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2.2.2.2. コマンドの変更
本セクションでは、 コマンドとそのオプションに対する最も重要な変更について説明していきます。
network --device
オプションでは、 デバイス名ではなく MAC アドレスでデバイスを参照できるようになります。 ディスクと同様に、 ネットワークデバイス名もデバイスが検出される順番に応じて再起動後に変化します。 キックスタートで一貫した命名を行うためには、 以下のようなエントリを使用することができます。network --device=00:11:22:33:44:55 --bootproto=dhcp
langsupport
、key
、mouse
の各コマンドは削除されています。 これらのコマンドを使用すると構文エラーになります。monitor
コマンドも非推奨になっています。langsupport
の代替として、キックスタートファイルの%packages
セクションに該当するグループを追加します。例えば、フランス語のサポートを含める場合は@french-support
を追加します。インストール時にインストールキーの入力は求められなくなるため、key
オプションの代替はありません。ご使用ファイルからこのオプションを削除しておいてください。マウスおよびモニターは X.Org で自動検出、設定ができるため、mouse
とmonitor
のコマンドは必要なくなります。これと同じ理由でxconfig --resolution=
コマンドも無効になります。これらのコマンドはすべてファイルから削除して構いません。part --start
とpart --end
のコマンドは非推奨となっているため何の効果もありません。Anaconda では特定セクターの境界にはパーティションを作成できなくなります。より厳密なレベルのパーティション設定を必要とする場合は、%pre
に外部のツールを使用し、Anaconda にpart --onpart
コマンドを使って既存のパーティションを使用するよう指示します。これ以外は、サイズを特定したパーティションの作成または--grow
を使ったパーティション作成になります。%post
で手作業によりグループ群を作成する代わりに、group
コマンドを使用してグループ群を作成することができるようになります。 詳細についてはキックスタートのドキュメントを参照してください。rescue
コマンドを使用すると自動的に復元や修復を行うインストーラーのレスキューモードに入ります。rescue
コマンドには --nomount (ファイルシステムをマウントしない) オプションや --romount (読み取り専用モードでマウントする) オプションを使用することもできます。sshpw
コマンドが追加されています。このコマンドはインストール実行中にリモートによるログインが行われる環境で作成されるアカウントの制御に使用します。updates
コマンドが追加され、これを使用するとインストール中にupdates.img
ファイルの場所を指定することができるようになります。fcoe
コマンドを使用するとインストーラーが指定ネットワークインターフェースに接続している FCoE の場所をアクティブにすることができるようになります。- デフォルトの autopart アルゴリズムが変更されています。 すべてのマシンに対して autopart は
/boot
(またはアーキテクチャで要される他の特殊なブートローダパーティション) と swap を作成します。 最低でも 50 GB の空きディスク領域を持つマシンには、 autopart は適当なサイズの root パーティション (/
) を作成してから残りを/home
に割り当てます。 空き領域の少ないマシンの場合、 root (/
) のみを作成します。/home
ボリュームを作成したくない場合は、 autopart は使用しないでください。 代わりに、/boot
、 swap、及び/
を指定し、 必要に応じて root ボリュームが拡張できるようにします。 - Anaconda はインストール中に視認可能なデバイスを制御できる新しいストレージフィルタリングインターフェースを収納するようになります。 このインターフェースは既存の
ignoredisk
、clearpart
、zerombr
のコマンドに相当します。ignoredisk
はオプションのため、 これをキックスタートファイルから除外しても、 インストール中にフィルタのユーザーインターフェースは表示されません。 このインターフェースを使用したい場合は以下を追加します。ignoredisk --interactive
/tmp/partition-include
ファイルの--size=1 --grow
オプションは使用できなくなります。 適当なデフォルトサイズを指定しなければなりません。 パーティションはそれに応じて拡張します。