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7.6 リリースノート

Red Hat Enterprise Linux 7.6

Red Hat Enterprise Linux 7.6 リリースノート

Red Hat Customer Content Services

概要

このリリースノートでは、Red Hat Enterprise Linux 7.6 での改良点および実装された追加機能の概要、このリリースにおける既知の問題などを説明します。また、重要なバグ修正、テクニカルプレビュー、非推奨機能などの詳細も説明します。

はじめに

セキュリティー、機能拡張、バグ修正によるエラータなどを集約したものが Red Hat Enterprise Linux (RHEL) のマイナーリリースになります。『Red Hat Enterprise Linux 7.6 リリースノート』 ドキュメントでは、今回のマイナーリリースで Red Hat Enterprise Linux 7 オペレーティングシステム、および付随するアプリケーションに追加された主な変更を説明します。また、既知の問題、および現在利用可能なすべてのテクノロジープレビューの詳細な一覧も紹介します。
他のバージョンと比較した Red Hat Enterprise Linux 7 の機能および制限は、https://access.redhat.com/articles/rhel-limits で利用可能な Red Hat ナレッジベースの記事を参照してください。
このリリースで配布されるパッケージは、Red Hat EnterpriseLinux7 パッケージマニフェスト に記載されています。Red Hat Enterprise Linux 6 からの移行は、Migration Planning Guide. で説明されています。
Red Hat Enterprise Linux のライフサイクルに関する詳細は、https://access.redhat.com/support/policy/updates/errata/ を参照してください。

第1章 概要

セキュリティー

  • Trusted Platform Module (TPM) 2.0 ハードウェアモジュールによって駆動される ポリシーベースの復号化 (PBD) 機能は、ハイブリッドクラウド運用に 2 つのセキュリティー層を提供するように拡張されました。ネットワークベースのメカニズムはクラウドで適用できますが、オンプレミスの TPM は、ディスク上の情報を物理的により安全に保つのに役立ちます。
  • GnuTLS ライブラリーは、改良されたハードウェアセキュリティーモジュール (HSM) サポートを提供するようになりました。
  • OpenSSL は、新しい CP Assist for Cryptographic Functions (CPACF) 命令と連携して、IBM z14 で利用可能な Galois/カウンターモード (GCM) の動作を高速化するようになりました。
  • Red Hat Enterprise Linux 7.6 とともに配布される Red Hat Certificate System は、RSA および ECC 用の新しいデフォルト暗号化アルゴリズムを提供します。これは、FIPS 準拠を維持し、NIST やその他の標準化団体、および機密情報の取り扱いを担当する組織からの暗号化要件に最新の状態を保つのに役立ちます。
詳細は、16章セキュリティーおよび5章認証および相互運用性を参照してください。

ネットワーク

  • 侵入対策との統合を強化するために、Red Hat Enterprise Linux を介したファイアウォールの操作が nftables の機能強化により改善されました。nft コマンドラインツールでは、制御パケットフィルタリングも強化され、全体的な可視性が向上し、システムセキュリティーの設定が簡素化されるようになりました。
詳細は、14章ネットワーク を参照してください。

ID 管理とアクセス制御

  • OpenSC のこのリリースでは、CardOS 5.3 を搭載したモデルなどの新しいスマートカードのサポートがサポートされています。
詳細は、33章セキュリティー を参照してください。

管理および自動化

  • Red Hat Enterprise Linux 7 を管理するツールは引き続き改良されており、最新バージョンでは Red Hat Enterprise Linux Web コンソールに次のような機能強化が導入されています。
    • システム概要ページで利用可能な更新を表示する
    • ID 管理のための Single Sign-On の自動設定。セキュリティー管理者のこのタスクの簡素化に役立ちます。
    • ファイアウォールサービスを制御するインターフェイス
  • 次の Red Hat Enterprise Linux システムロールが完全にサポートされるようになりました: selinuxkdumpnetwork、および timesync
  • Extended Berkeley Packet Filter (eBPF) の統合により、カーネル内のアクティビティーをモニタリングするためのより安全で効率的なメカニズムが提供され、将来的に追加のパフォーマンスモニタリングツールやネットワークトレースツールを有効にするのに役立ちます。eBPF ツールはテクノロジープレビューとして利用できます。

コンテナー

  • Red Hat Enterprise Linux 7.6 では、以前にリリースされた Buildah ツールと Skopeo ツールを補完するコンテナー管理ツールである Podman の完全サポートが導入されました。Podman は、コマンドラインから、systemd またはリモート API を使用してサービスとしてスタンドアロンコンテナーを起動および実行できます。これらと同じ機能を使用して、単一ノード上のコンテナーのグループ (Pod とも呼ばれます) を呼び出すことができます。Podman は機能するためにデーモンを必要としないため、従来のコンテナーエンジンの複雑さとクライアントとサーバーの相互作用を排除できます。Podman を使用すると、デスクトップ上だけでなく、継続的インテグレーションおよび継続的デリバリー (CI/CD) システム内でコンテナーを構築することもできます。最後に、ハイパフォーマンスコンピューティング環境内でコンテナーとビッグデータスケジューラーを起動できるようになります。
    podman コマンドはほとんどの場合 docker コマンドを置き換えることができ、ほぼ同一の機能と構文をサポートします。

インプレースアップグレード

  • インプレースアップグレードは、既存のオペレーティングシステムを置き換えて、システムを、次のメジャーリリースの Red Hat Enterprise Linux にアップグレードする方法を提供するものです。Red Hat は、RHEL 6 から RHEL 7 へ、および RHEL 7 から RHEL 8 へのインプレースアップグレードをサポートしています。詳細は、4章インプレースアップグレード を参照してください。

関連情報

Red Hat Customer Portal Labs

Red Hat カスタマーポータルラボ は、カスタマーポータルの https://access.redhat.com/labs/ セクションで利用可能なツールセットです。Red Hat Customer Portal Labs のアプリケーションは、パフォーマンスの向上、問題の迅速なトラブルシューティング、セキュリティー問題の特定、複雑なアプリケーションの迅速なデプロイメントおよび設定に役立ちます。最も一般的なアプリケーションには、以下のものがあります。

第2章 アーキテクチャー

Red Hat Enterprise Linux 7.6 には、カーネルバージョン 3.10.0-957 が同梱されており、以下のアーキテクチャーに対応します。[1]
  • 64 ビット AMD
  • 64 ビット Intel
  • IBM POWER7 以降 (ビッグエンディアン)
  • IBM POWER8 (ビッグエンディアン) [2]
  • IBM POWER8 (リトルエンディアン) [3]
  • IBM POWER9 (リトルエンディアン) [4] [5]
  • IBM Z [4] [6]
  • 64 ビット ARM [4]


[1] Red Hat Enterprise Linux 7.6 インストールは、64 ビットハードウェアでのみ対応していることに注意してください。Red Hat Enterprise Linux 7.6 は、以前のバージョンの Red Hat Enterprise Linux を含む 32 ビットのオペレーティングシステムを仮想マシンとして実行できます。
[2] Red Hat Enterprise Linux 7.6 POWER8 (ビッグエンディアン) は、現在、KVM ハイパーバイザーを実行する Red Hat Enterprise Linux 7.6 POWER8 システム、および PowerVM の KVM ゲストとしてサポートされます。
[3] Red Hat Enterprise Linux 7.6 POWER8 (リトルエンディアン) は、現在、KVM ハイパーバイザーを実行する Red Hat Enterprise Linux 7.6 POWER8 システム、および PowerVM の KVM ゲストとしてサポートされます。また、Red Hat Enterprise Linux 7.6 POWER8 (リトルエンディアン) のゲストは、kernel-alt パッケージを使用するカーネルバージョン 4.14 における POWER8 互換モードで、KVM ハイパーバイザーを実行する Red Hat Enterprise Linux 7.6 POWER9 システムでサポートされます。
[4] このアーキテクチャーは、kernel-alt パッケージで提供されるカーネルバージョン 4.14 でサポートされます。詳細は、Red Hat Enterprise Linux 7.5 を参照してください。
[5] Red Hat Enterprise Linux 7.6 POWER9 (リトルエンディアン) は、現在、kernel-alt パッケージを使用するカーネルバージョン 4.14 で KVM ハイパーバイザーを実行する Red Hat Enterprise Linux 7.6 POWER9 システム、および PowerVM で、KVM ゲストとしてサポートされます。
[6] Red Hat Enterprise Linux 7.6 for IBM Z (カーネルバージョン 3.10 および 4.14 の両方) は、現在、kernel-alt パッケージを使用するカーネルバージョン 4.14 で KVM ハイパーバイザーを実行する Red Hat Enterprise Linux 7.6 for IBM Z ホストの KVM ゲストとしてサポートされます。

第3章 外部のカーネルパラメーターに対する重要な変更

本章では、システム管理者向けに、Red Hat Enterprise Linux 7.6 に同梱されるカーネルにおける重要な変更の概要について説明します。この変更には、proc エントリー、sysctl および sysfs のデフォルト値、boot パラメーター、カーネル設定オプションの追加や更新、注目すべき動作の変更などが含まれます。

カーネルパラメーター

hardened_usercopy = [KNL]
このパラメーターは、ブートに対して強化を有効にするか (デフォルト)、無効にするかを指定します。
強化された usercopy チェックは、カーネルの copy_to_user()/copy_from_user() インターフェイスの境界チェックの欠陥に対する事前の防御として、既知のメモリー割り当て境界を超えて読み書きできないようにカーネルを保護するために使用されます。
有効な設定は、onoff です。
on – 強化されたユーザーコピーチェックを実行します (デフォルト)。
off – 強化されたユーザーコピーチェックを無効にします。
no-vmw-sched-clock [X86,PV_OPS]
準仮想化された VMware スケジューラークロックを無効にし、デフォルトのクロックを使用します。
rdt = [HW,X86,RDT]
個々の RDT 機能をオンまたはオフにします。
使用可能な機能は、cmtmbmtotalmbmlocall3catl3cdpl2catl2cdpmba です。
たとえば、cmt をオンにして mba をオフにするには、次を使用します。
rdt=cmt,!mba
nospec_store_bypass_disable [HW]
投機的ストアバイパスの脆弱性に対するすべての緩和策を無効にします。
投機的ストアバイパス (SSB) の脆弱性の詳細は、『投機的ストアバイパスを使用したカーネルサイドチャネル攻撃 - CVE-2018-3639』 を参照してください。
spec_store_bypass_disable = [HW]
特定の CPU は、投機的ストアバイパスとして知られる業界全体の一般的なパフォーマンス最適化に対するエクスプロイトに対して脆弱です。
このような場合、同じメモリー位置への最近のストアは、投機的実行中の後のロードによって常に監視されるとは限りません。ただし、そのようなストアは可能性が低いため、特定の投機実行ウィンドウの終わりに命令を終了する前に検出できます。
脆弱なプロセッサーでは、投機的に転送されたストアがキャッシュサイドチャネル攻撃に使用される可能性があります。この例としては、攻撃者が直接アクセスできないメモリー (サンドボックスコード内など) を読み取ることが挙げられます。
このパラメーターは、SSB の脆弱性を軽減するための投機的ストアバイパス (SSB) 最適化を使用するかどうかを制御します。
可能な値は次のとおりです。
on – SSB を無条件に無効にします。
off – SSB を無条件に有効にします。
auto – カーネルは、CPU モデルに SSB の実装が含まれているかどうかを検出し、最も適切な軽減策を選択します。
prctl – prctl を使用してスレッドの SSB を制御します。SSB はデフォルトでプロセスに対して有効になっています。コントロールの状態はフォークに継承されます。
このオプションを指定しないことは、spec_store_bypass_disable=auto と同等です。
投機的ストアバイパス (SSB) の脆弱性の詳細は、『投機的ストアバイパスを使用したカーネルサイドチャネル攻撃 - CVE-2018-3639』 を参照してください。
nmi_watchdog = [KNL,BUGS=X86]
これらの設定には、nmi_watchdog および hardlockup_panic sysctl を使用して実行時にアクセスできるようになりました。

新規および更新された/proc/sys/kernel/エントリー

hardlockup_panic
このパラメーターは、ハードロックアップが検出された場合にカーネルがパニックを起こすかどうかを制御します。
可能な値は次のとおりです。
0 – ハードロックアップ時にパニックを起こしません。
1 – ハードロックアップでパニックを起こします。
これは、nmi_watchdog カーネルパラメーターを使用して設定することもできます。
perf_event_mlock_kb
mlock 制限にカウントされない CPU ごとのリングバッファーのサイズを制御します。
デフォルト値は 512 + 1 ページです。
perf_event_paranoid
特権のないユーザー (CAP_SYS_ADMIN なし) によるパフォーマンスイベントシステムの使用を制御します。
デフォルト値は 2 です。
可能な値は次のとおりです。
-1 – すべてのユーザーによる大部分のイベントの使用を許可します。
>=0CAP_SYS_ADMIN を持たないユーザーによる ftrace 関数トレースポイントおよび raw トレースポイントへのアクセスを禁止します。
>=1CAP_SYS_ADMIN を持たないユーザーによる CPU イベントアクセスを禁止します。
>=2CAP_SYS_ADMIN を持たないユーザーによるカーネルプロファイリングを禁止します。

新しい /proc/sys/net/core エントリー

bpf_jit_harden
Berkeley Packet Filter (BPF) Just in Time (JIT) コンパイラーの強化を有効にします。
Extended Berkeley Packet Filter (eBPF) JIT バックエンドがサポートされています。硬化を有効にするとパフォーマンスは犠牲になりますが、JIT スプレーを軽減できます。
可能な値は次のとおりです。
0 – JIT 強化を無効にします (デフォルト値)。
1 – 特権のないユーザーに対してのみ JIT 強化を有効にします。
2 – すべてのユーザーに対して JIT 強化を有効にします。

パート I. 新機能

ここでは、Red Hat Enterprise Linux 7.6 で導入された新機能と主な機能拡張について説明します。

第4章 インプレースアップグレード

インプレースアップグレードは、既存のオペレーティングシステムを置き換えて、システムを、次のメジャーリリースの Red Hat Enterprise Linux にアップグレードする方法を提供します。現在サポートされているアップグレードパスのリストは Supported in-place upgrade paths for Red Hat Enterprise Linux を参照してください。

RHEL 6 から RHEL 7 へのインプレースアップグレード

RHEL 6 から RHEL 7 へのインプレースアップグレードを実行するには、Preupgrade Assistant を使用します。このユーティリティーは、実際のアップグレードを実行する前にシステムのアップグレード問題を確認し、Red Hat Upgrade Tool に追加のスクリプトを提供します。Preupgrade Assistant が報告した問題をすべて解決したら、Red Hat Upgrade Tool を使用して、システムをアップグレードします。
手順とサポートされるシナリオの詳細は、RHEL 6 から RHEL 7 へのアップグレード ガイドを参照してください。
Preupgrade Assistant および Red Hat Upgrade Tool は、RHEL 6 の Extras リポジトリー で利用できます。
CentOS Linux 6 または Oracle Linux 6 を使用している場合は、RHEL 7 にアップグレードする前に、convert2rhel ユーティリティーを使用してオペレーティングシステムを RHEL 6 に変換できます。手順は、How to convert from CentOS Linux or Oracle Linux to RHEL を参照してください。

RHEL 7 から RHEL 8 へのインプレースアップグレード

RHEL 7 から RHEL 8 へのインプレースアップグレードを実行するには、Leapp ユーティリティーを使用します。手順は、RHEL 7 から RHEL 8 へのアップグレード ドキュメントを参照してください。RHEL 7 と RHEL 8 の主な違いは、RHEL 8 の導入における検討事項 にリストされています。
Leapp ユーティリティーは RHEL 7 Extras リポジトリー で入手できることに注意してください。
CentOS Linux 7 または Oracle Linux 7 を使用している場合は、RHEL 8 にアップグレードする前に、convert2rhel ユーティリティーを使用してオペレーティングシステムを RHEL 7 に変換できます。手順は、How to convert from CentOS Linux or Oracle Linux to RHEL を参照してください。

第5章 認証および相互運用性

Certificate System がデフォルトで追加の強力な暗号に対応するようになりました。

今回の更新で、Certificate System では、連邦情報処理標準 (FIPS) に準拠する以下の追加の暗号がデフォルトで有効になっています。
  • TLS_DHE_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
  • TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_256_CBC_SHA384
  • TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
  • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA
  • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256
  • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256
  • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA
  • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA384
  • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
  • TLS_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
有効な暗号の完全なリストについては、次のように入力します。
# /usr/lib64/nss/unsupported-tools/listsuites | grep -B1 --no-group-separator "Enabled"
Certificate System で Hardware Security Module (HSM)を使用する場合は、対応している暗号の HSM のドキュメントを参照してください。(BZ#1550786)

samba がバージョン 4.8.3 にリベースされました。

samba パッケージがアップストリームバージョン 4.8.3 にアップグレードされ、以前のバージョンに対するバグ修正や機能強化が数多く追加されました。
  • smbd サービスは、Active Directory ドメインコントローラーおよび NT4 プライマリードメインコントローラーからユーザーとグループの情報を直接照会しなくなりました。セキュリティー パラメーターを ads または domain に設定してインストールするには、winbindd サービスが実行されている必要があります。
  • winbindd プロセス内の信頼できるドメインのグローバルリストへの依存が軽減されました。グローバルリストを必要としないインストールの場合は、/etc/samba/smb.conf ファイルの winbind scan trusted domains パラメーターを no に設定します。詳細については、smb.conf(5) man ページのパラメーターの説明を参照してください。
  • wbinfo -m --verbose コマンドの出力に表示される信頼プロパティーは、コマンドが実行されるシステムのステータスを正しく反映するように変更されました。
  • idmap_rid および idmap_autorid ID マッピングバックエンドを使用する場合、一方向信頼のユーザーからの認証が正しく機能するようになりました。
Samba は、smbd デーモン、nmbd デーモン、または winbind デーモンの起動時に、その tdb データベースファイルを自動的に更新します。Samba を起動する前にデータベースファイルをバックアップします。Red Hat は、tdb データベースファイルのダウングレードには対応していないことに注意してください。
主な変更の詳細は、更新前にアップストリームのリリースノート https://www.samba.org/samba/history/samba-4.8.0.html を参照してください。(BZ#1558560)

ディレクトリーサーバーがバージョン 1.3.8.4 にリベース

389-ds-base パッケージがアップストリームバージョン 1.3.8.4 にアップグレードされ、以前のバージョンに対するバグ修正や機能強化が数多く追加されました。主な変更点の一覧については、更新前にアップストリームのリリースノートを参照してください。

Certificate System がバージョン 10.5.9 にリベースされました

pki-core パッケージがアップストリームバージョン 10.5.9 にアップグレードされ、以前のバージョンに対するバグ修正や機能強化が数多く追加されました。(BZ#1557569)

jss がバージョン 4.4.4 にリベース

jss パッケージがアップストリームバージョン 4.4.4 にアップグレードされ、以前のバージョンに対するバグ修正や機能強化が数多く追加されました。(BZ#1557575)

CRMFPopClient ユーティリティーは、キーのアーカイブなしの CRMF リクエストをサポートします

この機能拡張により、ユーザーは CRMFPopClient ユーティリティーを使用するときに、キーアーカイブオプションを使用せずに証明書要求メッセージフォーマット (CRMF) リクエストを作成できるようになります。この機能により、Key Recovery Authority (KRA) 証明書が必要なくなるため、柔軟性が向上します。以前は、ユーザーが -b Transport_certificate_file オプションを CRMFPopClient に渡さなかった場合、ユーティリティーは、transport.txt ファイルに保存されている KRA トランスポート証明書を自動的に使用していました。今回の更新により、-b Transport_certificate_file が指定されていない場合、Certificate System はキーのアーカイブを使用せずにリクエストを作成します。(BZ#1585866)

Certificate System は、ECC 証明書を使用してルート CA を設定するときに ECC プロファイルを自動的に適用します

この更新により、Certificate System が強化され、pkispawn ユーティリティーを使用して ECC プロファイルを使用して新しいルート CA を設定するときに、ECC プロファイルが自動的に適用されるようになりました。その結果、管理者はルート CA の設定時に pkispawn に渡される設定ファイルで回避策として ECC 証明書のプロファイル上書きパラメーターを設定する必要がなくなりました。(BZ#1550742)

Certificate System により、SAN 拡張機能がサーバー証明書に追加されるようになりました

この更新により、Certificate System はデフォルトでサブジェクト代替名 (SAN) 拡張をサーバー証明書に追加し、それを証明書の共通名 (CN) に設定します。(BZ#1562423)

X.509 証明書と CRL を作成するための低レベル API が JSS に追加されました

この機能強化により、X.509 証明書および証明書失効リスト (CRL) を Java Security Services (JSS) に作成するために使用できる低レベル API が追加されます。(BZ#1560682)

pcsc-lite-ccid ドライバーが新しいスマートカードリーダーをサポートするようになりました

以前は、pcsc-lite-ccid ドライバーは特定のスマートカードリーダーを検出しませんでした。この機能拡張により、これらのリーダーの USB-ID 値がドライバーに追加されます。その結果、pcsc-lite-ccid は、説明されているシナリオでスマートカードリーダーを検出するようになりました。
Red Hat は、USB-ID が追加されたスマートカードリーダーをテストしていないことに注意してください。(BZ#1558258)

pam_pkcs11 モジュールで証明書チェーンがサポートされるようになりました。

この更新により、pam_pkcs11 モジュールが拡張され、X.509 の公開キー基盤 (PKIX) 証明書チェーンがサポートされるようになりました。これにより、リーフ証明書への複数のパスを含む、より複雑なチェーン処理が可能になります。その結果、pam_pkcs11 は PKIX 証明書チェーンを検証するようになりました。(BZ#1578029)

dnssec-keymgr は DNSSEC キーのロールオーバーを自動化します

この更新では、DNSSEC (DNSSEC) キーのロールオーバーを自動化するユーティリティーである dnssec-keymgr が導入されています。dnssec-keymgr は、設定可能なポリシーがシンプルであるため、セキュアゾーンの DNS キーの長期自動管理を可能にします。これにより、DNS サービスを中断することなく、キーをシームレスにロールアウトできるようになります。(BZ#1510008)

選択したドメインに対して DNSSEC バリデーションを無効にすることができます

以前は、DNSSEC バリデーションが有効になっており、特定のドメインが失敗した場合、そのドメイン内のホストに到達できませんでした。このリリースでは、攻撃ではなく誤った設定が原因でバリデーションが失敗した場合に、選択したゾーンの DNS セキュリティー拡張 (DNSSEC) 検証からの除外を設定できます。障害が発生したドメイン内のホストのアドレスは未署名として解決され、アクセス可能ですが、他のすべての名前はセキュリティーリスクについて検証されます。(BZ#1452091)

IdM クライアント上の SSSD が、特定の AD サイトまたは AD DC に対して認証できるようになりました

Active Directory (AD) との信頼関係を持つドメイン内の Identity Management (IdM) クライアント上で実行される System Security Services Daemon (SSSD) を、設定された AD サイトまたは設定された一連の AD ドメインコントローラーに対して認証するように固定できるようになりました (DC)。
以前は、SSSD は libkrb5 によって行われる DNS SRV 検出に完全に依存していました。ただし、libkrb5 には AD サイトの概念がないため、これには AD サイトは考慮されていません。管理者が一連の AD DC に対して認証するために SSSD を固定したい場合は、/etc/krb5.conf ファイルに正しいキー配布センター (KDC) を設定する必要がありましたが、これは直感的ではありませんでした。
この拡張機能は、以前は各クライアントの /etc/krb5.conf ファイルを個別に変更することが唯一の解決策であった大規模環境で特に便利です。(BZ#1416528)

第6章 クラスタリング

Pacemaker は、pathmount、および timer systemd ユニットファイルをサポートするようになりました

以前、Pacemaker は service および socket systemd ユニットファイルをサポートしていましたが、他のユニットファイルタイプは service ユニットとして扱われ、失敗していました。このリリースでは、pathmount、および timer systemd ユニットを Pacemaker クラスターで管理できるようになりました。(BZ#1590483)

Alibaba Cloud 上の Red Hat Enterprise Linux High Availability クラスターのサポート

Red Hat Enterprise Linux 7.6 は、Alibaba Cloud (Aliyun) 上の仮想マシン (VM) の高可用性クラスターをサポートします。Alibaba Cloud での Red Hat Enterprise Linux High Availability Cluster の設定については、https://access.redhat.com/articles/3467251 を参照してください。(BZ#1568589)

Google Compute Cloud 上の Red Hat Enterprise Linux 高可用性クラスターのサポート

Red Hat Enterprise Linux 7.6 は、Google Compute Cloud (GCP) 上の仮想マシン (VM) の高可用性クラスターをサポートします。GCP での Red Hat Enterprise Linux High Availability Cluster の設定については、https://access.redhat.com/articles/3479821 を参照してください。(BZ#1568588)

LVM リソースエージェントの新しい volume_group_check_only パラメーター

LVM リソースエージェントは volume_group_check_only パラメーターをサポートするようになりました。このパラメーターを設定すると、モニタリング操作の実行時にボリュームグループのみがチェックされます。このパラメーターを設定すると、タグ付きボリュームのタイムアウトを回避できます。
警告: このパラメーターは、タイムアウトに関する問題が発生した場合、および LVM-activate エージェントではなく LVM リソースエージェントを使用する必要がある場合にのみ使用してください。(BZ#1470840)

VDO リソースエージェントのサポート

Red Hat Enterprise Linux は、VDO (Virtual Data Optimizer) ボリュームを高可用性リソースとして管理するための vdo-vol リソースエージェントのサポートを提供するようになりました。(BZ#1538689)

pcs コマンドで、オペレーションと、その間隔によるリソースのフィルタリングの不具合に対応

Pacemaker は、リソース名およびノードのほかに、リソース操作別にリソースの不具合を追跡するようになりました。したがって、pcs resource failcount show コマンドでは、不具合のフィルタリングに、リソース、ノード、操作、および間隔を選択できます。これにより、リソースおよびノード別、もしくはリソース、ノード、操作、および間隔別に細かく集計した不具合を表示するオプションを提供します。さらに、pcs resource failcount reset コマンドを使用して、リソース、ノード、操作、および間隔ごとに障害をフィルター処理できるようになりました。(BZ#1427273)

新しい pcs コマンドで、利用可能なウォッチドッグデバイスのリストを表示し、ウォッチドッグデバイスをテスト

Pacemaker を使用して SBD を設定するために、動作するウォッチドッグデバイスが必要です。Red Hat Enterprise Linux 7.6 リリースは、ローカルノード上で使用可能なウォッチドッグデバイスをリスト表示する pcs stonith sbd watchdog list コマンドと、ウォッチドッグデバイスをテストする pcs stonith sbd watchdog test コマンドに対応します。(BZ#1475318)

第7章 コンパイラーおよびツール

Net::SMTP Perl モジュールが SSL をサポートするようになりました

この更新により、暗黙的および明示的な TLS および SSL 暗号化のサポートが Net::SMTP Perl モジュールに追加されます。その結果、安全なチャネルを通じて SMTP サーバーと通信できるようになりました。(BZ#1557574)

Net::LDAP Perl モジュールのデフォルトが TLS 1.0 ではなくなりました

以前は、安全でない LDAP 接続を TLS で保護された接続にアップグレードするために Net::LDAP Perl モジュールが使用されていたとき、モジュールは現在安全でないと考えられている TLS プロトコルバージョン 1.0 を使用していました。この更新により、デフォルトの TLS バージョンが Net::LDAP から削除され、暗黙的 (LDAPS スキーマ) と明示的 (LDAP スキーマ) の TLS プロトコルの両方が、IO::Socket::SSL Perl モジュールで選択されたデフォルトの TLS バージョンに依存します。その結果、セキュリティーを維持するために、sslversion 引数を start_tls() メソッドに渡して Net::LDAP クライアントの TLS バージョンをオーバーライドする必要がなくなりました。(BZ#1520364)

timemaster がボンディングデバイスをサポートするようになりました

ネットワーク上で複数の PTP ドメインが使用できる場合、または NTP へのフォールバックが必要な場合、timemaster プログラムを使用して、システムクロックを使用可能なすべてのタイムソースと同期させることができます。
この更新により、タイムマスター設定ファイルでアクティブバックアップモードのボンディングデバイスを指定できるようになりました。timemaster は、アクティブなインターフェイスがソフトウェアまたはハードウェアのタイムスタンプをサポートしているかどうかを確認し、ボンディングインターフェイス上で ptp4l を開始します。(BZ#1549015)

pcp がバージョン 4.1.0 にリベース

pcp パッケージは、Performace Co-Pilot 4.1.0 のアップストリームバージョンにアップグレードされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と機能強化が提供されています。
  • pcp-zeroconf パッケージを介して設定されたシステム上のデータボリュームサイズを削減するために、サイズベースの暫定圧縮を pmlogger_check(1) スクリプトに追加しました。
  • 毎日の圧縮アーカイブメタデータファイル。
  • メトリックラベルをファーストクラス PCP メトリックメタデータに変更しました。
  • メトリックのヘルプテキストとラベルが PCP アーカイブに保存されるようになりました。
  • さらに Linux カーネルメトリックを追加しました: 仮想マシン、TTY、集約割り込みおよび Softirq カウンター、af_unix/udp/tcp 接続 (inet/ipv6)、VFS ロック、ログインセッション、AIO、ブロックデバイスあたりの容量など。
  • パフォーマンスメトリックアプリケーションプログラミング用インターフェイス (PMAPI) とパフォーマンスメトリックドメインエージェント (PMDA) API は、個々の機能のプロモーションと非推奨を含めてリファクターリングされました。
  • 新しい Virtual Data Optimizer (VDO) メトリックを pmdadm(1) に追加しました。
  • pcp2zabbix(1) 関数でのさらなる低レベル検出サポートにより、Zabbix Agentd サービスとの統合が強化されました。
  • BCC および eBPF トレース計測をエクスポートするための新しい PMDA pmdabcc(1) を追加しました。
  • Prometheus エンドポイントからのメトリックを消費するための新しい PMDA pmdaprometheus(1) を追加しました。(BZ#1565370)

ps ユーティリティーは、プロセスに関連付けられたログイン ID を表示するようになりました。

ps ユーティリティーの新しい形式オプション luid により、プロセスに関連付けられたログイン ID を表示できるようになりました。
実行中のプロセスのログイン ID 属性を表示するには、次のコマンドを使用します。
$ ps -o luid
(BZ#1518986)

gcc-libraries がバージョン 8.2.1 にリベースされました。

gcc-libraries パッケージがアップストリームバージョン 8.2.1 に更新されました。この更新により、次の変更が追加されます。
  • libgfortran.so.5 および libgfortran.so.4 Fortran ライブラリーが追加され、Red Hat Developer Toolset バージョン 7 以降で構築されたアプリケーションを実行できるようになりました。
  • libquadmath ライブラリーが libgfortran.so.5 ライブラリーの依存関係として追加されました。
  • Cilk+ ライブラリーは削除されました。(BZ#1600265)

systemtap がバージョン 3.3 にリベース

systemtap パッケージはアップストリームバージョン 3.3 にアップグレードされ、多くのバグ修正と機能強化が提供されています。
  • Intel64 および AMD64 アーキテクチャーでの拡張バークレーパケットフィルター (eBPF) トレースの限定的なサポートが追加されました。eBPF をバックエンドとして使用するには、--runtime=bpf オプションを使用します。eBPF とその SystemTap インターフェイスには多くの制限があるため、単純なスクリプトのみが機能します。詳細は、ナレッジ記事 https://access.redhat.com/articles/3550581 および stapbpf(8) マニュアルページを参照してください。
  • --sysroot オプションは、クロスコンパイル環境用に最適化されています。
  • 新しい --example オプションを使用すると、ファイルの完全なパスを指定せずに、SystemTap で配布されるサンプルスクリプトを検索できます。
  • SystemTap ランタイムとタップセットは、カーネルバージョン 4.17 までと互換性があります。
  • リアルタイムカーネルを備えたシステムまたは多数の CPU を搭載したマシンでの SystemTap の使用が改善されました。
  • Spectre および Meltdown 攻撃の軽減に使用されるコードの処理が改善されました。(BZ#1565773)

GDB は、IBM Z アーキテクチャーの z14 プロセッサーの命令を逆アセンブルできます。

GDB デバッガーは、保護されたストレージ命令を含む、IBM Z アーキテクチャーの z14 プロセッサーの命令を逆アセンブルするように拡張されました。以前の GDB では、このような命令の数値のみが .long 0xNNNN 形式で表示されていました。今回の更新により、GDB は、このプロセッサーを対象とするコード内のアセンブリ命令のニーモニック名を正しく表示できるようになりました。(BZ#1553104)

新しいパッケージ: java-11-openjdk

java-11-openjdk パッケージは、yum ユーティリティーを通じて OpenJDK 11 サポートを提供します。
OpenJDK 11 は、OpenJDK 8 の後に Red Hat によってサポートされる Java の次の長期サポート (LTS) バージョンです。モジュール化、アプリケーションクラスデータ共有、代替メモリーデバイスでのヒープ割り当て、Lambda パラメーターのローカル変数構文、TLS 1.3 サポートなど、複数の新機能を提供します。
OpenJDK 11OpenJDK 8 と完全な互換性がないため、java-11-openjdk パッケージにはバージョン管理されていない provides は含まれません。(BZ#1570856)

glibc での新しいロケールのサポート

この更新により、ウルドゥー語 (ur_IN) と Wolaytta (wal_ET) という 2 つの新しいロケールのサポートが追加されました。el_GR@euro など、ユーロなどの新しい通貨記号のサポートも追加されました。ユーザーは、関連する環境変数を使用してこれらのロケールを指定し、新しいローカリゼーションサポートを利用できるようになりました。(BZ#1448107)

64 ビットオフセットプログラム用の新しい OFD ロック定数

一部のアプリケーションでは、オープンファイル記述子 (OFD) ロックがプロセスごとのロックよりも優れています。今回の更新により、64 ビットオフセットプログラム (#define _FILE_OFFSET_BITS 64 を持つプログラム) はシステムコールで F_OFD_* 定数を使用できるようになりましたが、カーネルがこれらの操作をサポートしているかどうかを検出する必要があります。RHEL 7 ABI は定数の変換をサポートしていないため、32 ビットファイルオフセットを使用するプログラムはこれらの定数にアクセスできないことに注意してください。(BZ#1461231)

elfutils がバージョン 0.172 にリベース

elfutils パッケージがアップストリームバージョン 0.172 にアップグレードされました。この更新により、DWARF5 デバッグ情報形式、split-dwarf、および GNU DebugFission のサポートが追加されました。
  • --debug-dump=info+ オプションが使用されている場合、eu-readelf ツールは分割ユニット DIE を表示できます。
  • --dwarf-skeleton オプションが使用されている場合、eu-readelf ツールは、デバッグ情報を含む個別の .dwo DWARF スケルトンファイル を検査できます。
  • libdw ライブラリーは、dwarf_set_alt() 関数で設定されていない場合でも、リンクされたデバッグ情報を含む alt file を解決しようとするようになりました。
  • libdw ライブラリーは、関数 dwarf_die_addr_die()dwarf_get_units()dwarf_getabbrevattr_data()、および dwarf_cu_info() で拡張されました。(BZ#1565775)

第8章 デスクトップ

GNOME Shell がバージョン 3.28 にリベースされました

Red Hat Enterprise Linux 7.6 では、GNOME Shell がアップストリームバージョン 3.28 にリベースされました。主な機能拡張は、次のとおりです。
  • GNOME Boxes の新機能
  • 新しいオンスクリーンキーボード
  • デバイスへの対応が拡張 (最も大きな統合は Thunderbolt 3 インターフェイス)
  • GNOME ソフトウェア、dconf-editor、および GNOME 端末の改善
デスクトップアイコンの動作を維持するために、Nautilus ファイルマネージャーはバージョン 3.26 のままであることに注意してください。(BZ#1567133)

sane-backends パッケージは systemd サポートを使用して構築されるようになりました

Scanner Access Now Easy (SANE) は、バックエンドとライブラリーの機能が sane-backends パッケージによって提供されるユニバーサルスキャナインターフェイスです。この更新により、SANE に次の変更が加えられます。
  • sane-backends パッケージは systemd サポートを使用して構築されています。
  • ユニットファイルは sane-backends に同梱されているため、saned デーモンは手動でユニットファイルを作成しなくても実行できます。(BZ#1512252)

FreeType が バージョン 2.8 にリベースされました

FreeType フォントエンジンはバージョン 2.8 にリベースされ、GNOME 3.28 で必要となります。2.8 バージョンは、以前のバージョン 2.4.11 と互換性のある API およびアプリケーションバイナリーインターフェイス (ABI) になるように変更されました。(BZ#1576504)

Nvidia Volta ベースのグラフィックスカードがサポートされるようになりました

この更新では、Nvidia Volta ベースのグラフィックスカードのサポートが追加されます。その結果、基本操作と単一のグラフィック出力を処理できる modesetting ユーザー空間ドライバーが使用されます。ただし、Nvidia が 3D 用の公開署名済みファームウェアを共有していないため、3D グラフィックは llvmpipe ドライバーによって処理されます。カードのパフォーマンスを最大にするには、Nvidia バイナリードライバーを使用します。(BZ#1457161)

xorg-x11-server が バージョン 1.20.0-0.1 にリベースされました

xorg-x11-server パッケージはアップストリームバージョン 1.20.0-0.1 にリベースされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と機能強化が提供されています。
  • 次の入力デバイスのサポートが追加されました: Wacom Cintiq Pro 24、Wacom Cintiq Pro 32 タブレット、Wacom Pro Pen 3D。
  • Intel Cannon Lake および Whiskey Lake プラットフォーム GPU のサポートが追加されました。
  • OpenGL での S3TC テクスチャ圧縮のサポートを追加しました
  • X11 バッキングストア always モードのサポートが追加されました。
  • Nvidia Volta シリーズのグラフィックスのサポートが追加されました。
  • AMD Vega グラフィックスと Raven APU のサポートが追加されました。(BZ#1564632)

第9章 ファイルシステム

CephFS カーネルクライアントは Red Hat Ceph Storage 3 で完全にサポートされる

Ceph File System (CephFS) カーネルモジュールにより、Red Hat Enterprise Linux ノードは、Red Hat Ceph Storage クラスターから Ceph ファイルシステムをマウントできます。Red Hat Enterprise Linux のカーネルクライアントは、Red Hat Ceph Storage に同梱されている Filesystem in Userspace (FUSE) クライアントの効率的な代替手段です。現在、カーネルクライアントでは CephFS クォータに対応していないことに注意してください。
CephFS カーネルクライアントは、テクノロジープレビューとして Red Hat Enterprise Linux 7.3 に導入され、Red Hat Ceph Storage 3 のリリース以降、CephFS を完全にサポートしています。
詳細は、Red Hat Ceph Storage 3 の Ceph File System Guide https://access.redhat.com/documentation/ja-jp/red_hat_ceph_storage/3/html/ceph_file_system_guide/ を参照してください。(BZ#1205497)

XFS はマウントされたファイルシステム上のラベルの変更をサポートするようになりました

xfs_io ユーティリティーを使用して、マウントされた XFS ファイルシステムのラベル属性を変更できるようになりました。
# xfs_io -c "label -s new-label" /mount-point
以前は、マウントされていないファイルシステム上のラベルを変更するには、xfs_admin ユーティリティーを使用することしかできませんでしたが、このユーティリティーは現在もサポートされています。(BZ#1322930)

pNFS SCSI レイアウトがクライアントとサーバーで完全にサポートされるようになりました

並列 NFS (pNFS) SCSI レイアウトのクライアントとサーバーのサポートが完全にサポートされるようになりました。この機能は、Red Hat Enterprise Linux 7.3 でテクノロジープレビューとして最初に導入されました。
ブロックレイアウトの作業に基づいて、pNFS レイアウトは SCSI デバイス全体で定義され、SCSI 永続予約をサポートできる必要がある論理ユニットとして一連の固定サイズブロックが含まれています。論理ユニット (LU) デバイスは、SCSI デバイス識別子で識別され、フェンシングは予約の割り当てを介して処理されます。(BZ#1305092)

ima-evm-utils が AMD64 および Intel 64 で完全にサポートされるようになりました。

ima-evm-utils パッケージは、AMD64 および Intel 64 アーキテクチャーで使用する場合に完全にサポートされるようになりました。他のアーキテクチャーでは、ima-evm-utils はテクノロジープレビューのままであることに注意してください。
ima-evm-utils パッケージは、ファイルシステムにラベルを付け、Integrity Measurement Architecture (IMA) および Extended Verification Module (EVM) 機能を使用して実行時にシステムの整合性を検証するユーティリティーを提供します。これらのユーティリティーを使用すると、ファイルが誤ってまたは悪意をもって変更されたかどうかを監視できます。(BZ#1627278)

第10章 ハードウェアの有効化

IBM POWER 上の genwqe-tools がバージョン 4.0.20 にリベースされました

genwqe-tools パッケージは、IBM POWER アーキテクチャー用にバージョン 4.0.20 にリベースされました。このバージョンでは、以前のバージョンに対して多くのバグ修正と機能強化が行われています。特に次のような点が挙げられます。
  • CompressBound が修正されました
  • デバッグツールが追加されました
  • genwqe_cksum ツールが修正されました
  • 仕様ファイル内の欠落しているマニュアルページが修正されました
  • 新しいコンパイラーの警告が修正されました
  • Z_STREAM_END 検出回避が改善されました (BZ#1521050)

Optane DC 永続メモリー技術用のメモリーモードに完全対応

Intel® Optane DC Persistent Memory ストレージデバイスは、データセンタークラスの永続メモリー技術を提供し、トランザクションのスループットを大幅に向上させます。
メモリーモード技術を使用するために、システムに特別なドライバーや特定の認定を設定する必要ありません。メモリーモードは、オペレーティングシステムに対して透過的です。

第11章 インストールおよび起動

新しい network-scripts オプション: IFDOWN_ON_SHUTDOWN

この更新により、network-scriptsIFDOWN_ON_SHUTDOWN オプションが追加されました。このオプションを yes または true に設定するか、空のままにしても、効果はありません。このオプションを no または false に設定すると、network サービスの停止または再起動時に ifdown 呼び出しが発行されなくなります。
これは、マウントが完全にアンマウントされる前にネットワークがシャットダウンされたため、NFS (または他のネットワークファイルシステム) マウントが古い状態にある状況で役立ちます。(BZ#1583677)

ネットワークスクリプトのエラーメッセージの内容を改善しました

ネットワークスクリプトは、ボンディングドライバーのインストールが失敗した場合に、より詳細なエラーメッセージを表示するようになりました。(BZ#1542514)

iBFT を使用して設定されていない iSCSI デバイスからの起動がサポートされるようになりました

この更新では、iSCSI ブートファームウェアテーブル (iBFT) で設定されていない iSCSI デバイスへのブートローダーのインストールをサポートする新しいインストーラーブートオプション inst.nonibftiscsiboot が提供されます。
この更新は、インストールされているシステムを iSCSI デバイスからブートするために iBFT が使用されない場合、たとえば、代わりに SAN からの iPXE ブート機能が使用される場合に役立ちます。新しいインストーラーブートオプションを使用すると、iBFT 設定の一部として自動的に追加されず、iscsi Kickstart コマンドまたはインストーラー GUI を使用して手動で追加される iSCSI デバイスにブートローダーをインストールできます。(BZ#1562301)

NVDIMM デバイスからのインストールおよび起動に対応

以前は、どのモードでも、NVDIMM (Nonvolatile Dual Inline Memory Module) デバイスがインストーラーから無視されていました。
今回の更新で、NVDIMM デバイスに対応するカーネル実装により、システムパフォーマンスの機能が改善し、データベースまたは解析のワークロードなど、書き込みが集中するアプリケーションへのファイルシステムのアクセスが強化され、CPU オーバーヘッドが削減しました。
今回の更新で、以下に対応するようになりました。
  • キックスタートの nvdimm コマンドおよび GUI を使用したインストールに NVDIMM デバイスを使用。インストール時に、セクターモードの NVDIMM デバイスからインストールおよび起動して、セクターモードに NVDIMM デバイスに再設定できます。
  • NVDIMM デバイスを扱うコマンドで、AnacondaKickstart スクリプトを拡張。
  • システムコンポーネント grub2efibootmgr、および efivar が、NVDIMM デバイスを処理して起動する機能。(BZ#1612965、BZ#1280500、BZ#1590319、BZ#1558942)

--noghost オプションが rpm -V コマンドに追加されました

この更新により、rpm -V コマンドに --noghost オプションが追加されました。このオプションとともに使用すると、rpm -V は変更された非ゴーストファイルのみを検証するため、システムの問題の診断に役立ちます。(BZ#1395818)

第12章 カーネル

RHEL 7.6 のカーネルバージョン

Red Hat Enterprise Linux 7.6 は、カーネルバージョン 3.10.0-957 で配布されます。(BZ#1801759)

kdump FCoE ターゲットが kexec-tools ドキュメントに追加されました

この更新により、kdump Fibre Channel over Ethernet (FCoE) ターゲットが kexec-tools ドキュメントに追加されます。その結果、ユーザーは FCoE ターゲットサポートに関する kdump の状態と詳細をよりよく理解できるようになりました。(BZ#1352763)

SCHED_DEADLINE スケジューラークラスが有効化されました

この更新により、Linux カーネルの SCHED_DEADLINE スケジューラークラスのサポートが追加されました。スケジューラーにより、アプリケーションの期限に基づいた予測可能なタスクのスケジューリングが可能になりました。SCHED_DEADLINE は、固定優先度だけでなくアプリケーションのタイミング要件にも基づくタイミング分離を保証することで、定期的なワークロードに利益をもたらします。(BZ#1344565)

ユーザーマウント名前空間が完全にサポートされるようになりました

以前はテクノロジープレビューとして利用可能であったマウント名前空間機能が完全にサポートされるようになりました。(BZ#1350553)

kernel.shmmax および kernel.shmall が IBM Z のカーネルのデフォルトに更新されました

以前は、IBM Z 上の kernel.shmmax および kernel.shmall パラメーターの値が低いために、場合によっては大量のメモリーを必要とするアプリケーションが予期せず終了しました。この更新により、kernel.shmmax および kernel.shmall の値がカーネルのデフォルトに合わせられます。これは、前述のクラッシュを回避するのに役立ちます。(BZ#1493069)

aQuantia Corporation atlantic Network ドライバーを更新しました

aQuantia Corporation のネットワークドライバー atlantic.ko.xz がバージョン 2.0.2.1-kern に更新され、完全にサポートされるようになりました。(BZ#1451438)

Thunderbolt 3 がサポートされるようになりました

この更新により、Thunderbolt 3 インターフェイスのサポートが追加されました。(BZ#1620372)

Intel® Omni-Path Architecture (OPA) ホストソフトウェア

Red Hat Enterprise Linux 7.6 は、Intel Omni-Path Architecture (OPA) ホストソフトウェアに完全に対応しています。
Intel OPA は、クラスター環境のコンピュートと I/O ノード間の高性能データ転送 (高帯域幅、高メッセージレート、低レイテンシー) のために、初期化とセットアップを行う Host Fabric Interface (HFI) ハードウェアを提供します。
Intel Omni-Path Architecture のインストール方法は、https://www.intel.com/content/dam/support/us/en/documents/network-and-i-o/fabric-products/Intel_OP_Software_RHEL_7_6_RN_K34562.pdf (BZ#1627126) を参照してください。

opal-prd は、 IBM POWER Systems のリトルエンディアン版のバージョン 6.0.4 にリベースされました

IBM POWER Systems のリトルエンディアン版では、opal-prd パッケージがアップストリームバージョン 6.0.4 にアップグレードされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と拡張機能が提供されています。以下に例を示します。
  • ハイパフォーマンスコンピューティング (HPC) 環境のパフォーマンスが向上しました。
  • powernv_flash モジュールはベースボード管理コントローラー (BMC) に基づいてシステムに明示的にロードされるようになり、opal-prd デーモンが開始される前にフラッシュデバイスが作成されるようになります。
  • ソフトまたはハードオフラインの最初の失敗時のエラーは、opal-prd デーモンによって表示されなくなりました。(BZ#1564097、BZ#1537001)

第13章 Real-Time Kernel

Red Hat Enterprise Linux for Real Time Kernel について

Red Hat Enterprise Linux for Real Time Kernel は、非常に高い決定論要件を持つシステム向けに、微調整を可能にするように設計されています。結果の一貫性を大幅に向上させるには、標準カーネルを調整する必要があります。リアルタイムカーネルを使用すると、標準カーネルを調整することで得られる増加に加え、わずかな増加も得ることができます。
リアルタイムカーネルは、rhel-7-server-rt-rpms リポジトリーで利用できます。Installation Guide にはインストール手順が記載されています。その他のドキュメントは Red Hat Enterprise Linux for Real Time の製品ドキュメント で入手できます。

kernel-rt ソースが更新されました

kernel-rt ソースが最新の Red Hat Enterprise Linux カーネルソースツリーをベースとするようにアップグレードされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と機能拡張が提供されています。(BZ#1553351)

リアルタイムカーネルの SCHED_DEADLINE スケジューラークラスが完全にサポートされました

Red Hat Enterprise Linux 7.4 にテクノロジープレビューとして導入された、リアルタイムカーネルの SCHED_DEADLINE スケジューラークラスが完全にサポートされるようになりました。スケジューラーにより、アプリケーションの期限に基づいた予測可能なタスクのスケジューリングが可能になりました。SCHED_DEADLINE は、固定優先度だけでなくアプリケーションのタイミング要件にも基づくタイミング分離を保証することで、定期的なワークロードに利益をもたらします。(BZ#1297061)

rt-entsk は、IPI の生成とリアルタイムタスクの遅延を防止します。

chrony デーモン chronyd は、カーネル内の静的キーをアクティブにするネットワークタイムスタンプを有効または無効にします。静的キーが有効または無効になると、他のプロセッサーにアクティブ化を通知するために 3 つのプロセッサー間割り込み (IPI) が生成されます。
以前は、chronyd 静的キーの急速なアクティブ化と非アクティブ化により、リアルタイムタスクの遅延が発生していました。その結果、遅延のスパイクが発生しました。この更新により、systemd は rt-entsk プログラムを開始し、タイムスタンプを有効にし、IPI の生成を防ぎます。その結果、IPI 生成が立て続けに発生することはなくなり、このバグによってリアルタイムタスクが遅延することもなくなりました。(BZ#1616038)

第14章 ネットワーク

libnftnl および nftables パッケージのサポート

以前はテクノロジープレビューとして利用可能であった nftables および libnftl パッケージがサポートされるようになりました。
nftables パッケージでは、パケットフィルタリングツールが提供され、従来のパケットフィルタリングツールに比べ、利便性、機能、および性能が数多く改善されました。これは、iptables ユーティリティー、ip6tables ユーティリティー、arptables ユーティリティー、および ebtables ユーティリティーの後継として指定されます。
libnftnl パッケージは、libmnl ライブラリーを介した、nftable Netlink API との低レベルの対話のためにライブラリーを提供します。(BZ#1332585)

ECMP fib_multipath_hash_policy サポートが IPv4 パケットのカーネルに追加されました

この更新では、マルチパスルートに使用するハッシュポリシーを制御する新しい sysctl 設定である fib_multipath_hash_policy を使用した等コストマルチパスルーティング (ECMP) ハッシュポリシー選択のサポートが追加されています。fib_multipath_hash_policy1 に設定されている場合、カーネルは L4 hash を実行します。これは、5-tuple (送信元 IP、送信元ポート、宛先 IP、宛先ポート、IP プロトコルタイプ) の値セットに従った IPv4 パケットのマルチパスハッシュです。fib_multipath_hash_policy0 (デフォルト) に設定されている場合、L3 hash のみが使用されます (送信元および宛先 IP アドレス)。
fib_multipath_hash_policy を有効にした場合、インターネット制御メッセージプロトコル (ICMP) エラーパケットは内部パケットヘッダーに従ってハッシュされないことに注意してください。ICMP パケットが間違ったホストに配信される可能性があるため、これはエニーキャストサービスにとって問題となります。(BZ#1511351)

VLAN インターフェイスでのハードウェアタイムスタンプのサポート

この更新により、VLAN インターフェイスにハードウェアタイムスタンプが追加されます (ドライバー dp83640 は除外されます)。これにより、linuxptp などのアプリケーションでハードウェアのタイムスタンプを有効にすることができます。(BZ#1520356)

802-3-ethernet.auto-negotiation が有効な場合の speedduplex 802-3-ethernet プロパティーの指定のサポート

以前は、イーサネット接続で 802-3-ethernet.auto-negotiation が有効になっている場合、ネットワークインターフェイスカード (NIC) でサポートされているすべての speed および duplex モードがアドバタイズされていました。特定の speedduplex モードを強制する唯一のオプションは、802-3-ethernet.auto-negotiation を無効にし、802-3-ethernet.speed プロパティーと 802-3-ethernet.duplex プロパティーを設定することでした。1000BASE-T および 10GBASE-T イーサネット標準では auto-negotiation を常に有効にする必要があるため、これは誤りでした。この更新により、auto-negotiation が有効な場合に特定の speedduplex を有効にすることができます。(BZ#1487477)

IPv6 DHCP 接続の DUID 変更のサポート

この更新により、ユーザーは NetworkManager で DHCP Unique Identifier (DUID) を設定し、Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP) サーバーから IPv6 アドレスを取得できるようになります。その結果、ユーザーは新しいプロパティー ipv6.dhcp-duid を使用して DHCPv6 接続の DUID を指定できるようになりました。ipv6.dhcp-duid に設定される値の詳細については、nm-settings (5)の man ページを参照してください。(BZ#1414093)

ipset が Linux カーネルバージョン 4.17 にリベースされました。

ipset カーネルコンポーネントは、アップストリームの Linux カーネルバージョン 4.17 にアップグレードされ、以前のバージョンに比べて多くの機能強化とバグ修正が行われました。主な変更点は、以下のとおりです。
  • 次の ipset タイプがサポートされるようになりました。
  • hash:net,net
  • hash:net,port,net
  • hash:ip,mark
  • hash:mac
  • hash:ip,mac (BZ#1557599)

ipset (ユーザー空間) がバージョン 6.38 にリベースされました

ipset (userspace) パッケージがアップストリームバージョン 6.38 にアップグレードされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と機能拡張が提供されています。主な変更点は、以下のとおりです。
  • ユーザー空間の ipset は、サポートされる ipset タイプに関して Red Hat Enterprise Linux (RHEL) カーネルの ipset 実装に合わせられるようになりました。
  • 新しいタイプのセット hash:ipmac がサポートされるようになりました (BZ# 1557600)

firewalld がバージョン 0.5.3 にリベース

firewalld サービスデーモンはアップストリームバージョン 0.5.3 にアップグレードされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と拡張機能が提供されています。主な変更点は、以下のとおりです。
  • 設定ファイルの健全性を検証するための --check-config オプションを追加しました。
  • docker0 などの生成されたインターフェイスは、firewalld の再起動後にゾーンに正しく再追加されるようになりました。
  • 新しい IP セットタイプ hash:mac がサポートされるようになりました。(BZ#1554993)

ipset comment 拡張がサポートされるようになりました

今回の更新では、ipset comment 拡張機能が追加されました。これにより、コメント付きのエントリーを追加できます。詳細は、ipset(8) の man ページを参照してください。(BZ#1496859)

radvd がバージョン 2.17 にリベースされました

router advertisement daemon (radvd) がバージョン 2.17 にアップグレードされました。最も注目すべき変更点は、radvd がルーターアドバタイズメントのソースアドレスの選択をサポートするようになったことです。その結果、ルーターのアドレスがホストまたはファイアウォール間で移動されたときに接続追跡が失敗することがなくなりました。(BZ#1475983)

SMB のデフォルトバージョンは、サポートされている最も高いバージョンである SMB2 または SMB3 に自動ネゴシエートされるようになりました。

この更新により、サーバーメッセージブロック (SMB) プロトコルのデフォルトバージョンが SMB1 から自動ネゴシエートされるように変更され、サポートされている最も高いバージョンの SMB2 または SMB3 に変更されました。ユーザーは、Common Internet File System (CIFS) マウントに vers=1.0 オプションを追加することで、安全性の低い SMB1 ダイアレクト (古いサーバーの場合) を使用して明示的にマウントすることを引き続き選択できます。
SMB2 または SMB3 は Unix 拡張機能をサポートしていないことに注意してください。Unix 拡張に依存するユーザーは、マウントオプションを確認し、vers=1.0 が使用されていることを確認する必要があります。(BZ#1471950)

nftables の追加または挿入ルール内の positionhandleindex に置き換えられます

nftables パッケージの今回の更新により、追加または挿入ルールの position パラメーターは非推奨となり、handle 引数と index 引数に置き換えられました。この構文は、replace および delete コマンドとより一貫性があります。(BZ#1571968)

net-snmp の新機能

Red Hat Enterprise Linux 7 の net-snmp パッケージは、次の新機能で拡張されました。
  • net-snmp は、ZFS ファイルシステムのディスクの監視をサポートするようになりました。
  • net-snmp は、ASM Cluster (AC) ファイルシステムのディスクのモニタリングをサポートするようになりました。(BZ#1533943、BZ#1564400)

firewalld-cmd --check-config は XML 設定ファイルの有効性をチェックするようになりました。

この更新では、firewall-cmd コマンド、および firewall-offline-cmd コマンドに --check-config オプションが導入されました。新しいオプションは、XML ファイル内の firewalld デーモンのユーザー設定をチェックします。検証スクリプトは、カスタムルール定義に構文エラーがある場合はそれを報告します。(BZ#1477771)

各 IP セットは個別のファイルに保存され、復元されます。

この更新により、ipset `systemd` サービスが使用されると、各 IP セットは /etc/sysconfig/ipset.d/ ディレクトリー内の独自のファイルに保存されます。ipset サービスが ipset 設定をロードすると、これらのファイルも対応する各セットから復元されます。この機能により、単一セットのメンテナンスと設定が容易になります。
/etc/sysconfig/ipset 内のすべての設定済みセットを含む 1 つのファイルを使用することも可能であることに注意してください。ただし、ipset サービスが stop アクションでファイルを保存するように設定されている場合、または save 操作が明示的に呼び出された場合、このレガシーファイルは削除され、設定されているすべてのセットの内容は /etc/sysconfig/ipset.d/ 内の異なるファイルに分割されます。(BZ#1440741)

第15章 Red Hat Enterprise Linux System Roles Powered by Ansible

Red Hat Enterprise Linux システムロールの一部のロールが完全にサポートされるようになりました。

Red Hat Enterprise Linux システムロールは、Red Hat Enterprise Linux サブシステムの設定インターフェイスを提供します。これにより、Ansible ロールを介したシステム設定が簡単になります。このインターフェイスにより、Red Hat Enterprise Linux の複数のバージョンにわたるシステム設定の管理と、新しいメジャーリリースの導入が可能になります。現在、インターフェイスは次のロールで設定されています。
  • selinux
  • kdump
  • network
  • timesync
  • postfix
Red Hat Enterprise Linux システムロールは、Red Hat Enterprise Linux 7.4 以降、テクノロジープレビューとして利用可能になっています。この更新により、selinuxkdumpnetwork、および timesync のロールが完全にサポートされます。postfix ロールは、引き続きテクノロジープレビューとして利用できます。
Red Hat Enterprise Linux 7.4 以降、Red Hat Enterprise Linux システムロールパッケージは Extras チャンネルを介して配布されています。Red Hat Enterprise Linux システムロールの詳細は、https://access.redhat.com/articles/3050101 を参照してください。
rhel-system-roles パッケージの選択されたロールには、インターフェイスの一貫性、使いやすさ、Ansible のベストプラクティスへの準拠を向上させるために、複数のバグ修正と大幅な機能強化が施されています。timesynckdump、および selinux ロールの場合、変更には下位互換性がないため、それらを使用する Playbook を更新する必要があることに注意してください。詳細は、https://access.redhat.com/articles/3561071 を参照してください。(BZ#1479381)

第16章 セキュリティー

Clevis が TPM 2.0 に対応しました。

この更新により、Clevis のポリシーベース復号化 (PBD) 用プラグ可能フレームワークは、Trusted Platform Module 2.0 (TPM 2.0) チップを使用して暗号化するクライアントもサポートします。詳細と、可能な設定プロパティーのリストは、man ページの clevis-encrypt-tpm2(1) を参照してください。
この機能は、64 ビット Intel または 64 ビット AMD アーキテクチャーのシステムでのみ使用できることに注意してください。(BZ#1472435)

gnutls が 3.3.29 にリベース

GNU Transport Layer Security (GnuTLS) ライブラリーがアップストリームバージョン 3.3.29 にアップグレードされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と拡張機能が提供されています。主な変更点は、以下のとおりです。
  • ハードウェアセキュリティーモジュール (HSM) の PKCS#11 暗号化トークンインターフェイスが改善されました。p11tool での DSA サポートが追加され、特定の Atos HSM でのキーインポートが修正されました。
  • TLS Cipher Block Chaining (CBC) レコードパディングの対抗策が改善されました。以前の対策には特定の問題があり、攻撃者が CPU キャッシュにアクセスして選択平文攻撃 (CPA) を実行した場合には不十分でした。
  • 従来の HMAC-SHA384 暗号スイートをデフォルトで無効にしました。(BZ#1561481)

OpenSSL を使用した AES-GCM 操作が IBM z14 で高速になりました

この更新では、IBM z14 システムで利用可能な新しい CP Assist for Cryptographic Functions (CPACF) 命令による暗号化操作のさらなる高速化のサポートが導入されています。その結果、OpenSSL ライブラリーを使用した AES-GCM 操作は、IBM z14 以降のハードウェアでより高速に実行されるようになりました。(BZ#1519396)

sudo がバージョン 1.8.23 にリベースされました

sudo パッケージがアップストリームバージョン 1.8.23 にアップグレードされ、以前のバージョンに対するバグ修正や機能強化が数多く追加されました。
  • 新しい cvtsudoers ユーティリティーは、sudoers2ldif スクリプトと visudo -x 機能の両方を置き換えます。sudoers または LDIF 形式でファイルを読み取り、JSON、LDIF、または sudoers 出力を生成できます。生成された出力ファイルをユーザー、グループ、またはホスト名でフィルタリングすることもできます。
  • always_query_group_plugin オプションがデフォルトの /etc/sudoers ファイルに明示的に設定されるようになりました。以前のバージョンからアップグレードし、古いグループクエリー動作を保持したいユーザーは、アップグレード後にこの設定が有効になっていることを確認する必要があります。
  • PAM アカウント管理モジュールは、パスワードが必要でない場合でも実行されるようになりました。
  • 新しい case_insensitive_user および case_insensitive_group sudoers オプションを使用すると、sudo は、sudoers でユーザーとグループの大文字と小文字を区別して一致させるかどうかを制御できます。大文字と小文字を区別しない一致がデフォルトになりました。
  • コマンドラインで runas ユーザーを空の文字列として指定すると、エラーが発生するようになりました。以前は、空の runas ユーザーは、指定されていない runas ユーザーと同じように扱われました。
  • sudoersiolog_user または iolog_group オプションが設定されていない限り、I/O ログファイルはデフォルトでグループ ID 0 で作成されるようになりました。
  • env_delete リストから *=()* パターンを削除することで、env_reset sudoers 設定が無効になっている環境で bash シェル関数を保持できるようになりました。(BZ#1547974)

usbguard がバージョン 0.7.48 にリベース

usbguard パッケージが、アップストリームバージョン 0.7.4. にリベースされました。このバージョンでは、以前のバージョンに対して多くのバグ修正と機能強化が行われています。特に次のような点が挙げられます。
  • usbguard-daemon は、ログファイルまたは監査イベントファイルを開くことができない場合にエラーで終了するようになりました。
  • 現在のデバイス列挙アルゴリズムの信頼性が向上しました。列挙タイムアウトによって usbguard-daemon プロセスが終了することはなくなりました。
  • usbguard watch コマンドには、受信したイベントごとに実行可能ファイルを実行する -e オプションが含まれるようになりました。イベントデータは、環境変数を通じて実行可能ファイルに渡されます。(BZ#1508878)

audit が 2.8.4 にリベースされました。

audit パッケージはアップストリームバージョン 2.8.4 にアップグレードされました。これにより、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と機能拡張が提供されます。主な変更点は、以下のとおりです。
  • 内部状態のダンプのサポートが追加されました。これで、service Auditd state コマンドを実行して、Audit デーモンに関する情報を確認できるようになりました。
  • rpm および yum ツールによって生成される SOFTWARE_UPDATE イベントのサポートが追加されました。
  • リモートロギングの起動中に無制限の再試行が許可されます。これは、クライアントの起動時に集約サーバーが実行されていない場合でも起動するのに役立ちます。
  • IPv6 リモートロギングが改善されました。(BZ#1559032)

RPM が監査イベントを提供するようになりました

この更新により、RPM Package Manager (RPM) は監査イベントを提供します。ソフトウェアパッケージがインストールまたは更新されたという情報は、Linux Audit システムによるシステム分析にとって重要です。RPM は、root ユーザーによってパッケージがインストールまたはアップグレードされるたびに、SOFTWARE_UPDATE 監査イベントを作成するようになりました。(BZ#1555326)

SELinux は、extended_socket_class をサポートするようになりました

この更新では、extended_socket_class ポリシー機能が導入され、多数の新しい SELinux オブジェクトクラスが既知のネットワークソケットアドレスファミリーをすべてサポートできるようになります。また、以前は rawip_socket クラスにマップされていた、インターネット制御メッセージプロトコル (ICMP) ソケットとストリーム制御伝送プロトコル (SCTP) ソケットに個別のセキュリティークラスを使用できるようになります。(BZ#1564775、BZ#1427553)

selinux-policymmap() が使用されるときにファイルのアクセス許可をチェックするようになりました

このリリースでは、mmap() システムコールに新しい権限チェックが導入されています。mmap() での個別のマップ許可チェックの目的は、すべてのアクセスが再検証されることを保証する必要がある特定のファイルのメモリーマッピングを禁止するポリシーを許可することです。これは、たとえば、クロスドメインソリューションやデータコピーのない保証されたパイプラインなど、状態の変更を反映するために実行時にファイルのラベルが変更されることが予想されるシナリオに役立ちます。
この機能はデフォルトで有効になっています。また、新しい SELinux ブール値、domain_can_mmap_files が追加されました。Domain_can_mmap_files が有効な場合、すべてのドメインはすべてのファイル、キャラクタデバイスまたはブロックデバイスで mmap() を使用できます。domain_can_mmap_files が無効になっている場合、mmap() を使用できるドメインのリストは制限されます。(BZ#1460322)

RHEL7 DISA STIG プロファイルが STIG バージョン 1、リリース 4 と一致するようになりました。

SCAP セキュリティーガイド プロジェクトの今回の更新により、RHEL7 国防情報システム局 (DISA) セキュリティー技術導入ガイド (STIG) プロファイルが STIG バージョン 1、リリース 4 に準拠しました。特定のルールには自動チェックや修正が含まれていないことに注意してください。(BZ#1443551)

Libreswan は PKCS #7 形式の X.509 証明書をサポートするようになりました

この更新により、Libreswan Virtual Private Network アプリケーションは PKCS #7 形式の X.509 証明書もサポートします。これにより、Microsoft Windows を実行しているシステムとの相互運用性が可能になります。(BZ#1536404)

libreswan がバージョン 3.25 にリベース

libreswan パッケージがアップストリームバージョン 3.25 にアップグレードされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と機能拡張が提供されています。
以前は、pfs=no オプションで Perfect Forward Secrecy を禁止し、ESP/AH PFS modp グループ (例: esp=aes-sha2;modp2048) を設定する誤った設定により、modp 設定がロードされ無視されることに注意してください。この更新により、これらの接続は、ESP DH algorithm MODP2048 is invalid as PFS policy is disabled エラーメッセージが表示されて、読み込みに失敗します。(BZ#1591817)

openssl-ibmca がバージョン 2.0.0 にリベースされました。

openssl-ibmca パッケージがアップストリームバージョン 2.0.0 にアップグレードされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と機能拡張が提供されています。
  • 楕円曲線暗号 (ECC) 機能がサポートされるようになりました。
  • さまざまな OpenSSL バージョンとの互換性が向上しました。
z/VM 6.4 システムで共有 CEX4C アダプターで ECC 機能を使用するには、Authorized Program Analysis Report (APAR) VM65942 が必要であることに注意してください。(BZ#1519395)

sudo は認証が必要ない場合でも PAM スタックを実行するようになりました

この更新により、ポリシーで NOPASSWD オプションが設定されている場合でも、sudo ユーティリティーはプラグ可能認証モジュール (PAM) アカウント管理モジュールを実行します。これにより、認証フェーズの外で PAM モジュールによって課された制限をチェックできるようになります。その結果、pam_time などの PAM モジュールが、説明されているシナリオで適切に動作するようになりました。(BZ#1533964)

cvtsudoers は異なる sudoers 形式間で変換します

新しい cvtsudoers ユーティリティーを使用すると、管理者は異なる sudoers セキュリティーポリシーファイル形式間でルールを変換できます。利用可能なオプションのリストと使用例については、cvtsudoers(1) の man ページを参照してください。(BZ#1548380)

SCAP セキュリティーガイドが OSPP v4.2 をサポートするようになりました

scap-security-guide パッケージのこの更新では、OSPP (汎用オペレーティングシステム保護プロファイル) v4.2 のコア要件を定義する新しいプロファイルが導入されています。新しいプロファイル ID は ospp42 で、以前にリリースされたプロファイル USGCB (米国政府共通設定基準) OSPP v4.0 は ID ospp で利用できます。(BZ#1619689)

selinux-policy には 5 つの追加の SELinux ブール値が含まれるようになりました

selinux-policy パッケージのこの更新では、次の SELinux ブール値が導入されています。
  • keepalived_connect_any - keepalived サービスが任意のポートに接続できるようにします。
  • tomcat_use_execmem - Tomcat サーバーがそのスタックを実行可能にすることを許可します。
  • tomcat_can_network_connect_db - TomcatPosgtreSQL ポートに接続できるようにします。
  • redis_enable_notify - redis-sentinel サービスが通知スクリプトを実行できるようにします。
  • zabbix_run_sudo - zabbix_agent サービスが sudo ユーティリティーを実行できるようにします。(BZ#1443473、BZ#1565226、BZ#1477948、BZ#1421326、BZ#1347052)

第17章 サーバーおよびサービス

rear がバージョン 2.4 にリベース

Relax-and-Recover ツール (ReaR) を提供する リア パッケージは、アップストリームバージョン 2.4 にアップグレードされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と拡張機能が提供されています。以下に例を示します。
  • 移行モードでパーティションのサイズを変更するときのデフォルトの動作が変更されました。デフォルトでは、最後のパーティションのサイズのみが変更されるようになりました。すべてのパーティションの開始位置は保持されます。以前の動作が必要な場合は、AUTORESIZE_PARTITIONS 設定変数を yes に設定します。パーティションのサイズ変更を制御する方法の詳細については、/usr/share/rear/conf/default.conf ファイルの設定変数 AUTORESIZE_PARTITIONSAUTORESIZE_EXCLUDE_PARTITIONSAUTOSHRINK_DISK_SIZE_LIMIT_PERCENTAGE、および AUTOINCREASE_DISK_SIZE_THRESHOLD_PERCENTAGE の説明を参照してください。
  • ネットワーク設定では、チーミング (リンクアグリゲーションコントロールプロトコル - LACP を除く)、ブリッジ、ボンディング、および VLAN がサポートされるようになりました。
  • Tivoli Storage Manager (TSM) のサポートが改善されました。特に、TSM クライアントバージョン 8.1.2 以降のパスワードストアのサポートが追加され、これらの TSM バージョンがバックアップに使用された場合に、生成された ISO イメージが OS の復元をサポートしなかったバグが修正されました。
  • 空白文字とスラッシュ文字を含むパーティション名のサポートが修正されました。
  • SSH シークレット (秘密鍵) は回復システムにコピーされなくなり、漏洩が防止されます。その結果、回復システムの SSH は元のシステムのシークレットキーを使用できません。この動作の制御の詳細については、/usr/share/rear/conf/default.conf ファイル内の SSH_FILESSSH_ROOT_PASSWORD、および SSH_UNPROTECTED_PRIVATE_KEYS 変数の説明を参照してください。
  • レスキュー ISO イメージへのバックアップの組み込みや複数の ISO のサポートなど、IBM POWER Systems アーキテクチャーのサポートに多数の改善が加えられました。
  • マルチパスのサポートが強化されました。たとえば、マルチパスデバイス上のソフトウェア RAID のサポートが追加されました。
  • セキュアブートのサポートが追加されました。SECURE_BOOT_BOOTLOADER 変数は、カスタム署名されたブートローダーを指定するために使用できます。
  • コンポーネントが欠落しているソフトウェア RAID デバイスのディスクレイアウトの復元のサポートが追加されました。
  • ReaR によって呼び出されるプログラムの標準エラーおよび標準出力チャネルは、端末には表示されず、ログファイルにリダイレクトされます。標準出力または標準エラーチャネルでユーザー入力を求めるプログラムは、正しく動作しません。標準出力チャネルはファイル記述子 7 にリダイレクトされ、標準入力チャネルはファイル記述子 6 からリダイレクトされる必要があります。詳細については、ReaR wiki のコーディングスタイルのドキュメントを参照してください。
  • LVM シンプールとシンボリュームを備えたシステムのリカバリーのサポートが追加されました。(BZ#1496518、BZ#1484051、BZ#1534646, BZ#1498828, BZ#1571266、BZ#1539063、BZ#1464353、BZ#1536023)

rear パッケージにはユーザーガイドが同梱されました

この更新により、Relax-and-Recover ツール (ReaR) を提供するユーザーガイドが リア パッケージに追加されます。rear のインストール後、ユーザーガイドは /usr/share/doc/rear-2.4/relax-and-recover-user-guide.html ファイルにあります。(BZ#1418459)

pcsc-lite インターフェイスは最大 32 個のデバイスをサポートするようになりました

Red Hat Enterprise Linux 7.6 では、pcsc-lite スマートカードインターフェイスがサポートするデバイスの数が 16 から 32 に増加しました。(BZ#1516993)

tuned がバージョン 2.10.0 にリベース

tuned パッケージがアップストリームバージョン 2.10.0 にアップグレードされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と機能拡張が提供されています。
主な変更点は、以下のとおりです。
  • 追加された mssql プロファイル (別の tuned-profiles-mssql サブパッケージで提供されます)
  • tuned-adm ツールは、エラーが発生した場合に関連するログスニペットを表示するようになりました。
  • 32 コアを超えるシステムでの CPU マスクの検証を修正しました (BZ# 1546598)

STOU FTP コマンドでは、一意のファイル名を生成するためのアルゴリズムが改良されました

STOU FTP コマンドを使用すると、ファイルをサーバーに転送し、一意のファイル名で保存できます。以前は、STOU コマンドは、コマンドの引数として指定されたファイル名を取得し、数値の接尾辞を追加し、接尾辞を 1 ずつ増やすことによってファイルの名前を作成していました。場合によっては、これにより競合状態が発生しました。その後、STOU を使用して同じファイル名のファイルをアップロードするスクリプトが失敗する可能性がありました。この更新プログラムは、競合状態を回避し、STOU を使用するスクリプトの機能を向上させる方法で一意のファイル名を作成するように STOU を変更します。STOU を使用して一意のファイル名を生成するための改善されたアルゴリズムを有効にするには、次の行を追加して設定ファイル (通常は /etc/vsftpd/vsftpd.conf) で better_stou オプションを有効にします。
better_stou=YES (BZ#1479237)

rsyslog imfile でシンボリックリンクへの対応

今回の更新で、rsyslog imfile モジュールのパフォーマンスが向上し、設定オプションが増えました。これにより、より複雑なファイル監視のユースケースにモジュールを使用できるようになります。rsyslog のユーザーは、設定されたパスに沿った任意の場所で glob パターンを持つファイルモニターを使用し、以前のバージョンと比較してデータスループットが向上してシンボリックリンクターゲットをローテーションできるようになりました。(BZ#1531295)

新しい rsyslog モジュール: omkafka

kafka 集中型データストレージシナリオを有効にするには、新しい omkafka モジュールを使用して、kafka インフラストラクチャーにログを転送できるようになりました。(BZ#1482819)

新しい rsyslog モジュール: mmkubernetes

他のログコレクターではなく rsyslog を使用し、kubernetes コンテナーのメタデータが必要なシナリオを有効にするために、新しい mmkubernetes モジュールが Red Hat Enterprise Linux に追加されました。(BZ#1539193)

第18章 ストレージ

NVMe ドライバーがバージョン 4.17-rc1 にリベースされました

NVMe ドライバーはアップストリームバージョン 4.17-rc1 にリベースされ、以前のバージョンに比べて多くのバグ修正と機能強化が提供されています。注目すべき変更点は次のとおりです。
  • リモートダイレクトメモリーアクセス (RDMA) 上の Nonvolatile Memory Express (NVMe) のエラー処理の改善を追加しました。
  • RDMA トランスポート経由の接続を維持するための修正を追加しました
このドライバーは、データ整合性フィールド/データ整合性拡張機能 (DIF/DIX) 保護情報の実装をサポートしておらず、NVMe-over-Fabrics トランスポート上のマルチパスもサポートしていないことに注意してください。(BZ#1515584)

NVMe/FC は Broadcom Emulex ファイバーチャネルアダプターで完全にサポートされています

NVMe over Fibre Channel (NVMe/FC) トランスポートタイプは、Broadcom Emulex ファイバーチャネル 32Gbit アダプターと使用する場合、イニシエーターモードで完全にサポートされるようになりました。
Red Hat Enterprise Linux に同梱されていた RDMA (Remote Direct Memory Access) プロトコルに加えて、NVMe over Fibre Channel が、NVMe (Nonvolatile Memory Express) プロトコルのファブリックトランスポートタイプとして追加されました。
lpfc ドライバーで NVMe/FC を有効にするには、/etc/modprobe.d/lpfc.conf ファイルに以下のオプションを追加します。
lpfc_enable_fc4_type=3
この機能は、Red Hat Enterprise Linux 7.5 のテクノロジープレビューとして導入されました。lpfc 以外のドライバーはまだテクノロジープレビューのままです。詳細については、テクノロジープレビューの部分を参照してください。
その他の制限:

DM Multipath でプロトコルごとにパスのブラックリストまたはホワイトリストが可能になりました

Device Mapper Multipath (DM Multipath) は、blacklist および blacklist_Exceptions 設定セクションの protocol 設定オプションをサポートするようになりました。これにより、scsinvme など、使用するプロトコルに基づいてパスをブラックリストまたはホワイトリストに登録できます。SCSI デバイスの場合は、scsi:fcp または scsi:iscsi などのトランスポートを指定することもできます。(BZ#1593459)

パス障害を表示するために 、multipathd show paths format コマンドに新しい %0 ワイルドカードが追加されました

multipathd show paths format コマンドは、パス障害を表示するための %0 ワイルドカードをサポートするようになりました。このワイルドカードのサポートにより、ユーザーはマルチパスデバイスでどのパスに障害が発生したかを追跡しやすくなります。(BZ#1554516)

新しい all_tg_pt マルチパス設定オプション

multipath.conf 設定ファイルの defaults セクションと devices セクションで、all_tg_pts パラメーターがサポートされるようになりました。デフォルトは no です。mpathpersist がキーを登録するときにこのオプションが yes に設定されていると、1 つのホストから 1 つのターゲットポートに登録されたキーは、1 つのホストからすべてのターゲットポートに送信されるものとして扱われます。一部のアレイ、特に EMC VNX は、予約を 1 つのホストとすべてのターゲットポートの間として扱います。mpathpersist が同じように機能しないと、予約の競合が発生します。(BZ#1541116)

DIF/DIX (Data Integrity Field/Data Integrity Extension) への対応

DIF/DIX は、ハードウェアベンダーが認定しており、RHEL 上の特定の HBA およびストレージアレイ設定を完全にサポートしている場合に限り、完全にサポートされます。DIF/DIX は他の設定ではサポートされません。ブートデバイスでの使用はサポートされておらず、仮想化ゲストでもサポートされていません。Red Hat は、DIF/DIX が有効な場合の ASMLib の使用をサポートしません。DIF/DIX は、ストレージデバイスで有効/無効になります。これは、そのアプリケーションまでのさまざまな層 (そのアプリケーションも含む) に関与します。ストレージデバイスで DIF をアクティベートする方法は、デバイスによって異なります。
DIF/DIX 機能の詳細は DIF/DIX (別名 PI) はどのような機能ですか ? Red Hat のサポート対象ですか ? を参照してください。(BZ#1649493)

第19章 システムおよびサブスクリプション管理

cockpit はバージョン 173 にリベースされました

cockpit ブラウザーベースの管理コンソールを提供する Cockpit パッケージがバージョン 173 にアップグレードされました。このバージョンでは、多くのバグ修正と機能強化が提供されています。主な変更点は、以下のとおりです。
  • メニューとナビゲーションがモバイルブラウザーで動作できるようになりました。
  • Cockpit は、Cockpit の Web サーバーの代替 Kerberos キータブをサポートするようになり、Single Sign-On (SSO) の設定が可能になります。
  • Cockpit Web サーバーの Kerberos キータブの自動セットアップ。
  • FreeIPA for Cockpit による SSO の自動設定が可能です。
  • Cockpit は、Cockpit の Web サーバーの FreeIPA SSL 証明書を要求します。
  • cockpit には、システムのフロントページに利用可能なパッケージの更新と不足している登録が表示されます。
  • ファイアウォールインターフェイスが追加されました。
  • ユーザーインターフェイスのハングや大きなファイルのダウンロード時の無制限のメモリー使用を回避するフロー制御が追加されました。
  • Chrome のターミナルの問題が修正されました。
  • cockpit は、数値、時刻、日付を適切にローカライズするようになりました。
  • 管理者以外のユーザーとしてアクセスするとサブスクリプションページがハングする問題が修正されました。
  • Log in が適切にローカライズされるようになりました。
  • root 権限が利用可能かどうかのチェックが、FreeIPA 管理者でも機能するように改善されました。(BZ#1568728、BZ#1495543、BZ#1442540、BZ#1541454、BZ#1574630)

reposync はデフォルトで、場所が宛先ディレクトリー外にあるパッケージをスキップするようになりました

以前は、reposync コマンドはリモートリポジトリーで指定されたパッケージへのパスをサニタイズしなかったため、安全ではありませんでした。CVE-2018-10897 のセキュリティー修正により、指定された宛先ディレクトリーの外にパッケージを保存しないように reposync のデフォルトの動作が変更されました。元の安全でない動作を復元するには、新しい --allow-path-traversal オプションを使用します。(BZ#1609302、BZ#1600618)

yum clean all コマンドでディスク使用量の概要が出力されるようになりました。

yum clean all コマンドを使用すると、次のヒントが常に表示されました。
Maybe you want: rm -rf /var/cache/yum
今回の更新により、ヒントが削除され、yum clean all は、yum clean all の影響を受けなかった残りのリポジトリーのディスク使用量の概要を出力するようになりました (BZ# 1481220)。

yum versionlock プラグインは、yum update コマンドの実行時にブロックされているパッケージを表示するようになりました。

以前は、RPM パッケージをロックするために使用される yum versionlock プラグインは、更新から除外されたパッケージに関する情報を表示しませんでした。その結果、yum update コマンドの実行時にそのようなパッケージが更新されないという警告はユーザーに表示されませんでした。この更新により、yum のバージョンロック が変更されました。プラグインは、除外されるパッケージ更新の数に関するメッセージを出力するようになりました。さらに、新しい status サブコマンドがプラグインに追加されました。yum versionlock status コマンドは、プラグインによってブロックされている利用可能なパッケージ更新のリストを出力します。(BZ#1497351)

repotrack コマンドが --repofrompath オプションをサポートするようになりました。

--repofrompath optionは、repoquery および repoclosure コマンドですでにサポートされていますが、repotrack コマンドに追加されました。その結果、root 以外のユーザーは、権限を昇格させることなく、追跡するカスタムリポジトリーを追加できるようになりました。(BZ#1506205)

サブスクリプションマネージャーは rhsm.confproxy_port 設定を尊重するようになりました。

以前は、サブスクリプションマネージャーは、/etc/rhsm/rhsm.conf ファイルからのデフォルトの proxy_port 設定への変更を考慮しませんでした。その結果、ユーザーが proxy_port の値を変更した後でも、デフォルト値 3128 が使用されました。
この更新により、基礎となるソースコードが修正され、サブスクリプションマネージャーはデフォルトの proxy_port 設定への変更を考慮するようになりました。ただし、/etc/rhsm/rhsm.confproxy_port 値を変更するには、selinux ポリシーの変更が必要です。デフォルトの proxy_port を変更するときに selinux 拒否を回避するには、rhsmcertd デーモンプロセスを利用して次のコマンドを実行します。
semanage port -a -t squid_port_t -p tcp <new_proxy_port>
(BZ#1576423)

新しいパッケージ: sos-collector

sos-collector は、マルチノード環境から sosreport を収集するユーティリティーです。sos-collector はサポートケースのデータ収集を容易にし、環境にネットワークアクセスできるノードまたは管理者のローカルワークステーションから実行できます。(BZ#1481861)

第20章 仮想化

virt-v2v は仮想マシンの CPU トポロジーを変換します

この更新により、virt-v2v ユーティリティーは、変換された仮想マシン (VM) の CPU トポロジーを保持します。これにより、変換後も VM CPU が変換前と同じように動作するようになり、潜在的な実行時の問題が回避されます。(BZ#1541908)

virt-v2v は仮想マシンを RHV に直接インポートできます

virt-v2v ユーティリティーは、変換された仮想マシン (VM) を Red Hat Virtualization (RHV) クライアントに直接出力できるようになりました。その結果、Red Hat Virtualization Manager (RHVM) を使用して virt-v2v によって変換された VM をインポートすることが、より簡単、より速く、より信頼性が高くなりました。
この機能が正しく動作するには、RHV バージョン 4.2 以降が必要であることに注意してください。(BZ#1557273)

i6300esb ウォッチドッグが libvirt でサポートされるようになりました

この更新により、libvirt API は i6300esb ウォッチドッグデバイスをサポートします。その結果、KVM 仮想マシンはこのデバイスを使用して、ゲスト OS が応答しなくなったり予期せず終了した場合にゲストのコアダンプを保存するなど、指定されたアクションを自動的にトリガーできます。(BZ#1447169)

Red Hat Enterprise Linux VM に準仮想化クロックが追加されました

この更新により、準仮想化された sched_clock() 関数が Red Hat Enterprise Linux カーネルに統合されました。これにより、VMWare ハイパーバイザー上で実行される Red Hat Enterprise Linux 仮想マシン (VM) のパフォーマンスが向上します。
この機能はデフォルトで有効になっていることに注意してください。これを無効にするには、カーネルコマンドラインに no-vmw-sched-clock オプションを追加します。(BZ#1507027)

VNC コンソールは IBM Z でサポートされています

この更新により、IBM Z アーキテクチャーで実行されているゲストで virtio-gpu カーネル設定が有効になります。その結果、IBM Z ホスト上の KVM ゲストは、VNC コンソールを使用してグラフィカル出力を表示できるようになりました。(BZ#1570090)

QEMU ゲストエージェント診断の強化

qemu-guest-agents と VDSM の最新バージョンとの互換性を維持するために、多くの機能が最新のアップストリームバージョンからバックポートされました。
これらには、qemu-get-host-nameqemu-get-usersqemu-get-osinfo、および qemu-get-timezone コマンドの追加が含まれており、QEMU ゲストエージェントの診断機能が向上します。(BZ#1569013)

第21章 Atomic Host とコンテナー

Red Hat Enterprise Linux Atomic Host

Red Hat Enterprise Linux Atomic Host は、Linux コンテナーの実行のために最適化された安全かつ軽量で、フットプリントを最小限に抑えたオペレーティングシステムです。最新の新機能、既知の問題、テクノロジープレビューについては、Atomic Host and Containers Release Notes を参照してください。

第22章 Red Hat Software Collections

Red Hat Software Collections とは、動的なプログラミング言語、データベースサーバー、関連パッケージを提供する Red Hat のコンテンツセットのことで、AMD64 および Intel 64 アーキテクチャー、64 ビット ARM アーキテクチャー、IBM Z、ならびに IBM POWER (リトルエンディアン) 上の Red Hat Enterprise Linux 7 の全サポートリリースにインストールして使用できます。また、特定のコンポーネントが、AMD64 および Intel 64 アーキテクチャー上の Red Hat Enterprise Linux 6 の全サポートリリースに向けて提供されています。
Red Hat Developer Toolset は、Red Hat Enterprise Linux プラットフォームで作業する開発者向けに設計されています。GNU Compiler Collection、GNU Debugger、その他の開発用ツールやデバッグ用ツール、およびパフォーマンス監視ツールの現行バージョンを提供します。Red Hat Developer Toolset は、別の Software Collection として提供されています。
Red Hat Software Collections で配信される動的言語、データベースサーバーなどのツールは Red Hat Enterprise Linux で提供されるデフォルトのシステムツールに代わるものでも、これらのデフォルトのツールよりも推奨されるツールでもありません。Red Hat Software Collections では、scl ユーティリティーに基づく代替のパッケージ化メカニズムを使用して、パッケージの並列セットを提供しています。Red Hat Software Collections を利用すると、Red Hat Enterprise Linux で別のバージョンのパッケージを使用することもできます。scl ユーティリティーを使用すると、いつでも実行するパッケージバージョンを選択できます。
重要
Red Hat Software Collections のライフサイクルおよびサポート期間は、Red Hat Enterprise Linux に比べて短くなります。詳細は、Red Hat Software Collections Product Life Cycle を参照してください。
セットに含まれるコンポーネント、システム要件、既知の問題、使用方法、および各 Software Collection の詳細は、Red Hat Software Collections documentation を参照してください。
このソフトウェアコレクション、インストール、使用方法、既知の問題などに含まれるコンポーネントの詳細は、Red Hat Developer Toolset のドキュメント を参照してください。

パート II. デバイスドライバー

ここでは、Red Hat Enterprise Linux 7.6 で新規または更新されたすべてのデバイスドライバーの包括的な一覧を提供します。

第23章 新しいドライバー

ネットワークドライバー

  • Thunderbolt ネットワークドライバー (thunderbolt-net.ko.xz)。
  • AMD 10 ギガビットイーサネットドライバー (amd-xgbe.ko.xz)。

ストレージドライバー

  • コマンドキューホストコントローラーインターフェイスドライバー (cqhci.ko.xz)。

グラフィックスドライバーおよびその他のドライバー

  • DRM GPU スケジューラー (gpu-sched.ko.xz)。
  • クローズドハッシュテーブル (chash.ko.xz)。
  • RMI4 SMBus ドライバー (rmi_smbus.ko.xz)。
  • RMI バス。
  • RMI F03 モジュール (rmi_core.ko.xz)。
  • Dell WMI 記述子ドライバー (dell-wmi-descriptor.ko.xz)。
  • Intel® PMC コアドライバー (intel_pmc_core.ko.xz)。
  • Intel® WMI Thunderbolt フォースパワードライバー (intel-wmi-thunderbolt.ko.xz)。
  • ACPI ハードウェアウォッチドッグ (WDAT) ドライバー (wdat_wdt.ko.xz)。
  • トリガーされたバッファーをセットアップするための IIO ヘルパー関数 (industrialio-triggered-buffer.ko.xz)。
  • HID センサー圧力 (hid-sensor-press.ko.xz)。
  • HID センサーデバイスの回転 (hid-sensor-rotation.ko.xz)。
  • HID センサー傾斜計 3D (hid-sensor-incl-3d.ko.xz)。
  • HID センサーのトリガー処理 (hid-sensor-trigger.ko.xz)。
  • HID センサーの共通属性処理 (hid-sensor-iio-common.ko.xz)。
  • HID センサー磁力計 3D (hid-sensor-magn-3d.ko.xz)。
  • HID センサー ALS (hid-sensor-als.ko.xz)。
  • HID センサー Proximity (hid-sensor-prox.ko.xz)。
  • HID センサージャイロスコープ 3D (hid-sensor-gyro-3d.ko.xz)。
  • HID センサーアクセル 3D (hid-sensor-accel-3d.ko.xz)。
  • HID センサーハブドライバー (hid-sensor-hub.ko.xz)。
  • HID センサーのカスタムおよび汎用センサードライバー (hid-sensor-custom.ko.xz)。

第24章 更新されたドライバー

ストレージドライバーの更新

  • Microsemi スマートファミリーコントローラードライバー (smartpqi.ko.xz) がバージョン 1.1.4-115 に更新されました。
  • HP Smart Array Controller ドライバー (hpsa.ko.xz) がバージョン 3.4.20-125-RH1 に更新されました。
  • Emulex LightPulse Fibre Channel SCSI ドライバー (lpfc.ko.xz) がバージョン 0:12.0.0.5 に更新されました。
  • Avago MegaRAID SAS ドライバー (megaraid_sas.ko.xz) がバージョン 07.705.02.00-rh1 に更新されました。
  • Dell PERC2、2/Si、3/Si、3/Di、Adaptec Advanced Raid Products、HP NetRAID-4M、IBM ServeRAID & ICP SCS ドライバー (aacraid.ko.xz) がバージョン 1.2.1[50877]-custom に更新されました。
  • QLogic FastLinQ 4xxxx iSCSI モジュールドライバー (qedi.ko.xz) がバージョン 8.33.0.20 に更新されました。
  • QLogic Fibre Channel HBA ドライバー (qla2xxx.ko.xz) がバージョン 10.00.00.06.07.6-k に更新されました。
  • QLogic QEDF 25/40/50/100Gb FCoE ドライバー (qedf.ko.x) がバージョン 8.33.0.20 に更新されました。
  • LSI MPT Fusion SAS 3.0 デバイスドライバー (mpt3sas.ko.xz) がバージョン 16.100.01.00 に更新されました。
  • LSI MPT Fusion SAS 2.0 デバイスドライバー (mpt2sas.ko.xz) がバージョン 20.103.01.00 に更新されました。

ネットワークドライバーの更新

  • realtek RTL8152/RTL8153 Based USB Ethernet Adapters のドライバー (r8152.ko.xz) がバージョン v1.09.9 に更新されました。
  • VMware vmxnet3 virtual NIC ドライバー (vmxnet3.ko.xz) がバージョン 1.4.14.0-k に更新されました。
  • Intel® Ethernet Connection XL710 ネットワークドライバー (i40e.ko.xz) がバージョン 2.3.2-k に更新されました。
  • Intel® 10 Gigabit Virtual Function ネットワークドライバー (ixgbevf.ko.xz) がバージョン 4.1.0-k-rh7.6 に更新されました。
  • Intel® 10 Gigabit PCI Express Network ドライバー (ixgbe.ko.xz) がバージョン 5.1.0-k-rh7.7 に更新されました。
  • Intel® XL710 X710 Virtual Function Network ドライバー (i40evf.ko.xz) がバージョン 3.2.2-k に更新されました。
  • Intel® Ethernet Switch Host Interface ドライバー (fm10k.ko.xz) がバージョン 0.22.1-k に更新されました。
  • Broadcom BCM573xx ネットワークドライバー (bnxt_en.ko.xz) がバージョン 1.9.1 に更新されました。
  • Cavium LiquidIO インテリジェントサーバーアダプタードライバー (liquidio.ko.xz) がバージョン 1.7.2 に更新されました。
  • Cavium LiquidIO インテリジェントサーバーアダプター仮想機能ドライバー (liquidio_vf.ko.xz) がバージョン 1.7.2 に更新されました。
  • Elastic Network Adaptor (ENA) ドライバー (ena.ko.xz) がバージョン 1.5.0K に更新されました。
  • aQuantia Corporation ネットワークドライバー (atlantic.ko.xz) がバージョン 2.0.2.1-kern に更新されました。
  • QLogic FastLinQ 4xxxx Ethernet ドライバー (qede.ko.xz) がバージョン 8.33.0.20 に更新されました。
  • QLogic FastLinQ 4xxxx コアモジュールドライバー (qed.ko.xz) がバージョン 8.33.0.20 に更新されました。
  • Cisco VIC イーサネット NIC ドライバー (enic.ko.xz) がバージョン 2.3.0.53 に更新されました。

グラフィックドライバーおよびその他のドライバーの更新

  • VMware メモリーコントロール (バルーン) ドライバー (vmw_balloon.ko.xz) がバージョン 1.4.1.0-k に更新されました。
  • HP ウォッチドッグドライバー (hpwdt.ko.xz) がバージョン 1.4.0-RH1k に更新されました。
  • VMware SVGA デバイス (vmwgfx.ko.xz) のスタンドアロン drm ドライバーがバージョン 2.14.1.0 に更新されました。

パート III. 主なバグ修正

このパートでは、Red Hat Enterprise Linux 7.6 で修正された、ユーザーに重大な影響を与えるバグについて説明します。

第25章 認証および相互運用性

Directory Server は、NSS でサポートされるすべての暗号を使用した証明書をサポートするようになりました。

Directory Server の制限により、管理者は RSA 暗号と Fortezza 暗号のみを使用できました。その結果、ECC 証明書など、別の暗号で作成された証明書はサポートされませんでした。この更新により、この制限が削除されます。その結果、管理者は、Directory Server で TLS を設定するときに、基盤となるネットワークセキュリティーサービス (NSS) データベースでサポートされているすべての暗号を含む証明書を使用できるようになりました。(BZ#1582747)

Directory Server は CSN を正しく生成します

Directory Server レプリケーショントポロジーでは、タイムスタンプに基づいて変更シーケンス番号 (CSN) を使用して更新が管理されます。新しい CSN は、レプリカ更新ベクトル (RUV) に存在する最も高い CSN よりも高くなければなりません。サーバーが最新の CSN と同じ秒内に新しい CSN を生成する場合、シーケンス番号は確実に大きくなるように増加されます。ただし、最新の CSN と新しい CSN が同一である場合、シーケンス番号は増加しませんでした。この状況では、新しい CSN は、レプリカ ID を除いて、最新のものと同一でした。その結果、特定の状況では、ディレクトリー内の新しい更新が最新の更新よりも古いものとして表示されました。今回の更新により、Directory Server はシーケンス番号が最新の番号以下の場合に CSN を増やします。その結果、新しい更新は最新のデータよりも古いとは見なされなくなりました。(BZ#1559945)

client-cert-request ユーティリティーが ECC 証明書の CSR の作成に失敗しなくなりました

以前は、Certificate System の client-cert-request ユーティリティーの generatePkcs10Request メソッドは、曲線と長さのパラメーターをマッピングできませんでした。その結果、ユーティリティーは楕円曲線暗号 (ECC) 証明書の証明書署名要求 (CSR) を作成できませんでした。この問題が修正されました。その結果、client-cert-request を使用して ECC 証明書の CSR を作成すると、期待どおりに機能します。(BZ#1549632)

pkiconsole ユーティリティーは、空の式を含む ACL を受け入れなくなりました

Certificate System サーバーは、無効なアクセスコントロールリスト (ACL) の保存を拒否します。その結果、空の式を含む ACL を保存すると、サーバーは更新を拒否し、pkiconsole ユーティリティーは StringIndexOutOfBoundsException エラーを表示しました。今回の更新により、ユーティリティーは空の ACL 式を拒否します。その結果、無効な ACL は保存できなくなり、エラーは表示されなくなります。(BZ#1987373)

ECC キーを使用した CMC CRMF リクエストが正しく動作する

以前は、検証中に、Certificate System が CMC 証明書要求メッセージフォーマット (CRMF) 要求の ECC 公開キーを誤ってエンコードしていました。その結果、CRMF の Certificate Management over CMS (CMC) を使用した ECC 証明書の要求は失敗しました。この問題は修正され、その結果、ECC キーを使用した CMC CRMF リクエストは期待どおりに機能します。(BZ#1580394)

ECC キーを使用した Certificate System サブシステムのインストールが失敗しなくなりました

以前は、Certificate System のインストール手順のバグにより、ECC キーを使用した Key Recovery Authority (KRA) のインストールが失敗していました。この問題を解決するために、RSA サブシステムと ECC サブシステムの両方を自動的に処理するようにインストールプロセスが更新されました。その結果、ECC キーを使用したサブシステムのインストールは失敗しなくなりました。(BZ#1568615)

Directory Server クライアントは、匿名リソース制限によってランダムに制限されなくなりました

以前は、Directory Server は最初の操作、bind または接続がいつ開始されたかを記憶していませんでした。その結果、サーバーは特定の状況で認証されたクライアントに匿名リソース制限を適用しました。この更新により、Directory Server は認証されたクライアント接続を適切にマークします。その結果、正しいリソース制限が適用され、認証されたクライアントは匿名のリソース制限によってランダムに制限されなくなります。(BZ#1515190)

Directory Server のスレッド処理がシリアル化されました

受信レプリケートセッションでは、レプリケート操作は、前の操作が完了した場合にのみ処理する必要があります。特定の状況では、セッション開始操作を処理したスレッドが、レプリケートされた操作の読み取りと処理を継続しました。その結果、2 つのレプリケート操作が並行して実行され、親エントリーが追加される前に子の add 操作が完了するなどの不整合が発生しました。今回の更新により、セッション開始操作を処理するスレッドは、読み取りバッファーで一部の操作が利用可能な場合でも、それ以降の操作を処理しなくなりました。その結果、前述のシナリオでは不一致は発生しなくなります。(BZ#1552698)

Directory Server の memberOf 属性の削除が正しく機能する

管理者が Directory Server 内のグループをあるサブツリーから別のサブツリーに移動すると、memberOf プラグインは古い値を持つ memberOf 属性を削除し、影響を受けるユーザーエントリーに新しいグループの識別名 (DN) を持つ新しい memberOf 属性を追加します。以前は、古いサブツリーが memberOf プラグインのスコープ内にない場合、値が存在しないため、古い memberOf 属性の削除は失敗していました。その結果、プラグインは新しい memberOf 値を追加せず、ユーザーエントリーに不正な memberOf 値が含まれていました。今回の更新により、プラグインは古い値を削除するときにリターンコードをチェックするようになりました。戻りコードが no such value である場合、プラグインは新しい memberOf 値のみを追加します。結果として、memberOf 属性情報は正しいことになります。(BZ#1551071)

PBKDF2_SHA256 パスワード記憶スキームが Directory Server で使用できるようになりました

Red Hat Directory Server インスタンスがバージョン 10.1.0 以前を使用してインストールされ、その後更新された場合、更新スクリプトはパスワードベースのキー導出関数バージョン 2 (PBKDF2) プラグインを有効にしませんでした。その結果、PBKDF2_SHA256 パスワード保存スキームは 、nsslapd-rootpwstoragescheme および passwordStorageScheme パラメーターで使用できませんでした。この更新により、プラグインが自動的に有効になります。その結果、管理者は PBKDF2_SHA256 パスワード保存スキームを使用できるようになりました。(BZ#1576485)

アクティブリストから接続を削除しても Directory Server がクラッシュしなくなりました

Directory Server は、確立された接続をアクティブリストで管理します。スレッドが接続にクローズのフラグを立てると、サーバーは接続にアクティブなスレッドがなくなるまで待機して、アクティブリストから接続を削除します。状況によっては、アクティブなスレッドの数が実際のスレッド数よりも少なくなることがあります。このシナリオでは、Directory Server は接続をアクティブリストから移動し、無効としてフラグを立てます。接続が無効であることを検出した残りの別のスレッドも、その接続をアクティブリストから削除しようとします。ただし、アクティブリストから接続を削除するコードは、接続に有効なリストポインターがあることを前提としています。接続がアクティブリストにないためにポインターが無効な場合、Directory Server は予期せず終了します。今回の更新により、サーバーはリストポインターを使用する前に、リストポインターが有効であることを確認するようになりました。その結果、アクティブリストから接続を削除しようとしてもサーバーがクラッシュしなくなりました。(BZ#1566444)

ディスク監視機能は、ディスク容量が不足すると Directory Server をシャットダウンします。

Directory Server のエラーログレベルの設定方法が変更されたため、Directory Server のディスク監視機能は、エラーログレベルがデフォルトレベルに設定されていることを検出できませんでした。その結果、ファイルシステムがいっぱいになったときに Directory Server が正しくシャットダウンされませんでした。ディスク監視機能がエラーレベルをチェックする方法が更新されました。その結果、ディスク容量が少ない場合、ディスク監視はサーバーを正しくシャットダウンするようになりました。(BZ#1568462)

Directory Server は、entrydn 属性で存在しない DN を検索するときに警告を記録しなくなりました

以前は、entrydn 属性に設定された存在しない識別名 (DN) を検索すると、Directory Server がエラーログに警告を記録していました。この更新により、サーバーは、entrydn 属性が一致を見つけられなかった場合の状況を正しく処理できるようになりました。その結果、サーバーは誤解を招く警告をログに記録しなくなりました。(BZ#1570033)

CRYPT パスワード保存スキームを使用しているときに pwdhash ユーティリティーがクラッシュしなくなりました

以前は、pwdhash ユーティリティーは、CRYPT パスワード保存スキームを使用してハッシュを作成するときに、無効なミューテックスロックを使用していました。その結果、pwdhash はセグメンテーション違反エラーで失敗しました。今回の更新により、ユーティリティーはロックを必要としない再入可能形式の crypt() 関数を使用するようになりました。その結果、CRYPT パスワード保存スキームを使用しているときに pwdhash がクラッシュしなくなりました。(BZ#1570649)

Directory Server Pass-through プラグインは、STARTTLS コマンドを使用した暗号化接続をサポートするようになりました。

以前は、STARTTLS コマンドを使用して暗号化が開始された場合、Directory Server の Pass-through プラグインは暗号化された接続をサポートしていませんでした。この問題は修正され、Pass-through プラグインは STARTTLS コマンドを使用する接続をサポートするようになりました。(BZ#1581737)

chain on update が有効になっている場合、パスワードポリシー機能の使用は正しく機能します。

Directory Server 読み取り専用コンシューマーでは、パスワードを変更する必要があるユーザーをマークするフラグが接続自体に設定されているため、Password must be changed after reset パスワードポリシー設定が強制されませんでした。この設定が chain on update 機能で使用された場合、フラグは失われていました。その結果、パスワードポリシー機能は動作しませんでした。この更新により、サーバーは chain on update 接続プロパティーのフラグを適切に設定します。その結果、パスワードポリシー機能は正しく動作します。(BZ#1582092)

Directory Server で詳細なパスワードポリシーが有効になっている場合のパフォーマンスの向上

検索で shadowAccount エントリーが評価されると、Directory Server はエントリーにシャドウ属性を追加します。詳細なパスワードポリシーが有効な場合、shadowAccount エントリーに独自の pwdpolicysubentry ポリシー属性を含めることができます。以前は、この属性を取得するために、サーバーは各 shadowAccount エントリーの内部検索を開始していましたが、エントリーはすでにサーバーに認識されていたため、これは不要でした。今回の更新により、Directory Server は、エントリーが不明な場合にのみ内部検索を開始します。その結果、応答時間やスループットなどの検索のパフォーマンスが向上します。(BZ#1593807)

Directory Server は、最初のセッションの開始時にレプリカバインド DN グループのメンバーを取得するようになりました。

Directory Server レプリカは、レプリカ自体に更新を複製する権限のあるエントリーを定義します。エントリーが nsds5replicabinddngroup 属性に設定されたグループのメンバーである場合、グループは nsDS5ReplicaBindDnGroupCheckInterval 属性に設定された間隔に基づいて定期的に取得されます。サーバーがグループを取得した時点でエントリーがメンバーではない場合、このエントリーを使用して認証されたセッションには更新をレプリケートする権限がありません。この動作は、エントリーがグループのメンバーになり、サーバーが再度グループを取得するまで続きます。その結果、nsDS5ReplicaBindDnGroupCheckInterval に設定された最初の間隔の間、レプリケーションは失敗します。この更新により、サーバーはレプリカの作成時ではなく、最初のセッションの開始時にグループを取得します。その結果、グループは最初のチェック時に考慮されます。(BZ#1598478)

default という名前での Directory Server バックエンドの作成がサポートされるようになりました。

以前は、default という名前が Directory Server で予約されていました。その結果、default という名前のバックエンドの作成に失敗しました。今回の更新により、Directory Server はこの名前を予約しなくなり、管理者は default という名前のバックエンドを作成できるようになりました。(BZ#1598718)

Directory Server SNMP MIB 定義の更新

以前は、389-ds-base パッケージによって提供される簡易ネットワーク管理プロトコル (SNMP) 管理情報ベース (MIB) 定義は、RFC 2578 で定義されている管理情報バージョン 2 (SMIv2) の構造に準拠していませんでした。その結果、lint ユーティリティーはエラーを報告しました。定義が更新され、その結果、MIB 定義は SMIv2 仕様 (BZ# 1525256) に準拠するようになりました。

rpc.yppasswddSELinux が無効になっている場合でもパスワードを更新するようになりました

以前は、SELinux セキュリティーモジュールがシステムで無効になっている場合、rpc.yppasswdd 更新関数は更新アクションを実行できませんでした。その結果、rpc.yppasswdd はユーザーパスワードを更新できませんでした。今回の更新により、rpc.yppasswdd は、passwd ファイルの SELinux コンテキストタイプを検出する前に、システムで SELinux が有効になっているかどうかをチェックします。その結果、rpc.yppasswdd は、説明されているシナリオでパスワードを正しく更新するようになりました。(BZ#1492892)

nsslapd-enable-nunc-stans パラメーターのデフォルトが off に変更されました

以前は、nucn-stans フレームワークが Directory Server でデフォルトで有効になっていましたが、このフレームワークは安定していません。その結果、デッドロックやファイル記述子のリークが発生する可能性があります。この更新により、nsslapd-enable-nunc-stans パラメーターのデフォルト値が off に変更されます。その結果、Directory Server は安定しました。(BZ#1614501)

第26章 クラスタリング

PCS はトークンを見つけて、ノード名に大文字が含まれるノードに接続できます。

以前は、PCS は大文字を含むノード名のトークンを見つけることができず、ノードが認証されていないというエラーを報告していました。これは、pcs cluster auth コマンドがすべてのノード名を PCS トークンファイルに保存する前に小文字にするために発生しました。この修正により、PCS はノード名を PCS トークンファイルに保存する前に小文字にしなくなりました。(BZ#1590533)

pcs は、failcount の正しい値を表示するようになりました。

Red Hat Enterprise Linux 7.5 リリース以降、pcs resource failedcount show コマンドは、これが正しい値でない場合でも、常に failcount 0 を表示しました。これは、Pacemaker でリソースの failcount の形式が変更されたために発生しました。この修正により、pcs ユーティリティーは新しい failcount 形式を解析できるようになり、正しい値が表示されます。(BZ#1588667)

クラスターの起動時に、JOIN フラッドのリスクを軽減するために、少し遅れて各ノードで corosync が開始されます。

すべてのノードで corosync を同時に開始すると、JOIN フラッドが発生し、一部のノードがクラスターに参加しない可能性があります。この更新により、この問題が発生するリスクを軽減するために、各ノードは少し遅れて corosync を開始します。(BZ#1987373)

新しい /etc/sysconfig/pcsd オプションにより、クライアントが起動する SSL/TLS 再ネゴシエーションの拒否

サーバーで TLS 再ネゴシエーションを有効にすると、クライアントが、新しいハンドシェイクを開始する再ネゴシエーション要求を送信できるようになります。ハンドシェイクの計算要件は、クライアントよりもサーバーの方が高くなります。これにより、サーバーが DoS 攻撃に対して脆弱になります。この修正により、再ネゴシエーションを拒否するための新しいオプションが /etc/sysconfig/pcsd 設定ファイルに追加されました。クライアントは、すべての接続に対してハンドシェイクを実行しても、サーバーへの複数の接続を開くことができることに注意してください。(BZ#1566382)

第27章 コンパイラーおよびツール

GDB は 64 ビット ARM アーキテクチャー上で非整列ウォッチポイントヒットを登録します

以前は、GDB デバッガーは、64 ビット ARM アーキテクチャー上の watchrwatch、および awatch GDB コマンドによって使用される、調整されていないハードウェアウォッチポイントに対する限定的なサポートのみを提供していました。その結果、そのようなシステムで実行されている GDB はいくつかのウォッチポイントヒットを登録できず、その後デバッグされたプログラムを停止しませんでした。
GDB は、この状況に対処するために拡張されました。その結果、非整列のものも含め、64 ビット ARM アーキテクチャー上のあらゆるハードウェアウォッチポイントを正しく処理できます。(BZ#1347993)

IBM Z アーキテクチャー上の GCC での Retpoline のサポート

この更新により、IBM Z アーキテクチャー上の GNU Compiler Collection (GCC) での retpoline 生成のサポートが追加されました。Retpolines は、CVE-2017-5715 で説明されている Spectre Variant 2 攻撃を軽減するオーバーヘッドを削減するためにカーネルによって使用される手法です。(BZ#1552021)

binutils リンカーは、絶対アドレスに対する再配置が発生したときに予期せず終了しなくなりました。

以前は、binutils パッケージのリンカーは、絶対アドレスに対する再配置を適切に処理できませんでした。結果として、このような再配置が発生すると、リンカーのセグメンテーション違反が発生しました。
リンカは絶対アドレスに対する再配置を処理できるように拡張されており、問題は発生しなくなりました。(BZ#1557346)

認証情報を GNOME キーリングに保存するヘルパーが git-gnome-keyring サブパッケージで利用できるようになりました

以前は、認証情報を GNOME キーリングに保存するヘルパーが git パッケージの一部であったため、git をインストールすると、GNOME コンポーネントが依存関係として自動的にインストールされました。この更新により、ヘルパーは別の git-gnome-keyring サブパッケージに移動されました。その結果、git インストールのサイズが小さくなります。
サブパッケージをインストールするには、以下を行います。
# yum install git-gnome-keyring
(BZ#1284081)

git instaweb は追加の設定なしで動作し、別のサブパッケージで利用できるようになりました。

以前は、git instaweb コマンドには Web サーバーが必要で、デフォルトのインストールでは機能しませんでした。この更新により、git instaweb は別の git-instaweb サブパッケージに移動されました。このサブパッケージは Apache Web サーバーに依存し、Web サーバーを自動的に使用するように設定されます。その結果、git-instaweb が インストールされている場合、追加の設定を行わなくても git instaweb が動作するようになりました。サブパッケージをインストールするには、以下を行います。
# yum install git-instaweb
(BZ#1213059)

man ユーティリティーは、深夜以降に gimme gimme gimme を出力しなくなりました。

この更新より前は、現地時間の 00:30 に標準エラー出力に gimme gimme gimme を出力するイースターエッグが man ユーティリティーにありました。その結果、特定の状況下では、予期しない出力が自動化ツールの誤解を招く可能性があります。この更新により、イースターエッグが削除され、上記の問題は発生しなくなります。(BZ#1515352)

sysctl で、カーネルパラメーターをリセットするための tuned が可能になりました

この更新より前は、sysctl のバグにより、カーネルパラメーターをデフォルト値に設定できませんでした。その結果、tuned ユーティリティーは sysctl を使用してデフォルトのカーネルパラメーターを設定できませんでした。この更新により、sysctl はカーネルパラメーターをリセットするためにデフォルト値を受け入れます。その結果、tuned は期待どおりに機能し、カーネルパラメーターをデフォルト値にリセットできます。(BZ#1507356)

ncat は UDP モードで環境変数を正しく設定するようになりました。

以前は、ncat ユーティリティーはユーザーデータグラムプロトコル (UDP) 接続の環境変数を適切に設定しませんでした。その結果、ユーザーのスクリプトは UDP モードで失敗しました。この更新により、いくつかの内部値が設定され、環境変数が適切に設定されるようになりました。(BZ#1573411)

ncat は、すべてのプロキシータイプに対してデフォルトの HTTP ポートを使用しなくなりました

以前は、Socks4Socks5 などの別のタイプのプロキシーが指定されている場合でも、HTTP プロキシーのデフォルトポートが使用されていました。その結果、ncat ユーティリティーは、デフォルト以外のポートを介してプロキシータイプに接続しようとしましたが、失敗しました。この更新では、HTTP プロキシーポートがデフォルトで使用されないようにコードが修正されます。その結果、ncat はプロキシータイプに応じて適切なデフォルトポートを設定するようになりました。(BZ#1546246)

JPEG 2000 イメージのデコードと変換が正しく動作するようになりました。

以前は、openjpeg ライブラリーのバグにより、JPEG 2000 イメージのデコードと変換が正しく動作しませんでした。この更新により、基礎となるソースコードが修正され、JPEG 2000 イメージのデコードと変換が期待どおりに動作するようになりました。(BZ#1553235)

strip は、新しい BFD ライブラリーバージョンを使用するツールで構築されたバイナリーファイルを不正に作成しなくなりました

以前は、ファイルが元々、strip よりも新しいバージョンの BFD ライブラリーを使用するツールによって作成された場合、strip ツールは無効なバイナリーファイルを作成しました。その結果、生成されたバイナリーファイルの実行が失敗し、解決できない再配置に関するエラーメッセージが生成されました。BFD は、将来の機能を含むコードを損傷するのではなく、将来の機能を認識できない状況を報告するように変更されました。その結果、この状況では strip はエラーメッセージを生成し、中止されるようになりました。(BZ#1553842)

プロセス共有の堅牢なミューテックスのバグを修正

以前は、POSIX スレッドの堅牢なミューテックスの実装のバグにより、そのようなミューテックスが回復できなくなる可能性がありました。その結果、インターフェイスのユーザーは、プロセスが終了することは確認できますが、ミューテックスを回復しようとした別のプロセスに EOWNERDEAD を返すことはできませんでした。この更新では、スレッドライブラリーと、堅牢なミューテックスのすべての既知の修正可能なバグが修正されます。(BZ#1401665)

別のコンテナー内のプロセスにアタッチすると、GDB サーバーが正しく動作しない

状況によっては、GDB デバッガーがコンテナー内で実行されている GDB サーバーに接続できず、コンテナーのデバッグが不可能ではないにしても、問題が発生していました。socketpair not available on this host が返されるバグが修正され、GDB と GDBserver の両方がコンテナーにデバッグできるようになりました。(BZ#1578378)

operf は、クラッシュせずに終了するプロセスのカーネルイベントサンプルを処理するようになりました。

以前は、Red Hat Enterprise Linux カーネル 4.14 は、終了プロセスのパフォーマンスイベントサンプルで返される PID 値を -1 に変更しました。その結果、カーネル perf イベントサブシステムによる -1 の使用は、operf によるフラグとしての -1 の内部使用と競合しました。このフラグは、プロセス情報を取得するために初期化作業が必要であることを示すために使用されました。ただし、その情報を取得しようとすると、operf がクラッシュしてしまいます。
この更新により、プロセス情報にフラグを立てるために別の値を使用するように oprofile コードが調整され、その結果、プロセスの終了に使用される -1 と競合しなくなります。(BZ#1561103)

SystemTap は完全なカーネルバックトレースを提供します

アドレス空間レイアウトのランダム化 (ASLR) に関連するカーネルの変更により、SystemTap ツールによって収集されたカーネルバックトレースが不完全でした。SystemTap は、この状況に対処するために拡張されました。その結果、SystemTap は完全なカーネルバックトレースを提供します。(BZ#1567356)

ドキュメントによると、fallocate() フラグが再び利用可能になりました

以前は、glibc パッケージの fcntl.h ヘッダーファイルには、fallocate () 関数のフラグが含まれていませんでした。その結果、マニュアルページに従って fallocate () を使用するプログラムはコンパイルされませんでした。欠落していたフラグは、<linux/falloc.h> ファイルを間接的に組み込むことによって追加され、そのようなプログラムのコンパイルが再び可能になりました。(BZ#1476120)

nscd ネットグループキャッシュが有効期限を適切に処理する

以前は、nscd サービスを使用してネットグループの LDAP リクエストをキャッシュすると、キャッシュ内の一部のエントリーが正しく期限切れにならない場合がありました。その結果、nscd キャッシュはサービスデータベース (LDAP など) を正しく反映しませんでした。キャッシュの有効期限コードが修正され、ネットグループの変更が再びキャッシュに正しく反映されます。(BZ#1505647)

llvm-private は、より新しいバージョンの libstdc++ ライブラリーと一緒に使用してもクラッシュしなくなりました

以前は、グラフィックスレンダリング用のドライバーを提供する llvm-private パッケージ内の実行可能ファイルは、libstdc++ ライブラリーに対して静的にリンクされていました。その結果、GLX、Mesa llvmpipe レンダラー、および異なる libstdc++ バージョンを使用してプログラムを実行すると、無効なポインターに関するメッセージが表示されて予期せず終了します。llvm-private が変更され、libstdc++ に対して静的にリンクされなくなりました。その結果、このドライバーを使用するプログラムは、この状況でも予期せず終了しなくなりました。(BZ#1417663)

第28章 ハードウェアの有効化

lsslot -cpci コマンドは PCI スロットタイプを正しく報告するようになりました。

この更新より前は、lsslot -cpci コマンドは PCI スロットタイプを <literal> 不明なスロットタイプ </literal> として報告していました。この更新により、バグが修正され、lsslot ユーティリティーは PCI スロットタイプを正しく報告します。(BZ#1592429)

drmgr -C コマンドにより、rpadlpar_io カーネルモジュールがロードされるようになりました。

以前は、drmgr -C コマンドはホットプラグタイプを選択しませんでした。その結果、rpadlpar_io カーネルモジュールは、ホットプラグタイプ pciphb、または slot のいずれかが明示的に選択された場合にのみロードされました。この更新により、基礎となるソースコードが修正され、コマンド drmgr -C がrpadlpar_io をロードするようになりました。(BZ#1540067)

診断ユーティリティーで CPU 周波数値が正しく表示されるようになりました。

CPU サイクルカウンターの遅延により、lscpu などの診断ユーティリティーが誤った CPU 周波数値を報告する場合がありました。この更新により、影響を受けるユーティリティーは正しい値を表示し、現在正確な値が検出できない場合はエラーを報告します。(BZ#1596121)

ppc64_cpu ユーティリティーが CPU 周波数の読み取り時に失敗しなくなりました

以前は、ppc64_cpu ユーティリティーは CPU 周波数を読み取るときに失敗していました。今回の更新により、システム内の CPU の数が CPU_SETSIZE より少ない場合、または CPU_SETSIZE スレッドのみが作成される場合、各 CPU にスレッドが作成されます。その結果、上記の問題は発生しなくなり、ppc64_cpu が 失敗することもなくなりました。(BZ#1628907)

第29章 インストールおよび起動

ネットワーク サービスが停止または再起動時にハングしなくなりました

以前は、特定のプロセスがネットワーク共有から実行されると、ネットワーク サービスが停止または再起動されるとハングする可能性がありました。pidof ユーティリティーを使用しないように initscripts パッケージにパッチが適用され、上記の問題は発生しなくなりました。(BZ#1559384)

KSH は/etc/init.d/functions の 処理に失敗しなくなりました

Korn シェル (KSH) は、配列定義と同じ行に単語 local が出現するコードを処理できません。これにより、以前は KSH が/etc/init.d/functions ファイルのソースに失敗する原因となっていました。この更新により、KSH の 制限に対する回避策が提供され、関数ファイルが期待どおりにソースされるようになりました。
KSH は/etc/init.d/functions ファイル内の一部の関数をまだ使用できない場合があることに注意してください。この更新では、/etc/init.d/functions のソーシング中に KSH が失敗しないようにするだけです。(BZ#1554364)

ルートファイルシステムのアンマウント時にディスクレス NFS クライアントがハングしなくなりました

以前は、ルートファイルシステムのアンマウント中に ネットワーク サービスが停止または再起動されると、まれにディスクレス NFS クライアントが応答しなくなることがありました。これは、systemd によって生成されたユニットファイルに誤った依存関係が含まれる場合があるために発生しました。
回避策が initscripts パッケージに適用されており、ディスクレス NFS クライアントが上記の状況でハングしなくなりました。(BZ#1572659)

機能していない systemctl reload network.service が 削除されました

initscript の技術的制限により機能しない systemctl reload network.service コマンドは削除され、これを使用すると適切な警告メッセージが表示されるようになりました。ネットワークサービスの新しい設定を正しく適用するには、代わりに restart コマンドを使用します。
~]# systemctl restart network.service
(BZ#1554690)

暗号化を有効にしているときにキックスタートファイルでパスフレーズが提供されていない場合、テキストモードでパスフレーズの入力を求めるプロンプトが表示されるようになりました。

この更新より前は、ディスク暗号化を有効にしてパスフレーズを提供しないキックスタートファイルでテキストモードインターフェイスを使用した場合、インストールはエラーで失敗していました。この更新では、提供されたキックスタートファイルで指定されたパーティション分割でパスフレーズが必要な場合、インストール中にユーザーにパスフレーズの入力を求めるプロンプトが表示されます。(BZ#1436304)

競合するパッケージを使用した cmdline キックスタートインストールでは、エラーメッセージが表示されるようになりました。

以前は、競合するパッケージを含む cmdline (非対話型、無人) キックスタートインストールが開始されると、インストールは失敗し、エラーメッセージが表示される前にマシンが再起動していました。
この更新により、再起動タイムアウトが 10 秒から 180 秒に増加し、適切なエラーメッセージが表示されるようになります。(BZ#1360223)

カスタムパーティショニング画面に、関連するストレージ設定エラーメッセージが表示されるようになりました。

以前は、設定変更後にカスタムパーティショニング画面のエラーメッセージが常に消去されるわけではありませんでした。その結果、現在のストレージ設定に関係のないエラーメッセージが表示されました。
この更新により、表示されるエラーメッセージがカスタムパーティショニング画面のストレージ設定に関連することが保証されます。(BZ#1535781)

インストールされたシステムでホスト名が正しく設定されるようになりました。

以前は、ブートオプションで設定された IPv6 静的設定からホスト名が正しく解析されませんでした。その結果、ip インストーラーのブートオプションで指定されたホスト名は、インストールされたシステム上で設定されませんでした。
ip インストーラーのブートオプションからのホスト名の解析が、IPv6 静的設定に対して修正されました。(BZ#1554271)

reqpart キックスタートコマンドは、ハードウェアプラットフォームに必要なパーティションのみを作成するようになりました。

以前は、キックスタートファイルで reqpart コマンドが指定されており、ハードウェアプラットフォームにパーティションが必要なかった場合、インストーラーは自動パーティション分割を実行しようとしました。その結果、インストールはエラーで失敗しました。
この更新により、reqpart Kickstart コマンドはハードウェアプラットフォームに必要なパーティションのみを作成するようになります。(BZ#1557485)

ブートオプション zfcp.allow_lun_scan を使用してインストールが開始され、インストールされたシステムに適用されます

以前は、ブートオプション zfcp.allow_lun_scan が インストールされたシステムに適用されず、その結果、インストールされたシステムはブートオプションなしで起動していました。
この更新により、ブートオプション zfcp.allow_lun_scan が インストールされたシステムに適用されます。(BZ#1561662)

clearpart キックスタートコマンドがディスクパーティションで使用できるようになりました

以前は、インストール中にキックスタートコマンド clearpart --list=<part> (<part> はディスク上のパーティション) を使用すると、ディスクに対しては機能しましたが、ディスクパーティションに対しては機能しませんでした。
その結果、Anaconda は次のメッセージを表示してインストールを停止しました。
Device <part> given in clearpart device list does not exist.
この更新では制限がなくなり、ディスクパーティションのクリアがサポートされます。(BZ#1561930)

第30章 カーネル

libcgroup は、 100 文字を超える cgroup サブシステムパラメーターの値を切り捨てなくなりました

以前は、cgroup サブシステムパラメーターの値の内部表現の長さは最大 100 文字に制限されていました。その結果、libcgroup ライブラリーは、カーネル内の一致する cgroup サブシステムパラメーターを表すファイルに値を書き込む前に、100 文字を超える値を切り捨てました。今回の更新により、libcgroup の cgroup サブシステムパラメーターの値の最大長が 4096 文字に拡張されました。その結果、libcgroup は、任意の長さの cgroup サブシステムパラメーターの値を正しく処理できるようになりました。(BZ#1549175)

mlx5 デバイスにはファームウェアの問題がなくなりました

以前は、mlx5 デバイスにファームウェアの問題が含まれており、システムの再起動後に特定の状況で mlx5 デバイスのリンクがドロップする原因となっていました。その結果、dmesg コマンドの出力に次のようなメッセージが表示されました。
mlx5_core 0000:af:00.0: Port module event[error]: module 0, Cable error, Bus stuck(I2C or data shorted)
この問題は、このデバイスの最新のファームウェアで修正されています。mlx5 デバイスの最新ファームウェアを入手してインストールする方法については、ハードウェアベンダーにお問い合わせください。(BZ#1636930)

第31章 Real-Time Kernel

タスクが適切にスケジュールされるのを妨げていた競合状態が修正されました

以前は、コンテキスト切り替え後、プリエンプションが有効になるのが早すぎました。コンテキスト切り替え後にタスクが別の CPU に移行された場合、ロードバランシング中に CPU と実行キューの間で不一致が発生することがありました。その結果、アイドル状態の CPU 上で実行可能なタスクが実行できなくなり、オペレーティングシステムが応答しなくなりました。この更新により、schedule_tail () 関数のプリエンプションが無効になります。その結果、スケジュール後の処理中の CPU マイグレーションが発生しなくなり、上記の不一致が防止されます。このバグが原因でオペレーティングシステムがハングすることはなくなりました。(BZ#1608672, BZ#1541534)

第32章 ネットワーク

virtio_net を使用すると不正なオフロードの警告が表示されなくなりました

以前は、ブリッジ接続で virtio_net ネットワークアダプターを使用すると、ユーザー空間プログラムがチェックサムオフロードなしでジェネリックセグメンテーションオフロード (GSO) パケットを生成し、カーネルに渡すことがありました。その結果、カーネルチェックサムオフロードコードによって不正なオフロード警告が不必要に表示されました。今回の更新では、パッチが適用され、カーネルはそのようなパケットに対する不正なチェックサムオフロードメッセージについて警告しなくなりました。(BZ#1544920)

L2TP シーケンス番号の処理が正しく機能するようになりました。

以前は、カーネルはレイヤ 2 トンネリングプロトコル (L2TP) シーケンス番号を適切に処理せず、RFC 3931 に準拠していませんでした。その結果、L2TP セッションが予期せず動作を停止しました。この更新により、パケット損失の場合にシーケンス番号を正しく処理するためのパッチが適用されました。その結果、ユーザーがシーケンス番号を有効にすると、L2TP セッションは説明したシナリオで期待どおりに機能します。(BZ#1527799)

カーネルは、tunnel_key モードが指定されていない場合でもクラッシュしなくなりました。

以前は、設定 モードまたは 設定解除 モードのどちらも設定で指定されていない場合、tunnel_key アクションルールの設定データの解析が正しくありませんでした。その結果、カーネルは不正なポインターを逆参照し、予期せず終了しました。この更新により、set または unset が指定されていない場合、カーネルは、tunnel_key を インストールしません。これにより、上述のシナリオでカーネルがクラッシュしなくなりました。(BZ#1554907)

sysctl net.ipv4.route.min_pmtu 設定で無効な値が設定されなくなりました

以前は、管理者が sysctl net.ipv4.route.min_pmtu 設定に指定した値は制限されていませんでした。その結果、管理者は net.ipv4.route.min_pmtu に負の値を設定できました。これにより、整数オーバーフローが発生して、一部のルートのパス最大送信単位 (MTU) が非常に大きな値に設定される場合がありました。この更新により、net.ipv4.route.min_pmtu の値が IPv4 の最小有効 MTU である >= 68 に設定されるように制限されます。その結果、net.ipv4.route.min_pmtu を 無効な値 (負の値または < 68) に設定できなくなりました。(BZ#1541250)

wpa_supplicant は、宛先アドレスがインターフェイスアドレスと一致しないパケットには応答しなくなりました

以前は、無差別 モードで設定された Linux インターフェイス上で wpa_supplicant が実行されている場合、受信した Extensible Authentication Protocol over LAN (EAPOL) パケットは、フレーム内の宛先アドレスに関係なく処理されました。ただし、wpa_supplicant は、インターフェイスがブリッジにスレーブされている場合にのみ宛先アドレスをチェックしました。その結果、場合によっては、宛先アドレスがインターフェイスアドレスではない場合に、wpa_supplicant が EAPOL パケットに応答していました。今回の更新では、宛先アドレスがインターフェイスアドレスと一致しないユニキャスト EAPOL パケットをカーネルが破棄できるようにするソケットフィルターが追加され、上記の問題は発生しなくなります。(BZ#1434434)

NetworkManager は 重複した IPv4 アドレスの検出に失敗しなくなりました

以前は、NetworkManager はarping プロセスのインスタンスを生成して、ネットワーク上の重複した IPv4 アドレスを検出していました。その結果、IPv4 重複アドレス検出 (DAD) に設定されたタイムアウトが短く、システムが過負荷になった場合、NetworkManager は 時間内に重複アドレスを検出できないことがありました。今回の更新により、重複した IPv4 アドレスの検出は、外部バイナリーを生成せずに NetworkManager の内部で実行されるようになり、前述の問題は発生しなくなります。(BZ#1507864)

firewalld は 部分的に適用されたルールを防止するようになりました

以前は、何らかの理由で直接ルールの挿入に失敗した場合、後続の優先度の高いすべての直接ルールも挿入に失敗していました。その結果、直接的なルールは完全には適用されませんでした。すべての直接ルールを正常に適用するか、すべてを元に戻すように処理が変更されました。その結果、起動時にルールの失敗が発生した場合、firewalld は失敗 ステータスになり、ユーザーが状況を修復できるようになります。これにより、ルールが部分的に適用されることによる予期せぬ結果が防止されます。(BZ#1498923)

wpa_supplicant の アップグレードにより切断が発生しなくなりました

以前は、wpa_supplicant パッケージをアップグレードすると、wpa_supplicant サービスが再起動されました。その結果、ネットワークが一時的に切断されました。この更新により、アップグレード中に systemd ユニットが再起動されなくなります。その結果、wpa_supplicant の アップグレード中にネットワーク接続が失敗しなくなりました。(BZ#1505404)

第33章 セキュリティー

ECDSA サポートを備えた CardOS 5.3 スマートカードは OpenSC で正しく動作します

以前は、OpenSC は CardOS 5.3 スマートカードによって提供される TokenInfo 情報の ECDSA アルゴリズムを正しく解析できませんでした。その結果、OpenSC はこれらのカードを検出できませんでした。TokenInfo パーサーが更新され、PKCS #15 仕様に準拠するようになりました。その結果、ECDSA をサポートする CardOS 5.3 スマートカードは OpenSC で正しく動作します。(BZ#1562277)

CCID 非準拠のスマートカードリーダーは OpenSC で動作します

特定のスマートカードリーダーは、チップカードインターフェイスデバイス (CCID) 仕様に従わない PIN パッド機能を実装しています。以前は、OpenSC はこのようなスマートカードリーダーの PIN パッドを検出していましたが、リーダーを OpenSC で使用することはできませんでした。この更新により、OpenSC での PIN パッドの検出がデフォルトで無効になりました。その結果、CCID に準拠していないスマートカードリーダーも使用できますが、PIN パッド機能はありません。(BZ#1547117)

pkcs11-tool ユーティリティーはメカニズム ID をサポートし、ECDSA キーを正しく処理するようになりました。

以前は、pkcs11-tool ユーティリティーは EC_POINT 値を誤って処理し、特定のベンダー固有のメカニズムのサポートが欠落していました。その結果、これらのメカニズムと、ハードウェアセキュリティーモジュール (HSM) およびスマートカードの特定の ECDSA キーは 、pkcs11-tool ではサポートされませんでした。この更新により、pkcs11-tool はEC_POINT 値とベンダー固有のメカニズムを正しく処理できるようになりました。その結果、ユーティリティーはメカニズム ID をサポートし、ECDSA キーを正しく処理できるようになりました。(BZ#1562572)

OpenSCAP RPM 検証ルールが VM およびコンテナーファイルシステムで正しく動作しなくなりました

以前は、rpminforpmverify、および rpmverifyfile プローブはオフラインモードを完全にはサポートしていませんでした。その結果、オフラインモードで仮想マシン (VM) およびコンテナーファイルシステムをスキャンする場合、OpenSCAP RPM 検証ルールは正しく機能しませんでした。この更新により、オフラインモードのサポートが修正され、オフラインモードでの VM およびコンテナーファイルシステムのスキャン結果に偽陰性が含まれなくなりました。(BZ#1556988)

sudo は/dev/ptmxpoll () をブロックしなくなりました

以前は、I/O ログが有効になっている sudo を介してコマンドを実行すると、コマンドの親プロセスが 、poll () 関数の実行でブロックされ、/dev/ptmx ファイル記述子のイベントを待機することがありました。その結果、デッドロックが発生し、sudo が コマンドのプロセスを応答不能な状態のままにする可能性がありました。この更新により、疑似端末クリーンアップロジックが追加され、説明されているシナリオで sudo によってデッドロックが発生しなくなります。(BZ#1560657)

第34章 サーバーおよびサービス

PXLCOLORPXLMONO が 正しく動作するようになりました。

以前は、Ghostscript インタープリターの pxlcolor ドライバーと pxlmono ドライバーは正しく機能しませんでした。その結果、ドライバーは特定のプリンターの用紙トレイの選択を無視する可能性があり、そのため特定の用紙トレイのみが選択されました。この更新ではパッチが適用され、問題が修正されます。その結果、説明したシナリオでは、さまざまな用紙トレイの選択が期待どおりに機能するようになりました。(BZ#1551782)

サブ CA がインストールされている場合、nuxwdog サービスが正しく開始される

以前は、サブ CA がインストールされている場合、nuxwdog サービスは十分なメモリーを割り当てませんでした。その結果、サービスは開始できませんでした。今回の更新でこの問題が修正されています。その結果、上記のシナリオでは nuxwdog が 正しく起動します。(BZ#1615617)

Augeas は空白を含む /etc/fstab を より確実に読み取ります

以前は、先頭に空白がある場合、Augeas は /etc/fstab ファイル内の行を解析できませんでした。これにより、virt-v2v ユーティリティーや Puppet 管理ツールなど、Augeas を使用するソフトウェアツールで問題が発生することがありました。この更新により、Augeas の Fstab レンズは行頭の空白を正しく無視するようになりました。その結果、Augeas は期待どおりに /etc/fstab を読み取るようになりました。(BZ#1544520)

第35章 ストレージ

あまりにも多くのファイルを開いたときに mpathpersist が 失敗しなくなりました

以前は、mpathpersist ユーティリティーが多数のデバイスをスキャンするときに、開いているファイルの制限を超えることがありました。その結果、mpathpersist は 予期せず終了しました。
今回の更新により、mpathpersist はmax_fds 設定値をチェックし、開いているファイルの最大数を正しく設定するようになりました。その結果、あまりにも多くのファイルを開いたときに mpathpersist が 失敗することがなくなりました。(BZ#1610263)

multipathd readsector0 チェッカーが正しい結果を返すようになりました。

以前は、場合によっては、multipathd デーモンが readsector0 チェッカーで使用する I/O サイズを誤って計算し、0 サイズの読み取りを実行することがありました。これにより、multipathd readsector0 チェッカーが間違った結果を返す可能性があります。一部の SCSI デバイスでは、サイズ 0 の読み取りコマンドが有効なものとして扱われない可能性もあります。この修正により、multipathd はreadsector0 チェッカーに正しいサイズを使用するようになりました。(BZ#1584228)

DM Multipath が誤ったタイムアウトエラーを出力する可能性は大幅に低くなります。

以前は、デバイスマッパーマルチパス (DM マルチパス) は、デバイスを 10 秒以上再設定した後にエラーメッセージを出力していました。再設定が正常に進行している場合でも、エラーが表示されました。その結果、多数のデバイスを再設定するときに、再設定が失敗したように見えることがありました。
今回の更新により、タイムアウト制限が 10 秒から 60 秒に増加し、多数のデバイスを再設定するときに DM Multipath が誤ったタイムアウトエラーを出力する可能性が大幅に低くなりました。(BZ#1544958)

マルチパスは パスの sysfs 状態を正しく出力するようになりました。

以前は、マルチ パスユーティリティーがパス情報を正しく設定しなかったため、multipath -l コマンドはパスの sysfs 状態を出力しませんでした。今回の更新により、この問題は修正され、マルチパスは パスの sysfs 状態を正しく出力するようになりました。(BZ#1526876)

multipathd は パスデバイスにキーを登録するときに APTPL を正しく設定できるようになりました

以前は、multipathd サービスは、Activate Persist Through Power Loss (APTPL) オプションを使用して永続予約キーを登録したデバイスを追跡しませんでした。その結果、登録では常に APTPL 設定が失われていました。
今回の更新で、この問題が修正されています。
  • multipath.conf 設定ファイル内のファイルに reservation_key オプションを設定すると、multipathd は APTPL 設定を自動的に保持するようになりました。
  • reservation_key を 特定のキーに設定した場合、reservation_key のキーの末尾に :aptpl 文字列を追加して、APTPL を有効にすることができます。キーの登録時に使用した APTPL 設定と一致するように設定します。(BZ#1498724)

第36章 システムおよびサブスクリプション管理

yum updateinfo コマンドは、skip_if_unavailable オプションを考慮するようになりました。

リポジトリーが Skip_if_unavailable=1 オプションで設定されている場合、updateinfo メタデータに対して動作する yum コマンド (yum updateinfoyum check-update --security など) は正しく動作しませんでした。その結果、yum は リポジトリーをスキップせずにエラーで終了しました。今回の更新により、基礎となるソースコードは、skip_if_unavailable オプションを尊重するように修正されました。その結果、影響を受ける yum コマンドは、上記の状況下で予想どおり、使用できないリポジトリーをスキップするようになりました。(BZ#1528608)

パート IV. テクノロジープレビュー

ここでは、Red Hat Enterprise Linux 7.6 で利用可能なすべてのテクノロジープレビュー機能の一覧を提示します。
テクノロジープレビュー機能に対する Red Hat のサポート範囲の詳細は、https://access.redhat.com/support/offerings/techpreview/ を参照してください。

第37章 全般的な更新

systemd-importd 仮想マシンおよびコンテナーイメージのインポートおよびエクスポートのサービス

最新版の systemd バージョンには、以前のビルドでは有効でなかった systemd-importd デーモンが含まれており、これにより machinectl pull-* コマンドが失敗していました。systemd-importd デーモンはテクノロジープレビューとして提供され、安定性に欠けると見なされている点に注意してください。(BZ#1284974)

第38章 認証および相互運用性

AD および LDAP の sudo プロバイダーの使用

AD (Active Directory) プロバイダーは、AD サーバーへの接続に使用するバックエンドです。Red Hat Enterprise Linux 7.2 以降では、AD sudo プロバイダーを LDAP プロバイダーとともに使用することがテクノロジープレビューとして利用できます。AD sudo プロバイダーを有効にするには、sssd.conf ファイルターミナルの [domain] セクションにsudo_provider=ad 設定を追加します。(BZ#1068725)

DNSSEC が IdM でテクノロジープレビューとして利用可能

統合 DNS のある Identity Management (IdM) サーバーは、DNS プロトコルのセキュリティーを強化する DNS に対する拡張セットである DNS Security Extensions (DNSSEC) に対応するようになりました。IdM サーバーでホストされる DNS ゾーンは、DNSSEC を使用して自動的に署名できます。暗号鍵は、自動的に生成およびローテートされます。
DNSSEC で DNS ゾーンの安全性を強化する場合は、以下のドキュメントを参照することが推奨されます。
統合 DNS のある IdM サーバーは、DNSSEC を使用して、他の DNS サーバーから取得した DNS 回答を検証することに注意してください。これは、Red Hat Enterprise Linux Networking Guide https://access.redhat.com/documentation/ja-JP/Red_Hat_Enterprise_Linux/7/html/Networking_Guide/ch-Configure_Host_Names.html#sec-Recommended_Naming_Practices で説明されている、推奨される命名方法に従って設定されていない DNS ゾーンの可用性に影響を与える可能性があります。(BZ#1115294)

Identity Management JSON-RPC API がテクノロジープレビューとして利用可能

Identity Management (IdM) では API が利用できます。API を表示するために、IdM は、テクノロジープレビューとして API ブラウザーも提供します。
Red Hat Enterprise Linux 7.3 では、複数のバージョンの API コマンドを有効にするために、IdM API が拡張されました。以前は、機能拡張により、互換性のない方法でコマンドの動作が変更することがありました。IdM API を変更しても、既存のツールおよびスクリプトを引き続き使用できるようになりました。これにより、以下が可能になります。
  • 管理者は、管理しているクライアント以外のサーバーで、IdM の以前のバージョンもしくは最近のバージョンを使用できます。
  • サーバーで IdM のバージョンを変更しても、開発者は特定バージョンの IdM コールを使用できます。
すべてのケースでサーバーとの通信が可能になります。たとえば、ある機能向けの新オプションが新しいバージョンに追加されていて、通信の一方の側でこれを使用していたとしても、特に問題はありません。
API の使用方法は、https://access.redhat.com/articles/2728021 (BZ#1298286) 参照してください。

コンテナー化された Identity Management サーバーがテクノロジープレビューとして利用可能に

rhel7/ipa-server コンテナーイメージはテクノロジープレビュー機能として利用できます。rhel7/sssd コンテナーイメージが完全にサポートされるようになりました。

Custodia シークレットサービスプロバイダーがテクノロジープレビューとして利用可能に

シークレットサービスプロバイダーの Custodia がテクノロジープレビューとして利用できます。Custodia は鍵やパスワードなどのシークレットのプロキシーとして保存または機能します。
詳細は、http://custodia.readthedocs.io のアップストリームのドキュメントを参照してください。
Custodia は、Red Hat Enterprise Linux 7.6 以降で非推奨になりました。(BZ#1403214)

第39章 クラスタリング

pcs ツールが Pacemaker でバンドルリソースを管理

Pacemaker が、Red Hat Enterprise Linux 7.4 以降のテクノロジープレビューとして、必要とされるインフラストラクチャーを使用する Docker コンテナーを起動する特別な構文に対応します。Pacemaker バンドルを作成したら、バンドルがカプセル化する Pacemaker リソースを作成できます。コンテナーの Pacemaker サポートの詳細は https://access.redhat.com/documentation/ja-jp/red_hat_enterprise_linux/7/html-single/high_availability_add-on_reference/ を参照してください。
テクノロジープレビューであるこの機能には 1 つの例外があります。RHEL 7.4 以降、Red Hat は、Red Hat Openstack Platform (RHOSP) デプロイメントで Pacemaker バンドルの使用を完全にサポートします。(BZ#1433016)

新しい fence-agents-heuristics-ping フェンスエージェント

Pacemaker は、テクノロジープレビューとして fence_heuristics_ping エージェントに対応するようになりました。このエージェントの目的は、実際にはフェンシングを行わず、フェンシングレベルの動作を新しい方法で活用する実験的なフェンスエージェントのクラスを開くことです。
ヒューリスティックエージェントが、実際のフェンシングを行うフェンスエージェントと同じフェンシングレベルで設定されいて、そのエージェントよりも順番が前に設定されているとします。その場合、フェンシグを行うエージェントで off 操作を行う前に、ヒューリスティックエージェントで、この操作を行います。このヒューリスティックエージェントが off アクションに対して失敗する場合、このフェンシングレベルが成功しないのはすでに明らかです。そのため、Pacemaker フェンシングは、フェンシングを行うエージェントで off 操作を行うステップをスキップします。ヒューリスティックエージェントはこの動作を利用して、特定の条件下で、実際のフェンシングを行うエージェントがフェンシングできないようにできます。
サービスを適切に引き継ぐことができないことを事前に把握できる場合は、ノードがピアをフェンシングする意味がないのであれば、ユーザーは特に 2 ノードクラスターでこのエージェントを使用できます。たとえば、ネットワークアップリンクに到達してサービスがクライアントに到達できない場合は、ノードがサービスを引き継ぐ意味はありません。これは、ルーターへの ping が検出できる状況が考えられます。(BZ#1476401)

テクノロジープレビューとして corosync-qdevice でサポートされるヒューリスティック

ヒューリスティックは、起動、クラスターメンバーシップの変更、corosync-qnetd への正常な接続でローカルに実行され、任意で定期的に実行される一連のコマンドです。すべてのコマンドが時間どおりに正常に終了すると (返されるエラーコードがゼロである場合)、ヒューリスティックは渡されますが、それ以外の場合は失敗します。ヒューリスティックの結果は corosync-qnetd に送信され、クオーラムとなるべきパーティションを判断するための計算に使用されます。(BZ#1413573, BZ#1389209)

新しい LVM および LVM ロックマネージャーリソースエージェント

Red Hat Enterprise Linux 7.6 では、lvmlockd および LVM-activate の 2 つのリソースエージェントがテクノロジープレビューとして新たに導入されました。
LVM-activate エージェントは、以下の複数の選択肢から、クラスター全体の LVM 管理方法を選択します。
  • タグ付け: 既存の lvm リソースエージェントを使用したタグ付けと同じ
  • clvmd: 既存の lvm リソースエージェントを使用した clvmd と同じ
  • システム ID - ボリュームグループのフェイルオーバーに対してシステム ID を使用する新たなオプション (タグ付けの代替手段)
  • lvmlockd: ボリュームグループの共有で lvmlockd および dlm を使用するための新しいオプション (clvmd の代替手段)
lvmlockd を使用するように LVM-activate を設定している場合は、lvmlockd デーモンを起動するのに新たな lvmlockd リソースエージェントを使用します。
lvmlockd および LVM に対応したリソースエージェントの詳細は、両エージェントの PCS ヘルプ画面を参照してください。LVM を設定して lvmlockd で使用する方法は、man ページの lvmlockd(8) を参照してください。(BZ#1513957、BZ#1634729)

第40章 デスクトップ

Wayland がテクノロジープレビューとして利用可能に

Red Hat Enterprise Linux で、Wayland のディスプレイサーバープロトコルがテクノロジープレビューとして利用できるようになり、GNOME で Wayland のサポートを有効にするのに必要な分数スケールに対応する依存関係のパッケージが追加されました。Wayland は、libinput ライブラリーを入力ドライバーとして使用します。
以下の機能は、現在利用できない、または正常に機能しない状態です。
  • 現時点では、複数の GPU サポートが利用できません。
  • Wayland では、NVIDIA バイナリードライバーが有効ではありません。
  • xrandr ユーティリティーは、解像度、ローテーション、およびレイアウトの処理方法が異なるため、Wayland では有効ではありません。
  • 画面の録画、リモートデスクトップ、およびアクセシビリティーは、Wayland では正常に機能しない場合があります。
  • クリップボードマネージャーは利用できません。
  • Wayland では、現在 GNOME Shell を再起動することができません。
  • Wayland は、仮想マシンビューアーなどの X11 アプリケーションのキーボードグラブを無視します。(BZ#1481411)

分数スケールがテクノロジープレビューとして利用可能

Red Hat Enterprise Linux 7.5 以降の GNOME では、DPI が低 (scale 1) と高 (scale 2) の中間になってしまうモニターの問題に対処するため、分数スケールがテクノロジープレビューとして提供されています。
技術的な制限により、分数スケールは Wayland でのみ利用できます。(BZ#1481395)

第41章 ファイルシステム

ファイルシステム DAX が、テクノロジープレビューとして ext4 および XFS で利用可能

Red Hat Enterprise Linux 7.3 以降、Direct Access (DAX) は、テクノロジープレビューとして、永続メモリーをそのアドレス領域に直接マッピングする手段を提供します。
DAX を使用するには、システムで利用可能な永続メモリーの形式が必要になります。通常は、NVDIMM (Non-Volatile Dual In-line Memory Module) の形式で、DAX に対応するファイルシステムを NVDIMM に作成する必要があります。また、ファイルシステムは、dax マウントオプションでマウントする必要があります。これにより、dax をマウントしたファイルシステムのファイルの mmap が、アプリケーションのアドレス空間にストレージを直接マッピングされます。(BZ#1274459)

pNFS ブロックレイアウトが利用可能に

テクノロジープレビューとして、Red Hat Enterprise Linux クライアントがブロックレイアウト機能を設定して pNFS 共有をマウントできるようになりました。
Red Hat では、ブロックレイアウトと類似し、より使いやすい pNFS SCSI レイアウトの使用が推奨される点に注意してください。(BZ#1111712)

OverlayFS

OverlayFS は、ユニオンファイルシステムのタイプです。ユーザーは、あるファイルシステムに別のファイルシステムを重ねることができます。変更は上位のファイルシステムに記録され、下位のファイルシステムは変更しません。これにより、ベースイメージが読み取り専用メディアにあるコンテナーや DVD-ROM などのファイルシステムイメージを、複数のユーザーが共有できるようになります。詳細は、Linux カーネルのドキュメント https://www.kernel.org/doc/Documentation/filesystems/overlayfs.txt を参照してください
OverlayFS は、ほとんどの状況で引き続きテクノロジープレビューになります。このため、OverlayFS を有効にすると、カーネルにより警告のログが記録されます。
Docker で次の制約を付けて使用する場合は、OverlayFS が完全対応となります。
  • OverlayFS は Docker のグラフドライバーとして使用する場合にのみサポートされます。サポートはコンテナー COW コンテンツでの使用に限定され、永続ストレージとしてはサポートされません。永続ストレージは OverlayFS 以外のボリュームに配置している場合に限りサポートの対象となります。使用できるのはデフォルトの Docker 設定のみです。つまり、オーバーレイレベル 1 つ、下層側ディレクトリー 1 つ、同じファイルシステムに配置された上層レベルと下層レベルという設定です。
  • 下層ファイルシステムとして使用がサポートされているのは現在 XFS のみです。
  • Red Hat Enterprise Linux 7.3 以前では、物理マシンで SELinux を有効にして Enforcing モードに設定しておく必要がありますが、コンテナーを分離する場合は、コンテナーで無効にする必要があります。つまり、/etc/sysconfig/docker ファイルに --selinux-enabled を追加しないでください。Red Hat Enterprise Linux 7.4 以降では、OverlayFS は SELinux セキュリティーラベルに対応しているため、/etc/sysconfig/docker--selinux-enabled を指定すると、コンテナーで SELinux サポートを有効にできます。
  • OverlayFS カーネル ABI とユーザー空間の動作については安定性に欠けると見なされているため、今後の更新で変更が加えられる可能性があります。
  • コンテナー内で yum および rpm のユーティリティーを正常に機能させるには、yum-plugin-ovl パッケージを使用する必要があります。
OverlayFS は制限付きで POSIX 標準セットを提供しています。OverlayFS を使用してアプリケーションをデプロイする前に、アプリケーションを十分にテストしてください。
オーバーレイとして使用するように -n ftype=1 オプションを有効にして、XFS ファイルシステムを作成する必要がある点に注意してください。システムのインストール時に作成された rootfs およびファイルシステムを使用して、Anaconda キックスタートに --mkfsoptions=-n ftype=1 パラメーターを設定します。インストール後に新しいファイルシステムを作成する場合は、# mkfs -t xfs -n ftype=1 /PATH/TO/DEVICE コマンドを実行します。既存のファイルシステムがオーバーレイとして使用できるかどうかを確認するには、# xfs_info /PATH/TO/DEVICE | grep ftype コマンドを実行して、ftype=1 オプションが有効になっているかどうかを確認します。
このリリースには、OverlayFS に関連する既存の問題がいくつかあります。詳細は、Linux カーネルドキュメントのNon-standard behavior (https://www.kernel.org/doc/Documentation/filesystems/overlayfs.txt) を参照してください。(BZ#1206277)

Btrfs ファイルシステム

Btrfs (B-Tree) ファイルシステムは、Red Hat Enterprise Linux 7 でテクノロジープレビューとして利用できます。
この機能の更新は、Red Hat Enterprise Linux 7.4 で最後となることが予定されています。Btrfs が非推奨になりました。つまり、Red Hat は、Btrfs を完全にサポートされる機能とせず、今後の Red Hat Enterprise Linux メジャーリリースで削除する予定です。(BZ#1477977)

ima-evm-utils は 特定のアーキテクチャーのテクノロジープレビューとして利用可能

テクノロジープレビューとして利用可能な ima-evm-utils パッケージは、ファイルシステムにラベルを付け、整合性測定アーキテクチャー (IMA) および拡張検証モジュール (EVM) 機能を使用して実行時にシステムの整合性を検証するユーティリティーを提供します。これらのユーティリティーを使用すると、ファイルが誤ってまたは悪意をもって変更されたかどうかを監視できます。
ima-evm-utils は AMD64 および Intel 64 アーキテクチャーで完全にサポートされるようになりましたが、他のすべてのアーキテクチャーではテクノロジープレビューのままであることに注意してください。(BZ#1384450)

第42章 ハードウェアの有効化

LSI Syncro CS HA-DAS アダプター

Red Hat Enterprise Linux 7.1 には、LSI Syncro CS の HA-DAS (high-availability direct-attached storage) アダプターを有効にするため、megaraid_sas ドライバーにコードが含まれていました。megaraid_sas ドライバーは、これまで有効であったアダプターに対して完全にサポートされますが、Syncro CS に対してはテクノロジープレビューとして提供されます。このアダプターのサポートは、LSI、システムインテグレーター、またはシステムベンダーにより直接提供されます。Red Hat Enterprise Linux 7.2 以上に Syncro CS をデプロイする場合は、Red Hat および LSI へのフィードバックにご協力ください。LSI Syncro CS ソリューションの詳細は、http://www.lsi.com/products/shared-das/pages/default.aspx を参照してください。(BZ#1062759)

tss2 で IBM Power LE に対して TPM 2.0 が有効に

tss2 パッケージにより、IBM Power LE アーキテクチャー向けに、テクノロジープレビューとして Trusted Computing Group Software Stack (TSS) 2.0 の IBM 実装が追加されます。このパッケージにより、TPM 2.0 デバイスとの対話が可能になります。(BZ#1384452)

ibmvnic デバイスドライバーがテクノロジープレビューとして利用可能に

Red Hat Enterprise Linux 7.3 以降、IBM POWER アーキテクチャー向け IBM Virtual Network Interface Controller (vNIC) ドライバーである ibmvnic がテクノロジープレビューとして利用できるようになりました。vNIC は、エンタープライズ機能を提供し、ネットワーク管理を簡素化する PowerVM 仮想ネットワーク技術です。SR-IOV NIC と組み合わせると、仮想 NIC レベルで帯域幅制御サービス品質 (QoS) 機能が提供される、高性能で効率的な技術です。vNIC は、仮想化のオーバーヘッドを大幅に削減するため、ネットワーク仮想化に必要な CPU やメモリーなど、待機時間が短縮され、サーバーリソースが少なくなります。
Red Hat Enterprise Linux 7.6 では、ibmvnic ドライバーがバージョン 1.0 にアップグレードし、以前のバージョンに対するバグ修正および機能拡張が数多く追加されました。主な変更点は、以下のとおりです。
  • エラー ID は Virtual Input-Output (VIOS) サーバーが提供していないため、以前はエラー情報が必要であったコードが削除されました。
  • 原因となった文字列でエラー報告が更新されています。その結果、復旧時、ドライバーは文字列をエラーではなく警告として分類します。
  • ログインの失敗におけるエラー処理が修正されています。
  • LPAR (Logical Partitioning) の移行時のフェイルオーバー後に発生していた障害状態が修正されました。
  • ドライバーは、可能なすべてのログイン戻り値を処理できるようになりました。
  • Tx/Rx (Transmit and Receive) キューを変更している場合に、フェイルオーバー時または LPM (Link Power Management) 時に発生していたドライバークラッシュが修正されました。(BZ#1519746)

第43章 インストールおよび起動

Composer を使用したカスタムシステムイメージの作成がテクノロジープレビューとして利用可能

Composer ツールを使用すると、ユーザーはカスタマイズされた RHEL イメージを作成できます。Red Hat Enterprise Linux 7.6 以降、Composer は、lorax-composer パッケージのテクノロジープレビューとして Extras チャネルで利用できるようになりました。
Composer を使用すると、ユーザーは追加のパッケージを含むカスタムシステムイメージを作成できます。Composer の機能には、Web コンソールのグラフィカルユーザーインターフェイスを介してアクセスするか、composer-cli ツールのコマンドラインインターフェイスを使用してアクセスできます。Composer の出力形式には、次のようなものがあります。
  • ISO ディスクイメージ
  • 仮想マシンで直接使用するための qcow2 ファイル
  • ファイルシステムのイメージファイル
Composer の詳細については、インストールガイドの Composer を使用したカスタムシステムイメージの構築の章を参照してください: https://access.redhat.com/documentation/ja-jp/red_hat_enterprise_linux/7/html/installation_guide/chap-composer-x86 (BZ#1613966)

第44章 カーネル

トレースのための eBPF システムコール

Red Hat Enterprise Linux 7.6 では、eBPF (Extended Berkeley Packet Filter) ツールがテクノロジープレビューとして導入されます。このツールは、トレーシングサブシステムに対してのみ有効になります。詳細については、https://access.redhat.com/articles/3550581 にある Red Hat ナレッジベースの記事を参照してください。(BZ#1559615、BZ#1559756、BZ#1311586)

HMM (heterogeneous memory management) 機能がテクノロジープレビューとして利用可能に

Red Hat Enterprise Linux 7.3 では、テクノロジープレビューとして heterogeneous memory management (HMM) 機能が導入されました。この機能は、プロセスアドレス空間を独自のメモリー管理ユニット (MMU) にミラーする必要のあるデバイスのヘルパーレイヤーとして、カーネルに追加されています。これにより、CPU 以外のデバイスプロセッサーは、統一システムアドレス空間を使用してシステムメモリーを読み取ることができます。この機能を有効にするには、experimental_hmm=enable をカーネルコマンドラインに追加します。(BZ#1230959)

criu がバージョン 3.5 にリベース

Red Hat Enterprise Linux 7.2 では、テクノロジープレビューとしてcriu ツールが導入されました。このツールは、実行中のアプリケーションをフリーズさせ、ファイルの集合としてこれを保存する Checkpoint/Restore in User-space (CRIU) を実装します。アプリケーションは、後にフリーズ状態から復元できます。
criu ツールは Protocol Buffers に依存することに注意してください。これは、構造化データをシリアル化するための、言語とプラットフォームに中立的な拡張性のあるメカニズムです。依存パッケージを提供する protobuf パッケージと protobuf-c パッケージも、Red Hat Enterprise Linux 7.2 にテクノロジープレビューとして導入されています。
Red Hat Enterprise Linux 7.6 では、criu パッケージがアップストリームバージョン 3.9 にアップグレードされ、多くのバグ修正と runC コンテナーランタイムの最適化が提供されます。さらに、64 ビット ARM アーキテクチャーおよび IBM Power Systems CPU アーキテクチャーのリトルエンディアンバリアントのサポートが修正されました。(BZ#1400230, BZ#1464596)

kexec がテクノロジープレビューとして利用可能に

kexec システムコールはテクノロジープレビューとして提供されています。このシステムコールを使用すると現在実行中のカーネルから別のカーネルを読み込んだり、起動したりすることが可能で、カーネル内のブートローダーとして機能します。通常はシステム起動中に実行されるハードウェアの初期化が kexec の起動中に行われないため、再起動にかかる時間が大幅に短縮されます。(BZ#1460849)

テクノロジープレビューとしての kexec fast reboot

Red Hat Enterprise Linux 7.5 で導入された kexec fast reboot 機能は、引き続きテクノロジープレビューとして利用できます。kexec fast reboot を使用するとシステムの再起動の速度が大幅に向上します。この機能を使用するには、kexec カーネルを手動で読み込んでから、オペレーティングシステムを再起動する必要があります。kexec fast reboot をデフォルトの再起動アクションにすることはできません。特例は、Anacondakexec fast reboot を使用する場合です。この場合でも、kexec fast reboot をデフォルトにすることはできません。ただし、Anaconda と併用すると、anaconda オプションを使用してカーネルを起動してインストールが完了したあと、オペレーティングシステムが自動的に kexec fast reboot を使用します。kexec の再起動スケジュールを設定するには、カーネルコマンドラインの inst.kexec コマンドを使用するか、キックスタートファイルに reboot --kexec 行を追加します。(BZ#1464377)

perf cqmresctrl に置き換え

Intel Cache Allocation Technology (CAT) が Red Hat Enterprise Linux 7.4 でテクノロジープレビューとして導入されました。ただし、perf インストラクチャーと CQM (Cache Quality of Service Monitoring) ハードウェアサポートの不整合により、perf cqm ツールが正常に機能しませんでした。したがって、perf cqm の使用時にさまざまな問題が生じていました。
主な問題は以下のとおりです。
  • perf cqm が、resctrl を使用して割り当てたタスクのグループに対応しない
  • リサイクルに関するさまざまな問題により、perf cqm が不規則で不正確なデータを提供する
  • 異なるタイプのイベント (例: タスク、全システム、cgroup イベント) を同時に実行する場合に、perf cqm のサポートが不十分である
  • cgroup イベントに対して perf cqm は部分的なサポートしか提供しない
  • cgroup イベントが階層構造を持つ場合、または cgroup 内のタスクと cgroup を同時に監視する場合、cgroup イベントに対する部分的なサポートが機能しない
  • ライフタイムの監視タスクにより perf オーバーヘッドが発生する
  • perf cqm がソケット全体のキャッシュ占有の集計値またはメモリー帯域幅を報告するが、多くのクラウドおよび VMM ベースのユースケースでは、ソケットごとの使用状況が求められる
Red Hat Enterprise Linux 7.5 で、perf cqm が、resctrl ファイルシステムをベースにしたアプローチで置き換えられ、上述の問題にすべて対応しました。(BZ#1457533, BZ#1288964)

TC HW オフロード処理がテクノロジープレビューとして利用可能に

Red Hat Enterprise Linux 7.6 以降、トラフィック制御 (TC) ハードウェアのオフロードがテクノロジープレビューとして利用できます。
ハードウェアのオフロード処理は、シェーピング、スケジューリング、ポリシング、破棄など、選択したネットワークトラフィック処理の機能が、ソフトウェア処理を待たずにハードウェアで直接実行されるようになり、パフォーマンスが改善しました。(BZ#1503123)

AMD xgbe ネットワークドライバーがテクノロジープレビューとして利用可能に

Red Hat Enterprise Linux 7.6 以降、AMD xgbe ネットワークドライバーがテクノロジープレビューとして利用できます。(BZ#1589397)

第45章 ネットワーク

Cisco usNIC ドライバー

UCM (Cisco Unified Communication Manager) サーバーには Cisco 専用の usNIC (User Space Network Interface Controller) を提供するオプション機能があります。これを使用すると、ユーザー空間のアプリケーションに対して RDMA (Remote Direct Memory Access) のような動作を実行できるようになります。テクノロジープレビューとして利用可能な libusnic_verbs ドライバーにより、Verbs API に基づいた標準の InfiniBand RDMA プログラミングを介して usNIC デバイスを使用できます。(BZ#916384)

Cisco VIC カーネルドライバー

Cisco VIC Infiniband のカーネルドライバーをテクノロジープレビューとして利用できます。これにより、専用の Cisco アーキテクチャーで、RDMA (Remote Directory Memory Access) のようなセマンティックが使用可能になります。(BZ#916382)

TNC (Trusted Network Connect)

Trusted Network Connect (TNC) は、テクノロジープレビューとして利用可能で、TLS、802.1X、IPsec など既存のネットワークアクセス制御 (NAC) ソリューションと併用し、エンドポイントのポスチャー評価を一体化します。つまりエンドポイントのシステムの情報を収集します (オペレーティングシステムを設定している設定、インストールしているパッケージ、そのほか整合性測定と呼ばれているもの)。TNC を使用して、このような測定値をネットワークアクセスポリシーと照合してから、エンドポイントがネットワークにアクセスできるようにします。(BZ#755087)

qlcnic ドライバーの SR-IOV 機能

SR-IOV (Single-Root I/O virtualization) のサポートがテクノロジープレビューとして qlcnic ドライバーに追加されています。この機能のサポートは QLogic から直接提供されます。QLogic および Red Hat へのご意見ご感想をお寄せください。qlcnic ドライバーのその他の機能は引き続きフルサポートになります。(BZ#1259547)

オフロードサポートが付いた flower 分類子

flower はトラフィック制御 (TC) 分類子で、各種プロトコルのパケットフィールドで広く知られているマッチング設定を可能にします。これは、複雑なフィルタリングおよび分類タスクの u32 分類子に対するルールの設定を容易にすることを目的としています。また、flower は、ハードウェアが対応している場合、基盤のハードウェアに分類およびアクションルールをオフロードする機能もサポートします。flower TC 分類子はテクノロジープレビューとして提供されるようになりました。(BZ#1393375)

第46章 Red Hat Enterprise Linux System Roles Powered by Ansible

Red Hat Enterprise Linux の postfix ロールテクノロジープレビューとしてのシステムロール

Red Hat Enterprise Linux システムロールは、Red Hat Enterprise Linux サブシステムの設定インターフェイスを提供します。これにより、Ansible ロールを介したシステム設定が簡単になります。このインターフェイスにより、Red Hat Enterprise Linux の複数のバージョンにわたるシステム設定の管理と、新しいメジャーリリースの導入が可能になります。
Red Hat Enterprise Linux 7.4 以降、Red Hat Enterprise Linux システムロールパッケージは Extras チャンネルを介して配布されています。Red Hat Enterprise Linux システムロールの詳細は、https://access.redhat.com/articles/3050101 を参照してください。
Red Hat Enterprise Linux システムロールは現在、次の 5 つのロールで設定されています。
  • selinux
  • kdump
  • network
  • timesync
  • postfix
postfix ロールは、Red Hat Enterprise Linux 7.4 以降、テクノロジープレビューとして利用できるようになりました。
残りのロールは、Red Hat Enterprise Linux 7.6 以降、完全にサポートされています。(BZ#1439896)

第47章 セキュリティー

USBGuard は、画面のロック時に USB デバイスのブロックを有効にする機能をテクノロジープレビューとして提供。

USBGuard フレームワークにより、InsertedDevicePolicy ランタイムパラメーターの値を設定して、すでに実行されている usbguard-daemon インスタンスが、新たに挿入された USB デバイスをどのように処理するかを制御できます。この機能はテクノロジープレビューとして提供されており、デフォルトでは、デバイスを認証するかどうかを判断するポリシールールが適用されます。
ナレッジベース記事 Blocking USB devices while the screen is locked を参照してください: https://access.redhat.com/articles/3230621 (BZ#1480100)

pk12util で、RSA-PSS で署名した証明書のインポートが可能に

pk12util ツールは、テクノロジープレビューとして、RSA-PSS アルゴリズムを使用して署名する証明書をインポートするようになりました。
対応する秘密鍵をインポートして、RSA-PSS への署名アルゴリズムを制限する PrivateKeyInfo.privateKeyAlgorithm フィールドがある場合は、ブラウザーに鍵をインポートするときに無視されることに注意してください。詳細は、https://bugzilla.mozilla.org/show_bug.cgi?id=1413596 を参照してください。(BZ#1431210)

certutil で、RSA-PSS で署名した証明書のサポートが改善

certutil ツールの RSA-PSS アルゴリズムで署名された証明書のサポートが改善されました。主な機能強化および修正は以下のとおりです。
  • --pss オプションのドキュメントが作成されている。
  • 証明書で RSA-PSS の使用が制限されている場合は、自己署名で PKCS#1 v1.5 アルゴリズムが使用されなくなった。
  • subjectPublicKeyInfo フィールドの空の RSA-PSS パラメーターは、証明書の一覧を表示する際に無効と表示されなくなった。
  • RSA-PSS アルゴリズムで署名された通常の RSA 証明書を作成する --pss-sign オプションが追加された。
certutil で、RSA-PSS で署名した証明書のサポートがテクノロジープレビューとして利用できます。(BZ#1425514)

NSS が、証明書の RSA-PSS 署名を確認可能

新しいバージョンの nss パッケージでは、Network Security Services (NSS) ライブラリーが、証明書の RSA-PSS 署名の確認がテクノロジープレビューとして提供されるようになりました。この更新では、SSL バックエンドとして NSS を使用するクライアントが、RSA-PSS アルゴリズムで署名した証明書のみを提供するサーバーへの TLS 接続が確立できません。
この機能には、以下の制限があります。
  • /etc/pki/nss-legacy/rhel7.config ファイルのアルゴリズムポリシー設定は、RSA-PSS 署名で使用されるハッシュアルゴリズムに適用されます。
  • 証明書チェーン間で RSA-PSS パラメーター制約が無視され、証明書は 1 つだけ考慮されます。(BZ#1432142)

libreswan で SECCOMP の有効化が可能

テクノロジープレビューとして、SECCOMP (Secure Computing) モードの使用を可能にする seccomp=enabled|tolerant|disabled オプションが ipsec.conf 設定ファイルに追加されました。これにより、Libreswan を実行できるシステムコールをすべてホワイトリストに登録することで、syscall セキュリティーが改善されました。詳細は man ページの ipsec.conf(5) を参照してください。(BZ#1375750)

第48章 ストレージ

SCSI 向けのマルチキュー I/O スケジューリング

Red Hat Enterprise Linux 7 には、blk-mq と呼ばれるブロックデバイス用の新しいマルチキュー I/O スケジューリングメカニズムが同梱されています。scsi-mq パッケージにより、Small Computer System Interface (SCSI) サブシステムが、この新しいキューイングメカニズムを利用できるようになります。この機能はテクノロジープレビューのため、デフォルトでは有効になっていません。有効にする場合は scsi_mod.use_blk_mq=Y をカーネルコマンドラインに追加します。
blk-mq は、パフォーマンスを改善するために導入されていますが (特に低レイテンシーデバイス向け)、常にパフォーマンスが改善することは保証されていません。具体的には、特に CPU が多いシステムで scsi-mq を有効にすると、パフォーマンスが大幅に低下する場合があります。(BZ#1109348)

libStorageMgmt API の Targetd プラグイン

Red Hat Enterprise Linux 7.1 から、ストレージアレイから独立した API である libStorageMgmt を使用したストレージアレイの管理が完全サポートされています。提供される API は安定性と整合性を備え、開発者は異なるストレージアレイをプログラム的に管理し、ハードウェアアクセラレーション機能を使用できます。また、システム管理者は libStorageMgmt を使用して手動でストレージを設定したり、コマンドラインインターフェイスを使用してストレージ管理タスクを自動化したりできます。
Targetd プラグインは完全サポートされず、引き続きテクノロジープレビューとして提供されます。(BZ#1119909)

qla2xxx ドライバーおよび lpfc ドライバーで SCSI-MQ がテクノロジープレビューとして利用可能

Red Hat Enterprise Linux 7.4 で更新された qla2xxx ドライバーは、ql2xmqsupport=1 モジュールパラメーターで SCSI-MQ (multiqueue) を使用できます。デフォルトの値は 0 (無効) です。
qla2xxx ドライバーまたは lpfc ドライバーとともに使用する場合、SCSI-MQ 機能はテクノロジープレビューとして提供されます。
SCSI-MQ を使用してファイバーチャネルアダプター上での非同期 IO のパフォーマンステストを実施したところ、特定の条件下ではパフォーマンスが大幅に低下した点に注意してください。(BZ#1414957)

qla2xxx ドライバーを使用して、Qlogic アダプターで NVMe/FC がテクノロジープレビューとして利用可能になりました。

qla2xxx ドライバーを使用した Qlogic アダプターでは、NVMe over Fibre Channel (NVMe/FC)トランスポートタイプがテクノロジープレビューとして利用できます。
Red Hat Enterprise Linux に導入されていた RDMA (Remote Direct Memory Access) プロトコルに加えて、NVMe/FC が、NVMe (Nonvolatile Memory Express) プロトコルのファブリックトランスポートタイプとして追加されるようになりました。
NVMe/FC は、既存のファイバーチャネルインフラストラクチャーで、より高いパフォーマンスで低レイテンシーの I/O プロトコルを提供します。このことは、ソリッドステートストレージアレイで特に重要になります。NVMe ストレージのパフォーマンス上の利点を、別のプロトコル (SCSI) にカプセル化するのではなく、ファブリックトランスポートを通じて渡すことができるためです。
Red Hat Enterprise Linux 7.6 以降、NVMe/FC は、lpfc ドライバーを使用する Broadcom Emulex Fibre Channel 32Gbit アダプターで完全にサポートされます。新機能の部分にリストされている制限事項を参照してください。(BZ#1387768, BZ#1454386)

第49章 システムおよびサブスクリプション管理

YUM 4 がテクノロジープレビューとして利用可能に

YUM パッケージマネージャーの次世代である YUM バージョン 4 が、Red Hat Enterprise Linux 7 の Extras チャンネル でテクノロジープレビューとして利用できるようになりました。
YUM 4DNF 技術をベースにしており、RHEL 7 で使用される標準の YUM 3 で以下のような利点を提供します。
  • パフォーマンスの向上
  • モジューラーコンテンツへの対応
  • ツーリングと統合するために適切に設計され、安定した API
YUM 4 をインストールするには、yum install nextgen-yum4 コマンドを実行します。
subscription-manager プラグインが含まれる dnf-plugin-subscription-manager パッケージがインストールされていることを確認します。このプラグインは、Red Hat カスタマーポータルまたは Red Hat Satellite 6 が提供する保護されているリポジトリーへのアクセス時、または /etc/yum.repos.d/redhat.repo ファイルの自動更新時に必要です。
パッケージを管理するには、yum4 コマンドをおよび特定のオプションを、yum と同じように使用します。
新しい YUM 4 ツールと YUM 3 の違いの詳細については、http://dnf.readthedocs.io/en/latest/cli_vs_yum.html を参照してください。(BZ#1461652、BZ#1558411)
Extras チャンネルを有効にする方法は、ナレッジベースアーティクル 新しい Extras チャンネルまたはリポジトリーをサブスクライブする を参照してください。

第50章 仮想化

KVM ゲスト用の USB 3.0 サポート

Red Hat Enterprise Linux 7 では、KVM ゲスト向けの USB 3.0 ホストアダプター (xHCI) エミュレーションが引き続きテクノロジープレビューとなります。(BZ#1103193)

一部の Intel ネットワークアダプターが Hyper-V のゲストとして SR-IOV をサポート

Hyper-V で実行している Red Hat Enterprise Linux ゲスト仮想マシン用の今回の更新では、新しい PCI パススルードライバーにより、ixgbevf ドライバーでサポートされている Intel ネットワークアダプターの Single Root I/O Virtualization (SR-IOV) 機能を使用できるようになります。この機能は、以下の条件が満たされた場合に有効になります。
  • ネットワークインターフェイスコントローラー (NIC) に対して SR-IOV サポートが有効になっている
  • 仮想 NIC の SR-IOV サポートが有効になっている
  • 仮想スイッチの SR-IOV サポートが有効になっている
NIC の VF (Virtual Function) は、仮想マシンに接続されている
この機能は現在、Microsoft Windows Server 2016 でサポートされています。(BZ#1348508)

VFIO ドライバーの No-IOMMU モード

今回の更新により、VFIO (Virtual Function I/O) ドライバーの No-IOMMU モードがテクノロジープレビューとして追加されました。No-IOMMU モードは、I/O メモリー管理ユニット (IOMMU) を使用せずに直接メモリーアクセス (DMA) 対応デバイスへの完全なユーザー空間 I/O (UIO) アクセスを提供します。しかし、このモードはサポートされないだけでなく、IOMMU で提供される I/O 管理機能がないため、安全に使用することができません。(BZ#1299662)

virt-v2v での vmx 設定ファイルを使用した VMware ゲストの変換が可能に

virt-v2v ユーティリティーには、vmx 入力モードが含まれるようになりました。これにより、ゲスト仮想マシンを VMware vmx 設定ファイルから変換できるようになりました。これを行うには、たとえば NFS を使用してストレージをマウントすることにより、対応する VMware ストレージにもアクセスする必要があることに注意してください。-it ssh パラメーターを追加すると、SSH を使用してストレージにアクセスすることもできます。(BZ#1441197, BZ#1523767)

virt-v2v が Debian ゲストおよび Ubuntu ゲストを変換

テクノロジープレビューとして、virt-v2v ユーティリティーがゲスト仮想マシン Debian および Ubuntu を変換できるようになりました。現時点では、この変換を行うときに以下の問題が発生することに注意してください。
  • virt-v2v は、GRUB2 設定内のデフォルトカーネルを変更できず、ゲストで設定されたカーネルは、ゲストでより最適なバージョンのカーネルが利用可能であっても、変換中に変更されません。
  • Debian または Ubuntu の VMware ゲストを KVM に変換すると、ゲストのネットワークインターフェイス名が変更し、手動での設定が必要になる場合があります。(BZ#1387213)

Virtio デバイスでの vIOMMU の使用が可能に

テクノロジープレビューとして、この更新により、virtio デバイスは仮想入出力メモリー管理ユニット (vIOMMU) を使用できるようになります。これにより、デバイスが許可されたアドレスにのみ Direct Memory Access (DMA) を実行できるようになるため、DMA のセキュリティーが保証されます。ただし、この機能を使用できるのは、Red Hat Enterprise Linux 7.4 以降を使用するゲスト仮想マシンのみであることに注意してください。(BZ#1283251, BZ#1464891)

virt-v2v は VMWare ゲストをより高速かつ確実に変換します

テクノロジープレビューとして、virt-v2v ユーティリティーは VMWare 仮想ディスク開発キット (VDDK) を使用して VMWare ゲスト仮想マシンを KVM ゲストにインポートできるようになりました。これにより、virt-v2v が VMWare ESXi ハイパーバイザーに直接接続できるようになり、変換の速度と信頼性が向上します。
この変換インポート方法には、外部の nbdkit ユーティリティーとその VDDK プラグインが必要であることに注意してください。(BZ#1477912)

OVMF (Open Virtual Machine Firmware)

Red Hat Enterprise Linux 7 では、OVMF (Open Virtual Machine Firmware) がテクノロジープレビューとして利用できます。OVMF は、AMD64 および Intel 64 ゲストに対する、UEFI のセキュアブート環境です。ただし、OVMF は、RHEL 7 で利用可能な仮想化コンポーネントでは起動できません。OVMF は、RHEL 8 で完全に対応することに注意してください。(BZ#653382)

GPU ベースの仲介デバイスが VNC コンソールをサポート

テクノロジープレビューとして、NVIDIA vGPU 技術などの GPU ベースの仲介デバイスを使用した Virtual Network Computing (VNC) コンソールが利用できるようになりました。これにより、仮想マシンのグラフィカル出力のリアルタイムレンダリングにこの仲介デバイスを使用できるようになりました。(BZ#1475770、BZ#1470154、BZ#1555246)

RHEL 7 ゲストのホストとしての Azure M416v2

テクノロジープレビューとして、Azure M416v2 インスタンスタイプが、RHEL 7.6 以降をゲストのオペレーティングシステムとして使用する仮想マシンのホストとして使用できるようになりました。(BZ#1661654)

パート V. 既知の問題

ここでは、Red Hat Enterprise Linux 7.6 の既知の問題について説明します。

第51章 認証および相互運用性

IdM マスターが RHEL 6 で実行されている場合、RHEL 7.6 への IdM レプリカのインストールが失敗する

pki-core パッケージの最近の更新により、Identity Management (IdM) 認証局 (CA) で特定の暗号がデフォルトで有効ではなくなりました。その結果、RHEL 6 で実行されているマスターのレプリカとして RHEL 7.6 上に統合 CA を備えた IdM サーバーをセットアップする と、CRITICAL Failed to configure CA instance エラーが発生して失敗します。この問題を回避するには、/etc/httpd/conf.d/nss.conf ファイルの NSSCipherSuite パラメーターの末尾に次のエントリーを追加します。
+ecdhe_rsa_aes_128_sha,+ecdhe_rsa_aes_256_sha
その結果、RHEL 7.6 への IdM のインストールは失敗しなくなりました。この回避策を行わなくても、CA なしの IdM レプリカを RHEL 7.6 にインストールすると、期待どおりに動作することに注意してください。(BZ#1667434)

RADIUS プロキシー機能が、FIPS モードで実行されている IdM でも利用できるようになりました

FIPS モードでは、OpenSSL はデフォルトで MD5 ダイジェストアルゴリズムの使用を無効にします。その結果、RADIUS プロトコルでは RADIUS クライアントと RADIUS サーバー間のシークレットを暗号化するために MD5 が必要となるため、FIPS モードで MD5 が使用できないと、RHEL Identity Management (IdM) RADIUS プロキシーサーバーが失敗します。
RADIUS サーバーが IdM マスターと同じホスト上で実行されている場合は、問題を回避して安全な境界内で MD5 を有効にすることができます。
これを行うには、次の内容のファイル/etc/systemd/system/radiusd.service.d/ipa-otp.conf を作成します。
# /etc/systemd/system/radiusd.service.d/ipa-otp.conf
[Service]
Environment=OPENSSL_FIPS_NON_APPROVED_MD5_ALLOW=1
変更を適用するには、systemd 設定を再読み込みします。
# systemctl daemon-reload
そして、radiusd サービスを起動します。
# systemctl start radiusd
RADIUS プロキシーの設定には、クライアントとサーバーとの間の共通のシークレットを使用して認証情報をラップする必要があります。コマンドラインインターフェイス (CLI) または Web UI を使用して、RHEL IdM の RADIUS プロキシーの設定でこのシークレットを指定します。CLI でこれを行うには:
# ipa radiusproxy-add name_of_your_proxy_server --secret your_secret
(BZ#1571754)

ldap_id_use_start_tls オプションのデフォルト値を使用する場合の潜在的なリスク

ID ルックアップに TLS を使用せずに ldap:// を使用すると、攻撃ベクトルのリスクが生じる可能性があります。特に、中間者 (MITM) 攻撃は、攻撃者が、たとえば、LDAP 検索で返されたオブジェクトの UID または GID を変更することによってユーザーになりすますことを可能にする可能性があります。
現在、TLS を強制する SSSD 設定オプション ldap_id_use_start_tls は、デフォルトで false に設定されています。セットアップが信頼できる環境で動作していることを確認し、id_provider = ldap に暗号化されていない通信を使用しても安全かどうかを判断してください。注記: id_provider = ad および id_provider = ipa は、SASL および GSSAPI によって保護された暗号化接続を使用するため、影響を受けません。
暗号化されていない通信を使用することが安全ではない場合は、/etc/sssd/sssd.conf ファイルで ldap_id_use_start_tls オプションを true に設定して TLS を強制します。デフォルトの動作は、RHEL の将来のリリースで変更される予定です。
(JIRA:RHELPLAN-155168)

第52章 コンパイラーおよびツール

RHEL に同梱される GCC スレッドサニタイザーが動作しない

カーネルメモリーマッピングにおける非互換性変更により、RHEL の GNU C Compiler (GCC) コンパイラーのバージョンに同梱されるスレッドサニタイザーが動作しなくなりました。さらには、スレッドサニタイザーが互換性のないメモリーレイアウトには適用されません。これにより、RHEL に同梱される GCC スレッドサニタイザーは使用されなくなります。
回避策として、コードのビルドには、Red Hat Developer Toolset に同梱されるバージョンの GCC を使用してください。ここでは、スレッドサニタイザーが使用されています。(BZ#1569484)

KEYBD トラップを使用した ksh がマルチバイト文字を誤って処理

Korn Shell (KSH) は、KEYBD トラップが有効な場合にマルチバイト文字を正しく処理できません。したがって、たとえばユーザーが日本語の文字を入力すると、ksh には間違った文字列が表示されます。この問題を回避するには、以下の行をコメントアウトして、/etc/kshrc ファイルの KEYBD トラップを無効にします。
trap keybd_trap KEYBD
詳細は、ナレッジベースソリューション ksh displays multibyte characters incorrectly when 'KEYBD trap' is enabled in profile file を参照してください。(BZ#1503922)

第53章 デスクトップ

Firefox 60.1 ESR が IBM Z および POWER で起動できない

Firefox 60.1 Extended Support Release (ESR) ブラウザーの JavaScript エンジンが変更されました。その結果、IBM Z および POWER アーキテクチャー上の Firefox 60.1 ESR は起動に失敗し、セグメンテーション違反エラーメッセージが表示されます。(BZ#1576289、BZ#1579705)

GV100GL グラフィックスは複数のモニターを正しく使用できません

GV100GL グラフィックス用の署名付きファームウェアが欠落しているため、GV100GL には複数のモニターを接続できません。2 台目のモニターが接続されると、それは認識され、グラフィックスは正しい解像度を設定しますが、モニターは省電力モードのままになります。この問題を回避するには、NVIDIA バイナリードライバーをインストールします。その結果、2 番目のモニター出力は、説明した状況下で期待どおりに機能します。(BZ#1624337)

ファイル アプリケーションはデフォルトのインストールではディスクに書き込むことができません

ファイル アプリケーションのデフォルトのインストールには、CD または DVD の書き込みに必要な brasero-nautilus パッケージは含まれていません。その結果、ファイル アプリケーションでは、ファイルを CD または DVD デバイスにドラッグアンドドロップできますが、コンテンツは CD または DVD に書き込まれません。回避策として、次の方法で brasero-nautilus パッケージをインストールします。
# yum install brasero-nautilus
(BZ#1600163)

オンスクリーンキーボード 機能は GTK アプリケーションでは表示されません

設定 - ユニバーサルアクセス - 入力 - スクリーンキーボード メニューを使用して オンスクリーンキーボード 機能を有効にすると、gedit などの GIMP Toolkit (GTK) アプリケーションでアクセスするときに オンスクリーンキーボード が表示されなくなります。
この問題を回避するには、/etc/environment 設定ファイルに以下の行を追加し、GNOME を再起動します。
GTK_IM_MODULE=ibus
(BZ#1625700)

システムのインストールまたはアップグレード時に、32 ビットおよび 64 ビットの fwupd パッケージを使用できません。

fwupd パッケージの /usr/lib/systemd/system/fwupd.service ファイルは、32 ビットアーキテクチャーと 64 ビットアーキテクチャーで異なります。そのため、32 ビットおよび 64 ビットの両方の fwupd パッケージをインストールすることはできませんでした。または、32 ビットおよび 64 ビットの fwupd パッケージの両方を使用する Red Hat Enterprise Linux 7.5 システムを Red Hat Enterprise Linux 7.6 にアップグレードすることもできません。
この問題を回避するには、以下を実行します。
  • マルチライブラリー fwupd パッケージをインストールしないでください。
  • または、Red Hat Enterprise Linux 7.5 から Red Hat Enterprise Linux 7.6 にアップグレードする前に、32 ビットまたは 64 ビットの fwupd パッケージを削除します。(BZ#1623466)

Huawei サーバーでは、グラフィカルモードでのインストールと起動ができません。

AMD64 および Intel 64 プロセッサーを搭載した Huawei サーバーに RHEL 7.6 をグラフィカルモードでインストールすると、画面がぼやけてインストールインターフェイスが表示されなくなります。コンソールモードでのインストールが完了すると、オペレーティングシステムをグラフィカルモードで起動できなくなります。
この問題を回避するには、以下を実行します。
1.システムのインストール時にカーネルコマンドラインパラメーター inst.xdriver=fbdev を追加し、GUI を使用してシステムをサーバー としてインストールします。2.インストールが完了したら、再起動してカーネルコマンドラインを 1 つ 追加し、システムをメンテナンスモードで起動します。3.以下のコマンドを実行します。
rpm -e  xorg-x11-drivers
rpm -e xorg-x11-drv-vesa
init 5
(BZ#1624847)

ユーザーの高速切り替え中に X.org サーバーがクラッシュする

X.Org X11 qxl ビデオドライバーは、シャットダウン時の仮想端末からの離脱イベントをエミュレートしません。その結果、ユーザーの切り替え時に X.Org ディスプレイサーバーが予期せず終了し、ユーザーの切り替え時に現在のユーザーセッションが終了します。(BZ#1640918)

X.org X11 crashes on Lenovo T580

libpciaccess ライブラリーのバグにより、Lenovo T580 ラップトップ上で X.org X11 サーバーが予期せず終了します。(BZ#1641044)

i915 を使用したカーネルでの起動中にソフトロックアップが発生することがある

GM45 のシステムに不適切なファームウェア設定がある場合、不適切な DisplayPort ホットプラグシグナルがあると、起動時に i915 ドライバーがオーバーロードする可能性があります。その結果、特定の GM45 システムでは、ビデオドライバーが問題を回避しようとしている間、起動時間が非常に遅くなる可能性があります。場合によっては、カーネルがソフトロックアップの発生を報告することがあります。この問題を解決するには、ハードウェアベンダーに連絡し、ファームウェアの更新をリクエストすることを推奨します。(BZ#1608704)

Xinerama が有効な場合、システムが起動して空白の画面が表示される

nvidia/nouveau ドライバーを使用するシステム上の /etc/X11/xorg.conf で Xinerama 拡張機能が有効になっている場合、RANDR X 拡張機能は無効になります。その結果、RANDR X 拡張が無効になっているため、システムの起動時にログイン画面を起動できません。この問題を回避するには、/etc/X11/xorg.conf で Xinerama を有効にしないでください。(BZ#1579257)

第54章 ファイルシステム

存在しない NFS エクスポートをマウントすると、RHEL 6 とは異なるエラーが出力される

NFS クライアントが存在しないサーバーエクスポートをマウントしようとすると、マウント ユーティリティー は操作が許可されていないという エラーメッセージを出力します。Red Hat Enterprise Linux 6 では、同じ状況で アクセス拒否 メッセージが出力されました。(BZ#1428549)

XFS は i ノードごとの DAX 機能を無効にします

i ノードごとの直接アクセス (DAX) オプションは、この機能に関する未解決の問題のため、XFS ファイルシステムでは現在無効になっています。XFS は、ディスク上の既存の i ノードごとの DAX フラグを無視するようになりました。
dax マウントオプションを使用して、ファイルシステムの DAX 動作を設定することもできます。
# mount -o dax device mount-point
(BZ#1623150)

第55章 インストールおよび起動

特定の RPM パッケージはバイナリー DVD では利用できません

virt-p2v RPM、syslinux-tftpbootLibreOffice、および KDE 言語パッケージは、単層 DVD のサイズに制限があるため、Red Hat Enterprise Linux バイナリー DVD では使用できません。Anaconda のインストール後に関連する更新を有効にすることで、パッケージは Red Hat Subscription Management および Red Hat Network で引き続き使用できます。パッケージは https://access.redhat.com/downloads からダウンロードすることもできます。
さらに、syslinux-tftpboot パッケージはオプションチャネルからベースチャネル (サーバーバリアント) に移動され、IBM POWER のリトルエンディアンアーキテクチャーでも使用できるようになりました。(BZ#1611665、BZ#1592748、BZ#1616396)

コンテンツの場所の検出コードが Red Hat Virtualization Host で機能しない

Red Hat Virtualization ホストは、ローカルにインストールされたコンテンツから強化プロファイルを選択できません。この問題を回避するには、oscap-anaconda-addon パッケージを使用して、URL から Red Hat Enterprise Linux データストリームファイルをフェッチします。
1.Red Hat Enterprise Linux 7 scap-security-guide パッケージから ssg-rhel7-ds.xml データストリームファイルをネットワークにアップロードして、Anaconda で検出できるようにします。
これを行うには、以下を行います。
a) Python を使用して、ssg-rhel7-ds.xml データストリームファイルを含むディレクトリーに Web サーバーをセットアップし、ポート 8000 でリッスンします。例: python2 -m SimpleHTTPServer、または python3 -m http.server。
または
b) ssg-rhel7-ds.xml データストリームファイルを HTTPS または FTP サーバーにアップロードします。
2.Anaconda のグラフィカルユーザーインターフェイスの セキュリティーポリシー ウィンドウで、コンテンツの変更 をクリックし、ssg-rhel7-ds.xml データストリームファイルを指す URL を入力します (例: http://gateway:8000/ssg-rhel7-ds.xml)。または ftp://my-ftp-server/ssg-rhel7-ds.xml。
ssg-rhel7-ds.xml データストリームファイルが利用可能になり、Red Hat Virtualization Host が強化プロファイルを選択できるようになりました。(BZ#1636847)

Composer はライブ ISO システムイメージを作成できません

依存関係の解決の問題のため、ライブ ISO イメージを構築するツールは実行時に Composer によって認識されません。その結果、Composer はライブ ISO イメージの構築に失敗し、ユーザーはこのタイプのシステムイメージを作成できなくなります。
Composer はテクノロジープレビューとして利用できます。(BZ#1642156)

インストール後に NVDIMM コマンドがキックスタートスクリプトファイル anaconda-ks.cfg に追加されない

インストーラーは、システムのインストールに使用される設定と同等のキックスタートスクリプトを作成します。このスクリプトは、/root/anaconda-ks.cfg ファイルに保存されます。ただし、対話型グラフィカルユーザーインターフェイスをインストールに使用する場合、不揮発性デュアルインラインメモリー (NVDIMM) デバイスの設定に使用される最近追加された nvdimm コマンドは、このファイルに追加されません。インストールを再現するためのキックスタートスクリプトを作成するには、ユーザーは NVDIMM デバイスの設定を記録し、不足しているコマンドをファイルに手動で追加する必要があります。(BZ#1620109)

第56章 カーネル

ファームウェアが ACPI PPTT をサポートしていない場合、sysfs でキャッシュ情報が欠落する

kernel-alt パッケージは、Advanced Configuration and Power Interface Processor Properties Topology Table (ACPI PPTT) を使用して、CPU のキャッシュ情報を含む CPU トポロジーを設定するように更新されました。したがって、ファームウェアが ACPI PPTT をサポートしていないシステムでは、/sys/devices/system/cpu/cpu0/cache ファイルにはキャッシュ情報が含まれません。この問題を回避するには、ハードウェアベンダーに ACPI PPTT サポートを含む更新されたファームウェアを確認してください。(BZ#1615370)

PCIe スロットに接続されたデバイスの PCI パススルーは、HPE ProLiant Gen8 および Gen9 のデフォルト設定では不可能です

HPE ProLiant Gen8 および Gen9 システムのデフォルト設定では、PCIe スロットに接続されたデバイスに対して PCI パススルーを使用できません。その結果、そのようなデバイスを通過しようとすると失敗し、カーネルログに次のメッセージが記録されます。
Device is ineligible for IOMMU domain attach due to platform RMRR requirement. Contact your platform vendor.
この問題を回避するには、以下を実行します。
  • HPE ProLiant Gen8 の場合は、HPE が提供する conrep ツールを使用して上記のシステム設定を再設定します。
  • HPE ProLiant Gen9 の場合は、使用されている NIC の種類に応じて、システムファームウェアまたは NIC ファームウェアを更新します。
回避策の詳細については、https://support.hpe.com/hpsc/doc/public/display?docId=emr_na-c04781229 を参照してください。(BZ#1615210)

非 RoCE デバイスを RXE ドライバーに接続しても、カーネルがパニックを引き起こすことはなくなりました

ユーザーが Soft RDMA Over Converged Ethernet (Soft RoCE) インターフェイスを作成し、非 RoCE デバイスを接続すると、RXE ドライバーで特定の問題が観察されました。その結果、ホストを再起動またはシャットダウンするときにカーネルがパニックを起こしました。この更新では、ホストを再起動またはシャットダウンする前に Soft RoCE インターフェイスを無効にすることで問題が修正されます。その結果、説明したシナリオでホストがパニックを起こすことはなくなりました。(BZ#1520302)

64 ビット AMD および Intel アーキテクチャーのみに対する BCC パッケージの有効化

BPF Compiler Collection (BCC) ライブラリーと pcp-pmda-bcc プラグインは、64 ビット AMD および Intel CPU アーキテクチャーでのみ有効な bpf () システムコールを使用します。その結果、Red Hat Enterprise Linux 7 は、64 ビット AMD および Intel CPU アーキテクチャーの BCC および pcp-pmda-bcc のみをサポートします。(BZ#1633185)

三項演算子の分岐予測でシステムパニックが発生しなくなりました

以前は、三項演算子の分岐予測により、コンパイラーが mddev->queue 構造をチェックする前に誤って blk_queue_nonrot () 関数を呼び出していました。その結果、システムがパニック状態になりました。今回の更新では、mddev->queue をチェックしてから blk_queue_nonrot () を呼び出すことで、バグが発生しなくなります。その結果、説明したシナリオでシステムがパニックに陥ることはなくなりました。(BZ#1627563)

RAID1 ライトビハインドにより カーネルパニックが発生する

Redundant Array of Independent Disks Mode 1 (RAID1) 仮想化テクノロジーのライトビハインドモードでは、最下層ディスクに書き込まれたバイオ構造が戻った直後に解放される上位層のバイオ構造が使用されます。その結果、カーネルパニックが発生し、ライトビハインド 機能が使用できなくなります。(BZ#1632575)

i40iw モジュールがシステムの起動時に自動的に読み込まれない

一部の i40e NIC は iWarp に対応しておらず、i40iw モジュールは一時停止および再開操作を完全にサポートしません。そのため、i40iw モジュールはデフォルトで自動的に読み込まれず、一時停止および再開の操作が正しく機能するようになりました。この問題を回避するには、/lib/udev/rules.d/90-rdma-hw-modules.rules ファイルを編集して、i40iw の自動読み込みを有効にします。
また、同じマシンにある i40e デバイスに、別の RDMA デバイスがインストールされている場合に、i40e 以外の RDMA デバイスで、i40iw モジュールを含む、有効なすべての RDMA スタックモジュールを読み込む rdma サービスが起動します。(BZ#1622413)

第57章 ネットワーク

Red Hat Enterprise Linux 7 で、MD5 ハッシュアルゴリズムを使用した署名の検証が無効になる

MD5 で署名された証明書を必要とする WPA (Wi-Fi Protected Access) の AP (Enterprise Access Point) に接続することはできません。この問題を回避するには、/usr/lib/systemd/system/ ディレクトリーから /etc/systemd/system/ ディレクトリーに wpa_supplicant.service ファイルをコピーして、ファイルの Service セクションに次の行を追加します。
Environment=OPENSSL_ENABLE_MD5_VERIFY=1
次に、root で systemctl daemon-reload コマンドを実行して、サービスファイルを再読み込みします。
重要: MD5 証明書は安全性が非常に低く、Red Hat では使用を推奨していないことに注意してください。(BZ#1062656)

ゲスト内で IOMMU が有効になっている場合、DPDK の Mellanox PMD によりパフォーマンスが低下する

ゲストのデータプレーン開発キット (DPDK) で Mellanox ポーリングモードドライバー (PMD) を実行する場合、iommu=pt オプションが設定されていない場合、パフォーマンスの低下が予想されます。
Mellanox PMD を適切に動作させるには、I/O メモリー管理ユニット (IOMMU) をカーネルで明示的に有効にし、パススルーモードを使用する必要があります。これを行うには、intel_iommu=on オプション (Intel システムの場合) をカーネルコマンドラインに渡します。さらに、適切な I/O パフォーマンスを得るには、iommu=pt を使用してください。(BZ#1578688)

RHEL 7.3 からアップグレードすると、freeradius が失敗する場合があります。

/etc/raddb/radiusd.conf ファイル内の新しい設定プロパティー correct_escapes は、RHEL 7.4 以降に配布されたfreeradius バージョンで導入されました。管理者が correct_escapestrue に設定すると、バックスラッシュエスケープ用の新しい正規表現が使用されるようになります。correct_escapesfalse に設定されている場合は、バックスラッシュもエスケープされる古い構文が想定されます。後方互換性の理由から、false がデフォルト値になります。
アップグレード時に、/etc/raddb/ ディレクトリー内の設定ファイルは、管理者が変更しない限り上書きされるため、correct_escapes の値は、すべての設定ファイルで使用されている構文のタイプに常に対応しているとは限りません。その結果、freeradius での認証に失敗する場合があります。
この問題の発生を防ぐために、freeradiusバージョン 3.0.4(RHEL 7.3 で配布) 以前からアップグレードした後、/etc/raddb/ ディレクトリー内のすべての設定ファイルが新しいエスケープ構文を使用していることを確認してください (ダブルバックスラッシュ記号は見つかりません)。そして /etc/raddb/radiusd.confcorrect_escapes の記号は true に設定されています。
詳細と例については、https://access.redhat.com/solutions/3241961 のソリューションを参照してください。(BZ#1489758)

第58章 セキュリティー

OpenSCAPrpmverifypackage が正常に動作しません。

rpmverifypackage プローブにより、システムコール chdir および chroot が 2 回呼び出されます。これにより、カスタムの OVAL (Open Vulnerability and Assessment Language) コンテンツを使用した OpenSCAP をスキャンする際にこのプルーブを使用していると、エラーが発生します。
この問題を回避するには、コンテンツで OVAL テスト rpmverifypackage_test を使用しないようにするか、rpmverifypackage_test が使用されていない scap-security-guide パッケージのコンテンツのみを使用します。(BZ#1603347)

dconf データベースは OVAL によってチェックされません

SCAP セキュリティーガイド プロジェクトで使用される OVAL (Open Vulnerability and Assessment Language) チェックは、dconf バイナリーデータベースを読み取ることができず、データベースの生成に使用されるファイルのみを読み取ることができます。データベースは自動的に再生成されないため、管理者は dconf update コマンドを入力する必要があります。その結果、/etc/dconf/db/ ディレクトリー内のファイルを使用して行われたもの以外のデータベースへの変更は、スキャンによって検出できません。これにより、偽陰性の結果が生じる可能性があります。
この問題を回避するには、/etc/crontab 設定ファイルなどを使用して、dconf update を 定期的に実行します。(BZ#1631378)

SCAP Workbench が、カスタムプロファイルから結果ベースの修正を生成できません。

SCAP Workbench ツールを使用してカスタムプロファイルから結果ベースの修正ロールを生成しようとすると、次のエラーが発生します。
Error generating remediation role '.../remediation.sh': Exit code of 'oscap' was 1: [output truncated]
この問題を回避するには、oscap コマンドを、--tailoring-file オプションとともに使用します。(BZ#1533108)

OpenSCAP スキャナーの結果には、多くの SELinux コンテキストエラーメッセージが含まれています

OpenSCAP スキャナーは、真のエラーではない状況でも、SELinux コンテキストを取得できないことを ERROR レベルでログに記録します。その結果、OpenSCAP スキャナーの結果には、多くの SELinux コンテキストエラーメッセージが含まれます。そのため、oscap コマンドラインユーティリティーと SCAP Workbench グラフィカルユーティリティーの出力はどちらも読みにくい場合があります。(BZ#1640522)

oscap スキャンは過剰な量のメモリーを使用します

Open Vulnerability Assessment Language (OVAL) プローブの結果データはスキャン中ずっとメモリー内に保持され、レポートの生成もメモリーを大量に消費するプロセスです。その結果、非常に大規模なファイルシステムがスキャンされると、oscap プロセスが利用可能なメモリーをすべて占有し、オペレーティングシステムによって強制終了される可能性があります。
この問題を回避するには、調整を使用してファイルシステム全体をスキャンするルールを除外し、それらを個別に実行します。さらに、--oval-results オプションは使用しないでください。その結果、処理されるデータの量を減らしても、メモリーの過度の使用が原因でシステムのスキャンがクラッシュすることはなくなります。(BZ#1548949)

第59章 サーバーおよびサービス

開いているファイルのデフォルトの最大数を超えると、Rsyslog は 続行できません

Rsyslog は、 開いているファイルの最大数のデフォルト制限を超えて実行されることがあります。したがって、rsyslog は 新しいファイルを開くことができません。
この問題を回避するには、systemd-journald に合わせてこの制限を増やして rsyslog 設定を変更します。これを行うには、次の内容を含む /etc/systemd/system/rsyslog.service.d/increase_nofile_limit.conf という名前のドロップインファイルを作成します。
[Service]
LimitNOFILE=16384
(BZ#1553700)

RHOSP 10 で RHEL 7.5 ノードを RHEL 7.6 にアップグレードすると、ノード上の仮想マシンが破損する

現在、Red Hat OpenStack Plaform 10 で Red Hat Enterprise Linux 7.5 ノードを Red Hat Enterprise Linux 7.6 にアップグレードすると、そのノードでホストされている仮想マシンが起動できなくなります。
この問題を回避するには、コンピューティングノード上の /etc/modprobe.d/kvm.rt.tuned.conf ファイルを編集し、次の行を削除して、ノードを再起動します。
options kvm_intel ple_gap=0
これを確実に機能させるには、ノードを RHEL 7.5 から RHEL 7.6 にアップグレードする前に変更を実行します。(BZ#1649408)

FTP ベースのログインは、一般的な vsftpd 設定では使用できません

この更新では、セキュリティー上の理由により 、/sbin/nologin および /usr/sbin/nologin ログインシェルが /etc/shells ファイルから削除されます。したがって、Very Secure File Transfer Protocol デーモン vsftpd の設定が変更されて chroot_local_user が 有効になると、FTP ログインができなくなります。
この問題を回避するには、/sbin/nologin または /usr/sbin/nologin/etc/shells ファイルにそれぞれ追加します。その結果、FTP の使用は許可されるが SSH の使用は許可されないユーザーのログインシェルが再び利用可能になります。ただし、この回避策では vsftpd がhttps://access.redhat.com/security/cve/cve-2018-1113 で説明されているセキュリティーリスクにさらされることに注意してください。(BZ#1647485、BZ#1571104)

RHBA-2019:0498 を適用した後、レスキューシステムでチーミングが正しく機能しないことがある

アドバイザリー RHBA-2019:0498 によって提供される更新により、複雑なネットワーク設定に影響を与える ReaR のいくつかの問題が修正されました。これらのバグにより、以前は手動介入なしにネットワーク経由でアクセスしたバックアップを復元することができませんでした。ただし、チーム化の場合、この更新により別の問題が発生する可能性があります。チームに複数のメンバーインターフェイスがある場合、チームデバイスがレスキューシステムで正しく設定されていない可能性があります。この問題を回避するには、/etc/rear/local.conf ファイルに次の行を追加して、以前の動作を保存します。
SIMPLIFY_TEAMING=y
新しく追加された LACP サポートの場合、回避策として、レスキューイメージの作成プロセス中に 1 つを除くすべてのインターフェイスをチームから一時的に削除します。(BZ#1685166)

第60章 ストレージ

LVM は不完全なボリュームグループのイベントベースの自動アクティブ化をサポートしていません

ボリュームグループが不完全で物理ボリュームが見つからない場合、LVM はそのボリュームグループの LVM イベントベースの自動アクティベーションをサポートしません。これは、自動アクティベーションが行われるたびに --activationmode complete の設定が行われることを意味します。--activationmode complete オプションと自動アクティベーションの詳細については、vgchange (8) および pvscan (8) の man ページを参照してください。
/etc/lvm/lvm.conf 設定ファイルの global/use_lvmetad=1 設定で lvmetad が有効になっている場合、イベント駆動の自動アクティベーションフックが有効になることに注意してください。また、自動アクティベーションがない場合、ブート中の正確な時点で直接アクティベーションフックがあり、その時点で使用可能な物理ボリュームのみでボリュームグループがアクティブ化されることにも注意してください。後で表示される物理ボリュームは考慮されません。
この問題は、initramfs (dracut) の早期ブートには影響しません。また、デフォルトで degraded アクティベーションモードになる vgchange および lvchange 呼び出しを使用したコマンドラインからの直接アクティベーションにも影響しません。(BZ#1337220)

Red Hat Enterprise Linux 7.6 にアップグレードすると、vdo サービスが無効になります

Red Hat Enterprise Linux 7.5 から 7.6 にアップグレードすると、vdo サービスが以前に有効になっていた場合は無効になります。これは、vdo RPM パッケージに systemd マクロが欠落していることが原因です。
この問題は 7.6 リリースで修正されており、Red Hat Enterprise Linux 7.6 からそれ以降のリリースにアップグレードしても vdo は無効になりません。(BZ#1617896)

VDO 上の RAID 10 再設定時にデータ破損が発生します。

VDO 上で RAID 10 を再形成すると (LVM と mdadm の両方を使用)、データが破損します。VDO の上に RAID 10 (または他の RAID タイプ) をスタッキングすることは、VDO の重複排除機能と圧縮機能を活用しないため、推奨できません。(BZ#1528466, BZ#1530776)

ndctl によってシステムの起動が遅れることがある

ndctl パッケージによりインストールされた udev ルールが、Non-Volatile Dual In-line Memory Module (NVDIMM)デバイスを備えたシステムで、数分間システムの起動プロセスを遅れることがあります。このような場合、systemd は以下のようなメッセージを表示します。
INFO: task systemd-udevd:1554 blocked for more than 120 seconds.
...
nvdimm_bus_check_dimm_count+0x31/0xa0 [libnvdimm]
...
この問題を回避するには、次のコマンドを使用して udev ルールを無効にします。
# rm /usr/lib/udev/rules.d/80-ndctl.rules
udev ルールを無効にすると、上記の問題は発生しなくなります。(BZ#1635441)

LVM により、物理ボリュームの割り当て可能な領域の最初の 128kB でデータ破損が発生する可能性があります

LVM の I/O 層のバグにより、LVM はディスク上の LVM メタデータの直後に続く最初の 128kB のデータを読み取ったり、書き戻したりします。LVM コマンドの使用時に別のプログラムまたはファイルシステムがこれらのブロックを変更している場合、変更が失われる可能性があります。その結果、まれにデータ破損が発生する可能性があります。
この問題を回避するには、VG 内の論理ボリューム (LV) の使用中に、ボリュームグループ (VG) のメタデータを変更する LVM コマンド (lvcreatelvextend など) を使用しないようにします。(BZ#1643651)

第61章 システムおよびサブスクリプション管理

Red Hat Satellite 5.8 の RHEL 7.6 EUS、AUS、TUS、および E4S ストリームの提供の遅延

Red Hat Satellite 5 コンテンツ ISO は、毎月のペースで利用可能になります。この頻度に基づくと、RHEL 7.6 の一般提供時点では、次の RHEL 7.6 ストリームのコンテンツ ISO は Red Hat Satellite 5.8 を通じて利用できません。
  • 延長更新サポート (EUS)
  • アドバンスト更新サポート (AUS)
  • 電話会社拡張更新サポート (TUS)
  • Update Services for SAP Solutions (E4S)
予想される遅延は 2 ~ 4 週間です。Red Hat Satellite 6 インスタンスは影響を受けないことに注意してください。
詳細は https://access.redhat.com/solutions/3621151 を参照してください。(BZ#1635135)

パート VI. 非推奨の機能

ここでは、Red Hat Enterprise Linux 7.6 までのすべてのマイナーリリースで非推奨になった機能の概要を説明します。
非推奨の機能は、Red Hat Enterprise Linux 7 のライフサイクルが終了するまでサポートされます。非推奨の機能は、本製品の今後のメジャーリリースではサポートされない可能性が高く、新たに実装することは推奨されません。特定のメジャーリリースにおける非推奨機能の最新情報は、そのメジャーリリースの最新バージョンのリリースノートを参照してください。
現行および今後のメジャーリリースでは、非推奨の ハードウェア コンポーネントの新規実装は推奨されません。ハードウェアドライバーの更新は、セキュリティーと重大な修正にのみ行われます。Red Hat は、このようなハードウェアの早期交換を推奨します。
パッケージ が非推奨となり、使用の継続が推奨されない場合があります。製品からパッケージが削除されることもあります。その場合には、製品のドキュメントで、非推奨となったパッケージと同様、同一、またはより高度な機能を提供する最近のパッケージが指定され、詳しい推奨事項が記載されます。
RHEL 7 から RHEL 8 への変更点の詳細は RHEL 8 の導入における検討事項 を参照してください。

第62章 非推奨パッケージ

以下のパッケージは非推奨となっています。サポート対象外の RHEL 8 レポジトリーで置き換えられたパッケージや可用性の情報は、RHEL 8 の導入における検討事項 を参照してください。
  • a2ps
  • abrt-addon-upload-watch
  • abrt-devel
  • abrt-gui-devel
  • abrt-retrace-client
  • acpid-sysvinit
  • advancecomp
  • adwaita-icon-theme-devel
  • adwaita-qt-common
  • adwaita-qt4
  • agg
  • aic94xx-firmware
  • akonadi
  • akonadi-devel
  • akonadi-mysql
  • alacarte
  • alsa-tools
  • anaconda-widgets-devel
  • ant-antunit
  • ant-antunit-javadoc
  • antlr-C++-doc
  • antlr-python
  • antlr-tool
  • apache-commons-configuration
  • apache-commons-configuration-javadoc
  • apache-commons-daemon
  • apache-commons-daemon-javadoc
  • apache-commons-daemon-jsvc
  • apache-commons-dbcp
  • apache-commons-dbcp-javadoc
  • apache-commons-digester
  • apache-commons-digester-javadoc
  • apache-commons-jexl
  • apache-commons-jexl-javadoc
  • apache-commons-pool
  • apache-commons-pool-javadoc
  • apache-commons-validator
  • apache-commons-validator-javadoc
  • apache-commons-vfs
  • apache-commons-vfs-ant
  • apache-commons-vfs-examples
  • apache-commons-vfs-javadoc
  • apache-rat
  • apache-rat-core
  • apache-rat-javadoc
  • apache-rat-plugin
  • apache-rat-tasks
  • apr-util-nss
  • args4j
  • args4j-javadoc
  • ark
  • ark-libs
  • asciidoc-latex
  • at-spi
  • at-spi-devel
  • at-spi-python
  • at-sysvinit
  • atlas-static
  • attica
  • attica-devel
  • audiocd-kio
  • audiocd-kio-devel
  • audiocd-kio-libs
  • audiofile
  • audiofile-devel
  • audit-libs-python
  • audit-libs-static
  • authconfig-gtk
  • authd
  • autogen-libopts-devel
  • automoc
  • autotrace-devel
  • avahi-dnsconfd
  • avahi-glib-devel
  • avahi-gobject-devel
  • avahi-qt3
  • avahi-qt3-devel
  • avahi-qt4
  • avahi-qt4-devel
  • avahi-tools
  • avahi-ui
  • avahi-ui-devel
  • avahi-ui-tools
  • avalon-framework
  • avalon-framework-javadoc
  • avalon-logkit
  • avalon-logkit-javadoc
  • bacula-console-bat
  • bacula-devel
  • bacula-traymonitor
  • baekmuk-ttf-batang-fonts
  • baekmuk-ttf-dotum-fonts
  • baekmuk-ttf-fonts-common
  • baekmuk-ttf-fonts-ghostscript
  • baekmuk-ttf-gulim-fonts
  • baekmuk-ttf-hline-fonts
  • base64coder
  • base64coder-javadoc
  • batik
  • batik-demo
  • batik-javadoc
  • batik-rasterizer
  • batik-slideshow
  • batik-squiggle
  • batik-svgpp
  • batik-ttf2svg
  • bcc-devel
  • bcel
  • bison-devel
  • blas-static
  • blas64-devel
  • blas64-static
  • bltk
  • bluedevil
  • bluedevil-autostart
  • bmc-snmp-proxy
  • bogofilter-bogoupgrade
  • bridge-utils
  • bsdcpio
  • bsh-demo
  • bsh-utils
  • btrfs-progs
  • btrfs-progs-devel
  • buildnumber-maven-plugin
  • buildnumber-maven-plugin-javadoc
  • bwidget
  • bzr
  • bzr-doc
  • cairo-tools
  • cal10n
  • caribou
  • caribou-antler
  • caribou-devel
  • caribou-gtk2-module
  • caribou-gtk3-module
  • cdi-api-javadoc
  • cdparanoia-static
  • cdrskin
  • ceph-common
  • check-static
  • cheese-libs-devel
  • cifs-utils-devel
  • cim-schema-docs
  • cim-schema-docs
  • cjkuni-ukai-fonts
  • clutter-gst2-devel
  • clutter-tests
  • cmpi-bindings-pywbem
  • cobertura
  • cobertura-javadoc
  • cockpit-machines-ovirt
  • codehaus-parent
  • codemodel
  • codemodel-javadoc
  • cogl-tests
  • colord-extra-profiles
  • colord-kde
  • compat-cheese314
  • compat-dapl
  • compat-dapl-devel
  • compat-dapl-static
  • compat-dapl-utils
  • compat-db
  • compat-db-headers
  • compat-db47
  • compat-exiv2-023
  • compat-gcc-44
  • compat-gcc-44-c++
  • compat-gcc-44-gfortran
  • compat-glade315
  • compat-glew
  • compat-glibc
  • compat-glibc-headers
  • compat-gnome-desktop314
  • compat-grilo02
  • compat-libcap1
  • compat-libcogl-pango12
  • compat-libcogl12
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  • uriparser-devel
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  • usbredir-server
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  • ustr-debug
  • ustr-debug-static
  • ustr-devel
  • ustr-static
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  • uuid-c++-devel
  • uuid-dce
  • uuid-dce-devel
  • uuid-perl
  • uuid-php
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  • v4l-utils-devel-tools
  • vala-doc
  • valadoc
  • valadoc-devel
  • valgrind-openmpi
  • vemana2000-fonts
  • vigra
  • vigra-devel
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  • virtuoso-opensource-utils
  • vlgothic-p-fonts
  • vsftpd-sysvinit
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  • vte3-devel
  • wayland-doc
  • webkitgtk3
  • webkitgtk3-devel
  • webkitgtk3-doc
  • webkitgtk4-doc
  • webrtc-audio-processing-devel
  • weld-parent
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  • woodstox-core
  • woodstox-core-javadoc
  • wordnet
  • wordnet-browser
  • wordnet-devel
  • wordnet-doc
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  • ws-commons-util-javadoc
  • ws-jaxme
  • ws-jaxme-javadoc
  • ws-jaxme-manual
  • wsdl4j
  • wsdl4j-javadoc
  • wvdial
  • x86info
  • xchat-tcl
  • xdg-desktop-portal-devel
  • xerces-c
  • xerces-c-devel
  • xerces-c-doc
  • xferstats
  • xguest
  • xhtml2fo-style-xsl
  • xhtml2ps
  • xisdnload
  • xml-commons-apis12
  • xml-commons-apis12-javadoc
  • xml-commons-apis12-manual
  • xmlgraphics-commons
  • xmlgraphics-commons-javadoc
  • xmlrpc-c-apps
  • xmlrpc-client
  • xmlrpc-common
  • xmlrpc-javadoc
  • xmlrpc-server
  • xmlsec1-gcrypt-devel
  • xmlsec1-nss-devel
  • xmlto-tex
  • xmlto-xhtml
  • xmltoman
  • xorg-x11-apps
  • xorg-x11-drv-intel-devel
  • xorg-x11-drv-keyboard
  • xorg-x11-drv-mouse
  • xorg-x11-drv-mouse-devel
  • xorg-x11-drv-openchrome
  • xorg-x11-drv-openchrome-devel
  • xorg-x11-drv-synaptics
  • xorg-x11-drv-synaptics-devel
  • xorg-x11-drv-vmmouse
  • xorg-x11-drv-void
  • xorg-x11-server-source
  • xorg-x11-xkb-extras
  • xpp3
  • xpp3-javadoc
  • xpp3-minimal
  • xsettings-kde
  • xstream
  • xstream-javadoc
  • xulrunner
  • xulrunner-devel
  • xz-compat-libs
  • yelp-xsl-devel
  • yum-langpacks
  • yum-NetworkManager-dispatcher
  • yum-plugin-filter-data
  • yum-plugin-fs-snapshot
  • yum-plugin-keys
  • yum-plugin-list-data
  • yum-plugin-local
  • yum-plugin-merge-conf
  • yum-plugin-ovl
  • yum-plugin-post-transaction-actions
  • yum-plugin-pre-transaction-actions
  • yum-plugin-protectbase
  • yum-plugin-ps
  • yum-plugin-rpm-warm-cache
  • yum-plugin-show-leaves
  • yum-plugin-upgrade-helper
  • yum-plugin-verify
  • yum-updateonboot

第63章 非推奨となったデバイスドライバー

非推奨となったデバイスドライバー

以下のデバイスドライバーは、Red Hat Enterprise Linux 7 のライフサイクルが終了するまでサポートされます。ただし、本製品の今後のメジャーリリースではサポートされない可能性が高いため、新たに実装することは推奨されません。
  • 3w-9xxx
  • 3w-sas
  • aic79xx
  • aoe
  • arcmsr
  • ata drivers:
    • acard-ahci
    • sata_mv
    • sata_nv
    • sata_promise
    • sata_qstor
    • sata_sil
    • sata_sil24
    • sata_sis
    • sata_svw
    • sata_sx4
    • sata_uli
    • sata_via
    • sata_vsc
  • bfa
  • cxgb3
  • cxgb3i
  • e1000
  • floppy
  • hptiop
  • initio
  • isci
  • iw_cxgb3
  • mptbase
  • mptctl
  • mptsas
  • mptscsih
  • mptspi
  • mtip32xx
  • mvsas
  • mvumi
  • OSD ドライバー:
    • osd
    • libosd
  • osst
  • pata drivers:
    • pata_acpi
    • pata_ali
    • pata_amd
    • pata_arasan_cf
    • pata_artop
    • pata_atiixp
    • pata_atp867x
    • pata_cmd64x
    • pata_cs5536
    • pata_hpt366
    • pata_hpt37x
    • pata_hpt3x2n
    • pata_hpt3x3
    • pata_it8213
    • pata_it821x
    • pata_jmicron
    • pata_marvell
    • pata_netcell
    • pata_ninja32
    • pata_oldpiix
    • pata_pdc2027x
    • pata_pdc202xx_old
    • pata_piccolo
    • pata_rdc
    • pata_sch
    • pata_serverworks
    • pata_sil680
    • pata_sis
    • pata_via
    • pdc_adma
  • pm80xx(pm8001)
  • pmcraid
  • qla3xxx
  • stex
  • sx8
  • tulip
  • ufshcd
  • ワイヤレスドライバー:
    • carl9170
    • iwl4965
    • iwl3945
    • mwl8k
    • rt73usb
    • rt61pci
    • rtl8187
    • wil6210

第64章 非推奨のアダプター

以下のアダプターは、Red Hat Enterprise Linux 7 のライフサイクルが終了するまでサポートされます。ただし、本製品の今後のメジャーリリースではサポートされない可能性が高いため、新たに実装することは推奨されません。ここに記載されていない、上述のドライバーのその他のアダプターには変更がありません。
PCI ID は、vendor:device:subvendor:subdevice の形式です。subdevice エントリーまたは subvendor:subdevice エントリーがリストにない場合は、そのような不明なエントリーの値を持つデバイスが非推奨になっています。
システムでハードウェアの PCI ID を確認するには、lspci -nn コマンドを実行します。
  • aacraid ドライバーの以下のアダプターが非推奨になりました。
    • PERC 2/Si (Iguana/PERC2Si)、PCI ID 0x1028:0x0001:0x1028:0x0001
    • PERC 3/Di (Opal/PERC3Di)、PCI ID 0x1028:0x0002:0x1028:0x0002
    • PERC 3/Si (SlimFast/PERC3Si)、PCI ID 0x1028:0x0003:0x1028:0x0003
    • PERC 3/Di (Iguana FlipChip/PERC3DiF)、PCI ID 0x1028:0x0004:0x1028:0x00d0
    • PERC 3/Di (Viper/PERC3DiV)、PCI ID 0x1028:0x0002:0x1028:0x00d1
    • PERC 3/Di (Lexus/PERC3DiL)、PCI ID 0x1028:0x0002:0x1028:0x00d9
    • PERC 3/Di (Jaguar/PERC3DiJ)、PCI ID 0x1028:0x000a:0x1028:0x0106
    • PERC 3/Di (Dagger/PERC3DiD)、PCI ID 0x1028:0x000a:0x1028:0x011b
    • PERC 3/Di (Boxster/PERC3DiB)、PCI ID 0x1028:0x000a:0x1028:0x0121
    • catapult、PCI ID 0x9005:0x0283:0x9005:0x0283
    • tomcat、PCI ID 0x9005:0x0284:0x9005:0x0284
    • Adaptec 2120S (Crusader)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0286
    • Adaptec 2200S (Vulcan)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0285
    • Adaptec 2200S (Vulcan-2m)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0287
    • Legend S220 (Legend Crusader)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x17aa:0x0286
    • Legend S230 (Legend Vulcan)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x17aa:0x0287
    • Adaptec 3230S (Harrier)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0288
    • Adaptec 3240S (Tornado)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0289
    • ASR-2020ZCR SCSI PCI-X ZCR (Skyhawk)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x028a
    • ASR-2025ZCR SCSI SO-DIMM PCI-X ZCR (Terminator)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x028b
    • ASR-2230S + ASR-2230SLP PCI-X (Lancer)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x028c
    • ASR-2130S (Lancer)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x028d
    • AAR-2820SA (Intruder)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x029b
    • AAR-2620SA (Intruder)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x029c
    • AAR-2420SA (Intruder)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x029d
    • ICP9024RO (Lancer)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x029e
    • ICP9014RO (Lancer)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x029f
    • ICP9047MA (Lancer)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x02a0
    • ICP9087MA (Lancer)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x02a1
    • ICP5445AU (Hurricane44)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x02a3
    • ICP9085LI (Marauder-X)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x02a4
    • ICP5085BR (Marauder-E)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x02a5
    • ICP9067MA (Intruder-6)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x02a6
    • Themisto Jupiter Platform、PCI ID 0x9005:0x0287:0x9005:0x0800
    • Themisto Jupiter Platform、PCI ID 0x9005:0x0200:0x9005:0x0200
    • Callisto Jupiter Platform、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x0800
    • ASR-2020SA SATA PCI-X ZCR (Skyhawk)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x028e
    • ASR-2025SA SATA SO-DIMM PCI-X ZCR (Terminator)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x028f
    • AAR-2410SA PCI SATA 4ch (Jaguar II)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0290
    • CERC SATA RAID 2 PCI SATA 6ch (DellCorsair)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0291
    • AAR-2810SA PCI SATA 8ch (Corsair-8)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0292
    • AAR-21610SA PCI SATA 16ch (Corsair-16)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0293
    • ESD SO-DIMM PCI-X SATA ZCR (Prowler)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0294
    • AAR-2610SA PCI SATA 6ch、PCI ID 0x9005:0x0285:0x103C:0x3227
    • ASR-2240S (SabreExpress)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0296
    • ASR-4005、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0297
    • IBM 8i (AvonPark)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x1014:0x02F2
    • IBM 8i (AvonPark Lite)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x1014:0x0312
    • IBM 8k/8k-l8 (Aurora)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x1014:0x9580
    • IBM 8k/8k-l4 (Aurora Lite)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x1014:0x9540
    • ASR-4000 (BlackBird)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0298
    • ASR-4800SAS (Marauder-X)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x0299
    • ASR-4805SAS (Marauder-E)、PCI ID 0x9005:0x0285:0x9005:0x029a
    • ASR-3800 (Hurricane44)、PCI ID 0x9005:0x0286:0x9005:0x02a2
    • Perc 320/DC、PCI ID 0x9005:0x0285:0x1028:0x0287
    • Adaptec 5400S (Mustang)、PCI ID 0x1011:0x0046:0x9005:0x0365
    • Adaptec 5400S (Mustang)、PCI ID 0x1011:0x0046:0x9005:0x0364
    • Dell PERC2/QC、PCI ID 0x1011:0x0046:0x9005:0x1364
    • HP NetRAID-4M、PCI ID 0x1011:0x0046:0x103c:0x10c2
    • Dell Catchall、PCI ID 0x9005:0x0285:0x1028
    • Legend Catchall、PCI ID 0x9005:0x0285:0x17aa
    • Adaptec Catch All、PCI ID 0x9005:0x0285
    • Adaptec Rocket Catch All、PCI ID 0x9005:0x0286
    • Adaptec NEMER/ARK Catch All、PCI ID 0x9005:0x0288
  • mpt2sas ドライバーの次のアダプターは非推奨になりました:
    • SAS2004、PCI ID 0x1000:0x0070
    • SAS2008、PCI ID 0x1000:0x0072
    • SAS2108_1、PCI ID 0x1000:0x0074
    • SAS2108_2、PCI ID 0x1000:0x0076
    • SAS2108_3、PCI ID 0x1000:0x0077
    • SAS2116_1、PCI ID 0x1000:0x0064
    • SAS2116_2、PCI ID 0x1000:0x0065
    • SSS6200、PCI ID 0x1000:0x007E
  • megaraid_sas ドライバーの次のアダプターは非推奨になりました:
    • Dell PERC5、PCI ID 0x1028:0x15
    • SAS1078R、PCI ID 0x1000:0x60
    • SAS1078DE、PCI ID 0x1000:0x7C
    • SAS1064R、PCI ID 0x1000:0x411
    • VERDE_ZCR、PCI ID 0x1000:0x413
    • SAS1078GEN2、PCI ID 0x1000:0x78
    • SAS0079GEN2、PCI ID 0x1000:0x79
    • SAS0073SKINNY、PCI ID 0x1000:0x73
    • SAS0071SKINNY、PCI ID 0x1000:0x71
  • qla2xxx ドライバーの以下のアダプターが非推奨になりました。
    • ISP24xx、PCI ID 0x1077:0x2422
    • ISP24xx、PCI ID 0x1077:0x2432
    • ISP2422、PCI ID 0x1077:0x5422
    • QLE220、PCI ID 0x1077:0x5432
    • QLE81xx、PCI ID 0x1077:0x8001
    • QLE10000、PCI ID 0x1077:0xF000
    • QLE84xx、PCI ID 0x1077:0x8044
    • QLE8000、PCI ID 0x1077:0x8432
    • QLE82xx、PCI ID 0x1077:0x8021
  • qla4xxx ドライバーの以下のアダプターが非推奨になりました。
    • QLOGIC_ISP8022、PCI ID 0x1077:0x8022
    • QLOGIC_ISP8324、PCI ID 0x1077:0x8032
    • QLOGIC_ISP8042、PCI ID 0x1077:0x8042
  • be2iscsi ドライバーの以下のアダプターが非推奨になりました。
    • BladeEngine 2 (BE2) デバイス
      • BladeEngine2 10Gb iSCSI Initiator (汎用)、PCI ID 0x19a2:0x212
      • OneConnect OCe10101、OCm10101、OCe10102、OCm10102 BE2 アダプターファミリー、PCI ID 0x19a2:0x702
      • OCe10100 BE2 アダプターファミリー、PCI ID 0x19a2:0x703
    • BladeEngine 3 (BE3) Devices
      • OneConnect TOMCAT iSCSI, PCI ID 0x19a2:0x0712
      • BladeEngine3 iSCSI, PCI ID 0x19a2:0x0222
  • be2net ドライバーによって制御される次のイーサネットアダプターは非推奨になりました:
    • BladeEngine 2 (BE2) デバイス
      • OneConnect TIGERSHARK NIC、PCI ID 0x19a2:0x0700
      • BladeEngine2 Network Adapter, PCI ID 0x19a2:0x0211
    • BladeEngine 3 (BE3) デバイス
      • OneConnect TOMCAT NIC, PCI ID 0x19a2:0x0710
      • BladeEngine3 Network Adapter, PCI ID 0x19a2:0x0221
  • lpfc ドライバーの以下のアダプターが非推奨になりました。
    • BladeEngine 2 (BE2) デバイス
      • OneConnect TIGERSHARK FCoE、PCI ID 0x19a2:0x0704
    • BladeEngine 3 (BE3) デバイス
      • OneConnect TOMCAT FCoE, PCI ID 0x19a2:0x0714
    • ファイバーチャネル (FC) デバイス
      • FIREFLY、PCI ID 0x10df:0x1ae5
      • PROTEUS_VF、PCI ID 0x10df:0xe100
      • BALIUS、PCI ID 0x10df:0xe131
      • PROTEUS_PF、PCI ID 0x10df:0xe180
      • RFLY、PCI ID 0x10df:0xf095
      • PFLY、PCI ID 0x10df:0xf098
      • LP101、PCI ID 0x10df:0xf0a1
      • TFLY、PCI ID 0x10df:0xf0a5
      • BSMB、PCI ID 0x10df:0xf0d1
      • BMID、PCI ID 0x10df:0xf0d5
      • ZSMB、PCI ID 0x10df:0xf0e1
      • ZMID、PCI ID 0x10df:0xf0e5
      • NEPTUNE、PCI ID 0x10df:0xf0f5
      • NEPTUNE_SCSP、PCI ID 0x10df:0xf0f6
      • NEPTUNE_DCSP、PCI ID 0x10df:0xf0f7
      • FALCON、PCI ID 0x10df:0xf180
      • SUPERFLY、PCI ID 0x10df:0xf700
      • DRAGONFLY、PCI ID 0x10df:0xf800
      • CENTAUR、PCI ID 0x10df:0xf900
      • PEGASUS、PCI ID 0x10df:0xf980
      • THOR、PCI ID 0x10df:0xfa00
      • VIPER、PCI ID 0x10df:0xfb00
      • LP10000S、PCI ID 0x10df:0xfc00
      • LP11000S、PCI ID 0x10df:0xfc10
      • LPE11000S、PCI ID 0x10df:0xfc20
      • PROTEUS_S、PCI ID 0x10df:0xfc50
      • HELIOS、PCI ID 0x10df:0xfd00
      • HELIOS_SCSP、PCI ID 0x10df:0xfd11
      • HELIOS_DCSP、PCI ID 0x10df:0xfd12
      • ZEPHYR、PCI ID 0x10df:0xfe00
      • HORNET、PCI ID 0x10df:0xfe05
      • ZEPHYR_SCSP、PCI ID 0x10df:0xfe11
      • ZEPHYR_DCSP、PCI ID 0x10df:0xfe12
    • Lancer FCoE CNA Devices
      • OCe15104-FM、PCI ID 0x10df:0xe260
      • OCe15102-FM、PCI ID 0x10df:0xe260
      • OCm15108-F-P、PCI ID 0x10df:0xe260

第65章 その他の非推奨の機能

Python 2 が非推奨に

Python 2 は、次の Red Hat Enterprise Linux (RHEL) メジャーリリースで Python 3 に置き換えられます。
大規模なコードベースを Python 3 に移行する方法は Conservative Python 3 Porting Guide を参照してください。
Python 3 は RHEL のお客様が利用でき、Red Hat Software Collections の一部として RHEL でサポートされていることに注意してください。

LVM ライブラリーおよび LVM Python バインディングが非推奨に

lvm2-python-libs パッケージで提供されている lvm2app ライブラリーおよび LVM Python バインディングが非推奨となりました。
Red Hat は、代わりに以下のソリューションを推奨します。
  • LVM D-Bus API と lvm2-dbusd サービスの組み合わせ。このソリューションでは Python バージョン 3 を使用する必要があります。
  • JSON 形式の LVM コマンドラインユーティリティー。この形式は、lvm2 パッケージのバージョン 2.02.158 以降で利用できます。
  • C および C++ の libblockdev ライブラリー

LVM でのミラー化されたミラーログが非推奨に

ミラー化された LVM ボリュームでのミラー化されたミラーログ機能が非推奨となりました。Red Hat Enterprise Linux の今後のメジャーリリースでは、ミラー化されたミラーログを持つ LVM ボリュームの作成またはアクティブ化はサポートされない予定です。
推奨される代替ソリューションは以下のとおりです。
  • RAID1 LVM ボリューム。RAID1 ボリュームの優れた点は、劣化モードにおいても機能し、一時的な障害の後に回復できることです。ミラー化されたボリュームを RAID1 に変換する方法は論理ボリュームマネージャーの管理の ミラー化 LVM デバイスの RAID1 デバイスへの変換 セクションを参照してください。
  • ディスクのミラーログ。ミラー化されたミラーログをディスクのミラーログに変換するには、lvconvert --mirrorlog disk my_vg/my_lv コマンドを実行します。

clvmd デーモンが非推奨に

共有ストレージデバイスを管理する clvmd デーモンが非推奨になりました。Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースでは、代わりに lvmlockd デーモンが使用される予定です。

lvmetad デーモンが非推奨に

メタデータのキャッシュを取得する lvmetad デーモンが非推奨になりました。Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースでは、LVM は常にディスクからメタデータを読み取るようになります。
論理ボリュームの自動アクティベーションは、lvm.conf 設定ファイルの use_lvmetad 設定に間接的に関連付けられていました。自動アクティベーションを無効にする正しい方法は、引き続き lvm.conf ファイルで auto_activation_volume_list=[] (空のリスト) を設定することです。

Identity Management およびセキュリティーに関連する非推奨パッケージ

以下のパッケージは非推奨となり、Red Hat Enterprise Linux の今後のメジャーリリースには含まれません。
非推奨パッケージ 代替として提案されるパッケージまたは製品
authconfig authselect
pam_pkcs11 sssd [a]
pam_krb5 sssd [b]
openldap-servers ユースケースに応じて、Red Hat Enterprise Linux に同梱されている Identity Management または Red Hat Directory Server に移行します。[c]
mod_auth_kerb mod_auth_gssapi
python-kerberos
python-krbV
python-gssapi
python-requests-kerberos python-requests-gssapi
hesiod 代替パッケージ/製品はありません。
mod_nss mod_ssl
mod_revocator 代替パッケージ/製品はありません。
[a] SSSD (System Security Services Daemon) には、拡張スマートカード機能が含まれています。
[b] pam_krb5 から sssd への移行の詳細は、アップストリームの SSSD のドキュメント Migrating from pam_krb5 to sssd を参照してください。
[c] Red Hat Directory Server には、有効な Directory Server サブスクリプションが必要です。詳細は、Red Hat ナレッジベース What is the support status of the LDAP-server shipped with Red Hat Enterprise Linux? を参照してください。
注記
Red Hat Enterprise Linux 7.5 では、次のパッケージが上の表に追加されました。
  • mod_auth_kerb
  • python-kerberospython-krbV
  • python-requests-kerberos
  • hesiod
  • mod_nss
  • mod_revocator

Clevis HTTP ピンが非推奨に

Clevis HTTP ピンが非推奨になり、この機能は Red Hat Enterprise Linux の次期メジャーバージョンでは提供されず、別途通知があるまでディストリビューションには同梱されなくなります。

crypto-utils が非推奨に

crypto-utils パッケージが非推奨になり、将来のバージョンの Red Hat Enterprise Linux では利用できなくなります。代わりに、openssl パッケージ、gnutls-utils パッケージ、および nss-tools パッケージによるツールを使用できます。

Python SSL のデフォルトの暗号リストから 3DES が削除される

3DES (Triple Data Encryption Standard) アルゴリズムが、Python の SSL のデフォルトの暗号リストから削除されました。これにより、SSL を使用する Python アプリケーションが PCI DSS と互換性を持つようになりました。

sssd-secrets が非推奨に

System Security Services Daemon (SSSD) の sssd-secrets コンポーネントが、Red Hat Enterprise Linux 7.6 で非推奨になりました。テクノロジープレビューとして利用できたシークレットサービスプロバイダーである Custodia が、以前よりも活発に開発されなくなったためです。その他の Identity Management ツールを使用して Vault などのシークレットを保存するシークレットを保存します。

初期の IdM サーバー、およびドメインレベル 0 の IdM レプリカに対するサポートが制限

Red Hat では、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 7.3 以前で動作している Identity Management (IdM) サーバーと、RHEL の次期メジャーリリースの IdM クライアントの組み合わせをサポートする計画はありません。RHEL の次期メジャーバージョンで動作するクライアントシステムを、現在 RHEL 7.3 以前で動作している IdM サーバーにより管理されているデプロイメントに導入することを計画している場合には、サーバーをアップグレードして RHEL 7.4 以降に移行する必要がある点に注意してください。
RHEL の次期メジャーリリースでは、ドメインレベル 1 のレプリカしかサポートされません。RHEL の次期メジャーバージョン上で動作する IdM レプリカを既存のデプロイメントに導入する前に、すべての IdM サーバーを RHEL 7.4 以降にアップグレードして、ドメインレベルを 1 に変更する必要がある点に注意してください。
使用しているデプロイメントが影響を受ける場合には、事前にアップグレードを計画することを検討してください。

バグ修正は、Red Hat Enterprise Linux の次期メジャーリリースの nss-pam-ldapd パッケージおよび NIS パッケージにのみ提供

Red Hat Enterprise Linux の今後のメジャーリリースでは、nss-pam-ldapd パッケージと、NIS server に関連するパッケージがリリースされる予定ですが、サポートの範囲は限定されます。Red Hat は、バグレポートを受け付けますが、新たな機能強化は対象外となります。以下の代替ソリューションに移行することが推奨されます:
影響を受けるパッケージ 代替として提案されるパッケージまたは製品
nss-pam-ldapd sssd
ypserv
ypbind
portmap
yp-tools
Red Hat Enterprise Linux の Identity Management

golang の代わりに Go Toolset を使用

以前は Optional チャンネルで利用できた golang パッケージが、Red Hat Enterprise Linux 7 の更新を受け取らなくなります。開発者は代わりに、Red Hat Developer program から入手できる Go Toolset を使用することを推奨します。

mesa-private-llvmllvm-private に置き換え

Mesa の LLVM ベースのランタイムサポートが含まれる mesa-private-llvm パッケージは、Red Hat Enterprise Linux 7 の将来のマイナーリリースで llvm-private パッケージに置き換えられます。

libdbi および libdbi-drivers が非推奨に

libdbi パッケージおよび libdbi-drivers パッケージは、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) の次期メジャーリリースには同梱されません。

Extras チャンネルの Ansible が非推奨になりました。

Ansible およびその依存関係は、Extras チャンネルから更新されなくなりました。代わりに、Red Hat Enterprise Linux サブスクリプションで Red Hat Ansible Engine 製品を利用することができ、公式な Ansible Engine チャンネルにアクセスできます。エラータが Extras チャンネルから提供されなくなるため、これまで、Extras チャンネルから Ansible およびその依存関係をインストールしていた場合は、今後、Ansible Engine チャンネルを有効にしてこのチャンネルから更新を行うか、パッケージをアンインストールしてください。
これまで、Ansible は、(AMD64 および Intel 64 アーキテクチャーならびに IBM POWER リトルエンディアン用として) Extras チャンネルで Red Hat Enterprise Linux (RHEL) システムロールのランタイム依存関係として提供され、サポートもこの範囲に限られていました。これからは、AMD64 および Intel 64 のアーキテクチャーで Ansible Engine を利用できます。IBM POWER については、近々リトルエンディアンへの対応が開始する予定です。
Extras チャンネルの Ansible は、Red Hat Enterprise Linux FIPS 検証プロセスに含まれていなかった点に注意してください。
以下のパッケージが Extras チャンネルで非推奨となりました。
  • ansible(-doc)
  • libtomcrypt
  • libtommath(-devel)
  • python2-crypto
  • python2-jmespath
  • python-httplib2
  • python-paramiko(-doc)
  • python-passlib
  • sshpass
詳細は、Red Hat ナレッジベースアーティクル https://access.redhat.com/articles/3359651 を参照してください。
Red Hat Enterprise Linux システムロールは、Extras チャンネルから引き続き配信されます。Red Hat Enterprise Linux システムロールは ansible パッケージでは提供されなくなりますが、Red Hat Enterprise Linux システムロールを使用する playbook を実行するには、引き続き Ansible Engine リポジトリーから ansible をインストールする必要があります。

signtool が非推奨になり unsupported-tools に移行

不安定な署名アルゴリズムを使用している nss パッケージの signtool ツールは非推奨になりました。Signtool 実行可能ファイルは、プラットフォームに応じて /usr/lib64/nss/unsupported-tools/ ディレクトリーまたは /usr/lib/nss/unsupported-tools/ ディレクトリーに移動されました。

TLS 圧縮機能のサポートを nss から削除

CRIME 攻撃などのセキュリティー関連リスクを回避するために、NSS ライブラリーにある TLS の全バージョンから、TLS 圧縮機能のサポートを削除しました。この変更では API の互換性は維持されます。

パブリック Web CA がデフォルトではコード署名で信頼されない

Red Hat Enterprise Linux 7.5 とともに配信される Mozilla CA 小聖書信頼リストでは、パブリック Web CA はコード署名として信頼されなくなりました。したがって、NSSOpenSSL 等の関連フラグを使用するソフトウェアは、デフォルトでこの CA をコード署名として信頼しなくなりました。このソフトウェアでは、引き続きコード署名による信頼性が完全にサポートされます。また、システム設定を使用して、引き続き CA 証明書を信頼できるコード署名として設定することは可能です。

Shadow-utils のすべて数値のユーザー名とグループ名は非推奨になりました

useradd コマンドおよび groupadd コマンドを使用して数値だけのユーザー名およびグループ名を作成することは現在、非推奨であり、次期メジャーリリースではシステムから削除される予定です。数値だけのユーザー名およびグループ名を使用すると、ユーザー名とユーザー ID、またはグループ名とグループ ID を組み合わせて使用するツールで、(ID は数値であるため) 混乱が生まれるためです。

Sendmail が非推奨に

Sendmail は、Red Hat Enterprise Linux 7 では非推奨になりました。Postfix を使用することが推奨されます。これは、デフォルトの MTA (Mail Transfer Agent) として設定されます。

dmraid が非推奨に

Red Hat Enterprise Linux 7.5 以降、dmraid パッケージが非推奨となっています。Red Hat Enterprise Linux 7 リリースでは引き続き利用可能ですが、今後のメジャーリリースでは、ハードウェア/ソフトウェアを組み合わせたレガシーハイブリッド RAID ホストバスアダプター (HBA) はサポートされません。

Automatic loading of DCCP modules through socket layer is now disabled by default

セキュリティー上の理由から、ソケットレイヤーからの Datagram Congestion Control Protocol (DCCP) カーネルモジュールの自動読み込みは、デフォルトでは無効になりました。これにより、悪意を持ったユーザー空間アプリケーションは、モジュールを読み込むことができません。すべての DCCP 関連モジュールは、引き続き modprobe プログラムを通じて手動でロードできます。
DCCP モジュールをブラックリストに登録する /etc/modprobe.d/dccp-blacklist.conf 設定ファイルが、カーネルパッケージに含まれています。これに含まれるエントリーを削除する場合は、このファイルを編集または削除して以前の動作を復元します。
同じカーネルパッケージまたは異なるバージョンのカーネルパッケージを再インストールしても、手動で加えた変更はオーバーライドされない点に注意してください。手動で変更した場合は、ファイルを手動で編集または削除してもパッケージのインストール後も維持されます。

rsyslog-libdbi が非推奨に

あまり使用されない rsyslog モジュールの 1 つが含まれる rsyslog-libdbi サブパッケージが非推奨となり、Red Hat Enterprise Linux の今後のメジャーリリースには含まれなくなります。使用されない、またはほとんど使用されないモジュールを削除すると、使用するデータベース出力を容易に探すことができます。

rsyslog imudp モジュールの inputname オプションが非推奨になりました。

rsyslog サービスヘの imudp モジュールの inputname オプションが非推奨になりました。代わりに name オプションを使用してください。

SMBv1 が Microsoft Windows 10 および 2016 (更新 1709 以降) にインストールされない

Microsoft 社は、最新バージョンの Microsoft Windows および Microsoft Windows Server に、SMBv1 (Server Message Block version 1) プロトコルをインストールしないと発表しました。また、Microsoft 社は、この製品の旧バージョンでは SMBv1 を無効にすることを推奨しています。
この変更により、Linux と Windows の複合環境でシステムを運用している場合に影響を受けます。Red Hat Enterprise Linux 7.1 以前では、バージョンが SMBv1 のプロトコルしかサポートされません。SMBv2 に対するサポートは、Red Hat Enterprise Linux 7.2 で導入されました。
この変更が Red Hat 製品にどのような影響を及ぼすかは、Red Hat ナレッジベースの SMBv1 no longer installed with latest Microsoft Windows 10 and 2016 update (version 1709) を参照してください。

tc コマンドの -ok オプションが非推奨に

tc コマンドの -ok オプションは非推奨になったため、この機能は Red Hat Enterprise Linux の次のメジャーバージョンでは提供されません。

FedFS が非推奨に

アップストリームの FedFS プロジェクトが積極的に保守されなくなったため、FedFS (Federated File System) が非推奨となりました。Red Hat は、FedFS のインストールを移行して autofs を使用することを推奨します。これにより、柔軟な機能が得られます。

Btrfs が非推奨に

Btrfs ファイルシステムは、Red Hat Enterprise Linux 6 の初回リリース以降、テクノロジープレビュー状態になっています。Red Hat は Btrfs を完全なサポート機能に移行する予定はなく、今後の Red Hat Enterprise Linux メジャーリリースで削除される予定です。
これまでに、Btrfs ファイルシステムは Red Hat Enterprise Linux 7.4 のアップストリームから各種更新を受け取っており、Red Hat Enterprise Linux 7 シリーズでは引き続き利用できます。ただし、この機能に対する更新はこれで最後となる予定です。

tcp_wrappers が非推奨に

tcp_wrappers パッケージが非推奨になりました。tcp_wrappers はライブラリーと、auditcyrus-imapdovecotnfs-utilsopensshopenldapproftpdsendmailstunnelsyslog-ngvsftpd などのさまざまなネットワークサービスに対する着信要求を監視およびフィルタリングできる小規模のデーモンを提供します。

nautilus-open-terminalgnome-terminal-nautilus に置き換えられる

Red Hat Enterprise Linux 7.3 以降、nautilus-open-terminal パッケージは非推奨になり、gnome-terminal-nautilus パッケージに置き換えられました。このパッケージは、Nautilus での右クリックコンテキストメニューに Open in Terminal オプションを追加する Nautilus 拡張機能を提供します。システムアップグレード中、nautilus-open-terminalgnome-terminal-nautilus に置き換えられます。

Python から削除された sslwrap()

sslwrap() 機能が Python 2.7 から削除されました。466 Python Enhancement Proposal が実装されて以降、この機能を使用するとセグメンテーションフォールトになります。この削除は、アップストリームと一致しています。
代わりに、ssl.SSLContext クラスと ssl.SSLContext.wrap_socket() 関数を使用することが推奨されます。ほとんどのアプリケーションでは、ssl.create_default_context() 関数を使用するだけで、安全なデフォルト設定でコンテキストを作成できます。デフォルトのコンテキストでは、システムのデフォルトのトラストストアが使用されます。

依存関係としてリンク付けされたライブラリーのシンボルが、ld では解決されない

以前のリリースでは、リンク付けされた任意のライブラリーのシンボルがすべて ld リンカーによって解決されていました (他のライブラリーの依存関係として暗示的にしかリンク付けされていない場合も同様)。そのため、開発者が暗示的にリンク付けされたライブラリーのシンボルをアプリケーションコードに使用するのに、これらのライブラリーのリンクを明示的に指定する必要はありませんでした。
セキュリティー上の理由から ld が変更し、依存関係として暗黙的にリンク付けされたライブラリーのシンボルに対する参照を解決しないようになりました。
これにより、ライブラリーのリンクを宣言せず依存関係として暗黙的にしかリンク付けしていない場合には、アプリケーションコードでそのライブラリーのシンボルの使用を試みると、ld とのリンクに失敗します。依存関係としてリンク付けされたライブラリーのシンボルを使用する場合、開発者はこれらのライブラリーとも明示的にリンク付けする必要があります。
ld の以前の動作を復元するには、コマンドラインオプション -copy-dt-needed-entries を使用します。(BZ#1292230)

Windows ゲスト仮想マシンのサポートが限定

Red Hat Enterprise Linux 7 以降、Windows ゲスト仮想マシンは、Advanced Mission Critical (AMC) などの特定のサブスクリプションプログラムにおいてのみサポートされています。

libnetlink が非推奨に

iproute-devel に含まれるlibnetlink ライブラリーが非推奨となりました。代わりに、libnl ライブラリーおよび libmnl ライブラリーを使用する必要があります。

KVM の S3 および S4 の電源管理状態が非推奨に

S3 (Suspend to RAM) および S4 (Suspend to Disk) の電源管理状態に対する KVM のネイティブサポートが廃止されました。この機能は、以前はテクノロジープレビューとして提供されていました。

Certificate Server の udnPwdDirAuth プラグインが廃止

Red Hat Certificate Server の udnPwdDirAuth 認証プラグインは、Red Hat Enterprise Linux 7.3 で削除されました。このプラグインを使用するプロファイルはサポートされなくなりました。証明書が udnPwdDirAuth プラグインを使用するプロファイルで作成され、承認されている場合は有効のままになります。

IdM 向けの Red Hat Access プラグインが廃止

Red Hat Enterprise Linux 7.3 で、Identity Management (IdM) 向けの Red Hat Access プラグインが廃止されました。更新中に、redhat-access-plugin-ipa が自動的にアンインストールされます。ナレッジベースへのアクセスやサポートケースエンゲージメントなど、このプラグインにより提供されていた機能は、Red Hat カスタマーポータルで引き続き利用できます。Red Hat では、redhat-support-tool ツールなどの代替手段を使用することを推奨しています。

統合方式のシングルサインオン向けの Ipsilon 認証プロバイダーサービス

ipsilon パッケージは、Red Hat Enterprise Linux 7.2 でテクノロジープレビューとして導入されました。Ipsilon は認証プロバイダーと、アプリケーションまたはユーティリティーをリンクして、シングルサインオン (SSO) を可能にします。
Red Hat は、テクノロジープレビューの Ipsilon を、完全にサポートされる機能にアップグレードする予定はありません。ipsilon パッケージは、今後のマイナーリリースで Red Hat Enterprise Linux から削除される予定です。
Red Hat は、Keycloak コミュニティープロジェクトをベースとした Web SSO ソリューションとして Red Hat Single Sign-On をリリースしました。Red Hat Single Sign-On は、Ipsilon よりも優れた機能を提供し、Red Hat の製品ポートフォリオ全体の標準 Web SSO ソリューションとして設計されています。

rsyslog オプションの一部が非推奨に

Red Hat Enterprise Linux 7.4 の rsyslog ユーティリティーバージョンでは、多くのオプションが非推奨になりました。これらのオプションは有効ではなくなり、警告が表示されます。
  • -c-u-q-x-A-Q-4、および -6 のオプションが以前提供していた機能は、rsyslog 設定を使用して実現できます。
  • -l および -s オプションが以前提供していた機能の代替はありません。

memkind ライブラリーで非推奨のシンボル

memkind ライブラリーでは、以下のシンボルが非推奨になりました。
  • memkind_finalize()
  • memkind_get_num_kind()
  • memkind_get_kind_by_partition()
  • memkind_get_kind_by_name()
  • memkind_partition_mmap()
  • memkind_get_size()
  • MEMKIND_ERROR_MEMALIGN
  • MEMKIND_ERROR_MALLCTL
  • MEMKIND_ERROR_GETCPU
  • MEMKIND_ERROR_PMTT
  • MEMKIND_ERROR_TIEDISTANCE
  • MEMKIND_ERROR_ALIGNMENT
  • MEMKIND_ERROR_MALLOCX
  • MEMKIND_ERROR_REPNAME
  • MEMKIND_ERROR_PTHREAD
  • MEMKIND_ERROR_BADPOLICY
  • MEMKIND_ERROR_REPPOLICY

SCTP (RFC 6458) のソケットの API 拡張オプションが非推奨に

ストリーム制御伝送プロトコルにおけるソケット API 拡張機能の SCTP_SNDRCV オプション、SCTP_EXTRCV オプション、および SCTP_DEFAULT_SEND_PARAM オプションは、RFC 6458 の仕様に従い非推奨になりました。
非推奨になったオプションの代替オプションとして、SCTP_SNDINFOSCTP_NXTINFOSCTP_NXTINFO、および SCTP_DEFAULT_SNDINFO が実装されています。

SSLv2 および SSLv3 を使用した NetApp ONTAP の管理は、libstorageMgmt ではサポートされなくなりました。

NetApp ONTAP ストレージアレイへの SSLv2 および SSLv3 の接続は、libstorageMgmt ライブラリーではサポートされなくなりました。ユーザーは、NetApp サポートに連絡して Transport Layer Security (TLS) プロトコルを有効にすることができます。

dconf-dbus-1 が非推奨になり、dconf-editor が個別に提供されるようになりました。

今回の更新で、dconf-dbus-1 API が削除されました。ただし、バイナリーの互換性を維持するために、dconf-dbus-1 ライブラリーがバックポートされています。Red Hat では、dconf-dbus-1 の代わりに GDBus ライブラリーを使用することを推奨しています。
dconf-error.h ファイルの名前が dconf-enums.h に変更されました。さらに、dconf Editor が別の dconf-editor パッケージで配布されるようになりました。

FreeRADIUSAuth-Type := System を受け付けなくなりました。

FreeRADIUS サーバーは、rlm_unix 認証モジュールの Auth-Type := System オプションを受け付けなくなりました。このオプションは、設定ファイルの authorizeunix モジュールを使用することで置き換えられます。

libcxgb3 ライブラリーおよび cxgb3 ファームウェアパッケージが非推奨に

libibverbs パッケージおよび cxgb3 ファームウェアパッケージが提供する libcxgb3 ライブラリーは非推奨になりました。Red Hat Enterprise Linux 7 では引き続きサポートされますが、この製品の次期メジャーリリースではサポートされません。この変更は、上記の cxgb3 ドライバー、cxgb3i ドライバー、および iw_cxgb3 ドライバーの非推奨に対応しています。

SFN4XXX アダプターが非推奨に

Red Hat Enterprise Linux 7.4 以降、SFN4XXX Solarflare ネットワークアダプターが非推奨となっています。以前は、Solarflare のすべてのアダプターに対して、ドライバーは 1 つ (sfc) でした。最近では、SFN4XXX への対応が sfc から分割され、sfc-falcon と呼ばれる新しい SFN4XXX 専用ドライバーに変更されました。現時点では、両方のドライバーが引き続きサポートされていますが、sfc-falcon および SFN4XXX のサポートは、今後のメジャーリリースで削除される予定です。

Software-initiated-only FCoE ストレージ技術が非推奨に

Fibre Channel over Ethernet (FCoE) ストレージ技術の software-initiated-only タイプは、広く使用されなかったため非推奨となりました。software-initiated-only ストレージ技術は、Red Hat Enterprise Linux 7 のライフサイクル期間中はサポートされます。非推奨化の通知では、Red Hat Enterprise Linux の今後のメジャーリリースでは software-initiated ベースの FCoE がサポートされない意向が示されています。
ハードウェアサポートおよび関連ユーザー領域ツール (libfc ドライバー、libfcoe ドライバーなど) は、この非推奨通知の影響を受けません。
RHEL 8 の FCoE サポートの変更点の詳細は RHEL 8 の導入における検討事項 を参照してください。

Software FCoE および Fibre Channel におけるターゲットモードが非推奨に

  • Software FCoE
    NIC Software FCoE ターゲット機能は非推奨になり、Red Hat Enterprise Linux 7 のライフサイクル期間中はサポートされます。非推奨とは、Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースで NIC Software FCoE ターゲット機能のサポートを削除する予定であることを示します。Red Hat Enterprise Linux 8 での FCoE サポートの変更の詳細については、 RHEL 8 を採用する際の考慮事項を 参照してください。
  • ファイバーチャネル
    ファイバーチャンネルのターゲットモードは非推奨になっていますが、Red Hat Enterprise Linux 7 のライフサイクル中はサポートされます。Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースで、tcm_fc ドライバーおよび qla2xxx ドライバーに対するターゲットモードが無効になります。

libvirt-lxc ツールを使用したコンテナーが非推奨に

以下のlibvirt-lxcパッケージは、Red Hat Enterprise Linux 7.1 以降で非推奨になりました。
  • libvirt-daemon-driver-lxc
  • libvirt-daemon-lxc
  • libvirt-login-shell
Linux コンテナーフレームワークに関する今後の開発は、docker コマンドラインインターフェイスをベースにしています。libvirt-lxc ツールは今後の Red Hat Enterprise Linux リリース (Red Hat Enterprise Linux 7 を含む) からは削除される可能性があるため、カスタムなコンテナー管理アプリケーションを開発する際には依存しないようにしてください。
詳細は、Red Hat KnowledgeBase article を参照してください。

Directory Server の Perl スクリプトおよびシェルスクリプトが非推奨に

389-ds-base パッケージが提供する Perl およびシェルスクリプトは非推奨になりました。このスクリプトは、Red Hat Enterprise Linux の次期メジャーリリースで、新しいユーティリティーに置き換わります。
Red Hat Directory Server Command, Configuration, and File Reference』 の シェルスクリプトPerl スクリプト のセクションが更新されました。影響を受けるスクリプトの説明には、廃止されたことを示す注記が含まれます。

libguestfs が、ISO インストーラーファイルを検査できなくなる

たとえば、guestfish ユーティリティーまたは virt-inspector ユーティリティーを使用した場合に、libguestfs ライブラリーは、ISO インストーラーファイルの調査をサポートしなくなります。代わりに、osinfo-detect コマンドを使用して ISO ファイルを調査にします。このコマンドは、libosinfo パッケージから取得できます。

仮想マシンの内部スナップショットの作成が非推奨に

最適化および安定性がないため、内部の仮想マシンスナップショットは非推奨になりました。別の外部スナップショットを使用することが推奨されます。外部スナップショットの作成方法などの詳細は、仮想化の導入および管理ガイド を参照してください。

IVSHMEM が非推奨に

IVSHMEM デバイス (inter-VM shared memory) の機能は非推奨になりました。したがって、RHEL の将来のメジャーリリースでは、ゲストにメモリーを公開する PCI デバイスの形式で複数の仮想マシン間でメモリーを共有するように仮想マシン (VM) 設定されている場合は、仮想マシンの起動に失敗します。

gnome-shell-browser-plugin サブパッケージが非推奨に

Firefox では、Extended Support Release (ESR 60) 以降 gnome-shell-browser-plugin サブパッケージが使用する NPAPI (Netscape Plugin Application Programming Interface) をサポートしなくなりました。このサブパッケージは、GNOME シェル拡張をインストールする機能を提供するため非推奨になりました。GNOME シェル拡張機能をインストールは、gnome-software パッケージで直接処理されるようになりました。

VDO 読み込みキャッシュが非推奨に

VDO (Virtual Data Optimizer) の読み取りキャッシュ機能が非推奨になりました。新しい VDO ボリュームで、読み取りキャッシュがデフォルトで無効になっています。
Red Hat Enterprise Linux の次期メジャーリリースでは読み取りキャッシュ機能が削除され、vdo ユーティリティーの --readCache オプションを使用して有効にできません。

cpuid が非推奨に

cpuid コマンドが非推奨になっています。Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースでは、cpuid を使用して各 CPU の CPUID 命令に関する情報をダンプすることに対応しなくなります。同様の情報を取得するには、代わりに lscpu コマンドを使用してください。

KDE が非推奨に

デフォルトの GNOME デスクトップ環境に代わる選択肢として提供されている KDE Plasma Workspaces (KDE) が非推奨になりました。Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースは、デフォルトの GNOME デスクトップ環境の代わりに KDE の使用をサポートしなくなりました。

virt-install で NFS の場所を使用することが非推奨に

Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーバージョンで、virt-install ユーティリティーが NFS の場所にマウントできなくなります。その結果、--location オプションとして NFS アドレスを指定した virt-install を使用して仮想マシンをインストールしようとすると失敗します。この変更を回避するには、virt-install を使用する前に NFS 共有をマウントするか、HTTP の場所を使用します。

lwresd デーモンが非推奨に

bind パッケージに同梱される lwresd デーモンが非推奨になりました。Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースでは、lwresd を使用する BIND 9 軽量リゾルバーライブラリーを使用するクライアントに名前検索サービスを提供しなくなりました。
推奨される代替ソリューションは以下のとおりです。
  • systemd パッケージが提供する systemd-resolved デーモンおよび nss-resolve API
  • unbound パッケージおよび unbound-libs パッケージが提供する unbound ライブラリー API およびデーモン
  • getaddrinfo および関連する glibc ライブラリーは を呼び出します。

/etc/sysconfig/nfs ファイルおよびレガシーの NFS サービス名が非推奨に

Red Hat Enterprise Linux の将来のメジャーリリースでは、NFS 設定が /etc/sysconfig/nfs ファイルから /etc/nfs.conf に移動します。
Red Hat Enterprise Linux 7 は、現在、この両方のファイルをサポートします。Red Hat は、新しい /etc/nfs.conf ファイルを使用して、Red Hat Enterprise Linux のすべてのバージョンの NFS 設定を、自動化した設定システムと互換性を持たせるようにすることを推奨します。
また、以下の NFS サービスエイリアスが削除され、アップストリームの名前に置き換えられます。
  • nfs.service (nfs-server.service に置き換え)
  • nfs-secure.service (rpc-gssd.service に置き換え)
  • rpcgssd.service (rpc-gssd.service に置き換え)
  • nfs-idmap.service (nfs-idmapd.service に置き換え)
  • rpcidmapd.service (nfs-idmapd.service に置き換え)
  • nfs-lock.service (rpc-statd.service に置き換え)
  • nfslock.servicerpc-statd.service に置き換えられました

RHEL 7 Optional チャンネルの openvswitch-2.0.0-7 パッケージが非推奨に

RHEL 7.5 では、NetworkManager-ovs パッケージの依存関係として、RHEL 7 Optional チャンネルの openvswitch-2.0.0-7.el7 パッケージが導入されました。この依存関係がなくなったため、openvswitch-2.0.0-7.el7 が非推奨になりました。
Red Hat は、Optional チャンネルのパッケージに対応せず、openvswitch-2.0.0-7.el7 は今後更新されないことに注意してください。このため、実稼働環境ではこのパッケージを使用しないでください。

非推奨の PHP 拡張

以下の PHP 拡張機能が非推奨になりました。
  • aspell
  • mysql
  • memcache

非推奨の Apache HTTP Server モジュール

Apache HTTP Server の以下のモジュールが非推奨になりました。
  • mod_file_cache
  • mod_nss
  • mod_perl

Apache Tomcat が非推奨に

Apache Tomcat は、Java Servlet 技術および JavaServer Pages (JSP) 技術における servlet コンテナーで、非推奨になっています。Red Hat は、servlet コンテナーが必要な場合は、JBoss Web Server を使用することを推奨します。

DES アルゴリズムが IdM で非推奨に

セキュリティー上の理由から、Identity Management (IdM) で Data Encryption Standard (DES) アルゴリズムが非推奨になりました。krb5-libs パッケージが提供する MIT Kerberos ライブラリーは、新しいデプロイメントで Data Encryption Standard (DES) に対応しなくなりました。お使いの環境が新しいアルゴリズムを使用していない場合は、互換性の理由で、DES を使用してください。
Red Hat は、Kerberos で RC4 暗号の使用を回避することを推奨します。DES が非推奨になっており、Server Message Block (SMB) プロトコルが RC4 を使用します。ただし、SMB プロトコルでは安全な AES アルゴリズムも使用できます。
詳細は、以下を参照してください。

付録A コンポーネントのバージョン

この付録では、Red Hat Enterprise Linux 7.6 リリースにおける主要コンポーネントとそのバージョンの一覧を説明します。

表A.1 コンポーネントのバージョン

コンポーネント
バージョン
kernel
3.10.0-957
kernel-alt
4.14.0-115
QLogic qla2xxx ドライバー
10.00.00.06.07.6-k
QLogic qla4xxx ドライバー
5.04.00.00.07.02-k0
Emulex lpfc ドライバー
0:12.0.0.5
iSCSI イニシエーターユーティリティー (iscsi-initiator-utils)
6.2.0.874-10
DM-Multipath (device-mapper-multipath)
0.4.9-123
LVM (lvm2)
2.02.180-8
qemu-kvm[a]
1.5.3-160
qemu-kvm-ma[b]
2.12.0-18
[a] qemu-kvm パッケージは、AMD64 システムおよび Intel 64 システムに KVM 仮想システムを提供します。
[b] qemu-kvm-ma パッケージにより、IBM POWER8、IBM POWER9、および IBM Z で KVM 仮想化が提供されます。IBM POWER9 および IBM Z の KVM 仮想化には、kernel-alt パッケージも使用する必要がある点に注意してください。

付録B コンポーネント別の Bugzillas のリスト

この付録では、このドキュメントに含まれるすべてのコンポーネントと関連する Bugzilla のリストを説明します。

表B.1 コンポーネント別の Bugzillas のリスト

コンポーネント新機能主なバグ修正テクノロジープレビュー既知の問題
389-ds-baseBZ#1560653BZ#1515190、BZ#1525256、BZ#1551071、BZ#1552698、BZ#1559945、BZ#1566444、BZ#1568462、BZ#1570033、BZ#1570649、BZ#1576485、BZ#1581737、BZ#1582092、BZ#1582747、BZ#1593807、BZ#1598478、BZ#1598718、BZ#1614501  
NetworkManagerBZ#1414093、BZ#1487477BZ#1507864  
OVMF  BZ#653382 
anacondaBZ#1562301BZ#1360223、BZ#1436304、BZ#1535781, BZ#1554271、BZ#1557485、BZ#1561662, BZ#1561930  
auditBZ#1559032   
augeas BZ#1544520  
bindBZ#1452091、BZ#1510008   
binutils BZ#1553842、BZ#1557346  
clevisBZ#1472435   
cockpitBZ#1568728   
corosync  BZ#1413573 
criu  BZ#1400230 
custodia  BZ#1403214 
device-mapper-multipathBZ#1541116、BZ#1554516、BZ#1593459BZ#1498724、BZ#1526876、BZ#1544958、BZ#1584228、BZ#1610263  
distributionBZ#1567133  BZ#1062656
dnf  BZ#1461652 
dpdk   BZ#1578688
elfutilsBZ#1565775   
fence-agents  BZ#1476401 
firefox   BZ#1576289
firewalldBZ#1477771、BZ#1554993BZ#1498923  
freeradius   BZ#1489758
freetypeBZ#1576504   
fwupd   BZ#1623466
gcc BZ#1552021  
gcc-librariesBZ#1600265   
gdbBZ#1553104BZ#1347993、BZ#1578378  
genwqe-toolsBZ#1521050   
ghostscript BZ#1551782  
git BZ#1213059、BZ#1284081  
glibcBZ#1448107、BZ#1461231BZ#1401665  
gnome-shell  BZ#1481395BZ#1625700
gnutlsBZ#1561481   
ima-evm-utilsBZ#1627278 BZ#1384450 
initscriptsBZ#1493069、BZ#1542514、BZ#1583677BZ#1554364、BZ#1554690、BZ#1559384、BZ#1572659  
ipa  BZ#1115294, BZ#1298286 
ipa-server-container  BZ#1405325 
ipsetBZ#1440741、BZ#1557600   
java-11-openjdkBZ#1570856   
jssBZ#1557575、BZ#1560682   
kernelBZ#1205497、BZ#1305092、BZ#1322930、BZ#1344565、BZ#1350553、BZ#1451438、BZ#1457161、 BZ#1471950、BZ#1496859、BZ#1507027、BZ#1511351、BZ#1515584、BZ#1520356、BZ#1557599、BZ#1570090、BZ#1584753、BZ#1620372BZ#1527799、BZ#1541250、BZ#1544920、BZ#1554907、BZ#1636930BZ#916382、BZ#1109348、BZ#1111712、BZ#1206277、BZ#1230959、BZ#1274459、BZ#1299662、BZ#1348508、BZ#1387768、BZ#1393375、BZ#1414957、BZ#1457533、BZ#1460849、BZ#1503123、BZ#1519746、BZ#1589397BZ#1428549、BZ#1520302、BZ#1528466、BZ#1608704、BZ#1615210、BZ#1622413、BZ#1623150、BZ#1627563、BZ#1632575
kernel-alt   BZ#1615370
kernel-rtBZ#1297061、BZ#1553351BZ#1608672  
kexec-toolsBZ#1352763   
ksh   BZ#1503922
libcgroup BZ#1549175  
libguestfsBZ#1541908、BZ#1557273 BZ#1387213, BZ#1441197, BZ#1477912 
libnftnlBZ#1332585   
libpciaccess   BZ#1641044
libreswanBZ#1536404、BZ#1591817 BZ#1375750 
libsepolBZ#1564775   
libstoragemgmt  BZ#1119909 
libusnic_verbs  BZ#916384 
libvirtBZ#1447169 BZ#1283251、BZ#1475770 
linuxptpBZ#1549015   
lorax-composer   BZ#1642156
lvm2   BZ#1337220、BZ#1643651
man-db BZ#1515352  
mutter   BZ#1579257
nautilus   BZ#1600163
ndctl   BZ#1635441
net-snmpBZ#1533943   
nftablesBZ#1571968   
nmap BZ#1546246、BZ#1573411  
nss  BZ#1425514, BZ#1431210, BZ#1432142 
nuxwdog BZ#1615617  
opal-prdBZ#1564097   
openjpeg BZ#1553235  
opensc BZ#1547117、BZ#1562277、BZ#1562572  
openscap BZ#1556988 BZ#1548949、BZ#1603347、BZ#1640522
opensslBZ#1519396   
openssl-ibmcaBZ#1519395   
oscap-anaconda-addon   BZ#1636847
その他BZ#1432080、BZ#1609302、BZ#1612965、BZ#1627126、BZ#1649493 BZ#1062759、BZ#1259547、BZ#1464377、BZ#1477977、BZ#1559615、BZ#1613966BZ#1569484、BZ#1571754、BZ#1611665、BZ#1633185、BZ#1635135、BZ#1647485
pacemakerBZ#1590483   
pam_pkcs11BZ#1578029   
pcpBZ#1565370   
pcsBZ#1427273、BZ#1475318BZ#1566382、BZ#1572886、BZ#1588667、BZ#1590533BZ#1433016 
pcsc-liteBZ#1516993   
pcsc-lite-ccidBZ#1558258   
perlBZ#1557574   
perl-LDAPBZ#1520364   
pki-coreBZ#1550742、BZ#1550786、BZ#1557569、BZ#1562423、BZ#1585866BZ#1546708、BZ#1549632、BZ#1568615、BZ#1580394  
powerpc-utils BZ#1540067、BZ#1592429、BZ#1596121、BZ#1628907  
procps-ngBZ#1518986BZ#1507356  
qemu-guest-agentBZ#1569013   
qemu-kvm  BZ#1103193 
radvdBZ#1475983   
rearBZ#1418459、BZ#1496518  BZ#1685166
resource-agentsBZ#1470840、BZ#1538689、BZ#1568588、BZ#1568589 BZ#1513957 
rhel-system-rolesBZ#1479381 BZ#1439896 
rpmBZ#1395818、BZ#1555326   
rsyslogBZ#1482819、BZ#1531295、BZ#1539193  BZ#1553700
rt-setupBZ#1616038   
sambaBZ#1558560   
sane-backendsBZ#1512252   
scap-security-guideBZ#1443551、BZ#1619689  BZ#1631378
scap-workbench   BZ#1533108
selinux-policyBZ#1443473、BZ#1460322   
sos-collectorBZ#1481861   
sssdBZ#1416528 BZ#1068725 
strongimcv  BZ#755087 
subscription-managerBZ#1576423   
sudoBZ#1533964、BZ#1547974、BZ#1548380BZ#1560657  
systemd  BZ#1284974 
systemtapBZ#1565773   
tss2  BZ#1384452 
tunedBZ#1546598  BZ#1649408
usbguardBZ#1508878 BZ#1480100 
vdo   BZ#1617896
vsftpdBZ#1479237   
wayland  BZ#1481411 
wpa_supplicant BZ#1434434、BZ#1505404  
xorg-x11-drv-nouveau   BZ#1624337
xorg-x11-drv-qxl   BZ#1640918
xorg-x11-serverBZ#1564632  BZ#1624847
ypserv BZ#1492892  
yumBZ#1481220BZ#1528608  
yum-utilsBZ#1497351、BZ#1506205   

付録C 更新履歴

改訂履歴
改訂 0.0-42Fri Apr 28 2023Lucie Vařáková
既知の問題を追加(認証および相互運用性)。
改訂 0.0-41Tue Mar 02 2021Lenka Špačková
RHEL 6 から RHEL 7 へのアップグレード へのリンクを更新。
CentOS Linux 名を修正。
改訂 0.0-40Tue Apr 28 2020Lenka Špačková
インプレースアップグレードに関する情報を更新。
改訂 0.0-39Wed Feb 12 2020Jaroslav Klech
アーキテクチャーおよび新機能への完全なカーネルバージョンを指定。
改訂 0.0-38Mon Oct 07 2019Jiří Herrmann
OVMF に関するテクノロジープレビューの注意事項を明確にしました。
改訂 0.0-37Thu Sep 19 2019Lenka Špačková
概要の壊れたリンクを修正しました。
改訂 0.0-36Wed Aug 21 2019Lenka Špačková
YUM 4 のテクノロジープレビューノート(システムおよびサブスクリプション管理)に Extras チャンネルを有効にする方法に関する説明を追加。
改訂 0.0-35Thu Aug 15 2019Lenka Špačková
ホスト (仮想化) として Azure M416v2 に関連するテクノロジープレビューを追加しました。
改訂 0.0-34Tue Aug 06 2019Lenka Špačková
非推奨のパッケージを更新しました。
改訂 0.0-33Thu Jul 15 2019Jiří Herrmann
サポートされていない仮想化機能を削除しました。
改訂 0.0-32Thu Jul 11 2019Lenka Špačková
アーキテクチャーを更新しました。
改訂 0.0-31Thu Jun 13 2019Lenka Špačková
DIF/DIX サポート (ストレージ) に関する情報を更新しました。
ソフトウェア FCoE およびファイバーチャネルのターゲットモードに関する情報を含む非推奨の機能を更新しました。
改訂 0.0-30Tue Jun 11 2019Lenka Špačková
Optane DC 永続メモリーのメモリーモード (ハードウェア有効化) に関連する完全なサポートノートを追加しました。
改訂 0.0-29Mon Jun 03 2019Lenka Špačková
非推奨の機能を更新しました。
改訂 0.0-28Thu May 30 2019Lenka Špačková
概要を更新し、リソースを追加しました。
RHEL 7 から RHEL 8 へのアップグレードに関する拡張インプレースアップグレード情報。
改訂 0.0-27Wed May 29 2019Lenka Špačková
ksh (コンパイラーとツール) に関連する既知の問題を追加しました。
非推奨の機能を更新しました。
改訂 0.0-26Mon May 13 2019Lenka Špačková
freeradiusのアップグレード (ネットワーク) に関連する既知の問題を追加しました。
改訂 0.0-25Sun Apr 28 2019Lenka Špačková
テクノロジープレビュー機能の説明 (ファイルシステム) の表現が改善されました。
改訂 0.0-24Thu Apr 04 2019Lenka Špačková
機能の説明 (ファイルシステム) 内の XFS 関連のコマンドを修正しました。
改訂 0.0-23Wed Mar 13 2019Lenka Špačková
RHBA-2019:0498 (サーバーとサービス) に関連する ReaR の 既知の問題を追加しました。
改訂 0.0-22Tue Feb 19 2019Vladimír Slávik
インストーラー、コンパイラー、ツールに関するリリースノートをさらに追加しました。
改訂 0.0-21Mon Feb 04 2019Lenka Špačková
ブックの構造が改善されました。
改訂 0.0-20Tue Jan 21 2019Filip Hanzelka
既知の問題セクションの認証と相互運用性を更新しました。
改訂 0.0-19Tue Jan 08 2019Lenka Špačková
RHEL の NVMe/FC 制限を更新しました。
非推奨の機能を更新しました。
改訂 0.0-18Fri Dec 07 2018Lenka Špačková
既存の説明の修正 (BZ#1578688、BZ#1649408、BZ#1584753)。
改訂 0.0-17Thu Nov 29 2018Lenka Špačková
概要に Pod マン を追加しました。
新機能 (ネットワーク) を追加しました。
既知の問題の追加 (ネットワーク)
iSCSI デバイスからの起動に関連する機能を更新しました。
改訂 0.0-16Wed Nov 21 2018Lenka Špačková
既知の問題を追加 (Kernel)
改訂 0.0-15Fri Nov 16 2018Lenka Špačková
既知の問題の追加 (サーバーおよびサービス)
改訂 0.0-14Thu Nov 15 2018Lenka Špačková
非推奨の機能と既知の問題のマイナー更新。
改訂 0.0-13Tue Nov 13 2018Lenka Špačková
既知の問題の追加 (サーバーおよびサービス)
改訂 0.0-12Mon Nov 12 2018Lenka Špačková
既知の問題 (Security) を追加しました。
外部リンクを修正しました。
改訂 0.0-11Fri Nov 09 2018Lenka Špačková
非推奨の機能、コンパイラーとツール、デスクトップへの追加、およびその他のマイナー更新。
改訂 0.0-10Tue Nov 06 2018Lenka Špačková
RHEL の NVMe/FC 制限に関する文言を修正しました。
改訂 0.0-9Mon Nov 05 2018Lenka Špačková
非推奨の機能を更新しました。
eBPF を カーネルの章に移動しました。
改訂 0.0-8Fri Nov 02 2018Lenka Špačková
NVMe/FC 関連の注意事項を更新しました。
非推奨の機能を更新しました。
その他各種追加更新。
改訂 0.0-7Tue Oct 30 2018Lenka Špačková
Red Hat Enterprise Linux 7.6 リリースノートのリリース
改訂 0.0-0Wed Aug 22 2018Lenka Špačková
Red Hat Enterprise Linux 7.6 Beta リリースノートのリリース

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