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C.2.2. 型指定されていない子リソースの開始と停止の順序

型指定されていない子リソースには、さらなる配慮が必要です。型指定されていない子リソースについては、サービスリソースによる、開始順、停止順の明示指定がありません。代わりに /etc/cluster/cluster.conf の子リソースの順番に従い、開始、停止の順番が決定されます。また、型指定されていない子リソースは、型指定されたすべての子リソースの後に開始され、型指定された子リソースより先に停止されます。
例えば、例C.4「サービス内にある型指定されていないリソースと型指定されたリソース」 にある型指定されていない子リソースの開始順と停止順を考えてみましょう。

例C.4 サービス内にある型指定されていないリソースと型指定されたリソース

<service name="foo">
  <script name="1" .../>
  <nontypedresource name="foo"/>
  <lvm name="1" .../>
  <nontypedresourcetwo name="bar"/>
  <ip address="10.1.1.1" .../>
  <fs name="1" .../>
  <lvm name="2" .../>
</service>

型指定されていない子リソースの開始順

  1. lvm:1 — これは LVM のリソースです。全ての LVM リソースが最初に開始します。lvm:1 (<lvm name="1" .../>) は、/etc/cluster/cluster.conffoo サービス部分でリストされている最初の LVM リソースであるため、LVM リソースの中では最初に開始します。
  2. lvm:2 — これは LVM リソースです。全ての LVM リソースが最初に開始します。lvm:2 (<lvm name="2" .../>) は、/etc/cluster/cluster.conffoo サービス部分の中で lvm:1 の後にリストされているため、lvm:1 の次に開始します。
  3. fs:1 — これはファイルシステムリソースです。foo サービス内に他のファイルシステムリソースがある場合は、/etc/cluster/cluster.conffoo サービス部分にリストされている順序で開始します。
  4. ip:10.1.1.1 — これは IP アドレスリソースです。foo サービス内に他の IP アドレスのリソースがある場合は、/etc/cluster/cluster.conffoo サービス部分にリストされている順序で開始します。
  5. script:1 — これはスクリプトリソースです。foo サービス内に他のスクリプトリソースがある場合は、/etc/cluster/cluster.conffoo サービス部分にリストされている順序で開始します。
  6. nontypedresource:foo — これは型指定されていないリソースです。型指定されていないリソースであるため、型指定されたリソースが開始した後に開始します。また、サービスリソース内での順序は、他の型指定されていないリソース nontypedresourcetwo:bar より前であるため、nontypedresourcetwo:bar の前に開始します (型指定されていないリソースはサービスリソース内に表れる順序で開始します)。
  7. nontypedresourcetwo:bar — これは型指定されていないリソースです。型指定されていないリソースであるため、型指定されたリソースが開始した後に開始します。また、サービスリソース内での順序は、他の型指定されていないリソース nontypedresource:foo の後であるため、nontypedresource:foo の後に開始します (型指定されていないリソースはサービスリソース内に表れる順序で開始します)。

型指定されていない子リソースの停止順

  1. nontypedresourcetwo:bar — これは型指定されていないリソースです。型指定されていないリソースであるため、型指定されたリソースが停止する前に停止します。また、サービスリソース内での順序は、他の型指定されていないリソース nontypedresource:foo の後であるため、nontypedresource:foo の前に停止します (型指定されていないリソースはサービスリソース内に表れる逆の順序で停止します)。
  2. nontypedresource:foo — これは型指定されていないリソースです。型指定されていないリソースであるため、型指定されたリソースが停止する前に停止します。また、サービスリソース内での順序は、他の型指定されていないリソース nontypedresourcetwo:bar より前であるため、nontypedresourcetwo:bar の後に停止します (型指定されていないリソースはサービスリソース内に表れる逆の順序で停止します)。
  3. script:1 — これはスクリプトリソースです。foo サービス内に他のスクリプトリソースがある場合は、/etc/cluster/cluster.conffoo サービス部分にリストされている逆の順番で停止します。
  4. ip:10.1.1.1 — これは IP アドレスリソースです。foo サービス内に他の IP アドレスのリソースがある場合は、/etc/cluster/cluster.conffoo サービス部分にリストされている逆の順番で停止します。
  5. fs:1 — これはファイルシステムリソースです。foo サービス内に他のファイルシステムリソースがある場合は、/etc/cluster/cluster.conffoo サービス部分にリストされている逆の順番で停止します。
  6. lvm:2 — これは LVM リソースです。全ての LVM リソースは最後に停止します。lvm:2 (<lvm name="2" .../>) は lvm:1 より先に停止します。リソースタイプのグループ内のリソース群は /etc/cluster/cluster.conffoo サービス部分にリストされている逆の順番で停止します。
  7. lvm:1 — これは LVM リソースです。全ての LVM リソースは最後に停止します。lvm:1 (<lvm name="1" .../>) は lvm:2 の後に停止します。リソースタイプのグループ内のリソース群は /etc/cluster/cluster.conffoo サービス部分にリストされている逆の順番で停止します。