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第18章 仮想ネットワーク

本章では、libvirt で仮想ネットワークを作成、起動、停止、削除、および変更するために必要な概念を説明します。
詳細は、libvirt のリファレンスの章を参照してください。

18.1. 仮想ネットワークスイッチ

Libvirt 仮想ネットワークは、仮想ネットワークスイッチ という概念を使用します。仮想ネットワークスイッチは、ホストの物理マシンサーバーで動作し、仮想マシン (ゲスト) が接続するソフトウェア構造です。ゲストのネットワークトラフィックは、このスイッチを介して転送されます。

図18.1 2 つのゲストを持つ仮想ネットワークスイッチ

2 つのゲストを持つ仮想ネットワークスイッチ
Linux ホストの物理マシンサーバーは、ネットワークインターフェイスとして仮想ネットワークスイッチを表します。libvirtd デーモン (libvirtd) を最初にインストールして起動すると、仮想ネットワークスイッチを表すデフォルトのネットワークインターフェイスが virbr0 になります。
このvirbr0インターフェイスは、他のインターフェイスと同様に、ip コマンドで表示できます。
 $ ip addr show virbr0
 3: virbr0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc noqueue state UNKNOWN
     link/ether 1b:c4:94:cf:fd:17 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
     inet 192.168.122.1/24 brd 192.168.122.255 scope global virbr0