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9.11. ユーザーグループの管理

ユーザーグループは、特にアクセス制御およびパスワードポリシーなどの重要な管理タスクを一元管理する方法の 1 つです。インストール時に、IdM 操作専用のグループが 4 つ作成されます。
  • ipausers。全ユーザーが含まれます。
  • admins。管理ユーザーが含まれます。初期設定されている admin ユーザーはこのグループに属します。
  • trusted admins。Active Directory トラストの管理に使用する管理ユーザーが含まれます。
  • editors。Web UI で作業するユーザー向けの特別なグループです。このグループは、管理ユーザーの全権限がなくても、他のユーザーのエントリーを 編集 できます。
注記
オペレーティングシステムによっては、システムユーザーに割り当て可能なグループの数が限定される場合があります。たとえば、Solaris システムおよび AIX システムでは、各ユーザーに指定できるグループ数は 16 個までとなっています。これは、ネストされたグループを使用しており、ユーザーが自動的に複数のグループに追加される場合に問題になる可能性があります。

9.11.1. IdM のグループの種類

Identity Management のすべてのグループは基本的に 静的 であるため、グループのメンバーは、手作業で明示的にグループに追加されます。IdM では、グループが他のグループに所属する ネストされたグループ を暗黙的に許可します。この場合には、グループに含まれるメンバーはすべて自動的に親グループにも所属します。
自動メンバールールを使用すると、ユーザーエントリーの属性を使用して、ユーザーが属するグループを判断して、新しいユーザーをグループに自動的に追加できます。自動メンバールールは、「25章ポリシー: ユーザーおよびホストの自動グループメンバーシップの定義」で説明されてい ます。
IdM のグループの定義方法はシンプルですが、グループにはさまざまな設定オプションがあり、どのようなメンバーを追加できるかを変更できます。
IdM のグループタイプには、メンバーの追加方法ではなく、メンバーが最初に追加された場所をもとにしているものもあります。
  • 内部グループ (デフォルト): すべてのメンバーが IdM ドメインに所属します。
  • 外部グループ。一部またはすべてのメンバーが IdM ドメイン外の ID ストアに存在します。外部グループには、ローカルシステム、Active Directory ドメイン、またはディレクトリーサービスのいずれかを指定できます。
もう 1 つの違いは、POSIX 属性でグループが作成されるかどうかです。ほとんどの Linux ユーザーには、さまざまな POSIX 属性が必要ですが、Active Directory または Samba と対話するグループは、POSIX 以外でなければなりません。デフォルトでは、IdM は POSIX 以外のグループを作成しますが、POSIX グループを作成する (posixgroup オブジェクトクラスを追加) 明示的なオプションがあります。
グループの作成は簡単なので、作成するグループや、整理する方法を非常に柔軟に決定できます。グループは、部署、物理的な場所などの組織部門や、アクセス制御に関する IdM またはインフラストラクチャーの使用ガイドラインをもとに定義できます。