Red Hat Training
A Red Hat training course is available for Red Hat Enterprise Linux
3.13. ユーザースペースの最適化
Red Hat Enterprise Linux 6 は、ティックレスカーネル (「Tickless Kernel」 を参照) を使用します。これにより、CPU はより長くより深くアイドル状態にいることができます。しかし、タイマーティック だけが CPU が過剰にウェイクアップする原因ではありません。アプリケーションからの関数呼び出しによっても、CPU がアイドル状態に入らない、またはその状態が続かないようにできます。50 以上のアプリケーションで不要な関数呼び出しの回数が減りました。
ストレージデバイスとネットワークインターフェースへの出入力 (IO) は、デバイスに電力を消費するよう強制します。アイドル時に節電状態になる機能 (例えば、ALPM や ASPM) を持つストレージとネットワークのデバイスでは、IO のトラフィックにより、デバイスがアイドル状態に入らない、またはその状態が続かないようにし、またハードドライブが使用されてない時に回転が停止しないようにできます。ストレージへの過度で不必要な要求は、数種のアプリケーションで最低限に抑制されています。ハードドライブの回転が停止しないようにする要求が特にそうです。
必要性に関係なく、自動的に開始するサービスではシステムリソースを無駄にする可能性が高くなります。そうではなく、サービスじゃ可能な限りデフォルトで 「オフ」または「オンデマンド」にすべきです。例えば、Bluetooth サポートを有効にする BlueZ サービスは、以前は Bluetooth ハードウェアの有無に関係なくシステムの起動時に自動的に稼働していました。今では BlueZ initscript は、サービスを開始する前にシステム上に Bluetooth ハードウェアが存在することを確認します。