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9.9. ゲスト仮想マシンのレスポンスタイムを改善する

特定の負荷や使用パターンによって、ゲスト仮想マシンの応答が遅くなるときがあります。ゲスト仮想マシンの応答が遅くなる、または応答しなくなる原因となる状況のいくつかを以下に示します。
  • 過度にメモリーをオーバーコミットしている
  • プロセッサーの使用率が高い状態でメモリーをオーバーコミットしている
  • その他のビジーなプロセスや停止しているプロセスがホスト物理マシン上にある (qemu-kvm プロセス以外)
KVM ゲスト仮想マシンは Linux プロセスとして機能します。Linux プロセスはメインメモリー (物理 RAM) に永続的に保持されることはなく、それらが使用されていない場合などはとくに swap 領域 (仮想メモリー) に置かれます。ゲスト仮想マシンが長時間にわたって非アクティブな状態の場合は、ホスト物理マシンのカーネルはゲスト仮想マシンを swap に移動することがあります。この場合、swap は物理メモリーよりも速度が遅いため、ゲストが応答していないように見えるかもしれません。しかし、ゲストがメインメモリーにいったんロードされるとこの状態は変わります。ゲスト仮想マシンを swap からメインメモリーにロードするプロセスには、ゲスト仮想マシンに割り当てられる RAM の 1 ギガバイトごとに数秒の時間がかかる場合があることに注意してください (ただし所要時間は swap に使用されるストレージのタイプや各種コンポーネントのパフォーマンスによって異なります)。
メモリーがオーバーコミットしているかどうかやメモリー全体の使用量に関係なく、KVM ゲスト仮想マシンのプロセスを swap に移動させることができます。
安全ではないオーバーコミットレベルの使用や swap をオフにしたゲスト仮想マシンのプロセス、その他の重大なプロセスのオーバーコミットなどは推奨されません。メモリーのオーバーコミットを行なう際は、常にホスト物理マシンに十分な swap 領域があることを確認してください。
KVM でオーバーコミットを行う方法についての詳細は、「はじめに」を参照してください。

警告

仮想メモリーを使用すると、Linux システムがシステム上の物理 RAM に実際にあるメモリーより多くのメモリーを使用できるようになります。メモリーをあまり使用していないプロセスをスワップアウトし、アクティブなプロセスがメモリーを使用できるようにすることでメモリー使用率が改善されます。swap を無効にすると、すべてのプロセスが物理 RAM に格納されるため、メモリー使用率が減少します。
swap をオフにする場合、ゲスト仮想マシンのオーバーコミットを行わないでください。swap なしにゲスト仮想マシンをオーバーコミットすると、ゲスト仮想マシンまたはホスト物理マシンのシステムがクラッシュする可能性があります。