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12.5. PCI デバイスの制限

Red Hat Enterprise Linux 6 は、仮想マシンごとに 32 個の PCI デバイススロットをサポートし、デバイススロットごとに 8 つの PCI 機能をサポートします。これにより、多機能の機能が有効な場合に、理論上最大 256 個の PCI 機能が提供されます。
ただし、この理論上の最大値は、以下の制限の対象となります。
  • 各仮想マシンは、割り当てられた最大 8 個のデバイス機能をサポートします。
  • PCI デバイススロットは、デフォルトで 5 つのエミュレートされたデバイスで設定されます(2 つのデバイスはスロット 1 にあります)。ただし、ゲストオペレーティングシステムが操作に必要ない場合、ユーザーはデフォルトで設定されるエミュレートされたデバイスの 2 つを明示的に削除できます(スロット 2 のビデオアダプターデバイス、および利用可能な最小スロット(通常はスロット 3)のメモリーバルーンドライバーデバイス)。これにより、サポートされる機能の最大値は、仮想マシンごとに 30 個の PCI デバイススロットになります。
以下の制限は、PCI デバイスの割り当てにも適用されます。
  • PCI デバイスの割り当て (仮想マシンへの PCI デバイスの割り当て) では、ホストシステムが AMD IOMMU または Intel VT-d をサポートして、PCIe デバイスのデバイス割り当てを有効にする必要があります。
  • 並行/レガシー PCI の場合、PCI ブリッジの背後にある単一デバイスのみがサポートされます。
  • 非ルート PCIe スイッチを介して接続された複数の PCIe エンドポイントには、PCIe スイッチの PCIe ブリッジで ACS サポートが必要です。この制限を無効にするには、/etc/libvirt/qemu.conf ファイルを編集し、以下の行を追加します。
    relaxed_acs_check=1
  • Red Hat Enterprise Linux 6 では、ゲストデバイスドライバーによる PCI 設定領域のアクセスが制限されています。この制限により、PCI 設定領域に依存するドライバーの設定が失敗する可能性がありました。
  • Red Hat Enterprise Linux 6.2 では、PCI デバイスの割り当ての要件として割り込みの再マッピングが導入されました。プラットフォームが割り込みの再マッピングに対応しない場合は、コマンドラインプロンプトで以下のコマンドを使用し、KVM チェックを回避してください。
    # echo 1 > /sys/module/kvm/parameters/allow_unsafe_assigned_interrupts