSD キャッシュからも削除します。今回の更新で、AD LDAP サーバーにスキーマの変更なしに POSIX 属性が含まれるため、initgroup ルックアップが LDAP と GC 接続を適切に切り替えるようになりました。その結果、シェルやホームディレクトリーなどの POSIX 属性は上書きされたり、欠落したりしなくなりました。

(BZ#1194345)

ypchsh でシェルを変更しても、NIS が passwd.adjunct を使用するとパスワードが上書きされなくなりました。

以前は、NIS サーバーが passwd.adjunct マップをサポートするように設定され、ユーザーが ypchsh コマンドを使用して NIS クライアントのシェルを変更すると、yppasswdd デーモンは、##username 文字列で passwd.adjunct 内でユーザーのパスワードハッシュを上書きしていました。その結果、影響を受けたユーザーは、パスワードハッシュが破損しているため、ログインできなくなりました。このバグは修正され、yppasswdd はユーザーのシェル情報の更新中にユーザーのパスワードハッシュを上書きしなくなりました。これにより、ypchsh の実行後に、ユーザーは新しいシェルに正常にログインできます。

(BZ#1624295)

6.2. コンパイラーおよびツール

SystemTap Dyninst バックエンドは、dyninst-devel パッケージなしで動作します。

stap --dyninst コマンドは、SystemTap Dyninst バックエンドを使用します。以前は、dyninst-devel パッケージがインストールされていない場合、このバックエンドは機能しませんでした。その結果、SystemTap は予期せず終了し、ユーザーは dyninst-devel を手動でインストールし、回避策として ldconfig ツールを実行する必要がありました。このバグは修正され、SystemTap Dyninst バックエンドは dyninst-devel パッケージなしで機能するようになりました。

(BZ#1498558)

GDB ブレークポイントのデフォルトソースファイルがシンボリックリンクで機能する

以前は、GDB デバッガーは、ファイルがシンボリックリンクである場合、デフォルトのソースファイルのシンボルテーブル情報を見つけることができませんでした。その結果、ユーザーはソースファイル名を省略してデフォルト (break 63 など) を使用してブレークポイントを設定できませんでした。このバグは修正され、ユーザーはシンボリックリンクの背後にあるファイルにブレークポイントを持つデフォルトのソースファイルを使用できるようになりました。

(BZ#1639077)

glibc の DNS スタブリゾルバーは、hostname-.example.com などの有効なホスト名を拒否しなくなりました。

glibc の DNS スタブリゾルバーは、hostname-.example.com などの特定の有効なホスト名を拒否し、一部の無効な名前を受け入れました。そのため、インターネット上のホスト名を解決できませんでした。この問題を修正するために、res hnok などの DNS 名検証機能が、ユーザーの期待と仕様により詳細に一致するように調整されました。その結果、hostname-.example.com 形式のホスト名は、DNS に存在する場合は正常に解決できるようになりました。

(BZ#1039304)

特定の IBM 文字セットから変換するときに iconv がハングしなくなりました。

以前は、IBM930、IBM933、IBM935、IBM937、および IBM393 文字セットの glibc コンバーターはエラーを返し、無効な冗長なシフトシーケンスに遭遇すると、次の入力文字に進むことができませんでした。そのため、-c オプションを指定して iconv ツールを使用してこれらの文字セットから変換すると、冗長なシフトシーケンスの最初の発生を超えて進捗できないため、ツールが応答しなくなっていました。コンバーターは、これらのシーケンスを受け入れ、正しく続行されるように変更されました。その結果、上記の変換が可能になりました。

(BZ#1427734)

iconv は、IBM273 と ISO-8859-1 文字セットの間で変換できます。

以前は、IBM273 文字セットの glibc 実装が ISO-8859-1 文字セットと同等ではありませんでした。Unicode 文字 MACRON の表現がありませんでした。代わりに、MACRON と同じ視覚的表現を持つ OVERLINE Unicode 文字を表すために対応するバイトを使用していました。その結果、glibc が提供する iconv ツールを使用して、OVERLINE 文字を含む IBM273 テキストを ISO-8859-1 に変換するか、MACRON 文字を含む ISO-8859-1 テキストを IBM273 に変換すると、変換中にエラーが発生しました。このバグを修正するために、IBM273 文字セットは OVERLINE 表現を MACRON に置き換えることで、ISO-8859-1 文字セットと同等になりました。その結果、両方の文字セットが MACRON Unicode 文字を使用するようになり、一方から別の文字への変換でエラーが発生しなくなりました。

(BZ#1591268)

getifaddrs 呼び出しがアプリケーションを予期せず終了しなくなる

以前は、インターフェイスが同時にカーネルで変更された場合には、glibc ライブラリーの getifaddrs 関数によって生成されたネットワークインターフェイスの一覧にインターフェイス名がない可能性がありました。その結果、このような状況では、getifaddrs を使用するアプリケーションが予期せず終了する可能性があります。これは修正され、getifaddrs はリストがカーネルの状態と同じであることを確認するようになりました。その結果、上記の予期しない終了は発生しません。

(BZ#1472832)

暗黙的な作業の前に明示的なターゲットを含む Makefile

以前のリリースでは、Makefile での暗黙的な (パターン) および明示的なターゲットの組み合わせが非推奨になりました。バージョン 3.82 に更新した後、make ビルドツールが混合ターゲットのエラーを返しました。そのため、混合ターゲットを含むレガシー Makefile を使用することはできませんでした。今回の更新により、make は暗黙的なターゲットの前に明示的なターゲットが一覧表示される状況を正しく解析できるようになりました。その結果、特定のレガシー Makefile を修正せずに再度使用できるようになりました。ただし、明示的なターゲットの前に暗黙的なターゲットを使用するとエラーが発生します。

Makefile で明示的なターゲットと暗黙のターゲットを混在させるのは非推奨であり、新しい Makefile には追加し ない でください。

(BZ#1582545)

PCP が、大規模システムですべてのプロセス詳細を報告するようになりました。

以前は、Performance Co-Pilot (PCP)ツールキットは、非常に大きなシステムで特定のプロセスの詳細を報告できませんでした。プロセス詳細ファイルを読み取るコードは、最初の 1024 バイトだけでなく、任意の長さのデータを読み取ることができるように変更されました。その結果、上記の PCP エラーが発生しなくなりました。

(BZ#1600262)

特定の実行可能ファイルで strip がクラッシュしなくなる

以前は、strip ツールには、実行ファイル構造に関する不明な想定が含まれていました。その結果、特定の実行可能ファイルを削除しようとすると、予期せず strip を終了する可能性があります。この問題が発生しなくなり、strip が正しく機能するように、構造に関する仮定が変更されました。

(BZ#1644632)

libdb による CPU 消費の最適化

以前の libdb データベースの更新により、trickle スレッドにおける CPU 消費が過剰になっていました。今回の更新で、CPU 使用率が最適化されました。

(BZ#1608749)

passwd --stdin は、パスワードの長さを 79 文字に制限しなくなりました。

--stdin オプションを指定して passwd コマンドを使用してパスワードを変更すると、パスワードの長さは 79 文字に制限されていました。そのため、標準入力で 79 文字を超えるパスワードを入力すると、最初の 79 文字のみが受け入れられ、警告が表示されませんでした。今回の更新で、パスワードの使用を許可するサイズを Pluggable Authentication Module (PAM)で定義されたサイズに調整するように passwd が修正されました。その結果、passwd --stdin コマンドは 79 文字を超えるパスワードを受け入れるようになりましたが、PAM_MAX_RESP_SIZE - 1 文字より長くなるようになりました。この制限を超えると、passwd は標準エラー出力にエラーを報告し、終了コード 1 で終了します。

(BZ#1276570)

fixfiles が誤って失敗しなくなりました。

以前は、/etc/selinux/fixfiles_exclude_dirs ファイルに少なくとも 1 つのエントリーが含まれており、/etc/selinux/targeted/contexts/files/file_contexts.local ファイルが存在しない場合、fixfiles スクリプトは失敗しました。今回の更新で、/etc/selinux/targeted/contexts/files/file_contexts.local の存在の要件が削除され、上記のシナリオで fixfiles が正常に機能するようになりました。

(BZ#1647714)

6.3. デスクトップ

Xinerama が有効な場合にシステムが空の画面で起動しなくなる

nvidia または nouveau ドライバーを使用するシステムの /etc/X11/xorg.conf で Xinerama 拡張機能を有効にすると、RANDR X 拡張が無効になります。その結果、RANDR X 拡張が無効になっているため、システムの起動時にログイン画面を起動できませんでした。このバグは修正され、Xinerama が有効になっている場合でもログイン画面が適切に起動されるようになりました。

(BZ#1579257)

i915を使用したカーネルでの起動時のソフトロックアップが修正されました。

GM45 のシステムに不適切なファームウェア設定がある場合、不適切な DisplayPort ホットプラグシグナルがあると、起動時に i915 ドライバーがオーバーロードする可能性があります。その結果、ビデオドライバーが問題を回避しようとした間、特定の GM45 システムでは起動時間が非常に遅くなっていました。カーネルがソフトロックアップも報告する場合があります。このバグは修正され、上記のシナリオでロックアップが発生しなくなりました。

(BZ#1608704)

高速なユーザー切り替え中に X.org サーバーがクラッシュしなくなる

以前は、X.Org X11 qxl ビデオドライバーがシャットダウン時に残りの仮想端末イベントをエミュレートしませんでした。その結果、ユーザーの切り替え時に X.Org ディスプレイサーバーが予期せず終了し、ユーザーの切り替え時に現在のユーザーセッションが終了しました。今回の更新で qxl が修正され、高速なユーザーの切り替え時に X.org サーバーがクラッシュしなくなりました。

(BZ#1640918)

6.4. ファイルシステム

root 以外のユーザーが、multiuser オプションを使用してマウントされた SMB 共有にアクセスできるようになりました。

Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 7.5 では、ドメインが指定されていないときに NT LAN Manager (NTLM)認証を処理するための修正が追加されました。この変更は、NTLM を使用する際に cifs.ko カーネルモジュールがドメイン名を選択する方法に影響を与えました。その結果、サーバーメッセージブロック(SMB)共有が multiuser オプションでマウントされると、正しくないドメイン名が選択され、root 以外のユーザーがマウントされた SMB 共有にアクセスできませんでした。この更新により、修正が元に戻されます。これにより、multiuser でマウントされたファイル共有に、RHEL 7.7 の root 以外のユーザーがアクセスできるようになりました。

(BZ#1710421)

ネットワークファイルシステムの 4 GB 以上の領域を占有している場合、ネットワーク上でディスククォータ制限を設定すると再び機能します。

以前のバージョンでは、setquota ユーティリティーは、使用されているディスクサイズの形式が正しくないため、NFS サーバーと通信するときに 4 GB を超える占有領域を処理できませんでした。したがって、NFS でマウントされたファイルシステムで 4 GB の使用されている領域を超えるユーザーにディスククォータ制限を設定すると、setquota は操作を実行できませんでした。今回の更新で、使用されているディスクサイズを RPC プロトコル形式に変換し、上記の問題が発生しなくなりました。

(BZ#1697605)

6.5. インストールおよび起動

NVDIMM コマンドがインストール後にキックスタートスクリプトファイル anaconda-ks.cfg に追加される

インストーラーは、システムのインストールに使用する設定と同等のキックスタートスクリプトを作成します。このスクリプトは、/root/anaconda-ks.cfg ファイルに保存されます。以前は、グラフィカルユーザーインターフェイスを使用して RHEL をインストールすると、Non-Volatile Dual In-line Memory (NVDIMM)デバイスの設定に使用される nvdimm コマンドがこのファイルに追加されませんでした。このバグは修正され、キックスタートファイルに期待どおりに nvdimm コマンドが含まれるようになりました。

(BZ#1620109)

グラフィカルインストールプログラムで無効なパスフレーズが許可されなくなる

以前は、グラフィカルインストールプログラムを使用して RHEL 7 をインストールすると、Partitioning Disk Encryption Passphrase ダイアログボックスの passphrase フィールドを空のままにし、Save Passphrase ボタンをクリックし、パーティション設定タスクを完了できました。その結果、パーティション設定が間違っており、ディスク暗号化プロセスをキャンセルするか、有効なパスフレーズを入力する必要がありました。今回の更新により、有効かつ空でないパスフレーズを入力する場合にのみ、Save Passphrase ボタンを使用できます。

(BZ#1489713)

カーネル起動パラメーター version または inst.version を指定しても、インストールプログラムが停止しなくなります。

以前では、version または inst.version のブートパラメーターを指定してカーネルコマンドラインからインストールプログラムを起動すると、バージョン (例: anaconda 30.25.6) が表示され、インストールプログラムが停止していました。

今回の更新で、カーネルコマンドラインからインストールプログラムを起動した場合に、version パラメーターおよび inst.version パラメーターが無視されるため、インストールプログラムは停止しません。

(BZ#1637112)

RHEL 7.7 グラフィカルインストールで、対応している NVDIMM デバイスセクターサイズが表示されるようになりました。

以前は、グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)を使用して NVDIMM デバイスを設定する場合は、サポートされていないセクターサイズを入力できました。警告メッセージは表示されず、その結果、再設定エラーが発生しました。今回の更新では、セクターサイズダイアログボックスに、サポートされているセクターサイズ( 512 および 4096 )のみを表示するドロップダウンリストが含まれるようになりました。

(BZ#1614049)

cockpit-composer から開始されたジョブのキャンセルが失敗しなくなりました。

イメージビルドプロセスは、イメージビルドのキャンセルをサポートしていませんでした。その結果、composer-cli compose cancel を使用して cockpit-composer GUI から開始されたジョブをキャンセルすると、ハングした Compose API サーバーがハングし、新たにキューに入れられたジョブビルドが開始されず、待機状態のままになります。この問題を修正するために、イメージビルドプロセスをキャンセルする機能が実装されています。その結果、cockpit-composer から開始されたジョブをキャンセルしても失敗しなくなりました。

(BZ#1659129)

rpm コマンドが --setcaps および --restore オプションをサポートするようになりました。

今回の更新で、rpm コマンドに --setcaps および --restore オプションが追加されました。

--setcaps オプションは、必要なパッケージ内のファイルの機能を設定します。構文は次のとおりです。

rpm --setcaps _PACKAGE_NAME_

--restore オプションは、必要なパッケージ内のファイルの所有者、グループ、パーミッション、および機能を復元します。構文は次のとおりです。

rpm --restore _PACKAGE_NAME_

(BZ#1550745)

GRUB 2 regexp コマンドが欠落しなくなりました。

以前は、Grand Unified Bootloader バージョン 2 (GRUB2) の regexp コマンドを提供するモジュールが GRUB2 EFI バイナリーにありませんでした。その結果、セキュアブートが有効になっている UEFI システムでは、regexp を使用すると error: can't find command 'regexp' というメッセージが表示され、失敗していました。今回の更新では、regexp を提供するモジュールが GRUB2 EFI バイナリーに含まれ、上記の状況で正常に機能するようになりました。

(BZ#1630678)

6.6. カーネル

特定の IP セットタイプでゼロ長の CIDR 値をサポートするようになりました。

以前は、カーネルは最初の長さの Classless Inter-domain Routing (CIDR)ネットワークマスク値と hash:net,port,net および hash:net6, port,net6 IP セットタイプの最後のパラメーターを拒否していました。そのため、すべてのネットワークの宛先に対してポートを照合できませんでした。今回の更新により、上記の IP セットタイプの最初のパラメーターと最後のパラメーターでゼロ長の CIDR 値が許可されるようになりました。これにより、管理者はすべての宛先に有効なポートに一致するファイアウォールルールを作成できます。

(BZ#1680426)

サーバー側にマウントされた NFS マウントディレクトリーの AVC 拒否

NFS crossmnt マウントは、プロセスがサーバー上のマウントポイントとして使用されるサブディレクトリーにアクセスすると、内部マウントを自動的に作成します。その結果、SELinux は NFS マウントディレクトリーにアクセスするプロセスにマウントパーミッションがあるかどうかを確認し、アクセスベクターキャッシュ(AVC)の拒否を引き起こす可能性があります。この更新により、このタイプの内部マウントでは、SELinux パーミッションチェックが省略されます。そのため、サーバー側でマウントされている NFS ディレクトリーにアクセスする場合、マウントパーミッションは必要ありません。

(BZ#1077929)

intel_pstate ドライバーは、HWP が無効になっている Intel Skylake-X システムでロードされます。

以前は、Intel Skylake-X システムでは、ハードウェア P-States (HWP)が無効になっている場合は、intel_pstate ドライバーを読み込むことができませんでした。その結果、カーネルは、acpi_cpufreq ドライバーのロードにデフォルト設定されました。今回の更新で問題が修正され、上記のシナリオで intel_pstate が正しく読み込まれるようになりました。

ユーザーが acpi_cpufreq を使用する必要がある場合 (非推奨 )、解決策は intel_pstate=disable パラメーターをカーネルコマンドラインに追加することです。

(BZ#1698453)

VDO 上の RAID 10 reshape でデータの破損が発生しなくなりました。

以前は、VDO 破損データの上に RAID 10 を再成形 (LVM とmdadm の両方を使用) していました。今回の修正により、データの破損が発生しなくなりました。ただし、VDO の上に RAID 10 (または他の RAID タイプ) をスタッキングすることは、VDO の重複排除機能と圧縮機能を活用しないため、推奨できません。

(BZ#1528466)

RAID1 の write-behind がカーネルパニックをトリガーしなくなりました。

以前は、Redundant Array of Independent Disks Mode 1 (RAID1) 仮想化テクノロジーの write-behind モードは、上層の bio 構造を使用していました。この構造は、下層のレイヤーディスクに書き込まれたバイオ構造が戻った直後に解放されました。その結果、カーネルパニックがトリガーされ、write-behind 関数を使用できませんでした。今回の更新で問題が修正され、上記のシナリオでカーネルパニックをトリガーせずに、write-behind を使用できるようになりました。

(BZ#1632575)

カーネルが、bitmap:ipmachash:ipmac、および hash:mac IP セットタイプでの宛先 MAC アドレスに対応するようになりました。

以前では、bitmap:ipmachash:ipmac、および hash:mac IP セットタイプのカーネル実装のみ、ソース MAC アドレスでの一致のみを許可し、宛先の MAC アドレスは指定可能ですが、セットエントリーに対してマッチしていませんでした。これにより、管理者は、これらの IP セットタイプのいずれかで、宛先の MAC アドレスを使用する iptables ルールを作成できましたが、指定の仕様に一致するパケットは実際には分類されていませんでした。今回の更新で、カーネルは、宛先 MAC アドレスを比較し、指定の分類がパケットの宛先 MAC アドレスに対応していル場合に一致を返すようになりました。これにより、宛先の MAC アドレスに対してパケットに一致するルールが正しく動作するようになりました。

(BZ#1607252)

kdump カーネルが、CPU のホット追加またはホット削除操作後に起動できるようになりました。

kdump が有効になっている IBM Power Systems のリトルエンディアンバリアントで Red Hat Enterprise Linux 7 を実行すると、CPU のホット追加操作またはホット削除操作後に kexec システムコールによりトリガーされた場合に、kdump クラッシュカーネルを起動できませんでした。今回の更新では、CPU のオンラインイベントとオフラインイベントを使用することで、バグが修正されています。これにより、上記のシナリオで kdump カーネルが起動を管理します。

(BZ#1549355)

6.7. ネットワーク

dnsmasq が 1024 未満のポートをソースポートとして使用しなくなる

以前は、Domain Name System forwarder (dnsmasq) が 1024 未満のすべてのポートをクエリーしていました。ただし、Berkeley Internet Name Domain (BIND)は、一部の低ポートから受信した DNS クエリーを破棄します。そのため、BIND ではターゲットポート 464 が無視されました。今回の更新により、dnsmasq はカスタムのランダムポートジェネレーターを使用しないように修正されましたが、オペレーティングシステムが代わりにランダムポートを割り当てることができるようになりました。その結果、dnsmasq は 1024 未満のポートをソースポートとして使用しなくなり、BIND で上記の問題を防ぎます。

(BZ#1614331)

キャッシュが有効な dnsmasq が DNSSEC レコードなしでキャッシュされた応答を返さなくなりました。

以前のバージョンでは、キャッシュが有効な dnsmasq サービスは、クエリーに DNSSEC OK ビットが設定されていても、DNSSEC レコードなしでキャッシュされた応答を返していました。そのため、返される返信は dnsmasq の下でクライアントによる DNSSEC 検証に合格できませんでした。これにより、dnsmasq の下にあるクライアントは DNSSEC 検証を使用できません。これを修正するには、DNSSEC OK ビットが設定されたリクエストを常に転送し、DNSSEC 検証がローカルで有効になっていない限り、キャッシュされた値は使用しないでください。その結果、dnsmasq の下のクライアントはすべての応答を正常に検証できます。

(BZ#1638703)

ipset サービスが、他のセットに依存するセットをロードできるようになりました。

EOFhe ipset サービスは、IP セット(IP アドレスのリスト)を別のファイルに保存します。Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 7.6 では、サービスの開始時に、各セットが順番に読み込まれ、その間の依存関係を無視していました。その結果、サービスは他のセットへの依存関係で IP セットの読み込みに失敗しました。今回の更新で、ipset サービスが保存した設定に含まれるすべてのセットを作成し、そのエントリーを追加します。その結果、他のセットへの依存関係を持つ IP セットを読み込むことができるようになりました。

(BZ#1646666)

ipset サービスにおけるエラーロギングが改善されました。

以前では、ipset サービスにより、systemd ログに、有意の重大度とともにエラーが報告されていませんでした。無効な設定エントリーの重大度レベルは、情報 通知のみで、サービスは、使用できない設定のエラーを報告していませんでした。したがって、管理者が ipset サービスの設定で問題を特定してトラブルシューティングを行うことは困難でした。今回の更新で、ipset が、systemd ログで 警告 として設定問題を報告します。サービスが起動できない場合は、詳細を含む エラー の重大度とともにエントリーをログに記録するようになりました。このため、ipset サービスの設定での問題のトラブルシューティングが可能になりました。

(BZ#1649877)

ipset が、システムの起動時に無効な設定エントリーを無視するようになりました。

ipset サービスは、設定を別のファイルにセットとして保存します。以前では、サービスを起動すると、セットを手動で編集して挿入できる無効なエントリーをフィルタリングせずに、1 回の操作ですべてのセットから設定を復元していました。したがって、単一の設定エントリーが無効だった場合でも、このサービスは、それ以上の関連しないセットを復元していませんでした。この問題が修正されました。これにより、ipset サービスが復元操作時に無効な設定エントリーを検出して削除し、無効な設定エントリーを無視します。

(BZ#1650297)

firewalld がバージョン 0.6.3 にリベース

firewalld パッケージがアップストリームバージョン 0.6.3 にアップグレードし、以前のバージョンにバグ修正が数多く追加されました。

  • firewalld サービスは、永続的な設定変更の ifcfg ファイルのみを変更するようになりました。
  • firewall-config ユーティリティーの変換されていない文字列が修正され、UI でリッチルールを変更できませんでした。
  • icmp-block-inversion パラメーターと組み合わせて使用すると、set-log-denied パラメーターが正しく機能するようになりました。
  • firewall-cmd ユーティリティーは、ipset コマンドの戻り値を正しくチェックするようになりました。
  • ポート転送を使用する際に IP 転送が有効になりなくなり、toaddr パラメーターが指定されなくなりました。
  • シェルの自動補完機能は、常に認証を要求しなくなりました。

(BZ#1637204)

6.8. セキュリティー

SELinux ポリシーの再読み込みでは、正しくない ENOMEM が発生しなくなりました。

以前では SELinux ポリシーをリロードすると、内部セキュリティーコンテキストルックアップテーブルが応答しなくなっていました。したがって、ポリシーの再ロード時にカーネルが新しいセキュリティーコンテキストに遭遇すると、正しくない Out of memory (ENOMEM) エラーで操作が失敗していました。今回の更新で、内部セキュリティー識別子 (SID) ルックアップテーブルが再設計され、フリーズしなくなりました。その結果、カーネルは、SELinux ポリシーの再読み込み時に誤解を招くエラーを返さなくなりました。

(BZ#1335986)

NSS が IPsec で使用する X.509 証明書を正しく処理するようになりました。

以前は、NSS ライブラリーは IPsec で使用する X.509 証明書を適切に処理しませんでした。その結果、X.509 証明書に serverAuth および clientAuth 属性が含まれていない空でない Extended Key Usage (EKU)属性がある場合、Libreswan IPsec の実装は証明書の検証を誤って拒否していました。今回の更新で、NSS の IPsec プロファイルが修正され、Libreswan が上記の証明書を許可できるようになりました。

(BZ#1212132)

NSS は、RSA-PSS 鍵を使用した RSA PKCS#1 v1.5 署名を受け入れなくなりました。

RSA-PSS 鍵は、RSA-PSS 署名のみの作成にのみ使用でき、PKCS#1 v1.5 アルゴリズムを使用する鍵を使用して行われた署名が標準に違反する場合に使用できます。以前は、ネットワークセキュリティーサービス (NSS) ライブラリーは、対応する秘密鍵を使用して作成された署名を検証するときに、サーバーが使用する RSA 公開鍵のタイプをチェックしませんでした。その結果、NSS は、RSA-PSS 鍵で行われた場合でも、PKCS#1 v1.5 署名を有効なものとして受け入れます。

バグが修正され、NSS ライブラリーは、対応する秘密鍵を使用して署名を検証する際にサーバーが使用する RSA 公開鍵のタイプを適切に確認するようになりました。その結果、このシナリオの署名は NSS で許可されなくなりました。

(BZ#1510156)

ユーザーの切り替え時に、承認されたキーへのアクセスが失敗しなくなりました。

以前は、AuthorizedKeysCommand* 設定オプションを使用して認証キーを取得するユーザーを変更すると、OpenSSH のグループ情報キャッシュがクリーンアップされませんでした。その結果、グループ情報が正しくないため、新しいユーザーの認証キーにアクセスしようとすると、失敗していました。このバグは修正され、ユーザーが変更されると認証キーが正常にアクセスされるようになりました。

(BZ#1583735)

scap-security-guide が、コンテナーおよびコンテナーイメージには適用されないルールを正しくスキップするようになりました。

SCAP セキュリティーガイドのコンテンツを使用して、コンテナーとコンテナーイメージをスキャンできるようになりました。コンテナーおよびコンテナーイメージに該当しないルールは、特定の CPE 識別子でマークされています。その結果、これらのルールの評価は自動的に省略され、コンテナーおよびコンテナーイメージのスキャン時に not applicable という結果が報告されます。

(BZ#1630739)

SCAP セキュリティーガイドの Ansible Playbook は、一般的なエラーが原因で失敗しなくなりました。

以前は、SCAP Security Guide コンテンツに含まれる Ansible タスクは、設定ファイルの欠落、存在しないファイル、またはアンインストールされたパッケージなど、特定の一般的なケースを処理できませんでした。その結果、SCAP Security Guide から Ansible Playbook を使用する場合や oscap コマンドで生成された場合、ansible-playbook コマンドはすべてのエラーで終了していました。今回の更新で、一般的なケースを処理するように Ansible タスクが更新され、Playbook の実行中に一般的なエラーが発生した場合でも、SCAP セキュリティーガイドの Ansible Playbook を正常に実行できるようになりました。

(BZ#1647189)

SCAP Security Guidedconf 設定を正しくチェックするようになりました。

今回の更新以前は、SCAP Security Guide プロジェクトで使用される OVAL (Open Vulnerability and Assessment Language) チェックは、dconf バイナリーデータベースを直接チェックしませんでしたが、それぞれのキーファイルのみを確認していました。これにより、スキャン結果が誤検出されたり、負の値になったりする可能性がありました。今回の更新で、SCAP Security Guide は 1 つ以上のチェックコンポーネントを追加し、dconf バイナリーデータベースがそれらのキーファイルに関して最新の状態になるようにします。その結果、複雑なチェックは dconf 設定を正しくチェックするようになりました。

(BZ#1631378)

SELinux により、gssd_t プロセスが他のプロセスのカーネルキーリングにアクセスできるようになりました。

以前は、SELinux ポリシーに gssd_t タイプの allow ルールがありませんでした。これにより、Enforcing モードの SELinux により、gssd_t が他のプロセスのカーネルキーリングにアクセスできない可能性があり、sec=krb5 マウントなどがブロックされる可能性があります。このルールがポリシーに追加され、gssd_t として実行されているプロセスが他のプロセスのキーリングにアクセスできるようになりました。

(BZ#1487350)

SELinux が snapperd によるセキュリティー以外のディレクトリーの管理をブロックしなくなりました。

今回の更新以前は、snapper デーモン (snapperd) の allow ルールが SELinux ポリシーに欠落していました。したがって、snapper は、Enforcing モードで SELinux を使用して、新しいスナップショットの btrfs ボリューム上に設定ファイルを作成できませんでした。今回の更新で、不足しているルールが追加され、SELinux により snapperd がセキュリティー以外のディレクトリーをすべて管理できるようになりました。

(BZ#1619306)

sudo I/O ロギング機能が、SELinux が制限されたユーザーでも機能するようになりました。

今回の SELinux ポリシーの更新前に、ユーザードメインが汎用疑似端末インターフェイスの使用を許可するルールが欠落していました。そのため、sudo ユーティリティーの I/O ロギング機能は、SELinux が制限されたユーザーに対して機能しませんでした。不足しているルールがポリシーに追加され、上記のシナリオで I/O ロギング機能が失敗しなくなりました。

(BZ#1564470)

LDAP を使用して設定された sudosudoRunAsGroup を正しく処理

以前のバージョンでは、LDAP を使用して設定された sudo ツールは、sudoRunAsGroup 属性が定義され、sudoRunAsUser 属性が定義されていなかった場合にケースを正しく処理しませんでした。これにより、root ユーザーがターゲットユーザーとして使用されていました。今回の更新で、sudoers.ldap (5) man ページに記載されている動作と一致するように sudoRunAsGroup の処理が修正され、上記のシナリオで sudo が適切に動作するようになりました。

(BZ#1618702)

6.9. サーバーおよびサービス

chronyd が再起動後に NTP サーバーとの同期に失敗しなくなりました。

以前は、ネットワークスクリプトによってインターフェイスが制御され、NetworkManager が同時に有効になっていると、chrony NetworkManager のディスパッチャースクリプトは、システムの起動時に NTP ソースをオフライン状態に切り替えていました。そのため、chronyd はシステムクロックを同期できませんでした。今回の更新で、chrony ディスパッチャースクリプトは、着信またはダウンしているインターフェイスに関係のないイベントを無視します。その結果、chronyd は、上記の状況で期待どおりに NTP サーバーと同期するようになりました。

(BZ#1600882)

同じサーバーで実行している SSSD が ignore_group_members = trueに設定されている場合、CUPS がアクセスを拒否しなくなりました。

SSSD (System Security Services Daemon)が /etc/sssd/sssd.conf ファイルの ignore_group_members = true 設定を使用する場合、getgrnam() 関数は、SSSD が取得したグループのメンバーのないグループ構造を返します。これは予想される動作です。以前は、CUPS は getgrnam() のみを使用して、ユーザーがグループのメンバーであるかどうかを確認していました。その結果、SSSD が、グループのメンバーのサーバーへのアクセスを許可するためにグループを使用する CUPS サーバーの上記の設定で設定されていた場合、CUPS はこれらのグループ内のユーザーへのアクセスを拒否します。今回の更新で、CUPS は追加で getgrouplist() 関数を使用するようになりました。これは、SSSD が ignore_group_members = true で設定されている場合でもグループメンバーを返します。その結果、CUPS は、前述のシナリオのグループメンバーシップに基づいてアクセスを正しく決定します。

(BZ#1570480)

dbus-daemon の実行でシステムサービスのアクティブ化に失敗しなくなる

D-Bus メッセージバスデーモン (dbus-daemon) をバージョン 1.10.24 にリベースすると、複数の dbus ツールの場所が移行されました。dbus-send 実行可能ファイルは、/bin ディレクトリーから /usr/bin ディレクトリーに移動されました。dbus-daemon-launch-helper 実行可能ファイルは、libdir ディレクトリーから libexecdir ディレクトリーに移動されました。その結果、dbus-send コマンドと呼ばれるパッケージのスクリプトレットが D-Bus にメッセージを送信し、サービスアクティベーションがトリガーされると、アクティベーションが失敗する可能性があります。今回の更新で、dbus-daemon-launch-helper の古い場所と新しい場所の間に互換性シンボリックリンクを作成することで、バグが修正されました。その結果、実行中のすべての dbus-daemon インスタンスは、システムバスを呼び出し、システムサービスをアクティブにできるようになりました。

(BZ#1568856)

レスキューシステムでのチーミングが再度正常に機能する

アドバイザリー RHBA-2019:0498 で提供される更新により、ReaR の複数の問題が修正され、複雑なネットワーク設定に影響が及ぶようになりました。ただし、チーミングの場合は、この更新で別の問題が発生しました。チームに複数のメンバーインターフェイスがある場合、チームデバイスはレスキューシステムで正しく設定されませんでした。そのため、RHBA-2019:0498 が提供する更新を適用した後、以前の動作を維持するために回避策が必要でした。今回の更新で ReaR のバグが修正され、レスキューシステムでのチーミングが正しく機能するようになりました。

(BZ#1685166)

RHOSP 10 の RHEL 7 ノードで仮想マシンが正常に機能するようになりました。

以前のリリースでは、Red Hat OpenStack Plaform 10 (RHOSP 10) の Red Hat Enterprise Linux 7 (RHEL 7) ノードを新しいマイナーバージョンにアップグレードすると、そのノードでホストされる仮想マシン (VM) を起動できなくなることがありました。今回の更新で、tuned サービスが kvm-intel モジュールのパラメーターを設定する方法が修正され、上記の問題が発生しなくなりました。

(BZ#1649408)

Tuned での ksm および ksmtuned の処理を修正

以前は、ksm サービスおよび ksmtuned サービスが有効になっている場合、Tunedcpu-partitioning プロファイルの適用に失敗することがありました。今回の更新で、ksm および ksmtuned サービスの処理が修正されました。その結果、Tunedcpu-partitioning プロファイルを確実に適用するようになりました。

(BZ#1622239)

存在しない sysctl 設定を参照する /var/log/tuned/tuned.log のエラーメッセージは、Tuned プロファイルがロードされたときに発生しなくなりました。

以前は、Tuned デーモンは存在しない sysctl 設定をエラーとして処理していました。たとえば、net.bridge.bridge-nf-call-ip6tablesnet.bridge.bridge-nf-call-iptables、または net.bridge.bridge-nf-call-arptables (一部のシステムで利用できない) は、/var/log/tuned/tuned.log ファイルでエラーを引き起こす可能性があります。

Failed to set sysctl parameter 'net.bridge.bridge-nf-call-ip6tables' to '0', the parameter does not exist

今回の更新で、Tuned が修正され、上記の状況下で /var/log/tuned/tuned.log 内でエラーメッセージが発生しなくなりました。

(BZ#1714595)

6.10. ストレージ

LVM が、物理ボリュームの割り当て可能な領域の最初の 128kB でデータが破損することがなくなりました。

以前は、LVM の I/O レイヤーのバグにより、まれにデータが破損する可能性がありました。このバグは、以下の条件が同時に true の場合にのみマニフェストされる可能性がありました。

  • 物理ボリューム (PV) がデフォルト以外のアライメントで作成されている。デフォルトは 1MB です。
  • LVM コマンドは、PV のメタデータ領域の末尾でメタデータを変更していました。
  • ユーザーまたはファイルシステムが同じバイト (racing) を変更していました。

データ破損のケースが報告されていません。

今回の更新で問題が修正され、この条件下で LVM がデータの破損を引き起こすことがなくなりました。

(BZ#1643651)

システムの起動が ndctl によって遅延しなくなる

以前は、ndctl パッケージによりインストールされた udev ルールが、Non-Volatile Dual In-line Memory Module (NVDIMM)デバイスを備えたシステムで、数分間システムの起動プロセスを遅らせることがありました。このような場合、systemd は以下のようなメッセージを表示します。

INFO: task systemd-udevd:1554 blocked for more than 120 seconds.
...
nvdimm_bus_check_dimm_count+0x31/0xa0 [libnvdimm]
...

今回の更新で、ndctludev ルールをインストールしなくなりました。その結果、ndctl はシステムの起動を遅らせません。

(BZ#1635441)

第7章 テクノロジープレビュー

本章では、Red Hat Enterprise Linux 7.7 で利用可能なテクノロジープレビュー機能を説明します。

テクノロジープレビュー機能に対する Red Hat のサポート範囲の詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

7.1. 全般的な更新

systemd-importd 仮想マシンおよびコンテナーイメージのインポートおよびエクスポートのサービス

最新版の systemd バージョンには、以前のビルドでは有効でなかった systemd-importd デーモンが含まれており、これにより machinectl pull-* コマンドが失敗していました。systemd-importd デーモンはテクノロジープレビューとして提供され、安定性に欠けると見なされています。

(BZ#1284974)

7.2. 認証および相互運用性

コンテナー化された Identity Management サーバーがテクノロジープレビューとして利用可能に

rhel7/ipa-server コンテナーイメージがテクノロジープレビューとして利用できます。rhel7/sssd コンテナーイメージは完全にサポートされるようになりました。

詳細は コンテナー Identitty Management サービスの使用 を参照してください。

(BZ#1405325)

非表示のレプリカとして IdM を設定することがテクノロジープレビューとして利用可能に

この機能拡張により、管理者は Identity Management (IdM) レプリカを隠しレプリカとして設定できるようになりました。隠しレプリカは、稼働中および利用できるすべてのサービスを持つ IdM サーバーです。ただし、DNS のサービスに SRV レコードが存在せず、LDAP サーバーロールが有効になっていないため、他のクライアントやマスターには通知されません。そのため、クライアントはサービス検出を使用して隠しレプリカを検出することはできません。

隠しレプリカは主にクライアントを中断できる専用のサービス用に設計されています。たとえば、IdM の完全バックアップは、マスターまたはレプリカ上のすべての IdM サービスをシャットダウンする必要があります。非表示のレプリカを使用するクライアントはないため、管理者はクライアントに影響を与えることなく、このホスト上のサービスを一時的にシャットダウンできます。その他のユースケースには、大量インポートや詳細なクエリーなど、IdM API または LDAP サーバーの高負荷操作が含まれます。

隠しレプリカを新たにインストールするには、ipa-replica-install -- hidden-replica コマンドを使用します。既存のレプリカの状態を変更するには、ipa server-state コマンドを使用します。

(BZ#1518939)

DNSSEC が IdM でテクノロジープレビューとして利用可能になりました。

統合 DNS のある Identity Management (IdM) サーバーは、DNS プロトコルのセキュリティーを強化する DNS に対する拡張セットである DNS Security Extensions (DNSSEC) に対応するようになりました。IdM サーバーでホストされる DNS ゾーンは、DNSSEC を使用して自動的に署名できます。暗号鍵は、自動的に生成およびローテートされます。

DNSSEC で DNS ゾーンを保護する場合は、以下のドキュメントを参照することが推奨されます。

統合 DNS のある IdM サーバーは、DNSSEC を使用して、他の DNS サーバーから取得した DNS 回答を検証することに注意してください。DNS ゾーンが、Red Hat Enterprise Linux ネットワークガイド で説明されている推奨される命名方法に従って設定されていない場合は、その可用性に影響する場合があります。

(BZ#1115294)

Identity Management JSON-RPC API がテクノロジープレビューとして利用可能になりました。

Identity Management (IdM) では API が利用できます。API を表示するために、IdM は、テクノロジープレビューとして API ブラウザーも提供します。

Red Hat Enterprise Linux 7.3 では、複数のバージョンの API コマンドを有効にするために、IdM API が拡張されました。以前は、機能拡張により、互換性のない方法でコマンドの動作が変更することがありました。IdM API を変更しても、既存のツールおよびスクリプトを引き続き使用できるようになりました。これにより、以下が可能になります。

  • 管理者は、管理しているクライアント以外のサーバーで、IdM の以前のバージョンもしくは最近のバージョンを使用できます。
  • サーバーで IdM のバージョンを変更しても、開発者は特定バージョンの IdM コールを使用できます。

すべてのケースでサーバーとの通信は可能になります。たとえば、新しいバージョンである機能の新しいオプションが導入されていて、通信の一方の側でこれを使用していたとしても、特に問題はありません。

API 使用の詳細は、関連するナレッジベースアーティクル Identity Management API を使用して IdM サーバーに接続する (テクノロジープレビュー) を参照してください。

(BZ#1298286)

AD および LDAP の sudo プロバイダーの使用

AD (Active Directory) プロバイダーは、AD サーバーへの接続に使用するバックエンドです。Red Hat Enterprise Linux 7.2 以降では、AD sudo プロバイダーを LDAP プロバイダーとともに使用することがテクノロジープレビューとして利用できます。AD sudo プロバイダーを有効にするには、sssd.conf ファイルターミナルの [domain] セクションにsudo_provider=ad 設定を追加します。

(BZ#1068725)

Custodia シークレットサービスプロバイダーがテクノロジープレビューとして利用可能に

シークレットサービスプロバイダーの Custodia がテクノロジープレビューとして利用できます。Custodia は鍵やパスワードなどのシークレットのプロキシーとして保存または機能します。

詳細は、アップストリームドキュメント (http://custodia.readthedocs.io) を参照してください。

Custodia は、Red Hat Enterprise Linux 7.6 以降で非推奨になりました。

(BZ#1403214)

7.3. クラスタリング

テクノロジープレビューとして利用可能な corosync-qdevice のヒューリスティック

ヒューリスティックは、起動、クラスターメンバーシップの変更、corosync-qnetd への正常な接続でローカルに実行され、任意で定期的に実行される一連のコマンドです。すべてのコマンドが時間どおりに正常に終了すると (返されるエラーコードがゼロである場合)、ヒューリスティックは渡されますが、それ以外の場合は失敗します。ヒューリスティックの結果は corosync-qnetd に送信され、クォーラムとなるべきパーティションを判断するための計算に使用されます。

(BZ#1413573)

新しい fence-agents-heuristics-ping フェンスエージェント

Pacemaker は、テクノロジープレビューとして fence_heuristics_ping エージェントに対応するようになりました。このエージェントの目的は、実際にはフェンシングを行わず、フェンシングレベルの動作を新しい方法で活用する実験的なフェンスエージェントのクラスを開くことです。

ヒューリスティックエージェントが、実際のフェンシングを行うフェンスエージェントと同じフェンシングレベルで設定されいて、そのエージェントよりも順番が前に設定されているとします。その場合、フェンシグを行うエージェントで off 操作を行う前に、ヒューリスティックエージェントで、この操作を行います。このヒューリスティックエージェントが off アクションに対して失敗する場合、このフェンシングレベルが成功しないのはすでに明らかです。そのため、Pacemaker フェンシングは、フェンシングを行うエージェントで off 操作を行うステップをスキップします。ヒューリスティックエージェントはこの動作を利用して、特定の条件下で、実際のフェンシングを行うエージェントがフェンシングできないようにできます。

サービスを適切に引き継ぐことができないことを事前に把握できる場合は、ノードがピアをフェンシングする意味がないのであれば、ユーザーは特に 2 ノードクラスターでこのエージェントを使用できます。たとえば、ネットワークアップリンクに到達してサービスがクライアントに到達できない場合は、ノードがサービスを引き継ぐ意味はありません。これは、ルーターへの ping が検出できる状況が考えられます。

(BZ#1476401)

pcs ツールが Pacemaker でバンドルリソースを管理

Pacemaker が、Red Hat Enterprise Linux 7.4 以降のテクノロジープレビューとして、必要とされるインフラストラクチャーを使用する Docker コンテナーを起動する特別な構文に対応します。Pacemaker バンドルを作成したら、バンドルがカプセル化する Pacemaker リソースを作成できます。コンテナーの Pacemaker サポートの詳細は、High Availability Add-On Reference を参照してください。

テクノロジープレビューであるこの機能には 1 つの例外があります。RHEL 7.4 以降、Red Hat は、Red Hat Openstack Platform (RHOSP) デプロイメントで Pacemaker バンドルの使用を完全にサポートします。

(BZ#1433016)

新しい LVM および LVM ロックマネージャーリソースエージェント

Red Hat Enterprise Linux 7.6 では、lvmlockd および LVM-activate の 2 つのリソースエージェントがテクノロジープレビューとして新たに導入されました。

LVM-activate エージェントは、以下の複数の選択肢から、クラスター全体の LVM 管理方法を選択します。

  • タグ付け - 既存の lvm リソースエージェントを使用したタグ付けと同じ
  • clvmd - 既存の lvm リソースエージェントを使用した clvmd と同じ
  • システム ID - ボリュームグループのフェイルオーバーに対してシステム ID を使用する新たなオプション (タグ付けの代替手段)
  • lvmlockd - ボリュームグループの共有で lvmlockd および dlm を使用するための新しいオプション (clvmd の代替手段)

lvmlockd を使用するように LVM-activate を設定している場合は、lvmlockd デーモンを起動するのに新たな lvmlockd リソースエージェントを使用します。

lvmlockd および LVM に対応したリソースエージェントの詳細は、両エージェントの PCS ヘルプ画面を参照してください。LVM を設定して lvmlockd で使用する方法は、man ページの lvmlockd(8) を参照してください。

(BZ#1513957)

7.4. デスクトップ

Wayland がテクノロジープレビューとして利用可能に

Red Hat Enterprise Linux で、Wayland のディスプレイサーバープロトコルがテクノロジープレビューとして利用できるようになり、GNOME で Wayland のサポートを有効にするのに必要な分数スケールに対応する依存関係のパッケージが追加されました。Wayland は、libinput ライブラリーを入力ドライバーとして使用します。

以下の機能は、現在利用できない、または正常に機能しない状態です。

  • 現時点では、複数の GPU サポートが利用できません。
  • Wayland では、NVIDIA バイナリードライバーが有効ではありません。
  • xrandr ユーティリティーは、解像度、ローテーション、およびレイアウトの処理方法が異なるため、Wayland では有効ではありません。
  • 画面の録画、リモートデスクトップ、およびアクセシビリティーは、Wayland では正常に機能しない場合があります。
  • クリップボードマネージャーは利用できません。
  • Wayland では、現在 GNOME Shell を再起動することができません。
  • Wayland は、仮想マシンビューアーなどの X11 アプリケーションのキーボードグラブを無視します。

(BZ#1481411)

分数スケールがテクノロジープレビューとして利用可能

Red Hat Enterprise Linux 7.5 以降の GNOME では、DPI が低 (scale 1) と高 (scale 2) の中間になってしまうモニターの問題に対処するため、分数スケールがテクノロジープレビューとして提供されています。

技術的な制限により、分数スケールは Wayland でのみ利用できます。

(BZ#1481395)

7.5. ファイルシステム

ファイルシステム DAX が、テクノロジープレビューとして ext4 および XFS で利用可能

Red Hat Enterprise Linux 7.3 以降、Direct Access (DAX) は、テクノロジープレビューとして、永続メモリーをそのアドレス領域に直接マッピングする手段を提供します。

DAX を使用するには、システムで利用可能な永続メモリーの形式が必要になります。通常は、NVDIMM (Non-Volatile Dual In-line Memory Module) の形式で、DAX に対応するファイルシステムを NVDIMM に作成する必要があります。また、ファイルシステムは dax マウントオプションでマウントする必要があります。これにより、dax をマウントしたファイルシステムのファイルの mmap が、アプリケーションのアドレス空間にストレージを直接マッピングします。

(BZ#1274459)

pNFS ブロックレイアウトが利用可能に

テクノロジープレビューとして、Red Hat Enterprise Linux クライアントがブロックレイアウト機能を設定して pNFS 共有をマウントできるようになりました。

Red Hat では、ブロックレイアウトと類似し、より使いやすい pNFS SCSI レイアウトの使用が推奨される点に注意してください。

(BZ#1111712)

OverlayFS

OverlayFS は、ユニオンファイルシステムのタイプです。ユーザーは、あるファイルシステムに別のファイルシステムを重ねることができます。変更は上位のファイルシステムに記録され、下位のファイルシステムは変更しません。これにより、ベースイメージが読み取り専用メディアにあるコンテナーや DVD-ROM などのファイルシステムイメージを、複数のユーザーが共有できるようになります。追加情報は、Linux カーネルのドキュメント を参照してください。

OverlayFS は、ほとんどの状況で引き続きテクノロジープレビューになります。このため、OverlayFS を有効にすると、カーネルにより警告のログが記録されます。

Docker で次の制約を付けて使用する場合は、OverlayFS が完全対応となります。

  • OverlayFS は Docker のグラフドライバーとして使用する場合にのみサポートされます。サポートはコンテナー COW コンテンツでの使用に限定され、永続ストレージとしてはサポートされません。永続ストレージは OverlayFS 以外のボリュームに配置している場合に限りサポートの対象となります。使用できるのはデフォルトの Docker 設定のみです。つまり、オーバーレイレベル 1 つ、下層側ディレクトリー 1 つ、同じファイルシステムに配置された上層レベルと下層レベルという設定です。
  • 下層ファイルシステムとして使用がサポートされているのは現在 XFS のみです。
  • Red Hat Enterprise Linux 7.3 以前では、物理マシンで SELinux を有効にして Enforcing モードに設定しておく必要がありますが、コンテナーを分離する場合は、コンテナーで無効にする必要があります。つまり、/etc/sysconfig/docker ファイルに --selinux-enabled を追加しないでください。Red Hat Enterprise Linux 7.4 以降では、OverlayFS は SELinux セキュリティーラベルに対応しているため、/etc/sysconfig/docker--selinux-enabled を指定すると、コンテナーで SELinux サポートを有効にできます。
  • OverlayFS カーネル ABI とユーザー空間の動作については安定性に欠けると見なされているため、今後の更新で変更が加えられる可能性があります。
  • コンテナー内で yum および rpm のユーティリティーを正常に機能させるには、yum-plugin-ovl パッケージを使用する必要があります。

OverlayFS は制限付きで POSIX 標準セットを提供しています。OverlayFS を使用してアプリケーションをデプロイする前に、アプリケーションを十分にテストしてください。

オーバーレイとして使用するように -n ftype=1 オプションを有効にして、XFS ファイルシステムを作成する必要がある点に注意してください。rootfs、およびシステムのインストール時に作成されたファイルシステムを使用して、Anaconda キックスタートに --mkfsoptions=-n ftype=1 パラメーターを設定します。インストール後に新しいファイルシステムを作成する場合は、# mkfs -t xfs -n ftype=1 /PATH/TO/DEVICE コマンドを実行します。既存のファイルシステムがオーバーレイとして使用できるかどうかを確認するには、# xfs_info /PATH/TO/DEVICE | grep ftype コマンドを実行して、ftype=1 オプションが有効になっているかどうかを確認します。

このリリースには、OverlayFS に関連する既存の問題がいくつかあります。詳細は Linux カーネルドキュメントNon-standard behavior を参照してください。

(BZ#1206277)

Btrfs ファイルシステム

B-Tree ファイルシステム (Btrfs) は、Red Hat Enterprise Linux 7 ではテクノロジープレビューとして提供されています。

この機能の更新は、Red Hat Enterprise Linux 7.4 で最後となることが予定されています。Btrfs は廃止予定となっており、Red Hat は Btrfs 機能を完全にはサポートせず、将来の Red Hat Enterprise Linux メジャーリリースで削除されます。

(BZ#1477977)

7.6. ハードウェアの有効化

LSI Syncro CS HA-DAS アダプター

Red Hat Enterprise Linux 7.1 には、LSI Syncro CS の HA-DAS (high-availability direct-attached storage) アダプターを有効にするため、megaraid_sas ドライバーにコードが含まれていました。megaraid_sas ドライバーは、これまで有効であったアダプターに対して完全にサポートされますが、Syncro CS に対してはテクノロジープレビューとして提供されます。このアダプターのサポートは、LSI、システムインテグレーター、またはシステムベンダーにより直接提供されます。Red Hat Enterprise Linux 7.2 以上に Syncro CS をデプロイする場合は、Red Hat および LSI へのフィードバックにご協力ください。

(BZ#1062759)

tss2 で IBM Power LE に対して TPM 2.0 が有効に

tss2 パッケージにより、IBM Power LE アーキテクチャー向けに、テクノロジープレビューとして Trusted Computing Group Software Stack (TSS) 2.0 の IBM 実装が追加されます。このパッケージにより、TPM 2.0 デバイスとの対話が可能になります。

(BZ#1384452)

ibmvnic デバイスドライバーがテクノロジープレビューとして利用可能に

Red Hat Enterprise Linux 7.3 以降、IBM POWER アーキテクチャー向け IBM Virtual Network Interface Controller (vNIC) ドライバーである ibmvnic がテクノロジープレビューとして利用できるようになりました。vNIC は、エンタープライズ機能を提供し、ネットワーク管理を簡素化する PowerVM 仮想ネットワーク技術です。SR-IOV NIC と組み合わせると、仮想 NIC レベルで帯域幅制御サービス品質 (QoS) 機能が提供される、高性能で効率的な技術です。vNIC は、仮想化のオーバーヘッドを大幅に削減するため、ネットワーク仮想化に必要な CPU やメモリーなど、待機時間が短縮され、サーバーリソースが少なくなります。

Red Hat Enterprise Linux 7.6 では、ibmvnic ドライバーがバージョン 1.0 にアップグレードし、以前のバージョンに対するバグ修正および機能拡張が数多く追加されました。以下は、主な変更点です。

  • エラー ID は Virtual Input-Output (VIOS) サーバーが提供していないため、以前はエラー情報が必要であったコードが削除されました。
  • 原因となった文字列でエラー報告が更新されています。その結果、復旧時、ドライバーは文字列をエラーではなく警告として分類します。
  • ログインの失敗におけるエラー処理が修正されています。
  • LPAR (Logical Partitioning) の移行時のフェイルオーバー後に発生していた障害状態が修正されました。
  • ドライバーは、可能なすべてのログイン戻り値を処理できるようになりました。
  • Tx/Rx (Transmit and Receive) キューを変更している場合に、フェイルオーバー時または LPM (Link Power Management) 時に発生していたドライバークラッシュが修正されました。

(BZ#1519746)

Aero アダプターがテクノロジープレビューとして利用可能に

以下の Aero アダプターがテクノロジープレビューとして利用可能になりました。

  • PCI ID 0x1000:0x00e2 and 0x1000:0x00e6 (mpt3sas ドライバーにより制御)
  • PCI ID 0x1000:Ox10e5 and 0x1000:0x10e6 (megaraid_sas ドライバーにより制御)

(BZ#1660791, BZ#1660289)

ice ドライバーがテクノロジープレビューとして利用可能に

Intel® Ethernet Connection E800 Series Linux Driver (ice.ko.xz) はテクノロジープレビューとして利用できます。

(BZ#1454916)

igc ドライバーがテクノロジープレビューとして利用可能に

Intel® 2.5G Ethernet Linux Driver (igc.ko.xz) はテクノロジープレビューとして利用できます。

(BZ#1454918)

7.7. カーネル

トレースのための eBPF システムコール

Red Hat Enterprise Linux 7.6 では、eBPF (Extended Berkeley Packet Filter) ツールがテクノロジープレビューとして導入されます。このツールは、トレーシングサブシステムに対してのみ有効になります。詳細は Red Hat ナレッジベースアーティクル Kernel tracing using eBPF を参照してください。

(BZ#1559615)

HMM (heterogeneous memory management) 機能がテクノロジープレビューとして利用可能に

Red Hat Enterprise Linux 7.3 では、テクノロジープレビューとして heterogeneous memory management (HMM) 機能が導入されました。この機能は、プロセスアドレス空間を独自のメモリー管理ユニット (MMU) にミラーする必要のあるデバイスのヘルパーレイヤーとして、カーネルに追加されています。これにより、CPU 以外のデバイスプロセッサーは、統一システムアドレス空間を使用してシステムメモリーを読み取ることができます。この機能を有効にするには、experimental_hmm=enable をカーネルコマンドラインに追加します。

(BZ#1230959)

kexec がテクノロジープレビューとして利用可能に

kexec システムコールがテクノロジープレビューとして提供されています。このシステムコールを使用すると現在実行中のカーネルから別のカーネルを読み込んだり、起動したりすることが可能で、カーネル内のブートローダーとして機能します。通常はシステム起動中に実行されるハードウェアの初期化が kexec の起動中に行われないため、再起動にかかる時間が大幅に短縮されます。

(BZ#1460849)

テクノロジープレビューとしての kexec fast reboot

Red Hat Enterprise Linux 7.5 で導入された kexec fast reboot 機能は、引き続きテクノロジープレビューとして利用できます。kexec fast reboot を使用するとシステムの再起動の速度が大幅に向上します。この機能を使用するには、kexec カーネルを手動で読み込んでから、オペレーティングシステムを再起動する必要があります。

kexec fast reboot をデフォルトの再起動アクションにすることはできません。特例は、Anacondakexec fast reboot を使用することです。この場合も、kexec fast reboot をデフォルトにすることはできません。ただし、Anaconda と併用すると、anaconda オプションを使用してカーネルを起動してインストールが完了したあと、オペレーティングシステムが自動的に kexec fast reboot を使用します。kexec の再起動スケジュールを設定するには、カーネルコマンドラインの inst.kexec コマンドを使用するか、キックスタートファイルに reboot --kexec 行を追加します。

(BZ#1464377)

perf cqmresctrl に置き換え

Intel Cache Allocation Technology (CAT) が Red Hat Enterprise Linux 7.4 でテクノロジープレビューとして導入されました。ただし、perf インストラクチャーと CQM (Cache Quality of Service Monitoring) ハードウェアサポートの不整合により、perf cqm ツールが正常に機能しませんでした。したがって、perf cqm の使用時にさまざまな問題が生じていました。

主な問題は以下のとおりです。

  • perf cqm が、resctrl を使用して割り当てたタスクのグループに対応しない
  • リサイクルに関するさまざまな問題により、perf cqm が不規則で不正確なデータを提供する
  • 異なるタイプのイベント (例: タスク、全システム、cgroup イベント) を同時に実行する場合に、perf cqm のサポートが不十分である
  • cgroup イベントに対して perf cqm は部分的なサポートしか提供しない
  • cgroup イベントが階層構造を持つ場合、または cgroup 内のタスクと cgroup を同時に監視する場合、cgroup イベントに対する部分的なサポートが機能しない
  • ライフタイムの監視タスクにより perf オーバーヘッドが発生する
  • perf cqm がソケット全体のキャッシュ占有の集計値またはメモリー帯域幅を報告するが、多くのクラウドおよび VMM ベースのユースケースでは、ソケットごとの使用状況が求められる

Red Hat Enterprise Linux 7.5 で、perf cqm が、resctrl ファイルシステムをベースにしたアプローチで置き換えられ、上述の問題にすべて対応しました。

(BZ#1457533)

TC HW オフロード処理がテクノロジープレビューとして利用可能に

Red Hat Enterprise Linux 7.6 以降、トラフィック制御 (TC) ハードウェアのオフロードがテクノロジープレビューとして利用できます。

ハードウェアのオフロード処理は、シェーピング、スケジューリング、ポリシング、破棄など、選択したネットワークトラフィック処理の機能が、ソフトウェア処理を待たずにハードウェアで直接実行されるようになり、パフォーマンスが改善しました。

(BZ#1503123)

AMD xgbe ネットワークドライバーがテクノロジープレビューとして利用可能に

Red Hat Enterprise Linux 7.6 以降、AMD xgbe ネットワークドライバーがテクノロジープレビューとして利用できます。

(BZ#1589397)

Secure Memory Encryption はテクノロジープレビューとしてのみ利用可能に

現在、Secure Memory Encryption (SME) には、kdump 機能と互換性がありません。これは、kdump カーネルが SME で暗号化したメモリーの暗号化を解除するためのメモリーキーが欠如しているためです。Red Hat は、SME を有効にすると、テスト中のサーバーが一部の機能を実行できない可能性があるため、この機能は実稼働環境での使用には適していないことを把握しています。このため、SME はサポートレベルをサポート対象からテクノロジープレビューに変更しています。Red Hat またはシステムベンダーへの実稼働前のテスト中に見つかった問題を報告することが推奨されます。

(BZ#1726642)

criu がバージョン 3.5 にリベース

Red Hat Enterprise Linux 7.2 では、criu ツールがテクノロジープレビューとして導入されました。このツールは、実行中のアプリケーションをフリーズさせ、ファイルの集合としてこれを保存する Checkpoint/Restore in User-space (CRIU) を実装します。アプリケーションは、後にフリーズ状態から復元できます。

criu ツールは Protocol Buffers に依存します。これは、構造化データをシリアル化するための、言語とプラットフォームに中立的な拡張性のあるメカニズムです。依存パッケージを提供する protobuf パッケージと protobuf-c パッケージも、Red Hat Enterprise Linux 7.2 にテクノロジープレビューとして導入されています。

Red Hat Enterprise Linux 7.7 では、criu パッケージが最新のアップストリームバージョンにアップグレードされました。これにより、Podman がコンテナーのチェックポイントおよび復元を行うサポートが提供されます。新たに追加された機能は、SELinux サポートなしでのみ動作します。

(BZ#1400230)

mlx5_core ドライバーがテクノロジープレビューとして Mellanox ConnectX-6 Dx ネットワークアダプターに対応

今回の機能拡張により、Mellanox ConnectX-6 Dx ネットワークアダプターの PCI ID が mlx5_core ドライバーに追加されました。このアダプターを使用するホストでは、RHEL は mlx5_core ドライバーを自動的に読み込みます。Red Hat は、この機能をサポート対象外のテクノロジープレビューとして提供していることに注意してください。

(BZ#1685900)

7.8. ネットワーク

Cisco usNIC ドライバー

UCM (Cisco Unified Communication Manager) サーバーには Cisco 専用の usNIC (User Space Network Interface Controller) を提供するオプション機能があります。これを使用すると、ユーザー空間のアプリケーションに対して RDMA (Remote Direct Memory Access) のような動作を実行できるようになります。テクノロジープレビューとして利用可能な libusnic_verbs ドライバーにより、Verbs API に基づいた標準の InfiniBand RDMA プログラミングを介して usNIC デバイスを使用できます。

(BZ#916384)

Cisco VIC カーネルドライバー

Cisco VIC Infiniband のカーネルドライバーをテクノロジープレビューとして利用できます。これにより、専用の Cisco アーキテクチャーで、RDMA (Remote Directory Memory Access) のようなセマンティックが使用可能になります。

(BZ#916382)

TNC (Trusted Network Connect)

TNC (Trusted Network Connect) はテクノロジープレビューとして利用可能で、TLS、802.1X、IPsec など既存のネットワークアクセス制御 (NAC) ソリューションと併用し、エンドポイントのポスチャー評価を一体化します。つまりエンドポイントのシステムの情報を収集します (オペレーティングシステムを設定している設定、インストールしているパッケージ、そのほか整合性測定と呼ばれているもの)。TNC を使用して、このような測定値をネットワークアクセスポリシーと照合してから、エンドポイントがネットワークにアクセスできるようにします。

(BZ#755087)

qlcnic ドライバーの SR-IOV 機能

SR-IOV (Single-Root I/O virtualization) のサポートがテクノロジープレビューとして qlcnic ドライバーに追加されています。この機能のサポートは QLogic から直接提供されます。QLogic および Red Hat へのご意見ご感想をお寄せください。qlcnic ドライバーのその他の機能は引き続きフルサポートになります。

(BZ#1259547)

オフロードサポートが付いた flower 分類子

flower はトラフィック制御 (TC) 分類子で、各種プロトコルのパケットフィールドで広く知られているマッチング設定を可能にします。これは、複雑なフィルタリングおよび分類タスクの u32 分類子に対するルールの設定を容易にすることを目的としています。また、flower は、ハードウェアが対応している場合、基盤のハードウェアに分類およびアクションルールをオフロードする機能もサポートします。flower TC 分類子はテクノロジープレビューとして提供されるようになりました。

(BZ#1393375)

7.9. Red Hat Enterprise Linux システムロール

RHEL システムロールの postfix ロールが、テクノロジープレビューとして利用可能になりました。

Red Hat Enterprise Linux システムロールは、Red Hat Enterprise Linux サブシステムの設定インターフェイスを提供します。これにより、Ansible ロールを介したシステム設定が簡単になります。このインターフェイスにより、複数バージョンの Red Hat Enterprise Linux でシステム設定を管理することや、新しいメジャーリリースを導入することもできます。

Red Hat Enterprise Linux 7.4 以降、rhel-system-roles パッケージは Extras リポジトリーから配布されています。

postfix ロールはテクノロジープレビューとして利用できます。

以下のロールが完全にサポートされています。

  • kdump
  • network
  • selinux
  • ストレージ - RHEA-2020:0407 アドバイザリーで利用できます。
  • timesync

詳細は、ナレッジベースアーティクル Red Hat Enterprise Linux (RHEL) System Roles を参照してください。

(BZ#1439896)

RHEL-system-roles-sap がテクノロジープレビューとして利用可能

rhel-system-roles-sap パッケージは、SAP 向けの Red Hat Enterprise Linux (RHEL) システムロールを提供します。これは、RHEL システムの設定を自動化して SAP ワークロードロードを実行するたに使用できます。これらのロールは、関連する SAP ノート記載のベストプラクティスに基づいて最適な設定を自動的に適用することで、SAP ワークロードを実行するようにシステムを設定する時間を大幅に短縮できます。アクセスは、RHEL for SAP Solutions 製品に限定されます。サブスクリプションに関するサポートが必要な場合は、Red Hat カスタマーサポートまでご連絡ください。

RHEA-2019:3190 アドバイザリーでは、rhel-system-roles-sap パッケージの以下の新しいロールがテクノロジープレビューとして利用できます。

  • sap-preconfigure
  • sap-netweaver-preconfigure
  • sap-hana-preconfigure

詳細は、Red Hat Enterprise Linux System Roles for SAP を参照してください。

注記: RHEL 7.7 for SAP Solutions は、Intel 64 アーキテクチャーおよび IBM POWER8 で SAP HANA とともに使用できるように検証される予定です。その他の SAP アプリケーションやデータベース製品 (SAP、SAP ASE など) は、RHEL 7.7 の機能を使用できます。検証されたリリースと SAP サポートの最新情報は、SAP Notes 2369910 および 2235581 を参照してください。

(BZ#1752544)

7.10. セキュリティー

libreswan で SECCOMP の有効化が可能

テクノロジープレビューとして、SECCOMP (Secure Computing) モードの使用を可能にする seccomp=enabled|tolerant|disabled オプションが ipsec.conf 設定ファイルに追加されました。これにより、Libreswan を実行できるシステムコールをすべてホワイトリストに登録することで、syscall セキュリティーが改善されました。詳細は man ページの ipsec.conf(5) を参照してください。

(BZ#1375750)

pk12util で、RSA-PSS で署名した証明書のインポートが可能に

pk12util ツールは、テクノロジープレビューとして、RSA-PSS アルゴリズムを使用して署名する証明書をインポートするようになりました。

対応する秘密鍵をインポートして、RSA-PSS への署名アルゴリズムを制限する PrivateKeyInfo.privateKeyAlgorithm フィールドがある場合は、ブラウザーに鍵をインポートするときに無視されることに注意してください。詳細は、https://bugzilla.mozilla.org/show_bug.cgi?id=1413596 を参照してください。

(BZ#1431210)

certutil で、RSA-PSS で署名した証明書のサポートが改善

certutil ツールの RSA-PSS アルゴリズムで署名された証明書のサポートが改善されました。主な機能強化および修正は以下のとおりです。

  • --pss オプションのドキュメントが作成されている。
  • 証明書で RSA-PSS の使用が制限されている場合は、自己署名で PKCS#1 v1.5 アルゴリズムが使用されなくなった。
  • subjectPublicKeyInfo フィールドの空の RSA-PSS パラメーターは、証明書のリストを表示する際に無効と表示されなくなった。
  • RSA-PSS アルゴリズムで署名された通常の RSA 証明書を作成する --pss-sign オプションが追加された。

certutil で、RSA-PSS で署名した証明書のサポートがテクノロジープレビューとして利用できます。

(BZ#1425514)

NSS が、証明書の RSA-PSS 署名を確認可能

nss パッケージの RHEL 7.5 バージョン以降、Network Security Services (NSS) ライブラリーが、証明書の RSA-PSS 署名の確認をテクノロジープレビューとして提供します。この更新では、SSL バックエンドとして NSS を使用するクライアントが、RSA-PSS アルゴリズムで署名した証明書のみを提供するサーバーへの TLS 接続が確立できません。

この機能には、以下の制限があります。

  • /etc/pki/nss-legacy/rhel7.config ファイルのアルゴリズムポリシー設定は、RSA-PSS 署名で使用されるハッシュアルゴリズムに適用されます。
  • 証明書チェーン間で RSA-PSS パラメーター制約が無視され、証明書は 1 つだけ考慮されます。

(BZ#1432142)

USBGuard は、画面のロック時に USB デバイスのブロックを有効にする機能をテクノロジープレビューとして提供

USBGuard フレームワークにより、InsertedDevicePolicy ランタイムパラメーターの値を設定して、すでに実行している usbguard-daemon インスタンスが、新たに挿入された USB デバイスをどのように処理できるかを制御できます。この機能はテクノロジープレビューとして提供されており、デフォルトでは、デバイスを認証するかどうかを判断するポリシールールが適用されます。

ナレッジベースアーティクル Blocking USB devices while the screen is locked を参照してください。

(BZ#1480100)

7.11. ストレージ

qla2xxx ドライバーを使用して、Qlogic アダプターで NVMe/FC がテクノロジープレビューとして利用可能になりました。

qla2xxx ドライバーを使用した Qlogic アダプターでは、NVMe over Fibre Channel (NVMe/FC)トランスポートタイプがテクノロジープレビューとして利用できます。

Red Hat Enterprise Linux に導入されていた RDMA (Remote Direct Memory Access) プロトコルに加えて、NVMe/FC が、NVMe (Nonvolatile Memory Express) プロトコルのファブリックトランスポートタイプとして追加されるようになりました。

NVMe/FC は、既存のファイバーチャネルインフラストラクチャーで、より高いパフォーマンスで低レイテンシーの I/O プロトコルを提供します。このことは、ソリッドステートストレージアレイで特に重要になります。NVMe ストレージのパフォーマンス上の利点を、別のプロトコル (SCSI) にカプセル化するのではなく、ファブリックトランスポートを通じて渡すことができるためです。

Red Hat Enterprise Linux 7.6 以降、NVMe/FC は、lpfc ドライバーを使用する Broadcom Emulex Fibre Channel 32Gbit アダプターで完全にサポートされます。

(BZ#1387768)

SCSI 向けのマルチキュー I/O スケジューリング

Red Hat Enterprise Linux 7 には blk-mq として知られるブロックデバイス用の新しいマルチキュー I/O スケジューリングのメカニズムが含まれています。scsi-mq パッケージを使用すると SCSI (Small Computer System Interface) サブシステムにこの新しいキューメカニズムを利用できるようになります。この機能はテクノロジープレビューのため、デフォルトでは有効になっていません。有効にする場合は scsi_mod.use_blk_mq=Y をカーネルコマンドラインに追加します。

blk-mq は、パフォーマンスを改善するために導入されていますが (特に低レイテンシーデバイス向け)、常にパフォーマンスが改善することは保証されていません。特に、CPU が多いシステムで scsi-mq を有効にすると、パフォーマンスが大幅に低下する場合があります。

(BZ#1109348)

libStorageMgmt API の Targetd プラグイン

Red Hat Enterprise Linux 7.1 から、ストレージアレイから独立した API である libStorageMgmt を使用したストレージアレイの管理が完全サポートされています。提供される API は安定性と整合性を備え、開発者は異なるストレージアレイをプログラム的に管理し、ハードウェアアクセラレーション機能を使用できます。また、システム管理者は libStorageMgmt を使用して手動でストレージを設定したり、コマンドラインインターフェイスを使用してストレージ管理タスクを自動化したりできます。

Targetd プラグインは完全サポートされず、引き続きテクノロジープレビューとして提供されます。

(BZ#1119909)

qla2xxx ドライバーおよび lpfc ドライバーで SCSI-MQ がテクノロジープレビューとして利用可能

Red Hat Enterprise Linux 7.4 で更新された qla2xxx ドライバーは、ql2xmqsupport=1 モジュールパラメーターで SCSI-MQ (multiqueue) を使用できます。デフォルトの値は 0 (無効) です。

qla2xxx ドライバーまたは lpfc ドライバーとともに使用する場合、SCSI-MQ 機能はテクノロジープレビューとして提供されます。

SCSI-MQ を使用してファイバーチャネルアダプター上での非同期 IO のパフォーマンステストを実施したところ、特定の条件下ではパフォーマンスが大幅に低下した点に注意してください。

(BZ#1414957)

7.12. システムおよびサブスクリプション管理

YUM 4 がテクノロジープレビューとして利用可能に

YUM パッケージマネージャーの次世代である YUM バージョン 4 が、Red Hat Enterprise Linux 7 の Extras チャンネル でテクノロジープレビューとして利用できるようになりました。

YUM 4DNF 技術をベースにしており、RHEL 7 で使用される標準の YUM 3 で以下のような利点を提供します。

  • パフォーマンスの向上
  • モジューラーコンテンツへの対応
  • ツーリングと統合するために適切に設計され、安定した API

YUM 4 をインストールするには、yum install nextgen-yum4 コマンドを実行します。

subscription-manager プラグインが含まれる dnf-plugin-subscription-manager パッケージがインストールされていることを確認します。このプラグインは、Red Hat カスタマーポータルまたは Red Hat Satellite 6 が提供する保護されているリポジトリーへのアクセス時、または /etc/yum.repos.d/redhat.repo ファイルの自動更新時に必要です。

パッケージを管理するには、yum4 コマンドをおよび特定のオプションを、yum と同じように使用します。

新しい YUM 4 ツールと、YUM 3 との間における相違点の詳細は、Changes in DNF CLI compared to YUM を参照してください。

Extras チャンネルを有効にする方法は、ナレッジベースアーティクル 新しい Extras チャンネルまたはリポジトリーをサブスクライブする を参照してください。

(BZ#1461652)

7.13. 仮想化

KVM ゲスト用の USB 3.0 サポート

Red Hat Enterprise Linux 7 では、KVM ゲスト向けの USB 3.0 ホストアダプター (xHCI) エミュレーションが引き続きテクノロジープレビューとなります。

(BZ#1103193)

Hyper-V の RHEL 7 ゲスト OS で、Intel ネットワークアダプターが SR-IOV をサポートするようになりました。

テクノロジープレビューとして、Hyper-V ハイパーバイザーで実行している Red Hat Enterprise Linux 7 のゲストオペレーティングシステムは、ixgbevf および i40evf ドライバーがサポートする Intel ネットワークアダプターに、シングルルート I/O 仮想化 (SR-IOV) 機能を使用することができるようになりました。この機能は、以下の条件が満たされると有効になります。

  • ネットワークインターフェイスコントローラー (NIC) に対して SR-IOV サポートが有効になっている
  • 仮想 NIC の SR-IOV サポートが有効になっている
  • 仮想スイッチの SR-IOV サポートが有効になっている
  • NIC の VF (Virtual Function) は、仮想マシンに接続されている

この機能は現在、Microsoft Windows Server 2019 および 2016 でサポートされています。

(BZ#1348508)

VFIO ドライバーの No-IOMMU モード

今回の更新により、VFIO (Virtual Function I/O) ドライバーの No-IOMMU モードがテクノロジープレビューとして追加されました。No-IOMMU モードは、I/O メモリー管理ユニット (IOMMU) を使用せずに直接メモリーアクセス (DMA) 対応デバイスへの完全なユーザー空間 I/O (UIO) アクセスを提供します。しかし、このモードはサポートされないだけでなく、IOMMU で提供される I/O 管理機能がないため、安全に使用することができません。

(BZ#1299662)

RHEL 7 ゲストのホストとしての Azure M416v2

テクノロジープレビューとして、Azure M416v2 インスタンスタイプが、RHEL 7.6 以降をゲストのオペレーティングシステムとして使用する仮想マシンのホストとして使用できるようになりました。

(BZ#1661654)

virt-v2v が、Debian ゲストおよび Ubuntu ゲストを変換

テクノロジープレビューとして、virt-v2v ユーティリティーがゲスト仮想マシン Debian および Ubuntu を変換できるようになりました。現時点では、この変換を行うときに以下の問題が発生することに注意してください。

  • virt-v2v は、GRUB2 設定内のデフォルトカーネルを変更できず、ゲストで設定されたカーネルは、ゲストでより最適なバージョンのカーネルが利用可能であっても、変換中に変更されません。
  • Debian または Ubuntu の VMware ゲストを KVM に変換すると、ゲストのネットワークインターフェイス名が変更し、手動での設定が必要になる場合があります。

(BZ#1387213)

GPU ベースの仲介デバイスが VNC コンソールをサポート

テクノロジープレビューとして、NVIDIA vGPU 技術などの GPU ベースの仲介デバイスを使用した Virtual Network Computing (VNC) コンソールが利用できるようになりました。これにより、仮想マシンのグラフィカル出力のリアルタイムレンダリングにこの仲介デバイスを使用できるようになりました。

(BZ#1475770)

OVMF (Open Virtual Machine Firmware)

Red Hat Enterprise Linux 7 では、OVMF (Open Virtual Machine Firmware) がテクノロジープレビューとして利用できます。OVMF は、AMD64 および Intel 64 ゲストに対する、UEFI のセキュアブート環境です。ただし、OVMF は、RHEL 7 で利用可能な仮想化コンポーネントでは起動できません。OVMF は、RHEL 8 で完全に対応することに注意してください。

(BZ#653382)

第8章 既知の問題

本章では、Red Hat Enterprise Linux 7.7 の既知の問題を説明します。

8.1. 認証および相互運用性

ID 範囲の変更を適用する際の一貫性のない警告メッセージ

RHEL Identity Management (IdM) では、ローカルの IdM ドメインまたは信頼された Active Directory ドメインに関連付けられた複数の ID 範囲 (ID 範囲) を定義できます。ID 範囲に関する情報は、登録されているすべてのシステムの SSSD デーモンによって取得されます。

ID 範囲プロパティーを変更するには、SSSD を再起動する必要があります。以前は、SSSD を再起動する必要があるという警告はありませんでした。RHEL 7.7 では、SSSD の再起動が必要な方法で ID 範囲プロパティーが変更された場合に表示される警告が追加されます。

現在、警告メッセージは一貫性のない単語を使用しています。警告メッセージの目的は、ID 範囲を消費する IdM システムで SSSD の再起動を要求することです。ID 範囲の詳細は、https://access.redhat.com/documentation/ja-jp/red_hat_enterprise_linux/7/html/linux_domain_identity_authentication_and_policy_guide/managing-unique_uid_and_gid_attributes を参照してください。

(BZ#1631826)

ldap_id_use_start_tls オプションのデフォルト値を使用する場合の潜在的なリスク。

ID ルックアップに TLS を使用せずに ldap:// を使用すると、攻撃ベクトルのリスクが生じる可能性があります。特に、中間者 (MITM) 攻撃は、攻撃者が、たとえば、LDAP 検索で返されたオブジェクトの UID または GID を変更することによってユーザーになりすますことを可能にする可能性があります。

現在、TLS を強制する SSSD 設定オプション ldap_id_use_start_tls は、デフォルトで false に設定されています。セットアップが信頼できる環境で動作していることを確認し、id_provider = ldap に暗号化されていない通信を使用しても安全かどうかを判断してください。注記: id_provider = ad および id_provider = ipa は、SASL および GSSAPI によって保護された暗号化接続を使用するため、影響を受けません。

暗号化されていない通信を使用することが安全ではない場合は、/etc/sssd/sssd.conf ファイルで ldap_id_use_start_tls オプションを true に設定して TLS を強制します。デフォルトの動作は、RHEL の将来のリリースで変更される予定です。

(JIRA:RHELPLAN-155168)

8.2. コンパイラーおよびツール

RHEL に同梱される GCC スレッドサニタイザーが動作しない

カーネルメモリーマッピングにおける非互換性変更により、RHEL の GNU C Compiler (GCC) コンパイラーのバージョンに同梱されるスレッドサニタイザーが動作しなくなりました。さらには、スレッドサニタイザーが互換性のないメモリーレイアウトには適用されません。これにより、RHEL に同梱される GCC スレッドサニタイザーは使用されなくなります。

回避策として、コードのビルドには、Red Hat Developer Toolset に同梱されるバージョンの GCC を使用してください。ここでは、スレッドサニタイザーが使用されています。

(BZ#1569484)

SystemTap のコンテキスト変数が常にアクセスできない

GCC コンパイラーでデバッグ情報の生成にはいくつかの制限があります。これにより、SystemTap ツールを使用して作成された実行ファイルを分析する際に、$foo の形式で一覧表示されるコンテキスト変数にアクセスすることが多くなります。この制限を回避するには、$HOME/.systemtap/rc ファイルに -P オプションを追加します。これにより、SystemTap は常に Prologue-searching ヒューリスティックを選択します。その結果、一部のコンテキスト変数にアクセスできるようになります。

(BZ#1714480)

KEYBD トラップを使用した ksh がマルチバイト文字を誤って処理

Korn Shell (KSH) は、KEYBD トラップが有効な場合にマルチバイト文字を正しく処理できません。したがって、たとえばユーザーが日本語の文字を入力すると、ksh には間違った文字列が表示されます。この問題を回避するには、以下の行をコメントアウトして、/etc/kshrc ファイルの KEYBD トラップを無効にします。

trap keybd_trap KEYBD

詳細は、ナレッジベースソリューション ksh displays multibyte characters incorrectly when 'KEYBD trap' is enabled in profile file を参照してください。

(BZ#1503922)

RHEL 7.6 バージョンからの PCP のアップグレード時のエラー

pcp パッケージを RHEL 7.6 から RHEL 7.7 バージョンにアップグレードすると、yum は以下のエラーメッセージを返します。

Failed to resolve allow statement at /etc/selinux/targeted/tmp/modules/400/pcpupstream/cil:83
semodule:  Failed!

この無害なメッセージは無視しても問題ありません。これは、更新されたパッケージではなく、pcp の RHEL 7.6 ビルドのバグが原因です。RHEL 7.7 の PCP 機能は影響を受けません。

(BZ#1781692)

8.3. デスクトップ

GNOME ドキュメントに LibreOffice を使用せずにインストールした場合、一部のドキュメントを表示できない

Gnome Documents は、LibreOffice スイートが提供するライブラリーを使用して、OpenDocument Text や Open Office XML 形式などの特定の種類のドキュメントをレンダリングします。ただし、必須の (libreoffice-filters) が、gnome-documents パッケージの依存関係リストにありません。したがって、LibreOffice がないシステムに Gnome Documents をインストールすると、これらのドキュメントタイプはレンダリングできません。

この問題を回避するには、LibreOffice 自体を使用する予定がない場合でも、libreoffice-filters パッケージを手動でインストールします。

(BZ#1695699)

GNOME Software が署名されていないリポジトリーからパッケージをインストールできない

GNOME Software は、*.repo ファイルに以下の設定を持つリポジトリーからパッケージをインストールできません。

gpgcheck=0

このようなリポジトリーからパッケージをインストールしようとすると、GNOME ソフトウェア は一般的なエラーで失敗します。現在、使用可能な回避策はありません。

(BZ#1591270)

Nautilus は、GNOME クラシックセッションでアイコンを非表示にしません。

アイコンがデフォルトで非表示になっている、GNOME セッションでアイコンを表示または非表示にする GNOME Tweak Tool 設定は、GNOME Classic Session では無視されます。そのため、GNOME Tweak Tool でこのオプションが表示されている場合でも、GNOME Classic Session ではアイコンを非表示にできません。

(BZ#1474852)

8.4. インストールおよび起動

RHEL 7.7 以降のインストールで spectre_v2=retpoline が Intel Cascade Lake システムに追加される

RHEL 7.7 以降のインストールでは、spectre_v2=retpoline カーネルパラメーターが Intel Cascade Lake システムに追加されるので、システムパフォーマンスに影響があります。この問題を回避して、パフォーマンスを最適な状態に保つには、以下の手順を実施します。

  1. Intel Cascade Lake システムのカーネルブートパラメーターを削除します。

    # grubby --remove-args="spectre_v2=retpoline" --update-kernel=DEFAULT
  2. システムを再起動します。

    # reboot

(BZ#1767612)

8.5. カーネル

RHEL 7 仮想マシンが ESXi 5.5 で起動に失敗することがある

VMware ESXi 5.5 ハイパーバイザーで RAM が 12GB 以上の Red Hat Enterprise Linux 7 ゲストを実行している場合、一部のコンポーネントは現在、間違ったメモリータイプ範囲レジスター (MTRR) 値で初期化されていたり、システムの起動時に MTRR 値が間違って再設定されています。これにより、ゲストカーネルがパニック状態になったり、ゲストがシステムの起動時に応答しなくなることがあります。

この問題を回避するには、ゲストのカーネルコマンドラインに disable_mtrr_trim オプションを追加します。これにより、MTRR が正しく設定されていない場合でも、ゲストは起動を続行できます。このオプションを使用すると、ゲストは起動中に WARNING: BIOS bug メッセージを出力することに注意してください。これは無視しても問題ありません。

(BZ#1429792)

bnx2x で特定の NIC ファームウェアが応答しなくなることがある

ブート前のドライバーのアンロードシーケンスのバグにより、bnx2x ドライバーがデバイスを引き継ぐと、一部のインターネットアダプターのファームウェアが応答しなくなることがあります。bnx2x ドライバーは問題を検出し、カーネルログにメッセージ "storm stats were not updated for 3 times" を返します。この問題を回避するには、ハードウェアベンダーが提供する最新の NIC ファームウェアの更新を適用します。その結果、起動前のファームウェアのアンロードが期待どおりに機能し、bnx2x がデバイスを引き継ぐとファームウェアがハングしなくなりました。

(BZ#1315400)

i40iw モジュールがシステムの起動時に自動的に読み込まれない

一部の i40e NIC は iWarp に対応しておらず、i40iw モジュールは一時停止および再開操作を完全にサポートしません。そのため、i40iw モジュールはデフォルトで自動的に読み込まれず、一時停止および再開の操作が正しく機能するようになりました。この問題を回避するには、/lib/udev/rules.d/90-rdma-hw-modules.rules ファイルを編集して、i40iw の自動読み込みを有効にします。

また、同じマシンにある i40e デバイスに、別の RDMA デバイスがインストールされている場合に、i40e 以外の RDMA デバイスで、i40iw モジュールを含む、有効なすべての RDMA スタックモジュールを読み込む rdma サービスが起動します。

(BZ#1622413)

インターリーブされていない永続メモリー設定はストレージを使用できません

以前は、永続メモリーを備えたシステムが 64 MB の境界に合致し、名前空間を作成できませんでした。その結果、非インターリーブな永続メモリー設定がストレージを使用できない場合がありました。この問題を回避するには、永続メモリーにインターリーブモードを使用します。その結果、ほとんどのストレージが使用できるようになり、障害分離が制限されました。

(BZ#1691868)

永続メモリーのファイルシステムが原因で、システムの起動が失敗する場合がある

永続メモリーのサイズが大きい場合は、システムの起動に時間がかかります。/etc/fstab ファイルが、永続メモリーのファイルシステムを設定すると、デバイスが利用可能になる前にシステムがタイムアウトになる場合があります。その後システムの起動プロセスに失敗して、緊急プロンプトが表示されます。

この問題を回避するには、/etc/systemd/system.conf ファイルの DefaultTimeoutStartSec の値を大きくします。十分に大きな値 (1200s など) を使用します。これにより、システムの起動がタイムアウトしなくなります。

(BZ#1666535)

radeon がハードウェアを適切なハードウェアリセットに失敗します。

現在、radeon カーネルドライバーは、kexec コンテキストでハードウェアを正しくリセットしません。代わりに、radeon が突然終了するため、残りの kdump サービスが失敗します。

このバグを回避するには、/etc/kdump.conf ファイルに以下の行を追加して、kdumpradeon をブラックリストとして追加します。

dracut_args --omit-drivers "radeon"

その後、マシンおよび kdump を再起動します。

このシナリオでは、kdump 時にグラフィックは利用できませんが、kdump は問題なく完了します。

(BZ#1509444)

一部の eBPF ツールを使用すると、IBM Z でシステムが応答しなくなることがあります。

JIT コンパイラーのバグにより、IBM Z の bcc-tools パッケージに含まれる特定の eBPF ツールを実行すると、システムが応答しなくなる可能性があります。この問題を回避するには、修正がリリースされるまで、IBM Z の bcc-toolsdcsnoop ツール、runqlen ツール、および slabratetop ツールの使用は避けてください。

(BZ#1724027)

/dev/sg の同時 SG_IO 要求により、データが破損する可能性があります。

/dev/sg デバイスドライバーは、カーネルデータの同期がありません。ドライバーの同時要求は、同時に同じデータにアクセスします。

そのため、ioctl システムコールが、正しいコマンドと同時に送信された別のコマンドの SG_IO 要求のペイロードを誤って使用する可能性があります。これにより、特定のケースでディスクが破損する可能性があります。Red Hat は、Red Hat Virtualization (RHV) でこのバグを確認しています。

この問題を回避するには、以下のいずれかのソリューションを使用します。

  • /dev/sg ドライバーに同時リクエストを送信しないでください。その結果、/dev/sg に送信される各 SG_IO リクエストは、正しいデータが使用されることが保証されます。
  • または、/dev/sg ドライバーの代わりに、/dev/sd ドライバーまたは /dev/bsg ドライバーを使用します。これらのドライバーにはバグがありません。

(BZ#1710533)

内部および外部 VLAN タグの順序が正しくない

mlx5 ドライバーを使用する場合、システムはレプリゼンターデバイス (IEEE802.1Q は IEEE802.1Q 標準では IEEE802.1Q) を使用する場合にスワップされた順序で内部および外部 VLAN タグを受け取ります。これは、rxvlan オフロードスイッチがこのパスでは有効ではなく、Open vSwitch (OVS) がこのエラーを転送するためです。既知の回避策はありません。

(BZ#1701502)

RHEL 7 の Azure インスタンスで kdump が vmcore の生成に失敗する

UEFI ブートローダーを介して起動した Azure インスタンスでのシリアルコンソール実装に関する根本的な問題により、kdump カーネルを起動できません。したがって、クラッシュしたカーネルの vmcore は、/var/crash/ ディレクトリーに取得できません。この問題を回避するには、以下を実行します。

  1. /etc/sysconfig/kdump ディレクトリーの KDUMP_COMMANDLINE_REMOVE コマンドラインに console=ttyS0 パラメーターおよび earlyprintk=ttyS0 パラメーターを追加します。
  2. kdump サービスを再起動します。

その結果、kdump カーネルが正常に起動し、クラッシュ時に vmcore がキャプチャーされることが予想されます。

システムメモリーのサイズまで、vmcore を保存するのに十分な領域が /var/crash/ にあることを確認します。

(BZ#1724993)

KASLR が有効になっている場合、kdumpctl サービスがクラッシュカーネルのロードに失敗する

kptr_restrict カーネルチューナブルの不適切な設定により、/proc/kcore ファイルの内容がすべてゼロとして生成されます。これにより、Kernel Address Space Layout Randomization (KASLR) が有効になっている場合、kdumpctl サービスは /proc/kcore にアクセスし、クラッシュカーネルを読み込むことができません。この問題を回避するには、kptr_restrict1 に設定します。これにより、上記のシナリオで kdumpctl がクラッシュカーネルを読み込むことができます。

詳細は、/usr/share/doc/kexec-tools/kexec-kdump-howto.txt ファイルを参照してください。

(BZ#1600148)

kdump が 2 番目のカーネルで失敗する

kdump initramfs アーカイブは、クラッシュダンプを取得するために重要なコンポーネントです。ただし、これは実行するマシン用に厳密に生成され、一般性はありません。ディスクの移行を行ったり、ディスクイメージを含む新しいマシンをインストールした場合に、2 番目のカーネルで kdump が失敗する可能性があります。

この問題を回避するには、ディスクの移行を行っている場合は、次のコマンドを実行して initramfs を手動で再構築します。

# touch /etc/kdump.conf # kdumpctl restart

新しいマシンをインストールするためのディスクイメージを作成する場合は、ディスクイメージに kdump initramfs を含めないことを強く推奨します。領域を節約し、欠落している場合は kdump が自動的に initramfs を構築します。

(BZ#1723492)

8.6. ネットワーク

Red Hat Enterprise Linux 7 で、MD5 ハッシュアルゴリズムを使用した署名の検証が無効になる

MD5 で署名された証明書を必要とする WPA (Wi-Fi Protected Access) の AP (Enterprise Access Point) に接続することはできません。この問題を回避するには、wpa_supplicant.service ファイルを /usr/lib/systemd/system/ ディレクトリーから /etc/systemd/system/ ディレクトリーにコピーして、そのファイルの Service のセクションに以下の行を追加します。

Environment=OPENSSL_ENABLE_MD5_VERIFY=1

次に、root で systemctl daemon-reload コマンドを実行し、サービスファイルを再ロードします。

重要

MD5 証明書は安全性が非常に低いため、Red Hat は使用を推奨していません。

(BZ#1062656)

ネットワークドライバーの再起動時にネットワークデバイスからの起動に失敗する

現在、iSCSI または Fibre Channel over Ethernet (FCoE)を使用するときにブートデバイスがネットワーク経由でマウントされている場合、基盤となるネットワークインターフェイスドライバーの再起動時に Red Hat Enterprise Linux (RHEL)が起動に失敗します。

たとえば、RHEL は、libvirt サービスが最初の仮想ネットワークを起動し、IP 転送を有効にすると bnx2x ネットワークドライバーを再起動します。この特定の例で問題を回避するには、ブートシーケンスの前の IPv4 転送を有効にします。

# echo 'net.ipv4.ip_forward = 1' > /etc/sysctl.d/90-forwarding.conf
# dracut -f

この回避策は、上記のシナリオでのみ機能することに注意してください。

(BZ#1574536)

RHEL 7.3 からアップグレードすると、freeradius が失敗する場合があります。

/etc/raddb/radiusd.conf ファイル内の新しい設定プロパティー correct_escapes は、RHEL 7.4 以降に配布されたfreeradius バージョンで導入されました。管理者が correct_escapestrue に設定すると、バックスラッシュエスケープ用の新しい正規表現構文が予想されます。correct_escapesfalse に設定されている場合、バックスラッシュもエスケープされる古い構文が想定されます。後方互換性の理由から、false がデフォルト値になります。

アップグレード時に、/etc/raddb/ ディレクトリー内の設定ファイルは、管理者が変更しない限り上書きされるため、correct_escapes の値は、すべての設定ファイルで使用されている構文のタイプに常に対応しているとは限りません。その結果、freeradius での認証に失敗する場合があります。

この問題の発生を防ぐために、freeradiusバージョン 3.0.4(RHEL 7.3 で配布) 以前からアップグレードした後、/etc/raddb/ ディレクトリー内のすべての設定ファイルが新しいエスケープ構文を使用していることを確認してください (ダブルバックスラッシュ記号は見つかりません)。そして /etc/raddb/radiusd.confcorrect_escapes の記号は true に設定されています。

詳細と例については、バージョン >= 3.0.5 へのアップグレード以降に Freeradius で認証が失敗するソリューションを参照し てください。

(BZ#1489758)

RHEL 7 で、スイッチが長期間使用できなくなってから 802.3ad ボンディングのステータスが Churned と表示

現在、802.3ad ネットワークボンディングを設定し、長期間スイッチがダウンしている場合、Red Hat Enterprise Linux は、接続が稼働状態に戻った後も、ボンディングのステータスを Churned として適切に表示します。Churned のステータスは、重要なリンク停止が発生したことを管理者に通知する目的があるため、これは意図している動作です。このステータスを削除するには、ネットワークボンドを再起動するか、ホストを再起動します。

(BZ#1708807)

client-identifier を使用すると、IP アドレスの競合が発生する

client-identifier オプションを使用すると、特定のネットワークスイッチは動的ホスト設定プロトコル (DHCP) 要求の ciaddr フィールドを無視します。その結果、同じ IP アドレスが複数のクライアントに割り当てられ、IP アドレスの競合が発生します。この問題を回避するには、dhclient.conf ファイルに以下の行を追加します。

send dhcp-client-identifier = "";

その結果、上記の状況では IP アドレスの競合は発生しません。

(BZ#1193799)

8.7. セキュリティー

Libreswan が、すべての設定において seccomp=enabled で正常に動作しません。

Libreswan SECCOMP サポート実装で許可された syscall のセットは現在、完全ではありません。したがって、SECCOMP が ipsec.conf ファイルで有効となっている場合、syscall のフィルタリングは、pluto デーモンの正常な機能に必要な syscall まで拒否します。つまり、デーモンは強制終了され、ipsec サービスが再起動されます。

この問題を回避するには、seccomp= オプションを設定して、disabled 状態に戻します。SECCOMP サポートは、ipsec を正常に実行するため、無効のままにしておく必要があります。

(BZ#1544463)

RSA-PSS に対応していない PKCS#11 デバイスは、TLS 1.3 では使用できません。

TLS プロトコルバージョン 1.3 には RSA-PSS 署名が必要ですが、ハードウェアセキュリティーモジュール(HSM)やスマートカードなどのすべての PKCS#11 デバイスでは対応していません。現在、NSS を使用するサーバーアプリケーションは、TLS 1.3 をネゴシエートする前に PKCS#11 モジュール機能を確認しません。これにより、RSA-PSS に対応していない PKCS#11 デバイスを使用した認証に失敗します。この問題を回避するには、代わりに TLS 1.2 を使用します。

(BZ#1711438)

TLS 1.3 は、FIPS モードの NSS で動作しません。

TLS 1.3 は、FIPS モードで動作しているシステムでは対応していません。その結果、相互運用性に TLS 1.3 を必要とする接続が、FIPS モードで動作しているシステムで機能しません。

その接続を有効にするには、システムの FIPS モードを無効にするか、ピアで TLS 1.2 のサポートを有効にします。

(BZ#1710372)

OpenSCAP がリモートファイルシステムに誤ってアクセス

OpenSCAP スキャナーは、スキャンされたファイルシステムがマウントされたリモートファイルシステムかローカルファイルシステムであるかどうかを正しく検出できず、検出部分に他のバグも含まれます。そのため、スキャナーは、評価されたルールがローカルファイルシステムにのみ適用され、リモートファイルシステムで不要なトラフィックが生成される可能性がある場合でも、マウントされたリモートファイルシステムを読み取ります。

この問題を回避するには、スキャン前にリモートファイルシステムをアンマウントします。もう 1 つのオプションは、テーラリングファイルを指定して、評価されたプロファイルから影響を受けるルールを除外することです。

(BZ#1694962)

8.8. サーバーおよびサービス

mysql_install_db を使用した MariaDB の手動初期化が失敗する

MariaDB データベースを初期化する mysql_install_db スクリプトは、バイナリーが /usr/bin/ にある状態で、/usr/libexec/ ディレクトリーから resolveip バイナリーを呼び出します。したがって、mysql_install_db を使用したデータベースの手動初期化に失敗します。

この問題を回避するには、resolveip バイナリーの実際の場所へのシンボリックリンクを作成します。

ln -s /usr/bin/resolveip /usr/libexec/resolveip

シンボリックリンクが作成されると、mysql_install_dbresolveip を正常に特定し、手動データベースの初期化に成功します。

または、--rpm オプションを指定して mysql_install_db を使用します。この場合、mysql_install_dbresolveip バイナリーを呼び出しないため、失敗しません。

(BZ#1731062)

mysql-connector-java が MySQL 8.0 で動作しない

RHEL 7 で提供される mysql-connector-java データベースコネクターは、MySQL 8.0 データベースサーバーでは機能しません。この問題を回避するには、Red Hat Software Collections の rh-mariadb103-mariadb-java-client データベースコネクターを使用します。

(BZ#1646363)

balanced Tuned プロファイルを使用すると、無害なエラーメッセージが表示されます。

このプロファイルが適用される際に、cpufreq_conservative カーネルモジュールが読み込まれる方法で、balanced Tuned プロファイルが変更されました。ただし、cpufreq_conservative はカーネルに組み込まれているため、モジュールとしては利用できません。したがって、balanced プロファイルを使用すると、以下のエラーメッセージが /var/log/tuned/tuned.log ファイルに表示されることがあります。

tuned.utils.commands: Executing modinfo error: modinfo: ERROR: Module cpufreq_conservative not found.
tuned.plugins.plugin_modules: kernel module 'cpufreq_conservative' not found, skipping it
tuned.plugins.plugin_modules: verify: failed: 'module 'cpufreq_conservative' is not loaded'

このようなエラーメッセージは無害であるため、無視しても問題はありません。ただし、エラーを排除するには、balanced プロファイルを上書きして、Tuned がカーネルモジュールのロードを試行しないようにします。

たとえば、以下の内容で /etc/tuned/balanced/tuned.conf ファイルを作成します。

[main]
include=balanced

[modules]
enabled=0

(BZ#1719160)

php-mysqlnd データベースコネクターが MySQL 8.0 で動作しない

MySQL 8.0 ではデフォルトの文字セットが utf8mb4 に変更になりましたが、この文字セットは php-mysqlnd データベースコネクターではサポートされません。そのため、php-mysqlnd がデフォルト設定で接続できません。この問題を回避するには、既知の文字セットを MySQL サーバー設定のパラメーターとして指定します。たとえば、/etc/opt/rh/rh-mysql80/my.cnf.d/mysql-server.cnf ファイルを read に変更します。

[mysqld]
character-set-server=utf8

(BZ#1646158)

8.9. ストレージ

ソフトウェア FCoE で scsi-mq を使用すると、システムが予期せず停止します。

ホストシステムは、マルチキュースケジューリング (scsi-mq) とソフトウェア Fibre Channel over Ethernet (FCoE) の両方を同時に使用するように設定されていると、予期せず停止します。

この問題を回避するには、ソフトウェア FCoE を使用する際に scsi-mq を無効にします。その結果、システムがクラッシュしなくなりました。

(BZ#1712664)

大規模なシステムでは、システム起動が失敗することがある

起動プロセス時に、udev デバイスマネージャーにより、大規模なシステム上に非常に多くのルールが生成されることがあります。たとえば、32 TB のメモリーと 192 CPU のシステムでこの問題が発生しています。これにより、システムの起動プロセスが応答しなくなるか、タイムアウトになり、緊急シェルに切り替わります。

この問題を回避するには、udev.children-max=1000 オプションをカーネルコマンドラインに追加します。udev.renrenren-max で別の値を試して、システムで最も速い起動になる値を確認してください。これにより、システムが正常に起動するようになります。

(BZ#1722855)

アクティブ/アクティブクラスターミラーからイメージを分割すると、作成される新しい論理ボリュームにはアクティブなコンポーネントがありません

アクティブ/アクティブクラスターミラーからイメージを分割すると、作成される新しい論理はアクティブで表示されますが、アクティブなコンポーネントはありません。新たに分割された論理ボリュームを有効にするには、ボリュームを非アクティブ化してから、次のコマンドでアクティブにします。

lvchange -an _vg_/_newly_split_lv_
lvchange -ay _vg_/_newly_split_lv_

(BZ#1642162)

8.10. 仮想化

仮想マシンで不要な CPU 脆弱性の軽減が可能になることがある

現在、CPU が Microarchitectural Data Sampling (MDS)の脆弱性に対して脆弱ではないことを示す MDS_NO CPU フラグは、ゲストオペレーティングシステムに公開されません。その結果、ゲストオペレーティングシステムは、現在のホストに必要のない CPU 脆弱性の軽減策機能を自動的に有効にすることがあります。

ホストの CPU が MDS に対して脆弱でないことが判明し、仮想マシンが MDS に対して脆弱となるホストに移行されない場合、"mds=off" カーネルコマンドラインオプションを使用して、Linux ゲストで MDS の脆弱性軽減策を無効にすることができます。ただし、このオプションは、ゲスト上の MDS 軽減策をすべて無効にすることに注意してください。したがって、ホスト CPU が MDS に対して脆弱である場合は、注意して使用する必要があります。

(BZ#1708465)

RHEL 7 ホストで RHEL 8 仮想イメージを変更すると失敗することがある

RHEL 7 ホストで、guestfishvirt-sysprep、または virt-customize などの仮想イメージ操作ユーティリティーを使用すると、RHEL 8 ファイルシステムを使用している仮想イメージをターゲットにすると、ユーティリティーが失敗する可能性があります。これは、RHEL 7 が RHEL 8 の特定のファイルシステム機能と完全に互換性がないためです。

この問題を回避するには、mkfs ユーティリティーを使用してゲストファイルシステムを作成するときに問題のある機能を無効にします。

  • XFS ファイルシステムの場合は、-m reflink=0 オプションを使用します。
  • ext4 ファイルシステムの場合は、-O ^metadata_csum オプションを使用します。

または、影響を受けるユーティリティーが期待どおりに機能する RHEL 7 ホストの代わりに RHEL 8 ホストを使用します。

(BZ#1667478)

Windows Server 2019 ホストの RHEL 7 ゲストコンソールへの接続が遅い

Windows Server 2019 ホストで、RHEL 7 をマルチユーザーモードでゲストオペレーティングシステムとして使用すると、ゲストのコンソール出力へ接続するのに想定よりもはるかに長い時間がかかります。この問題を回避するには、SSH を使用してゲストに接続するか、ホストとして Windows Server 2016 を使用します。

(BZ#1706522)

SMT は AMD EPYC CPU モデルでのみ動作します。

現在、AMD EPYC CPU モデルのみが同時マルチスレッド(SMT)機能をサポートしています。したがって、別の CPU モデルで仮想マシン(VM)を設定する際に、topoext 機能を手動で有効にすると、仮想マシンが vCPU トポロジーを正しく検出せず、vCPU は設定どおりに実行されません。この問題を回避するには、topoext を手動で有効にせず、ホストが AMD EPYC モデルを使用しない限り、AMD ホストで threads vCPU オプションを使用しないでください。

(BZ#1615682)

第9章 非推奨の機能

本章では、Red Hat Enterprise Linux 7.7 までの Red Hat Enterprise Linux 7 の全マイナーリリースで非推奨となった機能の概要を説明します。

非推奨の機能は、Red Hat Enterprise Linux 7 のライフサイクルが終了するまでサポートされます。非推奨の機能は、本製品の今後のメジャーリリースではサポートされない可能性が高く、新たに実装することは推奨されません。特定のメジャーリリースにおける非推奨機能の最新情報は、そのメジャーリリースの最新バージョンのリリースノートを参照してください。

現行および今後のメジャーリリースでは、非推奨の ハードウェア コンポーネントの新規実装は推奨されません。ハードウェアドライバーの更新は、セキュリティーと重大な修正にのみ行われます。Red Hat は、このようなハードウェアの早期交換を推奨します。

パッケージ が非推奨となり、使用の継続が推奨されない場合があります。製品からパッケージが削除されることもあります。その場合には、製品のドキュメントで、非推奨となったパッケージと同様、同一、またはより高度な機能を提供する最近のパッケージが指定され、詳しい推奨事項が記載されます。

RHEL 7 から RHEL 8 への変更点の詳細は RHEL 8 の導入における検討事項 を参照してください。

9.1. 非推奨パッケージ

以下のパッケージは非推奨となっています。サポート対象外の RHEL 8 レポジトリーで置き換えられたパッケージや可用性の情報は、RHEL 8 の導入における検討事項 を参照してください。

  • a2ps
  • abrt-addon-upload-watch
  • abrt-devel
  • abrt-gui-devel
  • abrt-retrace-client
  • acpid-sysvinit
  • advancecomp
  • adwaita-icon-theme-devel
  • adwaita-qt-common
  • adwaita-qt4
  • agg
  • aic94xx-firmware
  • akonadi
  • akonadi-devel
  • akonadi-mysql
  • alacarte
  • alsa-tools
  • anaconda-widgets-devel
  • ant-antunit
  • ant-antunit-javadoc
  • antlr-C++-doc
  • antlr-python
  • antlr-tool
  • apache-commons-collections-javadoc
  • apache-commons-collections-testframework
  • apache-commons-configuration
  • apache-commons-configuration-javadoc
  • apache-commons-daemon
  • apache-commons-daemon-javadoc
  • apache-commons-daemon-jsvc
  • apache-commons-dbcp
  • apache-commons-dbcp-javadoc
  • apache-commons-digester
  • apache-commons-digester-javadoc
  • apache-commons-jexl
  • apache-commons-jexl-javadoc
  • apache-commons-lang-javadoc
  • apache-commons-pool
  • apache-commons-pool-javadoc
  • apache-commons-validator
  • apache-commons-validator-javadoc
  • apache-commons-vfs
  • apache-commons-vfs-ant
  • apache-commons-vfs-examples
  • apache-commons-vfs-javadoc
  • apache-rat
  • apache-rat-core
  • apache-rat-javadoc
  • apache-rat-plugin
  • apache-rat-tasks
  • apr-util-nss
  • args4j
  • args4j-javadoc
  • ark
  • ark-libs
  • asciidoc-latex
  • at-spi
  • at-spi-devel
  • at-spi-python
  • at-sysvinit
  • atlas-static
  • attica
  • attica-devel
  • audiocd-kio
  • audiocd-kio-devel
  • audiocd-kio-libs
  • audiofile
  • audiofile-devel
  • audit-libs-python
  • audit-libs-static
  • authconfig
  • authconfig-gtk
  • authd
  • autogen-libopts-devel
  • automoc
  • autotrace-devel
  • avahi-dnsconfd
  • avahi-glib-devel
  • avahi-gobject-devel
  • avahi-qt3
  • avahi-qt3-devel
  • avahi-qt4
  • avahi-qt4-devel
  • avahi-tools
  • avahi-ui
  • avahi-ui-devel
  • avahi-ui-tools
  • avalon-framework
  • avalon-framework-javadoc
  • avalon-logkit
  • avalon-logkit-javadoc
  • bacula-console-bat
  • bacula-devel
  • bacula-traymonitor
  • baekmuk-ttf-batang-fonts
  • baekmuk-ttf-dotum-fonts
  • baekmuk-ttf-fonts-common
  • baekmuk-ttf-fonts-ghostscript
  • baekmuk-ttf-gulim-fonts
  • baekmuk-ttf-hline-fonts
  • base64coder
  • base64coder-javadoc
  • batik
  • batik-demo
  • batik-javadoc
  • batik-rasterizer
  • batik-slideshow
  • batik-squiggle
  • batik-svgpp
  • batik-ttf2svg
  • bcc-devel
  • bcel
  • bison-devel
  • blas-static
  • blas64-devel
  • blas64-static
  • bltk
  • bluedevil
  • bluedevil-autostart
  • bmc-snmp-proxy
  • bogofilter-bogoupgrade
  • bridge-utils
  • bsdcpio
  • bsh-demo
  • bsh-utils
  • btrfs-progs
  • btrfs-progs-devel
  • buildnumber-maven-plugin
  • buildnumber-maven-plugin-javadoc
  • bwidget
  • bzr
  • bzr-doc
  • cairo-tools
  • cal10n
  • caribou
  • caribou-antler
  • caribou-devel
  • caribou-gtk2-module
  • caribou-gtk3-module
  • cdi-api-javadoc
  • cdparanoia-static
  • cdrskin
  • ceph-common
  • check-static
  • cheese-libs-devel
  • cifs-utils-devel
  • cim-schema-docs
  • cim-schema-docs
  • cjkuni-ukai-fonts
  • clutter-gst2-devel
  • clutter-tests
  • cmpi-bindings-pywbem
  • cobertura
  • cobertura-javadoc
  • cockpit-machines-ovirt
  • codehaus-parent
  • codemodel
  • codemodel-javadoc
  • cogl-tests
  • colord-extra-profiles
  • colord-kde
  • compat-cheese314
  • compat-dapl
  • compat-dapl-devel
  • compat-dapl-static
  • compat-dapl-utils
  • compat-db
  • compat-db-headers
  • compat-db47
  • compat-exiv2-023
  • compat-gcc-44
  • compat-gcc-44-c++
  • compat-gcc-44-gfortran
  • compat-glade315
  • compat-glew
  • compat-glibc
  • compat-glibc-headers
  • compat-gnome-desktop314
  • compat-grilo02
  • compat-libcap1
  • compat-libcogl-pango12
  • compat-libcogl12
  • compat-libcolord1
  • compat-libf2c-34
  • compat-libgdata13
  • compat-libgfortran-41
  • compat-libgnome-bluetooth11
  • compat-libgnome-desktop3-7
  • compat-libgweather3
  • compat-libical1
  • compat-libmediaart0
  • compat-libmpc
  • compat-libpackagekit-glib2-16
  • compat-libstdc++-33
  • compat-libtiff3
  • compat-libupower-glib1
  • compat-libxcb
  • compat-locales-sap-common
  • compat-openldap
  • compat-openmpi16
  • compat-openmpi16-devel
  • compat-opensm-libs
  • compat-poppler022
  • compat-poppler022-cpp
  • compat-poppler022-glib
  • compat-poppler022-qt
  • compat-sap-c++-5
  • compat-sap-c++-6
  • compat-sap-c++-7
  • conman
  • console-setup
  • coolkey
  • coolkey-devel
  • cpptest
  • cpptest-devel
  • cppunit
  • cppunit-devel
  • cppunit-doc
  • cpuid
  • cracklib-python
  • crda-devel
  • crit
  • criu-devel
  • crypto-utils
  • cryptsetup-python
  • cvs
  • cvs-contrib
  • cvs-doc
  • cvs-inetd
  • cvsps
  • cyrus-imapd-devel
  • dapl
  • dapl-devel
  • dapl-static
  • dapl-utils
  • dbus-doc
  • dbus-python-devel
  • dbus-tests
  • dbusmenu-qt
  • dbusmenu-qt-devel
  • dbusmenu-qt-devel-docs
  • debugmode
  • dejagnu
  • dejavu-lgc-sans-fonts
  • dejavu-lgc-sans-mono-fonts
  • dejavu-lgc-serif-fonts
  • deltaiso
  • dhcp-devel
  • dialog-devel
  • dleyna-connector-dbus-devel
  • dleyna-core-devel
  • dlm-devel
  • dmraid
  • dmraid-devel
  • dmraid-events
  • dmraid-events-logwatch
  • docbook-simple
  • docbook-slides
  • docbook-style-dsssl
  • docbook-utils
  • docbook-utils-pdf
  • docbook5-schemas
  • docbook5-style-xsl
  • docbook5-style-xsl-extensions
  • docker-rhel-push-plugin
  • dom4j
  • dom4j-demo
  • dom4j-javadoc
  • dom4j-manual
  • dovecot-pigeonhole
  • dracut-fips
  • dracut-fips-aesni
  • dragon
  • drm-utils
  • drpmsync
  • dtdinst
  • e2fsprogs-static
  • ecj
  • edac-utils-devel
  • efax
  • efivar-devel
  • egl-utils
  • ekiga
  • ElectricFence
  • emacs-a2ps
  • emacs-a2ps-el
  • emacs-auctex
  • emacs-auctex-doc
  • emacs-git
  • emacs-git-el
  • emacs-gnuplot
  • emacs-gnuplot-el
  • emacs-php-mode
  • empathy
  • enchant-aspell
  • enchant-voikko
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  • epydoc
  • espeak-devel
  • evince-devel
  • evince-dvi
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  • evolution-data-server-perl
  • evolution-data-server-tests
  • evolution-devel
  • evolution-devel-docs
  • evolution-tests
  • expat-static
  • expect-devel
  • expectk
  • farstream
  • farstream-devel
  • farstream-python
  • farstream02-devel
  • fedfs-utils-admin
  • fedfs-utils-client
  • fedfs-utils-common
  • fedfs-utils-devel
  • fedfs-utils-lib
  • fedfs-utils-nsdbparams
  • fedfs-utils-python
  • fedfs-utils-server
  • felix-bundlerepository
  • felix-bundlerepository-javadoc
  • felix-framework
  • felix-framework-javadoc
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  • felix-osgi-obr-javadoc
  • felix-shell
  • felix-shell-javadoc
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  • festival-freebsoft-utils
  • festival-lib
  • festival-speechtools-devel
  • festival-speechtools-libs
  • festival-speechtools-utils
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  • festvox-bdl-arctic-hts
  • festvox-clb-arctic-hts
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  • whois
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  • woodstox-core-javadoc
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  • xorg-x11-drv-keyboard
  • xorg-x11-drv-mouse
  • xorg-x11-drv-mouse-devel
  • xorg-x11-drv-openchrome
  • xorg-x11-drv-openchrome-devel
  • xorg-x11-drv-synaptics
  • xorg-x11-drv-synaptics-devel
  • xorg-x11-drv-vmmouse
  • xorg-x11-drv-void
  • xorg-x11-server-source
  • xorg-x11-xkb-extras
  • xpp3
  • xpp3-javadoc
  • xpp3-minimal
  • xsettings-kde
  • xstream
  • xstream-javadoc
  • xulrunner
  • xulrunner-devel
  • xz-compat-libs
  • yelp-xsl-devel
  • yum-langpacks
  • yum-NetworkManager-dispatcher
  • yum-plugin-filter-data
  • yum-plugin-fs-snapshot
  • yum-plugin-keys
  • yum-plugin-list-data
  • yum-plugin-local
  • yum-plugin-merge-conf
  • yum-plugin-ovl
  • yum-plugin-post-transaction-actions
  • yum-plugin-pre-transaction-actions
  • yum-plugin-protectbase
  • yum-plugin-ps
  • yum-plugin-rpm-warm-cache
  • yum-plugin-show-leaves
  • yum-plugin-upgrade-helper
  • yum-plugin-verify
  • yum-updateonboot

9.2. 非推奨となったデバイスドライバー

以下のデバイスドライバーは、Red Hat Enterprise Linux 7 のライフサイクルが終了するまでサポートされます。ただし、本製品の今後のメジャーリリースではサポートされない可能性が高いため、新たに実装することは推奨されません。

  • 3w-9xxx
  • 3w-sas
  • aic79xx
  • aoe
  • arcmsr
  • ata ドライバー:

    • acard-ahci
    • sata_mv
    • sata_nv
    • sata_promise
    • sata_qstor
    • sata_sil
    • sata_sil24
    • sata_sis
    • sata_svw
    • sata_sx4
    • sata_uli
    • sata_via
    • sata_vsc
  • bfa
  • cxgb3
  • cxgb3i
  • e1000
  • floppy
  • hptiop
  • initio
  • isci
  • iw_cxgb3
  • mptbase
  • mptctl
  • mptsas
  • mptscsih
  • mptspi
  • mtip32xx
  • mvsas
  • mvumi
  • OSD ドライバー:

    • osd
    • libosd
  • osst
  • pata ドライバー:

    • pata_acpi
    • pata_ali
    • pata_amd
    • pata_arasan_cf
    • pata_artop
    • pata_atiixp
    • pata_atp867x
    • pata_cmd64x
    • pata_cs5536
    • pata_hpt366
    • pata_hpt37x
    • pata_hpt3x2n
    • pata_hpt3x3
    • pata_it8213
    • pata_it821x
    • pata_jmicron
    • pata_marvell
    • pata_netcell
    • pata_ninja32
    • pata_oldpiix
    • pata_pdc2027x
    • pata_pdc202xx_old
    • pata_piccolo
    • pata_rdc
    • pata_sch
    • pata_serverworks
    • pata_sil680
    • pata_sis
    • pata_via
    • pdc_adma
  • pm80xx(pm8001)
  • pmcraid
  • qla3xxx
  • stex
  • sx8
  • tulip
  • ufshcd
  • ワイヤレスドライバー:

    • carl9170
    • iwl4965
    • iwl3945
    • mwl8k
    • rt73usb
    • rt61pci
    • rtl8187
    • wil6210

9.3. 非推奨のアダプター

以下のアダプターは、Red Hat Enterprise Linux 7 のライフサイクルが終了するまでサポートされます。ただし、本製品の今後のメジャーリリースではサポートされない可能性が高いため、新たに実装することは推奨されません。ここに記載されていない、上述のドライバーのその他のアダプターには変更がありません。

PCI ID は、vendor:device:subvendor:subdevice の形式です。subdevice エントリーまたは subvendor:subdevice エントリーがリストにない場合は、そのような不明なエントリーの値を持つデバイスが非推奨になっています。

ご使用のシステムでハードウェアの PCI ID を確認するには、lspci -nn コマンドを実行します。

  • aacraid ドライバーで、次のアダプターが非推奨になりました。

    • PERC 2/Si (Iguana/PERC2Si)、PCI ID 0x1028:0x0001:0x1028:0x0001
    • PERC 3/Di (Opal/PERC3Di)、PCI ID 0x1028:0x0002:0x1028:0x0002
    • PERC 3/Si (SlimFast/PERC3Si)、PCI ID 0x1028:0x0003:0x1028:0x0003
    • PERC 3/Di (Iguana FlipChip/PERC3DiF)、PCI ID 0x1028:0x0004:0x1028:0x00d0
    • PERC 3/Di (Viper/PERC3DiV)、PCI ID 0x1028:0x0002:0x1028:0x00d1
    • PERC 3/Di (Lexus/PERC3DiL)、PCI ID 0x1028:0x0002:0x1028:0x00d9
    • PERC 3/Di (Jaguar/PERC3DiJ)、PCI ID 0x1028:0x000a:0x1028:0x0106
    • PERC 3/Di (Dagger/PERC3DiD)、PCI ID 0x1028:0x000a:0x1028:0x011b
    • PERC 3/Di (Boxster/PERC3DiB)、PCI ID 0x1028:0x000a:0x1028:0x0121
    • catapult、PCI ID 0x9005:0x0283:0x9005:0x0283
    • tomcat、PCI ID 0x9005:0x0284:0x9005:0x0284
    • Adaptec 2120S (Crusader)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0286
    • Adaptec 2200S (Vulcan)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0285
    • Adaptec 2200S (Vulcan-2m)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0287
    • Legend S220 (Legend Crusader)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x17aa:0x0286
    • Legend S230 (Legend Vulcan)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x17aa:0x0287
    • Adaptec 3230S (Harrier)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0288
    • Adaptec 3240S (Tornado)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0289
    • ASR-2020ZCR SCSI PCI-X ZCR (Skyhawk)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x028a
    • ASR-2025ZCR SCSI SO-DIMM PCI-X ZCR (Terminator)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x028b
    • ASR-2230S + ASR-2230SLP PCI-X (Lancer)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x028c
    • ASR-2130S (Lancer)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x028d
    • AAR-2820SA (Intruder)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x029b
    • AAR-2620SA (Intruder)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x029c
    • AAR-2420SA (Intruder)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x029d
    • ICP9024RO (Lancer)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x029e
    • ICP9014RO (Lancer)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x029f
    • ICP9047MA (Lancer)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x02a0
    • ICP9087MA (Lancer)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x02a1
    • ICP5445AU (Hurricane44)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x02a3
    • ICP9085LI (Marauder-X)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x02a4
    • ICP5085BR (Marauder-E)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x02a5
    • ICP9067MA (Intruder-6)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x02a6
    • Themisto Jupiter Platform、PCI ID 0x9005:0x0287:0x9005:0x0800
    • Themisto Jupiter Platform、PCI ID 0x9005:0x0200:0x9005:0x0200
    • Callisto Jupiter Platform、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x0800
    • ASR-2020SA SATA PCI-X ZCR (Skyhawk)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x028e
    • ASR-2025SA SATA SO-DIMM PCI-X ZCR (Terminator)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x028f
    • AAR-2410SA PCI SATA 4ch (Jaguar II)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0290
    • CERC SATA RAID 2 PCI SATA 6ch (DellCorsair)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0291
    • AAR-2810SA PCI SATA 8ch (Corsair-8)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0292
    • AAR-21610SA PCI SATA 16ch (Corsair-16)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0293
    • ESD SO-DIMM PCI-X SATA ZCR (Prowler)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0294
    • AAR-2610SA PCI SATA 6ch、PCI ID 0x9005:0x0285:0x103C:0x3227
    • ASR-2240S (SabreExpress)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0296
    • ASR-4005、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0297
    • IBM 8i (AvonPark)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x1014:0x02F2
    • IBM 8i (AvonPark Lite)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x1014:0x0312
    • IBM 8k/8k-l8 (Aurora)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x1014:0x9580
    • IBM 8k/8k-l4 (Aurora Lite)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x1014:0x9540
    • ASR-4000 (BlackBird)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0298
    • ASR-4800SAS (Marauder-X)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0299
    • ASR-4805SAS (Marauder-E)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x029a
    • ASR-3800 (Hurricane44)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x02a2
    • Perc 320/DC、PCI ID 0x9005:0x0285:0x1028:0x0287
    • Adaptec 5400S (Mustang)、PCI ID 0x1011:0x0046:0x9005:0x0365
    • Adaptec 5400S (Mustang)、PCI ID 0x1011:0x0046:0x9005:0x0364
    • Dell PERC2/QC、PCI ID 0x1011:0x0046:0x9005:0x1364
    • HP NetRAID-4M、PCI ID 0x1011:0x0046:0x103c:0x10c2
    • Dell Catchall、PCI ID 0x9005:0x0285:0x1028
    • Legend Catchall、PCI ID 0x9005:0x0285:0x17aa
    • Adaptec Catch All、PCI ID 0x9005:0x0285
    • Adaptec Rocket Catch All、PCI ID 0x9005:0x0286
    • Adaptec NEMER/ARK Catch All、PCI ID 0x9005:0x0288
  • mpt2sas ドライバーで、次のアダプターが非推奨になりました。

    • SAS2004、PCI ID 0x1000:0x0070
    • SAS2008、PCI ID 0x1000:0x0072
    • SAS2108_1、PCI ID 0x1000:0x0074
    • SAS2108_2、PCI ID 0x1000:0x0076
    • SAS2108_3、PCI ID 0x1000:0x0077
    • SAS2116_1、PCI ID 0x1000:0x0064
    • SAS2116_2、PCI ID 0x1000:0x0065
    • SSS6200、PCI ID 0x1000:0x007E
  • megaraid_sas ドライバーで、次のアダプターが非推奨になりました。

    • Dell PERC5、PCI ID 0x1028:0x15
    • SAS1078R、PCI ID 0x1000:0x60
    • SAS1078DE、PCI ID 0x1000:0x7C
    • SAS1064R、PCI ID 0x1000:0x411
    • VERDE_ZCR、PCI ID 0x1000:0x413
    • SAS1078GEN2、PCI ID 0x1000:0x78
    • SAS0079GEN2、PCI ID 0x1000:0x79
    • SAS0073SKINNY、PCI ID 0x1000:0x73
    • SAS0071SKINNY、PCI ID 0x1000:0x71
  • qla2xxx ドライバーで、次のアダプターが非推奨になりました。

    • ISP24xx、PCI ID 0x1077:0x2422
    • ISP24xx、PCI ID 0x1077:0x2432
    • ISP2422、PCI ID 0x1077:0x5422
    • QLE220、PCI ID 0x1077:0x5432
    • QLE81xx、PCI ID 0x1077:0x8001
    • QLE10000、PCI ID 0x1077:0xF000
    • QLE84xx、PCI ID 0x1077:0x8044
    • QLE8000、PCI ID 0x1077:0x8432
    • QLE82xx、PCI ID 0x1077:0x8021
  • qla4xxx ドライバーで、次のアダプターが非推奨になりました。

    • QLOGIC_ISP8022、PCI ID 0x1077:0x8022
    • QLOGIC_ISP8324、PCI ID 0x1077:0x8032
    • QLOGIC_ISP8042、PCI ID 0x1077:0x8042
  • be2iscsi ドライバーで、次のアダプターが非推奨になりました。

    • BladeEngine 2 (BE2) デバイス

      • BladeEngine2 10Gb iSCSI Initiator (汎用)、PCI ID 0x19a2:0x212
      • OneConnect OCe10101、OCm10101、OCe10102、OCm10102 BE2 アダプターファミリー、PCI ID 0x19a2:0x702
      • OCe10100 BE2 アダプターファミリー、PCI ID 0x19a2:0x703
    • BladeEngine 3 (BE3) デバイス

      • OneConnect TOMCAT iSCSI、PCI ID 0x19a2:0x0712
      • BladeEngine3 iSCSI、PCI ID 0x19a2:0x0222
  • be2net ドライバーが制御する次のイーサネットアダプターが非推奨になりました。

    • BladeEngine 2 (BE2) デバイス

      • OneConnect TIGERSHARK NIC、PCI ID 0x19a2:0x0700
      • BladeEngine2 Network Adapter、PCI ID 0x19a2:0x0211
    • BladeEngine 3 (BE3) デバイス

      • OneConnect TOMCAT NIC、PCI ID 0x19a2:0x0710
      • BladeEngine3 Network Adapter、PCI ID 0x19a2:0x0221
  • lpfc ドライバーで、次のアダプターが非推奨になりました。

    • BladeEngine 2 (BE2) デバイス

      • OneConnect TIGERSHARK FCoE、PCI ID 0x19a2:0x0704
    • BladeEngine 3 (BE3) デバイス

      • OneConnect TOMCAT FCoE、PCI ID 0x19a2:0x0714
    • ファイバーチャネル (FC) デバイス

      • FIREFLY、PCI ID 0x10df:0x1ae5
      • PROTEUS_VF、PCI ID 0x10df:0xe100
      • BALIUS、PCI ID 0x10df:0xe131
      • PROTEUS_PF、PCI ID 0x10df:0xe180
      • RFLY、PCI ID 0x10df:0xf095
      • PFLY、PCI ID 0x10df:0xf098
      • LP101、PCI ID 0x10df:0xf0a1
      • TFLY、PCI ID 0x10df:0xf0a5
      • BSMB、PCI ID 0x10df:0xf0d1
      • BMID、PCI ID 0x10df:0xf0d5
      • ZSMB、PCI ID 0x10df:0xf0e1
      • ZMID、PCI ID 0x10df:0xf0e5
      • NEPTUNE、PCI ID 0x10df:0xf0f5
      • NEPTUNE_SCSP、PCI ID 0x10df:0xf0f6
      • NEPTUNE_DCSP、PCI ID 0x10df:0xf0f7
      • FALCON、PCI ID 0x10df:0xf180
      • SUPERFLY、PCI ID 0x10df:0xf700
      • DRAGONFLY、PCI ID 0x10df:0xf800
      • CENTAUR、PCI ID 0x10df:0xf900
      • PEGASUS、PCI ID 0x10df:0xf980
      • THOR、PCI ID 0x10df:0xfa00
      • VIPER、PCI ID 0x10df:0xfb00
      • LP10000S、PCI ID 0x10df:0xfc00
      • LP11000S、PCI ID 0x10df:0xfc10
      • LPE11000S、PCI ID 0x10df:0xfc20
      • PROTEUS_S、PCI ID 0x10df:0xfc50
      • HELIOS、PCI ID 0x10df:0xfd00
      • HELIOS_SCSP、PCI ID 0x10df:0xfd11
      • HELIOS_DCSP、PCI ID 0x10df:0xfd12
      • ZEPHYR、PCI ID 0x10df:0xfe00
      • HORNET、PCI ID 0x10df:0xfe05
      • ZEPHYR_SCSP、PCI ID 0x10df:0xfe11
      • ZEPHYR_DCSP、PCI ID 0x10df:0xfe12
    • Lancer FCoE CNA デバイス

      • OCe15104-FM、PCI ID 0x10df:0xe260
      • OCe15102-FM、PCI ID 0x10df:0xe260
      • OCm15108-F-P、PCI ID 0x10df:0xe260

9.4. その他の非推奨の機能

Python 2 が非推奨に

次のメジャーリリース RHEL 8 では、Python 3.6 がデフォルトの Python 実装となり、Python 2.7 のサポートが限定されています。

大規模なコードベースを Python 3 に移行する方法は Conservative Python 3 Porting Guide を参照してください。

LVM ライブラリーおよび LVM Python バインディングが非推奨に

lvm2-python-libs パッケージで提供されている lvm2app ライブラリーおよび LVM Python バインディングが非推奨となりました。

Red Hat は、代わりに以下のソリューションを推奨します。

  • LVM D-Bus API と lvm2-dbusd サービスの組み合わせ。このソリューションでは Python バージョン 3 を使用する必要があります。
  • JSON 形式の LVM コマンドラインユーティリティー。この形式は、lvm2 パッケージのバージョン 2.02.158 以降で利用できます。
  • C および C++ の libblockdev ライブラリー

LVM でのミラー化されたミラーログが非推奨に

ミラー化された LVM ボリュームでのミラー化されたミラーログ機能が非推奨となりました。Red Hat Enterprise Linux の今後のメジャーリリースでは、ミラー化されたミラーログを持つ LVM ボリュームの作成またはアクティブ化はサポートされない予定です。

推奨される代替ソリューションは以下のとおりです。

  • RAID1 LVM ボリューム。RAID1 ボリュームの優れた点は、劣化モードにおいても機能し、一時的な障害の後に回復できることです。ミラー化されたボリュームを RAID1 に変換する方法は論理ボリュームマネージャーの管理の ミラー化 LVM デバイスの RAID1 デバイスへの変換 セクションを参照してください。
  • ディスクのミラーログ。ミラー化されたミラーログをディスクのミラーログに変換するには、lvconvert --mirrorlog disk my_vg/my_lv コマンドを実行します。

clvmd デーモンが非推奨に

共有ストレージデバイスを管理する clvmd デーモンが非推奨になりました。Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースでは、代わりに lvmlockd デーモンを使用します。

lvmetad デーモンが非推奨に

メタデータのキャッシュを取得する lvmetad デーモンが非推奨になりました。Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースでは、LVM は常にディスクからメタデータを読み取るようになります。

論理ボリュームの自動アクティベーションは、lvm.conf 設定ファイルの use_lvmetad 設定に間接的に関連付けられていました。lvm.conf ファイルに auto_activation_volume_list=[] (空のリスト) を設定し続ける自動アクティベーションを無効にすることが適切な方法となります。

以下のパッケージは非推奨となり、Red Hat Enterprise Linux の今後のメジャーリリースには含まれません。

非推奨パッケージ代替として提案されるパッケージまたは製品

authconfig

authselect

pam_pkcs11

sssd [a]

pam_krb5

sssd

openldap-servers

ユースケースによっては、Red Hat Enterprise Linux に同梱される Identity Management、または Red Hat Directory Server に移行します。[b]

mod_auth_kerb

mod_auth_gssapi

python-kerberos

python-krbV

python-gssapi

python-requests-kerberos

python-requests-gssapi

hesiod

代替パッケージ/製品はありません。

mod_nss

mod_ssl

mod_revocator

代替パッケージ/製品はありません。

[a] SSSD (System Security Services Daemon) には、拡張スマートカード機能が含まれています。
[b] Red Hat Directory Server には、有効な Directory Server サブスクリプションが必要です。詳細は、Red Hat ナレッジベース What is the support status of the LDAP-server shipped with Red Hat Enterprise Linux? を参照してください。

Clevis HTTP のピンが非推奨に

Clevis HTTP ピンが非推奨になり、この機能は Red Hat Enterprise Linux の次期メジャーバージョンでは提供されず、別途通知があるまでディストリビューションには同梱されなくなります。

crypto-utils が非推奨に

crypto-utils パッケージが非推奨になり、将来のバージョンの Red Hat Enterprise Linux では利用できなくなります。代わりに、openssl パッケージ、gnutls-utils パッケージ、および nss-tools パッケージによるツールを使用できます。

shadow-utils では、ユーザー名およびグループ名に数字だけを使用することが非推奨に

useradd コマンドおよび groupadd コマンドを使用して数値だけのユーザー名およびグループ名を作成することが非推奨となり、次期メジャーリリースではシステムから削除されるようになりました。数値だけのユーザー名およびグループ名を使用すると、ユーザー名とユーザー ID、またはグループ名とグループ ID を組み合わせて使用するツールで、(ID は数値であるため) 混乱が生まれるためです。

Python SSL のデフォルトの暗号リストから 3DES が削除される

3DES (Triple Data Encryption Standard) アルゴリズムが、Python の SSL のデフォルトの暗号リストから削除されました。これにより、SSL を使用する Python アプリケーションが PCI DSS と互換性を持つようになりました。

sssd-secrets が非推奨に

System Security Services Daemon (SSSD) の sssd-secrets コンポーネントが、Red Hat Enterprise Linux 7.6 で非推奨になりました。テクノロジープレビューとして利用できたシークレットサービスプロバイダーである Custodia が、以前よりも活発に開発されなくなったためです。その他の Identity Management ツールを使用して Vault などのシークレットを保存するシークレットを保存します。

初期の IdM サーバー、およびドメインレベル 0 の IdM レプリカに対するサポートが制限

Red Hat では、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 7.3 以前で動作している Identity Management (IdM) サーバーと、RHEL の次期メジャーリリースの IdM クライアントの組み合わせをサポートする計画はありません。RHEL の次期メジャーバージョンで動作するクライアントシステムを、現在 RHEL 7.3 以前で動作している IdM サーバーにより管理されているデプロイメントに導入することを計画している場合には、サーバーをアップグレードして RHEL 7.4 以降に移行する必要がある点に注意してください。

RHEL の次期メジャーリリースでは、ドメインレベル 1 のレプリカしかサポートされません。RHEL の次期メジャーバージョン上で動作する IdM レプリカを既存のデプロイメントに導入する前に、すべての IdM サーバーを RHEL 7.4 以降にアップグレードして、ドメインレベルを 1 に変更する必要がある点に注意してください。

使用しているデプロイメントが影響を受ける場合には、事前にアップグレードを計画することを検討してください。

バグ修正は、Red Hat Enterprise Linux の次期メジャーリリースの nss-pam-ldapd パッケージおよび NIS パッケージにのみ提供

Red Hat Enterprise Linux の今後のメジャーリリースでは、nss-pam-ldapd パッケージと、NIS サーバー に関連するパッケージがリリースされる予定ですが、サポートの範囲は限定されます。Red Hat は、バグレポートを受け付けますが、新たな機能強化は対象外となります。以下の代替ソリューションに移行することが推奨されます。

影響を受けるパッケージ代替として提案されるパッケージまたは製品

nss-pam-ldapd

sssd

ypserv

ypbind

portmap

yp-tools

Red Hat Enterprise Linux の Identity Management

golang の代わりに Go Toolset を使用

以前は Optional チャンネルで利用できた golang パッケージが、Red Hat Enterprise Linux 7 の更新を受け取らなくなります。開発者は、代わりに Go Toolset を使用することが推奨されます。

mesa-private-llvm が llvm-private に置き換え

Mesa の LLVM ベースのランタイムサポートが含まれる mesa-private-llvm パッケージは、Red Hat Enterprise Linux 7 の将来のマイナーリリースで llvm-private パッケージに置き換えられます。

libdbi および libdbi-drivers が非推奨に

libdbi パッケージおよび libdbi-drivers パッケージは、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) の次期メジャーリリースには同梱されません。

Extras チャンネルの Ansible が非推奨に

Ansible およびその依存関係は、Extras チャンネルから更新されなくなりました。代わりに、Red Hat Enterprise Linux サブスクリプションで Red Hat Ansible Engine 製品を利用することができ、公式な Ansible Engine チャンネルにアクセスできます。エラータが Extras チャンネルから提供されなくなるため、これまで、Extras チャンネルから Ansible およびその依存関係をインストールしていた場合は、今後、Ansible Engine チャンネルを有効にしてこのチャンネルから更新を行うか、パッケージをアンインストールしてください。

これまで、Ansible は、(AMD64 および Intel 64 アーキティチャーならびに IBM POWER リトルエンディアン用として) Extras チャンネルで Red Hat Enterprise Linux (RHEL) システムロールのランタイム依存関係として提供され、サポートもこの範囲に限られていました。これからは、AMD64 および Intel 64 のアーキテクチャーで Ansible Engine を利用できます。IBM POWER については、近々リトルエンディアンへの対応が開始する予定です。

Extras チャンネルの Ansible は、Red Hat Enterprise Linux FIPS 検証プロセスに含まれていなかった点に注意してください。

以下のパッケージが Extras チャンネルで非推奨となりました。

  • ansible(-doc)
  • libtomcrypt
  • libtommath(-devel)
  • python2-crypto
  • python2-jmespath
  • python-httplib2
  • python-paramiko(-doc)
  • python-passlib
  • sshpass

詳細は、Red Hat ナレッジベースアーティクル https://access.redhat.com/articles/3359651 を参照してください。

Red Hat Enterprise Linux システムロールは、Extras チャンネルから引き続き配信されます。Red Hat Enterprise Linux システムロールは ansible パッケージでは提供されなくなりますが、Red Hat Enterprise Linux システムロールを使用する playbook を実行するには、引き続き Ansible Engine リポジトリーから ansible をインストールする必要があります。

signtool が非推奨になり unsupported-tools に移行

不安定な署名アルゴリズムを使用している nss パッケージの signtool ツールは非推奨になりました。signtool 実行ファイルは /usr/lib64/nss/unsupported-tools/ ディレクトリーまたは /usr/lib/nss/unsupported-tools/ ディレクトリー (プラットフォームによって異なります) に移動しました。

NSS では、SSL 3.0 および RC4 がデフォルトで無効に

TLS プロトコルおよび SSL 3.0 プロトコルにおける RC4 暗号化のサポートは、NSS ライブラリーではデフォルトで無効になっています。相互運用に RC4 暗号化または SSL 3.0 プロトコルを必要とするアプリケーションは、デフォルトのシステム設定では機能しません。

このアルゴリズムは /etc/pki/nss-legacy/nss-rhel7.config ファイルを編集して再度有効にできます。RC4 を再度有効にするには、disallow= のリストから :RC4 文字列を削除します。SSL 3.0 を再度有効にするには TLS-VERSION-MIN=tls1.0 オプションを ssl3.0 に変更します。

TLS 圧縮機能のサポートを nss から削除

CRIME 攻撃などのセキュリティー関連リスクを回避するために、NSS ライブラリーにある TLS の全バージョンから、TLS 圧縮機能のサポートを削除しました。この変更では API の互換性は維持されます。

パブリック Web CA がデフォルトではコード署名で信頼されない

Red Hat Enterprise Linux 7.5 とともに配信される Mozilla CA 小聖書信頼リストでは、パブリック Web CA はコード署名として信頼されなくなりました。したがって、NSSOpenSSL 等の関連フラグを使用するソフトウェアは、デフォルトでこの CA をコード署名として信頼しなくなりました。このソフトウェアでは、引き続きコード署名による信頼性が完全にサポートされます。また、システム設定を使用して、引き続き CA 証明書を信頼できるコード署名として設定することは可能です。

Sendmail が非推奨に

Sendmail は、Red Hat Enterprise Linux 7 では非推奨になりました。Postfix を使用することが推奨されます。これは、デフォルトの MTA (Mail Transfer Agent) として設定されます。

dmraid が非推奨に

Red Hat Enterprise Linux 7.5 以降、dmraid パッケージが非推奨となっています。Red Hat Enterprise Linux 7 リリースでは引き続き利用可能ですが、今後のメジャーリリースでは、ハードウェア/ソフトウェアを組み合わせたレガシーハイブリッド RAID ホストバスアダプター (HBA) はサポートされません。

ソケットレイヤーからの DCCP モジュールの自動読み込みをデフォルトで無効化

セキュリティー上の理由から、ソケットレイヤーからの Datagram Congestion Control Protocol (DCCP) カーネルモジュールの自動読み込みは、デフォルトでは無効になりました。これにより、悪意を持ったユーザー空間アプリケーションは、モジュールを読み込むことができません。引き続き、modprobe プログラムを使用して、DCCP に関連するすべてのモジュールを手動で読み込むことができます。

DCCP モジュールをブラックリストに登録する /etc/modprobe.d/dccp-blacklist.conf 設定ファイルが、カーネルパッケージに含まれています。これに含まれるエントリーを削除する場合は、このファイルを編集または削除して以前の動作を復元します。

同じカーネルパッケージまたは異なるバージョンのカーネルパッケージを再インストールしても、手動で加えた変更はオーバーライドされない点に注意してください。手動で変更した場合は、ファイルを手動で編集または削除してもパッケージのインストール後も維持されます。

rsyslog-libdbi が非推奨に

あまり使用されない rsyslog モジュールの 1 つが含まれる rsyslog-libdbi サブパッケージが非推奨となり、Red Hat Enterprise Linux の今後のメジャーリリースには含まれなくなります。使用されない、またはほとんど使用されないモジュールを削除すると、使用するデータベース出力を容易に探すことができます。

rsyslog imudp モジュールの inputname オプションが非推奨に

rsyslog サービスの imudp モジュールの inputname オプションは非推奨となっています。代わりに name オプションを使用してください。

SMBv1 が Microsoft Windows 10 および 2016 (更新 1709 以降) にインストールされない

Microsoft 社は、最新バージョンの Microsoft Windows および Microsoft Windows Server に、SMBv1 (Server Message Block version 1) プロトコルをインストールしないと発表しました。また、Microsoft 社は、この製品の旧バージョンでは SMBv1 を無効にすることを推奨しています。

この変更により、Linux と Windows の複合環境でシステムを運用している場合に影響を受けます。Red Hat Enterprise Linux 7.1 以前では、バージョンが SMBv1 のプロトコルしかサポートされません。SMBv2 に対するサポートは、Red Hat Enterprise Linux 7.2 で導入されました。

この変更が Red Hat 製品にどのような影響を及ぼすかは、Red Hat ナレッジベースの SMBv1 no longer installed with latest Microsoft Windows 10 and 2016 update (version 1709) を参照してください。

tc コマンドの -ok オプションが非推奨に

tc コマンドの -ok オプションは非推奨になったため、この機能は Red Hat Enterprise Linux の次のメジャーバージョンでは提供されません。

FedFS が非推奨に

アップストリームの FedFS プロジェクトが積極的に保守されなくなったため、FedFS (Federated File System) が非推奨となりました。Red Hat は、FedFS のインストールを移行して autofs を使用することを推奨します。これにより、柔軟な機能が得られます。

Btrfs が非推奨に

Btrfs ファイルシステムは Red Hat Enterprise Linux 6 の初回リリース以降、テクノロジープレビューにとどまっています。Red Hat は Btrfs を完全なサポート機能に移行する予定はなく、今後の Red Hat Enterprise Linux メジャーリリースで削除される予定です。

これまで、Btrfs ファイルシステムは Red Hat Enterprise Linux 7.4 のアップストリームから各種更新を受け取っており、Red Hat Enterprise Linux 7 シリーズでは引き続き利用できます。ただし、この機能に対する更新はこれで最後となる予定です。

tcp_wrappers が非推奨に

tcp_wrappers パッケージが非推奨になりました。tcp_wrappers はライブラリーと、auditcyrus-imapdovecotnfs-utilsopensshopenldapproftpdsendmailstunnelsyslog-ngvsftpd などのさまざまなネットワークサービスに対する着信要求を監視およびフィルタリングできる小規模のデーモンを提供します。

nautilus-open-terminal が gnome-terminal-nautilus に置き換え

Red Hat Enterprise Linux 7.3 以降、nautilus-open-terminal パッケージは非推奨となっており、gnome-terminal-nautilus パッケージに置き換えられます。このパッケージは、Nautilus での右クリックコンテキストメニューに Open in Terminal オプションを追加する Nautilus 拡張を提供します。nautilus-open-terminal は、システムのアップグレード時に gnome-terminal-nautilus に置き換えられます。

sslwrap() が Python から削除

sslwrap() 機能は Python 2.7 から削除されています。466 Python Enhancement Proposal が実装されて以降、この機能を使用するとセグメンテーションフォールトになります。この削除は、アップストリームと一致しています。

Red Hat は、代わりに、ssl.SSLContext クラスや ssl.SSLContext.wrap_socket() 関数を使用することを推奨します。大概のアプリケーションは単に ssl.create_default_context() 関数を使用しますが、この関数は、安全なデフォルト設定でコンテキストを作成します。デフォルトのコンテキストでは、システムのデフォルトのトラストストアが使用されます。

依存関係としてリンク付けされたライブラリーのシンボルが、ld では解決されない

以前のリリースでは、リンク付けされた全ライブラリーのシンボルがすべて ld リンカーによって解決されていました (他のライブラリーの依存関係として暗示的にしかリンク付けされていない場合も同様)。そのため、開発者が暗示的にリンク付けされたライブラリーのシンボルをアプリケーションコードに使用するのに、これらのライブラリーのリンクを明示的に指定する必要はありませんでした。

セキュリティー上の理由から ld が変更し、依存関係として暗黙的にリンク付けされたライブラリーのシンボルに対する参照を解決しないようになりました。

これにより、ライブラリーのリンクを宣言せず依存関係として暗黙的にしかリンク付けしていない場合には、アプリケーションコードでそのライブラリーのシンボルの使用を試みると、ld とのリンクに失敗します。依存関係としてリンク付けされたライブラリーのシンボルを使用する場合、開発者はこれらのライブラリーとも明示的にリンク付けする必要があります。

ld の以前の動作を復元するには、コマンドラインオプション -copy-dt-needed-entries を使用します。(BZ#1292230)

Windows ゲスト仮想マシンのサポートが限定

Red Hat Enterprise Linux 7 以降、Windows ゲスト仮想マシンは、Advanced Mission Critical (AMC) などの特定のサブスクリプションプログラムにおいてのみサポートされています。

iproute-devel パッケージに含まれる libnetlink ライブラリーが非推奨になっています。代わりに libnl ライブラリーおよび libmnl ライブラリーを使用する必要があります。

KVM の S3 および S4 の電源管理状態が非推奨に

S3 (Suspend to RAM) および S4 (Suspend to Disk) の電源管理状態に対する KVM のネイティブサポートが廃止されました。この機能は、以前はテクノロジープレビューとして提供されていました。

Certificate Server の udnPwdDirAuth プラグインが廃止

Red Hat Certificate Server の udnPwdDirAuth 認証プラグインは、Red Hat Enterprise Linux 7.3 で削除されました。このプラグインを使用するプロファイルはサポートされなくなりました。証明書が udnPwdDirAuth プラグインを使用するプロファイルで作成され、承認されている場合は有効のままになります。

IdM 向けの Red Hat Access プラグインが廃止

Red Hat Enterprise Linux 7.3 で、Identity Management (IdM) 向けの Red Hat Access プラグインが廃止されました。redhat-access-plugin-ipa パッケージは、システムの更新時に自動的にアンインストールされます。ナレッジベースへのアクセスやサポートケースエンゲージメントなど、このプラグインにより提供されていた機能は、Red Hat カスタマーポータルで引き続き利用できます。Red Hat は、redhat-support-tool ツールなどの代替オプションを検討されることを推奨します。

統合方式のシングルサインオン向けの Ipsilon 認証プロバイダーサービス

ipsilon パッケージは Red Hat Enterprise Linux 7.2 でテクノロジープレビューとして導入されました。Ipsilon は認証プロバイダーと、アプリケーションまたはユーティリティーをリンクして、シングルサインオン (SSO) を可能にします。

Red Hat は、テクノロジープレビューの Ipsilon を、完全にサポートされる機能にアップグレードする予定はありません。ipsilon パッケージは、Red Hat Enterprise Linux の今後のマイナーリリースで削除される予定です。

Red Hat は、Keycloak コミュニティープロジェクトをベースとした Web SSO ソリューションとして Red Hat Single Sign-On をリリースしました。Red Hat Single Sign-On は、Ipsilon よりも優れた機能を提供し、Red Hat の製品ポートフォリオ全体の標準 Web SSO ソリューションとして設計されています。

rsyslog オプションの一部が非推奨に

Red Hat Enterprise Linux 7.4 の rsyslog ユーティリティーバージョンで、多くのオプションが非推奨になりました。これらのオプションは有効ではなくなり、警告が表示されます。

  • -c-u-q-x-A-Q-4、および -6 のオプションが以前提供していた機能は、rsyslog 設定でアーカイブできます。
  • -l オプションおよび -s オプションが以前提供していた機能の代替はありません。

memkind ライブラリーのシンボルが非推奨に

memkind ライブラリーで、以下のシンボルが非推奨になっています。

  • memkind_finalize()
  • memkind_get_num_kind()
  • memkind_get_kind_by_partition()
  • memkind_get_kind_by_name()
  • memkind_partition_mmap()
  • memkind_get_size()
  • MEMKIND_ERROR_MEMALIGN
  • MEMKIND_ERROR_MALLCTL
  • MEMKIND_ERROR_GETCPU
  • MEMKIND_ERROR_PMTT
  • MEMKIND_ERROR_TIEDISTANCE
  • MEMKIND_ERROR_ALIGNMENT
  • MEMKIND_ERROR_MALLOCX
  • MEMKIND_ERROR_REPNAME
  • MEMKIND_ERROR_PTHREAD
  • MEMKIND_ERROR_BADPOLICY
  • MEMKIND_ERROR_REPPOLICY

SCTP (RFC 6458) のソケットの API 拡張オプションが非推奨に

ストリーム制御伝送プロトコルにおけるソケット API 拡張機能の SCTP_SNDRCV オプション、SCTP_EXTRCV オプション、および SCTP_DEFAULT_SEND_PARAM オプションは、RFC 6458 の仕様に従い非推奨になりました。

非推奨になったオプションの代替オプションとして、SCTP_SNDINFOSCTP_NXTINFOSCTP_NXTINFO、および SCTP_DEFAULT_SNDINFO が実装されています。

SSLv2 および SSLv3 を使用した NetApp ONTAP の管理が libstorageMgmt ではサポートされない

NetApp ONTAP ストレージアレイへの SSLv2 および SSLv3 接続が、libstorageMgmt ライブラリーではサポートされなくなりました。ユーザーは、NetApp サポートに連絡して Transport Layer Security (TLS) プロトコルを有効にすることができます。

dconf-dbus-1 が非推奨になり、dconf-editor を別途提供

今回の更新で、dconf-dbus-1 API が削除されました。ただし、バイナリー互換性のために dconf-dbus-1 ライブラリーがバックポートされています。Red Hat は、dconf-dbus-1 の代わりに GDBus ライブラリーを使用することを推奨します。

dconf-error.h ファイルの名前が dconf-enums.h になりました。さらに、dconf Editor が別の dconf-editor パッケージで配布されるようになりました。

FreeRADIUS が Auth-Type := System を許可しなくなる

FreeRADIUS サーバーは、rlm_unix 認証モジュールの Auth-Type := System オプションを受け付けなくなりました。このオプションは、設定ファイルの authorizeunix モジュールを使用することで置き換えられます。

libcxgb3 ライブラリーおよび cxgb3 ファームウェアパッケージが非推奨に

libibverbs パッケージおよび cxgb3 ファームウェアパッケージが提供する libcxgb3 ライブラリーは非推奨になりました。Red Hat Enterprise Linux 7 では引き続きサポートされますが、この製品の次期メジャーリリースではサポートされません。この変更は、上記の cxgb3 ドライバー、cxgb3i ドライバー、および iw_cxgb3 ドライバーの非推奨に対応しています。

SFN4XXX アダプターが非推奨に

Red Hat Enterprise Linux 7.4 以降、SFN4XXX Solarflare ネットワークアダプターが非推奨となっています。以前は、Solarflare のすべてのアダプターに対して、ドライバーは 1 つ (sfc) しかありませんでした。最近、SFN4XXX のサポートが sfc から分かれ、sfc-falcon という名前の新しい SFN4XXX 専用ドライバーになりました。いずれのドライバーも現時点ではサポートされますが、sfc-falcon と SFN4XXX のサポートは今後のメジャーリリースで削除される予定です。

Software-initiated-only FCoE ストレージ技術が非推奨に

Fibre Channel over Ethernet (FCoE) ストレージ技術の software-initiated-only タイプは、広く使用されなかったため非推奨となりました。software-initiated-only ストレージ技術は、Red Hat Enterprise Linux 7 のライフサイクル期間中はサポートされます。非推奨化の通知では、Red Hat Enterprise Linux の今後のメジャーリリースでは software-initiated ベースの FCoE がサポートされない意向が示されています。

ハードウェアサポートおよび関連ユーザー領域ツール (libfc ドライバー、libfcoe ドライバーなど) は、この非推奨通知の影響を受けません。

RHEL 8 の FCoE サポートの変更点の詳細は RHEL 8 の導入における検討事項 を参照してください。

Software FCoE および Fibre Channel におけるターゲットモードが非推奨に

  • Software FCoE:

    NIC Software FCoE ターゲット機能は非推奨になり、Red Hat Enterprise Linux 7 のライフサイクル期間中はサポートされます。非推奨とは、Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースで NIC Software FCoE ターゲット機能のサポートを削除する予定であることを示します。RHEL 8 の FCoE サポートの変更点の詳細は RHEL 8 の導入における検討事項 を参照してください。

  • ファイバーチャンネル:

    ファイバーチャンネルのターゲットモードは非推奨になっていますが、Red Hat Enterprise Linux 7 のライフサイクル中はサポートされます。Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースで、tcm_fc ドライバーおよび qla2xxx ドライバーに対するターゲットモードが無効になります。

libvirt-lxc ツールを使用するコンテナーが非推奨に

Red Hat Enterprise Linux 7.1 以降、以下の libvirt-lxc パッケージが非推奨となっています。

  • libvirt-daemon-driver-lxc
  • libvirt-daemon-lxc
  • libvirt-login-shell

Linux コンテナーフレームワークに関する今後の開発は、docker コマンドラインインターフェイスをベースにしています。libvirt-lxc ツールは今後の Red Hat Enterprise Linux リリース (Red Hat Enterprise Linux 7 を含む) からは削除される可能性があるため、カスタムなコンテナー管理アプリケーションを開発する際には依存しないようにしてください。

詳細は、Red Hat ナレッジベースアーティクル libvirt-lxc を使用した Linux コンテナー (廃止) を参照してください。

Directory Server の Perl スクリプトおよびシェルスクリプトが非推奨に

389-ds-base パッケージが提供する Perl およびシェルスクリプトは非推奨になりました。このスクリプトは、Red Hat Enterprise Linux の次期メジャーリリースで、新しいユーティリティーに置き換わります。

libguestfs が、ISO インストーラーファイルを検査できなくなる

たとえば、guestfish ユーティリティーまたは virt-inspector ユーティリティーを使用した場合に、libguestfs ライブラリーは、ISO インストーラーファイルの調査をサポートしなくなります。代わりに、osinfo-detect コマンドを使用して ISO ファイルを調査にします。このコマンドは、libosinfo パッケージから取得できます。

仮想マシンの内部スナップショットの作成が非推奨に

最適化および安定性がないため、内部の仮想マシンスナップショットは非推奨になりました。別の外部スナップショットを使用することが推奨されます。外部スナップショットの作成方法などの詳細は、仮想化の導入および管理ガイド を参照してください。

IVSHMEM が非推奨に

IVSHMEM デバイス (inter-VM shared memory) の機能は非推奨になりました。したがって、RHEL の将来のメジャーリリースでは、ゲストにメモリーを公開する PCI デバイスの形式で複数の仮想マシン間でメモリーを共有するように仮想マシン (VM) 設定されている場合は、仮想マシンの起動に失敗します。

gnome-shell-browser-plugin サブパッケージが非推奨に

Firefox では、Extended Support Release (ESR 60) 以降 gnome-shell-browser-plugin サブパッケージが使用する NPAPI (Netscape Plugin Application Programming Interface) をサポートしなくなりました。このサブパッケージは、GNOME シェル拡張をインストールする機能を提供するため非推奨になりました。GNOME シェル拡張機能をインストールは、gnome-software パッケージで直接処理されるようになりました。

VDO 読み込みキャッシュが非推奨に

VDO (Virtual Data Optimizer) の読み取りキャッシュ機能が非推奨になりました。新しい VDO ボリュームで、読み取りキャッシュがデフォルトで無効になっています。

Red Hat Enterprise Linux の次期メジャーリリースでは読み取りキャッシュ機能が削除され、vdo ユーティリティーの --readCache オプションを使用して有効にできません。

cpuid が非推奨に

cpuid コマンドが非推奨になっています。Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースでは、cpuid を使用して各 CPU の CPUID 命令に関する情報をダンプすることに対応しなくなります。同様の情報を取得するには、代わりに lscpu コマンドを使用してください。

KDE が非推奨に

デフォルトの GNOME デスクトップ環境に代わる選択肢として提供されている KDE Plasma Workspaces (KDE) が非推奨になりました。Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースは、デフォルトの GNOME デスクトップ環境の代わりに KDE の使用をサポートしなくなりました。

virt-install で NFS の場所を使用することが非推奨に

Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーバージョンで、virt-install ユーティリティーが NFS の場所にマウントできなくなります。その結果、--location オプションとして NFS アドレスを指定した virt-install を使用して仮想マシンをインストールしようとすると失敗します。この変更を回避するには、virt-install を使用する前に NFS 共有をマウントするか、HTTP の場所を使用します。

lwresd デーモンが非推奨に

bind パッケージに同梱される lwresd デーモンが非推奨になりました。Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースでは、lwresd を使用する BIND 9 軽量リゾルバーライブラリーを使用するクライアントに名前検索サービスを提供しなくなりました。

推奨される代替ソリューションは以下のとおりです。

  • systemd パッケージが提供する systemd-resolved デーモンおよび nss-resolve API
  • unbound パッケージおよび unbound-libs パッケージが提供する unbound ライブラリー API およびデーモン
  • getaddrinfo コールおよび関連する glibc コール

/etc/sysconfig/nfs ファイルおよびレガシーの NFS サービス名が非推奨に

Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースでは、NFS 設定が /etc/sysconfig/nfs ファイルから /etc/nfs.conf に移動します。

Red Hat Enterprise Linux 7 は、現在、この両方のファイルをサポートします。Red Hat は、新しい /etc/nfs.conf ファイルを使用して、Red Hat Enterprise Linux のすべてのバージョンの NFS 設定を、自動化した設定システムと互換性を持たせるようにすることを推奨します。

また、以下の NFS サービスエイリアスが削除され、アップストリームの名前に置き換えられます。

  • nfs.service (nfs-server.service に置き換え)
  • nfs-secure.service (rpc-gssd.service に置き換え)
  • rpcgssd.service (rpc-gssd.service に置き換え)
  • nfs-idmap.service (nfs-idmapd.service に置き換え)
  • rpcidmapd.service (nfs-idmapd.service に置き換え)
  • nfs-lock.service (rpc-statd.service に置き換え)
  • nfslock.service (rpc-statd.service に置き換え)

JSON のエクスポート機能が nft ユーティリティーから削除

以前は nft ユーティリティーがエクスポート機能を提供していましたが、エクスポートしたコンテンツに、内部ルールセットの表示詳細を含むことができます。これは、通知なく変更する場合がありました。このため、RHEL 7.7 以降、非推奨のエクスポート機能が nft から削除されました。RHEL 8 などで提供される nft の後続バージョンには、高レベルの JSON API が含まれます。ただし、この API は RHEL 7.7 では利用できません。

RHEL 7 Optional チャンネルの openvswitch-2.0.0-7 パッケージが非推奨に

RHEL 7.5 では、NetworkManager-ovs パッケージの依存関係として、RHEL 7 Optional チャンネルの openvswitch-2.0.0-7.el7 パッケージが導入されました。この依存関係がなくなったため、openvswitch-2.0.0-7.el7 が非推奨になりました。

Red Hat は、RHEL 7 Optional チャンネルのパッケージに対応せず、openvswitch-2.0.0-7.el7 は今後更新されないことに注意してください。このため、実稼働環境ではこのパッケージを使用しないでください。

非推奨の PHP 拡張

以下の PHP 拡張機能が非推奨になりました。

  • aspell
  • mysql
  • memcache

非推奨の Apache HTTP Server モジュール

Apache HTTP Server の以下のモジュールが非推奨になりました。

  • mod_file_cache
  • mod_nss
  • mod_perl

Apache Tomcat が非推奨に

Apache Tomcat は、Java Servlet 技術および JavaServer Pages (JSP) 技術における servlet コンテナーで、非推奨になっています。Red Hat は、servlet コンテナーが必要な場合は、JBoss Web Server を使用することを推奨します。

DES アルゴリズムが IdM で非推奨に

セキュリティー上の理由から、Identity Management (IdM) で Data Encryption Standard (DES) アルゴリズムが非推奨になりました。krb5-libs パッケージが提供する MIT Kerberos ライブラリーは、新しいデプロイメントで Data Encryption Standard (DES) に対応しなくなりました。お使いの環境が新しいアルゴリズムを使用していない場合は、互換性の理由で、DES を使用してください。

Red Hat は、Kerberos で RC4 暗号の使用を回避することを推奨します。DES が非推奨になっており、Server Message Block (SMB) プロトコルが RC4 を使用します。ただし、SMB プロトコルでは安全な AES アルゴリズムも使用できます。

詳細は、以下を参照してください。

real(kind=16) タイプのサポートが libquadmath ライブラリーから削除

real(kind=16) タイプのサポートが ABI 互換性を保持するために compat-libgfortran-41 パッケージの libquadmath ライブラリーから削除されました。

非推奨の glibc 機能

glibc パッケージが提供する GNU C ライブラリーの以下の機能が非推奨になりました。

  • librtkaio ライブラリー
  • Sun RPC および NIS インターフェイス

GDB デバッガーの非推奨機能

GDB デバッガーの以下の機能が非推奨になりました。

  • gcj コンパイラーで構築された Java プログラムのデバッグ
  • HP-UX XDB 互換性モードおよび -xdb オプション
  • stabs 形式の Sun バージョン

valgrind-devel の開発用ヘッダーおよび静的ライブラリーが非推奨に

valgrind-devel サブパッケージには、カスタムの Valgrind ツールを開発するための開発ファイルが含まれています。これらのファイルは、保証された API がなく、静的にリンクされる必要があり、サポートされていないため、非推奨となりました。Red Hat は、valgrind-devel パッケージの Valgrind 対応プログラムに、安定していてサポート対象の valgrind.hcallgrind.hdrd.hhelgrind.hmemcheck.h などの、その他の開発ファイルやヘッダーファイルを使用することを推奨しています。

32 ビット Xen の nosegneg ライブラリーが非推奨に

glibc i686 パッケージは、代替の glibc ビルドに含まれており、負のオフセット (nosegneg) を使用してスレッド記述子セグメントレジスターの使用を回避していました。この代替ビルドは、ハードウェアの仮想化サポートを使用せずに、フル準仮想化のコストを削除するための最適化として、32 ビットバージョンの Xen Project ハイパーバイザーでのみ使用されていました。この代替ビルドは非推奨になりました。

GCC の Ada、Go、Objective C/C++ ビルド機能が非推奨に

GCC コンパイラーを使用した、Ada (GNAT)、GCC Go、および Objective C/C++ の言語でコードを構築する機能が非推奨になりました。

Go コードを構築する場合は、代わりに Go Toolset を使用します。

キックスタートの非推奨のコマンドおよびオプション

以下のキックスタートのコマンドとオプションが非推奨になりました。

  • upgrade
  • btrfs
  • part btrfs および partition btrfs
  • part --fstype btrfs および partition --fstype btrfs
  • logvol --fstype btrfs
  • raid --fstype btrfs
  • unsupported_hardware

ここで、特定のオプションと値のみが記載されている場合は、そのベースコマンドとその他のオプションは非推奨ではありません。

virt-whoenv オプションが非推奨に

今回の更新で、virt-who ユーティリティーは、ハイパーバイザーの検出に env オプションを使用しなくなりました。そのため、Red Hat は、virt-who 設定での env の使用を推奨していません。このオプションには意図された効果がありません。

AGP グラフィックカードが非推奨に

AGP (Accelerated Graphics Port) バスを使用するグラフィックカードが非推奨になり、RHEL 8 では対応していません。AGP グラフィックカードは 64 ビットのほとんどのマシンで使用されず、バスは PCI-Express に置き換えられました。

付録A コンポーネントのバージョン

この付録では、Red Hat Enterprise Linux 7.7 リリースにおける主要コンポーネントとそのバージョンの一覧を説明します。

表A.1 コンポーネントのバージョン

コンポーネントバージョン

kernel

3.10.0-1062

kernel-alt

4.14.0-115

QLogic qla2xxx ドライバー

10.00.00.12.07.7-k

QLogic qla4xxx ドライバー

5.04.00.00.07.02-k0

Emulex lpfc ドライバー

0:12.0.0.10

iSCSI イニシエーターユーティリティー (iscsi-initiator-utils)

6.2.0.874-11

DM-Multipath (device-mapper-multipath)

0.4.9-127

LVM (lvm2)

2.02.185-2

qemu-kvm[a]

1.5.3-167

qemu-kvm-ma[b]

2.12.0-18

[a] qemu-kvm パッケージは、AMD64 システムおよび Intel 64 システムに KVM 仮想システムを提供します。
[b] qemu-kvm-ma パッケージにより、IBM POWER8、IBM POWER9、および IBM Z で KVM 仮想化が提供されます。IBM POWER9 および IBM Z の KVM 仮想化には、kernel-alt パッケージも使用する必要がある点に注意してください。

付録B コンポーネント別のチケットリスト

コンポーネントチケット

389-ds-base

BZ#1645359、BZ#1438144、BZ#1561769BZ#1417340BZ#1629055BZ#1466441BZ#1563999、BZ#1716267、BZ#1652984、BZ#1597202、BZ#1665752BZ#1710848BZ#1602001BZ#1663829BZ#1589144

NetworkManager

BZ#1652910BZ#1652653

anaconda

BZ#1678353, BZ#1620109, BZ#1489713, BZ#1637112, BZ#1614049

ansible

BZ#1439896

bind

BZ#1325789, BZ#1640561

binutils

BZ#1644632

chrony

BZ#1636117、BZ#1600882

compat-sap-c++-8

BZ#1669683

corosync

BZ#1374857BZ#1413573

criu

BZ#1400230

cups-filters

BZ#1485502

cups

BZ#1570480

custodia

BZ#1403214

dbus

BZ#1568856

desktop

BZ#1579257, BZ#1608704, BZ#1481411

dhcp

BZ#1193799

dnf

BZ#1461652

dnsmasq

BZ#1614331、BZ#1638703

dyninst

BZ#1498558

elfutils

BZ#1676504

enscript

BZ#1573876

fence-agents

BZ#1476401

filesystems

BZ#1274459, BZ#1111712, BZ#1206277, BZ#1477977, BZ#1710421

firewalld

BZ#1637204

gcc-libraries

BZ#1551629

gdb

BZ#1639077

geolite2

BZ#1643472

ghostscript

BZ#1636115

glibc

BZ#1555189BZ#1039304、BZ#1427734、BZ#1591268、BZ#1472832

gnome-documents

BZ#1695699

gnome-shell

BZ#1481395

gnome-software

BZ#1591270

gnome-tweak-tool

BZ#1474852

grub2

BZ#1630678

hardware-enablement

BZ#1062759, BZ#1384452, BZ#1519746, BZ#1660791, BZ#1454916, BZ#1454918

identity-management

BZ#1664447、BZ#1740779、BZ#1405325

image-builder

BZ#1713880

ipa

BZ#1690037BZ#1390757BZ#1586268BZ#1690191BZ#1518939BZ#1115294BZ#1298286BZ#1631826

ipset

BZ#1646666、BZ#1649080、BZ#1649877BZ#1650297

kernel-rt

BZ#1642619BZ#1593361

kernel

BZ#1728504、BZ#1636601、BZ#1653428、BZ#1511372、BZ#1680426、BZ#1694778、BZ#1739072、BZ#1077929、BZ#1698453、BZ#1528466、BZ#1632575、BZ#1429792、BZ#1607252、BZ#1559615、BZ#1230959、BZ#1460849、BZ#1464377、BZ#1457533、BZ#1503123、BZ#1589397、BZ#1726642、BZ#1315400、BZ#1622413、BZ#1691868、BZ#1666535、BZ#1549355、BZ#1509444、BZ#1724027、BZ#1710533、BZ#1701502、BZ#1724993

kexec-tools

BZ#1600148, BZ#1723492

krb5

BZ#1605756BZ#1645711

ksh

BZ#1503922

libdb

BZ#1608749

libguestfs

BZ#1463620、BZ#1441197BZ#1387213、BZ#1477912、BZ#1509931BZ#1481930

libreswan

BZ#1375750BZ#1544463

libssh2

BZ#1592784

libvirt

BZ#1475770

linuxptp

BZ#1650672、BZ#1623919

lorax

BZ#1659129

lvm2

BZ#1674563BZ#1643651BZ#1642162

make

BZ#1582545

mariadb

BZ#1731062

mutter

BZ#1583825

mysql-connector-java

BZ#1646363

ndctl

BZ#1635441

networking

BZ#916384、BZ#916382、BZ#755087、BZ#1259547、BZ#1393375、BZ#1062656、BZ#1574536、BZ#1489758、BZ#1708807

nss

BZ#1431241、BZ#1552854、BZ#1212132BZ#1510156BZ#1431210BZ#1425514BZ#1432142BZ#1711438、BZ#1710372

opensc

BZ#1612372

openscap

BZ#1694962

openssh

BZ#1600869, BZ#1583735

ovmf

BZ#653382

pacemaker

BZ#1461964

passwd

BZ#1276570

pcp

BZ#1647308BZ#1600262

pcs

BZ#1433016

perl-DateTime-TimeZone

BZ#1537984

php

BZ#1646158

pki-core

BZ#1633422、BZ#1491453、BZ#1372056BZ#1616134BZ#1644769BZ#1554055BZ#1638379BZ#1578389BZ#1617894BZ#1628410BZ#1633761、BZ#1479559、BZ#1639710

policycoreutils

BZ#1647714

python3

BZ#1597718

qemu-kvm-rhev

BZ#1615682

quota

BZ#1601109、BZ#1697605

rear

BZ#1652828、BZ#1685166

resource-agents

BZ#1513957

rpm

BZ#1663264BZ#1550745

samba

BZ#1649434

scap-security-guide

BZ#1695213、BZ#1684545BZ#1630739BZ#1647189BZ#1631378

security

BZ#1335986

selinux-policy

BZ#1650909BZ#1589086、BZ#1626115、BZ#1487350BZ#1619306、BZ#1564470

shadow-utils

BZ#1498628

sssd

BZ#1194345, BZ#1068725

storage

BZ#1649493, BZ#1387768, BZ#1109348, BZ#1119909, BZ#1414957, BZ#1712664, BZ#1722855

sudo

BZ#1618702

system-management

BZ#1712833

systemd

BZ#1284974

systemtap

BZ#1669605

tools

BZ#1569484, BZ#1714480

trace-cmd

BZ#1655111

tuned

BZ#1643654BZ#1649408、BZ#1622239、BZ#1714595BZ#1719160

usbguard

BZ#1480100

valgrind

BZ#1519410

vim

BZ#1563419

virtualization

BZ#1103193、BZ#1348508、BZ#1299662、BZ#1708465、BZ#1661654、BZ#1667478、BZ#1706522

xorg-x11-drv-qxl

BZ#1640918

xorriso

BZ#1638857

ypserv

BZ#1624295

付録C 更新履歴

0.1-5

2023 年 4 月 28 日 (金) Lucie Vařáková (lvarakova@redhat.com)

  • 既知の問題を追加(認証および相互運用性)。
0.1-4

2021 年 3 月 2 日 (火) Lenka Špačková (lspackova@redhat.com)

0.1-3

2020 年 9 月 2 日 (水) Jaroslav Klech (jklech@redhat.com)

  • IBPB を直接無効にできないカーネル拡張機能を追加しました。
0.1-2

2020 年 4 月 28 日 (火) Lenka Špačková (lspackova@redhat.com)

  • インプレースアップグレードに関する情報を更新。
0.1-1

2020 年 3 月 19 日 (木) Lenka Špačková (lspackova@redhat.com)

  • インストールに関連する既知の問題を追加。
0.1-0

2020 年 3 月 12 日 (火) Lenka Špačková (lspackova@redhat.com)

  • storage RHEL システムロールに関する情報を追加しました。
0.0-9

2020 年 2 月 12 日 (水) Jaroslav Klech (jklech@redhat.com)

  • アーキテクチャーおよび新機能への完全なカーネルバージョンを指定。
0.0-8

2020 年 2 月 3 日 (月) Lenka Špačková (lspackova@redhat.com)

  • RHEL 7.6 バージョンの PCP からアップグレードする際のエラーメッセージに関する既知の問題を追加。
0.0-7

2019 年 11 月 5 日 (火) Lenka Špačková (lspackova@redhat.com)

  • RHEL 7.6 から RHEL 8.1 への新しいインプレースアップグレードパスで概要を更新。
  • 非推奨の機能を更新しました。
0.0-6

2019 年 10 月 25 日 (金) Lenka Špačková (lspackova@redhat.com)

  • RHEL System Roles for SAP がテクノロジープレビューとして利用できるようになりました。
0.0-5

2019 年 10 月 7 日 (月) Jiří Herrman (jherrman@redhat.com)

  • OVMF に関するテクノロジープレビューの注意事項を明確にしました。
0.0-4

2019 年 8 月 21 日 (水) Lenka Špačková (lspackova@redhat.com)

  • YUM 4 のテクノロジープレビューノート(システムおよびサブスクリプション管理)に Extras チャンネルを有効にする方法に関する説明を追加。
0.0-3

2019 年 8 月 20 日 (火) Lenka Špačková (lspackova@redhat.com)

  • kdump (カーネル) に関連する既知の問題を追加しました。
  • テクノロジープレビューの説明 (仮想化) のテキストを更新しました。
0.0-2

2019 年 8 月 15 日 (木) Lenka Špačková (lspackova@redhat.com)

  • ホスト (仮想化) として Azure M416v2 に関連するテクノロジープレビューを追加しました。
  • Intel® Omni-Path Architecture ドキュメント (カーネル) へのリンクを追加しました。
  • SSSD 関連の機能が追加されました。fallback_homedir パラメーターのデフォルト値 (認証および相互運用性)
  • bnx2x ドライバー (カーネル) に関連する既知の問題を追加しました。
  • 2 つのデスクトップ関連のバグ修正を追加しました。
0.0-1

2019 年 8 月 6 日 (火) Lenka Špačková (lspackova@redhat.com)

  • Red Hat Enterprise Linux 7.7 リリースノートのリリース
0.0-0

2019 年 6 月 5 日 (水) Lenka Špačková (lspackova@redhat.com)

  • Red Hat Enterprise Linux 7.7 Beta リリースノートのリリース

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