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4.2. 設定ファイルのブラックリスト
マルチパス設定ファイルの
blacklist
セクションは、システムがマルチパスデバイスを設定する際に使用されないデバイスを指定します。ブラックリスト化されたデバイスはマルチパスデバイスにグループ化されません。
以前の Red Hat Enterprise Linux のリリースでは、マルチパスは明示的にブラックリスト化されていないすべてのパスを対象にマルチパスデバイスの作成を常に試行していました。しかし、Red Hat Enterprise Linux 6 では、
find_multipaths
設定パラメーターを yes
に設定すると、マルチパスは以下の 3 つの条件のいずれかを満たす場合にのみデバイスを作成します。
- 同一の WWID を持つ、ブラックリスト化されていないパスが少なくとも 2 つある。
multipath
コマンドでデバイスを指定することにより、ユーザーがデバイスの手動作成を強制的に実行する。- パスに以前に作成されたマルチパスデバイスと同一の WWID がある (そのマルチパスデバイスが同時に存在しない場合も同様)。マルチパスデバイスが作成される時には常に、マルチパスがそのデバイスの WWID を記憶するので、同一の WWID を持つパスを認識するとすぐに、デバイスを自動的に再作成します。これによって、マルチパスブラックリストを編集することなく、マルチパスが自動的に正しいパスを選択してマルチパスデバイスにすることができるようになります。以前に
find_multipaths
パラメーターを使用せずにマルチパスデバイスを作成し、その後にパラメーターをyes
に設定した場合は、/etc/multipath/wwids
ファイルからマルチデバイスとして作成したくないデバイスの WWID を削除しなければならない場合があります。以下は、/etc/multipath/wwids
ファイルの例を示しています。WWID はスラッシュ (/) で囲まれています。# Multipath wwids, Version : 1.0 # NOTE: This file is automatically maintained by multipath and multipathd. # You should not need to edit this file in normal circumstances. # # Valid WWIDs: /3600d0230000000000e13955cc3757802/ /3600d0230000000000e13955cc3757801/ /3600d0230000000000e13955cc3757800/ /3600d02300069c9ce09d41c31f29d4c00/ /SWINSYS SF2372 0E13955CC3757802/ /3600d0230000000000e13955cc3757803/
find_multipaths
パラメーターを yes
に設定すると、ブラックリスト化する必要があるのは、マルチパス化しない複数のパスがあるデバイスのみです。このため、通常はデバイスをブラックリスト化する必要はありません。
デバイスをブラックリスト化する必要がある場合には、以下の基準に従って行うことができます。
- WWID 単位。「WWID 単位のブラックリスト」 の説明を参照。
- デバイス名の単位。「デバイス名単位のブラックリスト」 の説明を参照。
- デバイスタイプ単位。「デバイスタイプ単位のブラックリスト」 の説明を参照。
デフォルトでは、設定ファイルの初期ブラックリストセクションをコメントアウトした後でも、各種のデバイスタイプがブラックリスト化されます。詳細は 「デバイス名単位のブラックリスト」 を参照してください。