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3.2.3. CPUfreq ポリシーおよび速度のチューニング

該当する CPUfreq ガバナーを選択すると、 cpupower frequency-info コマンドでCPU 速度とポリシー情報を表示させることができるようになります。 さらに、 cpupower frequency-set のオプションを使うと各 CPU の速度を調整することができます。
cpupower frequency-info には、 以下のようなオプションを使用することができます。
  • --freq — CPUfreq コアに準じて現在の CPU の速度を KHz 単位で表示します。
  • --hwfreq — ハードウェアに準じて現在の CPU の速度を KHz 単位で表示します (root による実行でのみ可)。
  • --driver — この CPU で周波数の設定に使用している CPUfreq ドライバーを表示します。
  • --governors — このカーネルで使用できる CPUfreq ガバナーを表示します。このファイルには表示されていない CPUfreq ガバナーを使用したい場合は、 「CPUfreq の設定」手順3.2「CPUfreq ガバナーの有効化」 で使い方を参照してください。
  • --affected-cpus — 周波数調整ソフトウェアを必要とする CPU を一覧表示します。
  • --policy — 現在の CPUfreq ポリシーの範囲 (KHz 単位) と現在アクティブなガバナーを表示します。
  • --hwlimits — CPU 使用できる周波数を KHz 単位で一覧表示します。
cpupower frequency-set では、以下のオプションを使用することができます。
  • --min <freq>--max <freq> — CPU の ポリシーの限界 を KHz 単位で設定します。

    重要

    ポリシーの限界を設定する場合は、 --max を先に設定してから --min を設定してください。
  • --freq <freq> — CPU に特定のクロック速度を KHz 単位で設定します。設定できる速度は CPU のポリシーの限界範囲内に限られます (--min--max)。
  • --governor <gov> — 新しい CPUfreq ガバナーを設定します。

注記

cpupowerutils パッケージをインストールしていない場合は、CPUfreq の設定は /sys/devices/system/cpu/[cpuid]/cpufreq/ 内にある調節可能値で確認することができます。たとえば、cpu0 の最小クロック速度を 360 KHz に設定する場合は次のコマンドを使用します。
echo 360000 > /sys/devices/system/cpu/cpu0/cpufreq/scaling_min_freq