14.2. Red Hat Enterprise Linux ゲストで必要なパラメーター

一部の Red Hat Enterprise Linux ゲスト仮想マシンには、追加のカーネルパラメーターが必要です。これらのパラメーターは、ゲスト仮想マシンの /boot/grub/grub.conf ファイルの /kernel の行の末尾に追記することで設定できます。
以下の表は、Red Hat Enterprise Linux のバージョンと各システムで必要となるパラメーターを表示しています。

表14.1 カーネルパラメーター要件

Red Hat Enterprise Linux バージョンゲストの追加カーネルパラメーター
準仮想化クロック搭載の 6.0 AMD64/Intel 64追加のパラメーターは不要
準仮想化クロックを搭載していない 6.0 AMD64/Intel 64notsc lpj=n
準仮想化クロック搭載の 5.5 AMD64/Intel 64追加のパラメーターは不要
準仮想化クロックを搭載していない 5.5 AMD64/Intel 64notsc lpj=n
準仮想化クロック搭載の 5.5 x86追加のパラメーターは不要
準仮想化クロックを搭載していない 5.5 x86clocksource=acpi_pm lpj=n
5.4 AMD64/Intel 64notsc
5.4 x86clocksource=acpi_pm
5.3 AMD64/Intel 64notsc
5.3 x86clocksource=acpi_pm
4.8 AMD64/Intel 64notsc
4.8 x86clock=pmtmr
3.9 AMD64/Intel 64追加のパラメーターは不要
3.9 x86追加のパラメーターは不要

注記

lpj パラメーターは、ゲスト仮想マシンが稼働する特定の CPU の loops per jiffy 値と同じ数値を必要とします。この値が不明な場合は、lpj パラメーターを設定しないでください。

警告

divider カーネルパラメーターはこれまで、高い即応性要件のない Red Hat Enterprise Linux 4 および 5 ゲスト仮想マシンやゲスト密度の高いシステム上にある Red Hat Enterprise Linux 4 および 5 ゲスト仮想マシンに推奨されていました。今では、Red Hat Enterprise Linux 4 およびバージョン 5.8 より前の Red Hat Enterprise Linux 5 を実行するゲストでのこのカーネルパラメーターの使用は推奨されていません。
Red Hat Enterprise Linux 5 のバージョン 5.8 およびそれ以降において、divider は、タイマー割り込みの頻度を下げることでスループットを改善できます。たとえば、HZ=1000 で、 divider10 に設定されると (つまり、divider=10)、期間ごとのタイマーの割り込み数がデフォルト値 (1000) から 100 (デフォルト値の 1000 ÷ divider 値 10) に変わります。
BZ#698842 では、divider パラメーターによる割り込みや tick recording とのやりとりが記述されています。 このバグは Red Hat Enterprise Linux 5.8 の時点で修正されています。ただし、Red Hat Enterprise Linux 4 またはバージョン 5.8 より前の Red Hat Enterprise Linux 5 バージョンを使用するゲストでは、依然として divider パラメーターによるカーネルパニックが発生する可能性があります。
Red Hat Enterprise Linux 3 の場合にはこのパラメーターが実装されなかったため Red Hat Enterprise Linux 3 のゲストへの影響はありません。
Red Hat Enterprise Linux 6 には割り込み数が固定されたクロック割り込みはありません。ティックレスモード で動作し、必要に応じて動的にタイマーを使用します。したがって、 Red Hat Enterprise Linux 6 では divider パラメーターは不要であり、Red Hat Enterprise Linux 6 のゲストへの影響もありません。