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7.2.2. Windows 仮想マシンの設定変更

警告

Windows 仮想マシンを変更する前には、virt-v2v を実行するホストに libguestfs-winsupport および virtio-win のパッケージがインストール済みであることを確認してください。これらのパッケージは、NTFS および Windows の準仮想化ブロックドライバーとネットワークドライバーに対するサポートを提供します。libguestfs-winsupport パッケージをインストールせずに NTFS を使用する仮想マシンの変換を試みると、変換は失敗してしまいます。また、virtio-win パッケージをインストールせずに Windows を実行する仮想マシンの変換を試みると、変換は失敗して、ファイルが見つからないというエラーメッセージが表示されます。詳しくは、「Windows を実行する仮想マシンの変換準備」 を参照してください。
virt-v2v は、Windows XP、Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2003、および Windows Server 2008 を実行する仮想マシンを変換することができます。Windows を実行する仮想マシンの変換プロセスは、Linux を実行する仮想マシンの変換プロセスとは若干異なります。Windows 仮想マシンは以下のように変換されます。
  1. virt-v2v が virtio ブロックドライバーをインストールします。
  2. virt-v2v が CDUpgrader ユーティリティーをインストールします。
  3. virt-v2v が VirtIO ブロックドライバーとネットワークドライバーを %SystemRoot%\Drivers\VirtIO にコピーします。virtio-win パッケージには、Windows 7 および Windows XP 用のネットワークドライバーは同梱されていません。これらのオペレーティングシステムには rtl8139 ネットワークドライバーが使用されます。rtl8139 サポートがゲスト仮想マシンですでに提供されている必要があります。
  4. virt-v2v%SystemRoot%\Drivers\VirtIODevicePath に追加します。これにより、新しいデバイスが検出されると、このディレクトリーでドライバーが自動的に検索されるようになります。
  5. virt-v2v がレジストリーの CriticalDeviceDatabase セクションに VirtIO ブロックドライバーを追加し、次回のブート時に CDUpgrader サービスが起動するように変更を加えます。
この時点で、virt-v2v は変換を完了します。変換された仮想マシンは完全に機能するようになり、libvirt で管理される KVM に出力するための変換が完了します。Red Hat Enterprise Virtualization への出力用に仮想マシンを変換する場合には、Red Hat Enterprise Virtualization Manager が更なる操作を実行してから変換が完了します。
  1. 仮想マシンがインポートされ、Manager で実行されます。詳しい説明は 『Red Hat Enterprise Virtualization 管理ガイド』を参照してください。

    重要

    初回起動段階の実行には、数分時間がかかる場合があり、処理が中断されないようにする必要があります。仮想マシンを起動する操作以外は、管理者の介入なしに自動的に実行されます。この処理が割り込まれないようにするには、仮想マシンが休止状態になるまで、ユーザーがログインしないようにする必要があります。この状態は、Manager の GUI で確認することができます。
  2. 「Windows を実行する仮想マシンの変換準備」 で詳しく説明しているように、ゲストツール ISO がすでに ISO ストレージドメインにアップロード済みの場合には、Manager がゲストツール CD を仮想マシンにアタッチします。
  3. CDUpgrader がゲストツール ISO を検出し、そこからすべての VirtIO ドライバーをインストールします。これには、virtio-win には同梱されていない追加のツールもも含まれます。そのゲストツール ISO 内の VirtIO ドライバーが virtio-win から以前にインストールされたバージョンよりも新しい場合には、再インストールされます。これにより、ツールが最新の状態に維持されます。