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F.2. タグ付けによる HA-LVM フェイルオーバーの設定

/etc/lvm/lvm.conf ファイルのタグを使用して HA-LVM フェイルオーバーを設定するには、以下の手順を実行します。
  1. /etc/lvm/lvm.conf ファイル内のグローバルセクションの locking_type パラメーターが「1」の値に設定されているようにしてください。
  2. 以下の例のとおり、標準 LVM 及びファイルシステムのコマンドを使用して論理ボリュームとファイルシステムを作成します。
    # pvcreate /dev/sd[cde]1
    
    # vgcreate shared_vg /dev/sd[cde]1
    
    # lvcreate -L 10G -n ha_lv shared_vg
    
    # mkfs.ext4 /dev/shared_vg/ha_lv
    LVM 論理ボリュームの作成についての詳細は、『論理ボリュームマネージャの管理』 を参照してください。
  3. /etc/cluster/cluster.conf ファイルを編集して、新規作成された論理ボリュームを使用しているサービスの 1 つにリソースとして含めます。別の方法として、Conga 又は ccs コマンドを使用して、LVM 及びファイルシステムリソースをクラスター用に設定することも可能です。以下の例は、クラスターリソースとして CLVM 論理ボリュームを設定する /etc/cluster/cluster.conf ファイルのリソースマネージャーのセクションです。
    
    <rm>  
       <failoverdomains>
           <failoverdomain name="FD" ordered="1" restricted="0">
              <failoverdomainnode name="neo-01" priority="1"/>
              <failoverdomainnode name="neo-02" priority="2"/>
           </failoverdomain>
       </failoverdomains>
       <resources>
           <lvm name="lvm" vg_name="shared_vg" lv_name="ha_lv"/>
           <fs name="FS" device="/dev/shared_vg/ha_lv" force_fsck="0" force_unmount="1" fsid="64050" fstype="ext4" mountpoint="/mnt" options="" self_fence="0"/>
       </resources>
       <service autostart="1" domain="FD" name="serv" recovery="relocate">
           <lvm ref="lvm"/>
           <fs ref="FS"/>
       </service>
    </rm>
    
    

    注記

    ボリュームグループに論理ボリュームが複数ある場合は、lvm リソースの論理ボリューム名 (lv_name) は、空欄か指定しないようにしてください。また、HA-LVM 設定では、ボリュームグループは単一のサービスによってのみ使用されることがある点に注意してください。
  4. /etc/lvm/lvm.conf ファイルの volume_list フィールドを編集します。/etc/cluster/cluster.conf ファイルに一覧表示されているとおり、ご使用の root ボリュームグループ名とホスト名は @ を先頭に付けて入力してください。ここに含めるホスト名は、編集している lvm.conf ファイルがあるマシンであり、リモートのホスト名ではありません。なお、この文字列は、cluster.conf ファイル内のノード名とマッチ しなければなりません。以下は、/etc/lvm/lvm.conf ファイルのサンプルエントリです。
    volume_list = [ "VolGroup00", "@neo-01" ]
    
    このタグは、共有 VG 又は LV をアクティブ化するために使用します。HA-LVM を使用して共有されるボリュームグループ名は 含めないようにしてください
  5. 使用しているクラスターノード上の initrd デバイスを更新します。
    # dracut -H -f /boot/initramfs-$(uname -r).img $(uname -r)
  6. 全ノードを再起動して、正しい initrd デバイスが使用中であることを確認してください。