Red Hat Training
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8.2. 多状態のリソース: 複数モードのリソース
多状態リソースはクローンのリソースの特性です。
Master
と Slave
、2 種類の動作モードのいずれかになれます。インスタンス起動時は Slave
状態でなければならないという制限以外、モード名に特別な意味はありません。
次のコマンド一つでクローンをマスター/スレーブクローンとして作成することができます。
pcs resource create resource_id standard:provider:type|type [resource options] \ --master [meta master_options]
マスター/スレーブクローンの名前は
resource_id-master
になります。
また、作成済みのリソースまたはリソースグループからマスター/スレーブリソースを作成することもできます。このコマンドを使用する場合はマスター/スレーブクローンの名前を指定することができます。名前を指定しない場合は
resource_id-master
または group_name-master
になります。
pcs resource master master/slave_name resource_id|group_name [master_options]
リソースオプションについては 「リソースの作成」 を参照してください。
多状態のリソースに指定できるオプションを 表8.2「多状態リソースのプロパティ」 に示します。
表8.2 多状態リソースのプロパティ
8.2.1. 多状態リソースのモニタリング
マスターリソースにのみモニタリングの動作を追加する場合は、リソースに別のモニタリング動作を追加します。ただし任意のリソース上のモニタリング動作にはすべて異なる間隔を設定しなければなりません。
次の例では
ms_resource
のマスターリソースに 11 秒間隔のモニタリング動作を設定しています。10 秒間隔のデフォルトのモニタリング動作に対して追加となるモニタリング動作になります。
# pcs resource op add ms_resource interval=11s role=Master