Red Hat Training

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第3章 tuned

3.1. tuned と tuned-adm

Tuned は、 システムの各種コンポーネントの使用量に関するデータを監視、 収集し、 その情報を使って必要に応じてシステム設定を動的に調整するデーモンです。 CPU やネットワークの使用量の変化に反応し、 使用中のデバイスのパフォーマンスを高めたり、 使用していないデバイスの電力消費を節約したりするため設定を調整することができます。
Tuned に付随する ktunetuned-adm ツールとともに、 事前設定されたチューニングプロファイルを提供します。 特定のユースケースでパフォーマンスを強化し、電力消費量を抑制します。 プロファイルを編集したり、 新規のプロファイルを作成したりすることで、 環境に適したパフォーマンスソリューションを作り出すことができます。
tuned-adm の一部として提供される仮想化関連のプロファイルには、以下のものがあります。
virtual-guest
enterprise-storage プロファイルをベースとしています。 virtual-guest でも仮想メモリーの swap を低減します。 このプロファイルは Red Hat Enterprise Linux 6.3 以降よりご利用頂けます。 ゲストマシン向けに推奨されるプロファイルです。
virtual-host
enterprise-storage プロファイルをベースとしています。 virtual-host でも仮想メモリーの swap を低減し、 ダーティーページのより積極的なライトバックを可能にします。 このプロファイルは Red Hat Enterprise Linux 6.3 以降よりご利用頂けます。 KVM ホストや Red Hat Enterprise Virtualization ホストなど、 仮想化ホスト向けに推奨されるプロファイルです。
以下のコマンドを使用して tuned パッケージと関連の systemtap スクリプトをインストールします。
yum install tuned
tuned パッケージをインストールすると、 /etc/tuned.conf にサンプルの設定ファイルが設定され、 デフォルトのプロファイルがアクティベートされます。
以下を実行して tuned を開始します。
service tuned start
マシンを起動する度に tuned が開始されるよう以下を実行します。
chkconfig tuned on
利用可能な全プロファイルを一覧表示して、 現在アクティブなプロファイルを特定するため以下を実行します。
tuned-adm list
現在アクティブなプロファイルだけを表示する場合は、 以下を実行します。
tuned-adm active
別のプロファイルに切り替える場合は、 以下を実行します。
tuned-adm profile profile_name
例えば以下のとおりです。
tuned-adm profile virtual-host
全てのチューニングを無効にする場合は、 以下を実行します。
tuned-adm off

注記

tunedtuned-admktune の詳細については、 Red Hat Enterprise Linux 6 『電力管理ガイド』 (http://access.redhat.com/knowledge/docs/Red_Hat_Enterprise_Linux/) を参照してください。