第7章 Red Hat Enterprise Linux 6 ホスト上での Red Hat Enterprise Linux 6 ゲスト仮想マシンのインストール

この章では、Red Hat Enterprise Linux 6 ホスト上で Red Hat Enterprise Linux 6 ゲスト仮想マシンをインストールする方法を説明します。
ここでは、KVM ハイパーバイザーと他の必要なパッケージがすべてインストールされ、ホストが仮想化用に設定されていることを前提としています。

注記

仮想化パッケージのインストールについてさらに詳しくは、5章仮想化パッケージのインストール を参照してください。

7.1. ローカルのインストールメディアを使用した Red Hat Enterprise Linux 6 ゲストの作成

ここでは、ローカルに保存されているインストール DVD や DVD イメージで Red Hat Enterprise Linux 6 のゲスト仮想マシンを作成する方法を説明します。Red Hat Enterprise Linux 6 の DVD イメージは、http://access.redhat.com で入手できます。

手順7.1 virt-manager を使用した Red Hat Enterprise Linux 6 ゲスト仮想マシンの作成

  1. オプション: 準備

    仮想マシン用のストレージ環境を準備します。ストレージの準備についてさらに詳しくは、『Red Hat Enterprise Linux 6 仮想化管理ガイド』 を参照してください。

    重要

    ゲスト仮想マシンの保存には、様々な種類のストレージが使用できます。しかし、仮想マシンでマイグレーション機能を使用するには、仮想マシンをネットワーク化されたストレージ上に作成する必要があります。
    Red Hat Enterprise Linux 6 には、少なくとも 1GB のストレージ領域が必要です。しかし Red Hat は、Red Hat Enterprise Linux 6 のインストールと本ガイドの手順に、5GB 以上のストレージ領域を推奨します。
  2. virt-manager を開き、ウィザードを開始する

    virt-manager を開くには、root で virt-manager コマンドを実行するか、または アプリケーションシステムツール仮想マシンマネージャー を開きます。
    仮想マシンマネージャーのウィンドウ

    図7.1 仮想マシンマネージャーのウィンドウ

    新しい仮想マシンの作成 ボタンをクリックして、新しい仮想化ゲストのウィザードを開始します。
    新しい仮想マシンの作成ボタン

    図7.2 新しい仮想マシンの作成ボタン

    新しい仮想マシン ウィンドウが開きます。
  3. 仮想マシンに名前を付ける

    仮想マシンの名前には、文字、数字と、アンダースコア (_)、ピリオド (.) 、ハイフン (-) を使用することができます。仮想マシンのマイグレーションでは、名前は一意のものである必要があり、数字のみの名前は使用できません。
    ローカルのインストールメディア (ISO イメージまたは CD-ROM ドライブ) ラジオボタンを選択します。
    新しい仮想マシンウィンドウ - ステップ 1

    図7.3 新しい仮想マシンウィンドウ - ステップ 1

    進む をクリックして次に進みます。
  4. インストールメディアの選択

    インストールメディアを選択します
    インストールメディアの場所

    図7.4 インストールメディアの場所

    • CD-ROM または DVD からインストールする場合は、CD-ROM または DVD を使用 ラジオボタンを選択し、利用可能なドライブのドロップダウンリストから適切なディスクドライブを選択します。
    • ISO イメージからインストールする場合は、ISO イメージを使用 を選択し、参照... ボタンをクリックして ISO メディアボリュームの検索 ウィンドウを開きます。
      使用するインストールイメージを選択し、ボリュームを選択 をクリックします。
      ISO メディアボリュームの検索 ウィンドウにイメージが表示されない場合、ローカルを参照 ボタンをクリックしてホストマシンにあるインストールイメージまたはインストールディスクのある DVD ドライブを参照します。インストールイメージまたはインストールディスクのある DVD ドライブを選択して 開く をクリックします。使用するボリュームが選択され、新しい仮想マシンを作成 ウィザードに戻ります。

      重要

      ISO イメージファイルまたはゲストストレージファイルで推奨されるロケーションは、/var/lib/libvirt/images/ です。それ以外のロケーションは、SELinux による新たな設定が必要になる可能性があります。SELinux の設定についてさらに詳しくは、Red Hat Enterprise Linux 6 『仮想化管理ガイド』 を参照してください。
    選択したインストールメディアに合ったオペレーティングシステムの種類とバージョンを選択します。
    新しい仮想マシンウィンドウ - ステップ 2

    図7.5 新しい仮想マシンウィンドウ - ステップ 2

    進む をクリックして次に進みます。
  5. RAM および 仮想 CPU の設定

    仮想 CPU と割り当てる RAM の適切な値を選択します。これらの値は、ホストとゲストのパフォーマンスに影響します。メモリーと仮想 CPU はオーバーコミットが可能です。オーバーコミットについてさらに詳しくは、『Red Hat Enterprise Linux 6 仮想化管理ガイド』 を参照してください。
    仮想マシンの効率的かつ効果的な実行には、十分な物理メモリー (RAM) が必要です。Red Hat は、仮想マシンでは最小 512MB の RAM をサポートします。論理コアあたりでは、最小 1024MB の RAM を推奨します。
    十分な数の仮想 CPU を仮想マシンに割り当てます。仮想マシンがマルチスレッドのアプリケーションを実行する場合は、効率的な実行に必要な数の仮想 CPU を割り当てます。
    ホストシステムで利用可能な物理プロセッサー (またはハイパースレッド) よりも多くの仮想 CPU を割り当てることはできません。利用可能な仮想 CPU 数は、最大 X 個まで使用できます のフィールドに表示されます。
    新しい仮想マシンウィンドウ - ステップ 3

    図7.6 新しい仮想マシンウィンドウ - ステップ 3

    進む をクリックして次に進みます。
  6. ストレージ

    ストレージを有効にして Red Hat Enterprise Linux 6 ゲスト仮想マシンに割り当てます。デスクトップのインストールでは少なくとも 5GB を、最小構成インストールでは少なくとも 1GB を割り当てます。

    注記

    ライブおよびオフラインマイグレーションでは、仮想マシンは共有ネットワークストレージにインストールされる必要があります。仮想マシン用の共有ストレージの設定についてさらに詳しくは、『Red Hat Enterprise Linux 仮想化管理ガイド』を参照してください。
    1. デフォルトのローカルストレージを使用

      コンピューターのハードディスク上にディスクイメージを作成 ラジオボタンを選択し、デフォルトのストレージプールである /var/lib/libvirt/images/ ディレクトリーにファイルベースのイメージを作成します。さらに、作成するディスクイメージのサイズを入力します。今すぐディスク全体を割り当てる チェックボックスが選択されていると、指定されたサイズのディスクイメージが即座に作成されます。選択されていない場合は、ディスクイメージは要求に応じて大きくなります。

      注記

      ストレージプールは仮想コンテナーであるものの、qemu-kvm によって許可される最大サイズとホストの物理マシン上のディスクのサイズという 2 つの要素によって制限されます。ストレージプールはホストの物理マシンのディスクのサイズを超えることはできません。以下が最大サイズです。
      • virtio-blk = 2^63 バイトまたは 8 エクサバイト (raw ファイルまたはディスクを使用)
      • Ext4 = ~ 16 TB (4 KB ブロックサイズを使用)
      • XFS = ~8 エクサバイト
      • qcow2 とホストファイルシステムはそれぞれ独自のメタデータを維持し、非常に大きなイメージサイズを使用する場合はスケーラビリティーの評価または調整を行う必要があります。raw ディスクを使用すると、スケーラビリティーや最大サイズに影響を与える可能性のある層の数が少なくなります。
      新しい仮想マシンウィンドウ - ステップ 4

      図7.7 新しい仮想マシンウィンドウ - ステップ 4

      進む をクリックしてローカルのハードドライブにディスクイメージを作成します。または、管理しているか、他の既存のストレージを選択する を選択し、参照 を選択して管理しているストレージを設定します。
    2. ストレージプールを使用

      前のステップでストレージプールの使用に 管理しているか、他の既存のストレージを選択する を選択し、参照 をクリックすると、ストレージボリュームの検索または作成 ウィンドウが表示されます。
      ストレージボリュームの検索または作成ウィンドウ

      図7.8 ストレージボリュームの検索または作成ウィンドウ

      1. Storage Pools リストからストレージプールを選択します。
      2. オプション: 新規ボリューム ボタンをクリックして新しいストレージボリュームを作成します。ストレージボリュームを追加 スクリーンが表示されます。新規ストレージボリュームの名前を入力します。
        フォーマット ドロップダウンメニューからフォーマットのオプションを選択します。フォーマットオプションには、raw、cow、qcow、qcow2、qed、vmdk、vpc があります。他のフィールドも必要に応じて調整します。
        ストレージボリュームを追加ウィンドウ

        図7.9 ストレージボリュームを追加ウィンドウ

    完了 ボタンをクリックして、次に進みます。
  7. 確認および終了

    ウィザード中にエラーがなく、期待通りにすべてが表示されていることを確認します。
    インストールの前に設定をカスタマイズする チェックボックスを選択し、ゲストのストレージまたはネットワークデバイスを変更して準仮想化ドライバーを使用するか、または新たなデバイスを追加します。
    詳細なオプション の下向き矢印キーをクリックし、詳細なオプションを確認し、修正します。標準的な Red Hat Enterprise Linux 6 インストールの場合、これらのオプションのいずれも修正する必要はありません。
    新しい仮想マシンウィンドウ - ローカルストレージ

    図7.10 新しい仮想マシンウィンドウ - ローカルストレージ

    完了 ボタンをクリックして Red Hat Enterprise Linux インストールを続けます。Red Hat Enterprise Linux 6 のインストールについてさらに詳しくは、『Red Hat Enterprise Linux 6 インストールガイド』 を参照してください。
これで ISO インストールディスクイメージから Red Hat Enterprise Linux 6 ゲスト仮想マシンが作成されました。