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F.2.2. ブーツローダー

F.2.2.1. x86 システム用 GRUB ブートローダー

BIOS 搭載システムの場合は第一段ブートローダーの指示により、UEFI 搭載システムの場合は EFI システムパーティションから直接読み出して、GRUB をメモリーにロードします。
GRUB は ext2、ext3、ext4 が読めるという利点があります [17] パーティションを作成し、その設定ファイル - /boot/grub/grub.conf (BIOS 用) または /boot/efi/EFI/redhat/grub.conf (UEFI 用) - を起動時にロードします。このファイルの編集方法については、「GRUB メニュー設定ファイル」 を参照してください。
重要
Red Hat Enterprise Linux 6.9 の GRUB ブートローダーは ext2、ext3、ext4 ファイルシステムをサポートします。VFAT、Btrfs、XFS などの他のファイルシステムには対応していません。さらに、GRUB は LVM をサポートしていません。
セカンドステージのブートローダーがメモリー内にあると、ブートするように設定されたさまざまな OS やカーネルを示すグラフィカルな画面をユーザーに提示します (カーネルを更新すると、ブートローダーの設定ファイルは自動的に更新されます)。この画面で、ユーザーは矢印キーを使って起動する OS やカーネルを選択し、Enter キーを押すことができます。キーが押されないと、設定可能な時間が経過した後、ブートローダーはデフォルトの選択をロードします。
セカンドステージのブートローダーは、起動するカーネルを決定すると、/boot/ ディレクトリーにある対応するカーネルバイナリーを探します。カーネルバイナリーの名前は、/boot/vmlinuz-<kernel-version> ファイルという形式です (ここで <カーネルバージョン はブートローダーの設定で指定されたカーネルバージョンに対応します)。
ブートローダーを使用してカーネルにコマンドライン引数を与える方法については、付録E GRUB ブートローダー を参照してください。ブートローダーのプロンプトでランレベルを変更する方法については、「ブート時にランレベルを変更する」 を参照してください。
ブートローダーは、1 つまたは複数の適切な initramfs イメージをメモリーに配置します。initramfs は、カーネルがシステムを起動するために必要なドライバーやモジュールをロードするために使用されます。これは、SCSI ハードディスクがある場合、またはシステムが ext3 や ext4 ファイルシステムを使用している場合に特に重要です。
カーネルと initramfs イメージがメモリーにロードされると、ブートローダーはブートプロセスの制御をカーネルに渡します。
GRUB ブートローダーの詳細な概要については、付録E GRUB ブートローダー を参照してください。


[17] GRUB は ext3 および ext4 ファイルシステムを ext2 として読み込み、ジャーナルファイルを無視します。