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第12章 ファイルシステムの確認

ファイルシステムについては、その整合性をチェックでき、オプションでファイルシステム固有のユーザースペースのツールを使用して修復を実行することができます。このツールは、通常 fsck ツールと呼ばれることが多く、fsck は、ファイルシステムチェック を短くした名前になります。
注記
これらのファイルシステムのチェックは、ファイルシステム全体でのメタデータの整合性のみを保証します。これらは、ファイルシステムに含まれる実際のデータを認識しないため、データリカバリーツールではありません。
ファイルシステムの不整合は、ハードウェアエラー、ストレージ管理エラー、ソフトウェアバグなどのさまざまな理由で発生する可能性があります。
最新のメタデータジャーナリングファイルシステムが一般的になる前に、ファイルシステムのチェックは、システムがクラッシュしたり、電源が切れたりするたびに必要となっていました。これは、ファイルシステムの更新が中断し、不整合な状態が生じる可能性があったためです。その結果、ファイルシステムの確認は、通常、起動時に /etc/fstab に記載されている各ファイルシステムで実行されます。ジャーナリングファイルシステムの場合、通常これは非常に短い操作で実行できます。ファイルシステムのメタデータジャーナリングにより、クラッシュが発生した後でも整合性が確保されるためです。
ただし、ジャーナリングファイルシステムの場合であっても、ファイルシステムの不整合や破損が生じることがあります。この場合は、ファイルシステムチェッカーを使用してファイルシステムを修復する必要があります。以下は、この手順を実行する際にベストプラクティスおよび他の有用な情報を提供します。
重要
マシンが起動しない場合、ファイルシステムが極めて大きい場合、またはファイルシステムがリモートストレージにある場合を除き、Red Hat はファイルシステムチェックの無効化を推奨しません。/etc/fstab の 6 番目のフィールドを 0 に設定すると、システムの起動時にファイルシステムの確認を無効にできます。

12.1. fsck のベストプラクティス

通常、ファイルシステムの確認および修復のツールを実行すると、検出された不整合の少なくとも一部が自動的に修復されることが期待できます。場合によっては、重度にダメージを受けた inode やディレクトリーは、修復できない場合に破棄されることがあります。ファイルシステムへの大きな変更が加えられる可能性があります。予想外の、または好ましくない変更が永続的に行なわれないようにするには、以下の予防的な手順を実行します。
Dry run
ほとんどのファイルシステムチェッカーは、ファイルシステムを修復しない操作モードを持ちます。このモードでは、チェッカーは、実際にファイルシステムを変更せずに、作成したアクションを見つけたエラーおよび操作を出力します。
注記
整合性の確認後のフェーズでは、修復モードで実行していた場合に前のフェーズで修正されていた不整合が検出される可能性があるため、追加のエラーが出力される場合があります。
ファイルシステムイメージで最初に操作
ほとんどのファイルシステムは、メタデータのみを含むスパースコピーである メタデータイメージ の作成に対応しています。ファイルシステムのチェッカーは、メタデータ上でのみ動作するため、このようなイメージを使用して、実際のファイルシステムの修復の Dry Run を実行し、実際に加えられた可能性のある変更を評価することができます。変更が受け入れ可能なものである場合、修復はファイルシステム自体で実行できます。
注記
ファイルシステムが大幅に損傷している場合は、メタデータイメージの作成に関連して問題が発生する可能性があります。
サポート調査のためにファイルシステムイメージを保存します。
修復前のファイルシステムのメタデータイメージは、破損の原因がソフトウェアのバグの可能性がある場合のサポート調査を行う上で役に立つことがあります。修復前のイメージに見つかる破損のパターンは、根本原因の分析に役立つことがあります。
アンマウントされたファイルシステムでのみ操作
ファイルシステムの修復は、マウント解除されたファイルシステムでのみ実行する必要があります。ツールには、ファイルシステムへの単独アクセスが必要であり、それがないと追加の損傷が発生する可能性があります。一部のファイルシステムはマウントされているファイルシステムでチェックのみのモードのみをサポートしますが、ほとんどのファイルシステムツールは、修復モードでこの要件を実行します。チェックのみのモードがマウントされているファイルシステム上で実行されている場合は、アンマウントされていないファイルシステム上で実行される場合には見つからない正しくないエラーを見つける可能性があります。
ディスクエラー
ファイルシステムの確認ツールは、ハードウェアの問題を修復できません。修復を正常に動作させるには、ファイルシステムが完全に読み取り可能かつ書き込み可能である必要があります。ハードウェアエラーが原因でファイルシステムが破損した場合は、まず dd(8) ユーティリティーなどを使用して、ファイルシステムを適切なディスクに移動する必要があります。