19.11. 物理インターフェースに直接に接続する

本章の説明は、仮想マシンの NIC をホスト物理マシンの指定された物理インターフェースに直接割り当てることを支援するために用意されています。このセットアップでは、Linux macvtap ドライバーが利用可能である必要があります。macvtap デバイスの操作モードについては、「vepa」がデフォルトのモードですが、選択できる 4 つのモードがあります。それらの動作を以下に示します。

物理インタフェースの配信モード

vepa
仮想マシンのパケットはすべて外部ブリッジに送信されます。宛先が送信元と同じホスト物理マシン上にある仮想マシンになるパケットは VEPA 対応のブリッジによってホスト物理マシンに送り返されます (最近のブリッジは一般的には VEPA には対応していません)。
bridge
宛先が送信元と同じホスト物理マシン上にあるパケットはターゲット macvtap デバイスに直接配信されます。送信元のデバイスと目的地のデバイスはいずれも直接配信用の bridge モードにしておく必要があります。いずれかを vepa モードにする場合は、VEPA 対応のブリッジが必要です。
private
すべてのパケットは外部ブリッジに送信されます。それらが同じホスト物理マシンのターゲット VM に送信されるのは、それらが外部ルーターまたはゲートウェイ経由で送信され、そのデバイスがそれらをホスト物理マシンに送り戻す場合のみです。ソースまたは宛先デバイスのいずれかが private モードの場合に、この手順が実行されます。
passthrough
移行機能を損なうことなく、 SRIOV 対応の NIC の仮想機能を直接、 仮想マシンに接続します。 すべてのパケットが設定されたネットワークデバイスの VF/IF に送信されます。 そのデバイスの機能によっては、 追加要件ないしは制約が適用される場合があります。 たとえば、 linux の場合なら 2.6.38 またはそれ以降のカーネルが必要になります。
4 種類の各モードの設定は、ドメインの XML ファイルを変更することで行ないます。このファイルを開いたら、以下のようにしてモードの変更を行ないます。
  <devices>
    ...
    <interface type='direct'>
      <source dev='eth0' mode='vepa'/>
    </interface>
  </devices>
直接接続したゲスト仮想マシンのネットワークアクセスは、ホスト物理マシンの物理インターフェースが接続されているハードウェアスイッチで管理することができます。
スイッチが IEEE 802.1Qbg 標準に設定されている場合は、インターフェースに以下に示すように追加パラメーターを持たせることができます。virtualport 要素のパラメーターについては IEEE 802.1Qbg 標準の記載をご覧ください。その値についてはネットワーク固有となるため、ネットワーク管理者にお問い合わせください。802.1Qbg では、 VIS (Virtual Station Interface) は仮想マシンの仮想インターフェースのことを指します。
IEEE 802.1Qbg の場合、VLAN ID にはゼロ以外の値が必要になります。また、スイッチが IEEE 802.1Qbg 標準に設定されている場合、その値についてはネットワーク固有となるため、ネットワーク管理者にお問い合わせください。

Virtual Station Interface のタイプ

managerid
VSI Manager ID で VSI タイプとインスタンス定義が含まれるデータベースを識別します。整数の値となり、0 の値は予約されています。
typeid
VSI Type ID で ネットワークアクセスの特性を示す VSI タイプを識別します。VSI タイプは一般的にはネットワーク管理者によって管理されます。整数の値になります。
typeidversion
VSI Type Version では VSI Type の複数のバージョンを許可します。整数の値になります。
instanceid
VSI Instance ID 識別子は、VSI インスタンス (つまり、仮想マシンの仮想インターフェース) の作成時に生成されます。グローバルに固有となる識別子です。
profileid
プロファイル ID には、このインターフェースに適用されるポートプロファイル名が含まれます。この名前は、ポートプロファイルのデータベースによってポートプロファイルからネットワークパラメーターに解決され、このネットワークパラメーターがこのインターフェースに適用されます。
4 種類の各タイプの設定は、ドメインの XML ファイルを変更することで行ないます。このファイルを開いたら、 以下のようにしてモードの設定を行ないます。
  <devices>
    ...
    <interface type='direct'>
      <source dev='eth0.2' mode='vepa'/>
      <virtualport type="802.1Qbg">
        <parameters managerid="11" typeid="1193047" typeidversion="2" instanceid="09b11c53-8b5c-4eeb-8f00-d84eaa0aaa4f"/>
      </virtualport>
    </interface>
  </devices>
プロファイル ID を以下に示します。
  <devices>
    ...
    <interface type='direct'>
      <source dev='eth0' mode='private'/>
      <virtualport type='802.1Qbh'>
        <parameters profileid='finance'/>
      </virtualport>
    </interface>
  </devices>
  ...