第9章 完全仮想化 Windows ゲストのインストール

この章では、コマンドライン (virt-install) を使用して完全仮想化 Windows ゲストを作成する方法、ゲスト内でオペレーティングシステムのインストーラーを起動する方法、 virt-viewer でインストーラーにアクセスする方法を説明します。
ゲスト上に Windows オペレーティングシステムをインストールするには、virt-viewer ツールを使用します。このツールは、仮想マシンのグラフィカルコンソールを (SPICE または VNC プロトコル経由で) 表示します。これにより、virt-viewer を使って、インストールするオペレーティングシステムのインストーラー (たとえば Windows XP インストーラー) で完全仮想化ゲストのオペレーティングシステムをインストールできるようになります。
Windows オペレーティングシステムのインストールには、2 つのステップがあります。
  1. virt-install または virt-manager のいずれかを使用してゲスト仮想マシンを作成する。
  2. virt-viewer を使用してゲスト仮想マシン上に Windows オペレーティングシステムをインストールする。
virt-install または virt-manager を使用したゲスト仮想マシンの作成については、6章ゲスト仮想マシンのインストール概要 を参照してください。
この章は、完全仮想化ゲスト上での Windows オペレーティングシステムのインストール方法を説明するものではなく、ゲストの作成方法とゲスト内でインストーラーを起動する方法を説明するものです。Windows オペレーティングシステムのインストール方法については、関連する Microsoft のインストール説明書を参照してください。

9.1. virt-install を使用したゲストの作成

virt-install コマンドを使うと、たとえば GUI を使わずにターミナルから完全仮想化ゲストを作成できます。

重要

ゲストを作成する前に、ゲストが KVM Windows 準仮想化ドライバーを使用する必要があるかどうかをまず検討してください。その必要がある場合は、Windows オペレーティングシステムをゲスト上にインストールしている 最中 または その後 にそれらを使用できることに注意してください。準仮想化ドライバーについてさらに詳しくは、10章KVM 準仮想化 (virtio) ドライバー を参照してください。
KVM Windows 準仮想化ドライバーのインストール方法については、「KVM Windows virtio ドライバーのインストール」 を参照してください。
1 つのコマンドで完全仮想化ゲストを作成することも可能です。以下のプログラムで実行できます (必要に応じて値を変更) 。
# virt-install \
   --name=guest-name \
   --os-type=windows \
   --network network=default \
   --disk path=path-to-disk,size=disk-size \
   --cdrom=path-to-install-disk \
   --graphics spice --ram=1024
path-to-disk はデバイス (例: /dev/sda3) またはイメージファイル (/var/lib/libvirt/images/name.img) である必要があります。さらに、disk-size をサポートできる十分な空き領域も必要になります。

重要

すべてのイメージファイルは、デフォルトで /var/lib/libvirt/images/ に保存されます。ファイルベースのイメージは他のディレクトリーでも保存可能ですが、SELinux 設定が必要な場合もあります。SELinux を強制モードで実行する場合の詳細については、『Red Hat Enterprise Linux 6 仮想化管理ガイド』 を参照してください。
virt-install を対話形式で実行することも可能です。以下のように、 --prompt コマンドを使用します。
# virt-install --prompt
完全仮想化ゲストが作成されると、virt-viewer がゲストを起動し、オペレーティングシステムのインストーラーを実行します。オペレーティングシステムのインストール方法については、関連する Microsoft のインストール説明書を参照してください。