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1.3. リソース管理に対する影響

  • タスクは、単一の階層内では一つの cgroup のみにしか属すことができないため、単一サブシステムによってタスクが制限されたり、影響を受ける状況は一つのみということになります。これは、制限ではなく特長であり、論理にかなっています。
  • 単一階層内の全タスクに影響を及ぼすように、複数のサブシステムをまとめてグループ化することができます。その階層内の cgroup には異なるパラメーターが設定されているため、これらのタスクが受ける影響が異なってきます。
  • 場合によっては、階層の リファクタリング が必要となることがあります。たとえば、複数のサブシステムが接続された階層からサブシステムを削除したり、新たな別の階層に接続する場合などです。
  • 逆に言えば、別個の階層間でサブシステムを分割する必要性が低減した場合には、階層を削除して、そのサブシステムを既存の階層に接続することができるということになります。
  • この設計により、cpumemory のサブシステムのみが接続されているような単一階層内の特定のタスクに対して、いくつかのパラメーターを設定するなど、cgroup の簡易な使用方法が可能となります。
  • また、この設計により、高度に特化した構成も可能となり、システム上の各タスク (プロセス) は、単一のサブシステムが接続された各階層のメンバーとすることができます。このような構成では、システム管理者があらゆるタスクの全パラメーターを全面的に管理することができます。