Red Hat Training

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第10章 KVM 準仮想化 (virtio) ドライバー

準仮想化ドライバーはゲストのパフォーマンスを向上し、ゲスト I/O レイテンシーを下げ、ベアメタルレベルまでスループットを増加させます。I/O の高いタスクとアプリケーションを実行する完全に仮想化されたゲストには、準仮想化ドライバーを使用することが推奨されます。
VirtIO ドライバーは、KVM ホストで実行している Windows ゲスト仮想マシンで利用可能な、KVM の準仮想化デバイスドライバーです。これらのドライバーは virtio パッケージに含まれています。virtio パッケージは、ブロック (ストレージ) デバイスおよびネットワークインターフェイスコントローラーに対応しています。
KVM virtio ドライバーが自動的に読み込まれ、インストールされます。
  • Red Hat Enterprise Linux 4.8 以降
  • Red Hat Enterprise Linux 5.3 以降
  • Red Hat Enterprise Linux 6 以降
  • Red Hat Enterprise Linux 7 以降
  • 2.6.27 以降のカーネルバージョンをベースとする Linux のバージョンの一部。
上記の一覧の Red Hat Enterprise Linux のバージョンがドライバーを検出してインストールする場合、追加のインストール手順は必要ありません。
Red Hat Enterprise Linux 3 (3.9 以降)では、手動インストールが必要です。
注記
PCI デバイスは、仮想システムアーキテクチャーにより制限されます。割り当てられたデバイスを使用する場合の追加の制限については、「KVM の制限」 を参照してください。
KVM virtio ドライバーを使用すると、以下の Microsoft Windows バージョンがベアメタルベースのシステムと同様に実行されることが予想されます。
  • Windows Server 2003 (32 ビットおよび 64 ビットバージョン)
  • Windows Server 2008 (32 ビットおよび 64 ビットバージョン)
  • Windows Server 2008 R2 (64 ビットのみ)
  • Windows 7 (32 ビットおよび 64 ビットバージョン)
  • Windows Server 2012 (64 ビットのみ)
  • Windows Server 2012 R2 (64 ビットのみ)
  • Windows 8 (32 ビットおよび 64 ビットバージョン)
  • Windows 8.1 (32 ビットおよび 64 ビットバージョン)

10.1. KVM Windows virtio ドライバーのインストール

本セクションでは、KVM Windows virtio ドライバーのインストールプロセスを説明します。KVM virtio ドライバーは、Windows のインストール時に読み込むか、ゲストをインストールした後にインストールできます。
次のいずれかの方法を使用して、ゲスト仮想マシンに virtio ドライバーをインストールできます。
  • 仮想マシンがアクセスできるネットワーク上のインストールファイルをホストする
  • ドライバーインストールディスク .iso ファイルの仮想化 CD-ROM デバイスの使用
  • USB ドライブを使用して、CD-ROM に使用するものと同じ(提供された).ISO ファイルをマウントします。
  • 仮想化されたフロッピーデバイスを使用した起動時にドライバーのインストール(必須および XP/2003 でのみ推奨されます)
本ガイドでは、準仮想化インストーラーディスクから仮想化 CD-ROM デバイスとしてインストールについて説明します。
  1. ドライバーをダウンロードします。

    virtio-win パッケージには、対応しているすべての Windows ゲスト仮想マシンの virtio ブロックおよびネットワークドライバーが含まれます。
    yum コマンドを使用して、virtio-win パッケージをホストにダウンロードしてインストールします。
     # yum install virtio-win
    Windows オペレーティングシステムおよび現在の認定パッケージバージョンでサポートされる virtio-win パッケージの一覧は、windowsservercatalog.com の URL を参照してください。
    Red Hat Virtualization Hypervisor と Red Hat Enterprise Linux が同じコードベース上に作成され、同じバージョンのドライバー(例:Red Hat Virtualization Hypervisor 3.3 および Red Hat Enterprise Linux 6.5)が両方の環境でサポートされることに注意してください。
    virtio-win パッケージは、/usr/share/virtio-win/ ディレクトリーに CD-ROM イメージ virtio-win.iso をインストールします。
  2. virtio ドライバーをインストールします。

    virtio-win デバイスを使用する Windows ゲストを起動する場合は、関連する virtio-win デバイスドライバーがこのゲストにすでにインストールされている必要があります。virtio-win ドライバーは、Microsoft Windows インストールキットの inbox ドライバーとして提供されないため、virtio-win ストレージデバイス(viostor/virtio-scsi)に Windows ゲストをインストールするには、インストール virtio-win.iso から直接、または提供された Virtual Floppy イメージ virtio-win <version > .vfd から適切なドライバーを提供する必要があります。