Red Hat Training
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第3章 クラスターの作成と管理
本章ではクラスターの作成、クラスターコンポーネントの管理、クラスターの状態表示など Pacemaker で行うクラスターの基本的な管理について見ていきます。
3.1. クラスターの作成
クラスターを作成するため次のステップを行って行きます。
- クラスターを構成するノードを認証します。
- クラスターノードの設定と同期を行います。
- クラスターノードでクラスターサービスを起動します。
次のセクションでは、上記の手順で使用するコマンドについて詳しく見ていきます。
3.1.1. クラスターノードの認証
次のコマンドではクラスター内のノード上にある
pcs
デーモンに対して pcs
の認証を行います。
pcs
管理者のユーザー名はすべてのノードでhacluster
にしてください。ユーザーhacluster
のパスワードも各ノードで同じパスワードを使用されることをお勧めします。- ユーザー名やパスワードを指定しないと、コマンドを実行した際に各ノードごとのユーザー名やパスワードのパラメーター入力が求められます。
- ノードを指定しないと、前回実行した
pcs cluster setup
コマンドで指定されているノードのpcs
を認証することになります。
pcs cluster auth [node] [...] [-u username] [-p password]
認証トークンが
~/.pcs/tokens
(または /var/lib/pcsd/tokens
) ファイルに格納されます。
3.1.2. クラスターノードの設定と起動
次のコマンドでクラスター設定ファイルの構成、指定ノードに対する設定の同期を行います。
--start
オプションを使用すると指定ノードでクラスターサービスが起動されます。必要に応じて、別途pcs cluster start
コマンドを使ってクラスターサービスを起動させることもできます。--local
オプションを使用するとローカルノードでのみ変更を実行します。
pcs cluster setup [--start] [--local] --name cluster_ name node1 [node2] [...]
次のコマンドは指定ノード (複数指定可) でクラスターサービスを起動します。
--all
オプションを使用すると全ノードでクラスターサービスを起動します。- ノードを指定しないとクラスターサービスはローカルのノードでしか起動されません。
pcs cluster start [--all] [node] [...]