9.7. ホスト名の設定

このコンピューターのホスト名を入力するようプロンプトが表示されます。 hostname.domainname の形式で 完全修飾ドメイン を入力するか、 hostname の形式で 短縮ホスト名 を入力します。 多くのネットワークで、 接続システムに対して自動的にドメイン名を与える DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスが備わっています。 DHCP サービスを許可してドメイン名をこのマシンに割り当てる場合には、 短縮ホスト名のみを指定します。

注記

ホスト名のフルネームが固有であれば、 システムにどのような名前を付けても構いません。 ホスト名には文字、 数字、 ハイフンなどを含めることができます。
ホスト名の設定

図9.24 ホスト名の設定

Red Hat Enterprise Linux システムが 直接 インターネットに接続されている場合、 上位となるサービスプロバイダーによるサービス障害やサービス停止を回避する手段についても考慮する必要があります。 この問題については本ガイドの範疇を越えるため、 詳細は解説していません。

注記

インストールプログラムではモデムの設定は行なわれません。 インストール後に、 Network ユーティリティを使用して設定を行なってください。 モデムの設定値は各契約インターネットサービスプロバイダー (ISP) に固有となります。

9.7.1. ネットワーク接続の編集

重要

Red Hat Enterprise Linux 6.9 のインストールをはじめて起動すると、 インストール中に設定したネットワークインターフェースがすべて起動されます。 ただし、 ネットワークインターフェースの設定を求めるプロンプトをインストーラーが表示しないケースが一部の一般的なインストール方法をとった場合に見られます。 たとえば、 DVD からローカルのハードドライブに Red Hat Enterprise Linux をインストールした場合などです。
Red Hat Enterprise Linux をローカルのインストールソースからローカルのストレージデバイスにインストールする際、 初回の起動時からネットワークアクセスを必要とする場合には、 ネットワークインターフェースを少なくともひとつ手動で設定しておくようにしてください。 接続の編集時に 自動接続する を選択する必要があります。

注記

インストールが完了した後でネットワークの設定を変更するには、ネットワーク管理ツール を使用します。
シェルプロンプトで system-config-network と入力して、ネットワーク管理ツール を起動します。root 以外で操作している場合、続行するために root パスワードの入力が求められます。
ネットワーク管理ツール は廃止予定になったため、 Red Hat Enterprise Linux 6 のライフタイム期間中に NetworkManager に置き換えられる予定です。
ネットワーク接続を手作業で設定する場合は、 ネットワークの設定 ボタンをクリックします。 ネットワークの設定 ダイアログが表示され、 有線、 無線、 モバイルブロードバンド、 InfiniBand、 VPN、 DSL、 VLAN、 結合など各種の接続を設定することができるようになります。 NetworkManager で可能な設定の全詳細については本ガイドの範疇をこえてしまうため、 このセクションでは最も一般的な有線接続をインストール中に設定する方法について説明します。 他のネットワークタイプの設定方法についても有線接続の設定方法とさほど違いはありませんが、 特定のパラメーターなどは必然的に異なります。
ネットワークの接続

図9.25 ネットワークの接続

新しい接続を追加する場合は 追加 をクリックして、 メニューから接続のタイプを選択します。 既存の接続を修正する場合は、 一覧からその接続を選択し 編集 をクリックします。 いずれの場合も、 以下のような選択した接続タイプに適したタブを持つダイアログボックスが表示されます。 接続を削除する場合は一覧からその接続を選択し、 削除 をクリックします。
ネットワーク設定の編集が終了したら、適用 をクリックして新しい設定を保存します。インストール中にすでにアクティブだったデバイスを再設定した場合は、 その新しい設定を反映させるためデバイスを再起動する必要があります — 「ネットワークデバイスの再起動」 を参照してください。

9.7.1.1. 全接続タイプに共通のオプション

すべての接続タイプに共通する設定オプションがあります。
接続名 の名前フィールド内に接続名を指定します。
自動接続する を選択し、 システムの起動時に自動的に接続を開始します。
インストールが完了したシステムで NetworkManager を実行する場合、 ネットワーク設定がシステム全体で有効かどうかはすべてのユーザーに利用可能 のオプションで制御します。 インストール中に、設定しているすべてのネットワークインターフェースで すべてのユーザーに利用可能 が選択されていることを確認してください。

9.7.1.2. 有線のタブ

有線 のタブを使ってネットワークアダプターの MAC (media access control) アドレスの指定や変更を行ないます。 また、 インターフェースを通過する MTU (maximum transmission unit) がバイト単位でセットできます。
有線のタブ

図9.26 有線のタブ

9.7.1.3. 802.1x セキュリティのタブ

802.1x セキュリティ のタブを使用して 802.1X PNAC (port-based network access control - ポートベースのネットワークアクセス制御) を設定します。 この接続に 802.1X セキュリティを使用する を選択してアクセス制御を有効にしてから、ネットワーク詳細を入力します。 設定オプションには以下が含まれます。
認証
以下の認証方法のいずれかを選択します。
  • TLS (Transport Layer Security)
  • トンネル化 TLS (Tunneled Transport Layer Security、 または EAP-TTLSS、 TTLS とも呼ばれる)
  • 保護付き EAP (PEAP) (保護付き拡張型認証プロトコル)
識別子
このサーバーの識別子を入力します。
ユーザー証明書
DER (Distinguished Encoding Rules) または PEM (Privacy Enhanced Mail) で暗号化されている個人の X.509 証明書ファイルを指定します。
CA 証明書
DER (Distinguished Encoding Rules) または PEM (Privacy Enhanced Mail) で暗号化された X.509 認証局 の証明書ファイルを指定します。
プライベートキー
DER (Distinguished Encoding Rules)PEM (Privacy Enhanced Mail)PKCS#12 (Personal Information Exchange Syntax Standard) で暗号化された プライベートキー ファイルを指定します。
プライベートキーパスワード
プライベートキー フィールドで指定したプライベートキーのパスワードです。 パスワードを表示を選択すると、入力時にパスワードが視認できます。
802.1x セキュリティのタブ

図9.27 802.1x セキュリティのタブ

9.7.1.4. IPv4 のセッティングのタブ

IPv4 のセッティング のタブを使って前に選択していたネットワーク接続に IPv4 パラメーターを設定します。
方式 のドロップダウンメニューを使ってネットワークで実行している DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスから取得を試行する方式を指定します。 以下のオプションから選択します。
自動 (DHCP)
IPv4 パラメーターはネットワーク上の DHCP サービスによって設定されます。
自動 (DHCP) アドレス専用
IPv4 のアドレス、 ネットマスク、 ゲートウェイアドレスなどはネットワーク上の DHCP サービスによって設定されます。 ただし、 DNS サーバーと検索ドメインは手動で設定する必要があります。
手動
IPv4 パラメーターを手動で静的設定用に設定します。
ローカルへのリンク専用
169.254/16 範囲内の ローカルへのリンク アドレスがインターフェースに割り当てられます。
他のコンピューターへ共有
他のコンピューターにネットワークアクセスを与えるようシステムを設定します。 インターフェースには 10.42.x.1/24 の範囲内のアドレスが割り当てられ、 DHCP サーバーと DNS サーバーが開始されて、 インターフェースが NAT (network address translation) を使ってシステム上のデフォルトのネットワークに接続されます。
無効になっています
この接続では IPv4 を無効にします。
パラメーターを手動で入力する方式を選択した場合は、 アドレス フィールドにこのインターフェースの IP アドレスの詳細、 ネットマスク、 ゲートウェイを入力します。 アドレスの追加や削除を行う場合は、 追加 または 削除 のボタンを使用します。 DNS サーバー フィールドには、 コンマで区切った DNS サーバーの一覧を入力します。 ドメインを検索 のフィールドにはネームサーバーの検索に含めるドメインをコンマで区切って入力します。
オプションとして、 DHCP クライアント ID フィールドにこのネットワーク接続名を入力します。 この名前はサブネット上で固有の名前でなければなりません。 接続に分かり易い DHCP クライアント ID を割り当てると、 ネットワーク関連の問題をトラブルシュートする場合に、 その接続が識別しやすくなります。
この接続を完了するには IPv4 アドレス化が必要になります のチェックボックスの選択を解除すると、 IPv4 の設定は失敗してしまうが IPv6 の設定は成功する場合、 この接続が IPv6 対応のネットワークで利用できるようになります。
IPv4 のセッティングのタブ

図9.28 IPv4 のセッティングのタブ

9.7.1.4.1. IPv4 ルートの編集
Red Hat Enterprise Linux では、 デバイスの IP アドレスに応じて自動的に複数のルートを設定します。 追加のルートを編集する場合は ルート ボタンをクリックします。 IPv4 ルートを編集 のダイアログが表示されます。
IPv4 ルートを編集のダイアログ

図9.29 IPv4 ルートを編集のダイアログ

追加 をクリックして新しい静的ルートの IP アドレス、 ネットマスク、 ゲートウェイアドレス、 メトリックを追加します。
自動取得したルートを無視する を 選択すると、 インターフェースはここで指定したルートのみを使用するようになります。
そのネットワーク上のリソースのためにのみこの接続を使用 を選択すると、 接続をローカルのネットワークのみに制限します。

9.7.1.5. IPv6 のセッティングのタブ

IPv6 のセッティング のタブを使って前に選択していたネットワーク接続に IPv6 パラメーターを設定します。
方式 のドロップダウンメニューを使ってネットワークで実行している DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスから取得を試行する方式を指定します。 以下のオプションから選択します。
無視する
この接続では IPv6 を無視します。
自動
NetworkManager により ルータ広告 (RA) が使用され、 自動のステートレス設定が作成されます。
自動、アドレスのみ
NetworkManager により RA が使用され、 自動のステートレス設定が作成されます。 ただし、 DNS サーバーと検索ドメインは無視されるため、 手動で設定する必要があります。
自動、DHCP のみ
NetworkManager は RA を使用しません。 ただし、 ステートフル設定を構成するため直接 DHCPv6 からの情報を要求します。
手動
IPv6 パラメーターを手動で静的設定用に設定します。
ローカルへのリンク専用
fe80::/10 のプレフィックスが付いた ローカルへのリンク のアドレスがインターフェースに割り当てられます。
パラメーターを手動で入力する方式を選択した場合は、 アドレス フィールドにこのインターフェースの IP アドレスの詳細、 ネットマスク、 ゲートウェイを入力します。 アドレスの追加や削除を行う場合は、 追加 または 削除 のボタンを使用します。 DNS サーバー フィールドには、 コンマで区切った DNS サーバーの一覧を入力します。 ドメインを検索 のフィールドにはネームサーバーの検索に含めるドメインをコンマで区切って入力します。
オプションとして、 DHCP クライアント ID フィールドにこのネットワーク接続名を入力します。 この名前はサブネット上で固有の名前でなければなりません。 接続に分かり易い DHCP クライアント ID を割り当てると、 ネットワーク関連の問題をトラブルシュートする場合に、 その接続が識別しやすくなります。
この接続が完了するには IPv6 アドレス化が必要になります のチェックボックスの選択を解除すると、 IPv6 の設定は失敗してしまうが IPv4 の設定は成功する場合、 この接続が IPv4 対応のネットワークで利用できるようになります。
IPv6 のセッティングのタブ

図9.30 IPv6 のセッティングのタブ

9.7.1.5.1. IPv6 ルートの編集
Red Hat Enterprise Linux では、 デバイスの IP アドレスに応じて自動的に複数のルートを設定します。 追加のルートを編集する場合は ルート ボタンをクリックします。 IPv6 ルートを編集 のダイアログが表示されます。
IPv6 ルートを編集のダイアログ

図9.31 IPv6 ルートを編集のダイアログ

追加 をクリックして新しい静的ルートの IP アドレス、 ネットマスク、 ゲートウェイアドレス、 メトリックを追加します。
そのネットワーク上のリソースのためにのみこの接続を使用 を選択すると、 接続をローカルのネットワークのみに制限します。

9.7.1.6. ネットワークデバイスの再起動

インストール中にすでに使用しているネットワークを再設定する場合は、変更内容を反映するために anaconda でデバイス接続を切断し、再接続する必要があります。anacondaインターフェース設定 (ifcfg) ファイルを使用して、NetworkManager と通信します。ONBOOT=yes と設定されていれば、ifcfg ファイルの削除時にデバイスの接続が切断されても、ifcfg ファイルの復元時に再接続されます。インターフェースの設定ファイルの詳細については、https://access.redhat.com/documentation/ja-JP/Red_Hat_Enterprise_Linux/6/html/Deployment_Guide/index.html にある『Red Hat Enterprise Linux 6.9 導入ガイド』 を参照してください。
  1. Ctrl+Alt+F2 を押して、 tty2 仮想ターミナルに切り替えます。
  2. インターフェースの設定ファイルを一時的な場所に移動します。
    mv /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-device_name /tmp
    device_name は今再設定したデバイスです。 例えば ifcfg-eth0eth0 用の ifcfg ファイルになります。
    これで anaconda でデバイス接続が切断されました。
  3. vi エディタでインターフェースの設定ファイルを開きます。
    vi /tmp/ifcfg-device_name
  4. インターフェースの設定ファイルに ONBOOT=yes の行が含まれていることを確認します。その行がない場合は、ここで追加して、ファイルを保存します。
  5. vi エディタを終了します。
  6. インターフェースの設定ファイルを /etc/sysconfig/network-scripts/ ディレクトリに戻します。
    mv /tmp/ifcfg-device_name /etc/sysconfig/network-scripts/
    これで anaconda でデバイスが再接続されました。
  7. Ctrl+Alt+F6 を押して、anaconda に戻ります。