インストールガイド

Red Hat Enterprise Linux 6

Red Hat Enterprise Linux 6.9 のインストール方法 (全アーキテクチャー向け)

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概要

本ガイドでは、 Red Hat Enterprise Linux 6.9 のインストールプログラム (anaconda) を起動して Red Hat Enterprise Linux 6.9 をインストールする方法について説明しています。対象システムは 32 ビットおよび 64 ビットの x86 システム、64 ビットの Power Systems サーバー、IBM System z になります。また、 キックスタート を使ったインストール、PXE インストール、VNC 経由によるインストールなど、高度なインストール方法についても解説しています。後半では、インストール後の一般的な作業やインストールに関する問題のトラブルシューティングなどについて記載しています。

第1章 Red Hat Enterprise Linux の取得

Red Hat サブスクリプションをお持ちの場合は Red Hat カスタマーポータルのソフトウェアとダウンロードセンターで Red Hat Enterprise Linux 6.9 の インストール用 DVD の ISO イメージファイル をダウンロードすることができます。まだサブスクリプションをお持ちでない場合はご購入いただくか https://access.redhat.com/downloads のソフトウェアとダウンロードセンターで無料の評価版サブスクリプションをダウンロードしてください。
以下の表では、 起動用とインストール用それぞれのメディアの作成に必要なイメージファイルをアーキテクチャーごとに示します。

表1.1 インストール用メディアと起動用メディア

アーキテクチャーインストール用 DVD起動用 CD または DVD起動用 USB フラッシュドライブ
variant とは Red Hat Enterprise Linux の種類です。例えば serverworkstation などになります。version とは最新のバージョン番号です。例えば 6.5 などになります。
BIOS ベース 32-bit x86x86 DVD ISO イメージファイルrhel-variant-version-i386-boot.isorhel-variant-version-i386-boot.iso
UEFI ベース 32-bit x86なし 
BIOS ベース AMD64 と Intel 64x86_64 DVD ISO イメージファイル (64-bit のOSをインストールする場合)、x86 DVD ISO イメージファイル (32-bit のOSをインストールする場合)rhel-variant-version-x86_64boot.iso または rhel-variant-version-i386-boot.isorhel-variant-version-x86_64boot.iso または rhel-variant-version-i386-boot.iso
UEFI ベース AMD64 と Intel 64x86_64 DVD ISO イメージファイルrhel-variant-version-x86_64-boot.isoefidisk.img (x86_64 DVD ISO イメージファイルより抽出)
POWER (64-bit のみ)ppc DVD ISO イメージファイルrhel-server-version-ppc64-boot.isoなし
System zs390 DVD ISO イメージファイルなしなし
既にサブスクリプションまたは評価版サブスクリプションをお持ちの場合は、以下の手順に従って Red Hat Enterprise Linux 6.9 の ISO イメージファイルを取得します。

手順1.1 Red Hat Enterprise Linux ISO イメージのダウンロード

  1. カスタマーポータル https://access.redhat.com/home に行きます。ログインしていない場合はページ右側の ログイン をクリックします。プロンプトに従いアカウント認証情報を入力します。
  2. ページ上部の ダウンロード をクリックします。
  3. Red Hat Enterprise Linux をクリックします。
  4. Product VariantVersionArchitecture がそれぞれ適切な選択になっているか確認します。デフォルトでは Red Hat Enterprise Linux Serverx86_64 が選択されます。どれを選択してよいのかわからない場合は http://www.redhat.com/en/technologies/linux-platforms/enterprise-linux を参照してください。
  5. ダウンロードが可能な一覧が表示されます。最小限の Boot ISO イメージと完全インストール用の Binary DVD ISO イメージに注目してください。Boot ISO は最小限の起動用イメージでインストーラーしか含まれていません。パッケージをインストールするためのソース (HTTP、FTP サーバーなど) が必要になります。Binary DVD のダウンロードにはインストーラーと必要なパッケージの両方が含まれているので必要な設定が少なくて済みます。
    設定済み仮想マシンのイメージなど他にも利用できるイメージがありますが、これについては本ガイドの範疇を越えるため説明していません。
  6. 使用するイメージファイルを選択します。Red Hat カスタマーポータルから ISO イメージをダウンロードする方法がいくつかあります。
    • web ブラウザを使ってイメージ名をクリックしコンピューターにそのイメージをダウンロードします。
    • イメージ名を右クリックして リンクの URL をコピー などのメニューアイテムをクリックします (メニューアイテムの表示はブラウザによって異なる)。ファイルの URL がクリップボードにコピーされ、別のアプリケーションを使ってファイルをコンピューターにダウンロードすることができるようになります。インターネット接続が不安定な場合にはこの方法が役に立ちます (接続不安定のため中断されブラウザでファイル全体をダウンロードできず、またダウンロードリンクに含まれている認証キーの有効期間が短いため中断されたダウンロードプロセスの再開試行が失敗してしまうような場合)。curl などの特殊アプリケーションを使用するとカスタマーポータルからのダウンロードなど中断されたプロセスを再開することができます。つまり、ファイル全体を再度ダウンロードする必要がなく時間や回線容量を節約することができます。

      手順1.2 curl を使ってインストールメディアをダウンロードする

      1. 次のコマンドを root で実行し curl パッケージを必ずインストールしてください。
        # yum install curl
        ご使用の Linux ディストリビューションでは yum を使用していない、または Linux 自体をまったく使用していないなどの場合は curl web site から最適なソフトウェアパッケージをダウンロードしてください。
      2. ターミナルウィンドウを開きダウンロード先となるディレクトリーに移動します。次のコマンドを入力します。
        $ curl -o filename.iso 'copied_link_location'
        filename.iso にはrhel-server-6.9-x86_64-dvd.iso などカスタマーポータルで表示される ISO イメージの名前を入力します。カスタマーポータル内のダウンロードリンクには curl でダウンロードしたファイル名にも使用する追加文字が含まれているため入力には注意してください。次のパラメーターの単一引用符は付けたまま copied_link_location にはカスタマーポータルからコピーしたリンクを入力します。
        Linux ではウィンドウ内で中央ボタンをクリックするか、Shift+Insert を押すとクリップボードの内容をターミナルウィンドウに貼り付けることができます。Enter を押してコマンドを実行、ISO イメージの転送を開始します。単一引用符を使用するのはダウンロードリンクに特殊な文字が含まれていた場合などにコマンドが誤解釈をしないよう防ぐためです。

        例1.1 curl で ISO イメージをダウンロードする

        curl コマンドラインの例を示します。
        $ curl -o rhel-server-6.9-x86_64-dvd.iso 'https://access.cdn.redhat.com//content/origin/files/sha256/85/85a...46c/rhel-server-6.9-x86_64-dvd.iso?_auth_=141...7bf'
        実際のダウンロードリンクには複雑な識別子が含まれるため非常に長い記述になる点に注意してください。
      3. 転送が完了する前にインターネット接続が中断された場合はカスタマーポータル内のダウンロードページを更新し、必要であればログインし直します。新しいダウンロードリンクをコピー、先ほどと同じ curl コマンドラインパラメーターに新しいダウンロードリンクを使用します。-C - を追加して既にダウンロードしたファイルのサイズに応じて継続するポイントを自動的に確定するよう curl に指示します。

        例1.2 中断されたダウンロードを再開する

        選択した ISO イメージが一部しかダウンロードされていない場合に使用する curl コマンドラインの例を示します。
        $ curl -o rhel-server-6.9-x86_64-dvd.iso 'https://access.cdn.redhat.com//content/origin/files/sha256/85/85a...46c/rhel-server-6.9-x86_64-dvd.iso?_auth_=141...963' -C -
  7. オプションで sha256sum などのチェックサムを使用し、ダウンロード完了後にイメージファイルの整合性を検証することもできます。ダウンロード Red Hat Enterprise Linux のページのダウンロードはすべてチェックサム付きで提供されています。
    $ sha256sum rhel-server-6.9-x86_64-dvd.iso
    85a...46c rhel-server-6.9-x86_64-dvd.iso
    Microsoft WindowsMac OS X 向けにも同様のツールがあります。また、インストールの開始時にインストールプログラムを使用してメディアの検証を行うこともできます。詳細は 「起動用メディアを検証する」 を参照してください。
Red Hat カスタマーポータルからインストール用 DVD の ISO イメージファイルをダウンロードしたら次のような作業を行うことができるようになります。

第2章 メディアの作成

以下のようなタイプのインストール用メディアおよび起動用メディアを作成する場合は、本セクションの説明にしたがいます。
  • インストール用 DVD
  • インストーラーを起動させる最小限の起動用 CD または DVD
  • インストーラーを起動させる USB フラッシュドライブ

2.1. インストール用 DVD の作成

インストール用 DVD はお使いのコンピューターにインストールされている CD / DVD 書き込みソフトウェアを使用して作成します。
まず搭載されているディスク書き込みソフトウェアでイメージファイルをディスクに書き込みことができるかどうか確認してください。ほとんどのソフトウェアで行うことができるはずですが、例外となるソフトウェアも存在します。特に、Windows XP と Windows Vista に搭載されているディスク書き込み機能では DVD への書き込みはできません。また Windows XP および Windows Vista より旧式の Windows オペレーティングシステムの場合はディスクへの書き込みを行うような機能がデフォルトでは搭載されていません。つまり、Windows 7 より旧式の Windows オペレーティングシステムをインストールしている場合にはディスクへの書き込みを行うためのソフトウェアが別途必要になります。Nero Burning ROMRoxio Creator などの書き込みソフトウェアは Windows 対応で一般的なソフトウェアになるため、お使いのコンピューターにすでにインストールされている場合もあります。
Linux 対応として最も広範囲に使用されているディスク書き込みソフトウェアの BraseroK3b には ISO イメージファイルをディスクに書き込むことができる機能が搭載されています。
ISO イメージファイルから DVD を作成するための具体的な手順は、オペレーティングシステムやインストールされているディスク書き込みソフトなどによりコンピューターごとに大きく異なります。DVD 書き込みに関する詳細情報については、ご使用のディスク書き込みソフトウェアの説明書を参照してください。

2.2. 最小限の起動用メディアの作成

最小限の起動用メディア とは CD、DVD、あるいは USB フラッシュドライブなどを指します。 システムを起動してインストールプログラムを開始するためのソフトウェアを収納していますが、 Red Hat Enterprise Linux インストールを作成するためにシステムに転送しなければならないソフトウェアは収納していません。
最小限の起動用メディアの使用例
  • ネットワーク経由の Red Hat Enterprise Linux インストールを行なうためシステムを起動する
  • ハードドライブから Red Hat Enterprise Linux インストールを行なうためシステムを起動する
  • インストール中にキックスタートファイルを使用する (「キックスタート起動用メディアの作成」 参照)
  • ネットワークインストールやハードドライブインストールを開始する、 または DVD インストールで anaconda の更新やキックスタートファイルを使用する
32 ビットの x86 システム、AMD64 または Intel 64 のシステム、Power Systems のサーバーなどで最小限の起動用メディアを使用したインストールプロセスを開始することができます。UEFI ファームウェアのインター フェースを備える AMD64 と Intel 64 のシステムを除き (「UEFI ベースのシステム向け最小限の USB 起動用メディア」 を参照)、最小限の起動用メディアを作成する場合の手順はいずれのシステムも同じです。
最小限の起動用メディアの作成方法 (32 ビット x86 のシステム、 BIOS ベースの AMD64 または Intel 64 のシステム、 Power Systems のサーバー)
  1. rhel-variant-version-architecture-boot.iso という名前の ISO イメージファイルをダウンロードします。これは、Red Hat Enterprise Linux 6.9 インストール用 DVD のイメージと同じ場所にあります。詳細は 1章Red Hat Enterprise Linux の取得 を参照してください。
  2. 「インストール用 DVD の作成」 に記載されているインストール用ディスクの作成と同じ手順で .iso ファイルを空の CD または DVD に書き込みます。
または、 dd コマンドを使用して .iso ファイルを USB ドライブに転送します。.iso ファイルは 200 MB 程度の大きさしかないので、特に大容量サイズの USB フラッシュドライブは必要ありません。

2.2.1. BIOS ベースのシステム向け最小限の USB 起動用メディア

警告

この手順を実行すると USB フラッシュドライブ上のデータは警告無しに破壊されます。 正しい USB フラッシュドライブを指定していること、 またそのフラッシュドライブには保存しておきたいデータが含まれていないことを必ず確認してください。
  1. USB フラッシュドライブを差し込みます。
  2. フラッシュドライブのデバイス名を確認します。メディアにボリューム名がある場合は、そのボリューム名を使って /dev/disk/by-label 内のデバイス名を探すか、findfs コマンドを使用します。
    findfs LABEL=MyLabel
    メディアにボリューム名がない、もしくはボリューム名がわからない場合は、コンピューターにメディアを接続した後 dmesg コマンドを使って探すこともできます。このコマンドを実行すると、出力の後半で複数行に渡るデバイス名が表示されるはずです (sdbsdc など)。
  3. root になります。
    su -
  4. dd コマンドを使って起動用 ISO イメージを USB デバイスに転送します。
    # dd if=path/image_name.iso of=/dev/device
    path/image_name.iso にはダウンロードした起動用 ISO イメージを入力します。device には USB フラッシュドライブのデバイス名を入力します。必ずデバイス名を指定してください (sdc など)。パーティション名 (sdc1 など) を入力しないよう注意してください。以下に例を示します。
    # dd if=~/Downloads/RHEL6.9-Server-x86_64-boot.iso of=/dev/sdc

2.2.2. UEFI ベースのシステム向け最小限の USB 起動用メディア

警告

この手順を実行すると USB フラッシュドライブ上のデータは警告無しに破壊されます。 正しい USB フラッシュドライブを指定していること、 またそのフラッシュドライブには保存しておきたいデータが含まれていないことを必ず確認してください。
Red Hat Enterprise Linux 用に最小限の USB 起動用メディアを作成する場合は、Red Hat Enterprise Linux 6.9 インストール用 DVD の images/ ディレクトリー配下にあるefidisk.img ファイルを使用してください。
  1. 1章Red Hat Enterprise Linux の取得 の手順に従い Red Hat Enterprise Linux 6.9 のインストール用 DVD の ISO イメージファイルをダウンロードします。
  2. root になります。
    su -
  3. ISO イメージファイル用にマウントポイントを作成します。
    # mkdir /mnt/dvdiso
  4. イメージファイルをマウントします。
    # mount DVD.iso /mnt/dvdiso -o loop
    DVD.iso には ISO イメージのファイル名を入力します。 例えば、RHEL6.9-Server-x86_64-DVD.iso などです。
  5. ISO イメージファイル内の efidisk.img を USB フラッシュドライブに転送します。
    # dd if=/mnt/dvdiso/images/efidisk.img of=/dev/device_name
    例を示します。
    # dd if=/mnt/dvdiso/images/efidisk.img of=/dev/sdc

    注記

    イメージファイルをデバイスに書き込む場合は dd コマンドを使用し直接書き込みを行ってください。cp を使ってファイルをコピーしたり、ファイルマネージャーを使ってファイルの転送を行うとデバイスが起動できなくなります。
  6. ISO イメージファイルをアンマウントします。
    # umount /mnt/dvdiso

2.3. USGCB (米国政府共通設定基準) 準拠のインストールイメージの作成

Red Hat Enterprise Linux 6 の scap-security-guide パッケージには特別なキックスタートファイルが含まれており、これは United States Government Configuration Baseline (USGCB) に従って強化されたシステムのインストールに使用できます。例えば、政府の規制によってこの基準への準拠が義務付けられた場合などにこれは便利です。
このキックスタート設定は、Red Hat Enterprise Linux 6 のサーバーのバリアントに使用できます。これを使用した場合、インストール後のスクリプトの一部として、OpenSCAP がシステムを自動的に USGCB 準拠に設定します。インストールが完了したら、インストール済みシステムの /root/ ディレクトリーにあるレポートで確認することができます。

注記

scap-security-guide が提供するキックスタートファイルには必要な全コマンドが含まれており、インストールが完全に自動となります。
キックスタートファイルは、インストール中に最新のベンチマークをダウンロードするためにインターネットへのアクセスを必要とすることにも注意してください。
コンプライアンスと OpenSCAP を使用した脆弱性のスキャンに関する詳細情報は、Red Hat Enterprise Linux 6 セキュリティガイド を参照してください。
キックスタートファイルを取得するには、scap-security-guide パッケージを既存の Red Hat Enterprise Linux 6 システムにインストールします。パッケージがインストールされたら、キックスタートファイルは /usr/share/scap-security-guide/kickstart/ssg-rhel6-usgcb-server-with-gui-ks.cfg に配置されます。
このファイルを取得したら、自分のホームディレクトリーにコピーし、プレーンテキストエディターを使って編集します。「キックスタートのオプション」 とファイル内のコメントを参照してください。コメントには Common Configuration Enumeration (CCE) 識別子番号について記述してあるものもあります。これについての情報は、CCE Archive を参照してください。
キックスタートファイルで変更可能な主な点は以下の通りです。
  • パッケージリポジトリーの場所 - url コマンドがこれになります。HTTP または FTP サーバー上にあるパッケージリポジトリーを使用する場合は、デフォルトの IP アドレスをパッケージリポジトリーがあるサーバーのアドレスで置き換えます。このコマンドを nfscdrom、また harddrive のいずれかで置き換えます (それぞれ NFS サーバー、光学ドライブ、ローカルハードディスクの場合)。
  • システムの言語、キーボードレイアウト、タイムゾーン - langkeyboard および timezone コマンドになります。
  • Root パスワード - rootpw コマンドになります。デフォルトでは、このキックスタートで設定される root パスワードは "server" です。新規チェックサムを生成し、変更してください。
  • ブートローダーのパスワード - bootloader --password= コマンドになります。デフォルトのパスワードは "password" です。新規チェックサムを生成し、変更してください。
  • ネットワーク設定 - network コマンドになります。デフォルトでは、DHCP を使用した自動設定が有効になっています。必要に応じて設定を調整してください。
  • パッケージの選択 - ファイルの %packages セクションを編集して、必要なパッケージとグループをインストールします。

    重要

    gitaide および openscap-utils のパッケージは常にインストールする必要があります。これらはキックスタートファイルと インストール後の OpenSCAP のシステム評価で必要になります。
  • ディスクパーティションのレイアウト - partvolgroup および logvol のコマンドになります。
    USGCB 標準は、準拠するシステムの具体的なディスクレイアウト要件を定義します。つまり、/home/tmp/var/var/log、および /var/log/audit といったデフォルトのキックスタートファイルで定義される論理ボリュームは常に別個のパーティションまたは論理ボリュームとして作成する必要があることになります。また Red Hat Enterprise Linux では、/swap 用に /boot 物理パーティションとボリュームを作成する必要もあります。これらはすべてデフォルトのキックスタートで定義されており、別個の論理ボリュームやパーティションを追加したり、デフォルトのサイズを変更したりすることができます。

    注記

    デフォルトでは、/var/log/audit ボリュームのサイズは 512 MB に過ぎません。コールの数が多いことから、このサイズは少なくとも 1024 MB に増やしておくことが強く推奨されます。
キックスタートファイルの残りの部分はそのままで使用できます。ファイルの編集が終わったら、「キックスタート起動用メディアの作成」 に進んでこれを ISO イメージに配置し、新規システムのインストールに使用します。

パート I. x86、AMD64、Intel 64 - インストールと起動

Intel および AMD の 32-bit/64-bit システム向けとなる 『Red Hat Enterprise Linux インストールガイド』 の本パートでは、Red Hat Enterprise Linux のインストール方法およびインストール後の基本的なトラブルシューティングについて説明しています。
高度なインストールオプションについては、パートIV「高度なインストールオプション」 を参照してください。

第3章 x86 アーキテクチャーへのインストール計画

3.1. アップグレードまたはインストールの選択

現行システムを Red Hat Enterprise Linux の次のメジャーバージョンにアップグレードするには 2 通りの方法があります。以下の説明をよくお読みの上、ご使用のシステムに適した方法をご利用ください。
クリーンインストール
クリーンインストールとは、システムの全データのバックアップ、ディスクパーティションのフォーマット化、インストールメディアからの Red Hat Enterprise Linux 7 のインストール、最後にユーザーのデータ復元の順で行う方法です。

注記

Red Hat Enterprise Linux のメジャーバージョン間でアップグレードを行う場合はこの方法を推奨しています。
インプレースアップグレード
インプレースアップグレードとは、旧バージョンを残したままシステムのアップグレードを行う方法です。ご使用のシステムで使用できる移行ユーティリティーをインストールして、他のソフトウェアと同様に稼働させておく必要があります。 Red Hat Enterprise Linux では、Preupgrade Assistant で現行システムの評価を行い、アップグレード中またはその後に発生する可能性がある問題を特定します。また、システムに対し若干の修正および変更も行われます。実際にパッケージをダウンロードしてアップグレードを行うのは Red Hat Upgrade Tool ユーティリティーになります。インプレースアップグレードにはかなりのトラブルシューティングやプラニングが必要になるため、ほかに選択がない場合に限ってください。Preupgrade Assistant については 37章現在のシステムのアップグレード を参照してください。

警告

システムのクローンとなるバックアップコピーでのテストを行なわないまま実稼働中のシステムにインプレースアップグレードを適用することは絶対に避けてください。

3.2. ハードウェアの互換性について

旧システムや自作のシステムを使用している場合、ハードウェアの互換性は特に重要です。Red Hat Enterprise Linux 6.9 は、過去 2 年以内に工場生産された大半のハードウェアと互換性があります。
ただし、ハードウェアの仕様はほとんど毎日ように変化しているため、ハードウェアと 100% 互換性があることを保証するのは困難です。
要件が一貫しているのはプロセッサーです。Red Hat Enterprise Linux 6.9 は、最小でも P6 以降の Intel マイクロアーキテクチャー、Athlon 以降の AMD マイクロアーキテクチャーの 32 ビットおよび 64 ビットいずれの実装にもすべて対応しています。
サポートされているハードウェアの最新リストは以下のサイトでご参照ください。
https://hardware.redhat.com/

3.3. ハードウェア要件

Red Hat Enterprise Linux 6 のハードウェア最小要件については、Red Hat Enterprise Linux テクノロジーの機能と制限 のページを参照してください。また、このページに記載されているメモリーの最小要件では、「パーティション設定に関する推奨」 に基づいてスワップ領域を作成していることを前提としてます。(1 GB 以下の) メモリーしかなく、推奨されるスワップ領域よりも少ないものしかないシステムでは、反応が遅いという問題や、最悪の場合にはインストール後に起動できないという問題が発生する可能性があります。
x86、AMD64、および Intel 64 システムに対して Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合、インストール先として Red Hat では以下のハードウェアに対応しています。
  • SCSI、SATA、SAS など標準的な内蔵インターフェースで接続するハードドライブ
  • BIOS/ファームウェア RAID デバイス
また、ファイバーチャネルのホストバスアダプターおよびマルチパスデバイスにも対応します。ハードウェアによってはベンダー提供のドライバーが必要な場合があります。
Red Hat では USB ドライブや SD メモリーカードへのインストールはサポートしていません。
Red Hat では、以下のような仮想化技術を利用するインストールにも対応しています。
  • Xen ブロックデバイス、Intel のプロセッサーで Xen の仮想マシン
  • VirtIO ブロックデバイス、Intel のプロセッサーで KVM の仮想マシン

3.4. RAID と他のディスクデバイス

重要

Intel の BIOS RAID にインストールを行う場合、Red Hat Enterprise Linux 6 では dmraid ではなく mdraid が使用されます。BIOS RAID セットは自動的に検出され、Intel ISW メタデータを含むデバイスが dmraid ではなく mdraid として認識されます。mdraid でのデバイスのデバイスノード名と dmraid でのデバイスノード名とは異なるため注意してください。このため、Intel の BIOS RAID を搭載したシステムの移行を行う際は特別の注意が必要です。
デバイスノードパスを使ってデバイスを参照する /etc/fstab/etc/crypttab、その他の設定ファイルに対してローカルな変更を加えても Red Hat Enterprise Linux 6 では役に立ちません。このため、移行を行う前に、こうしたファイルのデバイスノードパスの部分をデバイスの UUID に置換するためファイルを編集する必要があります。デバイスの UUID は blkid コマンドを使って探します。

3.4.1. ハードウェア RAID

RAID (Redundant Array of Independent Disks) を使用すると、複数のドライブで構成される 1 つのグループまたはアレイを単一のデバイスとして動作させることができます。インストールを開始する前に、コンピューターのメインボードで提供される RAID 機能をすべて設定するか、またはコントローラーカードを接続しておいてください。アクティブな RAID アレイはそれぞれ Red Hat Enterprise Linux 内では 1 つのドライブとして表示されます。
複数のハードドライブを持つシステム上では、Red Hat Enterprise Linux を設定することで複数のドライブを 1 つの Linux RAID アレイとして動作させることができます。追加のハードウェアは必要としません。

3.4.2. ソフトウェア RAID

RAID 機能が専用のハードウェアではなく、オペレーティングシステムによって制御される Linux ソフトウェア RAID アレイを作成する際、Red Hat Enterprise Linux のインストールプログラムを使用することができます。詳細は 「カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更」 で説明しています。

3.4.3. FireWire と USB ディスク

FireWire や USB ハードドライブの中には、 Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムでは認識できないものがあります。 インストール時にこのようなディスクを設定する必要がなければ、 混乱を避けるため接続しないようにしてください。

注記

外付けの FireWire と USB のハードディスクはインストール後でも接続と設定ができます。ほとんどのタイプが自動で認識され、接続後に使用可能となります。

3.5. UEFI 対応に関する注意点

3.5.1. 機能サポート

Red Hat Enterprise Linux 6.9 では AMD64 および Intel 64 のシステムの場合 (x86_64)、BIOS、UEFI ファームウェアの両方に対応しています。UEFI ベースのシステムに対応する場合は次のような制限があります。
  • UEFI Specification 2.0 またはそれ以降に対応していなければなりません。これより古いリビジョンには対応していません。
  • Secure Boot テクノロジーには対応していないため、このテクノロジーにより Red Hat Enterprise Linux のインストールが阻止されます。UEFI Specification 2.2 またはそれ以降を使用するシステムで Red Hat Enterprise Linux 6.9 をインストールして稼働させる場合は Secure Boot 機能を無効にしておく必要があります。
UEFI 2.0 またはそれ以降を使用しているシステムで Secure Boot 機能を無効にしていれば問題なく Red Hat Enterprise Linux をインストールして起動することができます。ただし、該当する UEFI 仕様の全機能に対応するわけではないため注意してください。
UEFI の仕様に関する詳細は http://www.uefi.org/specifications を参照してください。

3.5.2. UEFI のシステムで MBR のディスクドライブを使用する

UEFI ファームウェアを搭載するシステムには GUID パーティションテーブル (GPT) を含むディスクが必要になります。マスターブートレコード (MBR または msdos とも呼ばれる) ラベルの付いたディスクに Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合は、ディスクのラベルを付け直す必要があります。つまり、MBR パーティションのディスク上に現在あるパーティションを再利用することはできません。また、このディスク上にあるデータは全て失われることになります。Red Hat Enterprise Linux をインストールする前に、このドライブ上にあるデータはすべて必ずバックアップをとっておいてください。
GUID パーティションテーブルが必要とされるのは、起動ドライブ、つまりブートローダーのインストール先となるディスクのみです。他のドライブはマスターブートレコードでラベル付けして、そのパーティションレイアウトを再利用することができます。
UEFI のシステムに Red Hat Enterprise Linux をインストールし、マスターブートレコードを含むドライブを使用する方法がいくつかあります。
  • 既存の Linux システムにドライブを接続し、partedfdisk などのユーティリティーを使ってドライブに GPT ラベルを作成します。たとえば、parted を使って /dev/sdc ディスクに GPT ラベルを作成する場合は次のコマンドを使用します。
    # parted /dev/sdc mklabel gpt

    警告

    ドライブの指定をまちがわないよう注意してください。ディスクのラベルを付け直すとそのディスク上の全データが破棄されることになります。parted からデータ破棄の確認が求められることはないので注意してください。
  • 自動キックスタートインストールを実行し、clearpart コマンドと zerombr コマンドを使用します。UEFI ファームウェアを使用している場合は、起動ドライブでこのコマンドを使用すればラベルが付け直されて GPT ラベルになります。
  • グラフィカルユーザーインターフェースで手動インストールを行う際、パーティション設定の画面で行います。カスタムパーティション設定 以外 のオプションを選択します (すべての領域を使用する など)。 パーティションのレイアウトをレビューまたは修正する のチェックボックスに印を付け をクリックします。
    次の画面で自動的に作成されたレイアウトをニーズに合わせて修正します。終わったら をクリックすると、 Anaconda によりレイアウトが使用されドライブラベルの付け直しが自動的に行われます。

3.6. 十分なディスク領域の確保

最近のオペレーティングシステムはほとんど ディスクパーティションを使用しており、Red Hat Enterprise Linux も例外ではありません。Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合、ディスクパーティションに関する作業が必要となる場合があります。今までディスクパーティションに関する作業をしたことがない (または基本概念を簡単に復習したい) 場合は、まず先に 付録A ディスクパーティションの概要 を参照してください。
Red Hat Enterprise Linux で使用されるディスク領域は、 Windows、OS/2、または Linux の別のバージョンなど、システムにインストールしている他の OS で使用されているディスク領域とは別々にする必要があります。x86、AMD64、Intel 64 のシステムの場合、少なくとも 2 つのパーティション (/swap) を Red Hat Enterprise Linux 専用にしてください。
インストールのプロセスを開始する前に、以下の点を確認してください。
  • Red Hat Enterprise Linux のインストール用に十分な パーティション未設定[1] のディスク領域があること。または、
  • 削除しても構わないパーティションが 1 つまたは複数あること。このパーティションのディスク領域を解放して、Red Hat Enterprise Linux をインストールします。
「パーティション設定に関する推奨」 に記載されているパーティションの推奨サイズを参照し、実際に必要な領域を確認してください。
これらの条件を満たしているかよくわからない場合、または Red Hat Enterprise Linux インストール用に空き領域を確保する方法を知りたい場合は、付録A ディスクパーティションの概要 を参照してください。

3.7. インストール方法の選択

使用するインストール方法を選択します。以下のインストール方法があります。
DVD
DVD ドライブと Red Hat Enterprise Linux DVD があればこの方法を使用できます。 DVD からのインストール方法については 「DVD からのインストール」 を参照してください。
インストール用 DVD 以外のメディアからインストールを起動した場合は、linux askmethod または、 linux repo=cdrom:device:/device などの起動オプションを使用してインストールソースの DVD を指定します。または Installation Method メニューで Local CD/DVD を選択してインストールソースの DVD を指定することもできます (「インストール方法」 を参照)。
ハードドライブ
Red Hat Enterprise Linux の ISO イメージをローカルのハードドライブにコピーしている場合はこの方法を使用します。起動用の CD-ROM が必要になります (linux askmethod または linux repo=hd:device:/path の起動オプションを使用)。 または、Installation Method のメニュー (「インストール方法」 を参照) で Hard drive を選択します。 ハードドライブからのインストール方法については 「ハードドライブからのインストール」 を参照してください。
NFS
Red Hat Enterprise Linux の ISO イメージまたはミラーイメージを使って NFS サーバーからインストールを行う場合にこの方法を使用します。起動用の CD-ROM が必要になります (linux askmethod または linux repo=nfs:server :options:/path の起動オプションを使用するか、「インストール方法」 に記載されている Installation Method のメニューで NFS directory オプションを選択する)。ネットワークからのインストール方法については 「NFS 経由のインストール」 を参照してください。 NFS インストールは GUI モードでも実行できます。
URL
HTTP/HTTPS (Web) サーバーまたは FTP サーバーから直接インストールする場合にこの方法を使用します。起動用の CD-ROM が必要となります (linux askmethodlinux repo=ftp://user:password@host/pathlinux repo=http://host/path などの起動オプションを使用する、 linux repo=https://host/path 起動オプションを使用する、 または 「インストール方法」 に記載されている Installation Method のメニューで URL オプションを選択する)。 FTP、 HTTP、 HTTPS からのインストール方法については、「FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール」 を参照してください。
ディストリビューション DVD から起動し、別のインストールソースを指定する askmethod を使用しなかった場合、その DVD から次のステージが自動的に読み込まれます。「言語の選択」 の手順に進みます。

注記

Red Hat Enterprise Linux インストール用 DVD から起動すると、インストールプログラムにより次の手順はそのディスクから読み込まれます。先に進む前にそのディスクをドライブから取り出さない限り、選択したインストール方法にかかわらず、次の手順はそのディスクから読み込まれることになります。パッケージデータ については、 ユーザーが選択したソースからダウンロードされます。

3.8. 起動方法の選択

Red Hat Enterprise Linux を起動する方法はいくつかあります。
DVD からインストールする場合は、 Red Hat Enterprise Linux 製品を購入していること、 また Red Hat Enterprise Linux 6.9 の DVD が手元にあり、DVD からの起動に対応する DVD ドライブがシステムに搭載されていなければなりません。インストール用の DVD を作成する方法については 2章メディアの作成 を 参照してください。
DVD/CD-ROM ドライブから起動できるよう BIOS の変更が必要になる場合があります。BIOS の変更については 「x86、 AMD64、および Intel 64 システムでのインストールプログラムの起動」 を参照してください。
インストール用 DVD 以外にも、起動可能な CD や USB フラッシュドライブなどに格納した 最小限の起動用メディア を使っても Red Hat Enterprise Linux のインストールプログラムを起動することができます。最小限の起動用メディアからシステムを起動したら、ローカルのハードドライブやネットワーク上の別のインストールソースを使ってインストールを完了させます。起動用の CD や USB フラッシュドライブの作成方法については 「最小限の起動用メディアの作成」を参照してください。
また、PXE (preboot execution environment) サーバーからネットワーク経由でインストーラーを起動することもできます。30章インストールサーバーの設定 を参照してください。ここでも同様に、システムを起動したらローカルハードドライブやネットワーク上などにある別のインストールソースからインストールを完了させます。


[1] パーティション未設定のディスク領域とは、インストールしようとしているハードドライブ上で使用できるディスク領域がまだデータ用に分割されていないという意味です。ディスクにパーティション設定すると、各パーティションは別個のディスクドライブのように動作します。

第4章 インストールの準備

4.1. ネットワークからのインストールの準備

注記

ネットワークベースのインストールを実施している場合は、ご使用のホストパーティションのドライブにインストール用 DVD (またはその他の種類の DVD や CD) がないことを確認してください。DVD または CD がドライブに入っていると、予想外のエラーが生じる可能性があります。
CD、DVD、または USB などのストレージデバイスで起動用メディアが使用できる状態になっているか確認します。
ネットワークからのインストール (NFS、FTP、HTTP、HTTPS のいずれかを経由) またはローカルのストレージを使ったインストールで Red Hat Enterprise Linux インストール用メディアが使用できる状態になっていなければなりません。NFS、FTP、HTTP、HTTPS のいずれかでインストールを行う場合は以下の手順に従ってください。
ネットワーク経由のインストールに使用する NFS、FTP、 HTTP、 HTTPS などのサーバーはネットワークアクセスが可能な独立サーバーでなければなりません。 また、 サーバーはインストール用 DVD-ROM の全コンテンツを提供できなければなりません。

注記

anaconda には、 インストールメディアの整合性を検証する機能が備わっています。 DVD、ハードドライブに配置した ISO、 NFS 経由でアクセスする ISO などを使ったインストール方法の場合に使用できます。インストールの開始前、 またインストール関連のバグを報告しようとしている場合はその前に (報告されているバグの多くは実際には不適切に書き込まれた DVD が原因です)、 すべてのインストール用メディアの検証を行なうことを推奨しています。 検証を行なう場合は、 boot: プロンプトで次のコマンドを入力します。
linux mediacheck

注記

FTP、NFS、HTTP、HTTPS 経由でインストールファイルにアクセスする場合に使用するパブリックディレクトリはネットワークサーバー上のローカルのストレージにマッピングされます。 例えば、ネットワークサーバー上にあるローカルのディレクトリ /var/www/inst/rhel6.9 には http://network.server.com/inst/rhel6.9 でアクセスすることができます。
以下の例では、インストールファイルを格納するインストールステージングサーバー上のディレクトリは /location/of/disk/space として示しています。FTP、NFS、HTTP、HTTPS を介して一般に公開されるディレクトリは /publicly_available_directory として示しています。 例えば、 /var/isos という名前でディレクトリを作成した場合、 このディレクトリが /location/of/disk/space になります。 また、HTTP インストール用に /var/www/html/rhel6.9 を用意したならこれが /publicly_available_directory になります。
以下では ISO イメージが必要になります。ISO イメージとは、DVD の内容の完全なコピーを収納しているファイルです。DVD から ISO イメージを作成するには以下のコマンドを使用します。
dd if=/dev/dvd of=/path_to_image/name_of_image.iso
dvd は DVD ドライブデバイス、name_of_image は作成する ISO イメージファイルに与える名前です。path_to_image は作成した ISO イメージの格納先となる場所へのパスです。
インストールステージングサーバーとして動作する Linux インスタンスにインストール用 DVD のファイルをコピーする場合は、「FTP、HTTP、および HTTPS インストールの準備」 または 「NFS インストールの準備」 いずれかの手順をお読みください。

4.1.1. FTP、HTTP、および HTTPS インストールの準備

警告

Apache web サーバーまたは tftp FTP サーバーの設定により SSL セキュリティが有効になる場合は TLSv1 プロトコルのみ有効にしてください。POODLE SSL 脆弱性 (CVE-2014-3566) を回避するためSSLv2SSLv3 は必ず無効にしてください。 安全性を確保するため Apache を使用する場合は https://access.redhat.com/solutions/1232413tftp を使用する場合は https://access.redhat.com/solutions/1234773 をそれぞれ参照してください。
インストール用 DVD の ISO イメージからファイルを抽出し、FTP、HTTP、または HTTPS を介して共有するディレクトリに配置します。
次に、このディレクトリが FTP、 HTTP、 HTTPS などを介して共有されているか、またクライアントからアクセスできるか確認します。まずディレクトリがサーバー自体からアクセスできるかどうかのテストを行い、次に同じサブネット上にあるインストール対象のマシンからアクセスできるかどうかのテストを行います。

4.1.2. NFS インストールの準備

NFS インストールの場合は ISO イメージからすべてのファイルを抽出する必要はありません。ISO イメージと install.img ファイル、オプションとして product.img ファイルが NFS 経由のネットワークサーバーで利用できるようにしておけば十分です。
  1. NFS でエクスポートしたディレクトリに ISO イメージを転送します。Linux システム上で以下を実行します。
    mv /path_to_image/name_of_image.iso /publicly_available_directory/
    path_to_image は ISO イメージファイルへのパス、name_of_image は ISO イメージファイルの名前です。publicly_available_directory は、NFS 経由でアクセスできるディレクトリーまたは NFS 経由でアクセス可能にする予定のディレクトリーです。
  2. SHA256 checksum プログラムを使用して、コピーした ISO イメージが変更されていない完全な状態かどうかを確認します。各種のオペレーティングシステムを対象とした SHA256 checksum プログラムが数多くあります。Linux システムでは以下を実行します。
    $ sha256sum name_of_image.iso
    name_of_image には ISO イメージのファイル名を入力します。SHA256 checksum プログラムを実行すると ハッシュ と呼ばれる 64 文字の文字列が表示されます。このハッシュを Red Hat カスタマーポータルの ダウンロード ページに表示されるイメージ固有のハッシュと比較します (1章Red Hat Enterprise Linux の取得 を参照)。ハッシュの文字列がまったく同一にならなければなりません。
  3. images/ ディレクトリを ISO イメージ内から ISO イメージファイル自体を格納した同じディレクトリにコピーします。以下のコマンドを実行します。
    mount -t iso9660 /path_to_image/name_of_image.iso /mount_point -o loop,ro
    cp -pr /mount_point/images /publicly_available_directory/
    umount /mount_point
    ここで、path_to_image は ISO イメージファイルのパスであり、name_of_image は ISO イメージの名前で、mount_point は、イメージからファイルをコピーしている間にイメージをマウントするマウントポイントです。例えば以下のとおりです。
    mount -t iso9660 /var/isos/RHEL6.iso /mnt/tmp -o loop,ro
    cp -pr /mnt/tmp/images /var/isos/
    umount /mnt/tmp
    ISO イメージファイルと images/ ディレクトリが、同一ディレクトリ内に並んで表示されます。
  4. images/ ディレクトリに少なくとも install.img ファイルが格納されていることを確認します。このファイルがないとインストールを継続できません。また、images/ ディレクトリには product.img ファイルも格納してください。このファイルがない場合は、パッケージグループの選択をする段階で 最小限 のインストール用パッケージしか利用できなくなります (「パッケージグループの選択」 を参照)。

    重要

    images/ ディレクトリに必要なファイルは、install.img および product.img のみです。
  5. ネットワークサーバー上の /etc/exports ファイルに公開するディレクトリのエントリーが存在することを確認してください。これにより、そのディレクトリは NFS 経由で利用可能になります。
    ディレクトリを特定のシステムに読み取り専用でエクスポートするには、以下を使用します。
    /publicly_available_directory client.ip.address (ro)
    ディレクトリをすべてのシステムに読み取り専用でエクスポートするには、以下を使用します。
    /publicly_available_directory * (ro)
  6. ネットワークサーバー上で NFS デーモンを開始します (Red Hat Enterprise Linux システム上では、/sbin/service nfs start を使用)。NFS がすでに実行中の場合は、設定ファイルを再ロードします (Red Hat Enterprise Linux システムでは、/sbin/service nfs reload を使用)。
  7. Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』に記載の手順に従って NFS 共有のテストを必ず行なってください。NFS サーバーの開始と停止についての詳細については NFS のドキュメントを参照してください。

注記

anaconda には、 インストールメディアの整合性を検証する機能が備わっています。 DVD、ハードドライブに配置した ISO、 NFS 経由でアクセスする ISO などを使ったインストール方法の場合に使用できます。インストールの開始前、 またインストール関連のバグを報告しようとしている場合はその前に (報告されているバグの多くは実際には不適切に書き込まれた DVD が原因です)、 すべてのインストール用メディアの検証を行なうことを推奨しています。 検証を行なう場合は、 boot: プロンプトで次のコマンドを入力します。
linux mediacheck

4.2. ハードドライブからのインストールの準備

注記

ハードドライブのインストールは、ext2、ext3、ext4、または FAT のいずれかのファイルシステムからしか行えません。これ以外のファイルシステムでフォーマットしたハードドライブは、Red Hat Enterprise Linux のインストールソースとして使用することはできません。
Windows オペレーティングシステムのハードドライブパーティションのファイルシステムをチェックするには、ディスク管理 (Disk Management) ツールを使用します。Linux オペレーティングシステムのハードドライブパーティションのファイルシステムをチェックするには、fdisk ツールを使用します。

重要

LVM (論理ボリューム管理) で制御しているパーティション上では ISO ファイルは使用できません。
DVD ドライブまたはネットワーク接続を使用せずに Red Hat Enterprise Linux をシステムにインストールするにはこのオプションを使用します。
ハードドライブインストールには、以下のファイルを使用します。
  • インストール用 DVD の ISO イメージ。ISO イメージとは DVD のコンテンツの完全なコピーを格納するファイルです。
  • ISO イメージから抽出した install.img ファイル。
  • オプションとして、ISO イメージから抽出した product.img ファイル。
ハードドライブにこれらのファイルがあると、インストールプログラムをブートする時にインストールソースとして ハードドライブ を選択できます (「インストール方法」 を参照)。
CD、DVD、または USB などのストレージデバイスで起動用メディアが使用できる状態になっているか確認します。
インストールソースとしてハードドライブを準備するには、以下の手順に従います。
  1. Red Hat Enterprise Linux のインストール用 DVD から ISO イメージを取得します (1章Red Hat Enterprise Linux の取得 を参照)。または、物理メディア上に DVD が存在する場合、Linux システムで 以下のコマンドを使用するとそのイメージを作成することができます。
    dd if=/dev/dvd of=/path_to_image/name_of_image.iso
    dvd は DVD ドライブデバイス、name_of_image は作成する ISO イメージファイルに与える名前です。path_to_image は作成した ISO イメージの格納先となる場所へのパスです。
  2. ISO イメージをハードドライブに転送します。
    ISO イメージは必ずハードドライブ上に配置してください。 つまり、 Red Hat Enterprise Linux をインストールするコンピューターの内部にあるハードドライブ、 または USB でそのコンピューターに接続しているハードドライブのいずれかになります。
  3. SHA256 checksum プログラムを使用して、コピーした ISO イメージが変更されていない完全な状態かどうかを確認します。各種のオペレーティングシステムを対象とした SHA256 checksum プログラムが数多くあります。Linux システムでは以下を実行します。
    $ sha256sum name_of_image.iso
    name_of_image には ISO イメージのファイル名を入力します。SHA256 checksum プログラムを実行すると ハッシュ と呼ばれる 64 文字の文字列が表示されます。このハッシュを Red Hat カスタマーポータルの ダウンロード ページに表示されるイメージ固有のハッシュと比較します (1章Red Hat Enterprise Linux の取得 を参照)。ハッシュの文字列がまったく同一にならなければなりません。
  4. images/ ディレクトリを ISO イメージ内から ISO イメージファイル自体を格納した同じディレクトリにコピーします。以下のコマンドを実行します。
    mount -t iso9660 /path_to_image/name_of_image.iso /mount_point -o loop,ro
    cp -pr /mount_point/images /publicly_available_directory/
    umount /mount_point
    ここで、path_to_image は ISO イメージファイルのパスであり、name_of_image は ISO イメージの名前で、mount_point は、イメージからファイルをコピーしている間にイメージをマウントするマウントポイントです。例えば以下のとおりです。
    mount -t iso9660 /var/isos/RHEL6.iso /mnt/tmp -o loop,ro
    cp -pr /mnt/tmp/images /var/isos/
    umount /mnt/tmp
    ISO イメージファイルと images/ ディレクトリが、同一ディレクトリ内に並んで表示されます。
  5. images/ ディレクトリに少なくとも install.img ファイルが格納されていることを確認します。このファイルがないとインストールを継続できません。また、images/ ディレクトリには product.img ファイルも格納してください。このファイルがない場合は、パッケージグループの選択をする段階で 最小限 のインストール用パッケージしか利用できなくなります (「パッケージグループの選択」を参照)。

    重要

    images/ ディレクトリに必要なファイルは、install.img および product.img のみです。

注記

anaconda には、 インストールメディアの整合性を検証する機能が備わっています。 DVD、ハードドライブに配置した ISO、 NFS 経由でアクセスする ISO などを使ったインストール方法の場合に使用できます。インストールの開始前、 またインストール関連のバグを報告しようとしている場合はその前に (報告されているバグの多くは実際には不適切に書き込まれた DVD が原因です)、 すべてのインストール用メディアの検証を行なうことを推奨しています。 検証を行なう場合は、 boot: プロンプトで次のコマンドを入力します。
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第5章 システム仕様一覧

サポートされているハードウェアの最新リストは、https://hardware.redhat.com/ にあります。
インストールプログラムはコンピューターのハードウェアを自動的に検出してインストールします。Red Hat Enterprise Linux をインストールするための最小要件 (「ハードウェアの互換性について」 を参照) をハードウェアが満たしていることを確認する必要がありますが、通常はシステムの詳細情報をインストールプログラムに指定する必要はありません。
ただし、特定タイプのインストールを実行している場合、一部の具体的な詳細情報が役に立つか、または必須になる場合があります。
  • カスタム化したパーティションレイアウトを使用する予定の場合、以下を記録しておきます。
    • モデル番号、サイズ、タイプ、およびシステムに接続されるハードドライブのインターフェース。例えば、SAT A0 上の Seagate ST 3320613AS、320 GB。SAT A1 上の Western Digital WD7500AAKS、750 GB など。これにより、パーティション設定のプロセス時に特定のハードドライブを識別できるようになります。
  • Red Hat Enterprise Linux を既存のシステム上に追加のオペレーティングシステムとしてインストールしている場合は、以下を記録しておきます。
    • システム上の既存のパーティションのマウントポイント。例えば、sda1 上にある /bootsda2 上にある /、および sdb1 上にある /home など。これにより、パーティション設定のプロセス時に特定のパーティションを識別できるようになります。
  • ローカルハードドライブ上のイメージからインストールする予定の場合:
    • ハードドライブとイメージを格納しているディレクトリ
  • ネットワーク位置からインストールする場合、または iSCSI ターゲット上でインストールする予定の場合:
    • システム上のネットワークアダプターの製造元とモデル番号 (例: Netgear GA311)。これにより、ネットワークを手動で設定する際にアダプターを識別できるようになります。
    • IP、DHCP、および BOOTP アドレス
    • ネットマスク
    • ゲートウェイの IP アドレス
    • 単数または複数のネームサーバー IP アドレス (DNS)
    上記のネットワークに関する要件や用語が不明な場合は、ネットワーク管理者にお問い合わせください。
  • ネットワーク位置からインストールを行なう場合:
  • iSCSI ターゲット上でインストールする場合:
    • iSCSI ターゲットの場所。ネットワークによっては、CHAP のユーザー名とパスワード、また場合によっては、リバース CHAP ユーザー名とパスワードも必要になる場合があります– 「高度なストレージオプション」を参照してください。
  • Intel iSCSI リモートブートを使ってインストールを行う場合:
    • 接続された iSCSI ストレージデバイスはすべて無効にする必要があります。そうしないと、インストールは成功しても、インストール済みシステムは起動しません。
  • コンピューターがドメインの一部である場合:
    • ドメイン名が DHCP サーバーによって指定されることを確認する必要があります。指定がない場合は、インストール時にドメイン名を手動で入力する必要があります。

第6章 Intel および AMD システム上でのインストール時のドライバーの更新

ほとんどの場合、 Red Hat Enterprise Linux にはシステムを構成するデバイス用のドライバーが既に含まれています。 しかし、 かなり最近にリリースされたハードウェアが搭載されている場合、 そのハードウェア用のドライバーはまだ含まれていない可能性があります。 新しいデバイスのサポートを提供するドライバー更新が Red Hat やハードウェアの製造元から ドライバーディスク の形で入手できる場合があります。 ドライバーディスクには複数の rpm パッケージ が含まれています。 一般的には、 ドライバーディスクは ISO イメージファイル としてダウンロードすることができます。
インストール中にこうした新しいハードウェアを必要とすることはあまりありません。 例えば、 DVD を使用してローカルのハードドライブにインストールを行なう場合、 ネットワークカード用のドライバーが無くてもインストールは成功します。 このような場合、 まず先にインストールを完了させてから、 そのあと新しいハードウェアのサポートを追加します。 サポートを追加する方法については 「ドライバー更新の rpm パッケージ」 を参照してください。
これ以外で、特定の構成をサポートするためインストール中にデバイス用のドライバーを追加する場合もあります。例えば、システムで使用するストレージデバイスにインストーラーがアクセスできるよう、ネットワークデバイスやストレージアダプターカード用のドライバーをインストールする場合などです。次の 2 種類いずれかの方法で、インストール中にドライバーディスクを使用してサポートを追加することができます。
  1. インストーラーがアクセスできる場所に ISO イメージファイルを配置する
    1. ローカルのハードドライブ上
    2. USB フラッシュドライブ
  2. イメージファイルを以下の場所に抽出してドライバーディスクを作成する
    1. CD
    2. DVD
    ISO イメージファイルを CD または DVD に焼き付ける方法については 「インストール用 DVD の作成」 にあるインストールディスクを作成する方法を参照してください。
インストール中にドライバーの更新が必要であることが Red Hat やハードウェアの製造元、 信頼できるサードパーティーなどによって明示されている場合には、 この章で説明している方法の中からいずれか適したものを選び、 更新を行なってください。 インストールを行なう前に、 更新用のファイルの検証を行なうようにしてください。反対に、システムでドライバー更新が本当に必要であることが分かっている場合以外は、インストール中のドライバー更新は行なわないようにしてください。システム上に意図しないドライバーが存在することでサポートが複雑になる可能性があります。

6.1. インストール中にドライバーを更新する場合の制約

あいにく、特定の状況ではインストール中にドライバーを提供するドライバー更新が使用できないことがあります。
デバイスが既に使用中の場合
インストールプログラムによって既にドライバーが読み込まれてしまっている場合、 そのドライバーを差し替えるためのドライバー更新は使用できません。 まずインストールプログラムによって読み込まれたドライバーでインストールを完了してから、インストール後に新しいドライバーに更新してください。 または、 インストールプロセスで新しいドライバーが必要な場合は、 初期 RAM ディスクドライバーでの更新を考慮してください。 詳細は 「初期 RAM ディスク更新の準備」 を参照してください。
同じタイプのデバイスが複数ある場合
同じタイプのデバイスはすべて一緒に初期化されるため、インストールプログラムによって任意のデバイス用のドライバーが既に読み込まれている場合、 そのデバイスと同じタイプのデバイスのドライバーは更新できません。 例えば、 2 種類のネットワークアダプターがあり、 そのうちの一つにドライバー更新があるとします。 インストールプログラムは両方のアダプターを同時に初期化するため、 このドライバー更新は使用できません。 ここでもまず、インストールプログラムで読み込まれたドライバーでインストールを完了してから、 インストール後に新しいドライバーに更新します。 または、 初期 RAM ディスクドライバーを使った更新を行ないます。

6.2. インストール中にドライバーを更新するための準備

ハードウェア用のドライバー更新があり、 更新を行なう必要がある場合、 一般的には Red Hat やハードウェアの製造元など信頼できるサードパーティーより ISO 形式のイメージファイルで提供されます。 ドライバーの更新方法により、 インストールプログラムでイメージファイルを使用可能としておく必要があるタイプと、イメージファイルを使ってドライバー更新ディスクを作成する必要があるタイプがあります。
イメージファイルを直接使用する方法
  • ローカルのハードドライブ
  • USB フラッシュドライブ
イメージファイルから作成したドライバー更新ディスクを使用する方法
  • CD
  • DVD
ドライバーの更新方法を選択し、 「ドライバー更新用のイメージファイルを使用する準備」「ドライバー更新用の ISO ファイルを CD または DVD に書き込み更新用ディスクを準備」「初期 RAM ディスク更新の準備」 いずれか適したセクションを参照します。 USB ストレージデバイスは、 イメージファイルを使用する場合、 ドライバー更新ディスクを使用する場合、 いずれにも使用できます。

6.2.1. ドライバー更新用のイメージファイルを使用する準備

6.2.1.1. ローカルのストレージにあるイメージファイルを使用する準備

ハードドライブや USB フラッシュドライブなどローカルのストレージに ISO イメージファイルを配置する場合は、 まず更新を自動的にインストールするか手動で選択するかを決定する必要があります。
更新を手動で選択してインストールする場合には、 イメージファイルをストレージデバイスにコピーします。 ファイルの名前を変更した方がよい場合には変更しても構いませんが、 ファイルの拡張子は .iso のまま変更しないでください。 以下の例では、 dd.iso というファイル名にしています。
ドライバー更新イメージファイルを収納している USB フラッシュドライブの内容

図6.1 ドライバー更新イメージファイルを収納している USB フラッシュドライブの内容

この方法を使用する場合、 ストレージデバイスに含まれるのはファイルが一つだけである点に注意してください。 CD や DVD など、 数多くのファイルを含むドライバー更新ディスクとはこの点が異なります。 ISO イメージファイルには、 ドライバーディスクに通常存在するすべてのファイルが含まれます。
インストール中にドライバー更新を手動で選択する方法については、「インストーラーによるユーザーへのドライバー更新の確認」 および 「起動オプションを使用したドライバー更新ディスクの指定」 を参照してください。
更新を自動的にインストールする場合には、 ISO をコピーするのではなく、ストレージデバイスの root ディレクトリに抽出する必要があります。 ISO をコピーする方法が使用できるのは手動でインストールを選択する場合のみです。 また、 デバイスのファイルシステムラベルは OEMDRV に変更してください。
インストールプログラムにより、 抽出したドライバー更新ファイルの ISO が自動的にチェックされ、 検出した更新を読み込みます。 この動作は dlabel=on 起動オプションで制御され、 デフォルトで有効になっています。 「インストーラーによるドライバー更新ディスクの自動検出」 を参照してください。

6.2.2. ドライバー更新用の ISO ファイルを CD または DVD に書き込み更新用ディスクを準備

ドライバー更新ディスクは CD または DVD 上に作成することができます。

6.2.2.1. CD または DVD にドライバーの更新ディスクを作成する

重要

CD/DVD クリエーター は GNOME デスクトップの一部です。 別の Linux デスクトップや全く異なる OS を使用している場合は、 別のソフトウェアを使用して CD または DVD を作成する必要があります。 作成の手順についてはほぼ同じです。
選択したソフトウェアでイメージファイルからの CD または DVD の作成が可能かどうか確認します。 イメージファイルからの作成は、 ほとんどの CD および DVD 作成ソフトウェアで可能ですが例外もあります。 イメージから作成 または似たような名前のボタンやメニューエントリーを探してみてください。 ソフトウェアにこの機能が無い場合、または選択していない場合、作成されたディスクは中身のないイメージファイルのみになります。
  1. デスクトップファイルマネージャを使用して、Red Hat またはハードウェア製造元で提供しているドライバーディスクの ISO イメージファイルを見つけます。
    ファイルマネージャウィンドウで表示される標準的な .iso ファイル

    図6.2 ファイルマネージャウィンドウで表示される標準的な .iso ファイル

  2. このファイル上で右クリックして 書き込む を選択します。 以下のようなウィンドウが表示されます。
    CD/DVD クリエーターで表示されるダイアログ

    図6.3 CD/DVD クリエーターで表示されるダイアログ

  3. 書き込む ボタンをクリックします。 空のディスクがドライブに挿入されていないと、 ディスクを挿入するよう求められます。
ドライバー更新ディスクの CD または DVD を作成したら、 そのディスクが正常に作成されたか確認します。 システムにディスクを挿入しファイルマネージャーを使って閲覧してみます。 rhdd3 というファイルがひとつと rpms というディレクトリがひとつ見えるはずです。
CD または DVD 上の標準的ドライバー更新ディスクのコンテンツ

図6.4 CD または DVD 上の標準的ドライバー更新ディスクのコンテンツ

末尾が .iso のファイルがひとつしかない場合はディスクが正しく作成されていません。 作成しなおしてください。 GNOME 以外の Linux デスクトップや Linux 以外のオペレーティングシステムを使用している場合は、 イメージから作成 (焼き付ける) などに似たオプションを選択しているかよく確認してください。
インストール中にドライバー更新ディスクを使用する方法については 「インストーラーによるユーザーへのドライバー更新の確認」 および 「起動オプションを使用したドライバー更新ディスクの指定」 を参照してください。

6.2.3. 初期 RAM ディスク更新の準備

重要

この方法は高度な手順で、他の方法でドライバー更新を実行できない場合にのみ検討してください。
Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムでは、 インストールの前半で Red Hat Enterprise Linux 自体の更新を RAM ディスク から読み込むことができます (コンピューターメモリーの一部分で、 一時的にディスクのように動作する)。 この機能を利用して同じようにドライバーの更新を読み込むこともできます。 インストール中にドライバーの更新を行なう場合は、 PXE (Preboot Execution Environment) サーバーからの起動が可能であること、 またネットワーク上でそのサーバーにアクセスできなければなりません。 インストール中に PXE を使用する方法については 30章インストールサーバーの設定 を参照してください。
PXE サーバーでドライバー更新を利用可能にするには、以下の手順にしたがいます。
  1. ドライバーの更新イメージファイルをインストールサーバーに配置します。 イメージファイルは Red Hat やハードウェア製造元で指定している場所からインターネットでサーバーにダウンロードするのが一般的です。 ドライバーの更新イメージファイル名は末尾が .iso になります。
  2. ドライバーの更新イメージファイルを /tmp/initrd_update ディレクトリにコピーします。
  3. ドライバーの更新イメージファイルに dd.img の名前を付けます。
  4. コマンドラインで /tmp/initrd_update ディレクトリに移動し、 次のコマンドを入力してから Enter を押します。
    find . | cpio --quiet -o -H newc | gzip -9 >/tmp/initrd_update.img
  5. /tmp/initrd_update.img ファイルをインストールに使用したいターゲットを格納しているディレクトリにコピーします。 このディレクトリは /var/lib/tftpboot/pxelinux/ ディレクトリ配下にあります。 たとえば、 /var/lib/tftpboot/pxelinux/rhel6/ なら Red Hat Enterprise Linux 6 用の PXE ターゲットを格納しています。
  6. /var/lib/tftpboot/pxelinux/pxelinux.cfg/default ファイルを編集して、 先ほど作成した初期 RAM ディスク更新があるエントリーを以下のような形式で含めます。
    label target-dd
    kernel target/vmlinuz
    append initrd=target/initrd.img,target/dd.img
    target にインストールに使用するターゲットを入力します。
インストール中に初期 RAM ディスク更新を使用する方法については、 「ドライバー更新を含む PXE ターゲットの選択」 を参照してください。

例6.1 ドライバー更新イメージファイルを使って初期 RAM ディスク更新の準備をする

この例では、 driver_update.iso がインターネットから PXE サーバー上のディレクトリにダウンロードしたドライバーの更新イメージファイルになります。 PXE 起動するターゲットは/var/lib/tftpboot/pxelinux/rhel6/ にあります。
コマンドラインでファイルを格納しているディレクトリに移動してから次のコマンドを入力します。
$ cp driver_update.iso /tmp/initrd_update/dd.img
$ cd /tmp/initrd_update
$ find . | cpio --quiet -c -o -H newc | gzip -9 >/tmp/initrd_update.img
$ cp /tmp/initrd_update.img /var/lib/tftpboot/pxelinux/rhel6/dd.img
/var/lib/tftpboot/pxelinux/pxelinux.cfg/default ファイルを編集して次のエントリーを含めます。
label rhel6-dd
kernel rhel6/vmlinuz
append initrd=rhe6/initrd.img,rhel6/dd.img

6.3. インストール中にドライバーの更新を実施する

インストール中のドライバー更新は、 以下のような方法で行なうことができます。
  • インストーラーにドライバー更新ディスクの自動検出を行なわせる
  • インストーラーにドライバー更新のプロンプトを表示させる
  • ドライバー更新ディスクの指定に起動オプションを使用する

6.3.1. インストーラーによるドライバー更新ディスクの自動検出

インストールを開始する前に、ブロックデバイスに OEMDRV というファイルシステムラベルを付けます。 インストーラーにより自動的にデバイスがチェックされ、 検出されたドライバー更新はすべて読み込まれるため、 このプロセス中にプロンプトは表示されません。 インストーラーに検出させるストレージデバイスの準備については、 「ローカルのストレージにあるイメージファイルを使用する準備」 を参照してください。

6.3.2. インストーラーによるユーザーへのドライバー更新の確認

  1. どの方法を選択した場合でもインストールを普通に開始します。 インストールのプロセスに必須となるハードウェア用のドライバーがインストーラーで読み込めない場合 (例えば、 ネットワークやストレージのコントローラーを検出できないなど)、 ドライバー更新ディスクの 挿入を求めるプロンプトが表示されます。
    「ドライバーが見付かりません」ダイアログ

    図6.5 「ドライバーが見付かりません」ダイアログ

  2. ドライバーディスクを使用する を選択してから、 「ドライバー更新イメージファイルまたはドライバー更新ディスクの場所の指定」 を参照してください。

6.3.3. 起動オプションを使用したドライバー更新ディスクの指定

重要

この方法は完全に新しいドライバーを採用する場合にしか機能しません。既存のドライバーの更新には使用できません。
  1. インストール開始時に、 ブートプロンプトで linux dd と入力して Enter を押します。 インストーラーによりドライバー ディスクを持っているか確認するプロンプトが表示されます。
    ドライバーディスクのプロンプト

    図6.6 ドライバーディスクのプロンプト

  2. CD、 DVD、 USB フラッシュドライブなどに作成したドライバー更新 ディスクを挿入してから、 Yes を選択します。 インストーラーにより検出できるストレージデバイスがチェックされます。 ドライバーディスクを保持できる場所が 1 ヶ所のみの場合は (例えば、 DVD ドライブの存在が検出され、 これ以外のストレージデバイスは検出されない)、 その場所で検出したドライバー更新をすべて自動的に読み込みます。
    ドライバー更新を収納する場所が複数検出された場合は、更新が収納されている場所を指定するよう求められます。「ドライバー更新イメージファイルまたはドライバー更新ディスクの場所の指定」 を参照してください。

6.3.4. ドライバー更新を含む PXE ターゲットの選択

  1. コンピューターの BIOS またはブートメニューで network boot を選択します。このオプションを指定する方法についてはコンピューターの種類により大きく異なります。詳細についてはご使用のハードウェアに添付されているマニュアルをお読み頂くか、 製造元にお問い合わせください。
  2. PXE (preboot execution environment) で、PXE サーバー上で準備を整えたブートターゲットを選択します。 たとえば、 PXE サーバー上の/var/lib/tftpboot/pxelinux/pxelinux.cfg/default ファイル内で PXE 環境に rhel6-dd のラベルをつけている場合なら、プロンプトで rhel6-dd と入力して Enter を押します。
インストール中の更新に PXE を使用する方法については、 「初期 RAM ディスク更新の準備」 および 30章インストールサーバーの設定 を参照してください。 これは高度な手順となるため、 他の方法ではすべてドライバーの更新に失敗してしまうような場合以外、 この方法は行なわないようにしてください。

6.4. ドライバー更新イメージファイルまたはドライバー更新ディスクの場所の指定

インストーラーにより、 ドライバー更新を収納できるデバイスが複数検出された場合、 適切なデバイスを選択するよう求めてきます。 ドライバー更新が格納されているデバイスを表すオプションがどれかわからない場合は、 オプションを順番に試してみて正しいものを見つけます。
ドライバーディスクのソースを選択する

図6.7 ドライバーディスクのソースを選択する

選択したデバイスに適切な更新メディアが含まれていないと別の選択が求められます。
ドライバー更新ディスクを CD、 DVD、 USB フラッシュドライブのいずれかに作成した場合は、 インストーラーによるドライバー更新の読み込みが開始されます。 ただし、 選択したデバイスが複数のパーティションを持つことができるタイプのデバイスの場合 (現在、 複数のパーティションがあるかどうかには関係なく)、 ドライバー更新を収納しているパーティションを選択するよう求められる場合があります。
ドライバーディスクを収納しているパーティションを選択する

図6.8 ドライバーディスクを収納しているパーティションを選択する

ドライバー更新を含むファイルの選択が求められます。
ISO イメージを選択する

図6.9 ISO イメージを選択する

ドライバー更新を内蔵ハードドライブや USB ストレージデバイスに保存している場合は、 これらの画面が表示されます。 ドライバー更新を CD や DVD 上に保存した場合はこれらの画面は表示されないはずです。
提供するドライバー更新の形式がイメージファイルなのかドライバー更新ディスクなのかには関係なく、 該当する更新ファイルの一時ストレージエリア (ディスク上ではなくシステム RAM 上) へのコピーが開始されます。 追加のドライバー更新を使用するかどうかの確認を求められる場合があります。 Yes を選択すると、 次の更新を順番に読み込んでいくことができます。 すべてのドライバー更新の読み込みが完了し、 これ以上読み込む更新ドライバーがない場合は No を選択します。 ドライバー更新をリムーバブルメディアに保存していた場合は、 これでディスクやデバイスを安全に取り出しまたは切断できるようになります。 これ以降、 ドライバー更新は必要なくなるため、 他の目的にこのメディアを再使用しても構いません。

第7章 インストーラーの起動

7.1. インストールプログラムの起動

重要

Red Hat Enterprise Linux 6.9 では 32 ビットx86 システム向けの UEFI には対応していません。
64 ビットのシステムの場合、UEFI と BIOS の起動設定は大幅に異なります。このため、インストール済みのシステムはインストール時に使用されたファームウェアと同じものを使って起動する必要があります。BIOS を使用するシステム上でオペレーティングシステムをインストールしてから、UEFI を使用するシステム上でこのインストールを起動することはできません。
インストールプログラムを起動するには、 まずインストールに必要なリソースがすべて揃っているか確認します。 すでに 3章x86 アーキテクチャーへのインストール計画 を読んで説明に従っている場合は、 インストールを開始する準備が整っているはずです。 開始準備が整っていることを確認したら、Red Hat Enterprise Linux の DVD、または作成した起動用メディア、のいずれかを使ってインストールプログラムを起動します。

注記

ハードウェアコンポーネントの中には、 時折、 インストール中に ドライバー更新 を必要とするものがあります。 ドライバー更新により、 インストールプログラムではサポートされないハードウェアをサポートできるようになります。 詳細については 6章Intel および AMD システム上でのインストール時のドライバーの更新 を参照してください。

7.1.1. x86、 AMD64、および Intel 64 システムでのインストールプログラムの起動

次のいずれのメディアを使用してもインストールプログラムを起動することができます (システムの対応状況による)。
  • Red Hat Enterprise Linux DVD — マシンが起動可能な DVD ドライブに対応していて、 Red Hat Enterprise Linux インストール用 DVD が手元にある場合
  • ブート CD-ROM — マシンが起動可能な CD-ROM ドライブに対応していて、 ネットワークインストールまたはハードドライブインストールを行ないたい場合
  • USB フラッシュドライブ — マシンが USB デバイスからの起動に対応している場合
  • ネットワーク経由による PXE 起動 — マシンがネットワークからの起動に対応している場合 (高度なインストール方法になります。 この方法に関する詳細を 30章インストールサーバーの設定 でご覧ください)

重要

Red Hat Enterprise Linux 6.9 では 32 ビットx86 システム向けの UEFI には対応していません。
64 ビットのシステムの場合、UEFI と BIOS の起動設定は大幅に異なります。このため、インストール済みのシステムはインストール時に使用されたファームウェアと同じものを使って起動する必要があります。BIOS を使用するシステム上でオペレーティングシステムをインストールしてから、UEFI を使用するシステム上でこのインストールを起動することはできません。
以下の手順に従って Red Hat Enterprise Linux の DVD または最小限の起動用メディアからインストールプログラムを起動します。
  1. インストールに必要のない外付けの FireWire ディスクや USB ディスクは取り外してください。 詳細については 「FireWire と USB ディスク」 を参照してください。
  2. コンピューターシステムの電源を入れます。
  3. コンピューターにメディアを挿入します。
  4. 起動用メディアが挿入された状態でコンピューターの電源をオフにします。
  5. コンピューターシステムの電源を入れます。
ブート CD-ROM の作成、 および起動用またはインストール用 USB フラッシュドライブの準備については、 「最小限の起動用メディアの作成」 を参照してください。
起動用メディアを挿入してシステムを再起動します。
メディアから起動する場合、特定のキーやキーの組合せを押す必要がある場合があります。ほとんどのコンピューターでは、コンピューターの電源をオンにするとすぐ、画面上に簡単なメッセージが表示されます。一般的には「Press F10 to select boot device(ブートデバイスを選択するには F10 を押してください)」などのメッセージになります。ただし、このメッセージの言い回しや指定されるキーについてはコンピューターによって異なります。 詳細については、そのコンピューターまたはマザーボードのマニュアルを参考にするか、ハードウェア製造元または販売会社にお問い合わせください。
起動時にブートデバイスの選択ができない場合、 メディアから起動するようシステムの BIOS (Basic Input/Output System) を設定する必要があるかもしれません。
x86、AMD64、あるいは Intel 64 のシステム上で BIOS の設定を変更する場合、 コンピューターが最初に起動する時点でディスプレイに表示される指示に注意してください。 BIOS 設定に入るにはどのキーを押せばよいのかを示す 1 行のテキストが表示されます。
BIOS セットアッププログラムに入ったら、 起動順序を変更できるセクションを見つけます。 デフォルトでは多くの場合、 C の次に A、または A の次に C になっています (ハードドライブ [C] から起動するか、 フロッピー [A] から起動するかによる)。 この順序を DVD が 1 番目、 C または A を 2 番目に変更します。 この設定変更により、 コンピューターはまず最初に起動可能なメディアがないか DVD ドライブをチェックするようになります。 DVD ドライブに起動可能なメディアが見つからない場合には、 2 番目になっているハードドライブかフロッピードライブをチェックします。
変更を保存してから BIOS を終了します。 詳細については、 システムに添付されているマニュアルをご覧ください。
しばらくすると、 各種の起動オプションの詳細が記載されたグラフィカルな起動画面が表示されます。 1 分内に何も操作を行わなければ、 インストールプログラムが自動的に開始されます。 この画面に表示されるオプションの詳細については、 「ブートメニュー」 を参照してください。
また、 Esc キーを押すと boot: プロンプトにアクセスできます。 「追加できる起動オプション」 で説明されているように、 ここでは起動オプションを追加で入力することができます。

重要

起動中にマウスを何回もクリックするなどの過剰な入力があると、インストーラーがインストールプロセスでキーボード入力を無視する原因になる場合があります。

7.1.2. ブートメニュー

起動用メディアにより、 数種の選択肢があるグラフィカルなブートメニューが表示されます。 60 秒内にキーを押さないと、 デフォルトの選択肢が実行されます。 デフォルトの起動を選択する場合は、 タイマーが時間切れになるのを待つか、 キーボードの Enter を押します。 デフォルト以外の選択肢を実行させたい場合は、 キーボードの矢印キーを使って該当の選択肢を強調表示させ、 Enter を押します。 特定の選択肢で起動オプションをカスタマイズしたい場合は、 Tab キーを押します。 カスタムの起動オプションを指定できる boot: プロンプトにアクセスするには、 Esc キーを押します。 詳細は 「追加できる起動オプション」 を参照してください。
起動画面

図7.1 起動画面

よく使う起動オプションとその説明については、 28章起動オプション を参照してください。
ブートメニューの選択肢を以下に示します。
Install or upgrade an existing system (インストールまたは既存システムのアップグレード)
この選択肢がデフォルトになります。 グラフィカルなインストールプログラムを使用してコンピューターシステムに Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合にはこの選択肢を実行します。
Install system with basic video driver (基本のビデオドライバーでシステムをインストール)
インストールプログラムでビデオカード用の適切なドライバーが読み込めない場合でも、 この選択肢を実行すると Red Hat Enterprise Linux をグラフィカルモードでインストールすることができます。 Install or upgrade an existing system の選択肢を実行すると画面が歪んでしまったり何も表示されない場合には、 コンピューターを再起動してこの選択肢を試してください。
Rescue installed system (インストール済みのシステムのレスキュー)
正常に起動できないインストール済みの Red Hat Enterprise Linux システムの問題を修復する場合はこの選択肢を実行します。 Red Hat Enterprise Linux は例外的に安定しているコンピューティングプラットフォームですが、 それでも起動を阻止するような問題がときどき発生することがあります。 このレスキュー環境には、 こうした多様な問題を修復できるようにするユーティリティプログラムが含まれています。
Boot from local drive
最初にインストールしたディスクからシステムを起動します。 誤ってインストールディスクから起動した場合、 この選択肢を使用してインストーラーは開始せずハードディスクからの起動を行います。

注記

インストールを中止する場合は、 Ctrl+Alt+Del を押すか、 電源スイッチをオフにします。 パーティションをディスクに書き込む の画面で 変更をディスクに書き込む を選択する直前までなら、 システムに一切の変更を加えることなくいつでもインストールをを中止することができます。 この時点までなら Red Hat Enterprise Linux による永久的な変更はありません。 パーティション設定が開始されてしまってからインストールの停止を行なうと、 コンピュータが使用不能になる場合がありますので注意してください。

7.1.3. 追加できる起動オプション

DVD で起動してグラフィカルインストールを実行するのが一番簡単ですが、 場合によっては他の方法での起動が必要になることがあるかもしれません。 このセクションでは Red Hat Enterprise Linux に使用できる起動オプションについて説明します。
x86、AMD64、または Intel 64 のシステムのブートローダーにオプションを渡す場合は、 ブート時に Esc キーを押します。 boot: プロンプトが表示されます。 このプロンプトで以下に記載するブートローダーのオプションを使用します。

注記

このセクションで触れていない他の起動オプションについては、 28章起動オプション を参照してください。
  • テキストモードのインストールを行なう場合は、 インストールブートプロンプトで以下を入力します。
    linux text
  • インストールソースを指定する場合は、 linux repo= オプションを使用します。 例えば、
    linux repo=cdrom:device
    linux repo=ftp://username:password@URL
    linux repo=http://URL
    linux repo=hd:device
    linux repo=nfs:options:server:/path
    linux repo=nfsiso:options:server:/path
    上記の例の cdrom は CD または DVD ドライブを指します。 ftp は FTP によりアクセス可能な場所し、 http は HTTP によりアクセス可能な場所、 hd はハードドライブパーティション上にあるアクセス可能な ISO イメージファイル、 nfs は NFS でアクセス可能なインストールファイル群を展開させたツリー、 nfsiso は NFS でアクセス可能な ISO イメージファイルをそれぞれ指しています。
  • ISO イメージには SHA256 チェックサムが組み込まれています。 ISO イメージのチェックサム整合性を検証する場合は、 インストールブートプロンプトで以下を入力します。
    linux mediacheck
    検証を行なう ISO イメージを選択するか DVD を挿入するよう求められます。 OK を選択してチェックサム演算を実行させます。 チェックサム演算はどの Red Hat Enterprise Linux DVD 上でも実行できます。 ダウンロードした ISO イメージから作成した Red Hat Enterprise Linux DVD はいずれもこの演算の実行を行なうことを強く推奨しています。 このコマンドは、 DVD、 ハードドライブ ISO、 NFS ISO などのインストール方法で使用できます。
  • シリアルモード でインストールを実行する必要がある場合は、 以下のコマンドを入力します。
    linux console=<device>
    テキストモードのインストールの場合は次を使用します。
    linux text console=<device>
    上記のコマンドの <device> には使用しているデバイスを入れます (ttyS0、 ttyS1 など)。 例えば、linux text console=ttyS0 などです。
    シリアルターミナルが UTF-8 に対応しているなら、 そのターミナルを使用したテキストモードのインストールが最適です。 UNIX および Linux では Kermit で UTF-8 に対応しています。 Windows の場合、 Kermit '95 が適切に機能します。 UTF-8 対応していないターミナルの場合には、 インストール中、 英語のみを使用している限り機能します。 拡張シリアルディスプレイは、 起動時オプションとして utf8 コマンドをインストールプログラムに渡すと使用できます。 例えば、
    linux console=ttyS0 utf8

7.1.3.1. カーネルオプション

オプションをカーネルに渡すこともできます。 例えば、USB ストレージデバイス から anaconda インストールプログラムの更新を適用するには次を入力します。
linux updates
テキストモードのインストールの場合は次を使用します。
linux text updates
このコマンドを入力すると、 anaconda の更新を含んでいるデバイスへのパス入力を求めるプロンプトが表示されます。 ネットワークインストールを実行していてサーバー上の rhupdates/ 内にすでに更新イメージのコンテンツを配置させている場合は必要ありません。
オプションを入力したら、これらのオプションを使って起動させるため Enter を押します。
ハードウェアを認識させるために起動オプションの指定が必要な場合には、 そのオプションを書き留めておきます。 起動オプションはインストールのブートローダー設定の所で必要になります (詳細については 「x86、AMD64、および Intel 64 のブートローダーの設定」 を参照)。
カーネルオプションについての詳細は 28章起動オプション を参照してください。

7.2. 異なるソースからのインストール

Red Hat Enterprise Linux は、ハードディスク上に保存した ISO イメージからのインストール、 また NFS、FTP、HTTP、HTTPS などを使ったネットワークからのインストールを行なうことができます。 ハードディスクやネットワークサーバーからのデータ読み込みは DVD からの読み込みよりも高速なため、 経験豊富なユーザーはこれらの方法をよく使用します。
以下の表では、 メディアごとに使用できる起動方法と推奨インストール方法について要約しています。

表7.1 起動方法とインストールソース

起動方法インストールソース
インストール用 DVDDVD、 ネットワーク、 ハードディスク
インストール 用 USB フラッシュドライブインストール用 DVD、 ネットワーク、 ハードディスク
最小限のブート CD または USB、 レスキュー CDネットワーク、 ハードディスク
システムを起動したメディアとは別の場所からインストールを行なう方法にについては 「インストール方法の選択」 を参照してください。

7.3. PXE を使用したネットワークからの起動

PXEを使って起動するには、 サーバーが正しく設定されていなければなりません。 また、 PXE 対応のコンピューターにネットワークインターフェースが必要になります。 PXE サーバーの設定方法については 30章インストールサーバーの設定 を参照してください。
ネットワークインターフェースから起動するようコンピューターの設定を行います。 この設定は BIOS 内で行ないます。 Network Boot または Boot Services などのラベルが付いています。 PXE 起動を正しく設定すると、 他のメディアを必要としないで Red Hat Enterprise Linux インストールを起動できるようになります。
PXE サーバーからコンピューターを起動するには、
  1. ネットワークケーブルが接続されていることを確認します。 コンピューターの電源スイッチは入っていない状態であっても、 ネットワークソケットのリンク表示ライトは点灯しているはずです。
  2. コンピューターのスイッチをオンにします。
  3. メニュー画面が表示されます。 目的のオプションに相当する番号キーを押します。
PC が netboot サーバーから起動しない場合は、 正しいネットワークインターフェースから最初に起動するよう BIOS が設定されているか確認してください。 BIOS システムの中には、 ネットワークインターフェースを使用可能なブートデバイスと指定していても、 PXE 標準には対応していないものがあります。 詳細についてはご使用のハードウェアのマニュアルを参照してください。

注記

複数のネットワークインターフェースを備えるサーバーの中には、 ファームウェアインターフェースが認識している通りに eth0 を 1 番目のネットワークインターフェースに割り当てないものがあります。 これにより、 インストーラーは PXE が使用していたインターフェースとは別のネットワークインターフェースを使用しようとする可能性があります。 この動作を変更するには、 pxelinux.cfg/* 設定ファイル内で以下を使用します。
IPAPPEND 2
APPEND ksdevice=bootif
上記の設定オプションにより、 インストーラーはファームウェアインターフェースと PXE が使用するネットワークインターフェースと同じものを使用するようになります。 また、 以下のオプションも使用することもできます。
ksdevice=link
このオプションにより、 インストーラーはネットワークスイッチにリンクされているネットワークデバイスで 1 番目に検出するネットワークデバイスを使用するようになります。

第8章 言語とインストールソースの設定

グラフィカルインストールプログラムを開始する前に言語とインストールソースを設定する必要があります。

8.1. テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース

重要

弊社では、 グラフィカルインターフェースを使用した Red Hat Enterprise Linux のインストールを推奨しています。 グラフィカルなディスプレイがないシステムに Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合は、 VNC 接続によるインストールをぜひ検討してみてください – 31章VNC を経由したインストール を参照。 anaconda では、 VNC 接続によるインストールを行なえる可能性があるシステムなのにテキストモードでインストールしようとしていることが検出されると、 テキストモードでのインストールを選択することによりインストール中の選択オプションが制限されてしまっても本当にテキストモードでのインストールを続行したいのか確認を求めるプロンプトが anaconda により表示されます。
システムにグラフィカルなディスプレイが備わっているのにグラフィカルインストールに失敗する場合は、 xdriver=vesa オプション (28章起動オプション 参照) での起動を試してください。
ローダーとそれに続く anaconda はいずれも画面ベースのインターフェースを使用します。 これにはグラフィカルなユーザーインターフェースでよく見られるオンスクリーンの 「ウィジェット」 のほとんどが含まれます。 図8.1「URL Setup (URL 設定) で表示されるインストールプログラムのウィジェット」図8.2「Choose a Language (言語の選択) で表示されるインストールプログラムのウィジェット」 では、 インストール中に画面に表示されるウィジェットを示しています。

注記

グラフィカルなインストールモードでサポートされている言語がすべてテキストモードでもサポートされているわけではありません。 特にラテン文字、 またはキリル文字以外の文字セットで書かれた言語はテキストモードでは使用できません。 テキストモードでサポートされていない文字セットで書かれた言語を選択した場合、 インストールプログラムは英語バージョンの画面を表示します。
URL Setup (URL 設定) で表示されるインストールプログラムのウィジェット

図8.1 URL Setup (URL 設定) で表示されるインストールプログラムのウィジェット

Choose a Language (言語の選択) で表示されるインストールプログラムのウィジェット

図8.2 Choose a Language (言語の選択) で表示されるインストールプログラムのウィジェット

ウィジェットには以下が含まれます。
  • ウィンドウ — ウィンドウ (このガイドでは ダイアログ と呼ばれる) は、インストール中を通して画面に表示されます。一つのウィンドウが別のウィンドウの上に重なって表示されることもあります。こうした場合、操作可能なウィンドウは、一番上のものだけになります。操作が終了するとそのウィンドウが消え、その下にあったウィンドウが操作できるようになります。
  • チェックボックス — チェックボックスを使って項目を選択したり選択を解除したりすることができます。 ボックスにはアスタリスク (* 印 - 選択されている) か空白 (選択されていない) のどちらかが表示されます。 カーソルをチェックボックスに移動させ、 Space キーを押して項目を選択したり選択を解除したりします。
  • テキスト入力 — インストール プログラムによって求められる情報を入力する領域がテキスト入力行になります。 カーソルをテキスト入力行に移動させ、 入力行に情報を入力したり、 入力されている情報の編集をしたりすることができます。
  • テキストウィジェット — テキスト表示用の画面領域がテキストウィジェットです。 テキストウィジェットには、 チェックボックスなど他のウィジェットが含まれることもあります。 表示画面領域に表示しきれないほど多くの情報がある場合は、 スクロールバーが表示されます。 カーソルをテキストウィジェット内に移動させ、 の矢印キーを使ってスクロールしながらすべての情報を見ることができます。 現在位置は、 スクロールバー上に # の文字で表示され、 スクロールと同時に上下に動きます。
  • スクロールバー — スクロールバーはウィンドウの横か下に現れ、 現在ウィンドウの枠内にある一覧またはドキュメントの表示部分をコントロールします。スクロールバーを使うとファイルのどの部分に移動するのも簡単になります。
  • ボタンウィジェット — インストールプログラムとの対話型操作の基本となります。 TabEnter キーを使用してボタンを操作しながらインストールプログラムのウィンドウからウィンドウに進んでいきます。 強調表示されているボタンが選択操作できるボタンになります。
  • カーソル (Cursor) — カーソルはウィジェットではありませんが、 特定のウィジェットで選択 (および操作) を行うために使用します。カーソルがウィジェットからウィジェットに移動すると、そのウィジェットの色が変化することがありますが、 ウィジェットの中あるいは隣に移動するだけのこともあります。図8.1「URL Setup (URL 設定) で表示されるインストールプログラムのウィジェット」 では、 カーソルが Enable HTTP proxy チェックボックス上に位置しています。 図8.2「Choose a Language (言語の選択) で表示されるインストールプログラムのウィジェット」 では、 カーソルが OK ボタン上にあります。

8.1.1. キーボードを使用した操作

インストールのダイアログ操作は、 簡単なキー操作の組合せで行ないます。 カーソルを動かすには、 の矢印キーを使用します。 Tab と、 Shift-Tab を使用すると、 画面上のウィジェット間を前向きまたは後ろ向きに移動していきます。 画面の下部には、 ほとんどの場合、 カーソル移動キーの説明が表示されています。
ボタンを「押す」操作をするには、 カーソルをそのボタン上に移動して (Tab キーを使用するなど)、 Space キーまたは Enter キーを押します。 一覧から項目をひとつ選ぶ場合は、 カーソルをその項目に移動して Enter キーを押します。 チェックボックスが付きの項目を選択するには、 カーソルをその項目のチェックボックスに移動して Space キーを押すと選択できます。 選択を解除するには、その項目の上で再度 Space を押します。
F12 キーを押せば、現在の値をそのまま採用して、次のダイアログへ進みます。これは OK ボタンを押すのと同じことになります。

警告

ダイアログボックスが入力待ち状態の時以外は、 インストール中にキーを触れないようにしてください (触れると予期しない結果を招くことがあります)。

8.2. 言語の選択

キーボードの矢印キーを使用してインストール中に使用する言語を選択します (図8.3「言語の選択」 参照)。 選択した言語が強調表示されている状態で Tab キーを押して OK ボタンに移動、 Enter キーを押して選択を確定します。
ここで選択した言語がインストール終了後にオペレーティングシステムのデフォルト言語になります。 適切な言語を選択すると、 インストール後半のタイムゾーンの設定でも役に立ちます。 インストールプログラムは、 この画面で選択した言語に基づいてタイムゾーンを定義します。
他の言語サポートを追加する場合は、 パッケージ選択の段階でインストールのカスタマイズを行います。 詳細については 「ソフトウェア選択のカスタマイズ」 を参照してください。
言語の選択

図8.3 言語の選択

適切な言語を選択したら、Next (次) をクリックして進みます。

8.3. インストール方法

最小限の起動用メディアからの起動または askmethod 起動オプションでの起動を行なった場合は、 キーボードの矢印を使用してインストール方法を選択します (図8.4「インストール方法」 を参照)。 選択した方法が強調表示されている状態で Tab キーを押してOK ボタンに移動し、 Enter キーを押して選択を確定します。
インストール方法

図8.4 インストール方法

8.3.1. DVD からのインストール

DVD から Red Hat Enterprise Linux をインストールするには、DVD ドライブに DVD を挿入して、DVD からシステムを起動します。代替のメディアから起動した場合でも DVD メディアから Red Hat Enterprise Linux をインストールすることができます。
次に、 インストールプログラムによりシステムが検査され、 DVD ドライブの認識が試行されます。 IDE (別名 ATAPI) DVD ドライブの検索から開始されます。

注記

この時点でインストールプロセスを中止する場合は、 再起動して起動用メディアを取り出します。 変更をディスクに書き込む 画面の直前までなら、 いつでもインストールを安全に取り消すことができます。 詳細については 「ディスクへの変更の書き込み」 を参照してください。
DVD ドライブが検出されず、 そのドライブが SCSI DVD の場合、 SCSI ドライバーを選択するよう求められます。 使用アダプターに最も近いドライバーを選択します。 必要であればドライバー用のオプションを指定することもできます。 ただし、 ほとんどのドライバーで SCSI アダプターは自動的に検出されます。
DVD ドライブが検出されドライバーが読み込まれると、 DVD でメディアの整合性チェックを行なうオプションが表示されます。 整合性チェックは時間がかかりますので、 この手順は省略することもできます。 ただし、 後でインストーラーに問題が発生した場合は、 サポートチームに連絡する前に、 再起動を行なってメディア整合性チェックを実行してください。 メディア整合性チェックのダイアログから、 インストールの次のステージへと進みます (「Red Hat Enterprise Linux へようこそ」 参照)。

8.3.2. ハードドライブからのインストール

Select Partition 画面は、 ディスクパーティションからインストールしている場合にのみ表示されます (つまり、 Installation Method ダイアログで Hard Drive を選択した場合)。 どのディスクパーティションとディレクトリから Red Hat Enterprise Linux をインストールするのか指定します (インストール元の指定)。 repo=hd 起動オプションを使用している場合は、 パーティション指定は完了しています。
ハードドライブインストール用のパーティション選択ダイアログ

図8.5 ハードドライブインストール用のパーティション選択ダイアログ

表示されているパーティションの一覧から ISO ファイルを収納しているパーティションを選択します。 内蔵 IDE、SATA、SCSI、および USB ドライブデバイスなどの名前は /dev/sd で始まります。 各ドライブには、 /dev/sda などそれぞれ固有の文字が与えられ、 さらにそのドライブ上にある各パーティションにも /dev/sda1 などの番号が付けられます。
また、Directory holding images も指定します。 ISO イメージファイルを収納しているディレクトリへの完全パスを入力します。 以下の表にパスの入力例をいくつか示します。

表8.1 パーティションタイプ別の ISO イメージの場所

パーティションタイプボリュームファイルへのオリジナルパス使用するディレクトリ
VFATD:\D:\Downloads\RHEL6.9/Downloads/RHEL6.9
ext2、 ext3、 ext4/home/home/user1/RHEL6.9/user1/RHEL6.9
ISO イメージがパーティションの root ディレクトリ (最上レベル) に置かれている場合は「/」と入力します。 ISO イメージがマウントしたパーティションのサブディレクトリに置かれている場合は、 そのパーティション内で ISO イメージを収納している ディレクトリ名を入力します。 例えば、 ISO イメージが置かれているパーティションが通常、 /home/ としてマウントされ、 そのイメージが /home/new/ ディレクトリ配下にある場合、 /new/ と入力します。

重要

先頭にスラッシュがないとインストールが失敗する原因となる可能性があります。
OK を選択して続行します。9章Anaconda を使用したインストール のセクションに進んでください。

8.3.3. ネットワークインストールの実行

askmethod オプションまたは repo= オプションを使用してインストールを開始すると、 FTP、HTTP、HTTPS、NFS などのプロトコルを使ったネットワークサーバーからの Red Hat Enterprise Linux のインストールを行なうことができます。 Anaconda では、 インストールの後半で行なわれる追加のソフトウェアリポジトリの参照にも同じネットワーク接続を使用します。
システムに複数のネットワークデバイスがある場合は、 anaconda によって使用可能なデバイスの全一覧が表示され、 インストール中に使用するデバイスの選択を求めるプロンプトが表示されます。 ネットワークデバイスが 1 つだけの場合は、 自動的にそれが選択されるためこのダイアログは表示されません。
ネットワークデバイス

図8.6 ネットワークデバイス

一覧内のデバイスがそれぞれどの物理ソケットに該当するのかわからない場合は、 どれか 1 つ選んで Identify ボタンを押します。 Identify NIC ダイアログが表示されます。
NIC の識別

図8.7 NIC の識別

大半のネットワークデバイスのソケットには、 アクティビティライト (別名 リンクライト)、 つまりデータがソケットを流れていることを示す時に点滅する LED が備わっています。 AnacondaNetworking Device ダイアログで選択したネットワークデバイスのアクティビティライトを最長 30 秒まで点滅させることができます。 点滅させたい秒数を入力してから OK を押します。 anaconda によるアクティビティライトの点滅が終了すると、 Networking Device ダイアログ画面に戻ります。
ネットワークデバイスを選択すると、 TCP/IP の設定方法を選択するプロンプトが表示されます。

IPv4 のオプション

動的 IP 設定 (DHCP)
Anaconda はネットワーク上で実行している DHCP を使用して、自動的にネットワーク設定を行います。
手動による設定
Anaconda は、本システムの IP アドレス、ネットマスク、ゲートウェイアドレス、DNS アドレスなどのネットワーク設定を手動で入力するようプロンプトを表示します。

IPv6 のオプション

Automatic
Anaconda はネットワーク環境に応じて、 自動設定に ルーター広告 (RA - Router Advertisement) と DHCP を使用します (NetworkManagerAutomatic オプションと同等)。
Automatic, DHCP only
Anaconda は RA を使用しません。 ただし、 ステートフル設定を構成するため直接 DHCPv6 からの情報を要求します (NetworkManagerAutomatic, DHCP only オプションと同等)。
Manual configuration
Anaconda により、システムの IP アドレス、ネットマスク、ゲートウェイアドレス、DNS アドレスなどのネットワーク設定情報の手動による入力を求めるプロンプトが表示されます。
Anaconda では IPv4 および IPv6 のプロトコルに対応しています。 ただし、IPv4 と IPv6 の両方を使用するようインターフェースを設定した場合、 IPv4 接続が正しく確立されている必要があります。 IPv6 接続が成功していても IPv4 接続が正しく確立されていないと、 インターフェースは機能しません。
TCP/IP の設定

図8.8 TCP/IP の設定

デフォルトでは、anaconda は IPv4 には「DHCP」を使用してネットワークの設定を自動的に提供し、IPv6 には「Automatic」を使用してネットワークの設定を提供します。 TCP/IP を手動で設定するよう選択した場合は、anaconda より Manual TCP/IP Configuration ダイアログに詳細情報の入力が求められます。
手動による TCP/IP 設定

図8.9 手動による TCP/IP 設定

手動設定を選択したプロトコルにより、 ダイアログには IPv4 と IPv6 のアドレスとプレフィックスのフィールドの他、 ネットワークゲートウェイやネームサーバーのフィールドも表示されます。 ネットワークの詳細を入力して OK を押します。
インストールが完了すると、 この設定がシステムに転送されることになります。

8.3.4. NFS 経由のインストール

NFS ダイアログは、 Installation Method ダイアログ内で NFS Image を選択している場合にのみ表示されます。 repo=nfs 起動オプションを使用した場合は、 既にサーバーとパスは指定されています。
NFS 設定ダイアログ

図8.10 NFS 設定ダイアログ

  1. NFS server name フィールドに NFS サーバーのドメイン名または IP アドレスを入力します。例えば、 example.com ドメインの eastcoast という名前のホストからインストールする場合は、 eastcoast.example.com と入力します。
  2. Red Hat Enterprise Linux 6.9 directory フィールドにエクスポートされるディレクトリの名前を入力します。
    • NFS サーバーで Red Hat Enterprise Linux インストールツリーのミラーをエクスポートしている場合は、 インストールツリーの root を含むディレクトリを入力します。 すべてが正しく指定されると、 Red Hat Enterprise Linux のインストールプログラムが実行を開始したことを示すメッセージが表示されます。
    • NFS サーバーで Red Hat Enterprise Linux DVD の ISO イメージをエクスポートしている場合は、 その ISO イメージを収納しているディレクトリを入力します。
    「NFS インストールの準備」 で記載のとおりに設定を行うと、エクスポートされるディレクトリは publicly_available_directory として指定したディレクトリとなります。
  3. 必要となる NFS マウントオプションがある場合には、 NFS mount options フィールドに入力します。 オプションの包括的なリストについては、 mount および nfs の man ページを参照してください。 マウントオプションが必要ない場合は空白のまま残します。

8.3.5. FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール

重要

インストールソースに URL を入力する場合は、 http://https://ftp:// のいずれかをプロトコルとして明示的に指定する必要があります。
URL ダイアログは、 FTP、 HTTP、 HTTPSなどのサーバーからインストールを行う場合にのみ表示されます (Installation Method のダイアログで URL を選択した場合)。 Red Hat Enterprise Linux のインストール元となる FTP、 HTTP、 HTTPS などのサーバーに関する情報の入力を求めるプロンプトが表示されます。 repo=ftp、または repo=http の起動オプションを使用した場合は、 サーバーとパスは既に指定されています。
インストール元となる FTP、 HTTP、 HTTPS いずれかのサイト名または IP アドレス、 また対象アーキテクチャーの /images ディレクトリを格納しているディレクトリ名をそれぞれ入力します。 例を示します。
/mirrors/redhat/rhel-6.9/Server/i386/
安全な HTTPS 接続経由でインストールを行う場合は、 プロトコルに https:// を指定します。
プロキシサーバーのアドレスを指定します。 必要に応じてポート番号、 ユーザー名、 パスワードなどを入力します。 すべてが正常に指定されると、 ファイルがサーバーから取り込まれていることを示すメッセージボックスが表示されます。
FTP、 HTTP、 HTTPS などのサーバーでユーザー認証が必要な場合には、 以下のように URL の一部としてユーザー名とパスワードを指定します。
{ftp|http|https}://<user>:<password>@<hostname>[:<port>]/<directory>/
例えば、
http://install:rhel6.9pw@name.example.com/mirrors/redhat/rhel-6.9/Server/i386/
URL 設定ダイアログ

図8.11 URL 設定ダイアログ

8.4. メディアの検証

DVD は、メディアの整合性を検証するためのオプションを提供します。DVD メディアの作成中には焼き込みエラーが時々発生します。インストールプログラム用に選択されたパッケージのデータにエラーがあるとインストールが中止される原因になります。データエラーがインストールに影響を与える機会を最低限にするために、インストール前にメディアを検証してください。
この検証にパスすると、インストールプロセスは正常に進行します。プロセスが失敗する場合は、先にダウンロードしている ISO イメージを使用して新規の DVD を作成してください。

第9章 Anaconda を使用したインストール

この章では anaconda のグラフィカルユーザーインターフェースを使用したインストールを説明しています。

9.1. テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース

重要

テキストモードでインストールしても、インストール終了後にグラフィカルインターフェースが使用できなくなる訳ではありません。
グラフィカルインストーラーのほかにも、anaconda にはテキストベースのインストーラーが含まれます。
以下の状況のいずれかが発生した場合、インストールプログラムはテキストモードを使用します。
  • インストールシステムがコンピューター上のディスプレイハードウェアの識別に失敗した場合
  • ユーザーがブートメニューからテキストモードインストールを選択した場合
テキストモードのインストールは明確には文書に記載されていませんが、テキストモードのインストールプログラムを使用した場合も、GUI のインストール手順に従うと簡単にインストールできます。ただし、テキストモードではインストールプロセスがよりシンプルで簡素化されるため、グラフィカルモードで利用できる一部のオプションはテキストモードでは使用できません。この違いについては、本ガイドのインストールプロセスの説明にあります。以下の内容が含まれます。
  • LVM、RAID、FCoE、zFCP、および iSCSI などの高度なストレージメソッドの設定
  • パーティションレイアウトのカスタマイズ
  • ブートローダーレイアウトのカスタマイズ
  • インストール時のパッケージの選択
  • Firstboot を使用したインストール済みシステムの設定
Red Hat Enterprise Linux をテキストモードでインストールするように選択した場合でも、インストール後にグラフィカルインターフェースを使用するようにシステムを設定できます。その方法については、「グラフィカルログインへの切り替え」 を参照してください。
テキストモードでは使用できないオプションを設定するには、起動オプションの使用を検討してください。例えば、linux ip オプションは、ネットワーク設定値の設定に使用することができます。手順については、「ブートメニューでインストールシステムを設定する」 を参照してください。

9.2. グラフィカルインストールプログラムのユーザーインターフェース

今までに グラフィカルユーザーインターフェース (GUI) を使用したことがあれば、この手順は既に慣れていると思います。マウスを使って画面を操作したり、ボタンをクリックする、テキストフィールドに入力するなどです。
また、 キーボードを使ってもインストール操作を行なうことができます。 Tab キーで画面内を移動し、 上下の矢印で一覧をスクロール、 +- キーで一覧を展開したり折り畳んだりします。 また、 スペース キーと Enter キーはハイライトされているアイテムを選択したり選択項目からはずしたりします。 Alt+X のキーコマンドの組合せでボタンのクリックや他の画面の選択を行なうこともできます。 X はその画面内に表示された下線付きの文字に置き換えてください。

注記

x86、AMD64、あるいは Intel 64 のシステムを使用していて GUI インストールプログラムを使用したくない場合は、 テキストモードインストールプログラムも利用できます。 テキストモードインストールプログラムを開始する場合は、 boot: プロンプトで以下のコマンドを使用します。
linux text
Red Hat Enterprise Linux のブートメニューについては 「ブートメニュー」 を参照してください。 また、 テキストモードのインストールにいては 「テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース」 に簡単な概要を記載しています。
インストールは GUI インストールプログラムを使用して行なうことを強く推奨しています。 GUI インストールプログラムでは、 テキストモードのインストールでは利用できない LVM の設定など Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムの全機能を提供しています。
テキストモードのインストールプログラムを使用しなければならない場合は GUI インストールの説明をご覧ください。 必要な情報はすべて GUI インストールのセクションで説明されています。

9.2.1. インストール中のスクリーンショット

Anaconda では、 インストール中にスクリーンショットを撮ることができます。 インストール中いつでも、 Shift+Print Screen を押すと、anaconda がスクリーンショットを /root/anaconda-screenshots に保存します。
キックスタートインストールを実行する場合は、 autostep --autoscreenshot オプションを使用すると、 インストールの各手順のスクリーンショットを自動的に生成することができます。 キックスタートファイルの設定方法については、 「キックスタートファイルを作成する」 を参照してください。

9.2.2. 仮想コンソールに関する注意事項

Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムは、インストール中にダイアログボックスを表示するだけではありません。 各種診断メッセージを利用することができる他、 シェルプロンプトでコマンドを入力することもできます。 これらのメッセージはインストールプログラムによって 5 つの 仮想コンソール 上で表示されます。 キーの組み合わせを入力するだけで仮想コンソールを切替えることができます。
仮想コンソールは非グラフィカル環境でのシェルプロンプトであり、 遠隔からではなく実際の物理的なマシンからアクセスします。 複数の仮想コンソールは同時にアクセスすることができます。
これらの仮想コンソールは、Red Hat Enterprise Linux のインストール中に問題が発生した場合に役に立ちます。 インストールコンソールやシステムコンソールに表示されるメッセージは、問題を特定する上で参考になります。 仮想コンソールの一覧、 仮想コンソール切り替えのためのキー入力、 仮想コンソールが表示する内容などについては 表9.1「コンソール、キー入力、内容」 を参照してください。
インストール関連の問題を診断しようとしている場合を除いては、 一般的にはグラフィカルインストール用のデフォルトコンソール (仮想コンソール #6) から他の仮想コンソールに移動する必要はありません。

表9.1 コンソール、キー入力、内容

コンソールキー入力内容
1ctrl+alt+f1グラフィカル表示
2ctrl+alt+f2シェルプロンプト
3ctrl+alt+f3インストールログ(インストールプログラムから発行されるメッセージ)
4ctrl+alt+f4システム関連メッセージ
5ctrl+alt+f5その他のメッセージ

9.3. Red Hat Enterprise Linux へようこそ

ようこその画面では、入力は一切要求されません。
「ようこそ」の画面

図9.1 「ようこそ」の画面

ボタンをクリックして続行します。

9.4. 言語の設定

マウスを使って、 インストール中およシステムのデフォルトとして使用する言語 (例、 U.S. English) を選択します (下図を参照)。
選択したら Next (次) をクリックして続行します。
言語設定

図9.2 言語設定

9.5. キーボードの設定

マウスを使って、 インストール中およびシステムのデフォルトに使用するキーボードのレイアウトタイプ (例、 U.S. English) を選択します。(以下の表を参照)。
選択したら をクリックして進みます。
キーボードの設定

図9.3 キーボードの設定

Red Hat Enterprise Linux は多くの言語に対して複数のキーボードレイアウトに対応しています。 特に、 ほとんどのヨーロッパ言語には latin1 オプションが含まれ、 このオプションでは発音区別記号が付く文字など特定の文字にアクセスするための デッドキー を使用します。 デッドキーを押すと、 別のキーを押して文字を完成するまで何も画面には現れません。 例えば、 latin1 キーボードレイアウト上で é を入力するには、 ' キーを押し (そして離して) それから E キーを押します。 対照的に、 他のキーボードでこの文字にアクセスするには、 あるキー (Alt-Gr など) を押しながら E キーを押すことになります。 また、 ボードにはこの文字専用のキーがあるかもしれません。

注記

インストールを完了した後でキーボードのレイアウトタイプを変更する場合は、 キーボード設定ツール を使用します。
シェルプロンプトで system-config-keyboard と入力して、 キーボード設定ツール を起動します。 root になっていない場合は、 続行するため root パスワードの入力が求められます。

9.6. ストレージデバイス

Red Hat Enterprise Linux は様々な種類のストレージデバイスにインストールすることができます。 この画面では、「基本ストレージデバイス (Basic Storage Devices)」か「特殊化したストレージデバイス (Specialized Storage Devices)」のどちらかを選択することができます。
ストレージデバイス

図9.4 ストレージデバイス

基本的ストレージデバイス
基本的ストレージデバイスを選択し、以下のストレージデバイスに Red Hat Enterprise Linux をインストールします。
  • ローカルシステムに直接接続されたハードドライブまたはソリッドステートドライブ
特殊化したストレージデバイス
特殊化したストレージデバイス (Specialized Storage Devices) を選択し、以下のストレージデバイスに Red Hat Enterprise Linux をインストールします。
  • ストレージエリアネットワーク (SAN)
  • ダイレクトアクセスストレージデバイス (DASD)
  • ファームウェア RAID デバイス
  • マルチパスデバイス
特殊化したストレージデバイスオプションを選択し、iSCSI (Internet Small Computer System Interface) および FCoE (Fiber Channel over Ethernet) 接続を設定します。
基本ストレージデバイス を選択している場合は、 anaconda によりシステムに接続しているローカルのストレージが自動的に検出されるため、 これ以上何も入力する必要はありません。「ホスト名の設定」 に進んでください。

注記

インストール中には、mdeventd デーモンによる LVM およびソフトウェア RAID デバイスの監視は行われません。

9.6.1. ストレージデバイス選択の画面

ストレージデバイス選択の画面には、anaconda でアクセスできるすべてのストレージデバイスが表示されます。
ストレージデバイスの選択 — 基本デバイス

図9.5 ストレージデバイスの選択 — 基本デバイス

ストレージデバイスの選択 — マルチパスデバイス

図9.6 ストレージデバイスの選択 — マルチパスデバイス

ストレージデバイスの選択 — 他の SAN デバイス

図9.7 ストレージデバイスの選択 — 他の SAN デバイス

デバイスはタブを使ってグループ分けされています。
基本デバイス (Basic Devices)
ハードディスクドライブやソリッドステートドライブなど、ローカルのシステムに直接接続されている基本的なストレージデバイスです。
ファームウェア RAID
ファームウェア RAID コントローラーに接続されているストレージデバイスです。
マルチパスデバイス
複数のパスでアクセスできるストレージデバイス、同じシステム上にある複数のファイバーチャネルポートや SCSI コントローラーなどからアクセスが可能です。

重要

インストーラーは、16 文字か 32 文字のシリアル番号を持つマルチパスストレージデバイスしか検出しません。
他の SAN デバイス
SAN (storage area network) で利用できる他のデバイスです。
iSCSI または FCoE のストレージを設定する必要がある場合は、高度なターゲットを追加 をクリックして、 「高度なストレージオプション」 を参照してください。
ストレージデバイス選択の画面には 検索 のタブがあり、ストレージがアクセスされる場合の WWID (World Wide Identifier) か、またはポート、ターゲット、LUN (論理ユニット番号) 別などでストレージデバイスにフィルターをかけることができます。
ストレージデバイスの検索タブ

図9.8 ストレージデバイスの検索タブ

このタブにはドロップダウンメニューがあり、ポート、ターゲット、WWID、LUN (各値にそれぞれテキストボックスが付いている) 別に検索することができます。WWID または LUN 別の検索の場合、各テキストボックスに追加で値を入力する必要があります。
anaconda で検出されるデバイスの一覧が各タブに表示され、デバイスを識別しやすいようにその情報も表示されます。小さなアイコンで表されているドロップダウンメニューはコラムの見出しの右の方にあります。このメニューを使うと各デバイスで表示されるデータのタイプを選択することができます。例えば、マルチパスデバイス タブのメニューで、WWID容量ベンダー相互接続パス などを指定して、デバイスについて表示させるデータのタイプを選択することができます。表示させる情報量の増減を調節し、デバイスを識別しやすくします。
コラムの選択

図9.9 コラムの選択

1 デバイスにつき 1 行で表示され、行の左側にはチェックボックスが付きます。チェックボックスをクリックするとそのデバイスをインストール時に使用できるようになります。コラムの見出しの左側にある ラジオボタン をクリックすると、その画面に表示されているデバイスのチェックボックスをすべて全選択したり、チェックボックスの全選択を解除したりすることができます。インストールプロセスの後半では、ここで選択したデバイスのいずれかに Red Hat Enterprise Linux をインストールするか、また他の選択デバイスをインストールが完了したシステムの一部として自動的にマウントするなどの選択ができます。
ここで選択するデバイスがインストールプロセスで自動的に消去されるわけではありません。この画面上でデバイスを選択すること自体はそのデバイスに保存しているデータに対して何ら影響を与えるものではありません。ここで、インストールを完了したシステムの一部を構成するデバイスとして選択しなかった場合でも、インストール後に /etc/fstab ファイルを修正すればシステムに追加することが可能です。

重要

この画面で選択しなかったストレージデバイスはすべて anaconda では完全に表示されなくなります。別のブートローダーから Red Hat Enterprise Linux ブートローダーを チェーンロード する場合は、この画面で表示されているすべてのデバイスを選択するようにしてください。
インストール中に使用可能にするストレージデバイスを選択したら、 をクリックして 「ハードディスクの初期化」 に進んでください。

9.6.1.1. 高度なストレージオプション

この画面では、 iSCSI (TCP/IP 経由の SCSI) のターゲットや FCoE (イーサネット経由のファイバーチャンネル) の SAN (ストレージエリアネットワーク) を設定することができます。 iSCSI の詳細については 付録B iSCSI ディスク を参照してください。
高度なストレージオプション

図9.10 高度なストレージオプション

Add iSCSI target または Add FCoE SAN を選択して、Add drive をクリックします。iSCSI ターゲットを追加する場合は、オプションで Bind targets to network interfaces のチェックボックスにチェックを入れます。
9.6.1.1.1. ネットワークインターフェースの選択と設定
高度なストレージオプション 画面では、anaconda がシステムで検出したアクティブなネットワークインターフェースが表示されます。1 つも検出されない場合は、anaconda はストレージデバイスに接続するためのインターフェースをアクティベートする必要があります。
高度なストレージオプション 画面の ネットワークの設定 をクリックし、インストール中に使用するネットワークインターフェースを NetworkManager を使って設定、アクティベートします。別の方法では、ドライブ追加 をクリックした後に anacondaSelect network interface (ネットワークインターフェースを選択) ダイアログで確認します。
ネットワークインターフェースの選択

図9.11 ネットワークインターフェースの選択

  1. ドロップダウンメニューからインターフェースを選択します。
  2. OK をクリックします。
AnacondaNetworkManager を開始し、インターフェースの設定が可能になります。
ネットワークの接続

図9.12 ネットワークの接続

NetworkManager の使用方法については 「ホスト名の設定」 を参照してください。
9.6.1.1.2. iSCSI パラメーターの設定
iSCSI ターゲットを追加するには、Add iSCSI target を選択して Add drive をクリックします。
インストール用 iSCSI ストレージデバイスを使用する場合は、 anaconda で iSCSI ストレージデバイスを iSCSI ターゲットとして 検出 し、 アクセスするための iSCSI セッション を作成できなければなりません。 各手順では CHAP (Challenge Handshake Authentication Protocol) 認証用のユーザー名とパスワードが必要な場合があります。 さらに、 iSCSI ターゲットを接続しているシステムの iSCSI イニシエーターをそのターゲットで認証できるよう設定し、 検出とセッション作成の両方を行なえるようにすることもできます (逆順 CHAP)。 CHAP と 逆順 CHAP を共に使用する場合、 相互 CHAP または 双方向 CHAP と呼ばれます。 相互 CHAP により iSCSI 接続に非常に高いレベルの安全性を確保することができます。 特に、 CHAP 認証と逆 CHAP 認証でユーザー名とパスワードが異なる場合に安全性が向上します。
iSCSI 検出と iSCSI ログインの手順を繰り返して、必要なすべての iSCSI ストレージの追加を行います。ただし、初回の検出試行後は、iSCSI イニシエーターの名前の変更はできません。iSCSI イニシエーターの名前を変更する場合は、インストールを最初からやり直す必要があります。

手順9.1 iSCSI の検出

iSCSI 探索結果の詳細 ダイアログで、anaconda に iSCSI ターゲットの検出に必要な情報を入力します。
iSCSI 探索結果の詳細ダイアログ

図9.13 iSCSI 探索結果の詳細ダイアログ

  1. ターゲット IP アドレス フィールドに iSCSI ターゲットの IP アドレスを入力します。
  2. iSCSI 修飾名 (IQN) 形式で iSCSI イニシエータ名 フィールドに iSCSI イニシエーターの名前を入力します。
    有効な IQN は以下で構成されます。
    • iqn.」の文字列 (ピリオドが必要)
    • 日付コード (企業や組織のインターネットドメイン名またはサブドメイン名が登録された年と月、記述の順序は年を表す4 桁の数字、 ダッシュ記号、 月を表す 2 桁の数字、 ピリオドの順で構成。 例、 2010 年 9 月の場合は「2010-09.」)
    • 企業や組織のインターネットドメイン名またはサブドメイン名 (トップレベルのドメインを先頭にして逆順で表す。 例、 storage.example.com のサブドメインは、 com.example.storage と表す。)
    • コロン (「:」) とドメイン名またはサブドメイン内でその iSCSI イニシエーターを固有に識別する文字列 (例、 :diskarrays-sn-a8675309)
    以上から、完全な IQN は iqn.2010-09.storage.example.com:diskarrays-sn-a8675309 のようになります。 anaconda では、 IQN を構成しやすいようこの形式による任意の名前がすでに iSCSI イニシエータ名フィールドに自動入力されています。
    IQN の詳細については、 http://tools.ietf.org/html/rfc3720#section-3.2.6 にある 『RFC 3720 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI)』 の 『3.2.6. iSCSI Names』 のセクションや、 http://tools.ietf.org/html/rfc3721#section-1 にある 『RFC 3721 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI) Naming and Discovery』 の 『1. iSCSI Names and Addresses』 のセクションを参照してください。
  3. ドロップダウンメニューを使って、iSCSI 検出に使用する認証タイプを指定します。
    iSCSI 検出の認証

    図9.14 iSCSI 検出の認証

    • no credentials (認証情報なし)
    • CHAP pair (CHAP 秘密鍵)
    • CHAP pair and a reverse pair (CHAP 秘密鍵と逆順鍵)
    • CHAP pair (CHAP 秘密鍵) を認証タイプとして選択した場合は、 CHAP ユーザー名CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲット用のユーザー名とパスワードを入力します。
      CHAP 秘密鍵

      図9.15 CHAP 秘密鍵

    • CHAP pair and a reverse pair (CHAP 秘密鍵と逆順鍵) を認証タイプとして選択した場合は、 CHAP ユーザー名CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力し、 逆順 CHAP ユーザー名逆順 CHAP パスワード フィールドには iSCSI イニシエーターのユーザー名とパスワードを入力します。
      CHAP 秘密鍵と逆順鍵

      図9.16 CHAP 秘密鍵と逆順鍵

  4. Start Discovery (検出の開始) をクリックします。 Anaconda により入力した情報をベースに iSCSI ターゲットの検出が試行されます。 検出が成功すると、 iSCSI 探索されたノード ダイアログにターゲット上で検出された全 iSCSI ノードの一覧が表示されます。
  5. 各ノードの横にはそれぞれチェックボックスがあります。 チェックボックスをクリックしてインストールに使用するノードを選択します。
    iSCSI 探索されたノードのダイアログ

    図9.17 iSCSI 探索されたノードのダイアログ

  6. ログイン をクリックして iSCSI セッションを開始します。

手順9.2 iSCSI セッションの開始

iSCSI ノードへログイン ダイアログで、 iSCSI ターゲットのノードにログインして iSCSI セッションを開始するために必要な情報を anaconda に入力します。
iSCSI ノードへログインのダイアログ

図9.18 iSCSI ノードへログインのダイアログ

  1. ドロップダウンメニューを使って、 iSCSI セッションに使用する認証タイプを選択します。
    iSCSI セッションの認証

    図9.19 iSCSI セッションの認証

    • no credentials (認証情報なし)
    • CHAP pair (CHAP 秘密鍵)
    • CHAP pair and a reverse pair (CHAP 秘密鍵と逆順鍵)
    • Use the credentials from the discovery step (探索時から証明書を使用)
    その環境で iSCSI 検出と iSCSI セッションに同じタイプの認証、 同一のユーザー名とパスワードを使用している場合は、 Use the credentials from the discovery step (探索時から証明書を使用) を選択して、 認証情報を再利用します。
    • CHAP pair (CHAP 秘密鍵) を認証タイプとして選択した場合は、 CHAP ユーザー名CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力します。
      CHAP 秘密鍵

      図9.20 CHAP 秘密鍵

    • CHAP pair and a reverse pair (CHAP 秘密鍵と逆順鍵) を認証タイプとして選択した場合は、 CHAP ユーザー名CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力し、 逆順 CHAP ユーザー名逆順 CHAP パスワード フィールドに iSCSI イニシエーターのユーザー名とパスワードを入力します。
      CHAP 秘密鍵と逆順鍵

      図9.21 CHAP 秘密鍵と逆順鍵

  2. ログイン をクリックします。 Anaconda により入力した情報をベースに iSCSI ターゲットのノードへのログインが試行されます。 iSCSI ログイン結果 のダイアログにその結果が表示されます。
    iSCSI ログイン結果のダイアログ

    図9.22 iSCSI ログイン結果のダイアログ

  3. OK をクリックして続行します。
9.6.1.1.3. FCoE パラメーターの設定
FCoE SAN を設定する場合は、 FCoE SAN を追加 を選択して、 ドライブ追加 をクリックします。
次に出てくるダイアログボックスで、FCoE スイッチに接続されているネットワークインターフェースを選択し、FCoE ディスクを追加 (Add FCoE Disk(s)) をクリックします。
FCoE パラメーターの設定

図9.23 FCoE パラメーターの設定

データセンターブリッジング (DCB) は、 ストレージネットワークやクラスターでのイーサネット接続の効率性向上を目的として設計されたイーサネットプロトコルに対する拡張機能の集合です。 このダイアログボックス内のチェックボックスを使用して、 インストーラーの DCB 認識を有効にしたり無効にしたりします。 DCB の設定は、 ホストベースの DCBX クライアントを必要とするネットワークインタフェースに限ってください。 ハードウェア DCBX クライアントを実装するインターフェースで設定を行なう場合はこのチェックボックスは空白のままにしておいてください。
自動 VLAN では VLAN 検出を行なうかどうかを指定します。 このボックスにチェックを入れると、 リンク設定が検証された後、 FIP VLAN 検出プロトコルがイーサネットインタフェースで実行されます。 まだ設定が行なわれていない場合には、 検出された FCoE VLAN すべてに対してネットワークインターフェースが自動的に作成され、 FCoE のインスタンスが VLAN インターフェース上に作成されます。

9.7. ホスト名の設定

このコンピューターのホスト名を入力するようプロンプトが表示されます。 hostname.domainname の形式で 完全修飾ドメイン を入力するか、 hostname の形式で 短縮ホスト名 を入力します。 多くのネットワークで、 接続システムに対して自動的にドメイン名を与える DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスが備わっています。 DHCP サービスを許可してドメイン名をこのマシンに割り当てる場合には、 短縮ホスト名のみを指定します。

注記

ホスト名のフルネームが固有であれば、 システムにどのような名前を付けても構いません。 ホスト名には文字、 数字、 ハイフンなどを含めることができます。
ホスト名の設定

図9.24 ホスト名の設定

Red Hat Enterprise Linux システムが 直接 インターネットに接続されている場合、 上位となるサービスプロバイダーによるサービス障害やサービス停止を回避する手段についても考慮する必要があります。 この問題については本ガイドの範疇を越えるため、 詳細は解説していません。

注記

インストールプログラムではモデムの設定は行なわれません。 インストール後に、 Network ユーティリティを使用して設定を行なってください。 モデムの設定値は各契約インターネットサービスプロバイダー (ISP) に固有となります。

9.7.1. ネットワーク接続の編集

重要

Red Hat Enterprise Linux 6.9 のインストールをはじめて起動すると、 インストール中に設定したネットワークインターフェースがすべて起動されます。 ただし、 ネットワークインターフェースの設定を求めるプロンプトをインストーラーが表示しないケースが一部の一般的なインストール方法をとった場合に見られます。 たとえば、 DVD からローカルのハードドライブに Red Hat Enterprise Linux をインストールした場合などです。
Red Hat Enterprise Linux をローカルのインストールソースからローカルのストレージデバイスにインストールする際、 初回の起動時からネットワークアクセスを必要とする場合には、 ネットワークインターフェースを少なくともひとつ手動で設定しておくようにしてください。 接続の編集時に 自動接続する を選択する必要があります。

注記

インストールが完了した後でネットワークの設定を変更するには、ネットワーク管理ツール を使用します。
シェルプロンプトで system-config-network と入力して、ネットワーク管理ツール を起動します。root 以外で操作している場合、続行するために root パスワードの入力が求められます。
ネットワーク管理ツール は廃止予定になったため、 Red Hat Enterprise Linux 6 のライフタイム期間中に NetworkManager に置き換えられる予定です。
ネットワーク接続を手作業で設定する場合は、 ネットワークの設定 ボタンをクリックします。 ネットワークの設定 ダイアログが表示され、 有線、 無線、 モバイルブロードバンド、 InfiniBand、 VPN、 DSL、 VLAN、 結合など各種の接続を設定することができるようになります。 NetworkManager で可能な設定の全詳細については本ガイドの範疇をこえてしまうため、 このセクションでは最も一般的な有線接続をインストール中に設定する方法について説明します。 他のネットワークタイプの設定方法についても有線接続の設定方法とさほど違いはありませんが、 特定のパラメーターなどは必然的に異なります。
ネットワークの接続

図9.25 ネットワークの接続

新しい接続を追加する場合は 追加 をクリックして、 メニューから接続のタイプを選択します。 既存の接続を修正する場合は、 一覧からその接続を選択し 編集 をクリックします。 いずれの場合も、 以下のような選択した接続タイプに適したタブを持つダイアログボックスが表示されます。 接続を削除する場合は一覧からその接続を選択し、 削除 をクリックします。
ネットワーク設定の編集が終了したら、適用 をクリックして新しい設定を保存します。インストール中にすでにアクティブだったデバイスを再設定した場合は、 その新しい設定を反映させるためデバイスを再起動する必要があります — 「ネットワークデバイスの再起動」 を参照してください。

9.7.1.1. 全接続タイプに共通のオプション

すべての接続タイプに共通する設定オプションがあります。
接続名 の名前フィールド内に接続名を指定します。
自動接続する を選択し、 システムの起動時に自動的に接続を開始します。
インストールが完了したシステムで NetworkManager を実行する場合、 ネットワーク設定がシステム全体で有効かどうかはすべてのユーザーに利用可能 のオプションで制御します。 インストール中に、設定しているすべてのネットワークインターフェースで すべてのユーザーに利用可能 が選択されていることを確認してください。

9.7.1.2. 有線のタブ

有線 のタブを使ってネットワークアダプターの MAC (media access control) アドレスの指定や変更を行ないます。 また、 インターフェースを通過する MTU (maximum transmission unit) がバイト単位でセットできます。
有線のタブ

図9.26 有線のタブ

9.7.1.3. 802.1x セキュリティのタブ

802.1x セキュリティ のタブを使用して 802.1X PNAC (port-based network access control - ポートベースのネットワークアクセス制御) を設定します。 この接続に 802.1X セキュリティを使用する を選択してアクセス制御を有効にしてから、ネットワーク詳細を入力します。 設定オプションには以下が含まれます。
認証
以下の認証方法のいずれかを選択します。
  • TLS (Transport Layer Security)
  • トンネル化 TLS (Tunneled Transport Layer Security、 または EAP-TTLSS、 TTLS とも呼ばれる)
  • 保護付き EAP (PEAP) (保護付き拡張型認証プロトコル)
識別子
このサーバーの識別子を入力します。
ユーザー証明書
DER (Distinguished Encoding Rules) または PEM (Privacy Enhanced Mail) で暗号化されている個人の X.509 証明書ファイルを指定します。
CA 証明書
DER (Distinguished Encoding Rules) または PEM (Privacy Enhanced Mail) で暗号化された X.509 認証局 の証明書ファイルを指定します。
プライベートキー
DER (Distinguished Encoding Rules)PEM (Privacy Enhanced Mail)PKCS#12 (Personal Information Exchange Syntax Standard) で暗号化された プライベートキー ファイルを指定します。
プライベートキーパスワード
プライベートキー フィールドで指定したプライベートキーのパスワードです。 パスワードを表示を選択すると、入力時にパスワードが視認できます。
802.1x セキュリティのタブ

図9.27 802.1x セキュリティのタブ

9.7.1.4. IPv4 のセッティングのタブ

IPv4 のセッティング のタブを使って前に選択していたネットワーク接続に IPv4 パラメーターを設定します。
方式 のドロップダウンメニューを使ってネットワークで実行している DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスから取得を試行する方式を指定します。 以下のオプションから選択します。
自動 (DHCP)
IPv4 パラメーターはネットワーク上の DHCP サービスによって設定されます。
自動 (DHCP) アドレス専用
IPv4 のアドレス、 ネットマスク、 ゲートウェイアドレスなどはネットワーク上の DHCP サービスによって設定されます。 ただし、 DNS サーバーと検索ドメインは手動で設定する必要があります。
手動
IPv4 パラメーターを手動で静的設定用に設定します。
ローカルへのリンク専用
169.254/16 範囲内の ローカルへのリンク アドレスがインターフェースに割り当てられます。
他のコンピューターへ共有
他のコンピューターにネットワークアクセスを与えるようシステムを設定します。 インターフェースには 10.42.x.1/24 の範囲内のアドレスが割り当てられ、 DHCP サーバーと DNS サーバーが開始されて、 インターフェースが NAT (network address translation) を使ってシステム上のデフォルトのネットワークに接続されます。
無効になっています
この接続では IPv4 を無効にします。
パラメーターを手動で入力する方式を選択した場合は、 アドレス フィールドにこのインターフェースの IP アドレスの詳細、 ネットマスク、 ゲートウェイを入力します。 アドレスの追加や削除を行う場合は、 追加 または 削除 のボタンを使用します。 DNS サーバー フィールドには、 コンマで区切った DNS サーバーの一覧を入力します。 ドメインを検索 のフィールドにはネームサーバーの検索に含めるドメインをコンマで区切って入力します。
オプションとして、 DHCP クライアント ID フィールドにこのネットワーク接続名を入力します。 この名前はサブネット上で固有の名前でなければなりません。 接続に分かり易い DHCP クライアント ID を割り当てると、 ネットワーク関連の問題をトラブルシュートする場合に、 その接続が識別しやすくなります。
この接続を完了するには IPv4 アドレス化が必要になります のチェックボックスの選択を解除すると、 IPv4 の設定は失敗してしまうが IPv6 の設定は成功する場合、 この接続が IPv6 対応のネットワークで利用できるようになります。
IPv4 のセッティングのタブ

図9.28 IPv4 のセッティングのタブ

9.7.1.4.1. IPv4 ルートの編集
Red Hat Enterprise Linux では、 デバイスの IP アドレスに応じて自動的に複数のルートを設定します。 追加のルートを編集する場合は ルート ボタンをクリックします。 IPv4 ルートを編集 のダイアログが表示されます。
IPv4 ルートを編集のダイアログ

図9.29 IPv4 ルートを編集のダイアログ

追加 をクリックして新しい静的ルートの IP アドレス、 ネットマスク、 ゲートウェイアドレス、 メトリックを追加します。
自動取得したルートを無視する を 選択すると、 インターフェースはここで指定したルートのみを使用するようになります。
そのネットワーク上のリソースのためにのみこの接続を使用 を選択すると、 接続をローカルのネットワークのみに制限します。

9.7.1.5. IPv6 のセッティングのタブ

IPv6 のセッティング のタブを使って前に選択していたネットワーク接続に IPv6 パラメーターを設定します。
方式 のドロップダウンメニューを使ってネットワークで実行している DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスから取得を試行する方式を指定します。 以下のオプションから選択します。
無視する
この接続では IPv6 を無視します。
自動
NetworkManager により ルータ広告 (RA) が使用され、 自動のステートレス設定が作成されます。
自動、アドレスのみ
NetworkManager により RA が使用され、 自動のステートレス設定が作成されます。 ただし、 DNS サーバーと検索ドメインは無視されるため、 手動で設定する必要があります。
自動、DHCP のみ
NetworkManager は RA を使用しません。 ただし、 ステートフル設定を構成するため直接 DHCPv6 からの情報を要求します。
手動
IPv6 パラメーターを手動で静的設定用に設定します。
ローカルへのリンク専用
fe80::/10 のプレフィックスが付いた ローカルへのリンク のアドレスがインターフェースに割り当てられます。
パラメーターを手動で入力する方式を選択した場合は、 アドレス フィールドにこのインターフェースの IP アドレスの詳細、 ネットマスク、 ゲートウェイを入力します。 アドレスの追加や削除を行う場合は、 追加 または 削除 のボタンを使用します。 DNS サーバー フィールドには、 コンマで区切った DNS サーバーの一覧を入力します。 ドメインを検索 のフィールドにはネームサーバーの検索に含めるドメインをコンマで区切って入力します。
オプションとして、 DHCP クライアント ID フィールドにこのネットワーク接続名を入力します。 この名前はサブネット上で固有の名前でなければなりません。 接続に分かり易い DHCP クライアント ID を割り当てると、 ネットワーク関連の問題をトラブルシュートする場合に、 その接続が識別しやすくなります。
この接続が完了するには IPv6 アドレス化が必要になります のチェックボックスの選択を解除すると、 IPv6 の設定は失敗してしまうが IPv4 の設定は成功する場合、 この接続が IPv4 対応のネットワークで利用できるようになります。
IPv6 のセッティングのタブ

図9.30 IPv6 のセッティングのタブ

9.7.1.5.1. IPv6 ルートの編集
Red Hat Enterprise Linux では、 デバイスの IP アドレスに応じて自動的に複数のルートを設定します。 追加のルートを編集する場合は ルート ボタンをクリックします。 IPv6 ルートを編集 のダイアログが表示されます。
IPv6 ルートを編集のダイアログ

図9.31 IPv6 ルートを編集のダイアログ

追加 をクリックして新しい静的ルートの IP アドレス、 ネットマスク、 ゲートウェイアドレス、 メトリックを追加します。
そのネットワーク上のリソースのためにのみこの接続を使用 を選択すると、 接続をローカルのネットワークのみに制限します。

9.7.1.6. ネットワークデバイスの再起動

インストール中にすでに使用しているネットワークを再設定する場合は、変更内容を反映するために anaconda でデバイス接続を切断し、再接続する必要があります。anacondaインターフェース設定 (ifcfg) ファイルを使用して、NetworkManager と通信します。ONBOOT=yes と設定されていれば、ifcfg ファイルの削除時にデバイスの接続が切断されても、ifcfg ファイルの復元時に再接続されます。インターフェースの設定ファイルの詳細については、https://access.redhat.com/documentation/ja-JP/Red_Hat_Enterprise_Linux/6/html/Deployment_Guide/index.html にある『Red Hat Enterprise Linux 6.9 導入ガイド』 を参照してください。
  1. Ctrl+Alt+F2 を押して、 tty2 仮想ターミナルに切り替えます。
  2. インターフェースの設定ファイルを一時的な場所に移動します。
    mv /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-device_name /tmp
    device_name は今再設定したデバイスです。 例えば ifcfg-eth0eth0 用の ifcfg ファイルになります。
    これで anaconda でデバイス接続が切断されました。
  3. vi エディタでインターフェースの設定ファイルを開きます。
    vi /tmp/ifcfg-device_name
  4. インターフェースの設定ファイルに ONBOOT=yes の行が含まれていることを確認します。その行がない場合は、ここで追加して、ファイルを保存します。
  5. vi エディタを終了します。
  6. インターフェースの設定ファイルを /etc/sysconfig/network-scripts/ ディレクトリに戻します。
    mv /tmp/ifcfg-device_name /etc/sysconfig/network-scripts/
    これで anaconda でデバイスが再接続されました。
  7. Ctrl+Alt+F6 を押して、anaconda に戻ります。

9.8. タイムゾーンの設定

コンピューターが物理的に存在する場所に最も近い都市を選択してタイムゾーンを設定します。地図をクリックすると世界の特定の地域にズームインすることができます。
システムクロックの精度を維持するために NTP (Network Time Protocol) を使用する予定であっても、タイムゾーンの指定を行ってください。
ここでタイムゾーンを選択する 2 つの方法があります。
  • マウスを使って、対話式地図をクリックして特定の都市 (黄色の点で表示) を選択します。選択した都市は赤い X で示されます。
  • さらに、画面下にある一覧をスクロールしてタイムゾーンを選択することもできます。マウスを使って目的の場所をクリックし、選択内容を強調表示します。
タイムゾーンの設定

図9.32 タイムゾーンの設定

Red Hat Enterprise Linux が使用中のコンピューター上で唯一のオペレーティングシステムである場合、システムクロックで UTC を使用 (System clock uses UTC) を選択します。システムクロックはコンピューターシステム上のハードウェアの一部です。Red Hat Enterprise Linux はタイムゾーン設定を使用して、システムクロック上のローカルタイムと UTC 間のオフセットを判定します。これは UNIX、Linux、およびこれらと同様のオペレーティングシステムを使用するシステム用の標準動作です。
をクリックして進みます。

警告

使用中のマシンで Microsoft Windows も稼働している場合は、システムクロックで UTC を使用 (System clock uses UTC) のオプションを有効にしないでください。Microsoft のオペレーティングシステムは BIOS クロックを変更して、UTC ではなくローカルタイムに一致するようにします。これにより、Red Hat Enterprise Linux で予期しない動作が生じる可能性があります。

注記

インストールが完了した後でタイムゾーンの設定を変更するには、時刻と日付のプロパティツール (Time and Date Properties Tool) を使用します。
シェルプロンプトで system-config-date コマンドを入力して、時刻と日付のプロパティツール (Time and Date Properties Tool) を起動します。root になっていない場合は、継続する際に root パスワードが要求されます。

9.9. Root パスワードの設定

root アカウントとそのパスワードの設定はインストールにおける最も重要なステップの1つです。root アカウントはパッケージのインストール、RPM の アップグレード、およびほとんどのシステム管理の実行に使用されます。root としてログインするとシステム上で完全な制御を持つことになります。

注記

root ユーザー(別名 スーパーユーザー)は、全システム域に完全なアクセスを持ちます。 この理由で、root ユーザーとしてのログインは、システム維持、または管理を実行する 時のみにすることが賢明です。
Root パスワード

図9.33 Root パスワード

root アカウントはシステム管理のためにのみ使用してください。通常使用には root でないアカウントを作成して、スーパーユーザー権限を必要とするタスクの実行時にのみ su - コマンドを使用して root になるようにします。こうした基本ルールにより、誤字やコマンドの誤使用がシステムを破壊する可能性を最小限に抑えます。

注記

root になるには、ターミナルウィンドウ内のシェルプロンプトで su - と 入力し、Enter を押します。それから、設定してある root パスワードを 入力して Enter を押します。
インストール済みプログラムは、ご使用のシステムの root パスワード[2]を設定するようプロンプトが表示されます。root パスワードを入力しないと次のインストールプロセスの手順へ進めません。
root パスワードは最低でも6文字の長さが必要です。入力する時点ではパスワードは 画面に表示されません。パスワードは 2回入力します。2回入力したパスワードが 一致しない場合は、インストールプログラムが再入力を要求します。
root パスワードは記憶しやすく、かつ他人が簡単に想像できないものにします。自分の名前や、電話番号、qwertypassword, root123456anteater などはすべて悪いパスワードの例です。よいパスワードとは、大文字、小文字に数字を混ぜ、辞書用語のないものです。Aard387vark420BMttNT はよい例です。パスワードは大文字/小文字を区別することに注意してください。パスワードを書き留める場合はそれを安全な場所に保管してください。しかし、このパスワードおよび作成する他のパスワードは、書き留めないことが推奨されます。

警告

このマニュアルに示されているパスワードの例は使用しないでください。これらのパスワードを模倣して使用すると、セキュリティリスクと見なされます。
インストールが終了した後に root パスワードを変更する場合は rootpasswd コマンドを実行します。root パスワードを忘れてしまった場合は Red Hat Enterprise Linux 6 Deployment Guide の Resolving Problems in System Recovery Modes で新しいパスワードの設定方法をを参照してください。

9.10. ストレージデバイスの割り当て

ストレージデバイス選択の画面 (「ストレージデバイス」 を参照) で複数のストレージデバイスを選択した場合、 anaconda はこれらのデバイスの内のどれがオペレーティングシステムのインストール用に利用可能であるべきか、 そして、どれがデータストレージ用のみとしてファイルシステムに取り付けられるべきかの選択を要求します。 ストレージデバイスを1つだけ選択している場合は、anaconda はこの画面を 表示しません。
インストール中に、データストレージ専用としてここで識別するデバイスは、ファイルシステムの一部として マウントされますが、パーティション設定とフォーマットはありません。
ストレージデバイスを割り当てる

図9.34 ストレージデバイスを割り当てる

この画面は2つの窓枠に別れています。左窓枠には、データストレージ専用として使用されれるデバイスの 一覧が含まれます。右窓枠には、オペレーティングシステムのインストール用に利用可能なデバイスの 一覧が含まれます。
それぞれの一覧には、デバイスの識別の手助けとなる情報が含まれています。アイコンで マークが付いている小さなドロップダウンメニューはコラムヘッディングの右側にあります。 このメニューにより、それぞれのデバイス上で提供されるデータタイプを選択できるようになります。 提示される情報の量を加減してみると、特定デバイスの識別の手助けになるでしょう。
デバイスを一方の一覧から他の一覧に移動するには、そのデバイスをクリックして、それから左向きの 矢印が付いているボタンを押してデータストレージデバイスの一覧へ移動するか、あるいは右向きの 矢印が付いたボタンを押してオペレーティングシステムのインストールに使用可能なデバイスの一覧に 移動します。
インストールのターゲットとして利用可能なデバイスの一覧では、各デバイスの横にラジオボタンを含めることもできます。このラジオボタンを使用すれば、システムのブートデバイスとして使用したい デバイスを指定することができます。

重要

Red Hat Enterprise Linux ブートローダーをチェーンロードするブートローダーをいずれかのストレージデバイスが含んでいる場合、そのストレージデバイスを インストール対象デバイス (Install Target Devices) に含めます。インストール対象デバイス として識別するストレージデバイスは、ブートローダー設定中に anaconda から見える状態になります。
この画面上で インストール対象デバイス (Install Target Devices) として識別するストレージデバイスは、パーティション設定画面 (「ディスクパーティションの構成」 を参照) で すべての領域を使用 (Use All Space) オプションを選択していない限り、インストールプロセスにより自動的に抹消されることはありません。
インストール用に使用されるデバイスの識別を終了したら、 をクリックして続行します。

9.11. ハードディスクの初期化

既存のハードディスク上のパーティションテーブルが読み込めない場合、インストールプログラムはハードディスクを初期化を要求します。この操作をするとハードディスク上の既存のデータはすべて読み取り不可能となります。使用中のシステムがオペレーティングシステムのインストールされていない新しいハードディスクを持っていたり、ハードディスクからすべてのパーティションを削除している場合は ドライブの再初期化 (Re-initialize drive) をクリックしてください。
インストールプログラムは、それが正式なパーティション表を読み込めない各ディスク用に個別のダイアログを提示します。すべてを無視 (Ignore all) ボタン、または すべてを再初期化 (Re-initialize all) ボタンをクリックするとすべてのデバイスに対して同じ回答を適用します。
警告の画面 – ハードドライブの初期化

図9.35 警告の画面 – ハードドライブの初期化

特定の RAID システム、あるいは他の標準的でない設定はインストールプログラムで 読み込めずに、ハードディスク初期化のプロンプトが表示される可能性があります。 インストールプログラムは、それが検出できる物理ディスク構成には対応します。
必要となるハードディスクの自動初期化を有効にするには、キックスタートコマンド zerombr (32章キックスタートを使ったインストール を参照) を使用します。このコマンドは、初期化済みのディスクでシステムに無人インストールを実行する場合に必要となります。

警告

インストール中に脱着可能な非標準のディスク設定があり、それを検出して後で設定できる場合、システムの電源を切り、取り外してからインストールを 再開始します。

9.12. 既存システムのアップグレード

重要

次のセクションが使用できるのは Red Hat Enterprise Linux 6.4から Red Hat Enterprise Linux 6.5またはそれ 以降などのマイナーバージョン間での Red Hat Enterprise Linux のアップグレードに限られます。Red Hat Enterprise Linux 6 から Red Hat Enterprise Linux 7 などへのメジャーバージョン間のアップグレードには対応していません。
Red Hat Upgrade ToolPreupgrade Assistant を使用すると制限付きで Red Hat Enterprise Linux のメジャーバージョン間のインプレースアップグレードを行うことができます。詳細は 37章現在のシステムのアップグレード を参照してください。
インストールシステムは既存の Red Hat Enterprise Linux インストールのいずれも自動的に検出します。アップグレードプロセスは既存のシステムソフトウェアを新バージョンに更新しますが、ユーザーの home ディレクトリからはデータを削除しません。ハードドライブ上の現存のパーティション構造は変化しません。システム設定は、パッケージアップグレードが要求する場合にのみ変更されます。ほとんどのパッケージアップグレードはシステム設定を変更しませんが、ユーザーが後で確認できるように追加の設定ファイルをインストールします。
使用中のインストールメディアには、コンピューターのアップグレードに必要なすべてのソフトウェアパッケージが含まれていない可能性があることに注意してください。

9.12.1. アップグレードのダイアログ

使用中のシステムに Red Hat Enterprise Linux インストールが含まれる場合、ダイアログが表示され、そのインストールをアップグレードしたいかどうかを聞かれます。既存システムのアップグレードを実行するには、ドロップダウンリストから該当するインストールを選択してから をクリックします。
アップグレードのダイアログ

図9.36 アップグレードのダイアログ

注記

既存の Red Hat Enterprise Linux システムに手動でインストールしたソフトウェアは、アップグレード後に異なる動作をする可能性があります。アップグレードの後に手動でソフトウェアを再インストールするか、または再コンパイルして更新したシステム上で正常なパフォーマンスを得られることを確認する必要があります。

9.12.2. インストーラーを使用したアップグレード

注記

一般に、Red Hat ではユーザーが独立した /home パーティションにユーザーデータを保持し、新規インストールを行うことを推奨しています。パーティションとその設定方法についての詳細は、「ディスクパーティションの構成」 を参照してください。
インストールプログラムを使用してアップグレードをする選択をした場合、Red Hat Enterprise Linux から提供されていないソフトウェアの内、Red Hat Enterprise Linux ソフトウェアと競合するものがあれば、それは上書きされます。この方法でアップグレードを開始する前に、システム内の現在のパッケージ一覧を作成して後で参照できるようにしてください。
rpm -qa --qf '%{NAME} %{VERSION}-%{RELEASE} %{ARCH}\n' > ~/old-pkglist.txt
インストール後にこの一覧をチェックし、どのパッケージを再ビルドする必要があるか、または Red Hat 以外のソースから取り込む必要があるかを判別します。
次に、すべてのシステム設定データのバックアップを作成します。
su -c 'tar czf /tmp/etc-`date +%F`.tar.gz /etc' 
su -c 'mv /tmp/etc-*.tar.gz /home'
アップグレードする前にすべての重要データの完全なバックアップを作成してください。重要なデータには /home ディレクトリ全体のコンテンツや、Apache、FTP、SQL サーバーやソースコード管理システムなどのサービスのコンテンツが含まれる場合があります。アップグレードは破損を引き起こす動作ではありませんが、操作ミスがあるとデータが失われる可能性が若干あります。

警告

上記の例では、バックアップ資料が /home ディレクトリに保存されていることに注意してください。自分の /home ディレクトリが独立したパーティションではない場合、この例を文字どおりに採用しないでください。 CD または DVD ディスクか、または外部ハードディスクなどの 別のデバイス上にバックアップを保存してください。
アップグレードプロセスを後で完了する方法についての詳細は、「アップグレードの終了」を参照してください。

9.12.3. ブートローダー設定のアップグレード

完了した Red Hat Enterprise Linux インストールは、正常に起動させるために ブートローダー に登録される必要があります。ブートローダーは、マシン上にあるソフトウェアであり、オペレーティングシステムを見つけてそれを開始します。ブートローダーについての詳細は、付録E GRUB ブートローダー を参照してください。
ブートローダーアップグレードのダイアログ

図9.37 ブートローダーアップグレードのダイアログ

既存のブートローダーが Linux ディストリビューションでインストールされている場合、インストールシステムは新規の Red Hat Enterprise Linux システムをロードするようにブートローダーを修正できます。既存の Linux ブートローダーを更新するには、ブートローダー設定を更新 (Update boot loader configuration) を選択します。これが既存の Red Hat Enterprise Linux インストールをアップレードする際のデフォルト動作です。
GRUB は Red Hat Enterprise Linux 用の 32-bit と 64-bit の x86 アーキテクチャーの標準ブートローダーです。BootMagic や System Commander、または Microsoft Windows によってインストールされたローダーなどの別のブートローダーを使用している場合は、Red Hat Enterprise Linux のインストールシステムはそれを更新することができません。その場合、ブートローダーの更新をスキップ (Skip boot loader updating) を選択します。インストールプロセスが終わったら、詳細について製品のドキュメントを参照してください。
既存のブートローダーを置き換えようとしている場合のみ、アップグレード処理の一環として新しいブートローダーをインストールしてください。新しいブートローダーをインストールしたら、新しいブートローダーの設定が終わるまでは、そのマシンで他のオペレーティングシステムを起動できない場合があります。既存ブートローダーを削除し、GRUB をインストールするには、新しいブートローダーの設定を作成する (Create new boot loader configuration) を選択してください。
選択をした後は、次 (Next) をクリックして継続します。新しいブートローダーの設定を作成する (Create new boot loader configuration) オプションを選択している場合は、「x86、AMD64、および Intel 64 のブートローダーの設定」を参照してください。ブートローダー設定を更新するか、またはスキップする選択をしている場合は、追加のユーザ−介入なしでインストールは継続されます。

9.13. ディスクパーティションの構成

警告

システム上のデータは常にすべてバックアップをしておいた方がよいでしょう。例えば、アップグレードする場合やデュアルブートを作成する場合、ストレージデバイスに保存しておきたいデータはすべてバックアップしておくべきです。万一の場合、 誤ってデータを喪失してしまう恐れがあります。

重要

Red Hat Enterprise Linux をテキストモードでインストールすると、このセクションで説明してあるデフォルトのパーティション設定プランのみを使用できます。そのため、インストーラーが自動的に追加や削除をするもの以外のパーティションやファイルシステムの 追加や削除はできません。インストール時にカスタムレイアウトを必要とする場合は、 VNC 接続経由か、キックスタートインストールでグラフィカルインストール実行すべきです。
さらには、LVM、暗号化したファイルシステム、およびサイズ変更可能なファイルシステムなどの高度なオプションはグラフィカルモードとキックスタートでのみ使用可能です。

重要

RAID カードがある場合は、一部の BIOS が RAID カードからのブートをサポートしないことに注意してください。そのような場合には、別のハードドライブなど、RAID アレイの外部のパーティションに /boot/ パーティションを作成する必要があります。内部のハードドライブは問題のある RAID カードを持つパーティション作成の使用に必要となります。
ソフトウェア RAID のセットアップでも /boot/ パーティションが必要です。
システムを自動的にパーティション設定する選択をした場合は、確認 (Review) を 選択して、手動で /boot/ パーティションを編集する必要があります。
パーティション設定により、ハードドライブを各区画がさらに細かいハードドライブの様に機能する別々の区画に分けることができます。パーティション設定は、特に複数のオペレーティングシステムを実行するのに便利です。自分のシステムのパーティション設定法が 不明な場合は、詳細情報を 付録A ディスクパーティションの概要 で確認してください。
ディスクパーティションの構成

図9.38 ディスクパーティションの構成

画面では、4つの異なる方法の内の1つでデフォルトパーティションの作成を選択するか、 あるいはカスタムレイアウトを手動で作成するためにストレージデバイスのパーティション 設定を選択できます。
最初の4つのオプションでは、自分自身でストレージデバイスのパーティション設定を行わずに自動インストールを実行することができます。システムのパーティション設定が煩雑に感じられる場合は、これらのオプションの1つを選択してインストールプログラムがストレージデバイスのパーティション設定を実行するようにすることをお薦めします。選択するオプションによっては、この方法でもシステムからどのデータを削除するか (ある場合) を制御できます。
オプションは以下のようになります。
すべての領域を使用する (Use All Space)
このオプションを選択すると、ハードドライブ上のすべての パーティション (これには、Windows VFAT や NTFS パーティションなど他の OS で 作成されたパーティションも含まれます) を削除します。

警告

このオプションを選択した場合、選択したハードドライブ上のすべてのデータがインストールプログラムによって削除されます。Red Hat Enterprise Linux をインストールするハードドライブ上に保存しておきたい情報がある場合は、このオプションを選択しないでください。
特に、別のブートローダーから Red Hat Enterprise Linux をチェーンロードするように システムを設定している時にはこの選択をしないでください。
既存の Linux システムを入れ替える (Replace Existing Linux System(s))
このオプションを選択して、以前の Linux インストールで作成しているパーティションのみを削除します。これは、ハードドライブにある他のパーティション (VFAT や FAT32 パーティション) は削除しません。
現在のシステムを縮小する (Shrink Current System)
このオプションを選択して、現在のデータとパーティションを手動でサイズを変更して 空いた領域にデフォルトの Red Hat Enterprise Linux レイアウトをインストールします。

警告

他のオペレーティングシステムがインストールされているパーティションを縮小すると、それらのオペレーティングシステムを使用できなくなる可能性があります。このパーティション設定オプションはデータを破損するものではありませんが、オペレーティングシステムは通常そのパーティション内に空き領域をいくらか必要とします。再度使用する可能性のあるオペレーティングシステムを維持しているパーティションのサイズ変更をする前に、どれくらいの空き領域が必要かを確認してください。
空き領域を使用する (Use Free Space)
このオプションを選択すると現在のデータとパーティションはすべて残り、ストレージドライブ上の利用可能な 未使用の領域に Red Hat Enterprise Linux をインストールします。このオプションを選択する前にストレージドライブ上に 十分な空き領域があることを確認してください。「十分なディスク領域の確保」 — を参照してください。

警告

使用している 64-bit x86 システムが BIOS の代わりに UEFI を使用する場合は、/boot パーティションを手動で作成する必要があります。このパーティションには ext3 ファイルシステムが必要です。パーティションの自動設定を選択する場合は、システムはブートしません。
カスタムレイアウトを作成する (Create Custom Layout)
このオプションを選択してストレージドライブを手動でパーティション設定し、カスタム化したレイアウトを作成 します。「カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更」 を参照してください。
好みのパーティション設定法を選択するには、ダイアログボックス内の 該当説明の左側にあるラジオボタンをクリックします。
システムを暗号化 (Encrypt system) を選択して、 /boot パーティション以外のすべてのパーティションを暗号化します。暗号化に関する詳細情報は、付録C ディスク暗号化 を参照してください。
自動パーティション設定で作成されたパーティションの確認と変更には、確認 (Review) オプションを選択します。確認 を選択したら、次 (Next) をクリックして進むと、anaconda で作成されたパーティションが表示されます。その状態が希望に沿わなければ、パーティションに変更を加えることができます。

重要

Red Hat Enterprise Linux ブートローダーが、別のブートローダーから チェーンロード するように設定するには、起動ドライブを手動で指定しなければなりません。 いずれかの自動パーティション設定オプションを選択している場合、 を クリックする前に 確認してパーティション設定レイアウトを変更 (Review and modify partitioning layout) を選択する必要があります。そうしないと正しい起動ドライブは指定できません。

重要

マルチパスおよび非マルチパスのストレージデバイスがあるシステムに Red Hat Enterprise Linux 6 をインストールする場合、インストーラーの自動パーティションのレイアウトは、マルチパスデバイスと非マルチパスデバイスを混在させたボリュームグループを作成する場合があります。これはマルチパスストレージの目的に反することになります。
そのため、自動パーティション設定の選択後に表示されるディスク選択画面ではマルチパスのみ、または非マルチパスデバイスのみのどちらかを選択することをお勧めします。別の方法として、カスタムのパーティションを選択することも可能です。
選択が終了したら をクリックして進みます。

9.14. ディスク暗号化用パスフレーズの選択

「システムを暗号化 (Encrypt System) 」 のオプションを選択していた場合、 インストーラーはシステムのパーティション暗号化に使用するパスフレーズを要求します。
パーティションは Linux 統一キーセットアップ (Linux Unified Key Setup) を 使用して暗号化できます。詳細情報は、付録C ディスク暗号化 を参照してください。
暗号化されたパーティション用のパスフレーズを入力

図9.39 暗号化されたパーティション用のパスフレーズを入力

パスフレーズを選択して、ダイアログボックスの2つのフィールド両方に記入します。このパスフレーズは システムが起動するたびに提供する必要があります。

警告

このパスフレーズを紛失してしまうと、暗号化したパーティションおよびそのパーティション上にあるデータは完全にアクセスできなくなります。紛失したパスフレーズを回収する手段はないため注意してください。
Red Hat Enterprise Linux でキックスタートインストールを実行する場合には、インストール中に 暗号化のパスフレーズを保存して、バックアップ用の暗号化パスフレーズを作成できます。 「パスフレーズの保存」「バックアップパスフレーズの作成と保存」 を参照してください。

9.15. カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更

4つの自動パーティション設定オプションの 1つを選択して、確認 (Review) を選択していない場合は、「パッケージグループの選択」 へ スキップします。
自動パーティション設定オプションの1つを選択し 確認 を選択している場合は、現在のパーティション設定を承認するか ( をクリックする)、パーティション設定画面で手動での修正ができます。
カスタムレイアウトを作成する選択をすると、インストールプログラムに対して Red Hat Enterprise Linux をインストールする場所を指定する必要があります。これは、Red Hat Enterprise Linux がインストールされることになる1つ、または複数のパーティション用のマウントポイントを定義することでなされます。この時点で、パーティションの作成/削除も必要になるかも知れません。

警告

使用している 64-bit x86 システムが BIOS の代わりに UEFI を使用する場合は、/boot パーティションを手動で作成する必要があります。このパーティションには ext3 ファイルシステムが必要です。パーティションの自動設定を選択する場合は、システムはブートしません。

重要

UEFI ファームウェアを使用しているシステムでは起動ドライブ (ブートローダーをインストールするディスク) に最低でも 50MB の大きさの特殊なパーティション (EFI システムパーティション) と /boot/efi というマウントポイントを作成する必要があります。
また、起動ドライブには GUID パーティションテーブル (GPT) のラベルを持たせなければなりません。既存のパーティションとマスターブートレコード (MBR) があるディスクを再利用したい場合にはディスクの再ラベル付けが必要になります。 このディスク上にあるデータは全て失われます。
グラフィカルインストーラーでディスクに GPT のラベルを付け直す場合は、 「ディスクパーティションの構成」 に戻って すべての領域を使用する など自動パーティション設定のオプションを選択します。パーティションのレイアウトをレビューまたは修正する のチェックボックスに印を付け をクリックします。次の画面で必要に応じて自動的に作成されたレイアウトの変更を行います。
MBR のラベルが付いたドライブを再利用する場合は必ず必要になる手順です。パーティション作成プロセスの開始時に カスタムレイアウトを作成する を選択するとそのディスクの再ラベル付けは行われないため先に進むことができなくなります。
まだパーティションの設定方法を決めていない場合は、付録A ディスクパーティションの概要「パーティション設定に関する推奨」 を参照してください。最低限でも、適切なサイズの root パーティションと、システムにある RAM の容量に対して適切なサイズのスワップパーティションが必要です。
anaconda は標準的なインストールのパーティション設定要求を処理できます。
x86、AMD64、および Intel 64 システムで パーティション設定

図9.40 x86、AMD64、および Intel 64 システムで パーティション設定

パーティション設定画面は2つのペインがあります。上のペインには、下のペインで選択されたハードドライブ、論理ボリューム、または RAID デバイスのグラフィカル表示が含まれます。
デバイスのグラフィカル表示の上部で、インストールプログラムで検出されたドライブの名前 (/dev/sdaLogVol00 など) 、そのサイズ (MB で) 、およびそのモデルが確認できます。
マウスを使って、 シングルクリックするとグラフィカル表示内の特定のフィールドを強調表示 します。ダブルクリックすると、既存パーティションの編集や、既存の空き領域にパーティションを 作成することができます。
下のペインには、前述のインストールプロセスで指摘されているようにインストール中に使用される予定の すべてのドライブ、論理ボリューム、および RAID デバイスの一覧が含まれています。「ストレージデバイスの割り当て」 を参照してください。
デバイスはタイプ別にグループ化されます。それぞれのデバイスタイプの横にある小さな三角マークをクリックしてそのタイプのデバイスの表示/非表示をします。
Anaconda は一覧にある各デバイスのいくつかの詳細事項を表示します。
デバイス (Device)
デバイス、論理ボリューム、またはパーティションの名前
サイズ (Size-MB)
デバイス、論理ボリューム、またはパーティションのサイズ (MBで)
マウントポイント/RAID/ボリューム (Mount Point/RAID/Volume)
マウントポイント。 パーティションがマウントされる場所 (ファイルシステム内の場所)、または RAID 名、または その一部となる論理ボリュームグループ
タイプ (Type)
パーティションのタイプ。パーティションが標準のパーティションの場合は、このフィールドはそのパーティション上のファイルシステム のタイプ (例えば、ext4) を表示します。標準パーティションでない場合は、パーティションが 物理ボリューム (LVM)か、 または ソフトウェア RAID の一部であるかを示します。
フォーマット (Format)
このコラム内のチェックマークはパーティションがインストール中にフォーマットされることを示します。
下のペインの下には4つのボタンがあります。 作成 (Create) 編集 (Edit) 削除 (Delete) 、および リセット (Reset) です。
上のペインのグラフィカル表示か、または下のペイン内の一覧をクリックすることにより、デバイスかパーティションを選択します。 それから、4つのボタンの1つをクリックして以下のアクションを操作します。
作成
新規のパーティション、論理ボリューム、またはソフトウェア RAID を作成します。
編集
既存のパーティション、論理ボリューム、またはソフトウェア RAID を変更します。Resize ボタンでは、パーティションは縮小できますが、拡大はできない点に注意してください。
削除
パーティション、論理ボリューム、またはソフトウェア RAID を削除します。
リセット
この画面で行ったすべての変更を元に戻します。

9.15.1. ストレージの作成

ストレージの作成 (Create Storage) ダイアログの使用で、新規のストレージパーティション、論理ボリューム、および ソフトウェア RAID の作成ができます。Anaconda はシステムに既に存在している、または システムに転送される設定になっているストレージに応じて利用可能や利用不可能となる オプションを提示します。
ストレージの作成

図9.41 ストレージの作成

オプションは以下のように、パーティションの作成 (Create Partition) ソフトウェア RAID の作成 (Create Software RAID) 、 および LVM の作成 (Create LVM) の下でグループに分けられています。

パーティションの作成

パーティションの追加 (Add Partition) のダイアログの詳細については 「パーティションの追加」 を参照してください。

ソフトウェア RAID の作成

詳細情報については、「ソフトウェア RAID の作成」 を参照してください。
  • RAID パーティション (RAID Partition) — 未割り当ての領域にパーティションを作成してソフトウェア RAID デバイスの 一部を形成します。ソフトウェア RAID デバイスを形成するには、2つ、またはそれ以上の RAID パーティションがシステム上で 利用可能でなければなりません。
  • RAID デバイス (RAID Device) — 2つ、またはそれ以上の RAID パーティションを組み合わせてソフトウェア RAID デバイスにします。このオプションを選択すると、作成する RAID デバイスのタイプ (RAID レベル) を指定することができます。このオプションは2つ、またはそれ以上の RAID パーティションがシステム上で使用できる時にのみ利用可能です。

LVM 論理ボリュームの作成

詳細情報については、「LVM 論理ボリュームの作成」 を参照してください。
  • LVM 物理ボリューム (LVM Physical Volume) — 未割り当ての領域に 物理ボリュームを作成します。
  • LVM ボリュームグループ (LVM Volume Group) — 1つまたはそれ以上の物理ボリュームから ボリュームグループ を 作成します。このオプションは少なくとも1つの物理ボリュームがシステム上で使用できる時にのみ利用可能です。
  • LVM 論理ボリューム (LVM Logical Volume) — ボリュームグループ上に 論理ボリューム を作成します。 このオプションは少なくとも1つのボリュームグループがシステム上で使用できる時にのみ利用可能です。

9.15.2. パーティションの追加

新規のパーティションを追加するには、作成 (Create) ボタンを選択します。そうするとダイアログボックス (図9.42「新規のパーティション作成」 を参照) が現れます。

注記

このインストール用に最低でも1つの、あるいはオプションとしてそれ以上のパーティションを 専用にする必要があります。詳細情報は、付録A ディスクパーティションの概要 を参照してください。
新規のパーティション作成

図9.42 新規のパーティション作成

  • マウントポイント (Mount Point) : パーティションのマウントポイントを入力します。例えば、このパーティションを root パーティションにする場合は / と入力します。/boot パーティションにする場合は、/boot と入力します。また、プルダウンメニューを使って、パーティションに適切なマウントポイントを選択することもできます。swap パーティションにはマウントポイントは設定しません。ファイルシステムタイプを swap にセットするだけで充分です。
  • ファイルシステムタイプ: プルダウンメニューを使用して、このパーティション用に 適切なファイルシステムタイプを選択します。ファイルシステムタイプに関する詳細情報については 「ファイルシステムタイプ」 を参照してください。
  • 選択可能なドライブ (Allowable Drives) : このフィールドには、システムにインストール済みのハードディスク一覧が表示されます。ハードディスクのボックスがハイライトされている場合は、そのハードディスク上に必要なパーティションを作成することができます。ボックスが選択 されていない 場合は、そのハードディスク上にパーティションは作成 できません。別のチェックボックス設定を使うと、anaconda で、必要な場所にパーティションを配置したり、または anaconda にパーティションの配置先を決定させることができます。
  • 容量 (Size - MB) : パーティションのサイズ (メガバイトで表示) を入力します。このフィールドの初期値は 200 MB になっているので注意してください。変更しないと、200 MB のパーティションが作成されます。
  • 追加容量オプション (Additional Size Options) : このパーティションを固定サイズにするか、一定サイズまでの「拡大」(使用可能なハードディスク領域をあるサイズまで埋める)を許すか、または使用可能なハードディスク領域の残りすべてを使用するかを選択します。
    指定限度 (MB) まで使用 (Fill all space up to (MB)) を選択した場合は、このオプションの右側のフィールドにサイズの制限を指定しなければなりません。この設定でハードディスク上に一定の空き領域が今後の使用のため確保されます。
  • 基本パーティションにする: 作成しているパーティションをハードドライブ上の最初の 4 つのパーティションにするかどうかを選択します。基本パーティションにしない場合は、論理 パーティションとして作成されます。詳細は 「パーティション内にさらにパーティションを設定する — 拡張パーティションの概要」 を参照してください。
  • 暗号化 (Encrypt) : ストレージデバイスが別のシステムに接続されている場合でも そこに保存されるデータがパスフレーズ無しではアクセスできないようにパーティションを暗号化するかどうかを選択します。ストレージデバイスの暗号化に関する情報については 付録C ディスク暗号化 を参照してください。このオプションを選択すると、インストーラーは パーティション設定をディスクに書き込む前にパスフレーズの提示を催促します。
  • OK : 希望の設定値の入力が終了し、パーティションの作成を実行するには OK ボタンを選択します。
  • 取り消し (Cancel) : パーティションを作成したくない場合は 取り消し ボタンを選択します。

9.15.2.1. ファイルシステムタイプ

Red Hat Enterprise Linux では、異なるパーティションタイプとファイルシステムの作成が可能です。利用可能な異なるパーティションタイプとファイルシステムの 簡単な説明とそれらの使用方法を以下に示します。

パーティションのタイプ

  • 標準のパーティション — 標準のパーティションはファイルシステム、 またはスワップ領域を含んでいるか、あるいはソフトウェア RAID か LVM 物理ボリュームのための コンテナを提供します。
  • swap — Swap パーティションは仮想メモリーのサポートに使用されます。つまり、システムが処理しているデータを格納する RAM が不足した場合に、データは swap パーティションに書き込まれます。詳細情報は Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド を参照してください。
  • software RAID — 2 つ以上のソフトウェア RAID パーティションを作成すると RAID デバイスを作成できます。RAID に関する詳細は Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド の 『RAID (Redundant Array of Independent Disks)』 の章を参照してください。
  • physical volume (LVM) — 単数、または複数の物理ボリューム (physical volume (LVM))パーティションを作成すると、LVM 論理ボリューム (logical volume) を作成できるようになります。LVM は物理ディスク使用時のパフォーマンスを向上させます。 LVM に関する詳細は、Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド を参照してください。

ファイルシステム

  • ext4 — ext4 ファイルシステムは ext3 ファイルシステムをベースにし、 いくつかの改善が加えられています。 より規模の大きいファイルシステムおよびファイルに対応するようになり、 またディスク領域の割り当てに要する時間が短縮され効率的になっています。 1 ディレクトリ内でのサブディレクトリの作成は無制限になり、 ファイルシステムのチェックが高速化、 またジャーナリング機能もさらに堅牢になっています。 ext4 ではファイルシステムのサイズが最大 16TB まで対応するようになります。 このファイルシステムはデフォルトで選択される推奨のファイルシステムとなります。

    注記

    user_xattracl のマウントオプションは、インストールシステムにより ext4 システム上に自動で設定されます。これらのオプションはそれぞれ、拡張属性とアクセス制御リストを有効にします。これらのオプションについての詳細情報は、Red Hat Enterprise Linux ストレージ管理ガイド を参照してください。
  • ext3 — ext3 ファイルシステムは ext2 ファイルシステムをベースにしているためジャーナリング機能という大きな利点を備えています。 ジャーナリング機能を使用すると、 ファイルシステムに対して fsck [3] を行なう必要がないためクラッシュ後のファイルシステムの復元に要する時間を短縮することができます。
  • ext2 — ext2 ファイルシステムは標準の Unix ファイルタイプ (通常のファイル、ディレクトリ、シンボリックリンクなど)に対応しています。最大 255 文字までの長いファイル名を割り当てる能力を提供します。
  • xfs — XFS は高度な拡張性を持つハイパフォーマンスのファイルシステムで、最大 16 exabyte(約 1600万 terabyte)までのファイルシステム、8 exabyte(約 800万 terabyte)までのファイル、および数千万のエントリーを持つディレクトリ構造に対応します。XFS はより迅速なクラッシュ回復を促進するメタデータジャーナリングをサポートします。XFS ファイルシステムではマウント中でアクティブな場合でもデフラグやサイズ変更が可能です。

    注記

    インストーラーで作成できる XFS パーティションの最大サイズは 100 TB です。
  • vfat — VFAT ファイルシステムは FAT ファイルシステムにある Microsoft Windows の長いファイル名に対応する Linux ファイルシステムです。
  • Btrfs — Btrfs は、ext2、 ext3、および ext4 のファイルシステムに 比較してより多くのファイル、より大きなファイル、そしてより大きなボリュームに対処して管理できるファイルシステムとして開発中のものです。Btrfs は エラーに対してファイルシステムの許容度を上げて、 エラー発生時にその検出と修復の機能を持つように設計されています。チェックサムを利用してデータとメタデータの有効性を確実にし、バックアップや修復で使用できるファイルシステムのスナップ ショットを維持します。
    Btrfs はまだ実験段階で開発中であるため、インストールプログラムはこれをデフォルトで提供するものではありません。ドライブ上に Btrfs パーティションを作成したい場合は、インストールプロセスで起動オプション btrfs を付けて開始しなければなりません。 その案内には 28章起動オプション を参照してください。

    警告

    Red Hat Enterprise Linux 6.9 は技術プレビューとして Btrfs を収納しており、 ユーザーがこのファイルシステムを実験できるようにしています。重要なファイルや 重要なシステム運用の基礎となるものを含むパーティションには Btrfs を選択 すべきではありません。

9.15.3. ソフトウェア RAID の作成

RAID (Redundant arrays of independent disks) は、複数のストレージデバイスを組み合わせることでパフォーマンスを向上し、一部の設定ではより強力なフォールトトレランスを実現するよう設計されています。各種 RAID の説明は Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド を参照してください。
RAID デバイスを作成するには、最初にソフトウェア RAID のパーティションを作成する必要があります。 2つ、またはそれ以上のソフトウェア RAID パーティションを作成したら、RAID ボタンを 選択してソフトウェア RAID パーティションを RAID デバイスに統合します。
RAID パーティション
このオプションを選択して、ソフトウェア RAID 用のパーティションを設定します。このオプションは、使用ディスクが RAID パーティションを含まない場合に利用可能な唯一の選択です。これは標準のパーティション追加時に出てくるダイアログと 同じものです。使用可能なオプションの説明には、「パーティションの追加」 を参照してください。 ファイルシステムタイプソフトウェア RAID にセットする必要が あることに注意してください。
ソフトウェア RAID パーティションの作成

図9.43 ソフトウェア RAID パーティションの作成

RAID デバイス
このオプションを選択して、2つ、またはそれ以上の既存のソフトウェア RAID パーティションから RAID デバイスを 構築します。このオプションは、2つ、またはそれ以上のソフトウェア RAID パーティションが設定済みである場合に 利用できます。
RAID デバイスを作成する

図9.44 RAID デバイスを作成する

標準のパーティション用のファイルシステムタイプを選択します。
Anaconda は自動的に RAID デバイス用の名前を提示しますが、ユーザーは手動で md0 から md15 までの名前を選択できます。
個別のストレージデバイス横のチェックボックスをクリックしてそのデバイスをこの RAID に対して 統合したり削除したりします。
RAID レベル とは、特定のタイプの RAID に相当するものです。以下のオプションから選択します。
  • RAID 0 — データを複数のストレージデバイス全体に分散させます。RAID レベル 0 は標準パーティションのパフォーマンスを向上させ、複数デバイスのストレージを 1 つの大規模な仮想デバイスにプールするために使用できます。RAID レベル 0 は冗長性がないため、アレイ内の 1 デバイスが故障するとアレイ全体が壊れます。RAID 0 には 2 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 1 — 1 つのストレージデバイスのデータを 1 つ以上の他のストレージデバイスにミラーします。アレイ内の追加のデバイスにより冗長性レベルが向上します。RAID 1 には 2 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 4 — データを複数のストレージデバイス全体に分散させますが、アレイ内の 1 デバイスを使用して、アレイ内のデバイスに障害が発生した場合にアレイを保護するパリティ情報を格納します。すべてのパリティ情報は 1 デバイスに格納されるため、このデバイスへのアクセスはアレイのパフォーマンスのボトルネックを生み出します。RAID 4 には 3 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 5 — データおよびパリティ情報を複数のストレージデバイス全体に分散させます。そのため、RAID レベル 5 は複数デバイス全体にデータを分散させるというパフォーマンスの優位性がある一方で、パリティ情報もアレイ全体に分散されているため RAID レベル 4 のパフォーマンスのボトルネックは存在しません。RAID 5 には 3 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 6 — RAID レベル 6 は RAID レベル 5 と似ていますが、1 セットのみのパリティデータを格納する代わりに、2 セットを格納します。RAID 6 には 4 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 10 — RAID レベル 10 はネストした RAID または ハイブリッド RAID です。RAID レベル 10 はストレージデバイスのミラーリングされたセットにデータを分散させることで構築されます。例えば、4 つの RAID パーティションから構築された RAID レベル 10 は、1 つのパーティションがもう 1 つのパーティションをミラーする 2 つのペアのパーティションで構成されています。次に、RAID レベル 0 のように、データはストレージデバイスの両方のペア全体に分散されます。RAID 10 には 4 つ以上の RAID パーティションが必要です。

9.15.4. LVM 論理ボリュームの作成

重要

LVM の初期セットアップはテキストモードインストールでは使用できません。ゼロから LVM 設定を作成するには、Alt+F2 を押して、別の仮想コンソールを起動し、lvm コマンドを実行します。テキストモードインストールに戻るには、Alt+F1 を押します。
LVM (Logical Volume Management) は背後にあるハードドライブや LUN のような物理ストレージ領域について、 簡単な論理表示を提示するものです。物理ストレージ上のパーティションは、ボリュームグループとして 一緒にグループ化されて 物理ボリュームとして表示されます。各ボリュームグループは複数の 論理ボリュームに分割されて、そのそれぞれが普通のディスクパーティションと同機能を持つことになります。その結果、LVM 論理ボリュームは複数の物理ディスクにまたがるパーティションとして機能します。
LVM についての詳細は、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』を参照してください。LVM はグラフィカルインストールのみで利用できることに注意してください。
LVM 物理ボリューム
このオプションを選択してパーティション、またはデバイスを LVM 物理ボリュームとして設定します。 このオプションは、使用するストレージがまだ LVM 物理ボリュームを含まない場合に使用できる 唯一の選択です。これは通常のパーティション追加時に出てくるダイアログと同じものです。 使用可能な オプションの説明には、「パーティションの追加」 を参照してください。ファイルシステムタイプLVM (physical volume )にセットされる必要があることに注意してください。
LVM 物理ボリュームの作成

図9.45 LVM 物理ボリュームの作成

LVM ボリュームグループの作成
このオプションを選択して、利用可能な LVM 物理ボリュームから LVM ボリュームグループの作成をするか、または ボリュームグループに既存の論理ボリュームを追加します。
LVM ボリュームグループの作成

図9.46 LVM ボリュームグループの作成

単数、または複数の物理ボリュームを1つのボリュームグループに割り当てるには、 先ず、ボリュームグループに名前を付けます。その後そのボリュームグループで使用 されることになる物理ボリュームを選択します。最後に、追加編集、および 削除 のオプションを使用して、 いずれかのボリュームグループで論理ボリュームを設定します。
ボリュームグループから物理ボリュームを削除することが出来ないことがあります。削除した場合、そのグループの論理ボリューム用に十分な領域を残すことができません。例えば、 8 GB の論理ボリュームを含んでいる2つの 5 GB の LVM 物理ボリュームパーティションで構成されたボリュームグループを例に取りましょう。構成要素となっている物理ボリュームのいずれかを削除すると、8 GB の論理ボリューム用にグループ内にたった 5 GB しか残らないため、インストーラーはそのような削除を許可しません。論理ボリュームの総サイズを適切に縮小した場合は、ボリュームグループから物理ボリュームを削除できる可能性があります。この例では、論理ボリュームのサイズを 4 GB に縮小すると、5 GB の物理ボリュームのいずれかを削除することが可能になります。
論理ボリュームの作成
このオプションを選択して、LVM 論理ボリュームの作成をします。通常のディスクパーティションのように マウントポイント、ファイルシステムタイプ、 およびサイズ (MB) を選択します。この論理ボリュームの名前を 選択してそれに所属するボリュームグループの指定もできます。
論理ボリュームの作成

図9.47 論理ボリュームの作成

9.15.5. パーティション設定に関する推奨

9.15.5.1. x86、 AMD64、 および Intel 64 のシステム

x86、 AMD64、 および Intel 64 のシステムには次のパーティションを作成することを推奨しています。
  • swap パーティション
  • /boot パーティション
  • / パーティション
  • home パーティション
  • /boot/efi パーティション (EFI システムパーティション) - UEFIファームウェアを搭載するシステムの場合のみ
  • swap パーティション (256 MB 以上) — swap パーティションは仮想メモリーをサポートします。つまり、システムが処理しているデータを格納する RAM が不足している場合、データは swap パーティションに書き込まれます。
    過去数年、推奨されるスワップ領域のサイズは、システムの RAM サイズとともに直線的に増加していました。しかし、最近のシステムのメモリーサイズは数百ギガバイトまで増加したため、現在ではシステムが必要なスワップ領域のサイズは、システムメモリーではなく、そのシステム上で実行しているメモリー負荷の関数であることが認識されています。
    以下の表には、ご使用のシステムの RAM 容量別に、システムがハイバネートするために十分なメモリーが不要な場合と必要な場合のスワップパーティションの推奨サイズをまとめています。推奨のスワップ領域はインストール中に自動的に確定されますが、ハイバネーションも可能にするには、カスタムパーティション分割の段階でスワップ領域の編集が必要となります。

    重要

    以下の表での推奨情報は、メモリーの容量が少ないシステム (1 GB 以下) で特に重要になります。システムに十分な swap 領域が割り当てられないと、安定性の問題や、インストールされたシステムが起動できない問題などが発生する原因となることがあります。

    表9.2 システムの推奨 swap 領域

    システムの RAM の容量推奨 swap 領域ハイバネートを許可する場合の推奨 swap 領域
    2GB 以下の RAMRAM 容量の 2 倍 RAM 容量の 3 倍
    2GB から 8GB の RAM RAM 容量と同じ RAM 容量の 2 倍
    8GB から 64GB の RAM 最低 4GBRAM 容量の 1.5 倍
    64GB 以上の RAM 最低 4GBハイバネートは推奨しません
    ご使用のシステムが上記の境界線上 (RAM が 2GB、 8GB または 64GB) になる場合、swap サイズやハイバネートへの対応を決める際は慎重に行なってください。システムリソースに余裕がある場合は、swap 領域を大きくするとパフォーマンスが向上することがあります。
    swap 領域を複数のストレージデバイスに分散させることでも swap のパフォーマンスが向上されます (特に高速ドライブやコントローラー、インターフェースを備えたシステムで効果があります)。

    注記

    Red Hat Enterprise Linux 6.0、6.1、および 6.2 向けに推奨されている swap サイズは、現在の推奨値とは異なります。現在の推奨値は、2012 年 6 月リリースの Red Hat Enterprise Linux 6.3 で初めて公開され、ハイバネート用の領域は考慮されていませんでした。Red Hat Enterprise Linux 6 の旧バージョンにおける自動インストールでは変更前の推奨値に基づいて swap 領域が生成されます。しかしながら、最適なパフォーマンスを目指す場合には、Red Hat Enterprise Linux 6.3 向けに発表されている新しい推奨値に基づいて swap サイズを手動で選択することをお勧めしています。
  • /boot/ パーティション (250 MB)

    /boot/ にマウントされているパーティションには、ブートストラッププロセス中に使用されたファイルと共に、オペレーティングシステムカーネル (システムが Red Hat Enterprise Linux をブートできるようにする) が含まれています。 ほとんどのユーザーには 250 MB の ブートパーティションで充分です。

    重要

    Red Hat Enterprise Linux 6.9 の /boot および / (root) パーティションで使用できるファイルシステムは ext2、ext3、ext4 (推奨) のみになります。これ以外、Btrfs、XFS、 VFAT などのファイルシステムは上記のパーティションには使用できません。/home など他のパーティションの場合は Btrfs や XFS (利用できる場合) などサポートされているファイルシステムを使用することができます。詳細は Red Hat カスタマーポータルの記載をご覧ください。( https://access.redhat.com/solutions/667273)

    警告

    通常、/boot パーティションはインストーラーが自動的に作成することに注意してください。ただし、/ (root) パーティションが 2 TB を超えるサイズでブートに (U)EFI が使用されている場合は、マシンを正常にブートするには 2 TB を超えない別個の /boot パーティションを作成する必要があります。

    注記

    ハードドライブが 1024 シリンダを超える場合(および、ご使用のシステムが 2 年以上前に製造されたものである場合)、/ (root) パーティションにハードドライブの残り領域すべてを使用するには /boot/ パーティションを作成する必要がある場合があります。

    注記

    RAID カードがある場合は、一部の BIOS が RAID カードからのブートをサポートしないことに注意してください。そのような場合には、別のハードドライブなどのような、RAID アレイの外部のパーティションに /boot/ パーティションを作成しなければなりません。
  • root パーティション (3.0 GB - 5.0 GB) — ここに「/」 (root ディレクトリ) があります。この設定では、すべてのファイルが (/boot に保存されるファイルを除く) この root パーティションにあります。
    3.0 GB のパーティションでは最小のインストールしかできません。5.0 GB の root パーティションならフルインストールしてすべてのパッケージグループを選択することができます。

    重要

    Red Hat Enterprise Linux 6.9 の /boot および / (root) パーティションで使用できるファイルシステムは ext2、ext3、ext4 (推奨) のみになります。これ以外、Btrfs、XFS、 VFAT などのファイルシステムは上記のパーティションには使用できません。/home など他のパーティションの場合は Btrfs や XFS (利用できる場合) などサポートされているファイルシステムを使用することができます。詳細は Red Hat カスタマーポータルの記載をご覧ください。( https://access.redhat.com/solutions/667273)

    重要

    / (または root) パーティションはディレクトリ構造の最上レベルになります。 /root ディレクトリ (スラッシュルートとも発音される) はシステム管理用ユーザーアカウントのホームディレクトリになります。
  • home パーティション (最小で 100 MB)

    システムデータとは別にユーザーデータを保管するには、ボリュームグループ内に/home ディレクトリ専用のパーティションを作成します。これにより、ユーザーデータのファイルを消去せずに Red Hat Enterprise Linux をアップグレード/再インストールできるようになります。

多くのシステムには、上記に記載した以外の最小限のパーティション以外のパーティションがあります。ご使用になるシステム特有のニーズに応じてパーティションを選択してください。詳細は、「パーティション設定に関するアドバイス」 を参照してください。
1つの大きな / パーティションではなく、 多くのパーティションを作成すると、アップグレードが楽になります。詳細情報は 「カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更」 内の Edit オプションの説明参照してください。
以下の表は、一覧表示されたディレクトリを含んでいるパーティション用の 最低限サイズをまとめています。これらの各ディレクトリのために個別の パーティションを作る必要はありません。 例えば、/foo を含んでいる パーティションが最低でも 500 MB でなければならず、個別の /foo パーティションを作成しない場合は、代わりに / (root) パーティションが最低でも 500 MB とすれば良いわけです。

表9.3 最低限パーティションサイズ

ディレクトリ最低限サイズ
/250 MB
/usr250 MB
/tmp50 MB
/var384 MB
/home100 MB
/boot250 MB

注記

余分な容量は割り当てず、すぐに必要となるパーティションのみにストレージ容量を割り当てるようにします。そうすることで、発生するニーズに応じて後でいつでも空きスペースを割り当てることが可能になります。ストレージ管理の柔軟な処理法について学ぶには、付録D LVM の理解 を参照してください。
自分のコンピューター用に最適なパーティション設定が不明な場合は、デフォルトの パーティションレイアウトを採用してください。
9.15.5.1.1. パーティション設定に関するアドバイス
最適なパーティションの設定はその Linux システムの使い方によって異なってきます。以下のヒントを参考にしてディスク領域の割り当てを行ってください。
  • 機密データを格納する可能性があるパーティションには暗号化を検討してください。パーティションを暗号化すると権限を持たない人は物理ストレージデバイスにはアクセスできても暗号化したパーティションにあるデータにはアクセスできなくなります。ほとんどの場合、少なくとも /home パーティションは暗号化してください。
  • システムにインストールされている各カーネルにより /boot パーティションには約 10 MB が必要になります。かなり多数となるカーネルをインストールする予定がない限り、/boot のパーティションサイズはデフォルトの 250 MB で十分でしょう。

    重要

    Red Hat Enterprise Linux 6.9 の /boot および / (root) パーティションで使用できるファイルシステムは ext2、ext3、ext4 (推奨) のみになります。これ以外、Btrfs、XFS、 VFAT などのファイルシステムは上記のパーティションには使用できません。/home など他のパーティションの場合は Btrfs や XFS (利用できる場合) などサポートされているファイルシステムを使用することができます。詳細は Red Hat カスタマーポータルの記載をご覧ください。( https://access.redhat.com/solutions/667273)
  • /var ディレクトリーには、Apache web サーバーなど複数のアプリケーションのコンテンツが収納されます。また、ダウンロードした更新パッケージの一時的な保存にも使用されます。/var ディレクトリーを持たせるパーティションには、ダウンロードした更新パッケージの一時的な保存や他のコンテンツの収納ができるよう十分な領域を確保してください。

    警告

    PackageKit 更新ソフトウェアは、更新済みのパッケージを デフォルトで /var/cache/yum/ にダウンロードします。パーティションを手動で設定する場合、独立した /var/ パーティションを作成して、そのパーティションがパッケージ更新のダウンロードのために充分な容量 (3.0 GB 以上) になるようにしてください。
  • Red Hat Enterprise Linux システムのソフトウェアコンテンツの大半は /usr ディレクトリーに収納されます。デフォルトのソフトウェアセットをインストールする場合は少なくとも 4 GB の領域を割り当ててください。ソフトウェア開発者の方、または Red Hat Enterprise Linux システムを使ってソフトウェア開発スキルを習得しようとしている方の場合は最低でもこの 2 倍の領域が必要になるかもしれません。
  • LVM ボリュームグループには未割り当ての部分を残すよう考慮してください。 領域に関する要件が変化した時、他のパーティションからデータを取り除きストレージに再割り当てをおこなうような作業をしたくない場合など、 この未割り当ての領域によって柔軟性を得ることができます。
  • サブディレクトリーを別々のパーティションに分離しておくと、現在のシステムに新規バージョンの Red Hat Enterprise Linux をインストールする際、そのサブディレクトリー内のコンテンツを保持することができます。例えば、/var/lib/mysql 内で MySQL データベースを実行する予定の場合には、このディレクトリー用のパーティションを別途に作成し、再インストールが必要な事態に備えることができます。
  • UEFI システムには EFI システムパーティションファイルシステムを使って 50 MB から 150MB の /boot/efi パーティションを作成してください。
新しい 80 GB のハードディスクと 1 GB の RAMを搭載しているシステムに設定できるパーティションの例を以下の表に示します。将来的な需要の増加を見込んでボリュームグループのうち未割り当ての領域を約 10 GB ほど残している点に注意してください。

注記

この設定はあくまで例であり、あらゆるユースケースに適しているわけではないことに注意してください。

例9.1 パーティション設定の例

表9.4 パーティション設定の例

パーティションサイズとタイプ
/boot250 MB の ext3 パーティション
swap2 GB の swap
LVM 物理ボリューム残りの領域、1 LVM ボリュームグループ
物理ボリュームはデフォルトのボリュームグループに割り当てられ、さらに以下のような 論理ボリュームに分割されています。

表9.5 パーティション設定の例: LVM 物理ボリューム

パーティションサイズとタイプ
/13 GB の ext4
/var4 GB の ext4
/home50 GB の ext4

9.16. ディスクへの変更の書き込み

インストーラーは選択したパーティション設定オプションを確認するように促します。変更をディスクに書き込む (Write changes to disk) をクリックして、インストーラーに対してハードドライブのパーティション設定を行い、Red Hat Enterprise Linux をインストールすることを許可します。
ストレージ設定のディスクへの書き込み

図9.48 ストレージ設定のディスクへの書き込み

次に進む場合は、変更をディスクに書き込む (Write changes to disk) をクリックします。

警告

インストールプロセスのこの時点まで、インストーラーはコンピューターに対して後にまで影響のある変更は行っていません。変更をディスクに書き込む (Write changes to disk) をクリックすると、インストーラーはハードドライブに領域を割り当て、この領域への Red Hat Enterprise Linux の転送を始めます。選択したパーティション設定オプションによって、この処理にはコンピューター上にあるデータの消去が含まれる場合があります。
この時点までに行った選択を訂正するには、戻る (Go back) をクリックします。完全にインストールを取り止めるのならば、コンピューターの電源を切ります。この時点でほとんどのコンピューターのスイッチをオフにするには、電源ボタンを数秒間押し続けます。
変更をディスクに書き込む (Write changes to disk) をクリックしたら、インストール処理が完了するまでそのままにします。処理が中断されたら (例えば、コンピューターの電源を切るかまたはリセットするか、または停電が発生する場合など)、Red Hat Enterprise Linux のインストール処理を再開して完了するか、または他のオペレーティングシステムをインストールするまで、コンピューターはおそらく使用できなくなります。

9.17. パッケージグループの選択

これでインストールに必要な選択がほとんど終了しました。デフォルトのソフトウェアパッケージをインストールするか、インストールするソフトウェアパッケージをカスタマイズします。
パッケージインストールデフォルト 画面が現われて、 Red Hat Enterprise Linux インストール用のデフォルトパッケージセットの詳細が表示されます。この画面はインストールする Red Hat Enterprise Linux のバージョンによって異ります。

重要

Red Hat Enterprise Linux をテキストモードでインストールする場合はパッケージを選択できません。インストーラーによって自動的にベースかコアいずれかのグループから パッケージが選択されます。インストール後システムが正しく動作するには十分なパッケージで、更新や新規のパッケージのインストールも問題なく行えます。パッケージ選択を変更する場合は、インストールを完了してから ソフトウェアの追加/削除 アプリケーションを使用して必要な変更を行います。
パッケージグループの選択

図9.49 パッケージグループの選択

デフォルトでは基本サーバー (Basic Server) としてシステムを導入する場合に適したソフトウェアの選択が読み込まれます。このインストールには グラフィカル環境が含まれていないため注意してください。別の目的に適したソフトウェアの選択を表示させるには、以下のオプションからいずれか該当するオプションのラジオボタンをクリックします。
基本サーバー (Basic Server)
サーバーで使用する場合の基本的な Red Hat Enterprise Linux インストールです。
データベースサーバー (Database Server)
MySQL および PostgreSQL のデータベースが提供されます。
Web サーバー (Web server)
Apache ウェブサーバーが提供されます。
Enterprise Identity サーバーのベース
アイデンティティーと認証のサーバーを作成するために必要な OpenLDAPIPA (Enterprise Identity Management) が提供されます。
仮想ホスト (Virtual Host)
仮想マシン用のホストを作成するための KVM仮想マシンマネージャー のツールが提供されます。
デスクトップ (Desktop)
OpenOffice.org 生産性スイート、 GIMP などのグラフィカルツール、マルチメディアアプリケーションなどが提供されます。
ソフトウェア開発ワークステーション (Software Development Workstation)
Red Hat Enterprise Linux システムでソフトウェアのコンパイルを行うために必要なツールが提供されます。
最低限 (Minimal)
Red Hat Enterprise Linux の稼働に必須となるパッケージのみが提供されます。目的がひとつのサーバーやデスクトップアプライアンス向けの基本的なパッケージのみが提供され、このようなインストールでのパフォーマンスと安全性を最大化します。

警告

最小限のインストールでは現在、デフォルトではファイアウォールの設定を行いません(iptables/ip6tables)。authconfigsystem-config-firewall-base のパッケージがこの選択に含まれていないためです。キックスタートファイルを使いこのパッケージをソフトウェア選択に追加するとこの問題に対処することができます。詳細については Red Hat カスタマーポータル をご覧ください。また、キックスタートファイルについては 32章キックスタートを使ったインストール を参照してください。
対処を講じなくてもインストールは正常に完了します。ただし、ファイアウォールは設定されないため安全性に問題が残ります。
現在選択されているパッケージ一覧のインストールを選択する場合は、「パッケージのインストール」 に進んでください。
別のソフトウェアセットを選択する場合は該当チェックボックスをクリックします。(図9.49「パッケージグループの選択」 参照)
パッケージセットをさらにカスタマイズするには、画面上で いますぐカスタマイズ (Customize now) オプションを選択します。次 (Next) をクリックすると、 パッケージグループの選択 (Package Group Selection) 画面に移動します。

9.17.1. 追加のリポジトリからのインストール

リポジトリ を追加で定義して、インストール中にシステムが利用できるソフトウェアを増やすことができます。リポジトリとは、ソフトウェアパッケージとそれらを記述する メタデータ を格納するネットワークの場所です。Red Hat Enterprise Linux で使用される多くのソフトウェアパッケージには、他のソフトウェアがインストールされている必要があります。インストーラーはメタデータを使用して、インストール用に選択するすべてのソフトウェアにそうした要件が満たされていることを確認します。
基本オプションには以下が含まれます。
  • High Availability リポジトリには、Red Hat High-availability Service Management コンポーネントを使用する高可用性クラスタリング (別名 フェールオーバークラスタリング) 用のパッケージが含まれています。
  • Load Balancer リポジトリには、Linux Virtual Server (LVS) を使用する負荷分散クラスタリングのためのパッケージが含まれています。
  • Red Hat Enterprise Linux リポジトリは自動的に選択されます。それには、Red Hat Enterprise Linux 6.9 としてリリースされたすべてのソフトウェア群と、リリース当時に最新であるバージョンの様々なソフトウェアも含まれています。
  • Resilient Storage リポジトリには、Red Hat グローバルファイルシステム (GFS) を使用するストレージクラスタリングのためのパッケージが含まれています。
Red Hat Enterprise Linux 6.9 でのクラスタリングの詳細情報は、『Red Hat Enterprise Linux 6.9 High Availability アドオンの概要』 を参照してください。こちら https://access.redhat.com/documentation/en-US/Red_Hat_Enterprise_Linux/6/html/High_Availability_Add-On_Overview/index.htm/ から入手できます。
ソフトウェアリポジトリの追加

図9.50 ソフトウェアリポジトリの追加

追加の リポジトリ のソフトウェアを含めるには、ソフトウェアリポジトリの追加 (Add additional software repositories) を選択して、リポジトリの場所を入力します。
既存のソフトウェアリポジトリの場所を編集するには、一覧からリポジトリを選択して、リポジトリの修正 (Modify repository) を選びます。
Red Hat Enterprise Linux DVD からなど、ネットワーク経由でないインストールの実行時にリポジトリ情報を変更する場合は、インストーラーによりネットワーク設定情報のプロンプトが表示されます。
ネットワークインターフェースの選択

図9.51 ネットワークインターフェースの選択

  1. ドロップダウンメニューからインターフェースを選択します。
  2. OK をクリックします。
AnacondaNetworkManager を開始し、インターフェースの設定が可能になります。
ネットワークの接続

図9.52 ネットワークの接続

NetworkManager の使用方法の詳細については、「ホスト名の設定」 を参照してください。
ソフトウェアリポジトリの追加 (Add additional software repositories) を選択すると、リポジトリの編集 (Edit repository) のダイアログが表示されます。リポジトリの名前 (Repository name) とその場所となる リポジトリの URL (Repository URL) を入力します。
ミラーの場所を特定すると、使用する URL を決定するために、repodata と呼ばれるディレクトリを 含む ミラーのディレクトリを探します。
追加リポジトリの情報を入力すると、インストーラーはネットワーク経由でパッケージメタデータを読み取ります。その後、特別にマークされているソフトウェアはパッケージグループを選択するシステムに含まれます。

警告

パッケージの選択画面で 戻る (Back) を選択すると、追加で入力したすべてのリポジトリのデータは失われます。これで、追加のリポジトリを効率よくキャンセルできます。現時点では、入力後に 1 つのリポジトリのみをキャンセルすることはできません。

9.17.2. ソフトウェア選択のカスタマイズ

注記

ご使用の Red Hat Enterprise Linux システムは、インストールプロセスの開始時に選択した言語を自動的にサポートします。新たな言語を含めるためには、言語 カテゴリからその目的の言語用のパッケージグループを選択します。
今すぐカスタマイズ (Customize now) を選択して、使用中の最終システム用のソフトウェアパッケージを 詳細に指定します。このオプションにより 「次 (Next) 」 が選択された時点でインストールプロセスが 追加のカスタマイズ画面を表示するようになります。
パッケージグループの詳細

図9.53 パッケージグループの詳細

Red Hat Enterprise Linux は収納されているソフトウェアを パッケージグループ に分類します。簡単に使用できるよう、パッケージ選択の画面はこれらのグループをカテゴリとして表示します。
機能に応じてコンポーネントを組み合わせてあるパッケージグループ(例えば、 X Window SystemEditors)、 個別のパッケージ、またはその混合を選択することができます。
あるカテゴリーのパッケージグループを表示するには、左側の一覧からその カテゴリーを選択します。右側の一覧は、現在選択してあるカテゴリーの パッケージグループを表示します。
インストール用にパッケージグループを指定するには、そのグループ横のチェックボックスを選択します。画面底辺にあるボックスには、強調表示されているパッケージグループの詳細が表示されます。グループのチェックボックスが選択されていないと、そのグループからのパッケージはどれもインストールされません。
パッケージグループを1つ選択すると、Red Hat Enterprise Linux は自動的にそのグループ用の基本的で必須の パッケージをインストールします。選択されたグループ内のインストールされるべきオプションパッケージを変更するには、 グループの説明の下にある オプションパッケージ (Optional Packages) ボタンを選択します。それから個別のパッケージ名の 横にあるチェックボックスを使用してその選択を変更します。
右側にあるパッケージ選択一覧内では、コンテキストメニューをショートカットとして使用してベースおよび必須のパッケージ、またはすべてのオプションパッケージを選択/選択解除することができます。
パッケージの選択一覧のコンテキストメニュー

図9.54 パッケージの選択一覧のコンテキストメニュー

目的とするパッケージの選択が終わったら、次 (Next) を選択して進みます。インストーラーは選択をチェックし、選択したソフトウェアを使うのに必要な追加のパッケージを自動的に追加します。パッケージの選択が終わったら、閉じる (Close) をクリックしてオプションパッケージ選択を保存し、メインのパッケージ選択画面に戻ります。
パッケージの選択は永続的ではありません。システムを起動した後に ソフトウェアの追加/削除を使用すると、新しいソフトウェアをインストールしたり、インストール済の パッケージを削除したりできます。このツールを使用するには、メインメニューから システム管理ソフトウェアの追加/削除 と選んで行きます。Red Hat Enterprise Linux ソフトウェア管理システムは、インストールディスクを使用するのではなく、ネットワークサーバーから最新のパッケージをダウンロードします。

9.17.2.1. 中核となるネットワークサービス

すべての Red Hat Enterprise Linux インストールには以下のネットワークサービスが含まれています。
  • syslog を介した中央化したロギング
  • SMTP (Simple Mail Transfer Protocol) 経由の電子メール
  • NFS (Network File System) 経由のネットワークファイル共有
  • SSH (Secure SHell) 経由のリモートアクセス
  • mDNS (multicast DNS) 経由のリソースのアドバタイズ
デフォルトのインストールは以下も提供します。
  • HTTP (HyperText Transfer Protocol) を介したネットワークファイル転送
  • CUPS (Common UNIX Printing System) を介した印刷
  • VNC (Virtual Network Computing) を介したリモートデスクトップアクセス
Red Hat Enterprise Linux システム上の一部の自動化したプロセスでは、電子メールサービスを使用して システム管理者にレポートとメッセージを送信します。デフォルトでは、電子メール、ロギング、および 印刷のサービスは他のシステムからの接続を許可しません。Red Hat Enterprise Linux は NFS 共有、HTTP、 および VNC のコンポーネントのサービスを有効にしない状態でインストールします。
インストールの後に Red Hat Enterprise Linux システムを設定することにより、電子メール、ファイル共有、ロギング、印刷、およびリモートデスクトップアクセスなどのサービスを装備することができます。SSH サービスはデフォルトでは有効になっています。さらに NFS 共有サービスを有効にしない状態でも他のシステム上のファイルにアクセスできるように NFS を使用できます。

9.18. x86、AMD64、および Intel 64 のブートローダーの設定

起動用メディアを使用せずにシステムを起動する場合、通常、ブートローダーをインストールする必要があります。ブートローダーは、コンピューターがスタートするときに最初に実行するソフトウェアプログラムです。読み込みを行ってから、オペレーティングシステムのカーネルソフトウェアに制御を渡す役割を果たします。このあと、カーネルにより残り全体のオペレーティングシステムが初期化されます。

重要

Red Hat Enterprise Linux をテキストモードでインストールする場合には、インストーラーがブートローダーを自動的に設定しますので、ユーザーはインストールプロセス中にブートローダーの設定をカスタマイズすることはできません。
デフォルトでインストールされている GRUB (GRand Unified Bootloader) は非常に強力なブートローダーです。GRUB は様々な無償のオペレーティングシステムをロードするだけでなく、チェーンロード (別のブートローダーをロードすることで、Windows などの対応していないオペレーティングシステムをロードするための仕組み) を使用したプロプライエタリのオペレーティングシステムもロードすることができます。開発の焦点が GRUB 2 へ移って以来、Red Hat Enterprise Linux 6 の GRUB バージョンは安定した旧バージョンで「GRUB Legacy」と呼ばれています。[4] Red Hat は、同梱するすべてのパッケージと同様に、Red Hat Enterprise Linux 6 に同梱する GRUB のバージョンの維持管理も継続して行います。

注記

GRUB メニューは、デュアルブートシステム以外ではデフォルトで非表示になります。システムのブート時に GRUB メニューを表示するには、カーネルがロードされる前に Shift キーを押し続けます (他にも機能するキーがありますが、Shift キーの使用が一番安全です)。
ブートローダーの設定

図9.55 ブートローダーの設定

コンピューターに他のオペレーティングシステムがないか、または他のオペレーティングシステムを完全に削除している場合、インストールプログラムは何の介入もなく、GRUB をブートローダーとしてインストールします。この場合は、「パッケージグループの選択」 に進むことができます。
システム上にはブートローダーがすでにインストールされている場合があります。オペレーティングシステムは独自のブートローダーをインストールしているか、またはサードパーティーのブートローダーがインストールされている場合があります。ご使用のブートローダーが Linux パーティションを認識しない場合は、Red Hat Enterprise Linux をブートできない可能性があります。その状況では Linux および他の多くの他のオペレーティングシステムのブート用に GRUB をブートローダーとして使用してください。この章にある説明に従って GRUB をインストールしてください。

警告

GRUB をインストールすると、既存のブートローダーが上書きされます。
デフォルトでは、インストールプログラムは GRUB を root ファイルシステム用のデバイスのマスターブートレコード( MBR)にインストールします。新規のブートローダーのインストールを拒否するには、/dev/sda へブートローダーをインストール を選択解除します。

警告

なんらかの理由で GRUB をインストールしない選択をする場合は、システムを直接起動できなくなりますので、他の起動手段(市販のブートローダーアプリケーションなど) を使う必要があります。このオプションは、システムを起動する別の方法があることを確認できる場合にのみ使用してください。
他のオペレーティングシステムがすでにインストールされている場合、Red Hat Enterprise Linux は自動的に検出し、GRUB がこれらを起動するように設定します。GRUB が他のオペレーティングシステムを検出しない場合は、それらのオペレーティングシステムを手動で設定することができます。
検出されたオペレーティングシステムの追加や、削除、または設定の変更を行うには、提供されるオプションを使用します。
追加
追加のオペレーティングシステムを GRUB に含めるには 追加 (Add) を選択します。
ドロップダウンリストから起動できるオペレーティングシステムを含むディスクパーティションを選択し、その項目にラベルを付けます。GRUB はブートメニューにこのラベルを表示します。
編集
GRUB 起動メニューの項目を変更するには、項目を選択してから 編集 (Edit) を選択します。
削除
GRUB 起動メニューから項目を削除するには、項目を選択してから 削除 (Delete) を選択します。
対象のブートパーティションの横にある デフォルト (Default) を選択してデフォルトでブートする OS を選択します。デフォルトのブートイメージを選択しないとインストールを先に進めることはできません。

注記

Label 欄には、必要な OS をブートするために、ブートプロンプトで入力すべきブートローダー名がテキストで一覧表示されます。
GRUB 起動画面をロードしたら、矢印キーを使用してブートラベルを選択するか、または編集するには e と入力します。選択したブートラベル用の設定ファイルにある項目一覧が表示されます。
ブートローダーのパスワードはサーバーへのアクセスが物理的に可能な環境においてセキュリティを高める役割を果たします。
ブートローダーをインストールする場合、システムを保護するためにパスワードを設定する必要があります。ブートローダーのパスワードがないと、そのシステムにアクセス可能なユーザーがシステムのセキュリティを侵害する恐れのあるオプションをカーネルに渡すことができることになります。ブートローダーのパスワードを設定すると、まずパスワードが入力されてからでないと標準以外の起動オプションを選択することができなくなります。ただし、それでも物理的にマシンにアクセスできる人は BIOS が対応している場合はフロッピーディスク、CD-ROM、または USB メディアから起動することができます。ブートローダーのパスワードを含むセキュリティプランでも、ブートの代替方法に対応している必要があります。

注記

使用するシステムが信頼できるユーザーのみを持つ場合や、コンソールアクセスが制御された状態で物理的に安全な場合は、GRUB パスワードは不要になる場合があります。ただし、信頼できないユーザーがそのコンピューターのキーボードとモニターに物理的にアクセスできる場合は、そのユーザーはシステムを再起動して GRUB にアクセスできるようになります。このようなケースではパスワードが保護になります。
システムのセキュリティを強化するためにブートローダーパスワードの使用を選択する場合、必ず ブートローダーパスワードを使用 (Use a boot loader password) とラベル付けしてあるチェックボックスを選択してください。
選択した後にパスワードを入力し、パスワードの確認を行います。
GRUB はパスワードを暗号化して保存します。そのため、その読み込みや復元はできません。ブートパスワードを忘れてしまった場合は、システムを通常の方法でブートして /boot/grub/grub.conf ファイル内のパスワードエントリーを変更します。ブートできない場合は、1 枚目の Red Hat Enterprise Linux インストールディスクの "rescue(レスキュー)" モードを使用すると、GRUB パスワードを再設定できます。
GRUB パスワードを実際に変更する必要がある場合は、grub-md5-crypt ユーティリティを使用します。このユーティリティの使用方法についての詳細は、ターミナル画面でコマンド man grub-md5-crypt を入力して該当するマニュアルページをお読みください。

重要

GRUB パスワードを選択する時点では、GRUB がシステムに接続してあるキーボードに関係なく、QWERTY キーボードレイアウトのみを認識することに注意してください。かなり異なるレイアウトのキーボードを使用している場合は、キーストロークが生み出す単語よりもそのキーストロークのパターンを記憶することが効果的だと言えます。
ドライブの順序変更やカーネルへオプションを渡すなどのより高度なブートローダーオプションを設定するには、次 (Next) をクリックする前に、高度なブートローダーオプションの設定 (Configure advanced boot loader options) を必ず選択してください。

9.18.1. 高度なブートローダーオプションの設定

インストールするブートローダーを選択した後は、そのブートローダーをインストールする場所も選択することができます。ブートローダーは次の 2 カ所のどちらかにインストールできます。
  • マスターブートレコード (MBR) — MBR で System Commander など別のオペレーティングシステムローダーを起動するようすでに設定されていない限り、BIOS ファームウェアを搭載しているシステムの場合はここがブートローダーの推奨インストール先になります。MBR はコンピューターの BIOS によって自動的に読み込まれるハードドライブ上の特殊な領域になります。また、ブートローダーが起動プロセスを制御できる最初のポイントです。MBR にブートローダーをインストールすると、マシンの起動時に GRUB によってブートプロンプトが表示されます。ここで Red Hat Enterprise Linux かブートローダーで起動するよう設定している他のオペレーティングシステムを起動します。
  • EFI システムのパーティション — UEFI ファームウェアを搭載しているシステムにはブートローダーをインストールするための特殊なパーティションが必要になります。このパーティションは efi タイプの物理的なパーティション (論理ボリューム以外) で少なくとも 50MB の大きさにしてください。推奨サイズは 200MB です。このパーティションを格納するドライブにはマスターブートレコードのラベルではなく GUID パーティションテーブル (GPT) のラベルを付ける必要があります。MBR があるドライブに Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合は、ドライブのラベルを付け直す必要があります。ラベル付けのプロセスでこのドライブ上のデータはすべて失われることになります。
  • ブートパーティションの最初のセクター— システムですでに別のブートローダーを使用している場合には、この場所を推奨します。この場合、その他のブートローダーがまず制御を受け取ります。次に、GRUB をスタートするようにそのブートローダーを設定することができます。次に GRUB が Red Hat Enterprise Linux を起動させます。

    注記

    GRUB を2番目のブートローダーとしてインストールする場合には、新規のカーネルをインストールしてそこからブートする時に使用する1 番目のブートローダーを再設定する必要があります。Microsoft Windows などのオペレーティングシステムのカーネルは同じ方法でブートしません。そのため、デュアルブートシステム上では ほとんどのユーザーは GRUB を 1番目のブートローダーとして使用します。
ブートローダーのインストール

図9.56 ブートローダーのインストール

注記

RAID カードを使用している場合、BIOS の種類の中には RAID カードからの起動に対応しないものがあることに注意してください。こうした場合、これらのブートローダーは RAID アレイの MBR 上にインストール しない でください。ブートローダーは /boot/ パーティションが作成されたのと同じドライブの MBR にインストールしなければなりません。
システムが Red Hat Enterprise Linux のみを使用する場合は、MBR を選択します。
ドライブの順を変更したい場合、または、BIOS が正しいドライブ順で動作しない場合は ドライブ順を変更 (Change Drive Order) ボタンをクリックします。複数の SCSI アダプターや SCSI と IDE のアダプターを使用していて SCSI デバイスから起動したい時に、ドライブ順の変更が役に立ちます。

注記

ハードドライブのパーティションを設定する際は、古いシステムの BIOS にはハードドライブの 1024 シリンダを超えてアクセスすることができないものがあることに留意してください。このような場合、Linux をブートするために、ハードドライブの 1024 シリンダまでに /boot Linux パーティションの十分な領域を残しておいてください。その他の Linux パーティションは 1024 シリンダ以降でも構いません。
parted では、1024 シリンダは 528 MB になります。詳細については以下を参照してください。
http://www.pcguide.com/ref/hdd/bios/sizeMB504-c.html

9.18.2. レスキューモード

レスキューモードは、システムのハードドライブから起動せずに、全面的に起動用メディアまたは他の起動方法で小規模の Red Hat Enterprise Linux 環境を起動する機能を提供します。Red Hat Enterprise Linux を完全に稼動させることができず、システムのハードドライブにあるファイルにアクセスができないことがあるかもしれません。レスキューモードを使用すると、実際にはそのハードドライブから Red Hat Enterprise Linux を稼動させることができなくても、システムのハードドライブに保存しているファイルにアクセスすることができます。レスキューモードを使用する必要がある場合は、次の方法を試してください。
  • CD、DVD、USB、または PXE などのインストールメディアから x86、AMD64、または Intel 64 のシステムをブートしてから、インストールブートプロンプトで linux rescue と入力します。レスキューモードの詳細については 36章基本的なシステムの復元 を参照してください。
詳細情報は『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』を参照してください。

9.18.3. 代わりのブートローダー

GRUB は Red Hat Enterprise Linux のデフォルトのブートローダーですが、これが唯一の選択肢ではありません。GRUB に対して各種のオープンソースと商用の代替品が Red Hat Enterprise Linux のブートに使用可能です。それには、LILOSYSLINUX、および Acronis Disk Director Suite が含まれます。

重要

Red Hat では、サードパーティー製のブートローダーに対するカスタマーサポートは提供していません。

9.19. パッケージのインストール

この段階では、すべてのパッケージがインストールされるまで、他に操作することはありません。パッケージのインストールに要する時間は選択しているパッケージの数やコンピューターの速度により異なります。
利用可能なリソースに応じて、インストール用に選択したパッケージの依存関係を インストーラーが解決する間に以下のような進捗バーが表示されます。
インストールの開始

図9.57 インストールの開始

Red Hat Enterprise Linux は選択したパッケージをシステムに書き込む時にインストールの 進捗を画面上で報告します。
パッケージの完了

図9.58 パッケージの完了

インストールの完全なログはシステムの再起動後に参照用に /root/install.log で見ることができます。
インストールが完了したら、再起動 (Reboot) を選択してコンピューターを再起動してください。Red Hat Enterprise Linux はコンピューターを再起動する前に、 ロードされているディスクを取り出します。

9.20. インストールの完了

おめでとうございます。Red Hat Enterprise Linux のインストールが完了しました。
インストールプログラムがシステムの再起動の準備を要求してきます。インストール メディアが再起動時に自動的に出てこない場合は、それを取り出すことを忘れないでください。
コンピューターの通常の電源投入後に、Red Hat Enterprise Linux がロードされて開始します。 デフォルトでは、開始プロセスは進捗バーを表示しているグラフィカル画面の裏に隠れています。最終的に login: プロンプト、あるいは GUI ログイン画面 (X Window System をインストールしていて X の自動起動を選択している場合) が表示されます。
初めて Red Hat Enterprise Linux システムをランレベル 5 (グラフィカルランレベル) で開始すると、 FirstBoot ツールが表示され、Red Hat Enterprise Linux の 設定を順番にガイドしていきます。このツールを使用すると、システム時計と日付の設定、ソフトウェアのインストール、Red Hat Network へマシンの登録、その他が出来るようになります。 FirstBoot は 最初に使用環境を設定する為、Red Hat Enterprise Linux システムを 素早く使用する準備ができます。
34章Firstboot は、設定プロセスについて、順を追って説明します。


[2] root パスワードとは、Red Hat Enterprise Linux システムの管理用パスワードです。システム管理に必要な時にのみ root としてログインすることをお勧めします。root アカウントは通常のユーザーアカウントに課された制約を受けないため、root として行う変更は使用しているシステム全体に影響を及ぼす可能性があります。
[3] fsck アプリケーションは、 ファイルシステムのメタデータの整合性をチェックし、 オプションで単一または複数の Linux ファイルシステムの修復を行なう目的で使用されます。

第10章 Intel または AMD システムでのインストールに関するトラブルシューティング

本セクションでは、いくつかの一般的な問題とそれらの解決方法について説明します。
デバッグの目的で、anaconda はインストールアクションを /tmp ディレクトリ内のファイルにログを記録します。これらのファイルには以下が含まれます。
/tmp/anaconda.log
一般的な anaconda メッセージ
/tmp/program.log
anaconda が実行するすべての外部プログラム
/tmp/storage.log
ストレージモジュールの詳細情報
/tmp/yum.log
yum パッケージインストールのメッセージ
/tmp/syslog
ハードウェア関連のシステムメッセージ
インストールが失敗すると、これらのファイルからのメッセージは /tmp/anaconda-tb-identifier に統合されます。ここで、identifier はランダム文字列になります。
上記のファイルすべてはインストーラーの ramdisk 内に存在しているため、消失する可能性があります。永続コピーを作成するには、インストールイメージ上で scp を使用して、これらのファイルをネットワーク上の別のシステムにコピーします (順序はこの逆にはなりません)。

10.1. Red Hat Enterprise Linux を起動できない

10.1.1. RAID カードから起動できない

インストールを実行してシステムを正しく起動できない場合は、再インストールを試みてパーティションの構成を変える必要があるかもしれません。
BIOS には RAID カードからの起動に対応しない種類があります。インストールの最後でテキストベースの画面にブートローダーのプロンプト (GRUB: など) が表示され、カーソルが点滅するだけの状態になることがあります。このような場合はシステムのパーティションを再構成しなければなりません。
自動または手動のパーティション設定のいずれを選択した場合でも、/boot パーティションは個別のハードドライブなど RAID アレイの外側にインストールしてください。内蔵ハードドライブは問題のある RAID カードでのパーティション作成に必要になります。
また、ブートローダー (GRUB または LILO) も RAID アレイの外側にあるドライブの MBR にインストールする必要があります。/boot/ パーティションを持たせるドライブと同じドライブにしてください。
変更を終えるとインストールを終了してシステムを正常に起動できるようになります。

10.1.2. シグナル 11 のエラーが表示される

シグナル 11 エラー (セグメンテーション障害 としても知られる) は、割り当てられていないメモリーロケーションにプログラムがアクセスしたことを意味します。シグナル 11 エラーの原因は、インストールされているいずれかのソフトウェアプログラムのバグか、または不良のハードウェアにある場合があります。
インストール時に致命的なシグナル 11 エラーが生じた場合、それはおそらくシステムのバス内のメモリーのハードウェアエラーである可能性があります。他のオペレーティングシステムと同様に、Red Hat Enterprise Linux は自らの要求をシステムのハードウェアに課します。これらのハードウェアの一部は 他の OS では正しく機能しても、これらの要求に対応できないことがあります。
最新のインストール更新とイメージがあることを確認してください。オンライン errata で新しいバージョンが入手できるかどうか調べてください。最新のイメージを使用してもまだ失敗する場合は、それはハードウェアに関連した問題である可能性があります。一般的にはこれらのエラーはメモリーまたは CPU キャッシュ内にあるものです。システムがサポートする場合は、BIOS 内で CPU キャッシュをオフにするとこのエラーが解決することもあります。またマザーボードスロット内のメモリーを入れ換えて、問題がスロットか、またはメモリー内にあるのかを確認してみることもできます。
もう 1 つのオプションは、インストール用 DVD のメディアチェックを実行することです。Anaconda インストールプログラムには、インストールメディアの整合性をテストする機能があります。これは、DVD、ハードドライブ ISO、および NFS ISO などのインストールメソッドで機能します。Red Hat では、実際にインストールを開始する前、およびインストール関連のバグを報告する前にすべてのインストールメディアをテストすることを推奨しています。(多くの報告されたバグは実際には DVD の焼き込みの不備が原因です)。このテストを使用するには、boot: または yaboot: プロンプトで以下のコマンドを入力します。
linux mediacheck
シグナル 11 エラーに関しての詳細は以下のサイトをご覧ください。
http://www.bitwizard.nl/sig11/

10.1.3. 起動初期の問題を診断する

GRUB 起動メニューは正しく表示されるのにシステムの起動には失敗するような場合には ブートコンソール が役に立つ場合があります。ブートコンソール内のメッセージからは現在のカーネルバージョン、起動メニューからカーネルに渡されたコマンドラインパラメーター、現在のカーネルに対して有効にされているハードウェアサポート、物理メモリーマップ、その他問題の原因を追求するのに役立つ可能性のある情報を得ることができます。
ブートコンソールを有効にするには、GRUB 起動メニューのエントリーを選択し e を押して起動オプションの編集を行います。kernel (linux の場合もある) で始まる行に以下を追加します。
  • BIOS ファームウェアのシステムの場合は earlyprintk=vga,keep を追加します。ブートコンソールメッセージがシステムのディスプレイに表示されるはずです。
  • UEFI ファームウェアのシステムの場合は earlyprintk=efi,keep を追加します。ブートコンソールメッセージが EFI フレームバッファに表示されるはずです。
また、他のメッセージは表示させずブートコンソールからのメッセージのみを表示するよう quiet オプションを追加することもできます (まだ使用していない場合)。

注記

BIOS および UEFI 用の earlyprintk オプションもカーネルの /boot/config-version ファイルで有効になっていなければなりません。CONFIG_EARLY_PRINTK=CONFIG_EARLY_PRINTK_EFI= のオプションの値は y に設定されている必要があります。このオプションはデフォルトでは有効になっています。無効にしていた場合にはレスキューモードで /boot パーティションをマウントし、設定ファイルを編集してオプションを再度有効にする必要があるかもしれません。

10.2. インストール開始時の問題

10.2.1. グラフィカルインストールでの起動に関する問題

一部のビデオカードには、グラフィカルインストールプログラムでの起動に問題があるものがあります。インストールプログラムはデフォルト設定で実行できない場合、低解像度モードでの実行を試行します。それでも失敗する場合はテキストモードでの実行を試行します。
考えられる解決策のひとつとして、インストール中は基本のビデオドライバーしか使用しない方法です。起動メニューで Install system with basic video driver を選択するか、ブートプロンプトで xdriver=vesa 起動オプションを使用します。または、resolution= 起動オプションを使って特定の解像度の使用をインストーラーに強制することもできます。ノート型パソコンユーザーにはこの方法が一番役に立つでしょう。別の解決策として driver= オプションを使ってビデオカード用にロードされるドライバーを指定する方法です。この方法で解決した場合はインストーラーによるビデオカードの自動検出が失敗していますのでバグとして報告してください。起動オプションについては 28章起動オプション を参照してください。

注記

フレームバッファのサポートを無効にしてインストールプログラムのテキストモードでの実行を許可する場合は nofb 起動オプションを使用してみてください。このコマンドは画面の読み込みを行うハードウェアによるアクセスに必要となる場合があります。

10.3. インストール中の問題

10.3.1. No devices found to install Red Hat Enterprise Linux (Red Hat Enterprise Linux のインストール先となるデバイスがありません) というエラーメッセージ

No devices found to install Red Hat Enterprise Linux (Red Hat Enterprise Linux のインストール先となるデバイスがありません) というエラーメッセージが出た場合は、インストールプログラムが認識できない SCSI コントローラーがある可能性があります。
ハードウェア販売会社の Web サイトを参照し、この問題を解決するためのドライバー更新が入手できるかを確認してください。ドライバー更新に関する一般的な情報については、6章Intel および AMD システム上でのインストール時のドライバーの更新 を参照してください。
以下のオンラインサイトにある 『Red Hat ハードウェア互換性リスト』 も参照できます。

10.3.2. トレースバックメッセージの保存

グラフィカルインストールプロセス時に anaconda でエラーが発生した場合には、クラッシュレポートのダイアログボックスが表示されます。
クラッシュレポートのダイアログボックス

図10.1 クラッシュレポートのダイアログボックス

詳細
エラーの詳細を表示
クラッシュの詳細

図10.2 クラッシュの詳細

保存
エラーの詳細をローカルまたはリモートで保存
終了
インストールプロセスを終了
メインダイアログから 保存 (Save) を選択すると、以下のようなオプションから選択することができます。
レポーターの選択

図10.3 レポーターの選択

ロガー
エラーの詳細をローカルハードドライブの指定の場所にログファイルとして保存します。
Red Hat カスタマーサポート
カスタマーサポートにクラッシュレポートを送信し、サポートを要請します。
レポートアップローダー
圧縮版のクラッシュレポートを Bugzilla または任意の URL にアップロードします。
レポートを送信する前に、Preferences (設定) をクリックして送信を指定するか、または認証の詳細情報を提供します。設定する必要のある報告メソッドを選択して Configure Event (イベント設定) をクリックします。
レポーターの設定

図10.4 レポーターの設定

ロガー
ログファイルのパスとファイル名を指定します。既存のログファイルを追加する場合には、Append (追記する) にチェックマークを付けます。
ログファイルのローカルパスの指定

図10.5 ログファイルのローカルパスの指定

Red Hat カスタマーサポート
レポートがカスタマーサポートに送信されて自分のアカウントにリンクされるようにするために、Red Hat Network のユーザー名とパスワードを入力します。URL は自動入力され、Verify SSL (SSL を照合する) のオプションはデフォルトでチェックマークが付けられます。
Red Hat Network の認証詳細情報の入力

図10.6 Red Hat Network の認証詳細情報の入力

レポートアップローダー
圧縮版のクラッシュレポートのアップロード先 URL を指定します。
クラッシュレポートのアップロード先 URL の入力

図10.7 クラッシュレポートのアップロード先 URL の入力

Bugzilla
クラッシュレポートを使用して Red Hat のバグ追跡システムにバグ報告を提出するには、Bugzilla のユーザー名とパスワードを入力します。URL は自動入力され、Verify SSL (SSL を照合する) のオプションにはデフォルトでチェックマークが付けられます。
Bugzilla の認証詳細情報の入力

図10.8 Bugzilla の認証詳細情報の入力

設定内容の入力が完了したら、OK をクリックしてレポーター選択ダイアログに戻ります。問題を報告する方法を選択し、Forward (進む) をクリックします。
報告データの確認

図10.9 報告データの確認

報告の対象とする問題にチェックマークを付けたり、報告の対象外とする問題からチェックマークを外したりすることによって、レポートをカスタマイズすることができます。完了したら、Apply (適用) をクリックします。
報告中のレポート

図10.10 報告中のレポート

この画面には、ログの送信や保存におけるエラーを含む、レポートの結果が表示されます。Forward (進む) をクリックして次に進みます。
報告終了

図10.11 報告終了

レポートが完了しました。Forward (進む) をクリックしてレポート選択ダイアログに戻り、別のレポートを作成することができます。またはレポーティングユーティリティを終了するには Close (閉じる) をクリックしてから Exit (終了) をクリックし、インストールプロセスを閉じます。

10.3.3. パーティションテーブルに関する問題

インストールの ディスクパーティション設定 (「ディスクパーティションの構成」) の段階の後に次のような内容のエラーが出た場合
The partition table on device hda was unreadable. To create new partitions it must be initialized, causing the loss of ALL DATA on this drive. (デバイス hda 上のパーティション表を読み込めません。新規のパーティションを作成するには 初期化する必要がありますが、このドライブ上のすべてのデータを喪失することになります。)
そのドライブにはパーティションテーブルがないか、またはそのドライブにあるパーティションテーブルはインストールプログラムで使用しているパーティション設定ソフトウェアで認識できない可能性があります。
EZ-BIOS などのプログラムを使用しているユーザーが、データを喪失後回復できないという様な問題を経験しています (インストール開始前にデータをバックアップしなかったと思われます)。
実行しているインストールのタイプに関係なく、システム上の既存データのバックアップは必ず作成してください。

10.3.4. 未使用領域の使用

swap/ (root) のパーティションを作成し、残った領域を root として使う選択をした際に、ハードディスクドライブに未使用の領域が残る場合があります。
ご使用のハードディスクが 1024 シリンダを超える場合、そのハードディスクの残りの領域すべてを / (root) として使用するには、/boot パーティションを作成する必要があります。

10.3.5. 「drive must have a GPT disk label (ドライブには GPT ディスクラベルを付けてください)」のエラーメッセージ

EFI システムを搭載しているシステムに Red Hat Enterprise Linux をインストールして既存のパーティションレイアウトを持つディスクを起動ドライブ (ブートローダーをインストールするドライブ) として使用すると、カスタムのパーティション設定をしている際に次のようなエラーメッセージが表示される場合があります。
sda must have a GPT disk label (sda には GPT ディスクラベルを付けてください)
UEFI システムが GUID パーティションテーブル (GPT) のラベルを必要としているにも関わらず起動ドライブ (この場合sda ) にマスターブートレコード (MBR) のラベルが付いているとこのようなエラーメッセージが表示されます。MBR のラベルが付いたドライブ上では既存のパーティションレイアウトが使用できないためディスクのラベルを付け直す必要があります。つまり、新しいパーティションレイアウトを作成する必要があるため、既存のデータは全て失われます。
この問題を回避するにはパーティション設定のストラテジーを選択した画面に戻ります。カスタムパーティション設定 以外 のオプションを選択します(すべての領域を使用する など)。 パーティションのレイアウトをレビューまたは修正する のチェックボックスに印を付け をクリックします。
次の画面で自動作成されたレイアウトをニーズに合うよう修正します。修正が終わり をクリックすると、Anaconda によりそのレイアウトが使用され自動的にドライブラベルの付け直しが行われます。
キックスタートファイルを使用する、またはインストール開始前に別のシステムでディスクラベルの付け直しを行うことでこの問題を解決することもできます。詳細は 「UEFI のシステムで MBR のディスクドライブを使用する」 を参照してください。また、MBR および GPT については 「パーティション: 1 つのドライブを複数ドライブにする」 を参照してください。

10.3.6. その他のパーティション作成の問題

パーティションを手動で作成する際、次の画面へ移動できない場合は、おそらくインストールを継続するのに必要なパーティションをすべて作成していないことが考えられます。
最低必要条件として次のパーティションがあることを確認してください。
  • / (root) パーティション
  • タイプ swap の <swap> パーティション
詳細は、「パーティション設定に関する推奨」 を参照してください。

注記

パーティションのタイプを swap と定義する場合、マウントポイントは割り当てません。Anaconda がマウントポイントを自動的に割り当てます。

10.4. インストール後の問題

10.4.1. x86 ベースのシステムでグラフィカルな GRUB 画面に問題がある

GRUB に問題がある場合には、グラフィカルな起動画面を無効にする必要があるかもしれません。無効にするには、root ユーザーになり /boot/grub/grub.conf ファイルを編集します。
grub.conf ファイル内で、splashimage で始まる行の先頭に # を挿入してコメントアウトします。
Enter を押して編集モードを終了します。
ブートローダーの画面に戻ったら、b と入力してシステムを起動します。
再起動すると、grub.conf ファイルが再度読み込まれて変更が反映されます。
grub.conf ファイルの上記の行でコメント解除、またはその行を追加することにより、グラフィカルブートを再度有効にできます。

10.4.2. グラフィカル環境へのブート

X Window System をインストールしているものの、システムにログインしてもグラフィカルデスクトップ環境が表示されない場合、コマンド startx を使用することで X Window System のグラフィカルインターフェースを開始することができます。
このコマンドを入力して、Enter を押すと、グラフィカルなデスクトップ環境が表示されます。
ただし、これは一度限りの修正であり、以後のログイン手順は変更されないことに注意してください。
グラフィカルログイン画面にログインできるようにシステムを設定するには、/etc/inittab ファイル内にあるランレベルセクションの一桁の数字のみを変更してこのファイルを編集する必要があります。この編集作業が終了したら、コンピューターを再起動します。次回のログイン時にグラフィカルログインのプロンプトが出されます。
シェルプロンプトを開きます。ユーザーアカウントで操作している場合は、su コマンドを入力して root になります。
次に、以下を入力して gedit でファイルを編集します。
gedit /etc/inittab
ファイル /etc/inittab が開きます。最初の画面に、以下のようなファイルのセクションが表示されます。
# Default runlevel. The runlevels used are: 
#   0 - halt (Do NOT set initdefault to this) 
#   1 - Single user mode 
#   2 - Multiuser, without NFS (The same as 3, if you do not have networking) 
#   3 - Full multiuser mode 
#   4 - unused 
#   5 - X11 
#   6 - reboot (Do NOT set initdefault to this) 
#
id:3:initdefault:
コンソールからグラフィカルログインに変更するには、id:3:initdefault: の行にある数字を 3 から 5 に変更します。

警告

デフォルトのランレベルの数字 のみ3 から 5 に変更してください。
変更した行は以下のようになります。
id:5:initdefault:
変更に間違いがなければ、Ctrl+Q キーの組み合わせを使ってファイルを保存し、終了します。次に、ウィンドウが表示されて変更を保存するかを聞かれます。保存 (Save) をクリックします。
次回にシステムを再起動してログインする時に、グラフィカルログインのプロンプトが出されます。

10.4.3. X Window System (GUI) に関する問題

X (X Window System)の起動に問題がある場合、X Window System がインストールの実行中にインストールされていない可能性があります。
X Window System が必要な場合は、Red Hat Enterprise Linux インストールメディアからそのパッケージをインストールするか、またはアップグレードを実行します。
アップグレードを選択する場合は、X Window System パッケージを選択し、アップグレードパッケージを選択する過程で GNOME か KDE のどちらか、またはその両方を選択します。
デスクトップ環境のインストール方法の詳細については、「グラフィカルログインへの切り替え」を参照してください。

10.4.4. X サーバーのクラッシュと root 以外のユーザーに関する問題

どのユーザーがログインしても X サーバーがクラッシュしてしまうという問題がある場合、ファイルシステムがいっぱいになっている (または、ハードドライブの使用可能な領域が不足している) 可能性があります。
これが現在起きている問題であるかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
df -h
df コマンドはいっぱいになっているパーティションがどれかを診断するのに役立ちます。df および利用できるオプション(この例に使われている -h オプションなど) の説明については、シェルプロンプトで man df と入力して df の man ページを参照します。
ファイルシステムがいっぱいである場合、そのパーティションのインジケーターが 100% か 90% または 95% 以上になっているはずです。/home//tmp/ パーティションはユーザーのファイルですぐに満杯になってしまうことがあります。そのパーティションにスペースを作るには、古いファイルを削除します。ディスク領域をある程度解放した後に、前回失敗したユーザーとして X の実行を試みます。

10.4.5. ログイン時の問題

firstboot 画面でユーザーアカウントを作成していなかった場合、Ctrl+Alt+F2 を押してコンソールに切り替え、root としてログインし、root に割り当てられたパスワードを使用します。
root のパスワードを忘れた場合は、システムを linux single として起動します。
x86 ベースのシステムを使用していて GRUB がインストールされているブートローダーである場合、GRUB の起動画面がロードされた時点で、編集のために e と入力します。選択しているブートラベルの設定ファイルの項目リストが表示されます。
kernel で始まる行を選択し、このブートエントリーを編集するために e と入力します。
kernel 行の最後に以下を入力します。
single
Enter を押して、編集モードを終了します。
ブートローダーの画面に戻ったら、b と入力してシステムを起動します。
シングルユーザーモードで起動して、# プロンプトにアクセスできるようになったら、passwd root を入力してください。これにより、ユーザーが root 用の新しいパスワードを入力できるようになります。その後に shutdown -r now と入力すると、新しい root パスワードでシステムを再起動できるようになります。
ユーザーアカウントのパスワードを忘れた場合は、root として操作する必要があります。root になるには、su - と入力した後にプロンプトの要求に応じて root パスワードを入力します。次に passwd <ユーザー名> を入力してください。これで指定されたユーザーアカウントの新しいパスワードを入力し直すことがきます。
グラフィカルログイン画面が表示されない場合は、ハードウェアに互換性の問題があるかどうかについてチェックしてください。『ハードウェア互換性リスト(Hardware Compatibility List)』 は以下にあります。
https://hardware.redhat.com/

10.4.6. RAM が認識されない

カーネルが一部のメモリー (RAM) しか認識しないこともあります。これは cat /proc/meminfo コマンドで確認することができます。
表示されている値がシステム内の RAM の数値と同じであることを確認してください。数値が異なる場合は、次の行を /boot/grub/grub.conf に追加します。
mem=xxM
xx の部分は実際の RAM のメガバイト数を入力します。
/boot/grub/grub.conf で、上記のサンプルは、次のように表示されます。
# NOTICE: You have a /boot partition. This means that 
#  all kernel paths are relative to /boot/ 
default=0 
timeout=30 
splashimage=(hd0,0)/grub/splash.xpm.gz 
 title Red Hat Enterprise Linux Client (2.6.32.130.el6.i686)
root (hd0,1)
kernel /vmlinuz-(2.6.32.130.el6.i686 ro root=UUID=04a07c13-e6bf-6d5a-b207-002689545705 mem=1024M
initrd /initrd-(2.6.32.130.el6.i686.img
再起動すると grub.conf への変更がシステムに反映されます。
GRUB 起動画面が読み込まれた時点で、編集するために e を入力します。そうすると選択された起動ラベルの設定ファイルの項目リストが表示されます。
kernel で始まる行を選択して、この起動エントリーを編集するため e と入力します。
kernel 行の最後に以下を入力します。
mem=xxM
ここで、xx は使用中のシステムのメモリーの大きさです。
Enter を押して、編集モードを終了します。
ブートローダーの画面に戻ったら、b と入力してシステムを起動します。
xx を使用中のシステムの RAM のサイズに置き換えることを忘れないようにしてください。Enter を押して起動します。

10.4.7. プリンターが動作しない

プリンターの設定方法が分からない場合や、プリンターが正常に動作しない場合は、プリンター設定ツール を使用してください。
シェルプロンプトで system-config-printer コマンドを入力してプリンター設定ツール を起動します。root 以外で操作している場合は、継続するために root のパスワードが要求されます。

10.4.8. 起動中に Apache HTTP Server または Sendmail の応答が停止する

起動中に Apache HTTP Server (httpd) または Sendmail の応答が停止する場合は、次の行が /etc/hosts ファイルにあることを確認してください。
127.0.0.1  localhost.localdomain  localhost

パート II. IBM Power Systems — インストールと起動

Red Hat Enterprise Linux インストールガイド』 のこのパートでは、IBM Power Systems 向けに Red Hat Enterprise Linux のインストールとインストール後の基本的なトラブルシューティングについて説明しています。IBM Power Systems サーバーには、Linux を稼働する IBM PowerLinux サーバーと POWER7 および POWER6 Power Systems サーバーが含まれます。
高度なインストールオプションについては、パートIV「高度なインストールオプション」 を参照してください。

重要

Red Hat Enterprise Linux の旧リリースでは 32 ビットおよび 64 ビットの Power Systems サーバーに対応していました (ppcppc64)。 Red Hat Enterprise Linux 6 では、 64 ビットの Power Systems サーバー (ppc64) にのみ対応しています。

第11章 Power Systems のサーバー上でのインストールの計画

11.1. アップグレードまたはインストールの選択

自動インプレースアップグレードに対応するようになりましたが、対応システムが現在 AMD64 および Intel 64 に限定されています。IBM Power Systems サーバーに Red Hat Enterprise Linux のインストールが存在する場合は、Red Hat Enterprise Linux 7 に移行するためにはクリーンインストールを行う必要があります。クリーンインストールとは、システムの全データのバックアップ、ディスクパーティションのフォーマット化、インストールメディアからの Red Hat Enterprise Linux 7 のインストール、ユーザーデータの復元を指します。

11.2. ハードウェア要件

IBM Power Systems サーバーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合には、Red Hat は SCSI、SATA、または SAS などの標準の内部インターフェースで接続されたハードドライブをサポートしています。
ファイバーチャネルのホストバスアダプターおよびマルチパスデバイスもサポートしています。ハードウェアによっては、ベンダー提供のドライバーが必要な場合があります。
Power Systems サーバー上での仮想化インストールも、仮想化クライアント LPAR で仮想 SCSI (vSCSI) アダプターを使用している場合にサポートしています。
Red Hat は USB ドライブまたは SD メモリーカードへのインストールはサポートしていません。

11.3. インストールツール

IBM Installation Toolkit は、Linux のインストールを加速させるオプションツールであり、特に Linux に馴染みのないユーザーに役立ちます。以下を実行するには IBM Installation Toolkit を使用します[5]
  • 仮想化されていない Power Systems サーバー上での Linux のインストールおよび設定。
  • 論理パーティション (LPAR: 仮想化サーバーとしても知られている) が事前に設定されたサーバー上での Linux のインストールおよび設定
  • 新規に、または以前にインストールされた Linux システム上での IBM service and productivity tools のインストール。IBM service and productivity tools には、動的論理パーティション (DLPAR) ユーティリティが含まれます。
  • Power Systems サーバー上でのシステムファームウェアのレベルのアップグレード。
  • 事前にインストールされたシステム上での診断または保守操作の実施。
  • LAMP サーバー (ソフトウェアスタック) とアプリケーションデータの System x から System p システムへの移行。LAMP サーバーはオープンソースソフトウェアのバンドルです。LAMP とは、Linux、Apache HTTP ServerMySQL リレーショナルデータベース、および PHP (Perl または Python) スクリプト言語を総称した頭文字から成る造語です。
PowerLinux の IBM Installation Toolkit についてのドキュメンテーションは Linux Information Center (http://pic.dhe.ibm.com/infocenter/lnxinfo/v3r0m0/index.jsp?topic=%2Fliaan%2Fpowerpack.htm) で参照することができます。
PowerLinux service and productivity tools は、POWER7、POWER6、POWER5、および POWER4 テクノロジーに基づいて IBM サーバー上で実行される Linux オペレーティングシステムに関する、ハードウェアサービス診断の支援プログラム、生産性ツール (productivity tools) およびインストール支援プログラムを含む一連のオプションツールです。
この service and productivity tools についてのドキュメンテーションは Linux Information Center (http://pic.dhe.ibm.com/infocenter/lnxinfo/v3r0m0/index.jsp?topic=%2Fliaau%2Fliaauraskickoff.htm) で参照することができます。

11.4. IBM Power Systems サーバーの準備

重要

リアルベースのブートパラメーターが c00000 にセットしてあるか必ず確認してください。 このパラメーターがセットさていないと以下のようなエラーが表示される可能性があります。
DEFAULT CATCH!, exception-handler=fff00300
IBM Power Systems のサーバーでは、 パーティション設定、 仮想またはネイティブのデバイス、 コンソールなどで多くの選択肢が提供されています。
パーティション設定されていないシステムを使用する場合は、 インストール前のセットアップは必要ありません。 HVSI シリアルコンソールを使用するシステムの場合には、 コンソールを T2 シリアルポートに接続してください。
パーティション設定されたシステムを使用している場合には、パーティション設定および インストールの開始の手順はほぼ同じになります。HMC でパーティションを設定し CPU とメモリーリソースの他にも SCSI とイーサネットのリソースも適宜割り当てます。 これは仮想でもネイティブでも構いません。HMC でパーティション設定ウィザードがその設定を案内します。
パーティション作成に関する詳しい情報は、IBM Systems Hardware Information Center が提供している 『Partitioning for Linux with an HMC』 を参照してください。http://pic.dhe.ibm.com/infocenter/powersys/v3r1m5/topic/iphbi_p5/iphbibook.pdf から入手することができます。
ネイティブではなく仮想の SCSI リソースを使用する場合には、 先に仮想の SCSI 提供パーティションへの「リンク」を設定してから、 仮想 SCSI 提供パーティション自体の設定を行なう必要があります。 HMC を使って仮想 SCSI クライアントとサーバーのスロット間に「リンク」を作成します。 仮想 SCSI サーバーは VIOS (Virtual I/O Server)、 IBM i いずれで設定しても構いません。 そのモデルやオプションによります。
Intel iSCSI Remote Boot を使用してインストールする場合、アタッチされたすべての iSCSI ストレージデバイスを無効にする必要があります。無効にしないとインストールは成功しますが、インストールされたシステムが起動しないことになります。
仮想デバイスの使用方法については、 IBM Redbooks publication の「Virtualizing an Infrastructure with System p and Linux」を参照してください (http://publib-b.boulder.ibm.com/abstracts/sg247499.html)。
システムの設定が完了したら、HMC から Activate するか電源をオンにする必要があります。行なっているインストールの種類により、SMS が正しくインストールプログラムをブートするよう設定する必要があるかもしれません。

11.5. RAID と他のディスクデバイス

重要

Intel の BIOS RAID にインストールを行う場合、Red Hat Enterprise Linux 6 では dmraid ではなく mdraid が使用されます。BIOS RAID セットは自動的に検出され、Intel ISW メタデータを含むデバイスが dmraid ではなく mdraid として認識されます。mdraid でのデバイスのデバイスノード名と dmraid でのデバイスノード名とは異なるため注意してください。このため、Intel の BIOS RAID を搭載したシステムの移行を行う際は特別の注意が必要です。
デバイスノードパスを使ってデバイスを参照する /etc/fstab/etc/crypttab、その他の設定ファイルに対してローカルな変更を加えても Red Hat Enterprise Linux 6 では役に立ちません。このため、移行を行う前に、こうしたファイルのデバイスノードパスの部分をデバイスの UUID に置換するためファイルを編集する必要があります。デバイスの UUID は blkid コマンドを使って探します。

11.5.1. ハードウェア RAID

RAID (Redundant Array of Independent Disks) を使用すると、複数のドライブで構成される 1 つのグループまたはアレイを単一のデバイスとして動作させることができます。インストールを開始する前に、コンピューターのメインボードで提供される RAID 機能をすべて設定するか、またはコントローラーカードを接続しておいてください。アクティブな RAID アレイはそれぞれ Red Hat Enterprise Linux 内では 1 つのドライブとして表示されます。
複数のハードドライブを持つシステム上では、Red Hat Enterprise Linux を設定することで複数のドライブを 1 つの Linux RAID アレイとして動作させることができます。追加のハードウェアは必要としません。

11.5.2. ソフトウェア RAID

Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを使用して Linux ソフトウェア RAID アレイを作成することができます。このアレイでは、RAID 機能は専用のハードディスクではなく、オペレーティングシステムによって制御されます。この機能の詳細については 「カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更」 で説明されています。

11.5.3. FireWire と USB ディスク

FireWire や USB ハードドライブの中には、 Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムでは認識できないものがあります。 インストール時にこのようなディスクを設定する必要がなければ、 混乱を避けるため接続しないようにしてください。

注記

外付けの FireWire と USB のハードディスクはインストール後でも接続と設定ができます。ほとんどのタイプが自動で認識され、接続後に使用可能となります。

11.6. 十分なディスク領域

最近のオペレーティングシステムはほとんど ディスクパーティションを使用しており、Red Hat Enterprise Linux も例外ではありません。Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合、ディスクパーティションに関する作業が必要となる場合があります。今までディスクパーティションに関する作業をしたことがない (または基本概念を簡単に復習したい) 場合は、まず先に 付録A ディスクパーティションの概要 を参照してください。
Red Hat Enterprise Linux で使用されるディスク領域は、使用中のシステムにインストールしてある 他の OS で使用されるディスク領域と別でなければなりません。
インストールのプロセスを開始する前に、以下の点を確認してください。
  • Red Hat Enterprise Linux のインストール用に十分な パーティション未設定[6] のディスク領域があること。または、
  • 削除しても構わないパーティションが 1 つまたは複数あること。このパーティションのディスク領域を解放して、Red Hat Enterprise Linux をインストールします。
「パーティション設定に関する推奨」 に記載されているパーティションの推奨サイズを参照し、 実際に必要な領域を確認してください。

11.7. 起動方法の選択

DVD からインストールする場合は、 Red Hat Enterprise Linux 製品を購入していること、 また Red Hat Enterprise Linux 6.9 の DVD が手元にあり、DVD からの起動に対応する DVD ドライブがシステムに搭載されていなければなりません。インストール用の DVD を作成する方法については 2章メディアの作成 を 参照してください。
インストール用 DVD からのブートの他にも、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムはブート可能な CD の形式の 最小限起動用メディア からもブートできます。ブートCD からシステムを起動した後に、ローカルハードドライブやネットワークの場所などの異なるインストールソースからインストールを完了することができます。ブート CD の作成方法の案内については 「最小限の起動用メディアの作成」を参照してください。


[5] 本セクションのいくつかの部分は IBM のリソース Linux information for IBM systems (http://pic.dhe.ibm.com/infocenter/lnxinfo/v3r0m0/index.jsp?topic=%2Fliaay%2Ftools_overview.htm) でこれまでに公開されたものです。
[6] パーティション未設定のディスク領域とは、インストールしようとしているハードドライブ上で使用できるディスク領域がまだデータ用に分割されていないという意味です。ディスクにパーティション設定すると、各パーティションは別個のディスクドライブのように動作します。

第12章 インストールの準備

12.1. ネットワークからのインストールの準備

重要

16 GB の huge pages (大容量ページ) がシステム、または パーティションに割り当てられていてカーネルコマンド行が huge page パラメーターを含まない場合は eHEA モジュールは初期化に失敗します。そのため、IBM eHEA イーサネットアダプターを介してネットワーク インストールを実行する時には、インストール時にシステムやパーティションに対して huge page を 割り当てることはできません。それ以下の large page レベルは機能するはずです。

注記

ネットワークベースのインストールを実施している場合は、ご使用のホストパーティションのドライブにインストール用 DVD (またはその他の種類の DVD や CD) がないことを確認してください。DVD または CD がドライブに入っていると、予想外のエラーが生じる可能性があります。
CD、DVD、または USB などのストレージデバイスで起動用メディアが使用できる状態になっているか確認します。
ネットワークからのインストール (NFS、FTP、HTTP、HTTPS のいずれかを経由) またはローカルのストレージを使ったインストールで Red Hat Enterprise Linux インストール用メディアが使用できる状態になっていなければなりません。NFS、FTP、HTTP、HTTPS のいずれかでインストールを行う場合は以下の手順に従ってください。
ネットワーク経由のインストールに使用する NFS、FTP、 HTTP、 HTTPS などのサーバーはネットワークアクセスが可能な独立サーバーでなければなりません。 また、 サーバーはインストール用 DVD-ROM の全コンテンツを提供できなければなりません。

注記

anaconda には、 インストールメディアの整合性を検証する機能が備わっています。 DVD、 ハードドライブに配置した ISO、 NFS 経由でアクセスする ISO などを使ったインストール方法の場合に使用できます。 インストールを開始する前、 またインストール関連のバグを報告しようとしている場合はその前に (報告されているバグの多くは実際には不適切に書き込まれた DVD が原因です)、 すべてのインストールメディアの検証を行なうことを推奨しています。 検証を行なう場合は、 yaboot: プロンプトで次のコマンドを入力します。
linux mediacheck

注記

FTP、NFS、HTTP、HTTPS 経由でインストールファイルにアクセスする場合に使用するパブリックディレクトリはネットワークサーバー上のローカルのストレージにマッピングされます。 例えば、ネットワークサーバー上にあるローカルのディレクトリ /var/www/inst/rhel6.9 には http://network.server.com/inst/rhel6.9 でアクセスすることができます。
以下の例では、インストールファイルを格納するインストールステージングサーバー上のディレクトリは /location/of/disk/space として示しています。FTP、NFS、HTTP、HTTPS を介して一般に公開されるディレクトリは /publicly_available_directory として示しています。 例えば、 /var/isos という名前でディレクトリを作成した場合、 このディレクトリが /location/of/disk/space になります。 また、HTTP インストール用に /var/www/html/rhel6.9 を用意したならこれが /publicly_available_directory になります。
以下では ISO イメージが必要になります。ISO イメージとは、DVD の内容の完全なコピーを収納しているファイルです。DVD から ISO イメージを作成するには以下のコマンドを使用します。
dd if=/dev/dvd of=/path_to_image/name_of_image.iso
dvd は DVD ドライブデバイス、name_of_image は作成する ISO イメージファイルに与える名前です。path_to_image は作成した ISO イメージの格納先となる場所へのパスです。
インストールステージングサーバーとして動作する Linux インスタンスにインストール用 DVD のファイルをコピーする場合は、「FTP、HTTP、および HTTPS インストールの準備」 または 「NFS インストールの準備」 のいずれかをお読みください。

12.1.1. FTP、HTTP、および HTTPS インストールの準備

警告

Apache web サーバーまたは tftp FTP サーバーの設定により SSL セキュリティが有効になる場合は TLSv1 プロトコルのみ有効にしてください。POODLE SSL 脆弱性 (CVE-2014-3566) を回避するためSSLv2SSLv3 は必ず無効にしてください。 安全性を確保するため Apache を使用する場合は https://access.redhat.com/solutions/1232413tftp を使用する場合は https://access.redhat.com/solutions/1234773 をそれぞれ参照してください。
インストール用 DVD の ISO イメージからファイルを抽出し、FTP、HTTP、または HTTPS を介して共有するディレクトリに配置します。
次に、このディレクトリが FTP、 HTTP、 HTTPS などを介して共有されているか、またクライアントからアクセスできるか確認します。まずディレクトリがサーバー自体からアクセスできるかどうかのテストを行い、次に同じサブネット上にあるインストール対象のマシンからアクセスできるかどうかのテストを行います。

12.1.2. NFS インストールの準備

NFS インストールの場合は ISO イメージからすべてのファイルを抽出する必要はありません。ISO イメージと install.img ファイル、オプションとして product.img ファイルが NFS 経由のネットワークサーバーで利用できるようにしておけば十分です。
  1. NFS でエクスポートしたディレクトリに ISO イメージを転送します。Linux システム上で以下を実行します。
    mv /path_to_image/name_of_image.iso /publicly_available_directory/
    path_to_image は ISO イメージファイルへのパス、name_of_image は ISO イメージファイルの名前です。publicly_available_directory は、NFS 経由でアクセスできるディレクトリーまたは NFS 経由でアクセス可能にする予定のディレクトリーです。
  2. SHA256 checksum プログラムを使用して、コピーした ISO イメージが変更されていない完全な状態かどうかを確認します。各種のオペレーティングシステムを対象とした SHA256 checksum プログラムが数多くあります。Linux システムでは以下を実行します。
    $ sha256sum name_of_image.iso
    name_of_image には ISO イメージのファイル名を入力します。SHA256 checksum プログラムを実行すると ハッシュ と呼ばれる 64 文字の文字列が表示されます。このハッシュを Red Hat カスタマーポータルの ダウンロード ページに表示されるイメージ固有のハッシュと比較します (1章Red Hat Enterprise Linux の取得 を参照)。ハッシュの文字列がまったく同一にならなければなりません。
  3. images/ ディレクトリを ISO イメージ内から ISO イメージファイル自体を格納した同じディレクトリにコピーします。以下のコマンドを実行します。
    mount -t iso9660 /path_to_image/name_of_image.iso /mount_point -o loop,ro
    cp -pr /mount_point/images /publicly_available_directory/
    umount /mount_point
    ここで、path_to_image は ISO イメージファイルのパスであり、name_of_image は ISO イメージの名前で、mount_point は、イメージからファイルをコピーしている間にイメージをマウントするマウントポイントです。例えば以下のとおりです。
    mount -t iso9660 /var/isos/RHEL6.iso /mnt/tmp -o loop,ro
    cp -pr /mnt/tmp/images /var/isos/
    umount /mnt/tmp
    ISO イメージファイルと images/ ディレクトリが、同一ディレクトリ内に並んで表示されます。
  4. images/ ディレクトリに少なくとも install.img ファイルが格納されていることを確認します。このファイルがないとインストールを継続できません。また、images/ ディレクトリには product.img ファイルも格納してください。このファイルがない場合は、パッケージグループの選択をする段階で 最小限 のインストール用パッケージしか利用できなくなります (「パッケージグループの選択」 を参照)。

    重要

    images/ ディレクトリに必要なファイルは、install.img および product.img のみです。
  5. ネットワークサーバー上の /etc/exports ファイルに公開するディレクトリのエントリーが存在することを確認してください。これにより、そのディレクトリは NFS 経由で利用可能になります。
    ディレクトリを特定のシステムに読み取り専用でエクスポートするには、以下を使用します。
    /publicly_available_directory client.ip.address (ro)
    ディレクトリをすべてのシステムに読み取り専用でエクスポートするには、以下を使用します。
    /publicly_available_directory * (ro)
  6. ネットワークサーバー上で NFS デーモンを開始します (Red Hat Enterprise Linux システム上では、/sbin/service nfs start を使用)。NFS がすでに実行中の場合は、設定ファイルを再ロードします (Red Hat Enterprise Linux システムでは、/sbin/service nfs reload を使用)。
  7. Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』に記載の手順に従って NFS 共有のテストを必ず行なってください。NFS サーバーの開始と停止についての詳細については NFS のドキュメントを参照してください。

注記

anaconda には、 インストールメディアの整合性を検証する機能が備わっています。 DVD、ハードドライブに配置した ISO、 NFS 経由でアクセスする ISO などを使ったインストール方法の場合に使用できます。インストールの開始前、 またインストール関連のバグを報告しようとしている場合はその前に (報告されているバグの多くは実際には不適切に書き込まれた DVD が原因です)、 すべてのインストール用メディアの検証を行なうことを推奨しています。 検証を行なう場合は、 boot: プロンプトで次のコマンドを入力します。
linux mediacheck

12.2. ハードドライブからのインストールの準備

注記

ハードドライブのインストールは、ext2、ext3、ext4、または FAT のいずれかのファイルシステムからしか行えません。これ以外のファイルシステムでフォーマットしたハードドライブは、Red Hat Enterprise Linux のインストールソースとして使用することはできません。
Windows オペレーティングシステムのハードドライブパーティションのファイルシステムをチェックするには、ディスク管理 (Disk Management) ツールを使用します。Linux オペレーティングシステムのハードドライブパーティションのファイルシステムをチェックするには、fdisk ツールを使用します。

重要

LVM (論理ボリューム管理) で制御しているパーティション上では ISO ファイルは使用できません。
DVD ドライブまたはネットワーク接続を使用せずに Red Hat Enterprise Linux をシステムにインストールするにはこのオプションを使用します。
ハードドライブインストールには、以下のファイルを使用します。
  • インストール用 DVD の ISO イメージ。ISO イメージとは DVD のコンテンツの完全なコピーを格納するファイルです。
  • ISO イメージから抽出した install.img ファイル。
  • オプションとして、ISO イメージから抽出した product.img ファイル。
ハードドライブ上にこれらのファイルが存在すると、インストールプログラムをブートする時点でインストールソースとしてハードドライブを選択することができます (「インストール方法」 を参照)。
CD、DVD、または USB などのストレージデバイスで起動用メディアが使用できる状態になっているか確認します。
インストールソースとしてハードドライブを準備するには、以下の手順に従います。
  1. Red Hat Enterprise Linux のインストール用 DVD から ISO イメージを取得します (1章Red Hat Enterprise Linux の取得 を参照)。または、物理メディア上に DVD が存在する場合、Linux システムで 以下のコマンドを使用するとそのイメージを作成することができます。
    dd if=/dev/dvd of=/path_to_image/name_of_image.iso
    dvd は DVD ドライブデバイス、name_of_image は作成する ISO イメージファイルに与える名前です。path_to_image は作成した ISO イメージの格納先となる場所へのパスです。
  2. ISO イメージをハードドライブに転送します。
    ISO イメージは必ずハードドライブ上に配置してください。 つまり、 Red Hat Enterprise Linux をインストールするコンピューターの内部にあるハードドライブ、 または USB でそのコンピューターに接続しているハードドライブのいずれかになります。
  3. SHA256 checksum プログラムを使用して、コピーした ISO イメージが変更されていない完全な状態かどうかを確認します。各種のオペレーティングシステムを対象とした SHA256 checksum プログラムが数多くあります。Linux システムでは以下を実行します。
    $ sha256sum name_of_image.iso
    name_of_image には ISO イメージのファイル名を入力します。SHA256 checksum プログラムを実行すると ハッシュ と呼ばれる 64 文字の文字列が表示されます。このハッシュを Red Hat カスタマーポータルの ダウンロード ページに表示されるイメージ固有のハッシュと比較します (1章Red Hat Enterprise Linux の取得 を参照)。ハッシュの文字列がまったく同一にならなければなりません。
  4. images/ ディレクトリを ISO イメージ内から ISO イメージファイル自体を格納した同じディレクトリにコピーします。以下のコマンドを実行します。
    mount -t iso9660 /path_to_image/name_of_image.iso /mount_point -o loop,ro
    cp -pr /mount_point/images /publicly_available_directory/
    umount /mount_point
    ここで、path_to_image は ISO イメージファイルのパスであり、name_of_image は ISO イメージの名前で、mount_point は、イメージからファイルをコピーしている間にイメージをマウントするマウントポイントです。例えば以下のとおりです。
    mount -t iso9660 /var/isos/RHEL6.iso /mnt/tmp -o loop,ro
    cp -pr /mnt/tmp/images /var/isos/
    umount /mnt/tmp
    ISO イメージファイルと images/ ディレクトリが、同一ディレクトリ内に並んで表示されます。
  5. images/ ディレクトリに少なくとも install.img ファイルが格納されていることを確認します。このファイルがないと先に進めません。オプションで images/ ディレクトリに product.img ファイルを組み込みます。このファイルがない場合、パッケージグループの選択を行なう段階で 最低限 (Minimal) のインストール用のパッケージしか選択できなくなります (「パッケージグループの選択」 を参照)。

    重要

    images/ ディレクトリに必要なファイルは、install.img および product.img のみです。

注記

anaconda には、 インストールメディアの整合性を検証する機能が備わっています。 DVD、ハードドライブに配置した ISO、 NFS 経由でアクセスする ISO などを使ったインストール方法の場合に使用できます。インストールの開始前、 またインストール関連のバグを報告しようとしている場合はその前に (報告されているバグの多くは実際には不適切に書き込まれた DVD が原因です)、 すべてのインストール用メディアの検証を行なうことを推奨しています。 検証を行なう場合は、 boot: プロンプトで次のコマンドを入力します。
linux mediacheck

第13章 IBM POWER システムでのインストール中におけるドライバー更新

ほとんどの場合、 Red Hat Enterprise Linux にはシステムを構成するデバイス用のドライバーが既に含まれています。 しかし、 かなり最近にリリースされたハードウェアが搭載されている場合、 そのハードウェア用のドライバーはまだ含まれていない可能性があります。 新しいデバイスのサポートを提供するドライバー更新が Red Hat やハードウェアの製造元から ドライバーディスク の形で入手できる場合があります。 ドライバーディスクには複数の rpm パッケージ が含まれています。 一般的には、 ドライバーディスクは ISO イメージファイル としてダウンロードすることができます。
インストール中にこうした新しいハードウェアを必要とすることはあまりありません。 例えば、 DVD を使用してローカルのハードドライブにインストールを行なう場合、 ネットワークカード用のドライバーが無くてもインストールは成功します。 このような場合、 まず先にインストールを完了させてから、 そのあと新しいハードウェアのサポートを追加します。 サポートを追加する方法については 「ドライバー更新の rpm パッケージ」 を参照してください。
これ以外で、特定の構成をサポートするためインストール中にデバイス用のドライバーを追加する場合もあります。例えば、システムで使用するストレージデバイスにインストーラーがアクセスできるよう、ネットワークデバイスやストレージアダプターカード用のドライバーをインストールする場合などです。次の 2 種類いずれかの方法で、インストール中にドライバーディスクを使用してサポートを追加することができます。
  1. インストーラーがアクセスできる場所に ISO イメージファイルを配置する
    1. ローカルのハードドライブ上
    2. USB フラッシュドライブ
  2. イメージファイルを以下の場所に抽出してドライバーディスクを作成する
    1. CD
    2. DVD
    ISO イメージファイルを CD または DVD に焼き付ける方法については 「インストール用 DVD の作成」 にあるインストールディスクを作成する方法を参照してください。
インストール中にドライバーの更新が必要であることが Red Hat やハードウェアの製造元、 信頼できるサードパーティーなどによって明示されている場合には、 この章で説明している方法の中からいずれか適したものを選び、 更新を行なってください。 インストールを行なう前に、 更新用のファイルの検証を行なうようにしてください。反対に、システムでドライバー更新が本当に必要であることが分かっている場合以外は、インストール中のドライバー更新は行なわないようにしてください。システム上に意図しないドライバーが存在することでサポートが複雑になる可能性があります。

13.1. インストール中にドライバーの更新を行なう場合の制約

あいにく、特定の状況ではインストール中にドライバーを提供するドライバー更新が使用できないことがあります。
デバイスが既に使用中の場合
インストールプログラムが既にロードしているドライバーを入れ替える為のドライバー更新は使用できません。その代わりに、インストールプログラムがロードしたドライバーでインストールを完了して、インストールの後に新規のドライバーに更新しなければなりません。または、インストールプロセス用に新規のドライバーが必要な場合は、初期 RAM ディスクドライバー更新の実行を 考慮してください。詳細は、「初期 RAM ディスク更新の準備」 でご覧ください
同じタイプのデバイスが複数ある場合
同じタイプのデバイスはすべて一緒に初期化されるため、インストールプログラムによって任意のデバイス用のドライバーが既に読み込まれている場合、 そのデバイスと同じタイプのデバイスのドライバーは更新できません。 例えば、 2 種類のネットワークアダプターがあり、 そのうちの一つにドライバー更新があるとします。 インストールプログラムは両方のアダプターを同時に初期化するため、 このドライバー更新は使用できません。 ここでもまず、インストールプログラムで読み込まれたドライバーでインストールを完了してから、 インストール後に新しいドライバーに更新します。 または、 初期 RAM ディスクドライバーを使った更新を行ないます。

13.2. インストール中にドライバーを更新するための準備

ハードウェア用のドライバー更新があり、 更新を行なう必要がある場合、 一般的には Red Hat やハードウェアの製造元など信頼できるサードパーティーより ISO 形式のイメージファイルで提供されます。 ドライバーの更新方法により、 インストールプログラムでイメージファイルを使用可能としておく必要があるタイプと、イメージファイルを使ってドライバー更新ディスクを作成する必要があるタイプがあります。
イメージファイルを直接使用する方法
  • ローカルのハードドライブ
  • USB フラッシュドライブ
イメージファイルから作成したドライバー更新ディスクを使用する方法
  • CD
  • DVD
ドライバー更新を供給する方法を選択します。「ドライバー更新用のイメージファイルを使用する準備」「ドライバー更新用の ISO ファイルを CD または DVD に書き込み更新用ディスクを準備」「初期 RAM ディスク更新の準備」 を参照してください。USB ストレージデバイスはイメージファイルを供給するため、またはドライバー更新ディスクとして使用できることに注意してください。

13.2.1. ドライバー更新用のイメージファイルを使用する準備

13.2.1.1. ローカルのストレージにあるイメージファイルを使用する準備

ハードドライブや USB フラッシュドライブなどローカルのストレージに ISO イメージファイルを配置する場合は、 まず更新を自動的にインストールするか手動で選択するかを決定する必要があります。
更新を手動で選択してインストールする場合には、 イメージファイルをストレージデバイスにコピーします。 ファイルの名前を変更した方がよい場合には変更しても構いませんが、 ファイルの拡張子は .iso のまま変更しないでください。 以下の例では、 dd.iso というファイル名にしています。
ドライバー更新イメージファイルを収納している USB フラッシュドライブの内容

図13.1 ドライバー更新イメージファイルを収納している USB フラッシュドライブの内容

この方法を使用する場合、 ストレージデバイスに含まれるのはファイルが一つだけである点に注意してください。 CD や DVD など、 数多くのファイルを含むドライバー更新ディスクとはこの点が異なります。 ISO イメージファイルには、 ドライバーディスクに通常存在するすべてのファイルが含まれます。
インストール中に手動でドライバー更新を選択する方法については、「インストーラーによるユーザーへのドライバー更新の確認」 および 「起動オプションを使用したドライバー更新ディスクの指定」 を参照してください。
更新を自動的にインストールする場合には、ISO を単にコピーするのではなく、ストレージデバイスの root ディレクトリに抽出する必要があります。ISO をコピーする方法が使用できるのは手動でインストールを選択する場合のみです。 また、 デバイスのファイルシステムラベルは OEMDRV に変更してください。
インストールプログラムにより、 抽出したドライバー更新ファイルの ISO が自動的にチェックされ、 検出した更新を読み込みます。 この動作は dlabel=on 起動オプションで制御され、 デフォルトで有効になっています。 「インストーラーによるドライバー更新ディスクの自動検出」 を参照してください。

13.2.2. ドライバー更新用の ISO ファイルを CD または DVD に書き込み更新用ディスクを準備

ドライバー更新ディスクは CD または DVD 上に作成することができます。

13.2.2.1. CD または DVD にドライバーの更新ディスクを作成する

重要

CD/DVD クリエーター は GNOME デスクトップの一部です。 別の Linux デスクトップや全く異なる OS を使用している場合は、 別のソフトウェアを使用して CD または DVD を作成する必要があります。 作成の手順についてはほぼ同じです。
選択したソフトウェアでイメージファイルからの CD または DVD の作成が可能かどうか確認します。 イメージファイルからの作成は、 ほとんどの CD および DVD 作成ソフトウェアで可能ですが例外もあります。 イメージから作成 または似たような名前のボタンやメニューエントリーを探してみてください。 ソフトウェアにこの機能が無い場合、または選択していない場合、作成されたディスクは中身のないイメージファイルのみになります。
  1. デスクトップファイルマネージャを使用して、Red Hat またはハードウェア製造元で提供しているドライバーディスクの ISO イメージファイルを見つけます。
    ファイルマネージャウィンドウで表示される標準的な .iso ファイル

    図13.2 ファイルマネージャウィンドウで表示される標準的な .iso ファイル

  2. このファイル上で右クリックして 書き込む を選択します。 以下のようなウィンドウが表示されます。
    CD/DVD クリエーターで表示されるダイアログ

    図13.3 CD/DVD クリエーターで表示されるダイアログ

  3. 書き込む ボタンをクリックします。 空のディスクがドライブに挿入されていないと、 ディスクを挿入するよう求められます。
ドライバー更新ディスクの CD または DVD を作成したら、 そのディスクが正常に作成されたか確認します。 システムにディスクを挿入しファイルマネージャーを使って閲覧してみます。 rhdd3 というファイルがひとつと rpms というディレクトリがひとつ見えるはずです。
CD または DVD 上の標準的ドライバー更新ディスクのコンテンツ

図13.4 CD または DVD 上の標準的ドライバー更新ディスクのコンテンツ

末尾が .iso のファイルがひとつしかない場合はディスクが正しく作成されていません。 作成しなおしてください。 GNOME 以外の Linux デスクトップや Linux 以外のオペレーティングシステムを使用している場合は、 イメージから作成 (焼き付ける) などに似たオプションを選択しているかよく確認してください。
インストール中にドライバー更新ディスクを使用する方法については 「インストーラーによるユーザーへのドライバー更新の確認」 および 「起動オプションを使用したドライバー更新ディスクの指定」 を参照してください。

13.2.3. 初期 RAM ディスク更新の準備

重要

この方法は高度な手順で、他の方法でドライバー更新を実行できない場合にのみ検討してください。
Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムでは、 インストールの前半で Red Hat Enterprise Linux 自体の更新を RAM ディスクから読み込むことができます (コンピューターメモリーの一部分で、 一時的にディスクのように動作する)。 この機能を利用して同じようにドライバーの更新を読み込むこともできます。 インストール中にドライバーの更新を行なう場合は、 yaboot インストールサーバーからの起動が可能であること、 またネットワーク上でそのサーバーにアクセスできなければなりません。 yaboot インストールサーバーの使用方法については 30章インストールサーバーの設定 を参照してください。
インストールサーバーでドライバーの更新を利用できるようにする
  1. ドライバーの更新イメージファイルをインストールサーバーに配置します。 イメージファイルは Red Hat やハードウェア製造元で指定している場所からインターネットでサーバーにダウンロードするのが一般的です。 ドライバーの更新イメージファイル名は末尾が .iso になります。
  2. ドライバーの更新イメージファイルを /tmp/initrd_update ディレクトリにコピーします。
  3. ドライバーの更新イメージファイルに dd.img の名前を付けます。
  4. コマンドラインで /tmp/initrd_update ディレクトリに移動し、 次のコマンドを入力してから Enter を押します。
    find . | cpio --quiet -o -H newc | gzip -9 >/tmp/initrd_update.img
  5. /tmp/initrd_update.img ファイルをインストール時に使用したいターゲットを格納しているディレクトリにコピーします。 このディレクトリは /var/lib/tftpboot/yaboot/ ディレクトリ配下にあります。 たとえば、 /var/lib/tftpboot/yaboot/rhel6/ なら Red Hat Enterprise Linux 6 用の yabootインストールターゲットを格納しています。
  6. /var/lib/tftpboot/yaboot/yaboot.conf ファイルを編集して先ほど作成した初期 RAM ディスク更新があるエントリーを以下のような形式で含めます。
    image=target/vmlinuz
    label=target-dd
    initrd=target/initrd.img,target/dd.img
    target にインストールに使用するターゲットを入力します。
インストール時の初期 RAMディスクの更新の使い方については 「ドライバー更新を含むインストールサーバーターゲットの選択」 を参照してください。

例13.1 ドライバー更新イメージファイルを使って初期 RAM ディスク更新の準備をする

この例では、 driver_update.iso がインターネットからインストールサーバー上の ィレクトリにダウンロードしたドライバーの更新イメージファイルになります。 起動するインストールサーバー上のターゲットは /tftpboot/pxelinux/r6c/ にあります。
コマンドラインでファイルを格納しているディレクトリに移動してから次のコマンドを入力します。
$ cp driver_update.iso /tmp/initrd_update/dd.img
$ cd /tmp/initrd_update
$ find . | cpio --quiet -c -o -H newc | gzip -9 >/tmp/initrd_update.img
$ cp /tmp/initrd_update.img /tftpboot/yaboot/rhel6/dd.img
/var/lib/tftpboot/yaboot/yaboot.conf ファイルを編集して次のエントリーを含めます。
image=rhel6/vmlinuz
label=rhel6-dd
initrd=rhel6/initrd.img,rhel6/dd.img

13.3. インストール中にドライバーの更新を実施する

インストール中のドライバー更新は、 以下のような方法で行なうことができます。
  • インストーラーにドライバー更新ディスクの自動検出を行なわせる
  • インストーラーにドライバー更新のプロンプトを表示させる
  • ドライバー更新ディスクの指定に起動オプションを使用する

13.3.1. インストーラーによるドライバー更新ディスクの自動検出

インストールを開始する前に、ブロックデバイスに OEMDRV というファイルシステムラベルを付けます。 インストーラーにより自動的にデバイスがチェックされ、 検出されたドライバー更新はすべて読み込まれるため、 このプロセス中にはプロンプトは表示されません。 インストーラーに検出させるストレージデバイスの準備については、 「ローカルのストレージにあるイメージファイルを使用する準備」 を参照してください。

13.3.2. インストーラーによるユーザーへのドライバー更新の確認

  1. どの方法を選択した場合でもインストールを普通に開始します。 インストールのプロセスに必須となるハードウェア用のドライバーがインストーラーで読み込めない場合 (例えば、 ネットワークやストレージのコントローラーを検出できないなど)、 ドライバー更新ディスクの 挿入を求めるプロンプトが表示されます。
    「ドライバーが見付かりません」ダイアログ

    図13.5 「ドライバーが見付かりません」ダイアログ

  2. ドライバーディスクを使用 (Use a driver disk) を選択します。その後は 「ドライバー更新イメージファイルまたはドライバー更新ディスクの場所の指定」 を参照してください。

13.3.3. 起動オプションを使用したドライバー更新ディスクの指定

重要

この方法は完全に新しいドライバーを採用する場合にしか機能しません。既存のドライバーの更新には使用できません。
  1. インストール開始時に、 ブートプロンプトで linux dd と入力して Enter を押します。 インストーラーによりドライバー ディスクを持っているか確認するプロンプトが表示されます。
    ドライバーディスクのプロンプト

    図13.6 ドライバーディスクのプロンプト

  2. CD、 DVD、 USB フラッシュドライブなどに作成したドライバー更新 ディスクを挿入してから、 Yes を選択します。 インストーラーにより検出できるストレージデバイスがチェックされます。 ドライバーディスクを保持できる場所が 1 ヶ所のみの場合は (例えば、 DVD ドライブの存在が検出され、 これ以外のストレージデバイスは検出されない)、 その場所で検出したドライバー更新をすべて自動的に読み込みます。
    ドライバー更新を収納する場所が複数検出された場合は、更新が収納されている場所を指定するよう求められます。「ドライバー更新イメージファイルまたはドライバー更新ディスクの場所の指定」 を参照してください。

13.3.4. ドライバー更新を含むインストールサーバーターゲットの選択

  1. SMS メニューで Select Boot Options、 次に Select Boot/Install Device を選択してコンピューターがネットワークから起動するよう設定します。 最後に利用できるデバイス一覧からネットワークデバイスの選択を行ないます。
  2. yaboot インストールサーバーの環境で、 インストールサーバーで準備したブートターゲットを選択します。 たとえば、 インストールサーバーの /var/lib/tftpboot/yaboot/yaboot.conf ファイルでこの環境に rhel6-dd というラベル付けをを行なっている場合、 入力を求められた時点で rhel6-dd と入力して Enter を押します。
インストール中に更新を行なう場合に yaboot インストールサーバーを使用する方法については 「初期 RAM ディスク更新の準備」 および 30章インストールサーバーの設定 を参照してください。 高度レベルの作業となるため、 他の方法ではいずれもドライバーの更新が失敗してしまうような状況でない限り、 この方法は避けるようにしてください。

13.4. ドライバー更新イメージファイルまたはドライバー更新ディスクの場所の指定

インストーラーにより、 ドライバー更新を収納できるデバイスが複数検出された場合、 適切なデバイスを選択するよう求めてきます。 ドライバー更新が格納されているデバイスを表すオプションがどれかわからない場合は、 オプションを順番に試してみて正しいものを見つけます。
ドライバーディスクのソースを選択する

図13.7 ドライバーディスクのソースを選択する

選択したデバイスに適切な更新メディアが含まれていないと別の選択が求められます。
ドライバー更新ディスクを CD、 DVD、 USB フラッシュドライブのいずれかに作成した場合は、 インストーラーによるドライバー更新の読み込みが開始されます。 ただし、 選択したデバイスが複数のパーティションを持つことができるタイプのデバイスの場合 (現在、 複数のパーティションがあるかどうかには関係なく)、 ドライバー更新を収納しているパーティションを選択するよう求められる場合があります。
ドライバーディスクを収納しているパーティションを選択する

図13.8 ドライバーディスクを収納しているパーティションを選択する

ドライバー更新を含むファイルの選択が求められます。
ISO イメージを選択する

図13.9 ISO イメージを選択する

ドライバー更新を内蔵ハードドライブや USB ストレージデバイスに保存している場合は、 これらの画面が表示されます。 ドライバー更新を CD や DVD 上に保存した場合はこれらの画面は表示されないはずです。
提供するドライバー更新の形式がイメージファイルなのかドライバー更新ディスクなのかには関係なく、 該当する更新ファイルの一時ストレージエリア (ディスク上ではなくシステム RAM 上) へのコピーが開始されます。 追加のドライバー更新を使用するかどうかの確認を求められる場合があります。 Yes を選択すると、 次の更新を順番に読み込んでいくことができます。 すべてのドライバー更新の読み込みが完了し、 これ以上読み込む更新ドライバーがない場合は No を選択します。 ドライバー更新をリムーバブルメディアに保存していた場合は、 これでディスクやデバイスを安全に取り出しまたは切断できるようになります。 これ以降、 ドライバー更新は必要なくなるため、 他の目的にこのメディアを再使用しても構いません。

第14章 インストーラーの起動

重要

グラフィカルインストールが推奨されますが、Power Systems サーバーでは主にテキストコンソールが使用されるため、anaconda は自動的にはグラフィカルインストールを起動しません。ただし、 グラフィカルインストールの方が設定機能やカスタマイズ機能に優れているため、システムにグラフィカルディスプレイがある場合はグラフィカルインストールの利用をお勧めします。
vnc 起動オプションを渡してグラフィカルインストールを起動します (「VNC を使用したリモートアクセスを有効にする」 を参照)。

重要

一部のマシンでは、 yaboot が起動せずエラーメッセージを返す場合があります。
Cannot load initrd.img: Claim failed for initrd memory at 02000000 rc=ffffffff
この問題を回避するには、real-basec00000 に変更します。real-base の値は OpenFirmware プロンプトで printenv コマンドを使うと取得できます。また、値の設定には setenv コマンドを使用します。
IBM Power Systems サーバーを DVD から起動するには、システム管理サービス (System Management Services) (SMS) メニューでインストールブートデバイスを指定する必要があります。
システム管理サービス (System Management Services) GUI に入るには、ブートプロセスでチャイムが聞こえている間に 1 キーを押します。これにより、このセクションに説明してあるグラフィカルインターフェースと同様の画面が立ち上がります。
テキストコンソール上では、テスト済みのコンポーネントと一緒にセルフテストがバナーを表示している時に 1 を 押します。
SMS コンソール

図14.1 SMS コンソール

SMS メニュー内に入ったら、ブート・オプションの選択 (Select Boot Options) からオプションを選びます。このメニュー内で、インストール・デバイスまたは ブート・デバイスの選択 (Select Install or Boot a Device) を指定し、CD/DVD を選択したらバスタイプを選びます (ほとんどの場合、SCSI) 。よくわからない場合は全デバイスの表示を選択できます。ネットワークアダプターやハードドライブなど、ブートデバイスに使用できるバスがすべてスキャンされます。
最後にインストール用 DVD を含むデバイスを選択します。 Yaboot がこのデバイスからロードされ boot: プロンプトが表示されます。 グラフィカルインストールを開始するには、 ここで vnc 起動オプションを渡します。 または Enter を押すかタイムアウトを待つとインストールの開始を放棄します。
vmlinuzramdisk を付けて yaboot を使用し、ネットワーク上でシステムを起動します。ネットワーク上でのブートには ppc64.img は使用できません。TFTP にはファイルが大きすぎるためです。

14.1. ブートメニュー

インストーラーは boot: プロンプトを表示します。例えば以下のとおりです。
IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM
IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM
IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM
IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM
IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM
IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM
IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM
IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM
IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM
IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM IBM
/
Elapsed time since release of system processors: 276 mins 49 secs

System has 128 Mbytes in RMA
Config file read, 227 bytes


Welcome to the 64-bit Red Hat Enterprise Linux 6.0 installer!
Hit <TAB> for boot options.


Welcome to yaboot version 1.3.14 (Red Hat 1.3.14-35.el6)
Enter "help" to get some basic usage information
boot:
インストールを続けるには linux と入力して、Enter を押します。
このプロンプトで起動オプションを指定することも可能です。詳細については、28章起動オプション を参照してください。例えば、インストーラーを使用して以前にインストールしたシステムをレスキューするには、linux rescue と入力して、Enter を押します。
以下の例では、 グラフィカルインストールを開始するために渡す vnc 起動オプションの例を示します。
boot:
* linux
boot: linux vnc
Please wait, loading kernel...

14.2. 異なるソースからのインストール

Red Hat Enterprise Linux は、ハードディスク上に保存した ISO イメージからのインストール、 また NFS、FTP、HTTP、HTTPS などを使ったネットワークからのインストールを行なうことができます。 ハードディスクやネットワークサーバーからのデータ読み込みは DVD からの読み込みよりも高速なため、 経験豊富なユーザーはこれらの方法をよく使用します。
以下の表では、 メディアごとに使用できる起動方法と推奨インストール方法について要約しています。

表14.1 起動方法とインストールソース

起動方法インストールソース
インストール用 DVDDVD、 ネットワーク、 ハードディスク
インストール 用 USB フラッシュドライブインストール用 DVD、 ネットワーク、 ハードディスク
最小限のブート CD または USB、 レスキュー CDネットワーク、 ハードディスク
システムを起動したメディアとは別の場所からインストールを行なう方法については 「インストール方法の選択」 を参照してください。

14.3. yaboot インストールサーバーを使ったネットワークからの起動

yaboot インストールサーバーを使って起動する場合には、 サーバーが正しく設定されていなければなりません。 また、 インストールサーバー対応のコンピューターにネットワークインターフェースが必要になります。 インストールサーバーの設定方法については 30章インストールサーバーの設定 を参照してください。
SMS メニューで ブート・オプションの選択 (Select Boot Options)インストール・デバイスまたはブート・デバイスの選択 (Select Boot/Install Device) の順で指定して、コンピューターがネットワークインターフェースから起動するよう設定してます。 使用可能なデバイス一覧からネットワークデバイスを選択します。
インストールサーバーからの起動を正しく設定したら、 コンピューターは他にメディアがなくても Red Hat Enterprise Linux インストールシステムを起動できるようになります。
yaboot インストールサーバーからコンピューターを起動するには、
  1. ネットワークケーブルが接続されていることを確認します。 コンピューターの電源スイッチは入っていない状態であっても、 ネットワークソケットのリンク表示ライトは点灯しているはずです。
  2. コンピューターのスイッチをオンにします。
  3. メニュー画面が表示されます。 目的のオプションに相当する番号キーを押します。
PC がネットワークインストールサーバーから起動しない場合は、 適切なネットワークインターフェースが起動順の 1 番目に設定されているか SMS を確認してください。 詳細についてはそのハードウェアのマニュアルを参照してください。

第15章 言語とインストールソースの設定

グラフィカルインストールプログラムを開始する前に言語とインストールソースを設定する必要があります。

15.1. テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース

重要

弊社では、 グラフィカルインターフェースを使用した Red Hat Enterprise Linux のインストールを推奨しています。 グラフィカルなディスプレイがないシステムに Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合は、 VNC 接続によるインストールをぜひ検討してみてください – 31章VNC を経由したインストール を参照。 anaconda では、 VNC 接続によるインストールを行なえる可能性があるシステムなのにテキストモードでインストールしようとしていることが検出されると、 テキストモードでのインストールを選択することによりインストール中の選択オプションが制限されてしまっても本当にテキストモードでのインストールを続行したいのか確認を求めるプロンプトが anaconda により表示されます。
システムにグラフィカルなディスプレイが備わっているのにグラフィカルインストールに失敗する場合は、 xdriver=vesa オプション (28章起動オプション 参照) での起動を試してください。
ローダーとその後の anaconda の両方は グラフィカルユーザーインターフェースでよく見られるオンスクリーン「ウィジェット (widgets) 」 のほとんどを含む画面ベースのインターフェースを使用します。 図15.1「URL Setup (URL 設定) で表示されるインストールプログラムのウィジェット」図15.2「Choose a Language (言語の選択) で表示されるインストールプログラムのウィジェット」 はインストールのプロセス中に画面に表示されるウィジェットを示しています。
URL Setup (URL 設定) で表示されるインストールプログラムのウィジェット

図15.1 URL Setup (URL 設定) で表示されるインストールプログラムのウィジェット

Choose a Language (言語の選択) で表示されるインストールプログラムのウィジェット

図15.2 Choose a Language (言語の選択) で表示されるインストールプログラムのウィジェット

ウィジェットには以下が含まれます。
  • ウィンドウ — ウィンドウ (このガイドでは ダイアログ と呼ばれる) は、インストール中を通して画面に表示されます。一つのウィンドウが別のウィンドウの上に重なって表示されることもあります。こうした場合、操作可能なウィンドウは、一番上のものだけになります。操作が終了するとそのウィンドウが消え、その下にあったウィンドウが操作できるようになります。
  • チェックボックス — チェックボックスを使って項目を選択したり選択を解除したりすることができます。 ボックスにはアスタリスク (* 印 - 選択されている) か空白 (選択されていない) のどちらかが表示されます。 カーソルをチェックボックスに移動させ、 Space キーを押して項目を選択したり選択を解除したりします。
  • テキスト入力 — インストール プログラムによって求められる情報を入力する領域がテキスト入力行になります。 カーソルをテキスト入力行に移動させ、 入力行に情報を入力したり、 入力されている情報の編集をしたりすることができます。
  • テキストウィジェット — テキスト表示用の画面領域がテキストウィジェットです。 テキストウィジェットには、 チェックボックスなど他のウィジェットが含まれることもあります。 表示画面領域に表示しきれないほど多くの情報がある場合は、 スクロールバーが表示されます。 カーソルをテキストウィジェット内に移動させ、 の矢印キーを使ってスクロールしながらすべての情報を見ることができます。 現在位置は、 スクロールバー上に # の文字で表示され、 スクロールと同時に上下に動きます。
  • スクロールバー — スクロールバーはウィンドウの横か下に現れ、 現在ウィンドウの枠内にある一覧またはドキュメントの表示部分をコントロールします。スクロールバーを使うとファイルのどの部分に移動するのも簡単になります。
  • ボタンウィジェット — インストールプログラムとの対話型操作の基本となります。 TabEnter キーを使用してボタンを操作しながらインストールプログラムのウィンドウからウィンドウに進んでいきます。 強調表示されているボタンが選択操作できるボタンになります。
  • カーソル (Cursor) — カーソルはウィジェットではありませんが、 特定のウィジェットで選択 (および操作) を行うために使用します。カーソルがウィジェットからウィジェットに移動すると、そのウィジェットの色が変化することがありますが、 ウィジェットの中あるいは隣に移動するだけのこともあります。 図15.1「URL Setup (URL 設定) で表示されるインストールプログラムのウィジェット」 では、 カーソルが Enable HTTP proxy チェックボックス上に位置しています。 図8.2「Choose a Language (言語の選択) で表示されるインストールプログラムのウィジェット」 では、 カーソルが OK ボタン上にあります。

15.1.1. キーボードを使用した操作

インストールのダイアログ操作は、 簡単なキー操作の組合せで行ないます。 カーソルを動かすには、 の矢印キーを使用します。 Tab と、 Shift-Tab を使用すると、 画面上のウィジェット間を前向きまたは後ろ向きに移動していきます。 画面の下部には、 ほとんどの場合、 カーソル移動キーの説明が表示されています。
ボタンを「押す」操作をするには、 カーソルをそのボタン上に移動して (Tab キーを使用するなど)、 Space キーまたは Enter キーを押します。 一覧から項目をひとつ選ぶ場合は、 カーソルをその項目に移動して Enter キーを押します。 チェックボックスが付きの項目を選択するには、 カーソルをその項目のチェックボックスに移動して Space キーを押すと選択できます。 選択を解除するには、その項目の上で再度 Space を押します。
F12 キーを押せば、現在の値をそのまま採用して、次のダイアログへ進みます。これは OK ボタンを押すのと同じことになります。

警告

ダイアログボックスが入力待ち状態の時以外は、 インストール中にキーを触れないようにしてください (触れると予期しない結果を招くことがあります)。

15.2. 言語の選択

キーボードの矢印キーを使用してインストール中に使用する言語を選択します (図15.3「言語の選択」 参照)。選択した言語が強調表示されている状態で Tab キーを押して OK ボタンに移動、 Enter キーを押して選択を確定します。
ここで選択した言語がインストール終了後にオペレーティングシステムのデフォルト言語になります。 適切な言語を選択すると、 インストール後半のタイムゾーンの設定でも役に立ちます。 インストールプログラムは、 この画面で選択した言語に基づいてタイムゾーンを定義します。
他の言語サポートを追加する場合は、 パッケージ選択の段階でインストールのカスタマイズを行います。 詳細については 「ソフトウェア選択のカスタマイズ」 を参照してください。
言語の選択

図15.3 言語の選択

適切な言語を選択したら、Next (次) をクリックして進みます。

15.3. インストール方法

キーボードの矢印キーを使用してインストールの方法を選択します (図15.4「インストール方法」 を参照) 。 選択した方法が強調表示されている状態で Tab キーを押して OK ボタンに移動して Enter キーを押すことによりその選択を確定します。
インストール方法

図15.4 インストール方法

15.3.1. インストールの開始

15.3.1.1. DVD からのインストール

DVD から Red Hat Enterprise Linux をインストールするには、DVD ドライブに DVD を挿入して、DVD からシステムを起動します。代替のメディアから起動した場合でも DVD メディアから Red Hat Enterprise Linux をインストールすることができます。
次に、インストールプログラムによりシステムが検査され、DVD ドライブの認識が試行されます。IDE (別名 ATAPI) DVD ドライブの検索から開始されます。
DVD ドライブが検出されず、 そのドライブが SCSI DVD の場合、 SCSI ドライバーを選択するよう求められます。 使用アダプターに最も近いドライバーを選択します。 必要であればドライバー用のオプションを指定することもできます。 ただし、 ほとんどのドライバーで SCSI アダプターは自動的に検出されます。
DVD ドライブが見つかりドライバーがロードされると、インストーラーは DVDにメディアチェックを実行するオプションを提示します。これには時間がかかりますので、スキップすることも可能です。しかし、その後インストーラーでの問題に遭遇した場合は、サポートチームに連絡する前に再起動してメディアチェックを実行してください。メディアチェックダイアログからインストールプロセスの次のステージへと進みます (「Red Hat Enterprise Linux へようこそ」 参照)。

15.3.2. ハードドライブからのインストール

Select Partition 画面は、 ディスクパーティションからインストールしている場合にのみ表示されます (つまり、 Installation Method ダイアログで Hard Drive を選択した場合)。 どのディスクパーティションとディレクトリから Red Hat Enterprise Linux をインストールするのか指定します (インストール元の指定)。 repo=hd 起動オプションを使用している場合は、 パーティション指定は完了しています。
ハードドライブインストール用のパーティション選択ダイアログ

図15.5 ハードドライブインストール用のパーティション選択ダイアログ

表示されているパーティションの一覧から ISO ファイルを収納しているパーティションを選択します。 内蔵 IDE、SATA、SCSI、および USB ドライブデバイスなどの名前は /dev/sd で始まります。 各ドライブには、 /dev/sda などそれぞれ固有の文字が与えられ、 さらにそのドライブ上にある各パーティションにも /dev/sda1 などの番号が付けられます。
また、Directory holding images も指定します。 ISO イメージファイルを収納しているディレクトリへの完全パスを入力します。 以下の表にパスの入力例をいくつか示します。

表15.1 パーティションタイプ別の ISO イメージの場所

パーティションタイプボリュームファイルへのオリジナルパス使用するディレクトリ
VFATD:\D:\Downloads\RHEL6.9/Downloads/RHEL6.9
ext2、 ext3、 ext4/home/home/user1/RHEL6.9/user1/RHEL6.9
ISO イメージがパーティションの root ディレクトリ (最上レベル) に置かれている場合は「/」と入力します。 ISO イメージがマウントしたパーティションのサブディレクトリに置かれている場合は、 そのパーティション内で ISO イメージを収納している ディレクトリ名を入力します。 例えば、 ISO イメージが置かれているパーティションが通常、 /home/ としてマウントされ、 そのイメージが /home/new/ ディレクトリ配下にある場合、 /new/ と入力します。

重要

先頭にスラッシュがないとインストールが失敗する原因となる可能性があります。
OK を選択して続行します。「Red Hat Enterprise Linux へようこそ」 のセクションに進んでください。

15.3.3. ネットワークインストールの実行

askmethod オプションまたは repo= オプションを使用してインストールを開始すると、 FTP、HTTP、HTTPS、NFS などのプロトコルを使ったネットワークサーバーからの Red Hat Enterprise Linux のインストールを行なうことができます。 Anaconda では、 インストールの後半で行なわれる追加のソフトウェアリポジトリの参照にも同じネットワーク接続を使用します。
システムに複数のネットワークデバイスがある場合は、 anaconda によって使用可能なデバイスの全一覧が表示され、 インストール中に使用するデバイスの選択を求めるプロンプトが表示されます。 ネットワークデバイスが 1 つだけの場合は、 自動的にそれが選択されるためこのダイアログは表示されません。
ネットワークデバイス

図15.6 ネットワークデバイス

一覧内のデバイスがそれぞれどの物理ソケットに該当するのかわからない場合は、 どれか 1 つ選んで Identify ボタンを押します。 Identify NIC ダイアログが表示されます。
NIC の識別

図15.7 NIC の識別

大半のネットワークデバイスのソケットには、 アクティビティライト (別名 リンクライト)、 つまりデータがソケットを流れていることを示す時に点滅する LED が備わっています。 AnacondaNetworking Device ダイアログで選択したネットワークデバイスのアクティビティライトを最長 30 秒まで点滅させることができます。 点滅させたい秒数を入力してから OK を押します。 anaconda によるアクティビティライトの点滅が終了すると、 Networking Device ダイアログ画面に戻ります。
ネットワークデバイスを選択すると、 TCP/IP の設定方法を選択するプロンプトが表示されます。

IPv4 のオプション

動的 IP 設定 (DHCP)
Anaconda はネットワーク上で実行している DHCP を使用して、自動的にネットワーク設定を行います。
手動による設定
Anaconda は、本システムの IP アドレス、ネットマスク、ゲートウェイアドレス、DNS アドレスなどのネットワーク設定を手動で入力するようプロンプトを表示します。

IPv6 のオプション

Automatic
Anaconda はネットワーク環境に応じて、 自動設定に ルーター広告 (RA - Router Advertisement) と DHCP を使用します (NetworkManagerAutomatic オプションと同等)。
Automatic, DHCP only
Anaconda は RA を使用しません。 ただし、 ステートフル設定を構成するため直接 DHCPv6 からの情報を要求します (NetworkManagerAutomatic, DHCP only オプションと同等)。
Manual configuration
Anaconda により、システムの IP アドレス、ネットマスク、ゲートウェイアドレス、DNS アドレスなどのネットワーク設定情報の手動による入力を求めるプロンプトが表示されます。
Anaconda では IPv4 および IPv6 のプロトコルに対応しています。 ただし、IPv4 と IPv6 の両方を使用するようインターフェースを設定した場合、 IPv4 接続が正しく確立されている必要があります。 IPv6 接続が成功していても IPv4 接続が正しく確立されていないと、 インターフェースは機能しません。
TCP/IP の設定

図15.8 TCP/IP の設定

デフォルトでは、anaconda は IPv4 には「DHCP」を使用してネットワークの設定を自動的に提供し、IPv6 には「Automatic」を使用してネットワークの設定を提供します。 TCP/IP を手動で設定するよう選択した場合は、anaconda より Manual TCP/IP Configuration ダイアログに詳細情報の入力が求められます。
手動による TCP/IP 設定

図15.9 手動による TCP/IP 設定

手動設定を選択したプロトコルにより、 ダイアログには IPv4 と IPv6 のアドレスとプレフィックスのフィールドの他、 ネットワークゲートウェイやネームサーバーのフィールドも表示されます。 ネットワークの詳細を入力して OK を押します。
インストールが完了すると、 この設定がシステムに転送されることになります。

15.3.4. NFS 経由のインストール

NFS ダイアログは、 Installation Method ダイアログ内で NFS Image を選択している場合にのみ表示されます。 repo=nfs 起動オプションを使用した場合は、 既にサーバーとパスは指定されています。
NFS 設定ダイアログ

図15.10 NFS 設定ダイアログ

  1. NFS server name フィールドに NFS サーバーのドメイン名または IP アドレスを入力します。例えば、 example.com ドメインの eastcoast という名前のホストからインストールする場合は、 eastcoast.example.com と入力します。
  2. Red Hat Enterprise Linux 6.9 directory フィールドにエクスポートされるディレクトリの名前を入力します。
    • NFS サーバーで Red Hat Enterprise Linux インストールツリーのミラーをエクスポートしている場合は、 インストールツリーの root を含むディレクトリを入力します。 すべてが正しく指定されると、 Red Hat Enterprise Linux のインストールプログラムが実行を開始したことを示すメッセージが表示されます。
    • NFS サーバーで Red Hat Enterprise Linux DVD の ISO イメージをエクスポートしている場合は、 その ISO イメージを収納しているディレクトリを入力します。
    「NFS インストールの準備」 で記載のとおりに設定を行うと、エクスポートされるディレクトリは publicly_available_directory として指定したディレクトリとなります。
  3. 必要となる NFS マウントオプションがある場合には、 NFS mount options フィールドに入力します。 オプションの包括的なリストについては、 mount および nfs の man ページを参照してください。 マウントオプションが必要ない場合は空白のまま残します。

15.3.5. FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール

重要

インストールソースに URL を入力する場合は、 http://https://ftp:// のいずれかをプロトコルとして明示的に指定する必要があります。
URL ダイアログは、 FTP、 HTTP、 HTTPSなどのサーバーからインストールを行う場合にのみ表示されます (Installation Method のダイアログで URL を選択した場合)。 Red Hat Enterprise Linux のインストール元となる FTP、 HTTP、 HTTPS などのサーバーに関する情報の入力を求めるプロンプトが表示されます。 repo=ftp、または repo=http の起動オプションを使用した場合は、 サーバーとパスは既に指定されています。
インストール元となる FTP、 HTTP、 HTTPS いずれかのサイト名または IP アドレス、 また対象アーキテクチャーの /images ディレクトリを格納しているディレクトリ名をそれぞれ入力します。 例を示します。
/mirrors/redhat/rhel-6.9/Server/ppc64/
安全な HTTPS 接続経由でインストールを行う場合は、 プロトコルに https:// を指定します。
プロキシサーバーのアドレスを指定します。 必要に応じてポート番号、 ユーザー名、 パスワードなどを入力します。 すべてが正常に指定されると、 ファイルがサーバーから取り込まれていることを示すメッセージボックスが表示されます。
FTP、 HTTP、 HTTPS などのサーバーでユーザー認証が必要な場合には、 以下のように URL の一部としてユーザー名とパスワードを指定します。
{ftp|http|https}://<user>:<password>@<hostname>[:<port>]/<directory>/
例えば、
http://install:rhel6.9pw@name.example.com/mirrors/redhat/rhel-6.9/Server/ppc64/
URL 設定ダイアログ

図15.11 URL 設定ダイアログ

15.4. メディアの検証

DVD は、メディアの整合性を検証するためのオプションを提供します。DVD メディアの作成中には焼き込みエラーが時々発生します。インストールプログラム用に選択されたパッケージのデータにエラーがあるとインストールが中止される原因になります。データエラーがインストールに影響を与える機会を最低限にするために、インストール前にメディアを検証してください。
この検証にパスすると、インストールプロセスは正常に進行します。プロセスが失敗する場合は、先にダウンロードしている ISO イメージを使用して新規の DVD を作成してください。

第16章 Anaconda を使用したインストール

この章では anaconda のグラフィカルユーザーインターフェースを使用したインストールを説明しています。

16.1. テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース

テキストモードのインストールは明確には文書に記載されていませんが、テキストモードのインストールプログラムを使用した場合も、GUI のインストール手順に従うと簡単にインストールできます。ただし、テキストモードではインストールプロセスがよりシンプルで簡素化されるため、グラフィカルモードで利用できる一部のオプションはテキストモードでは使用できません。この違いについては、本ガイドのインストールプロセスの説明にあります。以下の内容が含まれます。
  • LVM、RAID、FCoE、zFCP、および iSCSI などの高度なストレージメソッドの設定
  • パーティションレイアウトのカスタマイズ
  • ブートローダーレイアウトのカスタマイズ
  • インストール時のパッケージの選択
  • Firstboot を使用したインストール済みシステムの設定

16.2. グラフィカルインストールプログラムのユーザーインターフェース

今までに グラフィカルユーザーインターフェース (GUI) を使用したことがあれば、この手順は既に慣れていると思います。マウスを使って画面を操作したり、ボタンをクリックする、テキストフィールドに入力するなどです。
また、 キーボードを使ってもインストール操作を行なうことができます。 Tab キーで画面内を移動し、 上下の矢印で一覧をスクロール、 +- キーで一覧を展開したり折り畳んだりします。 また、 スペース キーと Enter キーはハイライトされているアイテムを選択したり選択項目からはずしたりします。 Alt+X のキーコマンドの組合せでボタンのクリックや他の画面の選択を行なうこともできます。 X はその画面内に表示された下線付きの文字に置き換えてください。
パーティション設定されたシステムのような GUI 機能のないシステムでグラフィカル インストールを使用したい場合は、VNC、またはディスプレイ転送を使用できます。 VNC とディスプレイ転送オプションの両方はインストール時に稼働中のネットワークと ブート時の引数の使用が必要になります。使用可能なブート時オプションに関する 詳細情報は、28章起動オプション を参照してください。

注記

GUI インストールプログラムを使用したくない場合は、 テキストモードのインストールプログラムも利用可能です。 テキストモードのインストールプログラムを起動するには、 以下のコマンドを yaboot: プロンプトで使います。
linux text
Red Hat Enterprise Linux ブートメニューの説明については 「ブートメニュー」 を 参照して、テキストモードインストールの手順に関する簡単な概要については 「テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース」 を参照してください。
インストールは GUI インストールプログラムを使用して行なうことを強く推奨しています。 GUI インストールプログラムでは、 テキストモードのインストールでは利用できない LVM の設定など Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムの全機能を提供しています。
テキストモードのインストールプログラムを使用しなければならない場合は GUI インストールの説明をご覧ください。 必要な情報はすべて GUI インストールのセクションで説明されています。

16.3. Linux 仮想コンソールに関する注意事項

この情報はコンソールとしてビデオカードを使用するパーティション設定のない System p システムのユーザーにのみ適用されます。パーティション設定された System p システムのユーザーは 「HMC vterm の使用」 に進んでください。
Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムは、インストール中にダイアログボックスを表示するだけではありません。 各種診断メッセージを利用することができる他、 シェルプロンプトでコマンドを入力することもできます。 これらのメッセージはインストールプログラムによって 5 つの 仮想コンソール 上で表示されます。 キーの組み合わせを入力するだけで仮想コンソールを切替えることができます。
仮想コンソールは非グラフィカル環境でのシェルプロンプトであり、 遠隔からではなく実際の物理的なマシンからアクセスします。 複数の仮想コンソールは同時にアクセスすることができます。
これらの仮想コンソールは、 Red Hat Enterprise Linux のインストール中に問題が発生した場合に役に立ちます。インストールコンソールやシステムコンソールに表示されるメッセージは、 問題を特定する上で参考になります。 仮想コンソールの一覧、 仮想コンソール切り替えのためのキー入力、 仮想コンソールが表示する内容などについては 表16.1「コンソール、キー入力、内容」 を参照してください。
インストール関連の問題を診断しようとしている場合を除いては、 一般的にはグラフィカルインストール用のデフォルトコンソール (仮想コンソール #6) から他の仮想コンソールに移動する必要はありません。

表16.1 コンソール、キー入力、内容

コンソールキー入力内容
1ctrl+alt+f1インストールダイアログ
2ctrl+alt+f2シェルプロンプト
3ctrl+alt+f3インストールログ (インストールプログラムから発行されるメッセージ)
4ctrl+alt+f4システム関連メッセージ
5ctrl+alt+f5その他のメッセージ
6ctrl+alt+f6X のグラフィカル表示

16.4. HMC vterm の使用

HMC vterm はパーティション設定された IBM System p 用のコンソールです。 HMC にあるパーティションで右クリックしてから Open Terminal Window (ターミナルウィンドウを開く) を選択するとすると開きます。一度にコンソールへ接続できる vterm は 1 つのみで vterm 以外にはパーティション設定されたシステムのコンソールアクセスはありません。これはよく「仮想コンソール」と呼ばれることがありますが、 「Linux 仮想コンソールに関する注意事項」 の仮想コンソールとは異なります。

16.5. Red Hat Enterprise Linux へようこそ

ようこその画面では、入力は一切要求されません。
「ようこそ」の画面

図16.1 「ようこそ」の画面

ボタンをクリックして続行します。

16.6. 言語の設定

マウスを使って、 インストール中およびシステムのデフォルトとして使用する言語 (例、 U.S. English) を選択します (下図を参照)。
選択したら Next (次) をクリックして続行します。
言語設定

図16.2 言語設定

16.7. キーボードの設定

マウスを使って、 インストール中およびシステムのデフォルトに使用するキーボードのレイアウトタイプ (例、 U.S. English) を選択します (図16.3「キーボードの設定」 を参照)。
選択したら をクリックして進みます。
キーボードの設定

図16.3 キーボードの設定

注記

インストールを完了した後でキーボードのレイアウトタイプを変更する場合は、 キーボード設定ツール を使用します。
シェルプロンプトで system-config-keyboard と入力して、 キーボード設定ツール を起動します。 root になっていない場合は、 続行するため root パスワードの入力が求められます。

16.8. ストレージデバイス

Red Hat Enterprise Linux は様々な種類のストレージデバイスにインストールすることができます。 この画面では、「基本ストレージデバイス (Basic Storage Devices)」か「特殊化したストレージデバイス (Specialized Storage Devices)」のどちらかを選択することができます。
ストレージデバイス

図16.4 ストレージデバイス

基本的ストレージデバイス
基本的ストレージデバイスを選択し、以下のストレージデバイスに Red Hat Enterprise Linux をインストールします。
  • ローカルシステムに直接接続されたハードドライブまたはソリッドステートドライブ
特殊化したストレージデバイス
特殊化したストレージデバイス (Specialized Storage Devices) を選択し、以下のストレージデバイスに Red Hat Enterprise Linux をインストールします。
  • ストレージエリアネットワーク (SAN)
  • ダイレクトアクセスストレージデバイス (DASD)
  • ファームウェア RAID デバイス
  • マルチパスデバイス
特殊化したストレージデバイスオプションを選択し、iSCSI (Internet Small Computer System Interface) および FCoE (Fiber Channel over Ethernet) 接続を設定します。
基本的ストレージデバイスを選択する場合、anaconda がシステムに接続してあるローカルのストレージを自動的に検出するため、ユーザーから追加の入力が不要です。「ホスト名の設定」 に進んでください。

注記

インストール中には、mdeventd デーモンによる LVM およびソフトウェア RAID デバイスの監視は行われません。

16.8.1. ストレージデバイス選択の画面

ストレージデバイス選択の画面には、anaconda でアクセスできるすべてのストレージデバイスが表示されます。
ストレージデバイスの選択 — 基本デバイス

図16.5 ストレージデバイスの選択 — 基本デバイス

ストレージデバイスの選択 — マルチパスデバイス

図16.6 ストレージデバイスの選択 — マルチパスデバイス

ストレージデバイスの選択 — 他の SAN デバイス

図16.7 ストレージデバイスの選択 — 他の SAN デバイス

デバイスはタブを使ってグループ分けされています。
基本デバイス (Basic Devices)
ハードディスクドライブやソリッドステートドライブなど、ローカルのシステムに直接接続されている基本的なストレージデバイスです。
ファームウェア RAID
ファームウェア RAID コントローラーに接続されているストレージデバイスです。
マルチパスデバイス
複数のパスでアクセスできるストレージデバイス、同じシステム上にある複数のファイバーチャネルポートや SCSI コントローラーなどからアクセスが可能です。

重要

インストーラーは、16 文字か 32 文字のシリアル番号を持つマルチパスストレージデバイスしか検出しません。
他の SAN デバイス
SAN (storage area network) で利用できる他のデバイスです。
iSCSI または FCoE のストレージを設定する必要がある場合は、高度なターゲットを追加をクリックして、「高度なストレージオプション」 を参照してください。
ストレージデバイス選択の画面には 検索 のタブがあり、ストレージがアクセスされる場合の WWID (World Wide Identifier) か、またはポート、ターゲット、LUN (論理ユニット番号) 別などでストレージデバイスにフィルターをかけることができます。
ストレージデバイスの検索タブ

図16.8 ストレージデバイスの検索タブ

このタブにはドロップダウンメニューがあり、ポート、ターゲット、WWID、LUN (各値にそれぞれテキストボックスが付いている) 別に検索することができます。WWID または LUN 別の検索の場合、各テキストボックスに追加で値を入力する必要があります。
anaconda で検出されるデバイスの一覧が各タブに表示され、デバイスを識別しやすいようにその情報も表示されます。小さなアイコンで表されているドロップダウンメニューはコラムの見出しの右の方にあります。このメニューを使うと各デバイスで表示されるデータのタイプを選択することができます。例えば、マルチパスデバイス タブのメニューで、WWID容量ベンダー相互接続パス などを指定して、デバイスについて表示させるデータのタイプを選択することができます。表示させる情報量の増減を調節し、デバイスを識別しやすくします。
コラムの選択

図16.9 コラムの選択

1 デバイスにつき 1 行で表示され、行の左側にはチェックボックスが付きます。チェックボックスをクリックするとそのデバイスをインストール時に使用できるようになります。コラムの見出しの左側にある ラジオボタン をクリックすると、その画面に表示されているデバイスのチェックボックスをすべて全選択したり、チェックボックスの全選択を解除したりすることができます。インストールプロセスの後半では、ここで選択したデバイスのいずれかに Red Hat Enterprise Linux をインストールするか、また他の選択デバイスをインストールが完了したシステムの一部として自動的にマウントするなどの選択ができます。
ここで選択するデバイスがインストールプロセスで自動的に消去されるわけではありません。この画面上でデバイスを選択すること自体はそのデバイスに保存しているデータに対して何ら影響を与えるものではありません。ここで、インストールを完了したシステムの一部を構成するデバイスとして選択しなかった場合でも、インストール後に /etc/fstab ファイルを修正すればシステムに追加することが可能です。

重要

この画面で選択しなかったストレージデバイスはすべて anaconda では完全に表示されなくなります。別のブートローダーから Red Hat Enterprise Linux ブートローダーを チェーンロード する場合は、この画面で表示されているすべてのデバイスを選択するようにしてください。
インストール中に使用可能にするストレージデバイスを選択したら、 をクリックして 「ハードディスクの初期化」 に進んでください。

16.8.1.1. 高度なストレージオプション

この画面では、 iSCSI (TCP/IP 経由の SCSI) のターゲットや FCoE (イーサネット経由のファイバーチャンネル) の SAN (ストレージエリアネットワーク) を設定することができます。 iSCSI の詳細については 付録B iSCSI ディスク を参照してください。
高度なストレージオプション

図16.10 高度なストレージオプション

Add iSCSI target または Add FCoE SAN を選択して、Add drive をクリックします。iSCSI ターゲットを追加する場合は、オプションで Bind targets to network interfaces のチェックボックスにチェックを入れます。
16.8.1.1.1. ネットワークインターフェースの選択と設定
高度なストレージオプション 画面では、anaconda がシステムで検出したアクティブなネットワークインターフェースが表示されます。1 つも検出されない場合は、anaconda はストレージデバイスに接続するためのインターフェースをアクティベートする必要があります。
高度なストレージオプション 画面の ネットワークの設定 をクリックし、インストール中に使用するネットワークインターフェースを NetworkManager を使って設定、アクティベートします。別の方法では、ドライブ追加 をクリックした後に anacondaSelect network interface (ネットワークインターフェースを選択) ダイアログで確認します。
ネットワークインターフェースの選択

図16.11 ネットワークインターフェースの選択

  1. ドロップダウンメニューからインターフェースを選択します。
  2. OK をクリックします。
AnacondaNetworkManager を開始し、インターフェースの設定が可能になります。
ネットワークの接続

図16.12 ネットワークの接続

NetworkManager の使用方法については 「ホスト名の設定」 を参照してください。
16.8.1.1.2. iSCSI パラメーターの設定
iSCSI ターゲットを追加するには、Add iSCSI target を選択して Add drive をクリックします。
インストール用 iSCSI ストレージデバイスを使用する場合は、 anaconda で iSCSI ストレージデバイスを iSCSI ターゲットとして 検出 し、 アクセスするための iSCSI セッション を作成できなければなりません。 各手順では CHAP (Challenge Handshake Authentication Protocol) 認証用のユーザー名とパスワードが必要な場合があります。 さらに、 iSCSI ターゲットを接続しているシステムの iSCSI イニシエーターをそのターゲットで認証できるよう設定し、 検出とセッション作成の両方を行なえるようにすることもできます (逆順 CHAP)。 CHAP と 逆順 CHAP を共に使用する場合、 相互 CHAP または 双方向 CHAP と呼ばれます。 相互 CHAP により iSCSI 接続に非常に高いレベルの安全性を確保することができます。 特に、 CHAP 認証と逆 CHAP 認証でユーザー名とパスワードが異なる場合に安全性が向上します。
iSCSI 検出と iSCSI ログインの手順を繰り返して、必要なすべての iSCSI ストレージの追加を行います。ただし、初回の検出試行後は、iSCSI イニシエーターの名前の変更はできません。iSCSI イニシエーターの名前を変更する場合は、インストールを最初からやり直す必要があります。

手順16.1 iSCSI の検出

iSCSI 探索結果の詳細 ダイアログで、anaconda に iSCSI ターゲットの検出に必要な情報を入力します。
iSCSI 探索結果の詳細ダイアログ

図16.13 iSCSI 探索結果の詳細ダイアログ

  1. ターゲット IP アドレス フィールドに iSCSI ターゲットの IP アドレスを入力します。
  2. iSCSI 修飾名 (IQN) 形式で iSCSI イニシエータ名 フィールドに iSCSI イニシエーターの名前を入力します。
    有効な IQN は以下で構成されます。
    • iqn.」の文字列 (ピリオドが必要)
    • 日付コード (企業や組織のインターネットドメイン名またはサブドメイン名が登録された年と月、記述の順序は年を表す4 桁の数字、 ダッシュ記号、 月を表す 2 桁の数字、 ピリオドの順で構成。 例、 2010 年 9 月の場合は「2010-09.」)
    • 企業や組織のインターネットドメイン名またはサブドメイン名 (トップレベルのドメインを先頭にして逆順で表す。 例、 storage.example.com のサブドメインは、 com.example.storage と表す。)
    • コロン (「:」) とドメイン名またはサブドメイン内でその iSCSI イニシエーターを固有に識別する文字列 (例、 :diskarrays-sn-a8675309)
    以上から、完全な IQN は iqn.2010-09.storage.example.com:diskarrays-sn-a8675309 のようになります。 anaconda では、 IQN を構成しやすいようこの形式による任意の名前がすでに iSCSI イニシエータ名フィールドに自動入力されています。
    IQN の詳細については、 http://tools.ietf.org/html/rfc3720#section-3.2.6 にある 『RFC 3720 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI)』 の 『3.2.6. iSCSI Names』 のセクションや、 http://tools.ietf.org/html/rfc3721#section-1 にある 『RFC 3721 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI) Naming and Discovery』 の 『1. iSCSI Names and Addresses』 のセクションを参照してください。
  3. ドロップダウンメニューを使って、iSCSI 検出に使用する認証タイプを指定します。
    iSCSI 検出の認証

    図16.14 iSCSI 検出の認証

    • no credentials (認証情報なし)
    • CHAP pair (CHAP 秘密鍵)
    • CHAP pair and a reverse pair (CHAP 秘密鍵と逆順鍵)
    • CHAP pair (CHAP 秘密鍵) を認証タイプとして選択した場合は、 CHAP ユーザー名CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲット用のユーザー名とパスワードを入力します。
      CHAP 秘密鍵

      図16.15 CHAP 秘密鍵

    • CHAP pair and a reverse pair (CHAP 秘密鍵と逆順鍵) を認証タイプとして選択した場合は、 CHAP ユーザー名CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力し、 逆順 CHAP ユーザー名逆順 CHAP パスワード フィールドには iSCSI イニシエーターのユーザー名とパスワードを入力します。
      CHAP 秘密鍵と逆順鍵

      図16.16 CHAP 秘密鍵と逆順鍵

  4. Start Discovery (検出の開始) をクリックします。 Anaconda により入力した情報をベースに iSCSI ターゲットの検出が試行されます。 検出が成功すると、 iSCSI 探索されたノード ダイアログにターゲット上で検出された全 iSCSI ノードの一覧が表示されます。
  5. 各ノードの横にはそれぞれチェックボックスがあります。 チェックボックスをクリックしてインストールに使用するノードを選択します。
    iSCSI 探索されたノードのダイアログ

    図16.17 iSCSI 探索されたノードのダイアログ

  6. ログイン をクリックして iSCSI セッションを開始します。

手順16.2 iSCSI セッションの開始

iSCSI ノードへログイン ダイアログで、 iSCSI ターゲットのノードにログインして iSCSI セッションを開始するために必要な情報を anaconda に入力します。
iSCSI ノードへログインのダイアログ

図16.18 iSCSI ノードへログインのダイアログ

  1. ドロップダウンメニューを使って、 iSCSI セッションに使用する認証タイプを選択します。
    iSCSI セッションの認証

    図16.19 iSCSI セッションの認証

    • no credentials (認証情報なし)
    • CHAP pair (CHAP 秘密鍵)
    • CHAP pair and a reverse pair (CHAP 秘密鍵と逆順鍵)
    • Use the credentials from the discovery step (探索時から証明書を使用)
    その環境で iSCSI 検出と iSCSI セッションに同じタイプの認証、 同一のユーザー名とパスワードを使用している場合は、 Use the credentials from the discovery step (探索時から証明書を使用) を選択して、 認証情報を再利用します。
    • CHAP pair (CHAP 秘密鍵) を認証タイプとして選択した場合は、 CHAP ユーザー名CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力します。
      CHAP 秘密鍵

      図16.20 CHAP 秘密鍵

    • CHAP pair and a reverse pair (CHAP 秘密鍵と逆順鍵) を認証タイプとして選択した場合は、 CHAP ユーザー名CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力し、 逆順 CHAP ユーザー名逆順 CHAP パスワード フィールドに iSCSI イニシエーターのユーザー名とパスワードを入力します。
      CHAP 秘密鍵と逆順鍵

      図16.21 CHAP 秘密鍵と逆順鍵

  2. ログイン をクリックします。 Anaconda により入力した情報をベースに iSCSI ターゲットのノードへのログインが試行されます。 iSCSI ログイン結果 のダイアログにその結果が表示されます。
    iSCSI ログイン結果のダイアログ

    図16.22 iSCSI ログイン結果のダイアログ

  3. OK をクリックして続行します。
16.8.1.1.3. FCoE パラメーターの設定
FCoE SAN を設定する場合は、 FCoE SAN を追加 を選択して、 ドライブ追加 をクリックします。
次に出てくるダイアログボックスで、FCoE スイッチに接続されているネットワークインターフェースを選択し、FCoE ディスクを追加 (Add FCoE Disk(s)) をクリックします。
FCoE パラメーターの設定

図16.23 FCoE パラメーターの設定

データセンターブリッジング (DCB) は、 ストレージネットワークやクラスターでのイーサネット接続の効率性向上を目的として設計されたイーサネットプロトコルに対する拡張機能の集合です。 このダイアログボックス内のチェックボックスを使用して、 インストーラーの DCB 認識を有効にしたり無効にしたりします。 DCB の設定は、 ホストベースの DCBX クライアントを必要とするネットワークインタフェースに限ってください。 ハードウェア DCBX クライアントを実装するインターフェースで設定を行なう場合はこのチェックボックスは空白のままにしておいてください。
自動 VLAN では VLAN 検出を行なうかどうかを指定します。 このボックスにチェックを入れると、 リンク設定が検証された後、 FIP VLAN 検出プロトコルがイーサネットインタフェースで実行されます。 まだ設定が行なわれていない場合には、 検出された FCoE VLAN すべてに対してネットワークインターフェースが自動的に作成され、 FCoE のインスタンスが VLAN インターフェース上に作成されます。

16.9. ホスト名の設定

このコンピューターのホスト名を入力するようプロンプトが表示されます。 hostname.domainname の形式で 完全修飾ドメイン を入力するか、 hostname の形式で 短縮ホスト名 を入力します。 多くのネットワークで、 接続システムに対して自動的にドメイン名を与える DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスが備わっています。 DHCP サービスを許可してドメイン名をこのマシンに割り当てる場合には、 短縮ホスト名のみを指定します。

注記

ホスト名のフルネームが固有であれば、 システムにどのような名前を付けても構いません。 ホスト名には文字、 数字、 ハイフンなどを含めることができます。
ホスト名の設定

図16.24 ホスト名の設定

Red Hat Enterprise Linux システムが 直接 インターネットに接続されている場合、 上位となるサービスプロバイダーによるサービス障害やサービス停止を回避する手段についても考慮する必要があります。 この問題については本ガイドの範疇を越えるため、 詳細は解説していません。

注記

インストールプログラムではモデムの設定は行なわれません。 インストール後に、 Network ユーティリティを使用して設定を行なってください。 モデムの設定値は各契約インターネットサービスプロバイダー (ISP) に固有となります。

16.9.1. ネットワーク接続の編集

重要

Red Hat Enterprise Linux 6.9 のインストールをはじめて起動すると、 インストール中に設定したネットワークインターフェースがすべて起動されます。 ただし、 ネットワークインターフェースの設定を求めるプロンプトをインストーラーが表示しないケースが一部の一般的なインストール方法をとった場合に見られます。 たとえば、 DVD からローカルのハードドライブに Red Hat Enterprise Linux をインストールした場合などです。
Red Hat Enterprise Linux をローカルのインストールソースからローカルのストレージデバイスにインストールする際、 初回の起動時からネットワークアクセスを必要とする場合には、 ネットワークインターフェースを少なくともひとつ手動で設定しておくようにしてください。 接続の編集時に 自動接続する を選択する必要があります。

注記

インストールが完了した後でネットワークの設定を変更するには、ネットワーク管理ツール を使用します。
シェルプロンプトで system-config-network と入力して、ネットワーク管理ツール を起動します。root 以外で操作している場合、続行するために root パスワードの入力が求められます。
ネットワーク管理ツール は廃止予定になったため、 Red Hat Enterprise Linux 6 のライフタイム期間中に NetworkManager に置き換えられる予定です。
ネットワーク接続を手作業で設定する場合は、 ネットワークの設定 ボタンをクリックします。 ネットワークの設定 ダイアログが表示され、 有線、 無線、 モバイルブロードバンド、 InfiniBand、 VPN、 DSL、 VLAN、 結合など各種の接続を設定することができるようになります。 NetworkManager で可能な設定の全詳細については本ガイドの範疇をこえてしまうため、 このセクションでは最も一般的な有線接続をインストール中に設定する方法について説明します。 他のネットワークタイプの設定方法についても有線接続の設定方法とさほど違いはありませんが、 特定のパラメーターなどは必然的に異なります。
ネットワークの接続

図16.25 ネットワークの接続

新しい接続を追加する場合は 追加 をクリックして、 メニューから接続のタイプを選択します。 既存の接続を修正する場合は、 一覧からその接続を選択し 編集 をクリックします。 いずれの場合も、 以下のような選択した接続タイプに適したタブを持つダイアログボックスが表示されます。 接続を削除する場合は一覧からその接続を選択し、 削除 をクリックします。
ネットワーク設定の編集が終了したら、適用 をクリックして新しい設定を保存します。インストール中にすでにアクティブだったデバイスを再設定した場合は、 その新しい設定を反映させるためデバイスを再起動する必要があります — 「ネットワークデバイスの再起動」 を参照してください。

16.9.1.1. 全接続タイプに共通のオプション

すべての接続タイプに共通する設定オプションがあります。
接続名 の名前フィールド内に接続名を指定します。
自動接続する を選択し、 システムの起動時に自動的に接続を開始します。
インストールが完了したシステムで NetworkManager を実行する場合、 ネットワーク設定がシステム全体で有効かどうかはすべてのユーザーに利用可能 のオプションで制御します。 インストール中に、設定しているすべてのネットワークインターフェースで すべてのユーザーに利用可能 が選択されていることを確認してください。

16.9.1.2. 有線のタブ

有線 のタブを使ってネットワークアダプターの MAC (media access control) アドレスの指定や変更を行ないます。 また、 インターフェースを通過する MTU (maximum transmission unit) がバイト単位でセットできます。
有線のタブ

図16.26 有線のタブ

16.9.1.3. 802.1x セキュリティのタブ

802.1x セキュリティ のタブを使用して 802.1X PNAC (port-based network access control - ポートベースのネットワークアクセス制御) を設定します。 この接続に 802.1X セキュリティを使用する を選択してアクセス制御を有効にしてから、ネットワーク詳細を入力します。 設定オプションには以下が含まれます。
認証
以下の認証方法のいずれかを選択します。
  • TLS (Transport Layer Security)
  • トンネル化 TLS (Tunneled Transport Layer Security、 または EAP-TTLSS、 TTLS とも呼ばれる)
  • 保護付き EAP (PEAP) (保護付き拡張型認証プロトコル)
識別子
このサーバーの識別子を入力します。
ユーザー証明書
DER (Distinguished Encoding Rules) または PEM (Privacy Enhanced Mail) で暗号化されている個人の X.509 証明書ファイルを指定します。
CA 証明書
DER (Distinguished Encoding Rules) または PEM (Privacy Enhanced Mail) で暗号化された X.509 認証局 の証明書ファイルを指定します。
プライベートキー
DER (Distinguished Encoding Rules)PEM (Privacy Enhanced Mail)PKCS#12 (Personal Information Exchange Syntax Standard) で暗号化された プライベートキー ファイルを指定します。
プライベートキーパスワード
プライベートキー フィールドで指定したプライベートキーのパスワードです。 パスワードを表示を選択すると、入力時にパスワードが視認できます。
802.1x セキュリティのタブ

図16.27 802.1x セキュリティのタブ

16.9.1.4. IPv4 のセッティングのタブ

IPv4 のセッティング のタブを使って前に選択していたネットワーク接続に IPv4 パラメーターを設定します。
方式 のドロップダウンメニューを使ってネットワークで実行している DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスから取得を試行する方式を指定します。 以下のオプションから選択します。
自動 (DHCP)
IPv4 パラメーターはネットワーク上の DHCP サービスによって設定されます。
自動 (DHCP) アドレス専用
IPv4 のアドレス、 ネットマスク、 ゲートウェイアドレスなどはネットワーク上の DHCP サービスによって設定されます。 ただし、 DNS サーバーと検索ドメインは手動で設定する必要があります。
手動
IPv4 パラメーターを手動で静的設定用に設定します。
ローカルへのリンク専用
169.254/16 範囲内の ローカルへのリンク アドレスがインターフェースに割り当てられます。
他のコンピューターへ共有
他のコンピューターにネットワークアクセスを与えるようシステムを設定します。 インターフェースには 10.42.x.1/24 の範囲内のアドレスが割り当てられ、 DHCP サーバーと DNS サーバーが開始されて、 インターフェースが NAT (network address translation) を使ってシステム上のデフォルトのネットワークに接続されます。
無効になっています
この接続では IPv4 を無効にします。
パラメーターを手動で入力する方式を選択した場合は、 アドレス フィールドにこのインターフェースの IP アドレスの詳細、 ネットマスク、 ゲートウェイを入力します。 アドレスの追加や削除を行う場合は、 追加 または 削除 のボタンを使用します。 DNS サーバー フィールドには、 コンマで区切った DNS サーバーの一覧を入力します。 ドメインを検索 のフィールドにはネームサーバーの検索に含めるドメインをコンマで区切って入力します。
オプションとして、 DHCP クライアント ID フィールドにこのネットワーク接続名を入力します。 この名前はサブネット上で固有の名前でなければなりません。 接続に分かり易い DHCP クライアント ID を割り当てると、 ネットワーク関連の問題をトラブルシュートする場合に、 その接続が識別しやすくなります。
この接続を完了するには IPv4 アドレス化が必要になります のチェックボックスの選択を解除すると、 IPv4 の設定は失敗してしまうが IPv6 の設定は成功する場合、 この接続が IPv6 対応のネットワークで利用できるようになります。
IPv4 のセッティングのタブ

図16.28 IPv4 のセッティングのタブ

16.9.1.4.1. IPv4 ルートの編集
Red Hat Enterprise Linux では、 デバイスの IP アドレスに応じて自動的に複数のルートを設定します。 追加のルートを編集する場合は ルート ボタンをクリックします。 IPv4 ルートを編集 のダイアログが表示されます。
IPv4 ルートを編集のダイアログ

図16.29 IPv4 ルートを編集のダイアログ

追加 をクリックして新しい静的ルートの IP アドレス、 ネットマスク、 ゲートウェイアドレス、 メトリックを追加します。
自動取得したルートを無視する を 選択すると、 インターフェースはここで指定したルートのみを使用するようになります。
そのネットワーク上のリソースのためにのみこの接続を使用 を選択すると、 接続をローカルのネットワークのみに制限します。

16.9.1.5. IPv6 のセッティングのタブ

IPv6 のセッティング のタブを使って前に選択していたネットワーク接続に IPv6 パラメーターを設定します。
方式 のドロップダウンメニューを使ってネットワークで実行している DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスから取得を試行する方式を指定します。 以下のオプションから選択します。
無視する
この接続では IPv6 を無視します。
自動
NetworkManager により ルータ広告 (RA) が使用され、 自動のステートレス設定が作成されます。
自動、アドレスのみ
NetworkManager により RA が使用され、 自動のステートレス設定が作成されます。 ただし、 DNS サーバーと検索ドメインは無視されるため、 手動で設定する必要があります。
自動、DHCP のみ
NetworkManager は RA を使用しません。 ただし、 ステートフル設定を構成するため直接 DHCPv6 からの情報を要求します。
手動
IPv6 パラメーターを手動で静的設定用に設定します。
ローカルへのリンク専用
fe80::/10 のプレフィックスが付いた ローカルへのリンク のアドレスがインターフェースに割り当てられます。
パラメーターを手動で入力する方式を選択した場合は、 アドレス フィールドにこのインターフェースの IP アドレスの詳細、 ネットマスク、 ゲートウェイを入力します。 アドレスの追加や削除を行う場合は、 追加 または 削除 のボタンを使用します。 DNS サーバー フィールドには、 コンマで区切った DNS サーバーの一覧を入力します。 ドメインを検索 のフィールドにはネームサーバーの検索に含めるドメインをコンマで区切って入力します。
オプションとして、 DHCP クライアント ID フィールドにこのネットワーク接続名を入力します。 この名前はサブネット上で固有の名前でなければなりません。 接続に分かり易い DHCP クライアント ID を割り当てると、 ネットワーク関連の問題をトラブルシュートする場合に、 その接続が識別しやすくなります。
この接続が完了するには IPv6 アドレス化が必要になります のチェックボックスの選択を解除すると、 IPv6 の設定は失敗してしまうが IPv4 の設定は成功する場合、 この接続が IPv4 対応のネットワークで利用できるようになります。
IPv6 のセッティングのタブ

図16.30 IPv6 のセッティングのタブ

16.9.1.5.1. IPv6 ルートの編集
Red Hat Enterprise Linux では、 デバイスの IP アドレスに応じて自動的に複数のルートを設定します。 追加のルートを編集する場合は ルート ボタンをクリックします。 IPv6 ルートを編集 のダイアログが表示されます。
IPv6 ルートを編集のダイアログ

図16.31 IPv6 ルートを編集のダイアログ

追加 をクリックして新しい静的ルートの IP アドレス、 ネットマスク、 ゲートウェイアドレス、 メトリックを追加します。
そのネットワーク上のリソースのためにのみこの接続を使用 を選択すると、 接続をローカルのネットワークのみに制限します。

16.9.1.6. ネットワークデバイスの再起動

インストール中にすでに使用しているネットワークを再設定する場合は、変更内容を反映するために anaconda でデバイス接続を切断し、再接続する必要があります。anacondaインターフェース設定 (ifcfg) ファイルを使用して、NetworkManager と通信します。ONBOOT=yes と設定されていれば、ifcfg ファイルの削除時にデバイスの接続が切断されても、ifcfg ファイルの復元時に再接続されます。インターフェースの設定ファイルの詳細については、https://access.redhat.com/documentation/ja-JP/Red_Hat_Enterprise_Linux/6/html/Deployment_Guide/index.html にある『Red Hat Enterprise Linux 6.9 導入ガイド』 を参照してください。
  1. Ctrl+Alt+F2 を押して、 tty2 仮想ターミナルに切り替えます。
  2. インターフェースの設定ファイルを一時的な場所に移動します。
    mv /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-device_name /tmp
    device_name は今再設定したデバイスです。 例えば ifcfg-eth0eth0 用の ifcfg ファイルになります。
    これで anaconda でデバイス接続が切断されました。
  3. vi エディタでインターフェースの設定ファイルを開きます。
    vi /tmp/ifcfg-device_name
  4. インターフェースの設定ファイルに ONBOOT=yes の行が含まれていることを確認します。その行がない場合は、ここで追加して、ファイルを保存します。
  5. vi エディタを終了します。
  6. インターフェースの設定ファイルを /etc/sysconfig/network-scripts/ ディレクトリに戻します。
    mv /tmp/ifcfg-device_name /etc/sysconfig/network-scripts/
    これで anaconda でデバイスが再接続されました。
  7. Ctrl+Alt+F6 を押して、anaconda に戻ります。

16.10. タイムゾーンの設定

コンピューターが物理的に存在する場所に最も近い都市を選択してタイムゾーンを設定します。地図をクリックすると世界の特定の地域にズームインすることができます。
ここでタイムゾーンを選択する 2 つの方法があります。
  • マウスを使って、対話式地図をクリックして特定の都市 (黄色の点で表示) を選択します。選択した都市は赤い X で示されます。
  • さらに、画面下にある一覧をスクロールしてタイムゾーンを選択することもできます。マウスを使って目的の場所をクリックし、選択内容を強調表示します。
タイムゾーンの設定

図16.32 タイムゾーンの設定

Red Hat Enterprise Linux が使用中のコンピューター上で唯一のオペレーティングシステムである場合、システムクロックで UTC を使用 (System clock uses UTC) を選択します。システムクロックはコンピューターシステム上のハードウェアの一部です。Red Hat Enterprise Linux はタイムゾーン設定を使用して、システムクロック上のローカルタイムと UTC 間のオフセットを判定します。これは UNIX、Linux、およびこれらと同様のオペレーティングシステムを使用するシステム用の標準動作です。
をクリックして進みます。

注記

インストールが完了した後でタイムゾーンの設定を変更するには、時刻と日付のプロパティツール (Time and Date Properties Tool) を使用します。
シェルプロンプトで system-config-date コマンドを入力して、時刻と日付のプロパティツール (Time and Date Properties Tool) を起動します。root になっていない場合は、継続する際に root パスワードが要求されます。

16.11. Root パスワードの設定

root アカウントとそのパスワードの設定はインストールにおける最も重要なステップの1つです。root アカウントはパッケージのインストール、RPM の アップグレード、およびほとんどのシステム管理の実行に使用されます。root としてログインするとシステム上で完全な制御を持つことになります。

注記

root ユーザー(別名 スーパーユーザー)は、全システム域に完全なアクセスを持ちます。 この理由で、root ユーザーとしてのログインは、システム維持、または管理を実行する 時のみにすることが賢明です。
Root パスワード

図16.33 Root パスワード

root アカウントはシステム管理のためにのみ使用してください。通常使用には root でないアカウントを作成して、スーパーユーザー権限を必要とするタスクの実行時にのみ su - コマンドを使用して root になるようにします。こうした基本ルールにより、誤字やコマンドの誤使用がシステムを破壊する可能性を最小限に抑えます。

注記

root になるには、ターミナルウィンドウ内のシェルプロンプトで su - と 入力し、Enter を押します。それから、設定してある root パスワードを 入力して Enter を押します。
インストール済みプログラムは、ご使用のシステムの root パスワード[7]を設定するようプロンプトが表示されます。root パスワードを入力しないと次のインストールプロセスの手順へ進めません。
root パスワードは最低でも6文字の長さが必要です。入力する時点ではパスワードは 画面に表示されません。パスワードは 2回入力します。2回入力したパスワードが 一致しない場合は、インストールプログラムが再入力を要求します。
root パスワードは記憶しやすく、かつ他人が簡単に想像できないものにします。自分の名前や、電話番号、qwertypassword, root123456anteater などはすべて悪いパスワードの例です。よいパスワードとは、大文字、小文字に数字を混ぜ、辞書用語のないものです。Aard387vark420BMttNT はよい例です。パスワードは大文字/小文字を区別することに注意してください。パスワードを書き留める場合はそれを安全な場所に保管してください。しかし、このパスワードおよび作成する他のパスワードは、書き留めないことが推奨されます。

警告

このマニュアルに示されているパスワードの例は使用しないでください。これらのパスワードを模倣して使用すると、セキュリティリスクと見なされます。
インストールが終了した後に root パスワードを変更する場合は rootpasswd コマンドを実行します。root パスワードを忘れてしまった場合は Red Hat Enterprise Linux 6 Deployment Guide の Resolving Problems in System Recovery Modes で新しいパスワードの設定方法をを参照してください。

16.12. ストレージデバイスの割り当て

ストレージデバイス選択の画面 (「ストレージデバイス」 を参照) で複数のストレージデバイスを選択した場合、 anaconda はこれらのデバイスの内のどれがオペレーティングシステムのインストール用に利用可能で あるべきか、 そして、どれがデータストレージ用のみとしてファイルシステムに取り付けられるべきかの選択を要求します。 ストレージデバイスを1つだけ選択している場合は、anaconda はこの画面を 表示しません。
インストール中に、データストレージ専用としてここで識別するデバイスは、ファイルシステムの一部として マウントされますが、パーティション設定とフォーマットはありません。
ストレージデバイスを割り当てる

図16.34 ストレージデバイスを割り当てる

この画面は2つの窓枠に別れています。左窓枠には、データストレージ専用として使用されれるデバイスの 一覧が含まれます。右窓枠には、オペレーティングシステムのインストール用に利用可能なデバイスの 一覧が含まれます。
それぞれの一覧には、デバイスの識別の手助けとなる情報が含まれています。アイコンで マークが付いている小さなドロップダウンメニューはコラムヘッディングの右側にあります。 このメニューにより、それぞれのデバイス上で提供されるデータタイプを選択できるようになります。 提示される情報の量を加減してみると、特定デバイスの識別の手助けになるでしょう。
デバイスを一方の一覧から他の一覧に移動するには、そのデバイスをクリックして、それから左向きの 矢印が付いているボタンを押してデータストレージデバイスの一覧へ移動するか、あるいは右向きの 矢印が付いたボタンを押してオペレーティングシステムのインストールに使用可能なデバイスの一覧に 移動します。
インストールのターゲットとして利用可能なデバイスの一覧では、各デバイスの横にラジオボタンを含めることもできます。このラジオボタンを使用すれば、システムのブートデバイスとして使用したい デバイスを指定することができます。

重要

Red Hat Enterprise Linux ブートローダーをチェーンロードするブートローダーをいずれかのストレージデバイスが含んでいる場合、そのストレージデバイスを インストール対象デバイス (Install Target Devices) に含めます。インストール対象デバイス として識別するストレージデバイスは、ブートローダー設定中に anaconda から見える状態になります。
この画面上で インストール対象デバイス (Install Target Devices) として識別するストレージデバイスは、パーティション設定画面 (「ディスクパーティションの構成」 を参照) で すべての領域を使用 (Use All Space) オプションを選択していない限り、インストールプロセスにより自動的に抹消されることはありません。
インストール用に使用されるデバイスの識別を終了したら、 をクリックして続行します。

16.13. ハードディスクの初期化

既存のハードディスク上のパーティションテーブルが読み込めない場合、インストールプログラムはハードディスクを初期化を要求します。この操作をするとハードディスク上の既存のデータはすべて読み取り不可能となります。使用中のシステムがオペレーティングシステムのインストールされていない新しいハードディスクを持っていたり、ハードディスクからすべてのパーティションを削除している場合は ドライブの再初期化 (Re-initialize drive) をクリックしてください。
インストールプログラムは、それが正式なパーティション表を読み込めない各ディスク用に個別のダイアログを提示します。すべてを無視 (Ignore all) ボタン、または すべてを再初期化 (Re-initialize all) ボタンをクリックするとすべてのデバイスに対して同じ回答を適用します。
警告の画面 – ハードドライブの初期化

図16.35 警告の画面 – ハードドライブの初期化

特定の RAID システム、あるいは他の標準的でない設定はインストールプログラムで 読み込めずに、ハードディスク初期化のプロンプトが表示される可能性があります。 インストールプログラムは、それが検出できる物理ディスク構成には対応します。
必要となるハードディスクの自動初期化を有効にするには、キックスタートコマンド zerombr (32章キックスタートを使ったインストール を参照) を使用します。このコマンドは、初期化済みのディスクでシステムに無人インストールを実行する場合に必要となります。

警告

インストール中に脱着可能な非標準のディスク設定があり、それを検出して後で設定できる場合、システムの電源を切り、取り外してからインストールを 再開始します。

16.14. 既存システムのアップグレード

重要

次のセクションが使用できるのは Red Hat Enterprise Linux 6.4から Red Hat Enterprise Linux 6.5またはそれ 以降などのマイナーバージョン間での Red Hat Enterprise Linux のアップグレードに限られます。Red Hat Enterprise Linux 6 から Red Hat Enterprise Linux 7 などへのメジャーバージョン間のアップグレードには対応していません。
Red Hat Upgrade ToolPreupgrade Assistant を使用すると制限付きで Red Hat Enterprise Linux のメジャーバージョン間のインプレースアップグレードを行うことができます。詳細は 37章現在のシステムのアップグレード を参照してください。
インストールシステムは既存の Red Hat Enterprise Linux インストールのいずれも自動的に検出します。アップグレードプロセスは既存のシステムソフトウェアを新バージョンに更新しますが、ユーザーの home ディレクトリからはデータを削除しません。ハードドライブ上の現存のパーティション構造は変化しません。システム設定は、パッケージアップグレードが要求する場合にのみ変更されます。ほとんどのパッケージアップグレードはシステム設定を変更しませんが、ユーザーが後で確認できるように追加の設定ファイルをインストールします。
使用中のインストールメディアには、コンピューターのアップグレードに必要なすべてのソフトウェアパッケージが含まれていない可能性があることに注意してください。

16.14.1. アップグレードのダイアログ

使用中のシステムに Red Hat Enterprise Linux インストールが含まれる場合、ダイアログが表示され、そのインストールをアップグレードしたいかどうかを聞かれます。既存システムのアップグレードを実行するには、ドロップダウンリストから該当するインストールを選択してから をクリックします。
アップグレードのダイアログ

図16.36 アップグレードのダイアログ

注記

既存の Red Hat Enterprise Linux システムに手動でインストールしたソフトウェアは、アップグレード後に異なる動作をする可能性があります。アップグレードの後に手動でソフトウェアを再インストールするか、または再コンパイルして更新したシステム上で正常なパフォーマンスを得られることを確認する必要があります。

16.14.2. インストーラーを使用したアップグレード

注記

一般に、Red Hat ではユーザーが独立した /home パーティションにユーザーデータを保持し、新規インストールを行うことを推奨しています。パーティションとその設定方法についての詳細は、「ディスクパーティションの構成」 を参照してください。
インストールプログラムを使用してアップグレードをする選択をした場合、Red Hat Enterprise Linux から提供されていないソフトウェアの内、Red Hat Enterprise Linux ソフトウェアと競合するものがあれば、それは上書きされます。この方法でアップグレードを開始する前に、システム内の現在のパッケージ一覧を作成して後で参照できるようにしてください。
rpm -qa --qf '%{NAME} %{VERSION}-%{RELEASE} %{ARCH}\n' > ~/old-pkglist.txt
インストール後にこの一覧をチェックし、どのパッケージを再ビルドする必要があるか、または Red Hat 以外のソースから取り込む必要があるかを判別します。
次に、すべてのシステム設定データのバックアップを作成します。
su -c 'tar czf /tmp/etc-`date +%F`.tar.gz /etc' 
su -c 'mv /tmp/etc-*.tar.gz /home'
アップグレードする前にすべての重要データの完全なバックアップを作成してください。重要なデータには /home ディレクトリ全体のコンテンツや、Apache、FTP、SQL サーバーやソースコード管理システムなどのサービスのコンテンツが含まれる場合があります。アップグレードは破損を引き起こす動作ではありませんが、操作ミスがあるとデータが失われる可能性が若干あります。

警告

上記の例では、バックアップ資料が /home ディレクトリに保存されていることに注意してください。自分の /home ディレクトリが独立したパーティションではない場合、この例を文字どおりに採用しないでください。 CD または DVD ディスクか、または外部ハードディスクなどの 別のデバイス上にバックアップを保存してください。
アップグレードプロセスを後で完了する方法についての詳細は、「アップグレードの終了」を参照してください。

16.15. ディスクパーティションの構成

警告

システム上のデータは常にすべてバックアップをしておいた方がよいでしょう。例えば、アップグレードする場合やデュアルブートを作成する場合、ストレージデバイスに保存しておきたいデータはすべてバックアップしておくべきです。万一の場合、 誤ってデータを喪失してしまう恐れがあります。

重要

Red Hat Enterprise Linux をテキストモードでインストールすると、このセクションで説明してあるデフォルトのパーティション設定プランのみを使用できます。そのため、インストーラーが自動的に追加や削除をするもの以外のパーティションやファイルシステムの 追加や削除はできません。インストール時にカスタムレイアウトを必要とする場合は、 VNC 接続経由か、キックスタートインストールでグラフィカルインストール実行すべきです。
さらには、LVM、暗号化したファイルシステム、およびサイズ変更可能なファイルシステムなどの高度なオプションはグラフィカルモードとキックスタートでのみ使用可能です。

重要

RAID カードがある場合は、一部の BIOS が RAID カードからのブートをサポートしないことに注意してください。そのような場合には、別のハードドライブなど、RAID アレイの外部のパーティションに /boot/ パーティションを作成する必要があります。内部のハードドライブは問題のある RAID カードを持つパーティション作成の使用に必要となります。
ソフトウェア RAID のセットアップでも /boot/ パーティションが必要です。
システムを自動的にパーティション設定する選択をした場合は、確認 (Review) を 選択して、手動で /boot/ パーティションを編集する必要があります。
パーティション設定により、ハードドライブを各区画がさらに細かいハードドライブの様に機能する別々の区画に分けることができます。パーティション設定は、特に複数のオペレーティングシステムを実行するのに便利です。自分のシステムのパーティション設定法が 不明な場合は、詳細情報を 付録A ディスクパーティションの概要 で確認してください。
ディスクパーティションの構成

図16.37 ディスクパーティションの構成

画面では、4つの異なる方法の内の1つでデフォルトパーティションの作成を選択するか、 あるいはカスタムレイアウトを手動で作成するためにストレージデバイスのパーティション 設定を選択できます。
最初の4つのオプションでは、自分自身でストレージデバイスのパーティション設定を行わずに自動インストールを実行することができます。システムのパーティション設定が煩雑に感じられる場合は、これらのオプションの1つを選択してインストールプログラムがストレージデバイスのパーティション設定を実行するようにすることをお薦めします。選択するオプションによっては、この方法でもシステムからどのデータを削除するか (ある場合) を制御できます。
オプションは以下のようになります。
すべての領域を使用する (Use All Space)
このオプションを選択すると、ハードドライブ上のすべての パーティション (これには、Windows VFAT や NTFS パーティションなど他の OS で 作成されたパーティションも含まれます) を削除します。

警告

このオプションを選択した場合、選択したハードドライブ上のすべてのデータがインストールプログラムによって削除されます。Red Hat Enterprise Linux をインストールするハードドライブ上に保存しておきたい情報がある場合は、このオプションを選択しないでください。
特に、別のブートローダーから Red Hat Enterprise Linux をチェーンロードするように システムを設定している時にはこの選択をしないでください。
既存の Linux システムを入れ替える (Replace Existing Linux System(s))
このオプションを選択して、以前の Linux インストールで作成しているパーティションのみを削除します。これは、ハードドライブにある他のパーティション (VFAT や FAT32 パーティション) は削除しません。
現在のシステムを縮小する (Shrink Current System)
このオプションを選択して、現在のデータとパーティションを手動でサイズを変更して 空いた領域にデフォルトの Red Hat Enterprise Linux レイアウトをインストールします。

警告

他のオペレーティングシステムがインストールされているパーティションを縮小すると、それらのオペレーティングシステムを使用できなくなる可能性があります。このパーティション設定オプションはデータを破損するものではありませんが、オペレーティングシステムは通常そのパーティション内に空き領域をいくらか必要とします。再度使用する可能性のあるオペレーティングシステムを維持しているパーティションのサイズ変更をする前に、どれくらいの空き領域が必要かを確認してください。
空き領域を使用する (Use Free Space)
このオプションを選択すると現在のデータとパーティションはすべて残り、ストレージドライブ上の利用可能な 未使用の領域に Red Hat Enterprise Linux をインストールします。このオプションを選択する前にストレージドライブ上に 十分な空き領域があることを確認してください。 — 「十分なディスク領域」 を参照してください。
カスタムレイアウトを作成する (Create Custom Layout)
このオプションを選択してストレージドライブを手動でパーティション設定し、カスタム化したレイアウトを作成 します。「カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更」 を参照してください。
好みのパーティション設定法を選択するには、ダイアログボックス内の 該当説明の左側にあるラジオボタンをクリックします。
システムを暗号化 (Encrypt system) を選択して、 /boot パーティション以外のすべてのパーティションを暗号化します。暗号化に関する詳細情報は、付録C ディスク暗号化 を参照してください。
自動パーティション設定で作成されたパーティションの確認と変更には、確認 (Review) オプションを選択します。確認 を選択したら、次 (Next) をクリックして進むと、anaconda で作成されたパーティションが表示されます。その状態が希望に沿わなければ、パーティションに変更を加えることができます。

重要

Red Hat Enterprise Linux ブートローダーが、別のブートローダーから チェーンロード するように設定するには、起動ドライブを手動で指定しなければなりません。 いずれかの自動パーティション設定オプションを選択している場合、 を クリックする前に 確認してパーティション設定レイアウトを変更 (Review and modify partitioning layout) を選択する必要があります。そうしないと正しい起動ドライブは指定できません。

重要

マルチパスおよび非マルチパスのストレージデバイスがあるシステムに Red Hat Enterprise Linux 6 をインストールする場合、インストーラーの自動パーティションのレイアウトは、マルチパスデバイスと非マルチパスデバイスを混在させたボリュームグループを作成する場合があります。これはマルチパスストレージの目的に反することになります。
そのため、自動パーティション設定の選択後に表示されるディスク選択画面ではマルチパスのみ、または非マルチパスデバイスのみのどちらかを選択することをお勧めします。別の方法として、カスタムのパーティションを選択することも可能です。
選択が終了したら をクリックして進みます。

16.16. ディスク暗号化用パスフレーズの選択

「システムを暗号化 (Encrypt System) 」 のオプションを選択していた場合、 インストーラーはシステムのパーティション暗号化に使用するパスフレーズを要求します。
パーティションは Linux 統一キーセットアップ (Linux Unified Key Setup) を 使用して暗号化できます。詳細情報は、付録C ディスク暗号化 を参照してください。
暗号化されたパーティション用のパスフレーズを入力

図16.38 暗号化されたパーティション用のパスフレーズを入力

パスフレーズを選択して、ダイアログボックスの2つのフィールド両方に記入します。このパスフレーズは システムが起動するたびに提供する必要があります。

警告

このパスフレーズを紛失してしまうと、暗号化したパーティションおよびそのパーティション上にあるデータは完全にアクセスできなくなります。紛失したパスフレーズを回収する手段はないため注意してください。
Red Hat Enterprise Linux でキックスタートインストールを実行する場合には、インストール中に 暗号化のパスフレーズを保存して、バックアップ用の暗号化パスフレーズを作成できます。 「パスフレーズの保存」「バックアップパスフレーズの作成と保存」 を参照してください。

16.17. カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更

4つの自動パーティション設定オプションの 1つを選択して、確認 (Review) を選択しなかった場合は、「ディスクへの変更の書き込み」 へ進んでください。
自動パーティション設定オプションの1つを選択し 確認 を選択している場合は、現在のパーティション設定を承認するか ( をクリックする)、パーティション設定画面で手動での修正ができます。
カスタムレイアウトを作成する選択をすると、インストールプログラムに対して Red Hat Enterprise Linux をインストールする場所を指定する必要があります。これは、Red Hat Enterprise Linux がインストールされることになる1つ、または複数のパーティション用のマウントポイントを定義することでなされます。
まだパーティションの設定方法を決めていない場合は、付録A ディスクパーティションの概要「パーティション設定に関する推奨」 を参照してください。最低限でも、適切なサイズの root (/) パーティション、/boot/ パーティション、 PReP ブートパーティション、およびシステムにある RAM の容量に対して適切なサイズのスワップパーティションが必要です。
anaconda は標準的なインストールのパーティション設定要求を処理できます。
IBM System p でパーティション設定

図16.39 IBM System p でパーティション設定

パーティション設定画面は2つのペインがあります。上のペインには、下のペインで選択されたハードドライブ、論理ボリューム、または RAID デバイスのグラフィカル表示が含まれます。
デバイスのグラフィカル表示の上部で、インストールプログラムで検出されたドライブの名前 (/dev/sdaLogVol00 など) 、そのサイズ (MB で) 、およびそのモデルが確認できます。
マウスを使って、 シングルクリックするとグラフィカル表示内の特定のフィールドを強調表示 します。ダブルクリックすると、既存パーティションの編集や、既存の空き領域にパーティションを 作成することができます。
下のペインには、前述のインストールプロセスで指摘されているようにインストール中に使用される予定の すべてのドライブ、論理ボリューム、および RAID デバイスの一覧が含まれています。「ストレージデバイスの割り当て」 を参照してください。
デバイスはタイプ別にグループ化されます。それぞれのデバイスタイプの横にある小さな三角マークをクリックしてそのタイプのデバイスの表示/非表示をします。
Anaconda は一覧にある各デバイスのいくつかの詳細事項を表示します。
デバイス (Device)
デバイス、論理ボリューム、またはパーティションの名前
サイズ (Size-MB)
デバイス、論理ボリューム、またはパーティションのサイズ (MBで)
マウントポイント/RAID/ボリューム (Mount Point/RAID/Volume)
マウントポイント。 パーティションがマウントされる場所 (ファイルシステム内の場所)、または RAID 名、または その一部となる論理ボリュームグループ
タイプ (Type)
パーティションのタイプ。パーティションが標準のパーティションの場合は、このフィールドはそのパーティション上のファイルシステム のタイプ (例えば、ext4) を表示します。標準パーティションでない場合は、パーティションが 物理ボリューム (LVM)か、 または ソフトウェア RAID の一部であるかを示します。
フォーマット (Format)
このコラム内のチェックマークはパーティションがインストール中にフォーマットされることを示します。
下のペインの下には4つのボタンがあります。 作成 (Create) 編集 (Edit) 削除 (Delete) 、および リセット (Reset) です。
上のペインのグラフィカル表示か、または下のペイン内の一覧をクリックすることにより、デバイスかパーティションを選択します。 それから、4つのボタンの1つをクリックして以下のアクションを操作します。
作成
新規のパーティション、論理ボリューム、またはソフトウェア RAID を作成します。
編集
既存のパーティション、論理ボリューム、またはソフトウェア RAID を変更します。Resize ボタンでは、パーティションは縮小できますが、拡大はできない点に注意してください。
削除
パーティション、論理ボリューム、またはソフトウェア RAID を削除します。
リセット
この画面で行ったすべての変更を元に戻します。

16.17.1. ストレージの作成

ストレージの作成 (Create Storage) ダイアログの使用で、新規のストレージパーティション、論理ボリューム、および ソフトウェア RAID の作成ができます。Anaconda はシステムに既に存在している、または システムに転送される設定になっているストレージに応じて利用可能や利用不可能となる オプションを提示します。
ストレージの作成

図16.40 ストレージの作成

オプションは以下のように、パーティションの作成 (Create Partition) ソフトウェア RAID の作成 (Create Software RAID) 、 および LVM の作成 (Create LVM) の下でグループに分けられています。

パーティションの作成

パーティションの追加 (Add Partition) のダイアログの詳細については 「パーティションの追加」 を参照してください。

ソフトウェア RAID の作成

詳細情報は 「ソフトウェア RAID の作成」 を参照してください。
  • RAID パーティション (RAID Partition) — 未割り当ての領域にパーティションを作成してソフトウェア RAID デバイスの 一部を形成します。ソフトウェア RAID デバイスを形成するには、2つ、またはそれ以上の RAID パーティションがシステム上で 利用可能でなければなりません。
  • RAID デバイス (RAID Device) — 2つ、またはそれ以上の RAID パーティションを組み合わせてソフトウェア RAID デバイスにします。このオプションを選択すると、作成する RAID デバイスのタイプ (RAID レベル) を指定することができます。このオプションは2つ、またはそれ以上の RAID パーティションがシステム上で使用できる時にのみ利用可能です。

LVM 論理ボリュームの作成

詳細情報は、「LVM 論理ボリュームの作成」 を参照してください。
  • LVM 物理ボリューム (LVM Physical Volume) — 未割り当ての領域に 物理ボリュームを作成します。
  • LVM ボリュームグループ (LVM Volume Group) — 1つまたはそれ以上の物理ボリュームから ボリュームグループ を 作成します。このオプションは少なくとも1つの物理ボリュームがシステム上で使用できる時にのみ利用可能です。
  • LVM 論理ボリューム (LVM Logical Volume) — ボリュームグループ上に 論理ボリューム を作成します。 このオプションは少なくとも1つのボリュームグループがシステム上で使用できる時にのみ利用可能です。

16.17.2. パーティションの追加

新規のパーティションを追加するには、作成 (Create) ボタンを選択します。するとダイアログボックス (図16.41「新規のパーティション作成」 を参照) が現れます。

注記

このインストール用に最低でも1つの、あるいはオプションとしてそれ以上のパーティションを 専用にする必要があります。詳細情報は、付録A ディスクパーティションの概要 を参照してください。
新規のパーティション作成

図16.41 新規のパーティション作成

  • マウントポイント (Mount Point) : パーティションのマウントポイントを入力します。例えば、このパーティションを root パーティションにする場合は / と入力します。/boot パーティションにする場合は、/boot と入力します。また、プルダウンメニューを使って、パーティションに適切なマウントポイントを選択することもできます。swap パーティションにはマウントポイントは設定しません。ファイルシステムタイプを swap にセットするだけで充分です。
  • ファイルシステムタイプ(File System Type): プルダウンメニューを使用してこのパーティションの適切なファイルシステムタイプを選択します。ファイルシステムタイプの詳細は 「ファイルシステムタイプ」 を参照してください。
  • 選択可能なドライブ (Allowable Drives) : このフィールドには、システムにインストール済みのハードディスク一覧が表示されます。ハードディスクのボックスがハイライトされている場合は、そのハードディスク上に必要なパーティションを作成することができます。ボックスが選択 されていない 場合は、そのハードディスク上にパーティションは作成 できません。別のチェックボックス設定を使うと、anaconda で、必要な場所にパーティションを配置したり、または anaconda にパーティションの配置先を決定させることができます。
  • 容量 (Size - MB) : パーティションのサイズ (メガバイトで表示) を入力します。このフィールドの初期値は 200 MB になっているので注意してください。変更しないと、200 MB のパーティションが作成されます。
  • 追加容量オプション (Additional Size Options) : このパーティションを固定サイズにするか、一定サイズまでの「拡大」(使用可能なハードディスク領域をあるサイズまで埋める)を許すか、または使用可能なハードディスク領域の残りすべてを使用するかを選択します。
    指定限度 (MB) まで使用 (Fill all space up to (MB)) を選択した場合は、このオプションの右側のフィールドにサイズの制限を指定しなければなりません。この設定でハードディスク上に一定の空き領域が今後の使用のため確保されます。
  • 基本パーティションにする: 作成しているパーティションをハードドライブ上の最初の 4 つのパーティションにするかどうかを選択します。基本パーティションにしない場合は、論理 パーティションとして作成されます。詳細は 「パーティション内にさらにパーティションを設定する — 拡張パーティションの概要」 を参照してください。
  • 暗号化 (Encrypt) : ストレージデバイスが別のシステムに接続されている場合でも そこに保存されるデータがパスフレーズ無しではアクセスできないようにパーティションを暗号化するかどうかを選択します。ストレージデバイスの暗号化に関する情報については 付録C ディスク暗号化 を参照してください。このオプションを選択すると、インストーラーは パーティション設定をディスクに書き込む前にパスフレーズの提示を催促します。
  • OK : 希望の設定値の入力が終了し、パーティションの作成を実行するには OK ボタンを選択します。
  • 取り消し (Cancel) : パーティションを作成したくない場合は 取り消し ボタンを選択します。

16.17.2.1. ファイルシステムタイプ

Red Hat Enterprise Linux では、異なるパーティションタイプとファイルシステムの作成が可能です。利用可能な異なるパーティションタイプとファイルシステムの 簡単な説明とそれらの使用方法を以下に示します。

パーティションのタイプ

  • 標準のパーティション — 標準のパーティションはファイルシステム、 またはスワップ領域を含んでいるか、あるいはソフトウェア RAID か LVM 物理ボリュームのための コンテナを提供します。
  • swap — Swap パーティションは仮想メモリーのサポートに使用されます。つまり、システムが処理しているデータを格納する RAM が不足した場合に、データは swap パーティションに書き込まれます。詳細情報は Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド を参照してください。
  • software RAID — 2 つ以上のソフトウェア RAID パーティションを作成すると RAID デバイスを作成できます。RAID に関する詳細は Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド の 『RAID (Redundant Array of Independent Disks)』 の章を参照してください。
  • physical volume (LVM) — 単数、または複数の物理ボリューム (physical volume (LVM))パーティションを作成すると、LVM 論理ボリューム (logical volume) を作成できるようになります。LVM は物理ディスク使用時のパフォーマンスを向上させます。 LVM に関する詳細は、Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド を参照してください。

ファイルシステム

  • ext4 — ext4 ファイルシステムは ext3 ファイルシステムをベースにし、 いくつかの改善が加えられています。 より規模の大きいファイルシステムおよびファイルに対応するようになり、 またディスク領域の割り当てに要する時間が短縮され効率的になっています。 1 ディレクトリ内でのサブディレクトリの作成は無制限になり、 ファイルシステムのチェックが高速化、 またジャーナリング機能もさらに堅牢になっています。 ext4 ではファイルシステムのサイズが最大 16TB まで対応するようになります。 このファイルシステムはデフォルトで選択される推奨のファイルシステムとなります。

    注記

    user_xattracl のマウントオプションは、インストールシステムにより ext4 システム上に自動で設定されます。これらのオプションはそれぞれ、拡張属性とアクセス制御リストを有効にします。これらのオプションについての詳細情報は、Red Hat Enterprise Linux ストレージ管理ガイド を参照してください。
  • ext3 — ext3 ファイルシステムは ext2 ファイルシステムをベースにしているためジャーナリング機能という大きな利点を備えています。 ジャーナリング機能を使用すると、 ファイルシステムに対して fsck [8] を行なう必要がないためクラッシュ後のファイルシステムの復元に要する時間を短縮することができます。
  • ext2 — ext2 ファイルシステムは標準の Unix ファイルタイプ (通常のファイル、ディレクトリ、シンボリックリンクなど)に対応しています。最大 255 文字までの長いファイル名を割り当てる能力を提供します。
  • xfs — XFS は高度な拡張性を持つハイパフォーマンスのファイルシステムで、最大 16 exabyte(約 1600万 terabyte)までのファイルシステム、8 exabyte(約 800万 terabyte)までのファイル、および数千万のエントリーを持つディレクトリ構造に対応します。XFS はより迅速なクラッシュ回復を促進するメタデータジャーナリングをサポートします。XFS ファイルシステムではマウント中でアクティブな場合でもデフラグやサイズ変更が可能です。

    注記

    インストーラーで作成できる XFS パーティションの最大サイズは 100 TB です。
  • vfat — VFAT ファイルシステムは FAT ファイルシステムにある Microsoft Windows の長いファイル名に対応する Linux ファイルシステムです。
  • Btrfs — Btrfs は、ext2、 ext3、および ext4 のファイルシステムに 比較してより多くのファイル、より大きなファイル、そしてより大きなボリュームに対処して管理できるファイルシステムとして開発中のものです。Btrfs は エラーに対してファイルシステムの許容度を上げて、 エラー発生時にその検出と修復の機能を持つように設計されています。チェックサムを利用してデータとメタデータの有効性を確実にし、バックアップや修復で使用できるファイルシステムのスナップ ショットを維持します。
    Btrfs はまだ実験段階で開発中であるため、インストールプログラムはこれをデフォルトで提供するものではありません。ドライブ上に Btrfs パーティションを作成したい場合は、インストールプロセスで起動オプション btrfs を付けて開始しなければなりません。 その案内には 28章起動オプション を参照してください。

    警告

    Red Hat Enterprise Linux 6.9 は技術プレビューとして Btrfs を収納しており、 ユーザーがこのファイルシステムを実験できるようにしています。重要なファイルや 重要なシステム運用の基礎となるものを含むパーティションには Btrfs を選択 すべきではありません。

16.17.3. ソフトウェア RAID の作成

RAID (Redundant arrays of independent disks) は、複数のストレージデバイスを組み合わせることでパフォーマンスを向上し、一部の設定ではより強力なフォールトトレランスを実現するよう設計されています。各種 RAID の説明は Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド を参照してください。
RAID デバイスを作成するには、最初にソフトウェア RAID のパーティションを作成する必要があります。 2つ、またはそれ以上のソフトウェア RAID パーティションを作成したら、RAID ボタンを 選択してソフトウェア RAID パーティションを RAID デバイスに統合します。
RAID パーティション
このオプションを選択して、ソフトウェア RAID 用のパーティションを設定します。このオプションは、使用ディスクが RAID パーティションを含まない場合に利用可能な唯一の選択です。これは標準のパーティション追加時に出てくるダイアログと 同じものです。使用可能なオプションの説明には、「パーティションの追加」 を参照してください。 ファイルシステムタイプソフトウェア RAID にセットする必要が あることに注意してください。
ソフトウェア RAID パーティションの作成

図16.42 ソフトウェア RAID パーティションの作成

RAID デバイス
このオプションを選択して、2つ、またはそれ以上の既存のソフトウェア RAID パーティションから RAID デバイスを 構築します。このオプションは、2つ、またはそれ以上のソフトウェア RAID パーティションが設定済みである場合に 利用できます。
RAID デバイスを作成する

図16.43 RAID デバイスを作成する

標準のパーティション用のファイルシステムタイプを選択します。
Anaconda は自動的に RAID デバイス用の名前を提示しますが、ユーザーは手動で md0 から md15 までの名前を選択できます。
個別のストレージデバイス横のチェックボックスをクリックしてそのデバイスをこの RAID に対して 統合したり削除したりします。
RAID レベル とは、特定のタイプの RAID に相当するものです。以下のオプションから選択します。
  • RAID 0 — データを複数のストレージデバイス全体に分散させます。RAID レベル 0 は標準パーティションのパフォーマンスを向上させ、複数デバイスのストレージを 1 つの大規模な仮想デバイスにプールするために使用できます。RAID レベル 0 は冗長性がないため、アレイ内の 1 デバイスが故障するとアレイ全体が壊れます。RAID 0 には 2 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 1 — 1 つのストレージデバイスのデータを 1 つ以上の他のストレージデバイスにミラーします。アレイ内の追加のデバイスにより冗長性レベルが向上します。RAID 1 には 2 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 4 — データを複数のストレージデバイス全体に分散させますが、アレイ内の 1 デバイスを使用して、アレイ内のデバイスに障害が発生した場合にアレイを保護するパリティ情報を格納します。すべてのパリティ情報は 1 デバイスに格納されるため、このデバイスへのアクセスはアレイのパフォーマンスのボトルネックを生み出します。RAID 4 には 3 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 5 — データおよびパリティ情報を複数のストレージデバイス全体に分散させます。そのため、RAID レベル 5 は複数デバイス全体にデータを分散させるというパフォーマンスの優位性がある一方で、パリティ情報もアレイ全体に分散されているため RAID レベル 4 のパフォーマンスのボトルネックは存在しません。RAID 5 には 3 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 6 — RAID レベル 6 は RAID レベル 5 と似ていますが、1 セットのみのパリティデータを格納する代わりに、2 セットを格納します。RAID 6 には 4 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 10 — RAID レベル 10 はネストした RAID または ハイブリッド RAID です。RAID レベル 10 はストレージデバイスのミラーリングされたセットにデータを分散させることで構築されます。例えば、4 つの RAID パーティションから構築された RAID レベル 10 は、1 つのパーティションがもう 1 つのパーティションをミラーする 2 つのペアのパーティションで構成されています。次に、RAID レベル 0 のように、データはストレージデバイスの両方のペア全体に分散されます。RAID 10 には 4 つ以上の RAID パーティションが必要です。

16.17.4. LVM 論理ボリュームの作成

重要

LVM の初期セットアップはテキストモードインストールでは使用できません。ゼロから LVM 設定を作成するには、Alt+F2 を押して、別の仮想コンソールを起動し、lvm コマンドを実行します。テキストモードインストールに戻るには、Alt+F1 を押します。
LVM (Logical Volume Management) は背後にあるハードドライブや LUN のような物理ストレージ領域について、 簡単な論理表示を提示するものです。物理ストレージ上のパーティションは、ボリュームグループとして 一緒にグループ化されて 物理ボリュームとして表示されます。各ボリュームグループは複数の 論理ボリュームに分割されて、そのそれぞれが普通のディスクパーティションと同機能を持つことになります。その結果、LVM 論理ボリュームは複数の物理ディスクにまたがるパーティションとして機能します。
LVM についての詳細は、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』を参照してください。LVM はグラフィカルインストールのみで利用できることに注意してください。
LVM 物理ボリューム
このオプションを選択してパーティション、またはデバイスを LVM 物理ボリュームとして設定します。 このオプションは、使用するストレージがまだ LVM 物理ボリュームを含まない場合に使用できる 唯一の選択です。これは通常のパーティション追加時に出てくるダイアログと同じものです。 使用可能な オプションの説明には、「パーティションの追加」 を参照してください。ファイルシステムタイプLVM (physical volume )にセットされる必要があることに注意してください。
LVM 物理ボリュームの作成

図16.44 LVM 物理ボリュームの作成

LVM ボリュームグループの作成
このオプションを選択して、利用可能な LVM 物理ボリュームから LVM ボリュームグループの作成をするか、または ボリュームグループに既存の論理ボリュームを追加します。
LVM ボリュームグループの作成

図16.45 LVM ボリュームグループの作成

単数、または複数の物理ボリュームを1つのボリュームグループに割り当てるには、 先ず、ボリュームグループに名前を付けます。その後そのボリュームグループで使用 されることになる物理ボリュームを選択します。最後に、追加編集、および 削除 のオプションを使用して、 いずれかのボリュームグループで論理ボリュームを設定します。
ボリュームグループから物理ボリュームを削除することが出来ないことがあります。削除した場合、そのグループの論理ボリューム用に十分な領域を残すことができません。例えば、 8 GB の論理ボリュームを含んでいる2つの 5 GB の LVM 物理ボリュームパーティションで構成されたボリュームグループを例に取りましょう。構成要素となっている物理ボリュームのいずれかを削除すると、8 GB の論理ボリューム用にグループ内にたった 5 GB しか残らないため、インストーラーはそのような削除を許可しません。論理ボリュームの総サイズを適切に縮小した場合は、ボリュームグループから物理ボリュームを削除できる可能性があります。この例では、論理ボリュームのサイズを 4 GB に縮小すると、5 GB の物理ボリュームのいずれかを削除することが可能になります。
論理ボリュームの作成
このオプションを選択して、LVM 論理ボリュームの作成をします。通常のディスクパーティションのように マウントポイント、ファイルシステムタイプ、 およびサイズ (MB) を選択します。この論理ボリュームの名前を 選択してそれに所属するボリュームグループの指定もできます。
論理ボリュームの作成

図16.46 論理ボリュームの作成

16.17.5. パーティション設定に関する推奨

特に必要がない限り、以下のパーティションを作成することをおすすめします。
  • swap パーティション (256 MB 以上) — swap パーティションは仮想メモリーをサポートします。つまり、システムが処理しているデータを格納する RAM が不足している場合、データは swap パーティションに書き込まれます。
    過去数年、推奨されるスワップ領域のサイズは、システムの RAM サイズとともに直線的に増加していました。しかし、最近のシステムのメモリーサイズは数百ギガバイトまで増加したため、現在ではシステムが必要なスワップ領域のサイズは、システムメモリーではなく、そのシステム上で実行しているメモリー負荷の関数であることが認識されています。
    以下の表には、ご使用のシステムの RAM 容量別に、システムがハイバネートするために十分なメモリーが不要な場合と必要な場合のスワップパーティションの推奨サイズをまとめています。推奨のスワップ領域はインストール中に自動的に確定されますが、ハイバネーションも可能にするには、カスタムパーティション分割の段階でスワップ領域の編集が必要となります。

    重要

    以下の表での推奨情報は、メモリーの容量が少ないシステム (1 GB 以下) で特に重要になります。システムに十分な swap 領域が割り当てられないと、安定性の問題や、インストールされたシステムが起動できない問題などが発生する原因となることがあります。

    表16.2 システムの推奨 swap 領域

    システムの RAM の容量推奨 swap 領域ハイバネートを許可する場合の推奨 swap 領域
    2GB 以下の RAMRAM 容量の 2 倍 RAM 容量の 3 倍
    2GB から 8GB の RAM RAM 容量と同じ RAM 容量の 2 倍
    8GB から 64GB の RAM 最低 4GBRAM 容量の 1.5 倍
    64GB 以上の RAM 最低 4GBハイバネートは推奨しません
    ご使用のシステムが上記の境界線上 (RAM が 2GB、 8GB または 64GB) になる場合、swap サイズやハイバネートへの対応を決める際は慎重に行なってください。システムリソースに余裕がある場合は、swap 領域を大きくするとパフォーマンスが向上することがあります。
    swap 領域を複数のストレージデバイスに分散させることでも swap のパフォーマンスが向上されます (特に高速ドライブやコントローラー、インターフェースを備えたシステムで効果があります)。

    注記

    Red Hat Enterprise Linux 6.0、6.1、および 6.2 向けに推奨されている swap サイズは、現在の推奨値とは異なります。現在の推奨値は、2012 年 6 月リリースの Red Hat Enterprise Linux 6.3 で初めて公開され、ハイバネート用の領域は考慮されていませんでした。Red Hat Enterprise Linux 6 の旧バージョンにおける自動インストールでは変更前の推奨値に基づいて swap 領域が生成されます。しかしながら、最適なパフォーマンスを目指す場合には、Red Hat Enterprise Linux 6.3 向けに発表されている新しい推奨値に基づいて swap サイズを手動で選択することをお勧めしています。
  • ハードドライブの 1 番目のパーティションにある PReP ブートパーティション — PReP ブートパーティションには Yaboot ブートローダーが含まれています (これにより他の Power Systems のサーバーが Red Hat Enterprise Linux を起動できるようになる)。 ネットワークソースからの起動を計画していない限り、 Red Hat Enterprise Linux の起動には PReP ブートパーティションが必要になります。
    IBM System p のユーザーは、PReP ブートパーティションは 4 MB から 8 MB にし、10 MB を超えないようにしてください。
  • /boot/ パーティション (250 MB) — /boot/ にマウントされているパーティションには、ブートストラッププロセス中に使用されたファイルと共に、(システムが Red Hat Enterprise Linux をブートできるようにする) オペレーティングシステムカーネルが 含まれています。ほとんどの PC ファームウェアの制限により、これらを保管する小規模の パーティションを作るとよいでしょう。ほとんどのユーザーには 250 MB のブートパーティションで 充分です。

    警告

    RAID カードがある場合は、Red Hat Enterprise Linux  6.9 は IPR カード上でのハードウェア RAID の設定には対応していない点に注意してください。インストールの前にスタンドアロン診断 CD をブートして、RAID アレイを作成し、その RAID アレイにインストールすることができます。

    重要

    Red Hat Enterprise Linux 6.9 の /boot および / (root) パーティションで使用できるファイルシステムは ext2、ext3、ext4 (推奨) のみになります。これ以外、Btrfs、XFS、 VFAT などのファイルシステムは上記のパーティションには使用できません。/home など他のパーティションの場合は Btrfs や XFS (利用できる場合) などサポートされているファイルシステムを使用することができます。詳細は Red Hat カスタマーポータルの記載をご覧ください。( https://access.redhat.com/solutions/667273)
  • root パーティション (3.0 GB - 5.0 GB) — ここに「/」 (root ディレクトリ) があります。この設定では、すべてのファイルが (/boot に保存されるファイルを除く) この root パーティションにあります。
    3.0 GB のパーティションでは最小のインストールしかできません。5.0 GB の root パーティションならフルインストールしてすべてのパッケージグループを選択することができます。

    重要

    Red Hat Enterprise Linux 6.9 の /boot および / (root) パーティションで使用できるファイルシステムは ext2、ext3、ext4 (推奨) のみになります。これ以外、Btrfs、XFS、 VFAT などのファイルシステムは上記のパーティションには使用できません。/home など他のパーティションの場合は Btrfs や XFS (利用できる場合) などサポートされているファイルシステムを使用することができます。詳細は Red Hat カスタマーポータルの記載をご覧ください。( https://access.redhat.com/solutions/667273)

    重要

    / (または root) パーティションはディレクトリ構造の最上レベルになります。 /root ディレクトリ (スラッシュルートとも発音される) はシステム管理用ユーザーアカウントのホームディレクトリになります。

警告

PackageKit 更新ソフトウェアは、更新済みのパッケージを デフォルトで /var/cache/yum/ にダウンロードします。パーティションを手動で設定する場合、独立した /var/ パーティションを作成して、そのパーティションがパッケージ更新のダウンロードのために充分な容量 (3.0 GB 以上) になるようにしてください。

16.18. ディスクへの変更の書き込み

インストーラーは選択したパーティション設定オプションを確認するように促します。変更をディスクに書き込む (Write changes to disk) をクリックして、インストーラーに対してハードドライブのパーティション設定を行い、Red Hat Enterprise Linux をインストールすることを許可します。
ストレージ設定のディスクへの書き込み

図16.47 ストレージ設定のディスクへの書き込み

次に進む場合は、変更をディスクに書き込む (Write changes to disk) をクリックします。

警告

インストールプロセスのこの時点まで、インストーラーはコンピューターに対して後にまで影響のある変更は行っていません。変更をディスクに書き込む (Write changes to disk) をクリックすると、インストーラーはハードドライブに領域を割り当て、この領域への Red Hat Enterprise Linux の転送を始めます。選択したパーティション設定オプションによって、この処理にはコンピューター上にあるデータの消去が含まれる場合があります。
この時点までに行った選択を訂正するには、戻る (Go back) をクリックします。完全にインストールを取り止めるには、コンピューターの電源を切ります。
変更をディスクに書き込む (Write changes to disk) をクリックしたら、インストール処理が完了するまでそのままにします。処理が中断されたら (例えば、コンピューターの電源を切るかまたはリセットするか、または停電が発生する場合など)、Red Hat Enterprise Linux のインストール処理を再開して完了するか、または他のオペレーティングシステムをインストールするまで、コンピューターはおそらく使用できなくなります。

16.19. パッケージグループの選択

これでインストールに必要な選択がほとんど終了しました。デフォルトのソフトウェアパッケージをインストールするか、インストールするソフトウェアパッケージをカスタマイズします。
パッケージインストールデフォルト 画面が現われて、 Red Hat Enterprise Linux インストール用のデフォルトパッケージセットの詳細が表示されます。この画面はインストールする Red Hat Enterprise Linux のバージョンによって異ります。

重要

Red Hat Enterprise Linux をテキストモードでインストールする場合はパッケージを選択できません。インストーラーによって自動的にベースかコアいずれかのグループから パッケージが選択されます。インストール後システムが正しく動作するには十分なパッケージで、更新や新規のパッケージのインストールも問題なく行えます。パッケージ選択を変更する場合は、インストールを完了してから ソフトウェアの追加/削除 アプリケーションを使用して必要な変更を行います。
パッケージグループの選択

図16.48 パッケージグループの選択

デフォルトでは基本サーバー (Basic Server) としてシステムを導入する場合に適したソフトウェアの選択が読み込まれます。このインストールには グラフィカル環境が含まれていないため注意してください。別の目的に適したソフトウェアの選択を表示させるには、以下のオプションからいずれか該当するオプションのラジオボタンをクリックします。
基本サーバー (Basic Server)
サーバーで使用する場合の基本的な Red Hat Enterprise Linux インストールです。
データベースサーバー (Database Server)
MySQL および PostgreSQL のデータベースが提供されます。
Web サーバー (Web server)
Apache ウェブサーバーが提供されます。
Enterprise Identity サーバーのベース
アイデンティティーと認証のサーバーを作成するために必要な OpenLDAPIPA (Enterprise Identity Management) が提供されます。
仮想ホスト (Virtual Host)
仮想マシン用のホストを作成するための KVM仮想マシンマネージャー のツールが提供されます。
デスクトップ (Desktop)
OpenOffice.org 生産性スイート、 GIMP などのグラフィカルツール、マルチメディアアプリケーションなどが提供されます。
ソフトウェア開発ワークステーション (Software Development Workstation)
Red Hat Enterprise Linux システムでソフトウェアのコンパイルを行うために必要なツールが提供されます。
最低限 (Minimal)
Red Hat Enterprise Linux の稼働に必須となるパッケージのみが提供されます。目的がひとつのサーバーやデスクトップアプライアンス向けの基本的なパッケージのみが提供され、このようなインストールでのパフォーマンスと安全性を最大化します。

警告

最小限のインストールでは現在、デフォルトではファイアウォールの設定を行いません(iptables/ip6tables)。authconfigsystem-config-firewall-base のパッケージがこの選択に含まれていないためです。キックスタートファイルを使いこのパッケージをソフトウェア選択に追加するとこの問題に対処することができます。詳細については Red Hat カスタマーポータル をご覧ください。また、キックスタートファイルについては 32章キックスタートを使ったインストール を参照してください。
対処を講じなくてもインストールは正常に完了します。ただし、ファイアウォールは設定されないため安全性に問題が残ります。
現在選択されているパッケージ一覧のインストールを選択する場合は、「パッケージのインストール」 に進んでください。
別のソフトウェアセットを選択する場合は該当チェックボックスをクリックします。(図16.48「パッケージグループの選択」 参照)
パッケージセットをさらにカスタマイズするには、画面上で いますぐカスタマイズ (Customize now) オプションを選択します。次 (Next) をクリックすると、 パッケージグループの選択 (Package Group Selection) 画面に移動します。

16.19.1. 追加のリポジトリからのインストール

リポジトリ を追加で定義して、インストール中にシステムが利用できるソフトウェアを増やすことができます。リポジトリとは、ソフトウェアパッケージとそれらを記述する メタデータ を格納するネットワークの場所です。Red Hat Enterprise Linux で使用される多くのソフトウェアパッケージには、他のソフトウェアがインストールされている必要があります。インストーラーはメタデータを使用して、インストール用に選択するすべてのソフトウェアにそうした要件が満たされていることを確認します。
Red Hat Enterprise Linux リポジトリは自動的に選択されます。それには、Red Hat Enterprise Linux 6.9 としてリリースされたすべてのソフトウェア群と、リリース当時に最新であるバージョンの様々なソフトウェアも含まれています。
ソフトウェアリポジトリの追加

図16.49 ソフトウェアリポジトリの追加

追加の リポジトリ のソフトウェアを含めるには、ソフトウェアリポジトリの追加 (Add additional software repositories) を選択して、リポジトリの場所を入力します。
既存のソフトウェアリポジトリの場所を編集するには、一覧からリポジトリを選択して、リポジトリの修正 (Modify repository) を選びます。
Red Hat Enterprise Linux DVD からなど、ネットワーク経由でないインストールの実行時にリポジトリ情報を変更する場合は、インストーラーによりネットワーク設定情報のプロンプトが表示されます。
ネットワークインターフェースの選択

図16.50 ネットワークインターフェースの選択

  1. ドロップダウンメニューからインターフェースを選択します。
  2. OK をクリックします。
AnacondaNetworkManager を開始し、インターフェースの設定が可能になります。
ネットワークの接続

図16.51 ネットワークの接続

NetworkManager の使用方法の詳細については、「ホスト名の設定」 を参照してください。
ソフトウェアリポジトリの追加 (Add additional software repositories) を選択すると、リポジトリの編集 (Edit repository) のダイアログが表示されます。リポジトリの名前 (Repository name) とその場所となる リポジトリの URL (Repository URL) を入力します。
ミラーの場所を特定すると、使用する URL を決定するために、repodata と呼ばれるディレクトリを 含む ミラーのディレクトリを探します。
追加リポジトリの情報を入力すると、インストーラーはネットワーク経由でパッケージメタデータを読み取ります。その後、特別にマークされているソフトウェアはパッケージグループを選択するシステムに含まれます。

警告

パッケージの選択画面で 戻る (Back) を選択すると、追加で入力したすべてのリポジトリのデータは失われます。これで、追加のリポジトリを効率よくキャンセルできます。現時点では、入力後に 1 つのリポジトリのみをキャンセルすることはできません。

16.19.2. ソフトウェア選択のカスタマイズ

注記

ご使用の Red Hat Enterprise Linux システムは、インストールプロセスの開始時に選択した言語を自動的にサポートします。新たな言語を含めるためには、言語 カテゴリからその目的の言語用のパッケージグループを選択します。

注記

64 ビットアプリケーションの開発や実行のためのサポートを希望するユーザーは、互換性アーキテクチャーサポート (Compatibility Arch Support)互換性アーキテクチャー開発サポート (Compatibility Arch Development Support) パッケージを選択して、システムに個別に対応するアーキテクチャーをインストールすることが推奨されます。
今すぐカスタマイズ (Customize now) を選択して、使用中の最終システム用のソフトウェアパッケージを 詳細に指定します。このオプションにより 「次 (Next) 」 が選択された時点でインストールプロセスが 追加のカスタマイズ画面を表示するようになります。
パッケージグループの詳細

図16.52 パッケージグループの詳細

Red Hat Enterprise Linux は収納されているソフトウェアを パッケージグループ に分類します。簡単に使用できるよう、パッケージ選択の画面はこれらのグループをカテゴリとして表示します。
機能に応じてコンポーネントを組み合わせてあるパッケージグループ(例えば、 X Window SystemEditors)、 個別のパッケージ、またはその混合を選択することができます。
あるカテゴリーのパッケージグループを表示するには、左側の一覧からその カテゴリーを選択します。右側の一覧は、現在選択してあるカテゴリーの パッケージグループを表示します。
インストール用にパッケージグループを指定するには、そのグループ横のチェックボックスを選択します。画面底辺にあるボックスには、強調表示されているパッケージグループの詳細が表示されます。グループのチェックボックスが選択されていないと、そのグループからのパッケージはどれもインストールされません。
パッケージグループを1つ選択すると、Red Hat Enterprise Linux は自動的にそのグループ用の基本的で必須の パッケージをインストールします。選択されたグループ内のインストールされるべきオプションパッケージを変更するには、 グループの説明の下にある オプションパッケージ (Optional Packages) ボタンを選択します。それから個別のパッケージ名の 横にあるチェックボックスを使用してその選択を変更します。
右側にあるパッケージ選択一覧内では、コンテキストメニューをショートカットとして使用してベースおよび必須のパッケージ、またはすべてのオプションパッケージを選択/選択解除することができます。
パッケージの選択一覧のコンテキストメニュー

図16.53 パッケージの選択一覧のコンテキストメニュー

目的とするパッケージの選択が終わったら、次 (Next) を選択して進みます。インストーラーは選択をチェックし、選択したソフトウェアを使うのに必要な追加のパッケージを自動的に追加します。パッケージの選択が終わったら、閉じる (Close) をクリックしてオプションパッケージ選択を保存し、メインのパッケージ選択画面に戻ります。
パッケージの選択は永続的ではありません。システムを起動した後に ソフトウェアの追加/削除を使用すると、新しいソフトウェアをインストールしたり、インストール済の パッケージを削除したりできます。このツールを使用するには、メインメニューから システム管理ソフトウェアの追加/削除 と選んで行きます。Red Hat Enterprise Linux ソフトウェア管理システムは、インストールディスクを使用するのではなく、ネットワークサーバーから最新のパッケージをダウンロードします。

16.19.2.1. 中核となるネットワークサービス

すべての Red Hat Enterprise Linux インストールには以下のネットワークサービスが含まれています。
  • syslog を介した中央化したロギング
  • SMTP (Simple Mail Transfer Protocol) 経由の電子メール
  • NFS (Network File System) 経由のネットワークファイル共有
  • SSH (Secure SHell) 経由のリモートアクセス
  • mDNS (multicast DNS) 経由のリソースのアドバタイズ
デフォルトのインストールは以下も提供します。
  • HTTP (HyperText Transfer Protocol) を介したネットワークファイル転送
  • CUPS (Common UNIX Printing System) を介した印刷
  • VNC (Virtual Network Computing) を介したリモートデスクトップアクセス
Red Hat Enterprise Linux システム上の一部の自動化したプロセスでは、電子メールサービスを使用して システム管理者にレポートとメッセージを送信します。デフォルトでは、電子メール、ロギング、および 印刷のサービスは他のシステムからの接続を許可しません。Red Hat Enterprise Linux は NFS 共有、HTTP、 および VNC のコンポーネントのサービスを有効にしない状態でインストールします。
インストールの後に Red Hat Enterprise Linux システムを設定することにより、電子メール、ファイル共有、ロギング、印刷、およびリモートデスクトップアクセスなどのサービスを装備することができます。SSH サービスはデフォルトでは有効になっています。さらに NFS 共有サービスを有効にしない状態でも他のシステム上のファイルにアクセスできるように NFS を使用できます。

16.20. パッケージのインストール

この段階では、すべてのパッケージがインストールされるまで、他に操作することはありません。パッケージのインストールに要する時間は選択しているパッケージの数やコンピューターの速度により異なります。
利用可能なリソースに応じて、インストール用に選択したパッケージの依存関係を インストーラーが解決する間に以下のような進捗バーが表示されます。
インストールの開始

図16.54 インストールの開始

選択したパッケージとその依存関係のインストール中には、以下のような進捗バーが 表示されます。
パッケージの完了

図16.55 パッケージの完了

16.21. インストールの完了

おめでとうございます。Red Hat Enterprise Linux のインストールが完了しました。
インストールプログラムがシステムの再起動の準備を要求してきます。インストール メディアが再起動時に自動的に出てこない場合は、それを取り出すことを忘れないでください。
コンピューターの通常の電源投入後に、Red Hat Enterprise Linux がロードされて開始します。 デフォルトでは、開始プロセスは進捗バーを表示しているグラフィカル画面の裏に隠れています。最終的に login: プロンプト、あるいは GUI ログイン画面 (X Window System をインストールしていて X の自動起動を選択している場合) が表示されます。
初めて Red Hat Enterprise Linux システムをランレベル 5 (グラフィカルランレベル) で開始すると、 FirstBoot ツールが表示され、Red Hat Enterprise Linux の 設定を順番にガイドしていきます。このツールを使用すると、システム時計と日付の設定、ソフトウェアのインストール、Red Hat Network へマシンの登録、その他が出来るようになります。 FirstBoot は 最初に使用環境を設定する為、Red Hat Enterprise Linux システムを 素早く使用する準備ができます。
34章Firstboot は、設定プロセスについて、順を追って説明します。


[7] root パスワードとは、Red Hat Enterprise Linux システムの管理用パスワードです。システム管理に必要な時にのみ root としてログインすることをお勧めします。root アカウントは通常のユーザーアカウントに課された制約を受けないため、root として行う変更は使用しているシステム全体に影響を及ぼす可能性があります。
[8] fsck アプリケーションは、 ファイルシステムのメタデータの整合性をチェックし、 オプションで単一または複数の Linux ファイルシステムの修復を行なう目的で使用されます。

第17章 IBM Power Systems サーバーでのインストールに関するトラブルシューティング

本セクションでは、いくつかの一般的な問題とそれらの解決方法について説明します。
デバッグの目的で、anaconda はインストールアクションを /tmp ディレクトリ内のファイルにログを記録します。これらのファイルには以下が含まれます。
/tmp/anaconda.log
一般的な anaconda メッセージ
/tmp/program.log
anaconda が実行するすべての外部プログラム
/tmp/storage.log
ストレージモジュールの詳細情報
/tmp/yum.log
yum パッケージインストールのメッセージ
/tmp/syslog
ハードウェア関連のシステムメッセージ
インストールが失敗すると、これらのファイルからのメッセージは /tmp/anaconda-tb-identifier に統合されます。ここで、identifier はランダム文字列になります。
System p 用の IBM オンライン通知セクションが役に立つ場合があります。以下の場所にあります。
http://www14.software.ibm.com/webapp/set2/sas/f/lopdiags/info/LinuxAlerts.html
上記のファイルすべてはインストーラーの ramdisk 内に存在しているため、消失する可能性があります。永続コピーを作成するには、インストールイメージ上で scp を使用して、これらのファイルをネットワーク上の別のシステムにコピーします (順序はこの逆にはなりません)。

17.1. Red Hat Enterprise Linux をブートできない

17.1.1. シグナル 11 のエラーが表示される

シグナル 11 エラー (セグメンテーション障害 としても知られる) は、割り当てられていないメモリーロケーションにプログラムがアクセスしたことを意味します。シグナル 11 エラーの原因は、インストールされているいずれかのソフトウェアプログラムのバグか、または不良のハードウェアにある場合があります。
インストール時に致命的なシグナル 11 エラーが生じた場合、それはおそらくシステムのバス内のメモリーのハードウェアエラーである可能性があります。他のオペレーティングシステムと同様に、Red Hat Enterprise Linux は自らの要求をシステムのハードウェアに課します。これらのハードウェアの一部は 他の OS では正しく機能しても、これらの要求に対応できないことがあります。
最新のインストール更新とイメージがあることを確認してください。オンライン errata で新しいバージョンが入手できるかどうか調べてください。最新のイメージを使用してもまだ失敗する場合は、それはハードウェアに関連した問題である可能性があります。一般的にはこれらのエラーはメモリーまたは CPU キャッシュ内にあるものです。システムがサポートする場合は、BIOS 内で CPU キャッシュをオフにするとこのエラーが解決することもあります。またマザーボードスロット内のメモリーを入れ換えて、問題がスロットか、またはメモリー内にあるのかを確認してみることもできます。
もう 1 つのオプションは、インストール用 DVD のメディアチェックを実行することです。Anaconda インストールプログラムには、インストールメディアの整合性をテストする機能があります。これは、DVD、ハードドライブ ISO、および NFS ISO などのインストールメソッドで機能します。Red Hat では、実際にインストールを開始する前、およびインストール関連のバグを報告する前にすべてのインストールメディアをテストすることを推奨しています。(多くの報告されたバグは実際には DVD の焼き込みの不備が原因です)。このテストを使用するには、boot: または yaboot: プロンプトで以下のコマンドを入力します。
linux mediacheck
シグナル 11 エラーに関しての詳細は以下のサイトをご覧ください。
http://www.bitwizard.nl/sig11/

17.2. インストール開始時の問題

17.2.1. グラフィカルインストールでの起動に関する問題

一部のビデオカードには、グラフィカルインストールプログラムでの起動に問題があるものがあります。インストールプログラムはデフォルト設定で実行できない場合、低解像度モードでの実行を試行します。それでも失敗する場合はテキストモードでの実行を試行します。
1 つの解決案として、resolution= 起動オプションを使用してみることができます。詳細は、28章起動オプション を参照してください。

注記

フレームバッファのサポートを無効にしてインストールプログラムのテキストモードでの実行を許可する場合は nofb 起動オプションを使用してみてください。このコマンドは画面の読み込みを行うハードウェアによるアクセスに必要となる場合があります。

17.3. インストール中に発生する問題

17.3.1. No devices found to install Red Hat Enterprise Linux (Red Hat Enterprise Linux のインストール先となるデバイスがありません) というエラーメッセージ

No devices found to install Red Hat Enterprise Linux (Red Hat Enterprise Linux のインストール先となるデバイスがありません) というエラーメッセージが出た場合は、インストールプログラムが認識できない SCSI コントローラーがある可能性があります。
ハードウェア販売会社の Web サイトを参照し、この問題を解決するためのドライバー更新が入手できるかどうか確認してください。ドライバー更新に関する一般的な情報については 13章IBM POWER システムでのインストール中におけるドライバー更新 を参照してください。
以下のオンラインサイトにある 『Red Hat ハードウェア互換性リスト』 も参照できます。

17.3.2. トレースバックメッセージの保存

グラフィカルインストールプロセス時に anaconda でエラーが発生した場合には、クラッシュレポートのダイアログボックスが表示されます。
クラッシュレポートのダイアログボックス

図17.1 クラッシュレポートのダイアログボックス

詳細
エラーの詳細を表示
クラッシュの詳細

図17.2 クラッシュの詳細

保存
エラーの詳細をローカルまたはリモートで保存
終了
インストールプロセスを終了
メインダイアログから 保存 (Save) を選択すると、以下のようなオプションから選択することができます。
レポーターの選択

図17.3 レポーターの選択

ロガー
エラーの詳細をローカルハードドライブの指定の場所にログファイルとして保存します。
Red Hat カスタマーサポート
カスタマーサポートにクラッシュレポートを送信し、サポートを要請します。
レポートアップローダー
圧縮版のクラッシュレポートを Bugzilla または任意の URL にアップロードします。
レポートを送信する前に、Preferences (設定) をクリックして送信を指定するか、または認証の詳細情報を提供します。設定する必要のある報告メソッドを選択して Configure Event (イベント設定) をクリックします。
レポーターの設定

図17.4 レポーターの設定

ロガー
ログファイルのパスとファイル名を指定します。既存のログファイルを追加する場合には、Append (追記する) にチェックマークを付けます。
ログファイルのローカルパスの指定

図17.5 ログファイルのローカルパスの指定

Red Hat カスタマーサポート
レポートがカスタマーサポートに送信されて自分のアカウントにリンクされるようにするために、Red Hat Network のユーザー名とパスワードを入力します。URL は自動入力され、Verify SSL (SSL を照合する) のオプションはデフォルトでチェックマークが付けられます。
Red Hat Network の認証詳細情報の入力

図17.6 Red Hat Network の認証詳細情報の入力

レポートアップローダー
圧縮版のクラッシュレポートのアップロード先 URL を指定します。
クラッシュレポートのアップロード先 URL の入力

図17.7 クラッシュレポートのアップロード先 URL の入力

Bugzilla
クラッシュレポートを使用して Red Hat のバグ追跡システムにバグ報告を提出するには、Bugzilla のユーザー名とパスワードを入力します。URL は自動入力され、Verify SSL (SSL を照合する) のオプションにはデフォルトでチェックマークが付けられます。
Bugzilla の認証詳細情報の入力

図17.8 Bugzilla の認証詳細情報の入力

設定内容の入力が完了したら、OK をクリックしてレポーター選択ダイアログに戻ります。問題を報告する方法を選択し、Forward (進む) をクリックします。
報告データの確認

図17.9 報告データの確認

報告の対象とする問題にチェックマークを付けたり、報告の対象外とする問題からチェックマークを外したりすることによって、レポートをカスタマイズすることができます。完了したら、Apply (適用) をクリックします。
報告中のレポート

図17.10 報告中のレポート

この画面には、ログの送信や保存におけるエラーを含む、レポートの結果が表示されます。Forward (進む) をクリックして次に進みます。
報告終了

図17.11 報告終了

レポートが完了しました。Forward (進む) をクリックしてレポート選択ダイアログに戻り、別のレポートを作成することができます。またはレポーティングユーティリティを終了するには Close (閉じる) をクリックしてから Exit (終了) をクリックし、インストールプロセスを閉じます。

重要

この情報は ヘッドレス IBM System p システムのユーザーには該当しません。

17.3.3. パーティションテーブルに関する問題

インストールの ディスクパーティション設定 (「ディスクパーティションの構成」) 段階の後に次のような内容のエラーが出た場合、
The partition table on device hda was unreadable. To create new partitions it must be initialized, causing the loss of ALL DATA on this drive. (デバイス hda 上のパーティション表を読み込めません。新規のパーティションを作成するには 初期化する必要がありますが、このドライブ上のすべてのデータを喪失することになります。)
そのドライブにはパーティションテーブルがないか、またはそのドライブにあるパーティションテーブルはインストールプログラムで使用しているパーティション設定ソフトウェアで認識できない可能性があります。
実行しているインストールのタイプに関係なく、システム上の既存データのバックアップは必ず作成してください。

17.3.4. IBM Power Systems ユーザーの他のパーティション設定に関する問題

パーティションを手動で作成する際、次の画面へ移動できない場合は、おそらくインストールを継続するのに必要なパーティションをすべて作成していないことが考えられます。
最低必要条件として次のパーティションがあることを確認してください。
  • / (root) パーティション
  • タイプ swap の <swap> パーティション
  • PReP ブートパーティション
  • /boot/ パーティション
詳細は、「パーティション設定に関する推奨」 を参照してください。

注記

パーティションのタイプを swap と定義する場合、マウントポイントは割り当てません。Anaconda がマウントポイントを自動的に割り当てます。

17.4. インストール後の問題

17.4.1. *NWSSTG から IPL できない

*NWSSTG から IPL をする際に問題が発生する場合は、アクティブに設定される PReP Boot パーティションを作成していない可能性があります。

17.4.2. グラフィカル環境へのブート

X Window System をインストールしているものの、システムにログインしてもグラフィカルデスクトップ環境が表示されない場合、コマンド startx を使用することで X Window System のグラフィカルインターフェースを開始することができます。
このコマンドを入力して、Enter を押すと、グラフィカルなデスクトップ環境が表示されます。
ただし、これは一度限りの修正であり、以後のログイン手順は変更されないことに注意してください。
グラフィカルログイン画面にログインできるようにシステムを設定するには、/etc/inittab ファイル内にあるランレベルセクションの一桁の数字のみを変更してこのファイルを編集する必要があります。この編集作業が終了したら、コンピューターを再起動します。次回のログイン時にグラフィカルログインのプロンプトが出されます。
シェルプロンプトを開きます。ユーザーアカウントで操作している場合は、su コマンドを入力して root になります。
次に、以下を入力して gedit でファイルを編集します。
gedit /etc/inittab
ファイル /etc/inittab が開きます。最初の画面に、以下のようなファイルのセクションが表示されます。
# Default runlevel. The runlevels used are: 
#   0 - halt (Do NOT set initdefault to this) 
#   1 - Single user mode 
#   2 - Multiuser, without NFS (The same as 3, if you do not have networking) 
#   3 - Full multiuser mode 
#   4 - unused 
#   5 - X11 
#   6 - reboot (Do NOT set initdefault to this) 
#
id:3:initdefault:
コンソールからグラフィカルログインに変更するには、id:3:initdefault: の行にある数字を 3 から 5 に変更します。

警告

デフォルトのランレベルの数字 のみ3 から 5 に変更してください。
変更した行は以下のようになります。
id:5:initdefault:
変更に間違いがなければ、Ctrl+Q キーの組み合わせを使ってファイルを保存し、終了します。次に、ウィンドウが表示されて変更を保存するかを聞かれます。保存 (Save) をクリックします。
次回にシステムを再起動してログインする時に、グラフィカルログインのプロンプトが出されます。

17.4.3. X Window System (GUI) に関する問題

X (X Window System)の起動に問題がある場合、X Window System がインストールの実行中にインストールされていない可能性があります。
X Window System が必要な場合は、Red Hat Enterprise Linux インストールメディアからそのパッケージをインストールするか、またはアップグレードを実行します。
アップグレードを選択する場合は、X Window System パッケージを選択し、アップグレードパッケージを選択する過程で GNOME か KDE のどちらか、またはその両方を選択します。
デスクトップ環境のインストール方法の詳細については、「グラフィカルログインへの切り替え」を参照してください。

17.4.4. X サーバーのクラッシュと root 以外のユーザーに関する問題

どのユーザーがログインしても X サーバーがクラッシュしてしまうという問題がある場合、ファイルシステムがいっぱいになっている (または、ハードドライブの使用可能な領域が不足している) 可能性があります。
これが現在起きている問題であるかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
df -h
df コマンドはいっぱいになっているパーティションがどれかを診断するのに役立ちます。df および利用できるオプション(この例に使われている -h オプションなど) の説明については、シェルプロンプトで man df と入力して df の man ページを参照します。
ファイルシステムがいっぱいである場合、そのパーティションのインジケーターが 100% か 90% または 95% 以上になっているはずです。/home//tmp/ パーティションはユーザーのファイルですぐに満杯になってしまうことがあります。そのパーティションにスペースを作るには、古いファイルを削除します。ディスク領域をある程度解放した後に、前回失敗したユーザーとして X の実行を試みます。

17.4.5. ログイン時の問題

firstboot 画面でユーザーアカウントを作成していなかった場合、Ctrl+Alt+F2 を押してコンソールに切り替え、root としてログインし、root に割り当てられたパスワードを使用します。
root のパスワードを忘れた場合は、システムを linux single として起動します。
シングルユーザーモードで起動して、# プロンプトにアクセスできるようになったら、passwd root を入力してください。これにより、ユーザーが root 用の新しいパスワードを入力できるようになります。その後に shutdown -r now と入力すると、新しい root パスワードでシステムを再起動できるようになります。
ユーザーアカウントのパスワードを忘れた場合は、root として操作する必要があります。root になるには、su - と入力した後にプロンプトの要求に応じて root パスワードを入力します。次に passwd <ユーザー名> を入力してください。これで指定されたユーザーアカウントの新しいパスワードを入力し直すことがきます。
グラフィカルログイン画面が表示されない場合は、ハードウェアに互換性の問題があるかどうかについてチェックしてください。『ハードウェア互換性リスト(Hardware Compatibility List)』 は以下にあります。
https://hardware.redhat.com/

17.4.6. プリンターが動作しない

プリンターの設定方法が分からない場合や、プリンターが正常に動作しない場合は、プリンター設定ツール を使用してください。
シェルプロンプトで system-config-printer コマンドを入力してプリンター設定ツール を起動します。root 以外で操作している場合は、継続するために root のパスワードが要求されます。

17.4.7. 起動中に Apache HTTP Server または Sendmail の応答が停止する

起動中に Apache HTTP Server (httpd) または Sendmail の応答が停止する場合は、次の行が /etc/hosts ファイルにあることを確認してください。
127.0.0.1  localhost.localdomain  localhost

パート III. IBM System z アーキテクチャー - インストールと起動

Red Hat Enterprise Linux インストールガイド』 のこのパートでは、IBM System z での Red Hat Enterprise Linux のインストールおよび起動 (もしくは IPL initial program load) について説明しています。

第18章 System z へのインストール計画

18.1. プレインストール

Red Hat Enterprise Linux 6.9 は System z9 またはそれ以降の IBM メインフレームシステムで動作します。
インストールプロセスでは、ユーザーが IBM System z を熟知しており、LPAR (論理パーティション) および z/VM ゲスト仮想マシンのをセットアップができることを想定しています。System z に関する追加情報は、http://www.ibm.com/systems/z を参照してください。
Red Hat Enterprise Linux の System z でのインストールでは、Red Hat は DASD および FCP のストレージデバイスをサポートします。
Red Hat Enterprise Linux のインストール前に、以下を決定する必要があります。
  • オペレーティングシステムを LPAR 上で稼働させるのか、z/VM ゲストの OS として稼働させるのか選択します。
  • スワップ領域が必要かどうか、また必要な場合はその大きさを決定します。z/VM が必要なスワップを行なえるように z/VM に十分なメモリーを割り当てることは可能かつ推奨されますが、必要とされる RAM の大きさが予測できない場合もあります。このような場合にはケースバイケースで検討してください。「パーティション設定に関する推奨」 を参照してください。
  • ネットワーク設定について決定します。System z 向けの Red Hat Enterprise Linux 6.9 は 以下のネットワークデバイスをサポートしています。
    • 物理的および仮想の OSA (オープンシステムアダプター)
    • 物理的および仮想の HiperSockets
    • 物理的な OSA 対応の LCS (LAN チャネルステーション)
以下のハードウェアが必要になります。
  • ディスク領域。必要なディスク領域を算出して、DASD [9]または SCSI ディスクに十分なディスク領域を割り当てます。[10] サーバーのインストールには 2 GB 以上、パッケージすべてをインストールするには 5 GB が必要です。アプリケーションデータ用のディスク領域も同様です。インストール後、DASD と SCSI ディスクパーティションは必要に応じて追加し、削除する場合があります。
    新規インストールの Red Hat Enterprise Linux (Linux インスタンス) で使用されるディスク領域は、そのシステム上にインストールしてある他の OS で使用されるディスク領域とは別のものである必要があります。
    ディスクとパーティション設定に関する詳細情報は 「パーティション設定に関する推奨」 を参照してください。
  • RAM が必要です。Linux インスタンス用に 1 GB (推奨) を確保してください。一定の調整を行うと、最小限 512 MB の RAM でもインスタンスを稼働させることができる場合があります。

18.2. System z インストール手順の概要

Red Hat Enterprise Linux の System z へのインストールは、対話式に、または無人モードで行うことが可能です。System z へのインストールは、通常ローカル DVD からではなくネットワーク経由で行われるという点で他のアーキテクチャーへのインストールと異なります。インストールプロセスの概要は以下のようになります。
  1. インストーラーのブート (IPL)

    メインフレームに接続し、その後にインストールプログラムを含むメディアから IPL (initial program load)、つまりブートを実行します。
  2. インストール段階 1

    初期ネットワークデバイスをセットアップします。このネットワークデバイスは、SSH または VNC 経由でインストールシステムに接続するために使用されます。この接続で全画面モードのターミナルであるグラフィカルディスプレイになり、他のアーキテクチャーと同様にインストールが継続できるようになります。
  3. インストール段階 2

    使用言語と Red Hat のインストールメディアのリポジトリからインストールするインストールプログラムとソフトウェアパッケージを探す場所および方法を指定します。
  4. インストール段階 3

    anaconda (Red Hat インストールプログラムの主要部分) を使用してインストールの残りを実行します。
インストールプロセス

図18.1 インストールプロセス

18.2.1. インストーラーのブート (IPL)

メインフレームとの接続を確立した後に、インストールプログラムを格納しているメディアから IPL (initial program load)、つまりブートを実行する必要があります。本書では、System z 上での Red Hat Enterprise Linux 6.9 の最も一般的なインストール方法を説明しています。通常、Linux インストールシステムはどんな方法でもブートできます。このシステムは、少なくとも generic.prm 内にパラメーターがあるカーネル (kernel.img) と 初期 ramdisk (initrd.img) から構成されるものです。Linux インストールシステムは、本書内ではインストーラーとも呼ばれます。
IPL プロセスを開始できる制御ポイントは Linux を実行する環境によって異なります。Linux を z/VM ゲストのオペレーティングシステムとして実行する場合は、ホストである z/VM の CP (コントロールプログラム) が制御ポイントになります。Linux を LPAR モードで実行する場合は、メインフレームの SE (サポートエレメント) または接続されている IBM System z の HMC (ハードウェア管理コンソール) が制御ポイントになります。
以下の起動用メディアは、Linux を z/VM 環境でゲストのオペレーティングシステムとして実行する場合にのみ使用できます。
以下の起動用メディアは、Linux を LPAR モードで実行する場合にのみ使用できます。
以下の起動用メディアは、z/VM と LPAR の両方に使用できます。
DASD および FCP 接続 SCSI デバイス (SCSI DVD を除く) を起動用メディアとして使用する場合は、設定済みの zipl ブートローダーが必要になります。詳細情報は、『Linux on System z Device Drivers, Features, and Commands on Red Hat Enterprise Linux 6』 にある zipl についての章を参照してください。

18.2.2. インストール段階 1

カーネルブートの後でネットワークデバイスを 1 つ設定します。これは、インストール完了のために必要なものです。
インストール段階 1 で使用するインターフェースが linuxrc インターフェースであり、これはテキストベースのラインモードです (21章インストール段階 1: ネットワークデバイスの設定 を参照)。

18.2.3. インストール段階 2

インストール段階 2 では、使用する言語と Red Hat インストールメディアのリポジトリからインストールするインストールプログラムの段階 3 とソフトウェアパッケージを探す場所を指定する必要があります。System z では、インストールソースは通常 DVD からネットワークサーバーに転送されます。インストールプログラムの段階 3 とリポジトリは、以下の方法のいずれかでアクセスできます。
  • FTP、HTTP、HTTPS、NFS のいずれかのプロトコルを使用したネットワーク経由。必要なインストールソースすべてを格納する別のネットワークサーバー (FTP、HTTP、HTTPS、NFS のいずれか) を事前に設定しておく必要があります。ネットワークサーバーの設定方法に関する詳しい説明は 「ネットワークからのインストールの準備」 を参照してください。
  • ハードディスク (DASD または FCP チャンネル経由で接続されている SCSI デバイス)。必要なインストールソースを格納しているディスクを事前にセットアップする必要があります。詳細は 「ハードドライブからのインストールの準備」 を参照してください。
  • FCP 接続の SCSI DVD 経由。FCP 接続の SCSI DVD からブートされる場合、これは自動的に処理されます。
インストール段階 2 で使用するインターフェースはローダーです。これは、デフォルトで青い背景を持つテキストベースの全画面インターフェースを提供します。cmdline モードでの無人インストールでは、ローダーはラインモードのテキストベースの出力を提示します (22章インストール段階 2: 言語とインストールソースの設定を参照)。

18.2.4. インストール段階 3

インストール段階 3 では、グラフィカルモード、テキストベース、cmdline モードのいずれかで anaconda を使用します。
  • グラフィカルモード

    これは VNC クライアント (推奨) を介して、または X11 サーバーを介して使用できます。マウスとキーボードを使用して画面を移動し、ボタンをクリックし、フィールドにテキストを入力できます。

  • テキストベースモード

    このインターフェースでは、GUI のインターフェース要素のすべてが提供されるわけではなく、設定のすべてがサポートされるわけでもありません。VNC クライアントまたは X11 サーバーを使用できない場合、対話式インストールにこのインターフェースを使用します。

  • cmdline モード

    これは、System z 上の自動インストール用です (「キックスタートを使ったインストールのパラメーター」 を参照)。

ネットワーク接続が遅い場合や、テキストベースインストールの方がよい場合は、ネットワーク上でログインする時に X11 転送は使用せず、パラメーターファイル内に display= 変数を設定しないようにしてください (「VNC および X11 のパラメーター」 を参照)。Red Hat Enterprise Linux 6.9 では、ユーザーの介入を最小限にするためにテキストベースのインストールは縮小されています。FCP 接続 SCSI デバイスでのインストールやパーティションレイアウトの変更、またはパッケージ選択などの機能はグラフィカルユーザーインターフェースでのみ利用できます。可能な限りグラフィカルインストールを使用してください (23章インストール段階 3: Anaconda を使用したインストール を参照)。

18.3. X11 または VNC でのグラフィカルインターフェース

グラフィカルユーザーインターフェースを使用して anaconda を実行するには、X Window System (X11) サーバーか VNC クライアントがインストール済みのワークステーションを使用します。
SSH クライアントの X11 転送機能を使用するか、X11 を直接使用することができます。X11 サーバーが必要な X11 の拡張をサポートしないためにワークステーションでインストーラーが失敗する場合は、X11 サーバーをアップグレードするか、または VNC を使用する必要がある場合があります。
VNC を使用するには、メインフレームにある Linux インストールシステムへ接続する前に SSH クライアントの X11 転送を無効にするか、またはパラメーターファイル内で vnc パラメーターを指定します。ネットワーク接続が遅いか、または長距離のネットワーク接続の場合には、VNC の使用が推奨されます。「インストールシステムへのリモートアクセスを有効にする」 を参照してください。
表18.1「パラメーターおよび SSH ログインタイプ」 では、使用される anaconda ユーザーインターフェースをパラメーターと SSH ログインタイプが制御する方法を示しています。

表18.1 パラメーターおよび SSH ログインタイプ

パラメーターSSH ログインユーザーインターフェース
なしX11 転送のない SSHVNC またはテキスト
vncX11 転送ありまたはなしの SSHVNC
なしX11 転送ありの SSHX11
display=IP/hostname:displayX11 転送のない SSHX11

18.3.1. X11 転送を使用したインストール

メインフレームにある Linux インストールシステムにワークステーションを接続し、X11 転送機能のある SSH を使用してグラフィカルインストールプログラムを表示することができます。
これには、X11 転送を許可する SSH クライアントが必要です。この接続を開くには、まずワークステーションで X サーバーを開始し、Linux インストールシステムに接続します。接続すると、SSH クライアント内で X11 転送を有効にできます。
例えば OpenSSH では、ワークステーションのターミナルウィンドウに以下を入力します。
ssh -X install@linuxvm.example.com
linuxvm.example.com は、インストールしているシステムのホスト名または IP アドレスで置き換えます。-X オプション (大文字の X) が X11 転送を有効にします。

18.3.2. X11 を使用したインストール

ワークステーション上で X11 クライアントから X11 サーバーに直接接続するには、System z からワークステーションへの IP 接続を必要とします。ネットワークとファイアウォールがこの接続を妨害する場合は、代わりに X11 転送か VNC を使用します。
グラフィカルインストールプログラムでは、DNS とホスト名を正しくセットする必要があり、Linux インストールシステムがディスプレイ上でアプリケーションを開けるようにする必要があります。パラメーターファイルでパラメーターを display=workstationname:0.0 に設定するとこれが確実に行われます。ここでの workstationname は、Linux イメージに接続するクライアントワークステーションのホスト名になります。別の方法では、display 環境変数を設定して、root ユーザーとしてログインした後にローダーを手動で実行します。デフォルトでは、ユーザー install としてログインします。こうすることでローダーが自動的に開始され、display 環境変数の上書きが許可されなくなります。
X11 クライアントがワークステーションの X11 サーバー上でアプリケーションを開けるようにするには、xauth コマンドを使用します。xauth を使用して X11 認証クッキーを管理するには、root ユーザーとして SSH で Linux インストールシステムにログインする必要があります。xauth と認証クッキーの管理方法の詳細については、xauth の man ページを参照してください。
xauth を使用した X11 認証の設定とは対照的に、xhost を使用すると Linux インストールシステムが X11 サーバーに接続できます。
xhost +linuxvm
linuxvm は Linux インストールシステムのホスト名か IP アドレスで置き換えます。これで linuxvm が X11 サーバーに接続できるようになります。
グラフィカルインストールが自動的にスタートしない場合は、パラメーターファイル内の display= 変数の設定をチェックしてください。z/VM 環境でインストールを実行している場合は、インストールを再実行してリーダーに新パラメーター読み込みます。

18.3.3. VNC を使用したインストール

ネットワーク接続が遅いか、または長距離のネットワークの場合は、VNC の使用が推奨されます。VNC を使用するには、一時 Linux インストールシステムに接続する前に SSH クライアント内の X11 転送を無効にします。これにより、ローダーからテキストモードと VNC の選択が提供されるので、VNC を選択します。別の方法では、パラメーターファイル内で vnc 変数とオプションで vncpassword 変数を指定します (詳細は 「VNC および X11 のパラメーター」 を参照)。
ワークステーション SSH ターミナル上のメッセージがユーザーに VNC クライアントビューアーの起動を確認し、VNC ディスプレイの仕様詳細を提供します。SSH ターミナルからの仕様を VNC クライアントビューアーに入力し、一時的な Linux インストールシステムに接続してインストールを開始します。詳細は 31章VNC を経由したインストール を参照してください。

18.3.4. VNC リスナーを使用したインストール

一時 Linux インストールシステムからリスニングモードでワークステーション上で実行している VNC クライアントへ接続するには、vnc オプションとオプションとしての vncpassword に加えて、パラメーターファイル内の vncconnect オプションを使用します。ネットワークとファイアウォールは、一時 Linux インストールからワークステーションへの IP 接続を許可する必要があります。
一時的な Linux インストールシステムを VNC クライアントに自動的に接続させるには、まずリスニングモードでクライアントを開始します。Red Hat Enterprise Linux システムでは、-listen オプションを使用して vncviewer をリスナーとして実行します。ターミナルウィンドウで以下のコマンドを入力します。
vncviewer -listen
詳細は 31章VNC を経由したインストール を参照してください。

18.3.5. キックスタートによるインストールの自動化

キックスタートを使用すると無人によるインストールを行うことができます。キックスタート ファイルを使ってインストールの設定を指定します。インストールシステムを起動したあとはユーザーが介入することなくキックスタートファイルが自動的に読み込まれインストールプロセスが開始されます。
System z でこれを実行するには、パラメーターファイル (オプションとして z/VM 環境下の新たな設定ファイル) が必要になります。このパラメーターファイルには 「インストール用ネットワークパラメーター」 で説明されている必須のネットワークオプションが含まれている必要があり、ks= オプションを使ったキックスタートファイルを指定する必要があります。キックスタートファイルは通常ネットワーク上にあります。パラメーターファイルは多くの場合、SSH を使用したネットワーク上でログインすることなくローダーを実行するために、cmdline オプションと RUNKS=1 オプションが含まれています (「キックスタートを使ったインストールのパラメーター」 を参照)。
キックスタートファイルの設定方法に関する詳細情報は 「キックスタートファイルを作成する」 を参照してください。

18.3.5.1. すべてのインストールでキックスタートファイルを作成

Red Hat Enterprise Linux インストールプロセスではインストールしたシステムの設定が自動的にキックスタートファイルに記述されます。このファイルは常に /root/anaconda-ks.cfg というファイル名で保存されます。同一設定のインストールを繰り返したり、別のシステム用にコピーに修正を加えて使用することができます。


[9] DASD (直接アクセス記憶装置 Direct Access Storage Devices) は、デバイスごとに最大 3 つのパーティションを持つことができるハードディスクです。例えば、dasda は、dasda1dasda2dasda3 のパーティションを持つことができます。
[10] SCSI-over-Fibre Channel デバイスドライバー (zfcp デバイスドライバー) とスイッチを使用すると、SCSI LUN はまるで SCSI ドライブにローカルで接続されてたドライブかのように System z 上の Linux に表示されます。

第19章 インストールの準備

19.1. ネットワークからのインストールの準備

注記

ネットワークベースのインストールを実施している場合は、ご使用のホストパーティションのドライブにインストール用 DVD (またはその他の種類の DVD や CD) がないことを確認してください。DVD または CD がドライブに入っていると、予想外のエラーが生じる可能性があります。
20章インストーラーのブート (IPL) の説明にある起動用メディアが利用可能であることを確認してください。
ネットワークからのインストール (NFS、FTP、HTTP、HTTPS のいずれかを経由) またはローカルのストレージを使ったインストールで Red Hat Enterprise Linux インストール用メディアが使用できる状態になっていなければなりません。NFS、FTP、HTTP、HTTPS のいずれかでインストールを行う場合は以下の手順に従ってください。
ネットワークを介したインストールに使用する NFS、FTP、HTTP、HTTPS のいずれかのサーバーは、別個のネットワークアクセスが可能なサーバーである必要があります。この独立したサーバーには、仮想マシン、LPAR、またはその他のシステム (Linux on Power Systems または x86 system) を使用することができます。これにより、インストール用 DVD-ROM の全コンテンツが提供される必要があります。

注記

FTP、NFS、HTTP、HTTPS 経由でインストールファイルにアクセスする場合に使用するパブリックディレクトリはネットワークサーバー上のローカルのストレージにマッピングされます。 例えば、ネットワークサーバー上にあるローカルのディレクトリ /var/www/inst/rhel6.9 には http://network.server.com/inst/rhel6.9 でアクセスすることができます。
以下の例では、インストールファイルを格納するインストールステージングサーバー上のディレクトリは /location/of/disk/space として示しています。FTP、NFS、HTTP、HTTPS を介して一般に公開されるディレクトリは /publicly_available_directory として示しています。 例えば、 /var/isos という名前でディレクトリを作成した場合、 このディレクトリが /location/of/disk/space になります。 また、HTTP インストール用に /var/www/html/rhel6.9 を用意したならこれが /publicly_available_directory になります。
以下では ISO イメージが必要になります。ISO イメージとは、DVD の内容の完全なコピーを収納しているファイルです。DVD から ISO イメージを作成するには以下のコマンドを使用します。
dd if=/dev/dvd of=/path_to_image/name_of_image.iso
dvd は DVD ドライブデバイス、name_of_image は作成する ISO イメージファイルに与える名前です。path_to_image は作成した ISO イメージの格納先となる場所へのパスです。
インストールステージングサーバーとして動作する Linux インスタンスにインストール用 DVD のファイルをコピーする場合は、「FTP、HTTP、および HTTPS インストールの準備」 または 「NFS インストールの準備」 のいずれかをお読みください。

19.1.1. FTP、HTTP、および HTTPS インストールの準備

警告

Apache web サーバーまたは tftp FTP サーバーの設定により SSL セキュリティが有効になる場合は TLSv1 プロトコルのみ有効にしてください。POODLE SSL 脆弱性 (CVE-2014-3566) を回避するためSSLv2SSLv3 は必ず無効にしてください。 安全性を確保するため Apache を使用する場合は https://access.redhat.com/solutions/1232413tftp を使用する場合は https://access.redhat.com/solutions/1234773 をそれぞれ参照してください。
インストール用 DVD の ISO イメージからファイルを抽出し、FTP、HTTP、または HTTPS を介して共有するディレクトリに配置します。
次に、このディレクトリが FTP、 HTTP、 HTTPS などを介して共有されているか、またクライアントからアクセスできるか確認します。まずディレクトリがサーバー自体からアクセスできるかどうかのテストを行い、次に同じサブネット上にあるインストール対象のマシンからアクセスできるかどうかのテストを行います。

19.1.2. NFS インストールの準備

NFS インストールの場合は ISO イメージからすべてのファイルを抽出する必要はありません。ISO イメージと install.img ファイル、オプションとして product.img ファイルが NFS 経由のネットワークサーバーで利用できるようにしておけば十分です。
  1. NFS でエクスポートしたディレクトリに ISO イメージを転送します。Linux システム上で以下を実行します。
    mv /path_to_image/name_of_image.iso /publicly_available_directory/
    path_to_image は ISO イメージファイルへのパス、name_of_image は ISO イメージファイルの名前です。publicly_available_directory は、NFS 経由でアクセスできるディレクトリーまたは NFS 経由でアクセス可能にする予定のディレクトリーです。
  2. SHA256 checksum プログラムを使用して、コピーした ISO イメージが変更されていない完全な状態かどうかを確認します。各種のオペレーティングシステムを対象とした SHA256 checksum プログラムが数多くあります。Linux システムでは以下を実行します。
    $ sha256sum name_of_image.iso
    name_of_image には ISO イメージのファイル名を入力します。SHA256 checksum プログラムを実行すると ハッシュ と呼ばれる 64 文字の文字列が表示されます。このハッシュを Red Hat カスタマーポータルの ダウンロード ページに表示されるイメージ固有のハッシュと比較します (1章Red Hat Enterprise Linux の取得 を参照)。ハッシュの文字列がまったく同一にならなければなりません。
  3. images/ ディレクトリを ISO イメージ内から ISO イメージファイル自体を格納した同じディレクトリにコピーします。以下のコマンドを実行します。
    mount -t iso9660 /path_to_image/name_of_image.iso /mount_point -o loop,ro
    cp -pr /mount_point/images /publicly_available_directory/
    umount /mount_point
    ここで、path_to_image は ISO イメージファイルのパスであり、name_of_image は ISO イメージの名前で、mount_point は、イメージからファイルをコピーしている間にイメージをマウントするマウントポイントです。例えば以下のとおりです。
    mount -t iso9660 /var/isos/RHEL6.iso /mnt/tmp -o loop,ro
    cp -pr /mnt/tmp/images /var/isos/
    umount /mnt/tmp
    ISO イメージファイルと images/ ディレクトリが、同一ディレクトリ内に並んで表示されます。
  4. images/ ディレクトリに少なくとも install.img ファイルが格納されていることを確認します。このファイルがないとインストールを継続できません。また、images/ ディレクトリには product.img ファイルも格納してください。このファイルがない場合は、パッケージグループの選択をする段階で 最小限 のインストール用パッケージしか利用できなくなります (「パッケージグループの選択」 を参照)。
  5. ネットワークサーバー上の /etc/exports ファイルに公開するディレクトリのエントリーが存在することを確認してください。これにより、そのディレクトリは NFS 経由で利用可能になります。
    ディレクトリを特定のシステムに読み取り専用でエクスポートするには、以下を使用します。
    /publicly_available_directory client.ip.address (ro)
    ディレクトリをすべてのシステムに読み取り専用でエクスポートするには、以下を使用します。
    /publicly_available_directory * (ro)
  6. ネットワークサーバー上で NFS デーモンを開始します (Red Hat Enterprise Linux システム上では、/sbin/service nfs start を使用)。NFS がすでに実行中の場合は、設定ファイルを再ロードします (Red Hat Enterprise Linux システムでは、/sbin/service nfs reload を使用)。
  7. Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』に記載の手順に従って NFS 共有のテストを必ず行なってください。NFS サーバーの開始と停止についての詳細については NFS のドキュメントを参照してください。

注記

anaconda には、 インストールメディアの整合性を検証する機能が備わっています。 DVD、ハードドライブに配置した ISO、 NFS 経由でアクセスする ISO などを使ったインストール方法の場合に使用できます。インストールの開始前、 またインストール関連のバグを報告しようとしている場合はその前に (報告されているバグの多くは実際には不適切に書き込まれた DVD が原因です)、 すべてのインストール用メディアの検証を行なうことを推奨しています。 検証を行なう場合は、 boot: プロンプトで次のコマンドを入力します。
linux mediacheck

19.2. ハードドライブからのインストールの準備

DVD ドライブがない状態でネットワーク上でインストール段階 3 とパッケージリポジトリへのアクセスを希望しない場合にはこのオプションを使用して、ハードウェアシステムに Red Hat Enterprise Linux をインストールします。

19.2.1. ハードドライブ上のインストール段階 3 とパッケージリポジトリへのアクセス

注記

DASD または FCP 接続の SCSI ストレージを使用したハードドライブからのインストールは、ネイティブの ext2、ext3 または ext4 のいずれかのパーティションからしか行なえません。これ以外のファイルシステムのデバイス (特に、RAID または LVM パーティション) の場合、ハードドライブのインストールを実行するためのインストールソースとしては使用できません。
ハードドライブインストールでは、インストール用 DVD の ISO イメージ (DVD の内容と全く同じコピーを収納したファイル) と ISO イメージから抽出した install.img ファイルを使用します。ハードドライブにこれらのファイルがあると、インストールプログラムをブートする際にインストールソースとして ハードドライブ を選択できます。
ハードドライブインストールには、以下のファイルを使用します。
  • インストール用 DVD の ISO イメージ。ISO イメージとは DVD のコンテンツの完全なコピーを格納するファイルです。
  • ISO イメージから抽出した install.img ファイル。
  • オプションとして、ISO イメージから抽出した product.img ファイル。
これらのファイルがハードドライブに存在すると、インストールプログラムをブートする時点にインストールソースとして ハードドライブ を選択できます (「インストール方法」 を参照)。
20章インストーラーのブート (IPL) の説明にある起動用メディアが利用可能であることを確認してください。
DASD または FCP 接続のデバイスをインストールソースとして準備するには、以下の手順に従います。
  1. Red Hat Enterprise Linux のインストール用 DVD から ISO イメージを取得します (1章Red Hat Enterprise Linux の取得 を参照)。または、物理メディア上に DVD が存在する場合、Linux システムで 以下のコマンドを使用するとそのイメージを作成することができます。
    dd if=/dev/dvd of=/path_to_image/name_of_image.iso
    dvd は DVD ドライブデバイス、name_of_image は作成する ISO イメージファイルに与える名前です。path_to_image は作成した ISO イメージの格納先となる場所へのパスです。
  2. ISO イメージを DASD または SCSI デバイスに転送します。
    ISO ファイルは、インストール段階 1 (21章インストール段階 1: ネットワークデバイスの設定 を参照) かまたはインストール段階 2 (22章インストール段階 2: 言語とインストールソースの設定 を参照) でアクティブになったハードドライブ上に配置する必要があります。DASD を使用するとこれが自動的に可能になります。
    FCP LUN には、同じ FCP LUN からブート (IPL) するか、またはインストール段階 1 のメニューで用意されたレスキューシェルを使用して、「FCP LUN を動的にアクティベートする」で説明されているように、ISO を保持している FCP LUN を手動でアクティブにします。
  3. SHA256 checksum プログラムを使用して、コピーした ISO イメージが変更されていない完全な状態かどうかを確認します。各種のオペレーティングシステムを対象とした SHA256 checksum プログラムが数多くあります。Linux システムでは以下を実行します。
    $ sha256sum name_of_image.iso
    name_of_image には ISO イメージのファイル名を入力します。SHA256 checksum プログラムを実行すると ハッシュ と呼ばれる 64 文字の文字列が表示されます。このハッシュを Red Hat カスタマーポータルの ダウンロード ページに表示されるイメージ固有のハッシュと比較します (1章Red Hat Enterprise Linux の取得 を参照)。ハッシュの文字列がまったく同一にならなければなりません。
  4. images/ ディレクトリを ISO イメージ内から ISO イメージファイル自体を格納した同じディレクトリにコピーします。以下のコマンドを実行します。
    mount -t iso9660 /path_to_image/name_of_image.iso /mount_point -o loop,ro
    cp -pr /mount_point/images /publicly_available_directory/
    umount /mount_point
    ここで、path_to_image は ISO イメージファイルのパスであり、name_of_image は ISO イメージの名前で、mount_point は、イメージからファイルをコピーしている間にイメージをマウントするマウントポイントです。例えば以下のとおりです。
    mount -t iso9660 /var/isos/RHEL6.iso /mnt/tmp -o loop,ro
    cp -pr /mnt/tmp/images /var/isos/
    umount /mnt/tmp
    ISO イメージファイルと images/ ディレクトリが、同一ディレクトリ内に並んで表示されます。
  5. images/ ディレクトリに少なくとも install.img ファイルが格納されていることを確認します。このファイルがないとインストールを継続できません。また、images/ ディレクトリには product.img ファイルも格納してください。このファイルがない場合は、パッケージグループの選択をする段階で 最小限 のインストール用パッケージしか利用できなくなります (「パッケージグループの選択」 を参照)。

    重要

    images/ ディレクトリに必要なファイルは、install.img および product.img のみです。
  6. DASD または SCSI LUN を新規の z/VM ゲスト仮想マシン、または LPAR にアクセスできるようにしてから、インストールを続行します (20章インストーラーのブート (IPL) を参照)。または別の方法として、「ハードドライブからインストーラーをブートする準備」を参照してください。

注記

Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムは、インストールメディアの整合性をテストする機能を持っています。これは、DVD、ハードドライブ ISO、および NFS ISO などのインストール方法で機能します。Red Hat では、実際にインストールを開始する前や、インストール関連のバグを報告する前にすべてのインストールメディアをテストすることを推奨しています。このテストを使用するには、パラメーターファイルに mediacheck パラメーターを追加してください。(「その他のパラメーター」 を参照)。

19.2.1.1. ハードドライブからインストーラーをブートする準備

ハードドライブからインストーラーをブート (IPL) する場合は、インストール段階 3 とパッケージリポジトリへのアクセスに加えて、オプションとして同じ (または異なる) ディスク上の zipl ブートローダーをインストールする方法もあります。zipl はディスク毎にブートレコードを 1 つしかサポートしないことに注意が必要です。ディスク上に複数のパーティションが存在する場合、それらはすべてそのディスクの 1 つのブートレコードを「共有」することになります。
以下のケースでは、ハードドライブは「ハードドライブ上のインストール段階 3 とパッケージリポジトリへのアクセス」で説明されているように準備されており、/mnt にマウントされて、ユーザーが既存のブートレコードを保存する必要がないことを想定しています。
インストーラーをブートするようにハードドライブを準備するには、以下のコマンドを入力して zipl ブートローダーをハードドライブにインストールします。
zipl -V -t /mnt/ -i /mnt/images/kernel.img -r /mnt/images/initrd.img -p /mnt/images/generic.prm
zipl.conf についての詳細は、「『Linux on System z Device Drivers, Features, and Commands on Red Hat Enterprise Linux 6』」内の zipl の章をご覧ください。

警告

ディスクにオペレーティングシステムがすでにインストールされており、後にそれにアクセスする予定であれば、zipl ブートローダー (つまり、zipl.conf) 内に新規のエントリーを追加する方法について「『Linux on System z Device Drivers, Features, and Commands on Red Hat Enterprise Linux 6』」内にある zipl の章を参照してください。

第20章 インストーラーのブート (IPL)

インストーラーの初期ブート (IPL) を実行するための手順は、Red Hat Enterprise Linux が稼働する環境 (z/VM または LPAR) によって異なります。ブートに関する詳細は 『Linux on System z Device Drivers, Features, and Commands on Red Hat Enterprise Linux 6』 内の「『Linux の起動』」の章を参照してください。

20.1. z/VM 環境でのインストール

z/VM 環境にインストールする場合は、以下から起動することができます。
  • z/VM 仮想リーダー
  • zipl ブートローダーで準備された DASD または FCP 接続の SCSI デバイス
  • FCP 接続の SCSI DVD ドライブ
Linux インストール用に選択された z/VM ゲスト仮想マシンにログインします。x3270c3270 (Red Hat Enterprise Linux 内の x3270-text パッケージから) を使用すると他の Linux システムから z/VM にログインすることができます。別の方法では、IBM System z HMC (Hardware Management Console) 上の 3270ターミナルエミュレーターを使用することもできます。Windows オペレーティングシステムのマシンから作業している場合は、Jolly Giant (http://www.jollygiant.com/) が SSL 対応の 3270 エミュレーターを提供しています。c3270 のフリーなネイティブ Windows も wc3270 と言う名前で存在しています。

注記

使用中の 3270 接続が割り込みを受け、それまでのセッションがまだアクティブなために再ログインができない場合、z/VM ログイン画面で以下のコマンドを入力するとそれまでのセッションを新規のセッションで置き換えることができます。
logon user here
user には z/VM ゲスト仮想マシンの名前を入れてください。RACF などの外部セキュリティマネージャーが使用されているかどうかによって、ログオンコマンドが異なる場合があります。
ゲスト内でまだ CMS (z/VM で配布されているシングルユーザーオペレーティングシステム) を実行していない場合は、以下のコマンドでこれをブートします。
#cp ipl cms
インストールターゲットとして、使用中の A ディスク(多くの場合デバイス番号 0191)などの CMS ディスクを使用しないようにしてください。CMS がどのディスクを使用しているかを確認するには、以下のクエリーを使用します。
query disk
以下の CP (z/VM ハイパーバイザーである z/VM 制御プログラム) の query コマンドを使用すると、z/VM ゲスト仮想マシンのデバイス構成を確認することができます。
  • System z 用語 で ストレージ と呼ばれる利用可能なメインメモリーをクエリーします。使用中のゲストは少なくとも 512 メガバイトのメインメモリーが必要です。
    cp query virtual storage
  • 利用可能なネットワークデバイスのタイプをクエリーします。
    osa
    OSA (CHPID タイプ OSD、実または仮想 (VSWITCH または GuestLAN タイプ QDIO)、両方とも QDIO モード)
    hsi
    HiperSockets (CHPID タイプ IQD、実または仮想 (GuestLAN タイプ Hipers))
    lcs
    LCS (CHPID タイプ OSE)
    例えば、上記のネットワークデバイスのタイプをすべてクエリーするには、以下を実行します。
    cp query virtual osa
  • 利用可能な DASD をクエリーします。読み書きモードの RW のフラグのあるものだけがインストールターゲットとして使用できます。
    cp query virtual dasd
  • 利用できる FCP チャネルを問い合わせます。
    cp query virtual fcp

20.1.1. z/VM リーダーを使用する

以下の手順にしたがって z/VM リーダーから起動します。
  1. 必要であれば、z/VM の TCP/IP ツールを含んでいるデバイスを CMS ディスク一覧に追加します。例を示します。
    cp link tcpmaint 592 592
    acc 592 fm
    fm を FILEMODE 文字で置き換えます。
  2. コマンドを実行します。
    ftp host
    ここでは、host はブートイメージ (kernel.img および initrd.img) をホストする FTP サーバーのホスト名もしくは IP アドレスになります。
  3. ログインして以下のコマンドを実行します。既存の kernel.imginitrd.imggeneric.prmredhat.exec ファイルを上書きする場合は、(repl オプションを使用します。
    cd /location/of/install-tree/images/
    ascii 
    get generic.prm (repl 
    get redhat.exec (repl 
    locsite fix 80 
    binary 
    get kernel.img (repl 
    get initrd.img (repl 
    quit
  4. オプションとして、CMS コマンド filelist を使用して受理したファイルとそのフォーマットを表示することで、ファイルが正常に転送されたかどうかをチェックします。ここで重要な点は、kernel.imginitrd.img が Format コラムに F で示された固定レコード長形式と Lrecl コラムのレコード長が 80 となっていることです。例えば、
    VMUSER FILELIST A0 V 169 Trunc=169 Size=6 Line=1 Col=1 Alt=0
    Cmd Filename Filetype Fm Format Lrecl Records Blocks Date Time
     REDHAT EXEC B1 V 22 1 1 4/15/10 9:30:40
     GENERIC PRM B1 V 44 1 1 4/15/10 9:30:32
     INITRD IMG B1 F 80 118545 2316 4/15/10 9:30:25
     KERNEL IMG B1 F 80 74541 912 4/15/10 9:30:17
    PF3 を押して filelist を終了し、CMS プロンプトに戻ります。
  5. 最後に REXX スクリプト redhat.exec を実行してインストーラーをブート(IPL) します。
    redhat

20.1.2. 設定済み DASD を使用する

設定済み DASD からブートして Red Hat Enterprise Linux インストーラーを参照する zipl ブートメニューエントリーを選択します。以下の形式のコマンドを使用します。
cp ipl DASD device number loadparm boot_entry_number
DASD device number はブートデバイスのデバイス番号で置き換え、boot_entry_number はこのデバイスの zipl 設定メニューで置き換えます。例えば、
cp ipl eb1c loadparm 0

20.1.3. 設定済み FCP 接続の SCSI ディスクを使用する

次の手順にしたがって設定済み FCP 接続の SCSI ディスクから起動します。
  1. z/VM の SCSI ブートローダを FCP ストレージエリアネットワーク内の設定済み SCSI ディスクにアクセスするよう設定します。Red Hat Enterprise Linux インストーラーを参照する設定済み zipl ブートメニューエントリーを選択します。以下の形式のコマンドを使用します。
    cp set loaddev portname WWPN lun LUN bootprog boot_entry_number
    WWPN はストレージシステムの WWPN で、LUN はディスクの LUN に置き換えます。16進法の 16 桁番号はそれぞれ 8 桁の 2 つのペアに分割される必要があります。例えば、
    cp set loaddev portname 50050763 050b073d lun 40204011 00000000 bootprog 0
  2. 次のコマンドを使うとオプションで設定の確認ができます。
    query loaddev
  3. 以下のコマンドを使用して、ディスクを含むストレージシステムに接続している FCP デバイスをブート (IPL) します。
    cp ipl FCP_device 
    以下に例を示します。
    cp ipl fc00

20.1.4. FCP 接続の SCSI DVD ドライブを使用する

SCSI DVD ドライブを FCP-to-SCSI ブリッジに接続し、このブリッジを System z の FCP アダプターに接続する必要があります。FCP アダプターを設定して z/VM 環境で使用できるようにしておきます。
  1. System z 用の Red Hat Enterprise Linux DVD を DVD ドライブに挿入します。
  2. z/VM の SCSI ブートローダーが FCP ストレージエリアネットワーク内の DVD ドライブにアクセスするよう設定します。System z 用 Red Hat Enterprise Linux DVD 上の ブートエントリーに 1 を指定します。以下の形式のコマンドを使用します。
    cp set loaddev portname WWPN lun FCP_LUN bootprog 1
    WWPN は FCP-to-SCSI ブリッジの WWPN になります。FCP_LUN は DVD ドライブの LUN を入れます。16 進数は 8 桁ずつ 2 組のペアに分割する必要があります。以下に例を示します。
    cp set loaddev portname 20010060 eb1c0103 lun 00010000 00000000 bootprog 1
  3. 次のコマンドを使うとオプションで設定の確認ができます。
    cp query loaddev
  4. FCP-to-SCSI ブリッジに接続されている FCP デバイス上で起動 (IPL) します。
    cp ipl FCP_device
    以下に例を示します。
    cp ipl fc00

20.2. LPAR にインストールする

LPAR (論理パーティション) 内にインストールする場合は以下から起動することができます。
  • FTP サーバー
  • HMC または SE の DVD ドライブ
  • zipl ブートローダーで設定済みの DASD または FCP 接続の SCSI ドライブ
  • FCP 接続の SCSI DVD ドライブ
上記に共通する手順をまず実行します。
  1. LPAR に新しいオペレーティングシステムをインストールするために十分な権限を持つユーザーとして、IBM System z の HMC (ハードウェア管理コンソール) または SE (サポートエレメント) にログインします。SYSPROG ユーザーが推奨ユーザーになります。
  2. イメージ を選択し、インストール先となる LPAR を選択します。右側にあるフレーム内の矢印を使って CPC Recovery (CPC リカバリー) メニューに進みます。
  3. オペレーティングシステムのメッセージ をダブルクリックしてテキストコンソールを表示します。ここでは、Linux のブートメッセージが現れ、ユーザー入力が要求される可能性があります。詳細は、『Linux on System z Device Drivers, Features, and Commands on Red Hat Enterprise Linux 6』 の 「Linux の起動」の章と 『ハードウェア管理コンソールの操作ガイド(Hardware Management Console Operations Guide)』、注文番号 [SC28-6857] を参照してください。
インストールソースに応じて、次のいずれかの手順に進んでください。

20.2.1. FTP サーバーを使用する

  1. Load from CD-ROM, DVD, or Server (CD-ROM、DVD、またはサーバーからロード) をダブルクリックします。
  2. それに続くダイアログボックスで、FTP ソース を選択して、以下の情報を入力します。Host Computer: インストール元となる FTP サーバーのホスト名か IP アドレス (例えば、 ftp.redhat.com)。User ID: FTP サーバー上のユーザー名 (または anonymous)。Password: パスワード(anonymous としてログインする場合は、電子メールアドレスを使用)。Account (optional): このフィールドは空白で残します。File location (optional): System z 用 Red Hat Enterprise Linux を保有している FTP サーバー上のディレクトリ (例えば、/rhel/s390x/)。
  3. Continue (続行) をクリックします。
  4. 次に表示されるダイアログボックスでは、generic.ins のデフォルト選択はそのままにして、Continue (続行) をクリックします。

20.2.2. HMC または SE DVD ドライブの使用

  1. Load from CD-ROM, DVD, or Server (CD-ROM、DVD、またはサーバーからロード) をダブルクリックします。
  2. 続くダイアログボックスで ローカル CD-ROM / DVD を選択し、続行 をクリックします。
  3. 続くダイアログボックスで、generic.ins のデフォルト選択はそのままにしておき、続行 をクリックします。

20.2.3. 設定済み DASD を使用する

  1. Load (ロード) をダブルクリックします。
  2. 次に表示されるダイアログボックスの Load type (ロードタイプ)Normal (通常) を選択します。
  3. ロードアドレス (Load address) で DASD のデバイス番号を入力します。
  4. ロードパラメーター (Load parameter) として、Red Hat Enterprise Linux インストーラーをブートするために準備した zipl ブートメニューのエントリーに対応する数字を入力します。
  5. OK ボタンをクリックします。

20.2.4. 設定済み FCP 接続の SCSI ディスクを使用する

  1. Load (ロード) をダブルクリックします。
  2. 次に表示されるダイアログボックスの Load type (ロードタイプ)SCSI を選択します。
  3. ロードアドレス には、SCSI ディスクに接続してある FCP チャンネルのデバイス番号を記入します。
  4. ディスクを含むストレージシステムの WWPN を 16 進法の 16 桁の番号で ワールドワイドポートネーム として記入します。
  5. ディスクの LUN を 論理ユニット番号 (Logical unit number) として 16 進法の 16 桁番号で記入します。
  6. ブートプログラムセレクター (Boot program selector) として、Red Hat Enterprise Linux インストーラーをブートするために準備した zipl ブートメニューのエントリーに対応する数字を入力します。
  7. Boot record logical block address (ブートレコードの論理ブロックアドレス)0 のままにしておきます。また、Operating system specific load parameters (オペレーティングシステム固有のロードパラメーター) は空のままにしておきます。
  8. OK ボタンをクリックします。

20.2.5. FCP 接続の SCSI DVD ドライブを使用する

これを実行するためには、System z マシン内の FCP アダプターに接続されている FCP-to-SCSI ブリッジに SCSI DVD ドライブが接続されている必要があります。FCP アダプターは設定済みかつ LPAR で利用可能である必要があります。
  1. System z 用の Red Hat Enterprise Linux DVD を DVD ドライブに挿入します。
  2. Load (ロード) をダブルクリックします。
  3. 次に表示されるダイアログボックスの Load type (ロードタイプ)SCSI を選択します。
  4. ロードアドレス には、FCP-to-SCSI ブリッジに接続してある FCP チャンネルのデバイス番号を記入します。
  5. ワールドワイドポートネーム には、FCP-to-SCSI ブリッジの WWPN を 16 進法の 16 桁の番号で記入します。
  6. 論理ユニット番号 (Logical unit number) には、DVD ドライブの LUN を 16 進法の 16 桁番号で記入します。
  7. ブートプログラム選択肢 (Boot program selector) には 1 を記入して、System z 用の Red Hat Enterprise Linux DVD 上のブートエントリーを選択します。
  8. Boot record logical block address (ブートレコードの論理ブロックアドレス)0 のままにしておきます。また、Operating system specific load parameters (オペレーティングシステム固有のロードパラメーター) は空のままにしておきます。
  9. OK ボタンをクリックします。

第21章 インストール段階 1: ネットワークデバイスの設定

カーネルが起動した後、linuxrc プログラムを使用して ネットワークデバイスを1つ設定します。このネットワークデバイスはインストールを完了するために必要です。インストールを (デフォルトパラメーター generic.prm を使用して) 対話式で行っている場合、そのネットワークについて質問されます。データシート形式か同様のものでデータを用意しておくとよいでしょう。この手順を自動化したい場合は、パラメーターファイル内か、 CMS 設定ファイル内に各オプションの情報を記入してください。
例として、z/VM 環境内の OSA ネットワークアダプターの設定方法を見てみましょう。linuxrc が 開始すると、以下のようなメッセージが出ます。
Starting the zSeries initrd to configure networking. Version is 1.2
Starting udev...
ネットワークデバイスが感知されて一覧表示されます。デバイスの一覧は使用されている cio_ignore カーネルパラメーターに依存しています。 cio_ignore が原因でデバイスが発見されない場合は、以下の 例のように無視されるデバイスの一覧を抹消できます。LPAR 上の場合のように多くの デバイスが存在する場合にはこれには少々時間がかかり、長いリストになります。
Scanning for available network devices...
Autodetection found 0 devices.
Note: There is a device blacklist active! (Clearing might take long)
c) clear blacklist, m) manual config, r) rescan, s) shell:
c
Clearing device blacklist...
Scanning for available network devices...
Autodetection found 14 devices.
 
NUM CARD CU CHPID TYPE DRIVER IF DEVICES
 1 OSA (QDIO) 1731/01 00 OSD qeth eth 0.0.f500,0.0.f501,0.0.f502
 2 OSA (QDIO) 1731/01 01 OSD qeth eth 0.0.f503,0.0.f504,0.0.f505
 3 OSA (QDIO) 1731/01 02 OSD qeth eth 0.0.1010,0.0.1011,0.0.1012
 4 HiperSockets 1731/05 03 IQD qeth hsi 0.0.1013,0.0.1014,0.0.1015
 5 OSA (QDIO) 1731/01 04 OSD qeth eth 0.0.1017,0.0.1018,0.0.1019
 6 CTC adapter 3088/08 12 ? ctcm ctc 0.0.1000,0.0.1001
 7 escon channel 3088/1f 12 ? ctcm ctc 0.0.1002,0.0.1003
 8 ficon channel 3088/1e 12 ? ctcm ctc 0.0.1004,0.0.1005
 9 OSA (QDIO) 1731/01 76 OSD qeth eth 0.0.f5f0,0.0.f5f1,0.0.f5f2
 10 LCS OSA 3088/60 8a OSE lcs eth 0.0.1240,0.0.1241
 11 HiperSockets 1731/05 fb IQD qeth hsi 0.0.8024,0.0.8025,0.0.8026
 12 HiperSockets 1731/05 fc IQD qeth hsi 0.0.8124,0.0.8125,0.0.8126
 13 HiperSockets 1731/05 fd IQD qeth hsi 0.0.8224,0.0.8225,0.0.8226
 14 HiperSockets 1731/05 fe IQD qeth hsi 0.0.8324,0.0.8325,0.0.8326
 
<num>) use config, m) manual config, r) rescan, s) shell:
例えば、9 などの使用したい設定の番号を入力します。表から選択すると インストーラーに対してネットワークデバイス用の情報とそのサブチャンネル用のデバイスアドレスを 提示します。別の方法として、m を入力してネットワークタイプ (qeth)、 読み込み、書き込み、データのチャンネル、および OSA ポートの入力へと進みます。Enter を 押すとデフォルト値を受理することになり、z/VM 環境下では Enter を 2 回押す必要がある場合があります。
m
 
* NOTE: To enter default or empty values press enter twice. *
 
 
Network type (qeth, lcs, ctc, ? for help). Default is qeth:
qeth
 
Read,write,data channel (e.g. 0.0.0300,0.0.0301,0.0.0302 or ? for help).
0.0.f5f0,0.0.f5f1,0.0.f5f2
 
Portname (1..8 characters, or ? for help). Default is no portname:
 
 
Relative port number for OSA (0, 1, or ? for help). Default is 0:
 
 
 
Activating network device...
Detected: OSA card in OSD mode, Gigabit Ethernet
使用する Linux インスタンスに関する質問が表示されます。
 Hostname of your new Linux guest (FQDN e.g. s390.redhat.com or ? for help):
host.subdomain.domain

IPv4 address / IPv6 addr. (e.g. 10.0.0.2 / 2001:0DB8:: or ? for help)
10.0.0.42
 
IPv4 netmask or CIDR prefix (e.g. 255.255.255.0 or 1..32 or ? for help). Default is 255.0.0.0:
24
 
IPv4 address of your default gateway or ? for help:
10.0.0.1
Trying to reach gateway 10.0.0.1...
 
IPv4 addresses of DNS servers (separated by colons ':' or ? for help):
10.1.2.3:10.3.2.1
Trying to reach DNS servers...
 
DNS search domains (separated by colons ':' or ? for help):
subdomain.domain:domain
 
DASD range (e.g. 200-203,205 or ? for help). Default is autoprobing:
eb1c
Activated DASDs:
0.0.eb1c(ECKD) dasda : active, blocksize: 4096, 1803060 blocks, 7043 MB

重要

インストーラーは1つの DASD の定義を要求をします。SCSI のみのインストールの場合は、none を入力します。これが 定義した DASD パラメーターの要求を満足して、SCSI のみの環境を設置します。
失敗した場合は、ダイアログがエラーを表示してパラメーターを再入力するように 要求するか、または後で元に戻ってきてダイアログを再開できます。
 Incorrect ... (<OPTION-NAME>):
0) redo this parameter, 1) continue, 2) restart dialog, 3) halt, 4) shell
ダイアログを再開する時には、マシンは以前の入力を記憶しています。
 Network type
0) default is previous "qeth", 1) new value, ?) help
この設定の最後では、メッセージ Initial configuration completed (初期設定終了) が 表示されます。
 Initial configuration completed.
 
c) continue, p) parm file/configuration, n) network state, r) restart, s) shell
ここで n を入力するとネットワーク設定を確認できます。
 n
eth0 Link encap:Ethernet HWaddr 02:00:00:AB:C9:81
 inet addr:10.0.0.42 Bcast:10.0.0.255 Mask:255.255.255.0
 UP BROADCAST RUNNING MULTICAST MTU:1492 Metric:1
 RX packets:64 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
 TX packets:4 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
 collisions:0 txqueuelen:1000
 RX bytes:3334 (3.2 KiB) TX bytes:336 (336.0 b)
 
lo Link encap:Local Loopback
 inet addr:127.0.0.1 Mask:255.0.0.0
 UP LOOPBACK RUNNING MTU:16436 Metric:1
 RX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
 TX packets:0 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
 collisions:0 txqueuelen:0
 RX bytes:0 (0.0 b) TX bytes:0 (0.0 b)
 
Kernel IP routing table
Destination Gateway Genmask Flags Metric Ref Use Iface
127.0.0.1 0.0.0.0 255.255.255.255 UH 0 0 0 lo
10.0.0.0 0.0.0.0 255.255.255.0 U 0 0 0 eth0
0.0.0.0 10.0.0.1 0.0.0.0 UG 0 0 0 eth0
 
c) continue, p) parm file/configuration, n) network state, r) restart, s) shell
何かを変更したい場合は、r を入力してダイアログを再開します。 パラメーターファイル内に、または設定ファイル内に指定されたように、あるいは対話式にパラメーターを 表示するには、p を入力します。それからターミナルからの出力を コピーしてそれをエディタに張りつけてローカルワークステーションのディスクに保存します。 将来のインストール用にそのコピーをパラメーターファイルの、または設定ファイルのテンプレートとして 使用できます。
 p
 
NETTYPE=qeth
IPADDR=10.0.0.42
NETMASK=255.255.255.0
GATEWAY=10.0.0.1
HOSTNAME=host.subdomain.domain
SUBCHANNELS=0.0.f5f0,0.0.f5f1,0.0.f5f2
LAYER2=1
MACADDR=02:00:00:AB:C9:81
PORTNAME=OSAPORT
DNS=10.1.2.3:10.3.2.1
SEARCHDNS=subdomain.domain:domain
DASD=eb1c
 
c) continue, p) parm file/configuration, n) network state, r) restart, s) shell
再度何かを変更する場合には、r でダイアログを再開できます。 最後にすべてが順調に行けば、c を入力して続けます。
 c
 
Starting sshd to allow login over the network.
 
Connect now to 10.0.0.42 and log in as user 'install' to start the
installation.
E.g. using: ssh -x install@10.0.0.42
For VNC or text mode, disable X11 forwarding (recommended) with 'ssh -x'.
For X11, enable X11 forwarding with 'ssh -X'.
 
You may log in as the root user to start an interactive shell.
準備段階のネットワーク設定はこれで完了となり、インストールが SSH デーモンを 開始します。SSH 上で Linux インスタンスにログインできます。キックスタートと コマンドラインモードで RUNKS=1 を使用している場合は、 linuxrc が自動的にローダーを開始します。

21.1. ターミナルに関する注記

インストール中にインストールプログラムは、メッセージをラインモードターミナル上に表示します。 この表示をするのは、LPAR 環境でインストールする場合には HMC オペレーティングシステムメッセージ アプレットであり、z/VM 環境でインストールする場合は、3270 ターミナルになります。
Linuxrc はラインモードターミナル上にレスキューシェルを提供します。シェルを開始するには Enter キーを押します。ただし、ラインモードターミナル上では vi エディタなどの全画面アプリケーションは使用できません。 必要であれば、ラインモードベースのエディタに切り替えて edex、 あるいは、sed などで テキストファイルを編集することができます。
長い期間実行するコマンドはエスケープシーケンス Ctrl+C では、割り込みできない可能性があることを認識していてください。その場合、時間内に 随意にそのコマンドを戻すオプションを持つコマンドを採用します。3270 ターミナル上のシェルは、 システムが再起動を必要とする時点までインストールプロセス全期間にわたって使用可能です。
シェルを獲得できた後はエラーレベルゼロで終了して、古いシェルに代わる新規のシェルを 得るか、またはゼロ以外のエラーレベルで終了してインストールシステムのシャットダウンを 強制することもできます。
root ユーザーを使用してインストール済みシステムに接続して、 インストーラーを自動的に開始せずに root シェルを取得します。問題判別には、多くの ssh を使用して 接続することになるかも知れません。

第22章 インストール段階 2: 言語とインストールソースの設定

グラフィカルインストールプログラムを開始する前に言語とインストールソースを設定する必要があります。
デフォルトでは、対話式でインストールしている場合 (デフォルトパラメーターファイル generic.prm 使用)、言語とインストールソースを選択するための ローダープログラムはテキストモードで開始します。新規の ssh セッションでは、以下の メッセージが表示されます。
Welcome to the anaconda install environment 1.2 for zSeries

22.1. 非対話式のラインモードインストール

パラメーターファイル (「キックスタートを使ったインストールのパラメーター」) 内に、 またはキックスタートファイル (「キックスタートファイルを作成する」 を参照) 内にブート オプションとして cmdline オプションを指定している場合、ローダーは ラインモード指向のテキスト出力で開始します。このモードでは、すべての必要情報が キックスタートファイル内に提供されている必要があります。インストーラーはユーザーの介入を 許可せず、未指定のインストール情報がある場合は、停止します。

22.2. テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース

ローダーと anaconda の両方は グラフィカルユーザーインターフェースでよく見られるオンスクリーン「ウィジェット (widgets) 」 のほとんどを含む画面ベースのインターフェースを使用します。 図22.1「URL Setup (URL 設定) で表示されるインストールプログラムのウィジェット」図22.2「Choose a Language (言語の選択) で表示されるインストールプログラムのウィジェット」 はインストールのプロセス中に画面に表示されるウィジェットを示しています。
URL Setup (URL 設定) で表示されるインストールプログラムのウィジェット

図22.1 URL Setup (URL 設定) で表示されるインストールプログラムのウィジェット

Choose a Language (言語の選択) で表示されるインストールプログラムのウィジェット

図22.2 Choose a Language (言語の選択) で表示されるインストールプログラムのウィジェット

  • ウィンドウ — ウィンドウ (このガイドでは ダイアログ と呼ばれる) は、インストール中を通して画面に表示されます。一つのウィンドウが別のウィンドウの上に重なって表示されることもあります。こうした場合、操作可能なウィンドウは、一番上のものだけになります。操作が終了するとそのウィンドウが消え、その下にあったウィンドウが操作できるようになります。
  • チェックボックス — チェックボックスを使って項目を選択したり選択を解除したりすることができます。 ボックスにはアスタリスク (* 印 - 選択されている) か空白 (選択されていない) のどちらかが表示されます。 カーソルをチェックボックスに移動させ、 Space キーを押して項目を選択したり選択を解除したりします。
  • テキスト入力 — インストール プログラムによって求められる情報を入力する領域がテキスト入力行になります。 カーソルをテキスト入力行に移動させ、 入力行に情報を入力したり、 入力されている情報の編集をしたりすることができます。
  • テキストウィジェット — テキスト表示用の画面領域がテキストウィジェットです。 テキストウィジェットには、 チェックボックスなど他のウィジェットが含まれることもあります。 表示画面領域に表示しきれないほど多くの情報がある場合は、 スクロールバーが表示されます。 カーソルをテキストウィジェット内に移動させ、 の矢印キーを使ってスクロールしながらすべての情報を見ることができます。 現在位置は、 スクロールバー上に # の文字で表示され、 スクロールと同時に上下に動きます。
  • スクロールバー — スクロールバーはウィンドウの横か下に現れ、 現在ウィンドウの枠内にある一覧またはドキュメントの表示部分をコントロールします。スクロールバーを使うとファイルのどの部分に移動するのも簡単になります。
  • ボタンウィジェット — インストールプログラムとの対話型操作の基本となります。 TabEnter キーを使用してボタンを操作しながらインストールプログラムのウィンドウからウィンドウに進んでいきます。 強調表示されているボタンが選択操作できるボタンになります。
  • カーソル (Cursor) — カーソルはウィジェットではありませんが、 特定のウィジェットで選択 (および操作) を行うために使用します。カーソルがウィジェットからウィジェットに移動すると、そのウィジェットの色が変化することがありますが、 ウィジェットの中あるいは隣に移動するだけのこともあります。図22.1「URL Setup (URL 設定) で表示されるインストールプログラムのウィジェット」 では、 カーソルが Enable HTTP proxy チェックボックス上に位置しています。 図8.2「Choose a Language (言語の選択) で表示されるインストールプログラムのウィジェット」 では、 カーソルが OK ボタン上にあります。

22.2.1. キーボードを使用した操作

インストールのダイアログ操作は、 簡単なキー操作の組合せで行ないます。 カーソルを動かすには、 の矢印キーを使用します。 Tab と、 Shift-Tab を使用すると、 画面上のウィジェット間を前向きまたは後ろ向きに移動していきます。 画面の下部には、 ほとんどの場合、 カーソル移動キーの説明が表示されています。
ボタンを「押す」操作をするには、 カーソルをそのボタン上に移動して (Tab キーを使用するなど)、 Space キーまたは Enter キーを押します。 一覧から項目をひとつ選ぶ場合は、 カーソルをその項目に移動して Enter キーを押します。 チェックボックスが付きの項目を選択するには、 カーソルをその項目のチェックボックスに移動して Space キーを押すと選択できます。 選択を解除するには、その項目の上で再度 Space を押します。
F12 キーを押せば、現在の値をそのまま採用して、次のダイアログへ進みます。これは OK ボタンを押すのと同じことになります。

警告

ダイアログボックスが入力待ち状態の時以外は、 インストール中にキーを触れないようにしてください (触れると予期しない結果を招くことがあります)。

22.3. 言語の選択

キーボードの矢印キーを使用してインストール中に使用する言語を選択します (図22.3「言語の選択」 参照)。 選択した言語が強調表示されている状態で Tab キーを押して OK ボタンに移動、 Enter キーを押して選択を確定します。 この選択を自動化するには、 パラメーターファイル内でパラメーター lang= (「ローダーパラメーター」 参照) を使用するか、 またはキックスタートコマンド lang (「キックスタートによるインストールの自動化」 参照) を使用します。
ここで選択した言語がインストール終了後にオペレーティングシステムのデフォルト言語になります。 適切な言語を選択すると、 インストール後半のタイムゾーンの設定でも役に立ちます。 インストールプログラムは、 この画面で選択した言語に基づいてタイムゾーンを定義します。
他の言語サポートを追加する場合は、 パッケージ選択の段階でインストールのカスタマイズを行います。 詳細については 「ソフトウェア選択のカスタマイズ」 を参照してください。
言語の選択

図22.3 言語の選択

適切な言語を選択したら、Next (次) をクリックして進みます。

22.4. インストール方法

キーボードの矢印キーを使用してインストールの方法を選択します (図22.4「インストール方法」 を参照) 。 選択した方法が強調表示されている状態で Tab キーを押して OK ボタンに移動して Enter キーを押すことによりその選択を確定します。
インストール方法

図22.4 インストール方法

22.4.1. DVD からのインストール

DVD から Red Hat Enterprise Linux をインストールするには、DVD ドライブに DVD を挿入して z/VM 用には 「FCP 接続の SCSI DVD ドライブを使用する」 の説明にあるように、LPAR 用には 「FCP 接続の SCSI DVD ドライブを使用する」 の説明にあるように DVD からシステムを起動します。
インストールプログラムはその後、システムを検索して DVD-ROM ドライブを認識しようとします。これは SCSI DVD-ROMドライブを探すことで始まります。

注記

この時点でインストールプロセスを中止する場合は、 再起動して起動用メディアを取り出します。 変更をディスクに書き込む 画面の直前までなら、 いつでもインストールを安全に取り消すことができます。 詳細については 「ディスクへの変更の書き込み」 を参照してください。
DVD ドライブが見つかりドライバーがロードされると、インストーラーは DVDにメディアチェックを実行するオプションを提示します。これには時間がかかりますので、スキップすることも可能です。しかし、その後インストーラーでの問題に遭遇した場合は、サポートチームに連絡する前に再起動してメディアチェックを実行してください。メディアチェックダイアログからインストールプロセスの次のステージへと進みます (「Red Hat Enterprise Linux へようこそ」 参照)。

22.4.2. ハードドライブからのインストール

Select Partition 画面は、 ディスクパーティションからインストールしている場合にのみ表示されます (つまり、 Installation Method ダイアログで Hard Drive を選択した場合)。 どのディスクパーティションとディレクトリから Red Hat Enterprise Linux をインストールするのか指定します (インストール元の指定)。 repo=hd 起動オプションを使用している場合は、 パーティション指定は完了しています。
ハードドライブインストール用のパーティション選択ダイアログ

図22.5 ハードドライブインストール用のパーティション選択ダイアログ

表示されているパーティションの一覧から ISO ファイルを収納しているパーティションを選択します。 DASD の名前は /dev/dasd で始まります。 各ドライブには、 /dev/dasda/dev/sda などそれぞれ固有の文字が与えられます。 さらに、 そのドライブ上にある各パーティションにも /dev/dasda1/dev/sda1 などの番号が付けられます。
FCP LUN 用には、同じ FCP LUN からブート (IPL) するか、または linuxrc メニューで 提供されているレスキューシェルを使用して 「FCP LUN を動的にアクティベートする」 の説明にあるように ISO を保持している FCP LUN を手動でアクティベートする必要があります。
また、Directory holding images も指定します。 ISO イメージファイルを収納しているディレクトリへの完全パスを入力します。 以下の表にパスの入力例をいくつか示します。

表22.1 異なるパーティションタイプのための ISO イメージの場所

ファイルシステムマウントポイントファイルまでの本来のパス使用するディレクトリ
ext2, ext3, ext4/home/home/user1/RHEL6.9/user1/RHEL6.9
ISO イメージがパーティションの root ディレクトリ (最上レベル) に置かれている場合は「/」と入力します。 ISO イメージがマウントしたパーティションのサブディレクトリに置かれている場合は、 そのパーティション内で ISO イメージを収納している ディレクトリ名を入力します。 例えば、 ISO イメージが置かれているパーティションが通常、 /home/ としてマウントされ、 そのイメージが /home/new/ ディレクトリ配下にある場合、 /new/ と入力します。

重要

先頭にスラッシュがないとインストールが失敗する原因となる可能性があります。
OK を選択して続行します。23章インストール段階 3: Anaconda を使用したインストール のセクションに進んでください。

22.4.3. ネットワークインストールの実行

インストールプログラムはネットワークを認識するので、数多くの機能にネットワーク設定を使用できます。System z 上では、インストール 段階の2と3が 以前には対話式で、またはインストール段階1内のパラメーターか 設定ファイルによって指定されていたネットワーク設定の値を担当します。 また、インストールプログラムに対してこのプロセスの後半で追加のソフトウェア リポジトリに問い合わせするように指示することもできます。

22.4.4. NFS 経由のインストール

NFS ダイアログは、 Installation Method ダイアログ内で NFS Image を選択している場合にのみ表示されます。 repo=nfs 起動オプションを使用した場合は、 既にサーバーとパスは指定されています。
NFS 設定ダイアログ

図22.6 NFS 設定ダイアログ

  1. NFS server name フィールドに NFS サーバーのドメイン名または IP アドレスを入力します。例えば、 example.com ドメインの eastcoast という名前のホストからインストールする場合は、 eastcoast.example.com と入力します。
  2. Red Hat Enterprise Linux 6.9 directory フィールドにエクスポートしたディレクトリの名前を入力します。
    • NFS サーバーで Red Hat Enterprise Linux インストールツリーのミラーをエクスポートしている場合は、 インストールツリーの root を含むディレクトリを入力します。 すべてが正しく指定されると、 Red Hat Enterprise Linux のインストールプログラムが実行を開始したことを示すメッセージが表示されます。
    • NFS サーバーで Red Hat Enterprise Linux DVD の ISO イメージをエクスポートしている場合は、 その ISO イメージを収納しているディレクトリを入力します。
    「NFS インストールの準備」 の記載に従って設定を行なった場合、エクスポート済みディレクトリとは publicly_available_directory に指定したディレクトリになります。
  3. 必要となる NFS マウントオプションがある場合には、 NFS mount options フィールドに入力します。 オプションの包括的なリストについては、 mount および nfs の man ページを参照してください。 マウントオプションが必要ない場合は空白のまま残します。

22.4.5. FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール

重要

インストールソースに URL を入力する場合は、 http://https://ftp:// のいずれかをプロトコルとして明示的に指定する必要があります。
URL ダイアログは、 FTP、 HTTP、 HTTPSなどのサーバーからインストールを行う場合にのみ表示されます (Installation Method のダイアログで URL を選択した場合)。 Red Hat Enterprise Linux のインストール元となる FTP、 HTTP、 HTTPS などのサーバーに関する情報の入力を求めるプロンプトが表示されます。 repo=ftp、または repo=http の起動オプションを使用した場合は、 サーバーとパスは既に指定されています。
インストール元となる FTP、 HTTP、 HTTPS いずれかのサイト名または IP アドレス、 また対象アーキテクチャーの /images ディレクトリを格納しているディレクトリ名をそれぞれ入力します。 例を示します。
/mirrors/redhat/rhel-6.9/Server/s390x/
安全な HTTPS 接続経由でインストールを行う場合は、 プロトコルに https:// を指定します。
プロキシサーバーのアドレスを指定します。 必要に応じてポート番号、 ユーザー名、 パスワードなどを入力します。 すべてが正常に指定されると、 ファイルがサーバーから取り込まれていることを示すメッセージボックスが表示されます。
FTP、 HTTP、 HTTPS などのサーバーでユーザー認証が必要な場合には、 以下のように URL の一部としてユーザー名とパスワードを指定します。
{ftp|http|https}://<user>:<password>@<hostname>[:<port>]/<directory>/
例えば、
http://install:rhel6.9pw@name.example.com/mirrors/redhat/rhel-6.9/Server/s390x/
URL 設定ダイアログ

図22.7 URL 設定ダイアログ

22.5. メディアの検証

DVD は、メディアの整合性を検証するためのオプションを提供します。DVD メディアの作成中には焼き込みエラーが時々発生します。インストールプログラム用に選択されたパッケージのデータにエラーがあるとインストールが中止される原因になります。データエラーがインストールに影響を与える機会を最低限にするために、インストール前にメディアを検証してください。
この検証にパスすると、インストールプロセスは正常に進行します。プロセスが失敗する場合は、先にダウンロードしている ISO イメージを使用して新規の DVD を作成してください。

22.6. インストールプログラムの段階 3 の取り込み

ローダーはその後、インストールプログラムの段階 3をネットワークから RAM ディスクに取り込みます。これには少し時間がかかります。
インストールプログラムの段階 3 の取り込み

図22.8 インストールプログラムの段階 3 の取り込み

第23章 インストール段階 3: Anaconda を使用したインストール

この章では anaconda のグラフィカルユーザーインターフェースを使用したインストールを説明しています。

23.1. 非対話式ラインモードテキストインストールプログラムの出力

cmdline オプションがパラメーターファイル (「キックスタートを使ったインストールのパラメーター」 参照)、またはキックスタートファイル (32章キックスタートを使ったインストール 参照) 内の起動オプションとして 指定されている場合、anaconda はラインモード指向のテキスト出力で開始します。 すべての必要な情報がキックスタートファイル内に提供されていなければなりません。インストーラーはユーザーの介入を 許可しない上に、指定されていないインストール情報があれば停止します。

23.2. テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース

テキストモードのインストールは明確には文書に記載されていませんが、テキストモードのインストールプログラムを使用した場合も、GUI のインストール手順に従うと簡単にインストールできます。ただし、テキストモードではインストールプロセスがよりシンプルで簡素化されるため、グラフィカルモードで利用できる一部のオプションはテキストモードでは使用できません。この違いについては、本ガイドのインストールプロセスの説明にあります。以下の内容が含まれます。
  • FCP LUN を対話式にアクティベート
  • LVM、RAID、FCoE、zFCP、および iSCSI などの高度なストレージメソッドの設定
  • パーティションレイアウトのカスタマイズ
  • ブートローダーレイアウトのカスタマイズ
  • インストール時のパッケージの選択
  • Firstboot を使用したインストール済みシステムの設定

23.3. グラフィカルインストールプログラムのユーザーインターフェース

今までに グラフィカルユーザーインターフェース (GUI) を使用したことがあれば、この手順は既に慣れていると思います。マウスを使って画面を操作したり、ボタンをクリックする、テキストフィールドに入力するなどです。
また、 キーボードを使ってもインストール操作を行なうことができます。 Tab キーで画面内を移動し、 上下の矢印で一覧をスクロール、 +- キーで一覧を展開したり折り畳んだりします。 また、 スペース キーと Enter キーはハイライトされているアイテムを選択したり選択項目からはずしたりします。 Alt+X のキーコマンドの組合せでボタンのクリックや他の画面の選択を行なうこともできます。 X はその画面内に表示された下線付きの文字に置き換えてください。

23.4. インストールターミナルの設定

ssh と X11 転送を使用してログインしている場合は、anaconda はすぐにそのグラフィカルユーザーモードで開始します。
display= 変数をセットしていないで、X11 転送を使用しない場合、anaconda は VNC もしくはテキストモードで開始の選択肢を提供します。
VNC または テキストモードの選択

図23.1 VNC または テキストモードの選択

VNC を選択すると、パスワードを要求されるか、またはパスワード無しで VNC を 使用する選択ができます。パスワードを使用する場合、将来の参照のためにパスワードの メモを作成してください。そして、VNC サーバーを開始します。
VNC サーバーの開始

図23.2 VNC サーバーの開始

ここで、VNC クライアントを使用して、z/VM ゲスト仮想マシンの IP アドレスへ接続します。 以前に入力しているパスワードで VNC サーバーの認証をします。

23.5. Red Hat Enterprise Linux へようこそ

ようこその画面では、入力は一切要求されません。
「ようこそ」の画面

図23.3 「ようこそ」の画面

ボタンをクリックして続行します。

23.6. ストレージデバイス

Red Hat Enterprise Linux は様々な種類のストレージデバイスにインストールすることができます。System z の場合は、特殊化したストレージデバイス (Specialized Storage Devices) を選択してください。
ストレージデバイス

図23.4 ストレージデバイス

基本ストレージデバイス
このオプションは System z には該当しません。
特殊化したストレージデバイス
特殊化したストレージデバイス を選択すると、以下のストレージデバイスに Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。
  • DASD (ダイレクトアクセスストレージデバイス)
  • マルチパスを持つ FCP 接続の SCSI LUN などのマルチパスデバイス
  • シングルパスを持つ FCP 接続の SCSI LUN などの SAN (ストレージエリアネットワーク)
特殊化したストレージデバイス (Specialized Storage Devices) オプションを使用して、iSCSI (インターネットスモールコンピューターシステムインターフェース) 接続を設定します。 System z では FCoE (ファイバーチャンネルオーバーイーサネット) オプションを使用することはできません。このオプションは灰色表示となっています。

注記

インストール中には、mdeventd デーモンによる LVM およびソフトウェア RAID デバイスの監視は行われません。

23.6.1. ストレージデバイス選択の画面

ストレージデバイス選択の画面には、anaconda でアクセスできるすべてのストレージデバイスが表示されます。
デバイスはタブを使ってグループ分けされています。
基本的デバイス
基本ストレージデバイスは、ハードディスクやソリッドステートドライブなどのようにローカルシステムに直接接続されています。System z では、これにアクティベートされた DASD が含まれます。
ファームウェア RAID
ストレージデバイスはファームウェア RAID コントローラーに接続されています。System z では、これは該当しません。
マルチパスデバイス
同じシステムにあるファイバーチャネルの複数のポートや複数の SCSI コントローラーなど、複数のパスでアクセスできるストレージデバイスです。

重要

インストーラーは、16 文字か 32 文字のシリアル番号を持つマルチパスストレージデバイスのみを検出します。
他の SAN デバイス
単独パスで接続の FCP LUN など、SAN (storage area network) で利用できる他のデバイスです。
ストレージデバイスの選択 — 基本的デバイス

図23.5 ストレージデバイスの選択 — 基本的デバイス

ストレージデバイスの選択 — マルチパスデバイス

図23.6 ストレージデバイスの選択 — マルチパスデバイス

ストレージデバイスの選択 — 他の SAN デバイス

図23.7 ストレージデバイスの選択 — 他の SAN デバイス

ストレージデバイス選択の画面には 検索 のタブがあり、ストレージがアクセスされる場合の WWID (World Wide Identifier) か、またはポート、ターゲット、LUN (論理ユニット番号) 別などでストレージデバイスにフィルターをかけることができます。
ストレージデバイスの検索タブ

図23.8 ストレージデバイスの検索タブ

このタブにはドロップダウンメニューがあり、ポート、ターゲット、WWID、LUN (各値にそれぞれテキストボックスが付いている) 別に検索することができます。WWID または LUN 別の検索の場合、各テキストボックスに追加で値を入力する必要があります。
anaconda で検出されるデバイスの一覧が各タブに表示され、デバイスを識別しやすいようにその情報も表示されます。小さなアイコンで表されているドロップダウンメニューはコラムの見出しの右の方にあります。このメニューを使うと各デバイスで表示されるデータのタイプを選択することができます。例えば、マルチパスデバイス タブのメニューで、WWID容量ベンダー相互接続パス などを指定して、デバイスについて表示させるデータのタイプを選択することができます。表示させる情報量の増減を調節し、デバイスを識別しやすくします。
コラムの選択

図23.9 コラムの選択

1 デバイスにつき 1 行で表示され、行の左側にはチェックボックスが付きます。チェックボックスをクリックするとそのデバイスをインストール時に使用できるようになります。コラムの見出しの左側にある ラジオボタン をクリックすると、その画面に表示されているデバイスのチェックボックスをすべて全選択したり、チェックボックスの全選択を解除したりすることができます。インストールプロセスの後半では、ここで選択したデバイスのいずれかに Red Hat Enterprise Linux をインストールするか、また他の選択デバイスをインストールが完了したシステムの一部として自動的にマウントするなどの選択ができます。
ここで選択するデバイスがインストールプロセスで自動的に消去されるわけではありません。この画面上でデバイスを選択すること自体はそのデバイスに保存しているデータに対して何ら影響を与えるものではありません。ここで、インストールを完了したシステムの一部を構成するデバイスとして選択しなかった場合でも、インストール後に /etc/fstab ファイルを修正すればシステムに追加することが可能です。
インストール中に使用可能にするストレージデバイスを選択したら、 をクリックして 「ホスト名の設定」 に進んでください。

23.6.1.1. DASD の低レベルフォーマット

使用される DASD はいずれも低レベルフォーマットが必要です。インストーラーはこれを検出して フォーマットの必要な DASD を一覧表示します。
linuxrc 内で、またはパラメーターか、設定ファイルで 対話的に指定された DASD がまだ低レベルフォーマットをされていない場合、 以下のような確認ダイアログが出てきます。
未フォーマットの DASD デバイスが見付かりました

図23.10 未フォーマットの DASD デバイスが見付かりました

未フォーマットのオンライン DASD の低レベルフォーマットを自動的に許可するには、キックスタートコマンド zerombr を指定します。詳細には、32章キックスタートを使ったインストール を参照してください。

23.6.1.2. 高度なストレージオプション

この画面では、 iSCSI (TCP/IP 経由の SCSI) のターゲットや FCP の LUN を設定することができます。 iSCSI の詳細については 付録B iSCSI ディスク を参照してください。
高度なストレージオプション

図23.11 高度なストレージオプション

23.6.1.2.1. iSCSI パラメーターの設定
インストール用 iSCSI ストレージデバイスを使用する場合は、 anaconda で iSCSI ストレージデバイスを iSCSI ターゲットとして 検出 し、 アクセスするための iSCSI セッション を作成できなければなりません。 各手順では CHAP (Challenge Handshake Authentication Protocol) 認証用のユーザー名とパスワードが必要な場合があります。 さらに、 iSCSI ターゲットを接続しているシステムの iSCSI イニシエーターをそのターゲットで認証できるよう設定し、 検出とセッション作成の両方を行なえるようにすることもできます (逆順 CHAP)。 CHAP と 逆順 CHAP を共に使用する場合、 相互 CHAP または 双方向 CHAP と呼ばれます。 相互 CHAP により iSCSI 接続に非常に高いレベルの安全性を確保することができます。 特に、 CHAP 認証と逆 CHAP 認証でユーザー名とパスワードが異なる場合に安全性が向上します。
iSCSI 検出と iSCSI ログインの手順を繰り返して、必要なすべての iSCSI ストレージの追加を行います。ただし、初回の検出試行後は、iSCSI イニシエーターの名前の変更はできません。iSCSI イニシエーターの名前を変更する場合は、インストールを最初からやり直す必要があります。

手順23.1 iSCSI の検出

iSCSI 探索結果の詳細 ダイアログで、anaconda に iSCSI ターゲットの検出に必要な情報を入力します。
iSCSI 探索結果の詳細ダイアログ

図23.12 iSCSI 探索結果の詳細ダイアログ

  1. ターゲット IP アドレス フィールドに iSCSI ターゲットの IP アドレスを入力します。
  2. iSCSI 修飾名 (IQN) 形式で iSCSI イニシエータ名 フィールドに iSCSI イニシエーターの名前を入力します。
    有効な IQN は以下で構成されます。
    • iqn.」の文字列 (ピリオドが必要)
    • 日付コード (企業や組織のインターネットドメイン名またはサブドメイン名が登録された年と月、記述の順序は年を表す4 桁の数字、 ダッシュ記号、 月を表す 2 桁の数字、 ピリオドの順で構成。 例、 2010 年 9 月の場合は「2010-09.」)
    • 企業や組織のインターネットドメイン名またはサブドメイン名 (トップレベルのドメインを先頭にして逆順で表す。 例、 storage.example.com のサブドメインは、 com.example.storage と表す。)
    • コロン (「:」) とドメイン名またはサブドメイン内でその iSCSI イニシエーターを固有に識別する文字列 (例、 :diskarrays-sn-a8675309)
    以上から、完全な IQN は iqn.2010-09.storage.example.com:diskarrays-sn-a8675309 のようになります。 anaconda では、 IQN を構成しやすいようこの形式による任意の名前がすでに iSCSI イニシエータ名フィールドに自動入力されています。
    IQN の詳細については、 http://tools.ietf.org/html/rfc3720#section-3.2.6 にある 『RFC 3720 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI)』 の 『3.2.6. iSCSI Names』 のセクションや、 http://tools.ietf.org/html/rfc3721#section-1 にある 『RFC 3721 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI) Naming and Discovery』 の 『1. iSCSI Names and Addresses』 のセクションを参照してください。
  3. ドロップダウンメニューを使って、iSCSI 検出に使用する認証タイプを指定します。
    iSCSI 検出の認証

    図23.13 iSCSI 検出の認証

    • no credentials (認証情報なし)
    • CHAP pair (CHAP 秘密鍵)
    • CHAP pair and a reverse pair (CHAP 秘密鍵と逆順鍵)
    • CHAP pair (CHAP 秘密鍵) を認証タイプとして選択した場合は、 CHAP ユーザー名CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲット用のユーザー名とパスワードを入力します。
      CHAP 秘密鍵

      図23.14 CHAP 秘密鍵

    • CHAP pair and a reverse pair (CHAP 秘密鍵と逆順鍵) を認証タイプとして選択した場合は、 CHAP ユーザー名CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力し、 逆順 CHAP ユーザー名逆順 CHAP パスワード フィールドには iSCSI イニシエーターのユーザー名とパスワードを入力します。
      CHAP 秘密鍵と逆順鍵

      図23.15 CHAP 秘密鍵と逆順鍵

  4. Start Discovery (検出の開始) をクリックします。 Anaconda により入力した情報をベースに iSCSI ターゲットの検出が試行されます。 検出が成功すると、 iSCSI 探索されたノード ダイアログにターゲット上で検出された全 iSCSI ノードの一覧が表示されます。
  5. 各ノードの横にはそれぞれチェックボックスがあります。 チェックボックスをクリックしてインストールに使用するノードを選択します。
    iSCSI 探索されたノードのダイアログ

    図23.16 iSCSI 探索されたノードのダイアログ

  6. ログイン をクリックして iSCSI セッションを開始します。

手順23.2 iSCSI セッションの開始

iSCSI ノードへログイン ダイアログで、 iSCSI ターゲットのノードにログインして iSCSI セッションを開始するために必要な情報を anaconda に入力します。
iSCSI ノードへログインのダイアログ

図23.17 iSCSI ノードへログインのダイアログ

  1. ドロップダウンメニューを使って、 iSCSI セッションに使用する認証タイプを選択します。
    iSCSI セッションの認証

    図23.18 iSCSI セッションの認証

    • no credentials (認証情報なし)
    • CHAP pair (CHAP 秘密鍵)
    • CHAP pair and a reverse pair (CHAP 秘密鍵と逆順鍵)
    • Use the credentials from the discovery step (探索時から証明書を使用)
    その環境で iSCSI 検出と iSCSI セッションに同じタイプの認証、 同一のユーザー名とパスワードを使用している場合は、 Use the credentials from the discovery step (探索時から証明書を使用) を選択して、 認証情報を再利用します。
    • CHAP pair (CHAP 秘密鍵) を認証タイプとして選択した場合は、 CHAP ユーザー名CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力します。
      CHAP 秘密鍵

      図23.19 CHAP 秘密鍵

    • CHAP pair and a reverse pair (CHAP 秘密鍵と逆順鍵) を認証タイプとして選択した場合は、 CHAP ユーザー名CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力し、 逆順 CHAP ユーザー名逆順 CHAP パスワード フィールドに iSCSI イニシエーターのユーザー名とパスワードを入力します。
      CHAP 秘密鍵と逆順鍵

      図23.20 CHAP 秘密鍵と逆順鍵

  2. ログイン をクリックします。 Anaconda により入力した情報をベースに iSCSI ターゲットのノードへのログインが試行されます。 iSCSI ログイン結果 のダイアログにその結果が表示されます。
    iSCSI ログイン結果のダイアログ

    図23.21 iSCSI ログイン結果のダイアログ

  3. OK をクリックして続行します。
23.6.1.2.2. FCP デバイス
FCP (Fibre Channel protocol) デバイスは、IBM System z が DASD デバイスよりも、または追加として SCSI デバイスを 使用できるようにするものです。FCP デバイスは、System z システムが伝統的な DASD デバイスに加えて、SCSI LUN をディスクデバイスとして使えるようにします。
IBM System z は、インストールプログラムが FCP LUN をアクティベートするために、 いずれの FCP デバイスも手動で入力されることを要求します (インストールプログラムで対話的に、 またはパラメーター内か、 CMS 設定ファイル内で特有のパラメーターエントリーとして) 。この入力される値は それぞれがセットアップされる場所で特有のものとなります。

注記

  • FCP デバイスの対話式作成は、グラフィカルモードでのみ可能であるため、テキストモードのみのインストールでの FCP デバイスの対話式設定はできません。
  • 入力される各値は本当に正しいか確認する必要があります。何らかの誤りがあるとシステムが正常に機能しなくなる原因となる恐れがあります。16進法の値を小文字のみで 使用します。
  • これらの値については、ハードウェアに添付のドキュメントを参照し、 このシステムのネットワークを設定したシステム管理者に確認してください。
FCP (ファイバチャンネルプロトコル) SCSI デバイスを設定するには、ZFCP LUN を追加 (Add ZFCP LUN) を選択し、ドライブを追加 (Add Drive) ボタンをクリックします。 FCP デバイスを追加 (Add FCP device) ダイアログでは、16 ビットデバイス番号、64 ビット World Wide Port Number (WWPN)、および、64 ビット FCP LUN の詳細を入力します。追加 (Add) ボタンをクリックして、この情報を使用した FCP デバイスへ 接続します。
FCP デバイスの追加

図23.22 FCP デバイスの追加

新規に追加されたデバイスはその時にそこに存在し、同じ LUN に対して複数のパスをアクティベートしている 場合は、マルチパスデバイス (Multipath Devices) タブ上で、または LUN に対して 1つのパスのみをアクティベートしている場合は、他の SAN デバイス (Other SAN Devices) タブ上でストレージデバイス選択内で使用できる必要があります。

重要

インストーラーは1つの DASD を定義する要求をします。SCSI のみのインストールでは、対話式インストールの段階1で対話式のパラメーターとして none (なし) を 入力するか、またはパラメーター内か、CMS 設定ファイル内に DASD=none を追加します。これが定義済 DASD パラメーターの要件を満たす一方で、SCSI のみの環境になります。

23.7. ホスト名の設定

このコンピューターのホスト名を入力するようプロンプトが表示されます。 hostname.domainname の形式で 完全修飾ドメイン を入力するか、 hostname の形式で 短縮ホスト名 を入力します。 多くのネットワークで、 接続システムに対して自動的にドメイン名を与える DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスが備わっています。 DHCP サービスを許可してドメイン名をこのマシンに割り当てる場合には、 短縮ホスト名のみを指定します。

注記

ホスト名のフルネームが固有であれば、 システムにどのような名前を付けても構いません。 ホスト名には文字、 数字、 ハイフンなどを含めることができます。
デフォルト設定の ローカルホスト (localhost) ローカルドメイン (localdomain) を使用する各 Linux インスタンス用の 独特のホスト名に変更します。
ホスト名の設定

図23.23 ホスト名の設定

23.7.1. ネットワーク接続の編集

注記

インストールが完了した後でネットワークの設定を変更するには、ネットワーク管理ツール を使用します。
シェルプロンプトで system-config-network と入力して、ネットワーク管理ツール を起動します。root 以外で操作している場合、続行するために root パスワードの入力が求められます。
ネットワーク管理ツール は廃止予定になったため、 Red Hat Enterprise Linux 6 のライフタイム期間中に NetworkManager に置き換えられる予定です。
通常、インストール段階 1で設定済みのネットワーク接続はインストールの後の段階で修正は 必要ありません。System z では、先にネットワークサブチャンネルがグループ化されて オンラインにセットされているため、ここで新規の接続を追加することはできません。そして 追加は現時点ではインストール段階 1でのみ実行できます。既存のネットワーク接続を変更するには、 ネットワークを設定 (Configure Network) ボタンをクリックします。 ネットワーク接続 (Network Connections) のダイアログが出てきて、 システムのネットワーク接続の設定ができるようになります。ただしすべてが System z に関連する ものではありません。
ネットワークの接続

図23.24 ネットワークの接続

System z のすべてのネットワーク接続は Wired タブ内に 一覧表示してあります。デフォルトでは、これにはインストール段階 1内で既に設定されている 接続が含まれており、そしてそれは eth0 (OSA, LCS) か hsi0 (HiperSockets) です。System z 上では、 ここに新規の接続を追加することは出来ないことに注意してください。既存の接続を修正するには、 一覧内の列を選択して 編集 (Edit) ボタンをクリックします。wired 接続に 関連したタブセットを持つダイアログボックスが表示されます。以下に説明します。
System z にある最も重要なタブは Wired (有線) IPv4 Settings (IPv4 設定) です。
ネットワーク設定の編集が終了したら、適用 をクリックして新しい設定を保存します。インストール中にすでにアクティブだったデバイスを再設定した場合は、 その新しい設定を反映させるためデバイスを再起動する必要があります — 「ネットワークデバイスの再起動」 を参照してください。

23.7.1.1. 全接続タイプに共通のオプション

すべての接続タイプに共通する設定オプションがあります。
接続名 の名前フィールド内に接続名を指定します。
自動接続する を選択し、 システムの起動時に自動的に接続を開始します。
インストールが完了したシステムで NetworkManager を実行する場合、 ネットワーク設定がシステム全体で有効かどうかはすべてのユーザーに利用可能 のオプションで制御します。 インストール中に、設定しているすべてのネットワークインターフェースで すべてのユーザーに利用可能 が選択されていることを確認してください。

23.7.1.2. 有線のタブ

有線 のタブを使ってネットワークアダプターの MAC (media access control) アドレスの指定や変更を行ないます。 また、 インターフェースを通過する MTU (maximum transmission unit) がバイト単位でセットできます。
有線のタブ

図23.25 有線のタブ

23.7.1.3. 802.1x セキュリティのタブ

802.1x セキュリティ のタブを使用して 802.1X PNAC (port-based network access control - ポートベースのネットワークアクセス制御) を設定します。 この接続に 802.1X セキュリティを使用する を選択してアクセス制御を有効にしてから、ネットワーク詳細を入力します。 設定オプションには以下が含まれます。
認証
以下の認証方法のいずれかを選択します。
  • TLS (Transport Layer Security)
  • トンネル化 TLS (Tunneled Transport Layer Security、 または EAP-TTLSS、 TTLS とも呼ばれる)
  • 保護付き EAP (PEAP) (保護付き拡張型認証プロトコル)
識別子
このサーバーの識別子を入力します。
ユーザー証明書
DER (Distinguished Encoding Rules) または PEM (Privacy Enhanced Mail) で暗号化されている個人の X.509 証明書ファイルを指定します。
CA 証明書
DER (Distinguished Encoding Rules) または PEM (Privacy Enhanced Mail) で暗号化された X.509 認証局 の証明書ファイルを指定します。
プライベートキー
DER (Distinguished Encoding Rules)PEM (Privacy Enhanced Mail)PKCS#12 (Personal Information Exchange Syntax Standard) で暗号化された プライベートキー ファイルを指定します。
プライベートキーパスワード
プライベートキー フィールドで指定したプライベートキーのパスワードです。 パスワードを表示を選択すると、入力時にパスワードが視認できます。
802.1x セキュリティのタブ

図23.26 802.1x セキュリティのタブ

23.7.1.4. IPv4 のセッティングのタブ

IPv4 のセッティング のタブを使って前に選択していたネットワーク接続に IPv4 パラメーターを設定します。
IPv4 接続用のアドレス、ネットマスク、ゲートウェイ、DNS サーバー、および DNS 検索接尾辞は、 インストール段階 1の期間中に設定されているか、またはパラメーターファイルか、設定ファイル内で 以下のパラメーターを反映します。 IPADDRNETMASKGATEWAYDNSSEARCHDNS (「インストール用ネットワークパラメーター」 を参照)
方式 のドロップダウンメニューを使ってネットワークで実行している DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスから取得を試行する方式を指定します。 以下のオプションから選択します。
自動 (DHCP)
IPv4 パラメーターはネットワーク上の DHCP サービスによって設定されます。
自動 (DHCP) アドレス専用
IPv4 のアドレス、 ネットマスク、 ゲートウェイアドレスなどはネットワーク上の DHCP サービスによって設定されます。 ただし、 DNS サーバーと検索ドメインは手動で設定する必要があります。
手動
IPv4 パラメーターを手動で静的設定用に設定します。
ローカルへのリンク専用
169.254/16 範囲内の ローカルへのリンク アドレスがインターフェースに割り当てられます。
他のコンピューターへ共有
他のコンピューターにネットワークアクセスを与えるようシステムを設定します。 インターフェースには 10.42.x.1/24 の範囲内のアドレスが割り当てられ、 DHCP サーバーと DNS サーバーが開始されて、 インターフェースが NAT (network address translation) を使ってシステム上のデフォルトのネットワークに接続されます。
無効になっています
この接続では IPv4 を無効にします。
パラメーターを手動で入力する方式を選択した場合は、 アドレス フィールドにこのインターフェースの IP アドレスの詳細、 ネットマスク、 ゲートウェイを入力します。 アドレスの追加や削除を行う場合は、 追加 または 削除 のボタンを使用します。 DNS サーバー フィールドには、 コンマで区切った DNS サーバーの一覧を入力します。 ドメインを検索 のフィールドにはネームサーバーの検索に含めるドメインをコンマで区切って入力します。
オプションとして、 DHCP クライアント ID フィールドにこのネットワーク接続名を入力します。 この名前はサブネット上で固有の名前でなければなりません。 接続に分かり易い DHCP クライアント ID を割り当てると、 ネットワーク関連の問題をトラブルシュートする場合に、 その接続が識別しやすくなります。
この接続を完了するには IPv4 アドレス化が必要になります のチェックボックスの選択を解除すると、 IPv4 の設定は失敗してしまうが IPv6 の設定は成功する場合、 この接続が IPv6 対応のネットワークで利用できるようになります。
IPv4 のセッティングのタブ

図23.27 IPv4 のセッティングのタブ

23.7.1.4.1. IPv4 ルートの編集
Red Hat Enterprise Linux では、 デバイスの IP アドレスに応じて自動的に複数のルートを設定します。 追加のルートを編集する場合は ルート ボタンをクリックします。 IPv4 ルートを編集 のダイアログが表示されます。
IPv4 ルートを編集のダイアログ

図23.28 IPv4 ルートを編集のダイアログ

追加 をクリックして新しい静的ルートの IP アドレス、 ネットマスク、 ゲートウェイアドレス、 メトリックを追加します。
自動取得したルートを無視する を 選択すると、 インターフェースはここで指定したルートのみを使用するようになります。
そのネットワーク上のリソースのためにのみこの接続を使用 を選択すると、 接続をローカルのネットワークのみに制限します。

23.7.1.5. IPv6 のセッティングのタブ

IPv6 のセッティング のタブを使って前に選択していたネットワーク接続に IPv6 パラメーターを設定します。
方式 のドロップダウンメニューを使ってネットワークで実行している DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスから取得を試行する方式を指定します。 以下のオプションから選択します。
無視する
この接続では IPv6 を無視します。
自動
NetworkManager により ルータ広告 (RA) が使用され、 自動のステートレス設定が作成されます。
自動、アドレスのみ
NetworkManager により RA が使用され、 自動のステートレス設定が作成されます。 ただし、 DNS サーバーと検索ドメインは無視されるため、 手動で設定する必要があります。
自動、DHCP のみ
NetworkManager は RA を使用しません。 ただし、 ステートフル設定を構成するため直接 DHCPv6 からの情報を要求します。
手動
IPv6 パラメーターを手動で静的設定用に設定します。
ローカルへのリンク専用
fe80::/10 のプレフィックスが付いた ローカルへのリンク のアドレスがインターフェースに割り当てられます。
パラメーターを手動で入力する方式を選択した場合は、 アドレス フィールドにこのインターフェースの IP アドレスの詳細、 ネットマスク、 ゲートウェイを入力します。 アドレスの追加や削除を行う場合は、 追加 または 削除 のボタンを使用します。 DNS サーバー フィールドには、 コンマで区切った DNS サーバーの一覧を入力します。 ドメインを検索 のフィールドにはネームサーバーの検索に含めるドメインをコンマで区切って入力します。
オプションとして、 DHCP クライアント ID フィールドにこのネットワーク接続名を入力します。 この名前はサブネット上で固有の名前でなければなりません。 接続に分かり易い DHCP クライアント ID を割り当てると、 ネットワーク関連の問題をトラブルシュートする場合に、 その接続が識別しやすくなります。
この接続が完了するには IPv6 アドレス化が必要になります のチェックボックスの選択を解除すると、 IPv6 の設定は失敗してしまうが IPv4 の設定は成功する場合、 この接続が IPv4 対応のネットワークで利用できるようになります。
IPv6 のセッティングのタブ

図23.29 IPv6 のセッティングのタブ

23.7.1.5.1. IPv6 ルートの編集
Red Hat Enterprise Linux では、 デバイスの IP アドレスに応じて自動的に複数のルートを設定します。 追加のルートを編集する場合は ルート ボタンをクリックします。 IPv6 ルートを編集 のダイアログが表示されます。
IPv6 ルートを編集のダイアログ

図23.30 IPv6 ルートを編集のダイアログ

追加 をクリックして新しい静的ルートの IP アドレス、 ネットマスク、 ゲートウェイアドレス、 メトリックを追加します。
そのネットワーク上のリソースのためにのみこの接続を使用 を選択すると、 接続をローカルのネットワークのみに制限します。

23.7.1.6. ネットワークデバイスの再起動

インストール中にすでに使用しているネットワークを再設定する場合は、変更内容を反映するために anaconda でデバイス接続を切断し、再接続する必要があります。anacondaインターフェース設定 (ifcfg) ファイルを使用して、NetworkManager と通信します。ONBOOT=yes と設定されていれば、ifcfg ファイルの削除時にデバイスの接続が切断されても、ifcfg ファイルの復元時に再接続されます。インターフェースの設定ファイルの詳細については、https://access.redhat.com/documentation/ja-JP/Red_Hat_Enterprise_Linux/6/html/Deployment_Guide/index.html にある『Red Hat Enterprise Linux 6.9 導入ガイド』 を参照してください。
  1. Ctrl+Alt+F2 を押して、 tty2 仮想ターミナルに切り替えます。
  2. インターフェースの設定ファイルを一時的な場所に移動します。
    mv /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-device_name /tmp
    device_name は今再設定したデバイスです。 例えば ifcfg-eth0eth0 用の ifcfg ファイルになります。
    これで anaconda でデバイス接続が切断されました。
  3. vi エディタでインターフェースの設定ファイルを開きます。
    vi /tmp/ifcfg-device_name
  4. インターフェースの設定ファイルに ONBOOT=yes の行が含まれていることを確認します。その行がない場合は、ここで追加して、ファイルを保存します。
  5. vi エディタを終了します。
  6. インターフェースの設定ファイルを /etc/sysconfig/network-scripts/ ディレクトリに戻します。
    mv /tmp/ifcfg-device_name /etc/sysconfig/network-scripts/
    これで anaconda でデバイスが再接続されました。
  7. Ctrl+Alt+F6 を押して、anaconda に戻ります。

23.8. タイムゾーンの設定

コンピューターが物理的に存在する場所に最も近い都市を選択してタイムゾーンを設定します。地図をクリックすると世界の特定の地域にズームインすることができます。
システムクロックの精度を維持するために NTP (Network Time Protocol) を使用する予定であっても、タイムゾーンの指定を行ってください。
ここでタイムゾーンを選択する 2 つの方法があります。
  • マウスを使って、対話式地図をクリックして特定の都市 (黄色の点で表示) を選択します。選択した都市は赤い X で示されます。
  • さらに、画面下にある一覧をスクロールしてタイムゾーンを選択することもできます。マウスを使って目的の場所をクリックし、選択内容を強調表示します。
タイムゾーンの設定

図23.31 タイムゾーンの設定

システムクロックで UTC を使用 (System clock uses UTC) を選択します。システムクロックはコンピューターシステム上のハードウェアの一部です。Red Hat Enterprise Linux はタイムゾーン設定を使用して、システムクロック上のローカルタイムと UTC 間のオフセットを判定します。これは UNIX、Linux、およびこれらと同様のオペレーティングシステムを使用するシステム用の標準動作です。
をクリックして進みます。

注記

インストールが完了した後でタイムゾーンの設定を変更するには、時刻と日付のプロパティツール (Time and Date Properties Tool) を使用します。
シェルプロンプトで system-config-date コマンドを入力して、時刻と日付のプロパティツール (Time and Date Properties Tool) を起動します。root になっていない場合は、継続する際に root パスワードが要求されます。

23.9. Root パスワードの設定

root アカウントとそのパスワードの設定はインストールにおける最も重要なステップの1つです。root アカウントはパッケージのインストール、RPM の アップグレード、およびほとんどのシステム管理の実行に使用されます。root としてログインするとシステム上で完全な制御を持つことになります。

注記

root ユーザー(別名 スーパーユーザー)は、全システム域に完全なアクセスを持ちます。 この理由で、root ユーザーとしてのログインは、システム維持、または管理を実行する 時のみにすることが賢明です。
Root パスワード

図23.32 Root パスワード

root アカウントはシステム管理のためにのみ使用してください。通常使用には root でないアカウントを作成して、スーパーユーザー権限を必要とするタスクの実行時にのみ su - コマンドを使用して root になるようにします。こうした基本ルールにより、誤字やコマンドの誤使用がシステムを破壊する可能性を最小限に抑えます。

注記

root になるには、ターミナルウィンドウ内のシェルプロンプトで su - と 入力し、Enter を押します。それから、設定してある root パスワードを 入力して Enter を押します。
インストール済みプログラムは、ご使用のシステムの root パスワード[11]を設定するようプロンプトが表示されます。root パスワードを入力しないと次のインストールプロセスの手順へ進めません。
root パスワードは最低でも6文字の長さが必要です。入力する時点ではパスワードは 画面に表示されません。パスワードは 2回入力します。2回入力したパスワードが 一致しない場合は、インストールプログラムが再入力を要求します。
root パスワードは記憶しやすく、かつ他人が簡単に想像できないものにします。自分の名前や、電話番号、qwertypassword, root123456anteater などはすべて悪いパスワードの例です。よいパスワードとは、大文字、小文字に数字を混ぜ、辞書用語のないものです。Aard387vark420BMttNT はよい例です。パスワードは大文字/小文字を区別することに注意してください。パスワードを書き留める場合はそれを安全な場所に保管してください。しかし、このパスワードおよび作成する他のパスワードは、書き留めないことが推奨されます。

警告

このマニュアルに示されているパスワードの例は使用しないでください。これらのパスワードを模倣して使用すると、セキュリティリスクと見なされます。
インストールが終了した後に root パスワードを変更する場合は rootpasswd コマンドを実行します。root パスワードを忘れてしまった場合は Red Hat Enterprise Linux 6 Deployment Guide の Resolving Problems in System Recovery Modes で新しいパスワードの設定方法をを参照してください。

23.10. ストレージデバイスの割り当て

ストレージデバイス選択の画面 (「ストレージデバイス」 を参照) で複数のストレージデバイスを選択した場合、 anaconda はこれらのデバイスの内のどれがオペレーティングシステムのインストール用に利用可能であるべきか、 そして、どれがデータストレージ用のみとしてファイルシステムに取り付けられるべきかの選択を要求します。
インストール中に、データストレージ専用としてここで識別するデバイスは、ファイルシステムの一部として マウントされますが、パーティション設定とフォーマットはありません。
ストレージデバイスを割り当てる

図23.33 ストレージデバイスを割り当てる

この画面は2つの窓枠に別れています。左窓枠には、データストレージ専用として使用されれるデバイスの 一覧が含まれます。右窓枠には、オペレーティングシステムのインストール用に利用可能なデバイスの 一覧が含まれます。
それぞれの一覧には、デバイスの識別の手助けとなる情報が含まれています。アイコンで マークが付いている小さなドロップダウンメニューはコラムヘッディングの右側にあります。 このメニューにより、それぞれのデバイス上で提供されるデータタイプを選択できるようになります。 提示される情報の量を加減してみると、特定デバイスの識別の手助けになるでしょう。
デバイスを一方の一覧から他の一覧に移動するには、そのデバイスをクリックして、それから左向きの 矢印が付いているボタンを押してデータストレージデバイスの一覧へ移動するか、あるいは右向きの 矢印が付いたボタンを押してオペレーティングシステムのインストールに使用可能なデバイスの一覧に 移動します。
インストールの対象として利用可能なデバイスの一覧は、各デバイスの横にラジオボタンも 含んでいます。System z 以外のプラットフォームでは、このラジオボタンがブートローダーを インストールする対象デバイスを指定するために使用されます。System z 上では、この選択は 意味がありません。zipl ブートローダーは、/boot ディレクトリを含むディスク上にインストールされます。これはパーティション設定の後半で決定されます。
インストール用に使用されるデバイスの識別を終了したら、 をクリックして続行します。

23.11. ハードディスクの初期化

既存のハードディスク上のパーティションテーブルが読み込めない場合、インストールプログラムはハードディスクを初期化を要求します。この操作をするとハードディスク上の既存のデータはすべて読み取り不可能となります。使用中のシステムがオペレーティングシステムのインストールされていない新しいハードディスクを持っていたり、ハードディスクからすべてのパーティションを削除している場合は ドライブの再初期化 (Re-initialize drive) をクリックしてください。
インストールプログラムは、それが正式なパーティション表を読み込めない各ディスク用に個別のダイアログを提示します。すべてを無視 (Ignore all) ボタン、または すべてを再初期化 (Re-initialize all) ボタンをクリックするとすべてのデバイスに対して同じ回答を適用します。
警告の画面 – DASD の初期化

図23.34 警告の画面 – DASD の初期化

警告の画面 – FCP LUN の初期化

図23.35 警告の画面 – FCP LUN の初期化

特定の RAID システム、あるいは他の標準的でない設定はインストールプログラムで 読み込めずに、ハードディスク初期化のプロンプトが表示される可能性があります。 インストールプログラムは、それが検出できる物理ディスク構成には対応します。
必要となるハードディスクの自動初期化を有効にするには、キックスタートコマンド zerombr (32章キックスタートを使ったインストール を参照) を使用します。このコマンドは、初期化済みのディスクでシステムに無人インストールを実行する場合に必要となります。

警告

インストール中に脱着可能な非標準のディスク設定があり、それを検出して後で設定できる場合、システムの電源を切り、取り外してからインストールを 再開始します。

23.12. 既存システムのアップグレード

重要

次のセクションが使用できるのは Red Hat Enterprise Linux 6.4から Red Hat Enterprise Linux 6.5またはそれ 以降などのマイナーバージョン間での Red Hat Enterprise Linux のアップグレードに限られます。Red Hat Enterprise Linux 6 から Red Hat Enterprise Linux 7 などへのメジャーバージョン間のアップグレードには対応していません。
Red Hat Upgrade ToolPreupgrade Assistant を使用すると制限付きで Red Hat Enterprise Linux のメジャーバージョン間のインプレースアップグレードを行うことができます。詳細は 37章現在のシステムのアップグレード を参照してください。
インストールシステムは既存の Red Hat Enterprise Linux インストールのいずれも自動的に検出します。アップグレードプロセスは既存のシステムソフトウェアを新バージョンに更新しますが、ユーザーの home ディレクトリからはデータを削除しません。ハードドライブ上の現存のパーティション構造は変化しません。システム設定は、パッケージアップグレードが要求する場合にのみ変更されます。ほとんどのパッケージアップグレードはシステム設定を変更しませんが、ユーザーが後で確認できるように追加の設定ファイルをインストールします。
使用中のインストールメディアには、コンピューターのアップグレードに必要なすべてのソフトウェアパッケージが含まれていない可能性があることに注意してください。

注記

既存の Red Hat Enterprise Linux システムに手動でインストールしたソフトウェアは、アップグレード後に異なる動作をする可能性があります。アップグレードの後に手動でソフトウェアを再インストールするか、または再コンパイルして更新したシステム上で正常なパフォーマンスを得られることを確認する必要があります。

23.12.1. インストーラーを使用したアップグレード

注記

一般に、Red Hat ではユーザーが独立した /home パーティションにユーザーデータを保持し、新規インストールを行うことを推奨しています。パーティションとその設定方法についての詳細は、「ディスクパーティションの構成」 を参照してください。
インストールプログラムを使用してアップグレードをする選択をした場合、Red Hat Enterprise Linux から提供されていないソフトウェアの内、Red Hat Enterprise Linux ソフトウェアと競合するものがあれば、それは上書きされます。この方法でアップグレードを開始する前に、システム内の現在のパッケージ一覧を作成して後で参照できるようにしてください。
rpm -qa --qf '%{NAME} %{VERSION}-%{RELEASE} %{ARCH}\n' > ~/old-pkglist.txt
インストール後にこの一覧をチェックし、どのパッケージを再ビルドする必要があるか、または Red Hat 以外のソースから取り込む必要があるかを判別します。
次に、すべてのシステム設定データのバックアップを作成します。
su -c 'tar czf /tmp/etc-`date +%F`.tar.gz /etc' 
su -c 'mv /tmp/etc-*.tar.gz /home'
アップグレードする前にすべての重要データの完全なバックアップを作成してください。重要なデータには /home ディレクトリ全体のコンテンツや、Apache、FTP、SQL サーバーやソースコード管理システムなどのサービスのコンテンツが含まれる場合があります。アップグレードは破損を引き起こす動作ではありませんが、操作ミスがあるとデータが失われる可能性が若干あります。

警告

上記の例では、バックアップ資料が /home ディレクトリに保存されていることに注意してください。自分の /home ディレクトリが独立したパーティションではない場合、この例を文字どおりに採用しないでください。 CD または DVD ディスクか、または外部ハードディスクなどの 別のデバイス上にバックアップを保存してください。
アップグレードプロセスを後で完了する方法についての詳細は、「アップグレードの終了」を参照してください。

23.13. ディスクパーティションの構成

警告

システム上のデータは常にすべてバックアップをしておいた方がよいでしょう。例えば、アップグレードする場合やデュアルブートを作成する場合、ストレージデバイスに保存しておきたいデータはすべてバックアップしておくべきです。万一の場合、 誤ってデータを喪失してしまう恐れがあります。

重要

Red Hat Enterprise Linux をテキストモードでインストールすると、このセクションで説明してあるデフォルトのパーティション設定プランのみを使用できます。そのため、インストーラーが自動的に追加や削除をするもの以外のパーティションやファイルシステムの 追加や削除はできません。インストール時にカスタムレイアウトを必要とする場合は、 VNC 接続経由か、キックスタートインストールでグラフィカルインストール実行すべきです。
さらには、LVM、暗号化したファイルシステム、およびサイズ変更可能なファイルシステムなどの高度なオプションはグラフィカルモードとキックスタートでのみ使用可能です。
パーティション設定により、ストレージドライブを各区画が個別の Linux デバイスの様に機能する別々の区画に分けることができます。パーティション設定は、特に複数のオペレーティングシステムを実行する場合や、ストレージパーティション間で論理的、または 機能区別を強制するのに便利です。(常時ユーザー情報を含む/home パーティションなど)
ディスクパーティションの構成

図23.36 ディスクパーティションの構成

画面では、4つの異なる方法の内の1つでデフォルトパーティションの作成を選択するか、 あるいはカスタムレイアウトを手動で作成するためにストレージデバイスのパーティション 設定を選択できます。
最初の4つのオプションでは、自分自身でストレージデバイスのパーティション設定を行わずに自動インストールを実行することができます。システムのパーティション設定が煩雑に感じられる場合は、これらのオプションの1つを選択してインストールプログラムがストレージデバイスのパーティション設定を実行するようにすることをお薦めします。選択するオプションによっては、この方法でもシステムからどのデータを削除するか (ある場合) を制御できます。

重要

パーティションを暗号化するには、Create Custom Layout オプションを選択します。4 つの自動オプションの中のいずれかを使用して作成されたパーティションは暗号化できません。
オプションは以下のようになります。
すべての領域を使用する (Use All Space)
このオプションを選択すると、ストレージドライブ上のすべての パーティション (これには、 z/VM や z/OS など 他の オペレーティングシステムで作成されたパーティションも含まれます) を削除します。

警告

このオプションを選択すると、選択した DASD や SCSI ストレージドライブ上のすべてのデータはインストール プログラムによって削除されます。
既存の Linux システムを入れ替える (Replace Existing Linux System)
このオプションを選択すると、Linux パーティション (以前の Linux インストールで作成しているパーティション) のみを削除します。これはストレージドライブにある他のパーティション (z/VM や z/OS パーティション) は削除しません。
現在のシステムを縮小する (Shrink Current System)
このオプションを選択して、現在のデータとパーティションを手動でサイズを変更して 空いた領域にデフォルトの Red Hat Enterprise Linux レイアウトをインストールします。

警告

他のオペレーティングシステムがインストールされているパーティションを縮小すると、それらのオペレーティングシステムを使用できなくなる可能性があります。このパーティション設定オプションはデータを破損するものではありませんが、オペレーティングシステムは通常そのパーティション内に空き領域をいくらか必要とします。再度使用する可能性のあるオペレーティングシステムを維持しているパーティションのサイズ変更をする前に、どれくらいの空き領域が必要かを確認してください。
空き領域を使用する (Use Free Space)
このオプションを選択すると、現在のデータとパーティションはすべて残して、ストレージデバイスの利用可能な未使用領域に Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。このオプションを選択する前に、ストレージドライブ上に十分な空き領域があることを確認してください。「プレインストール」 を参照してください。
カスタムレイアウトを作成する (Create Custom Layout)
このオプションを選択してストレージドライブを手動でパーティション設定し、カスタム化したレイアウトを作成 します。「カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更」 を参照してください。
好みのパーティション設定法を選択するには、ダイアログボックス内の 該当説明の左側にあるラジオボタンをクリックします。
システムを暗号化 (Encrypt system) を選択して、 /boot パーティション以外のすべてのパーティションを暗号化します。暗号化に関する詳細情報は、付録C ディスク暗号化 を参照してください。
自動パーティション設定で作成されたパーティションの確認と変更には、確認 (Review) オプションを選択します。確認 を選択したら、次 (Next) をクリックして進むと、anaconda で作成されたパーティションが表示されます。その状態が希望に沿わなければ、パーティションに変更を加えることができます。

重要

マルチパスおよび非マルチパスのストレージデバイスがあるシステムに Red Hat Enterprise Linux 6 をインストールする場合、インストーラーの自動パーティションのレイアウトは、マルチパスデバイスと非マルチパスデバイスを混在させたボリュームグループを作成する場合があります。これはマルチパスストレージの目的に反することになります。
そのため、自動パーティション設定の選択後に表示されるディスク選択画面ではマルチパスのみ、または非マルチパスデバイスのみのどちらかを選択することをお勧めします。別の方法として、カスタムのパーティションを選択することも可能です。
選択が終了したら をクリックして進みます。

23.14. ディスク暗号化用パスフレーズの選択

「システムを暗号化 (Encrypt System) 」 のオプションを選択していた場合、 インストーラーはシステムのパーティション暗号化に使用するパスフレーズを要求します。
パーティションは Linux 統一キーセットアップ (Linux Unified Key Setup) を 使用して暗号化できます。詳細情報は、付録C ディスク暗号化 を参照してください。
暗号化されたパーティション用のパスフレーズを入力

図23.37 暗号化されたパーティション用のパスフレーズを入力

パスフレーズを選択して、ダイアログボックスの2つのフィールド両方に記入します。このパスフレーズは システムが起動するたびに提供する必要があります。

警告

このパスフレーズを紛失してしまうと、暗号化したパーティションおよびそのパーティション上にあるデータは完全にアクセスできなくなります。紛失したパスフレーズを回収する手段はないため注意してください。
Red Hat Enterprise Linux でキックスタートインストールを実行する場合には、インストール中に 暗号化のパスフレーズを保存して、バックアップ用の暗号化パスフレーズを作成できます。 「パスフレーズの保存」「バックアップパスフレーズの作成と保存」 を参照してください。

23.15. カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更

4つの自動パーティション設定オプションの 1つを選択して、確認 (Review) を選択しなかった場合は、「ディスクへの変更の書き込み」 へ進んでください。
カスタムレイアウトを作成する選択をすると、インストールプログラムに対して Red Hat Enterprise Linux をインストールする場所を指定する必要があります。これは、Red Hat Enterprise Linux がインストールされることになる1つ、または複数のパーティション用のマウントポイントを定義することでなされます。
まだパーティションの設定方法を決めていない場合は、付録A ディスクパーティションの概要「パーティション設定に関する推奨」 を参照してください。最低限でも、適切なサイズの root (/) パーティション、 およびシステムにある RAM の容量に対して適切なサイズのスワップパーティションが必要です。
anaconda は標準的なインストールのパーティション設定要求を処理できます。
System z でのディスクパーティション設定

図23.38 System z でのディスクパーティション設定

このパーティション設定画面は2つのペインがあります。上のペインには、下のペインで選択された DASD か、FCP LUN か、または論理ボリュームのグラフィカル表示が含まれます。
このディスプレイの上部では ドライブ 名 (/dev/dasda など) 、Geom (ハードディスクのジオメトリを示し、ハードディスクで報告されるシリンダー、ヘッド、セクターの数を表示する3つの数字で構成される) 、およびインストールプログラムで検出されたハードドライブの モデル が確認できます。
マウスを使って、 シングルクリックするとグラフィカル表示内の特定のフィールドを強調表示 します。ダブルクリックすると、既存パーティションの編集や、既存の空き領域にパーティションを 作成することができます。
インストールプロセスの前半で指定されたとおり、下の窓枠には、インストール時に使用されるすべての DASD、FCP LUN、および論理ボリュームの一覧が含まれています。— 「ストレージデバイスの割り当て」 を参照してください。パラメーターファイル内で CMSDASD を指定した場合は、DASD 名は dasdb から始まります。dasda は CMSDASD に割り当てられているため、この名前はインストールプロセスのこの時点ではもう利用できません。
デバイスはタイプ別にグループ化されます。それぞれのデバイスタイプの横にある小さな三角マークをクリックしてそのタイプのデバイスの表示/非表示をします。
Anaconda は一覧にある各デバイスのいくつかの詳細事項を表示します。
デバイス (Device)
デバイス、論理ボリューム、またはパーティションの名前
サイズ (Size-MB)
デバイス、論理ボリューム、またはパーティションのサイズ (MBで)
マウントポイント/RAID/ボリューム (Mount Point/RAID/Volume)
マウントポイント。 パーティションがマウントされる場所 (ファイルシステム内の場所)、または RAID 名、または その一部となる論理ボリュームグループ
タイプ (Type)
パーティションのタイプ。パーティションが標準のパーティションの場合は、このフィールドはそのパーティション上のファイルシステム のタイプ (例えば、ext4) を表示します。標準パーティションでない場合は、パーティションが 物理ボリューム (LVM)か、 または ソフトウェア RAID の一部であるかを示します。
フォーマット (Format)
このコラム内のチェックマークはパーティションがインストール中にフォーマットされることを示します。
下のペインの下には4つのボタンがあります。 作成 (Create) 編集 (Edit) 削除 (Delete) 、および リセット (Reset) です。
上のペインのグラフィカル表示か、または下のペイン内の一覧をクリックすることにより、デバイスかパーティションを選択します。 それから、4つのボタンの1つをクリックして以下のアクションを操作します。
作成
新規のパーティション、論理ボリューム、またはソフトウェア RAID を作成します。
編集
既存のパーティション、論理ボリューム、またはソフトウェア RAID を変更します。Resize ボタンでは、パーティションは縮小できますが、拡大はできない点に注意してください。
削除
パーティション、論理ボリューム、またはソフトウェア RAID を削除します。
リセット
この画面で行ったすべての変更を元に戻します。
最後に /boot に関連しているデバイスに注意してください。 カーネルファイルとブートローダーセクターはこのデバイスと関連付けを持ちます。 最初の DASD または SCSI LUN が使用されますが、そのデバイス番号はインストール後の システムを 再度 IPL ブートする時に使用されます。

注記

このマニュアルの以下のサブセクションにあるスクリーンショットは、System z 上ではそのままの形では表示されないハードディスクのタイプとデバイス名前が時々表示されます。これらのスクリーンショットはインストールインターフェース自体を説明するためだけのものであり、DASD と FCP 接続の SCSI ディスクにも該当します。

23.15.1. ストレージの作成

ストレージの作成 (Create Storage) ダイアログの使用で、新規のストレージパーティション、論理ボリューム、および ソフトウェア RAID の作成ができます。Anaconda はシステムに既に存在している、または システムに転送される設定になっているストレージに応じて利用可能や利用不可能となる オプションを提示します。
ストレージの作成

図23.39 ストレージの作成

オプションは以下のように、パーティションの作成 (Create Partition) ソフトウェア RAID の作成 (Create Software RAID) 、 および LVM の作成 (Create LVM) の下でグループに分けられています。

パーティションの作成

パーティションの追加 (Add Partition) のダイアログの詳細については 「パーティションの追加」 を参照してください。

ソフトウェア RAID の作成

System z では、ストレージサブシステムは RAID を透過的に使用するため、 それを設定する必要はありません。
詳細情報は 「ソフトウェア RAID の作成」 を参照してください。
  • RAID パーティション (RAID Partition) — 未割り当ての領域にパーティションを作成してソフトウェア RAID デバイスの 一部を形成します。ソフトウェア RAID デバイスを形成するには、2つ、またはそれ以上の RAID パーティションがシステム上で 利用可能でなければなりません。
  • RAID デバイス (RAID Device) — 2つ、またはそれ以上の RAID パーティションを組み合わせてソフトウェア RAID デバイスにします。このオプションを選択すると、作成する RAID デバイスのタイプ (RAID レベル) を指定することができます。このオプションは2つ、またはそれ以上の RAID パーティションがシステム上で使用できる時にのみ利用可能です。

LVM 論理ボリュームの作成

詳細情報は、「LVM 論理ボリュームの作成」 を参照してください。
  • LVM 物理ボリューム (LVM Physical Volume) — 未割り当ての領域に 物理ボリュームを作成します。
  • LVM ボリュームグループ (LVM Volume Group) — 1つまたはそれ以上の物理ボリュームから ボリュームグループ を 作成します。このオプションは少なくとも1つの物理ボリュームがシステム上で使用できる時にのみ利用可能です。
  • LVM 論理ボリューム (LVM Logical Volume) — ボリュームグループ上に 論理ボリューム を作成します。 このオプションは少なくとも1つのボリュームグループがシステム上で使用できる時にのみ利用可能です。

23.15.2. パーティションの追加

作成 ボタンを選択して新規のパーティションを追加します。 ダイアログボックスが表示されます (図23.40「新規パーティションを作成する」 を参照)。

注記

このインストール専用に少なくとも一つのパーティションが必要になります。 オプションで複数のパーティションを確保しても構いません。 詳細については 付録A ディスクパーティションの概要 を参照してください。
新規パーティションを作成する

図23.40 新規パーティションを作成する

  • マウントポイント (Mount Point) : パーティションのマウントポイントを入力します。例えば、このパーティションを root パーティションにする場合は / と入力します。/boot パーティションにする場合は、/boot と入力します。また、プルダウンメニューを使って、パーティションに適切なマウントポイントを選択することもできます。swap パーティションにはマウントポイントは設定しません。ファイルシステムタイプを swap にセットするだけで充分です。
  • ファイルシステムタイプ: プルダウンメニューを使ってこのインストールに適したファイルシステムタイプを選択します。 ファイルシステムのタイプについては 「ファイルシステムタイプ」 を参照してください。
  • 選択可能なドライブ (Allowable Drives) : このフィールドには、システムにインストール済みのハードディスク一覧が表示されます。ハードディスクのボックスがハイライトされている場合は、そのハードディスク上に必要なパーティションを作成することができます。ボックスが選択 されていない 場合は、そのハードディスク上にパーティションは作成 できません。別のチェックボックス設定を使うと、anaconda で、必要な場所にパーティションを配置したり、または anaconda にパーティションの配置先を決定させることができます。
  • 容量 (Size - MB) : パーティションのサイズ (メガバイトで表示) を入力します。このフィールドの初期値は 200 MB になっているので注意してください。変更しないと、200 MB のパーティションが作成されます。
  • 追加容量オプション (Additional Size Options) : このパーティションを固定サイズにするか、一定サイズまでの「拡大」(使用可能なハードディスク領域をあるサイズまで埋める)を許すか、または使用可能なハードディスク領域の残りすべてを使用するかを選択します。
    指定限度 (MB) まで使用 (Fill all space up to (MB)) を選択した場合は、このオプションの右側のフィールドにサイズの制限を指定しなければなりません。この設定でハードディスク上に一定の空き領域が今後の使用のため確保されます。
  • 基本パーティションにする: 作成しているパーティションをハードドライブ上の最初の 4 つのパーティションにするかどうかを選択します。基本パーティションにしない場合は、論理 パーティションとして作成されます。詳細は 「パーティション内にさらにパーティションを設定する — 拡張パーティションの概要」 を参照してください。
  • 暗号化 (Encrypt) : ストレージデバイスが別のシステムに接続されている場合でも そこに保存されるデータがパスフレーズ無しではアクセスできないようにパーティションを暗号化するかどうかを選択します。ストレージデバイスの暗号化に関する情報については 付録C ディスク暗号化 を参照してください。このオプションを選択すると、インストーラーは パーティション設定をディスクに書き込む前にパスフレーズの提示を催促します。
  • OK : 希望の設定値の入力が終了し、パーティションの作成を実行するには OK ボタンを選択します。
  • 取り消し (Cancel) : パーティションを作成したくない場合は 取り消し ボタンを選択します。

23.15.2.1. ファイルシステムタイプ

Red Hat Enterprise Linux では、異なるパーティションタイプとファイルシステムの作成が可能です。利用可能な異なるパーティションタイプとファイルシステムの 簡単な説明とそれらの使用方法を以下に示します。

パーティションのタイプ

  • 標準のパーティション — 標準のパーティションはファイルシステム、 またはスワップ領域を含んでいるか、あるいはソフトウェア RAID か LVM 物理ボリュームのための コンテナを提供します。
  • swap — Swap パーティションは仮想メモリーのサポートに使用されます。つまり、システムが処理しているデータを格納する RAM が不足した場合に、データは swap パーティションに書き込まれます。詳細情報は Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド を参照してください。
  • software RAID — 2 つ以上のソフトウェア RAID パーティションを作成すると RAID デバイスを作成できます。RAID に関する詳細は Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド の 『RAID (Redundant Array of Independent Disks)』 の章を参照してください。
  • physical volume (LVM) — 単数、または複数の物理ボリューム (physical volume (LVM))パーティションを作成すると、LVM 論理ボリューム (logical volume) を作成できるようになります。LVM は物理ディスク使用時のパフォーマンスを向上させます。 LVM に関する詳細は、Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド を参照してください。

ファイルシステム

  • ext4 — ext4 ファイルシステムは ext3 ファイルシステムをベースにし、 いくつかの改善が加えられています。 より規模の大きいファイルシステムおよびファイルに対応するようになり、 またディスク領域の割り当てに要する時間が短縮され効率的になっています。 1 ディレクトリ内でのサブディレクトリの作成は無制限になり、 ファイルシステムのチェックが高速化、 またジャーナリング機能もさらに堅牢になっています。 ext4 ではファイルシステムのサイズが最大 16TB まで対応するようになります。 このファイルシステムはデフォルトで選択される推奨のファイルシステムとなります。

    注記

    user_xattracl のマウントオプションは、インストールシステムにより ext4 システム上に自動で設定されます。これらのオプションはそれぞれ、拡張属性とアクセス制御リストを有効にします。これらのオプションについての詳細情報は、Red Hat Enterprise Linux ストレージ管理ガイド を参照してください。
  • ext3 — ext3 ファイルシステムは ext2 ファイルシステムをベースにしているためジャーナリング機能という大きな利点を備えています。 ジャーナリング機能を使用すると、 ファイルシステムに対して fsck [12] を行なう必要がないためクラッシュ後のファイルシステムの復元に要する時間を短縮することができます。
  • ext2 — ext2 ファイルシステムは標準の Unix ファイルタイプ (通常のファイル、ディレクトリ、シンボリックリンクなど)に対応しています。最大 255 文字までの長いファイル名を割り当てる能力を提供します。
  • xfs — XFS は高度な拡張性を持つハイパフォーマンスのファイルシステムで、最大 16 exabyte(約 1600万 terabyte)までのファイルシステム、8 exabyte(約 800万 terabyte)までのファイル、および数千万のエントリーを持つディレクトリ構造に対応します。XFS はより迅速なクラッシュ回復を促進するメタデータジャーナリングをサポートします。XFS ファイルシステムではマウント中でアクティブな場合でもデフラグやサイズ変更が可能です。

    重要

    Red Hat Enterprise Linux 6.9 は System z 上の XFS をサポートしません。
  • vfat — VFAT ファイルシステムは FAT ファイルシステムにある Microsoft Windows の長いファイル名に対応する Linux ファイルシステムです。
  • Btrfs — Btrfs は、ext2、 ext3、および ext4 のファイルシステムに 比較してより多くのファイル、より大きなファイル、そしてより大きなボリュームに対処して管理できるファイルシステムとして開発中のものです。Btrfs は エラーに対してファイルシステムの許容度を上げて、 エラー発生時にその検出と修復の機能を持つように設計されています。チェックサムを利用してデータとメタデータの有効性を確実にし、バックアップや修復で使用できるファイルシステムのスナップ ショットを維持します。
    Btrfs はまだ実験段階で開発中であるため、インストールプログラムはこれをデフォルトで提供するものではありません。ドライブ上に Btrfs パーティションを作成したい場合は、インストールプロセスで起動オプション btrfs を付けて開始しなければなりません。 その案内には 28章起動オプション を参照してください。

    警告

    Red Hat Enterprise Linux 6.9 は技術プレビューとして Btrfs を収納しており、 ユーザーがこのファイルシステムを実験できるようにしています。重要なファイルや 重要なシステム運用の基礎となるものを含むパーティションには Btrfs を選択 すべきではありません。

23.15.3. ソフトウェア RAID の作成

注記

System z では、ストレージシステムは RAID を透過的に使用します。そのため ソフトウェア RAID の設定は不要です。
RAID (Redundant arrays of independent disks) は、複数のストレージデバイスを組み合わせることでパフォーマンスを向上し、一部の設定ではより強力なフォールトトレランスを実現するよう設計されています。各種 RAID の説明は Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド を参照してください。
RAID デバイスを作成するには、最初にソフトウェア RAID のパーティションを作成する必要があります。 2つ、またはそれ以上のソフトウェア RAID パーティションを作成したら、RAID ボタンを 選択してソフトウェア RAID パーティションを RAID デバイスに統合します。
RAID パーティション
このオプションを選択して、ソフトウェア RAID 用のパーティションを設定します。このオプションは、使用ディスクがソフトウェア RAID パーティションを含まない場合に 利用可能な唯一の選択です。これは標準のパーティション追加時に出てくるダイアログと 同じものです。使用可能なオプションの説明には、「パーティションの追加」 を参照してください。 ファイルシステムタイプソフトウェア RAID にセットする 必要があることに注意してください。
ソフトウェア RAID パーティションの作成

図23.41 ソフトウェア RAID パーティションの作成

RAID デバイス
このオプションを選択すると、2 つ以上の既存のソフトウェア RAID パーティションから RAID デバイスを構築します。このオプションが使用できるのは、2 つ以上のソフトウェア RAID パーティションが設定されている場合です。
RAID デバイスの作成

図23.42 RAID デバイスの作成

標準パーティション用のファイルシステムのタイプを選択します。
Anaconda は自動的に RAID デバイス名を提示しますが、md0 から md15 まで手動で設定することも可能です。
個々のストレージデバイスをこの RAID に含めるか、削除するには、それぞれ横にあるチェックボックスをクリックします。
RAID Level とは、特定の RAID タイプに相当します。次のオプションから選択します。
  • RAID 0 — データを複数のストレージデバイス全体に分散させます。RAID レベル 0 は標準パーティションのパフォーマンスを向上させ、複数デバイスのストレージを 1 つの大規模な仮想デバイスにプールするために使用できます。RAID レベル 0 は冗長性がないため、アレイ内の 1 デバイスが故障するとアレイ全体が壊れます。RAID 0 には 2 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 1 — 1 つのストレージデバイスのデータを 1 つ以上の他のストレージデバイスにミラーします。アレイ内の追加のデバイスにより冗長性レベルが向上します。RAID 1 には 2 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 4 — データを複数のストレージデバイス全体に分散させますが、アレイ内の 1 デバイスを使用して、アレイ内のデバイスに障害が発生した場合にアレイを保護するパリティ情報を格納します。すべてのパリティ情報は 1 デバイスに格納されるため、このデバイスへのアクセスはアレイのパフォーマンスのボトルネックを生み出します。RAID 4 には 3 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 5 — データおよびパリティ情報を複数のストレージデバイス全体に分散させます。そのため、RAID レベル 5 は複数デバイス全体にデータを分散させるというパフォーマンスの優位性がある一方で、パリティ情報もアレイ全体に分散されているため RAID レベル 4 のパフォーマンスのボトルネックは存在しません。RAID 5 には 3 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 6 — RAID レベル 6 は RAID レベル 5 と似ていますが、1 セットのみのパリティデータを格納する代わりに、2 セットを格納します。RAID 6 には 4 つ以上の RAID パーティションが必要です。
  • RAID 10 — RAID レベル 10 はネストした RAID または ハイブリッド RAID です。RAID レベル 10 はストレージデバイスのミラーリングされたセットにデータを分散させることで構築されます。例えば、4 つの RAID パーティションから構築された RAID レベル 10 は、1 つのパーティションがもう 1 つのパーティションをミラーする 2 つのペアのパーティションで構成されています。次に、RAID レベル 0 のように、データはストレージデバイスの両方のペア全体に分散されます。RAID 10 には 4 つ以上の RAID パーティションが必要です。

23.15.4. LVM 論理ボリュームの作成

重要

LVM の初期セットアップはテキストモードインストールでは使用できません。ゼロから LVM 設定を作成するには、root ユーザーとしてインストールイメージへの別の SSH 接続を確立して、 lvm コマンドを実行します。
LVM (Logical Volume Management) は背後にあるハードドライブや LUN のような物理ストレージ領域について、 簡単な論理表示を提示するものです。物理ストレージ上のパーティションは、ボリュームグループとして 一緒にグループ化されて 物理ボリュームとして表示されます。各ボリュームグループは複数の 論理ボリュームに分割されて、そのそれぞれが普通のディスクパーティションと同機能を持つことになります。その結果、LVM 論理ボリュームは複数の物理ディスクにまたがるパーティションとして機能します。
LVM についての詳細は、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』を参照してください。LVM はグラフィカルインストールのみで利用できることに注意してください。
LVM 物理ボリューム
このオプションを選択してパーティション、またはデバイスを LVM 物理ボリュームとして設定します。 このオプションは、使用するストレージがまだ LVM 物理ボリュームを含まない場合に使用できる 唯一の選択です。これは通常のパーティション追加時に出てくるダイアログと同じものです。 使用可能な オプションの説明には、「パーティションの追加」 を参照してください。ファイルシステムタイプLVM (physical volume )にセットされる必要があることに注意してください。
LVM 物理ボリュームの作成

図23.43 LVM 物理ボリュームの作成

LVM ボリュームグループの作成
このオプションを選択して、利用可能な LVM 物理ボリュームから LVM ボリュームグループの作成をするか、または ボリュームグループに既存の論理ボリュームを追加します。
LVM ボリュームグループの作成

図23.44 LVM ボリュームグループの作成

単数、または複数の物理ボリュームを1つのボリュームグループに割り当てるには、 先ず、ボリュームグループに名前を付けます。その後そのボリュームグループで使用 されることになる物理ボリュームを選択します。最後に、追加編集、および 削除 のオプションを使用して、 いずれかのボリュームグループで論理ボリュームを設定します。
ボリュームグループから物理ボリュームを削除することが出来ないことがあります。削除した場合、そのグループの論理ボリューム用に十分な領域を残すことができません。例えば、 8 GB の論理ボリュームを含んでいる2つの 5 GB の LVM 物理ボリュームパーティションで構成されたボリュームグループを例に取りましょう。構成要素となっている物理ボリュームのいずれかを削除すると、8 GB の論理ボリューム用にグループ内にたった 5 GB しか残らないため、インストーラーはそのような削除を許可しません。論理ボリュームの総サイズを適切に縮小した場合は、ボリュームグループから物理ボリュームを削除できる可能性があります。この例では、論理ボリュームのサイズを 4 GB に縮小すると、5 GB の物理ボリュームのいずれかを削除することが可能になります。
論理ボリュームの作成
このオプションを選択して、LVM 論理ボリュームの作成をします。通常のディスクパーティションのように マウントポイント、ファイルシステムタイプ、 およびサイズ (MB) を選択します。この論理ボリュームの名前を 選択してそれに所属するボリュームグループの指定もできます。
論理ボリュームの作成

図23.45 論理ボリュームの作成

23.15.5. パーティション設定に関する推奨

System z にインストールする Linux に効率的な swap 領域を設定するのは複雑な作業になります。 環境に大きく依存するため、実際にシステムにかかる負荷に応じて調整を行ってください。
詳細については以下のようなリソースを参考にして設定を行なってください。

23.16. ディスクへの変更の書き込み

インストーラーは選択したパーティション設定オプションを確認するように促します。変更をディスクに書き込む (Write changes to disk) をクリックして、インストーラーに対してハードドライブのパーティション設定を行い、Red Hat Enterprise Linux をインストールすることを許可します。
ストレージ設定のディスクへの書き込み

図23.46 ストレージ設定のディスクへの書き込み

次に進む場合は、変更をディスクに書き込む (Write changes to disk) をクリックします。

警告

インストールプロセスのこの時点まで、インストーラーはコンピューターに対して後にまで影響のある変更は行っていません。変更をディスクに書き込む (Write changes to disk) をクリックすると、インストーラーはハードドライブに領域を割り当て、この領域への Red Hat Enterprise Linux の転送を始めます。選択したパーティション設定オプションによって、この処理にはコンピューター上にあるデータの消去が含まれる場合があります。
この時点までに行った選択を訂正するには、戻る (Go back) をクリックします。完全にインストールを取り止めるには、コンピューターの電源を切ります。
変更をディスクに書き込む (Write changes to disk) をクリックしたら、インストール処理が完了するまでそのままにします。処理が中断されたら (例えば、コンピューターの電源を切るかまたはリセットするか、または停電が発生する場合など)、Red Hat Enterprise Linux のインストール処理を再開して完了するか、または他のオペレーティングシステムをインストールするまで、コンピューターはおそらく使用できなくなります。

23.17. パッケージグループの選択

これでインストールに必要な選択がほとんど終了しました。デフォルトのソフトウェアパッケージをインストールするか、インストールするソフトウェアパッケージをカスタマイズします。
パッケージインストールデフォルト 画面が現われて、 Red Hat Enterprise Linux インストール用のデフォルトパッケージセットの詳細が表示されます。この画面はインストールする Red Hat Enterprise Linux のバージョンによって異ります。

重要

Red Hat Enterprise Linux をテキストモードでインストールする場合はパッケージを選択できません。インストーラーによって自動的にベースかコアいずれかのグループから パッケージが選択されます。インストール後システムが正しく動作するには十分なパッケージで、更新や新規のパッケージのインストールも問題なく行えます。パッケージ選択を変更する場合は、インストールを完了してから ソフトウェアの追加/削除 アプリケーションを使用して必要な変更を行います。
パッケージグループの選択

図23.47 パッケージグループの選択

デフォルトでは基本サーバー (Basic Server) としてシステムを導入する場合に適したソフトウェアの選択が読み込まれます。このインストールには グラフィカル環境が含まれていないため注意してください。別の目的に適したソフトウェアの選択を表示させるには、以下のオプションからいずれか該当するオプションのラジオボタンをクリックします。
基本サーバー (Basic Server)
サーバーで使用する場合の基本的な Red Hat Enterprise Linux インストールです。
データベースサーバー (Database Server)
MySQL および PostgreSQL のデータベースが提供されます。
Web サーバー (Web server)
Apache ウェブサーバーが提供されます。
Enterprise Identity サーバーのベース
アイデンティティーと認証のサーバーを作成するために必要な OpenLDAPIPA (Enterprise Identity Management) が提供されます。
仮想ホスト (Virtual Host)
仮想マシン用のホストを作成するための KVM仮想マシンマネージャー のツールが提供されます。
デスクトップ (Desktop)
OpenOffice.org 生産性スイート、 GIMP などのグラフィカルツール、マルチメディアアプリケーションなどが提供されます。
ソフトウェア開発ワークステーション (Software Development Workstation)
Red Hat Enterprise Linux システムでソフトウェアのコンパイルを行うために必要なツールが提供されます。
最低限 (Minimal)
Red Hat Enterprise Linux の稼働に必須となるパッケージのみが提供されます。目的がひとつのサーバーやデスクトップアプライアンス向けの基本的なパッケージのみが提供され、このようなインストールでのパフォーマンスと安全性を最大化します。

警告

最小限のインストールでは現在、デフォルトではファイアウォールの設定を行いません(iptables/ip6tables)。authconfigsystem-config-firewall-base のパッケージがこの選択に含まれていないためです。キックスタートファイルを使いこのパッケージをソフトウェア選択に追加するとこの問題に対処することができます。詳細については Red Hat カスタマーポータル をご覧ください。また、キックスタートファイルについては 32章キックスタートを使ったインストール を参照してください。
対処を講じなくてもインストールは正常に完了します。ただし、ファイアウォールは設定されないため安全性に問題が残ります。
現在選択されているパッケージ一覧のインストールを選択する場合は、「パッケージのインストール」 に進んでください。
別のソフトウェアセットを選択する場合は該当チェックボックスをクリックします。(図23.47「パッケージグループの選択」 参照)
パッケージセットをさらにカスタマイズするには、画面上で いますぐカスタマイズ (Customize now) オプションを選択します。次 (Next) をクリックすると、 パッケージグループの選択 (Package Group Selection) 画面に移動します。

23.17.1. 追加のリポジトリからのインストール

リポジトリ を追加で定義して、インストール中にシステムが利用できるソフトウェアを増やすことができます。リポジトリとは、ソフトウェアパッケージとそれらを記述する メタデータ を格納するネットワークの場所です。Red Hat Enterprise Linux で使用される多くのソフトウェアパッケージには、他のソフトウェアがインストールされている必要があります。インストーラーはメタデータを使用して、インストール用に選択するすべてのソフトウェアにそうした要件が満たされていることを確認します。
Red Hat Enterprise Linux リポジトリは自動的に選択されます。それには、Red Hat Enterprise Linux 6.9 としてリリースされたすべてのソフトウェア群と、リリース当時に最新であるバージョンの様々なソフトウェアも含まれています。
ソフトウェアリポジトリの追加

図23.48 ソフトウェアリポジトリの追加

追加の リポジトリ のソフトウェアを含めるには、ソフトウェアリポジトリの追加 (Add additional software repositories) を選択して、リポジトリの場所を入力します。
既存のソフトウェアリポジトリの場所を編集するには、一覧からリポジトリを選択して、リポジトリの修正 (Modify repository) を選びます。
Red Hat Enterprise Linux DVD からなど、ネットワーク経由でないインストールの実行時にリポジトリ情報を変更する場合は、インストーラーによりネットワーク設定情報のプロンプトが表示されます。
ネットワークインターフェースの選択

図23.49 ネットワークインターフェースの選択

  1. ドロップダウンメニューからインターフェースを選択します。
  2. OK をクリックします。
AnacondaNetworkManager を開始し、インターフェースの設定が可能になります。
ネットワークの接続

図23.50 ネットワークの接続

NetworkManager の使用方法の詳細については、「ホスト名の設定」 を参照してください。
ソフトウェアリポジトリの追加 (Add additional software repositories) を選択すると、リポジトリの編集 (Edit repository) のダイアログが表示されます。リポジトリの名前 (Repository name) とその場所となる リポジトリの URL (Repository URL) を入力します。
ミラーの場所を特定すると、使用する URL を決定するために、repodata と呼ばれるディレクトリを 含む ミラーのディレクトリを探します。
追加リポジトリの情報を入力すると、インストーラーはネットワーク経由でパッケージメタデータを読み取ります。その後、特別にマークされているソフトウェアはパッケージグループを選択するシステムに含まれます。

警告

パッケージの選択画面で 戻る (Back) を選択すると、追加で入力したすべてのリポジトリのデータは失われます。これで、追加のリポジトリを効率よくキャンセルできます。現時点では、入力後に 1 つのリポジトリのみをキャンセルすることはできません。

23.17.2. ソフトウェア選択のカスタマイズ

注記

ご使用の Red Hat Enterprise Linux システムは、インストールプロセスの開始時に選択した言語を自動的にサポートします。新たな言語を含めるためには、言語 カテゴリからその目的の言語用のパッケージグループを選択します。

注記

レガシー 31 ビットのアプリケーションの開発と実行のためのサポートを希望する IBM System z のユーザーは 互換性 Arch サポート互換性 Arch 開発サポート のパッケージを選択して使用システム用にアーキテクチャー特有のサポートをインストールすることが推奨されます。
今すぐカスタマイズ (Customize now) を選択して、使用中の最終システム用のソフトウェアパッケージを 詳細に指定します。このオプションにより 「次 (Next) 」 が選択された時点でインストールプロセスが 追加のカスタマイズ画面を表示するようになります。
パッケージグループの詳細

図23.51 パッケージグループの詳細

Red Hat Enterprise Linux は収納されているソフトウェアを パッケージグループ に分類します。簡単に使用できるよう、パッケージ選択の画面はこれらのグループをカテゴリとして表示します。
機能に応じてコンポーネントを組み合わせてあるパッケージグループ(例えば、 X Window SystemEditors)、 個別のパッケージ、またはその混合を選択することができます。
あるカテゴリーのパッケージグループを表示するには、左側の一覧からその カテゴリーを選択します。右側の一覧は、現在選択してあるカテゴリーの パッケージグループを表示します。
インストール用にパッケージグループを指定するには、そのグループ横のチェックボックスを選択します。画面底辺にあるボックスには、強調表示されているパッケージグループの詳細が表示されます。グループのチェックボックスが選択されていないと、そのグループからのパッケージはどれもインストールされません。
パッケージグループを1つ選択すると、Red Hat Enterprise Linux は自動的にそのグループ用の基本的で必須の パッケージをインストールします。選択されたグループ内のインストールされるべきオプションパッケージを変更するには、 グループの説明の下にある オプションパッケージ (Optional Packages) ボタンを選択します。それから個別のパッケージ名の 横にあるチェックボックスを使用してその選択を変更します。
右側にあるパッケージ選択一覧内では、コンテキストメニューをショートカットとして使用してベースおよび必須のパッケージ、またはすべてのオプションパッケージを選択/選択解除することができます。
パッケージの選択一覧のコンテキストメニュー

図23.52 パッケージの選択一覧のコンテキストメニュー

目的とするパッケージの選択が終わったら、次 (Next) を選択して進みます。インストーラーは選択をチェックし、選択したソフトウェアを使うのに必要な追加のパッケージを自動的に追加します。パッケージの選択が終わったら、閉じる (Close) をクリックしてオプションパッケージ選択を保存し、メインのパッケージ選択画面に戻ります。
パッケージの選択は永続的ではありません。システムを起動した後に ソフトウェアの追加/削除を使用すると、新しいソフトウェアをインストールしたり、インストール済の パッケージを削除したりできます。このツールを使用するには、メインメニューから システム管理ソフトウェアの追加/削除 と選んで行きます。Red Hat Enterprise Linux ソフトウェア管理システムは、インストールディスクを使用するのではなく、ネットワークサーバーから最新のパッケージをダウンロードします。

23.17.2.1. 中核となるネットワークサービス

すべての Red Hat Enterprise Linux インストールには以下のネットワークサービスが含まれています。
  • syslog を介した中央化したロギング
  • SMTP (Simple Mail Transfer Protocol) 経由の電子メール
  • NFS (Network File System) 経由のネットワークファイル共有
  • SSH (Secure SHell) 経由のリモートアクセス
  • mDNS (multicast DNS) 経由のリソースのアドバタイズ
デフォルトのインストールは以下も提供します。
  • HTTP (HyperText Transfer Protocol) を介したネットワークファイル転送
  • CUPS (Common UNIX Printing System) を介した印刷
  • VNC (Virtual Network Computing) を介したリモートデスクトップアクセス
Red Hat Enterprise Linux システム上の一部の自動化したプロセスでは、電子メールサービスを使用して システム管理者にレポートとメッセージを送信します。デフォルトでは、電子メール、ロギング、および 印刷のサービスは他のシステムからの接続を許可しません。Red Hat Enterprise Linux は NFS 共有、HTTP、 および VNC のコンポーネントのサービスを有効にしない状態でインストールします。
インストールの後に Red Hat Enterprise Linux システムを設定することにより、電子メール、ファイル共有、ロギング、印刷、およびリモートデスクトップアクセスなどのサービスを装備することができます。SSH サービスはデフォルトでは有効になっています。さらに NFS 共有サービスを有効にしない状態でも他のシステム上のファイルにアクセスできるように NFS を使用できます。

23.18. パッケージのインストール

この段階では、すべてのパッケージがインストールされるまで、他に操作することはありません。パッケージのインストールに要する時間は選択しているパッケージの数やコンピューターの速度により異なります。
利用可能なリソースに応じて、インストール用に選択したパッケージの依存関係を インストーラーが解決する間に以下のような進捗バーが表示されます。
インストールの開始

図23.53 インストールの開始

選択したパッケージとその依存関係のインストール中には、以下のような進捗バーが 表示されます。
パッケージの完了

図23.54 パッケージの完了

23.19. インストールの完了

おめでとうございます。Red Hat Enterprise Linux のインストールが完了しました。
インストールプログラムがシステム再起動の準備を求めるプロンプトが表示されます。
インストールプログラムにより、インストールが完了したシステムが自動的に再起動されます。
インストールプログラムが再起動をしない場合、インストールプログラムは IPL (ブート) を するためのデバイスの情報を示します。シャットダウンオプションを選択して、シャットダウン の後には、 Red Hat Enterprise Linux 用に /boot パーティションが 設定されている DASD か SCSI LUN のどちらかから IPL (Initial Program Loader) (ブート) する必要があります。

23.19.1. z/VM 下での IPL

DASD から起動 (IPL)するには、3270 コンソール上の DASD デバイスなどを使用し、次のコマンドを実行します。
#cp i 200
自動パーティション設定が行われ (全パーティションのデータを消去) DASD しかない環境では、通常、最初に作動させる DASD に /boot パーティションが配置されます。
FCP LUN にある /boot を使用する場合は、起動 (IPL) する FCP 接続のデバイスの WWPN と LUN を与える必要があります。
FCP 接続のデバイスから起動 (IPL) するには、以下を実行します。
  1. FCP 接続のデバイスに FCP ルーティング情報を与えます。例えば、 WWPN が 0x50050763050B073D、FCP LUN が 0x4020400100000000 がとします。
    #cp set loaddev portname50050763 050B073D lun 40204001 00000000
  2. FC00 など、FCP アダプターを起動 (IPL) します。
    #cp ipl FC00

注記

仮想マシンで稼働中の Linux を停止することなく、3270 端末を切断するには、#cp logoff ではなく #cp disconnect を使用します。通常のログイン手順で仮想マシンを再接続すると、CP コンソール関数モード (CP READ) にセットされる場合があります。この場合、仮想マシン上で実行を再開するには BEGIN コマンドを入力します。

23.19.2. LPAR 上での起動 (IPL)

LPAR ベースのインストールの場合、HMC で LPAR に対して読み込みのコマンドを実行します。/boot パーティションが 配置されている FCP LUN および WWPN、FCP アダプターまたは特定の DASD を指定します。

23.19.3. 再起動 (re-IPL) 後の継続

インストール済みの Red Hat Enterprise Linux OS を自動再起動、または手動の IPL (Initial Program Loading) をした後は、 ssh 経由でシステムにログインが可能になります。ここで、注意すべき重要なことは、root としてログインできるのは 3270 ターミナルから、または /etc/securetty にリストされた他のターミナルデバイスのみからと言うことです。
初めて Red Hat Enterprise Linux システムをグラフィカル環境で開始すると、 FirstBoot を手動で開始することができ、Red Hat Enterprise Linux の 設定を順番にガイドしていきます。このツールを使用すると、システム時計と日付の設定、 ソフトウェアのインストール、Red Hat Network へマシンの登録、その他が出来るようになります。 FirstBoot は最初に使用環境を設定する為、 Red Hat Enterprise Linux システムを素早く使用する準備ができます。
34章Firstboot は、設定プロセスについて、順を追って説明します。


[11] root パスワードとは、Red Hat Enterprise Linux システムの管理用パスワードです。システム管理に必要な時にのみ root としてログインすることをお勧めします。root アカウントは通常のユーザーアカウントに課された制約を受けないため、root として行う変更は使用しているシステム全体に影響を及ぼす可能性があります。
[12] fsck アプリケーションは、 ファイルシステムのメタデータの整合性をチェックし、 オプションで単一または複数の Linux ファイルシステムの修復を行なう目的で使用されます。

第24章 IBM System z でのインストールに関するトラブルシューティング

本セクションでは、いくつかの一般的な問題とそれらの解決方法について説明します。
デバッグの目的で、anaconda はインストールアクションを /tmp ディレクトリ内のファイルにログを記録します。これらのファイルには以下が含まれます。
/tmp/anaconda.log
一般的な anaconda メッセージ
/tmp/program.log
anaconda が実行するすべての外部プログラム
/tmp/storage.log
ストレージモジュールの詳細情報
/tmp/yum.log
yum パッケージインストールのメッセージ
/tmp/syslog
ハードウェア関連のシステムメッセージ
インストールが失敗すると、これらのファイルからのメッセージは /tmp/anaconda-tb-identifier に統合されます。ここで、identifier はランダム文字列になります。
上記のファイルすべてはインストーラーの ramdisk 内に存在しているため、消失する可能性があります。永続コピーを作成するには、インストールイメージ上で scp を使用して、これらのファイルをネットワーク上の別のシステムにコピーします (順序はこの逆にはなりません)。

24.1. Red Hat Enterprise Linux をブートできない

24.1.1. シグナル 11 のエラーが表示される

シグナル 11 エラー (セグメンテーション障害 としても知られる) は、割り当てられていないメモリーロケーションにプログラムがアクセスしたことを意味します。シグナル 11 エラーの原因は、インストールされているいずれかのソフトウェアプログラムのバグか、または不良のハードウェアにある場合があります。
Red Hat の最新のインストール更新とイメージがあることを確認してください。オンライン errata をチェックして、新しいバージョンを利用できるかどうかを確認してください。

24.2. インストール中の問題

24.2.1. No devices found to install Red Hat Enterprise Linux (Red Hat Enterprise Linux のインストール先となるデバイスがありません) というエラーメッセージ

No devices found to install Red Hat Enterprise Linux (Red Hat Enterprise Linux のインストール先となるデバイスがありません) というエラーメッセージが送られた場合、DASD デバイスに関連する問題がある可能性があります。この問題が発生した場合は、DASD=<disks> パラメーターを、パラメーターファイルまたは CMS 設定ファイルに追加し (ここで、disks は、インストール用に予約されたDASD の範囲です)、インストールを再開します。
さらに、CMS を使用した DASD のフォーマットではなく、Linux ルートシェル内で dasdfmt コマンドを使用して DASD をフォーマットするようにします。 Anaconda は、まだフォーマットされていない DASD デバイスを自動的に検出し、このデバイスをフォーマットしたいかどうか尋ねます。

24.2.2. トレースバックメッセージの保存

グラフィカルインストールプロセス時に anaconda でエラーが発生した場合には、クラッシュレポートのダイアログボックスが表示されます。
クラッシュレポートのダイアログボックス

図24.1 クラッシュレポートのダイアログボックス

詳細
エラーの詳細を表示
クラッシュの詳細

図24.2 クラッシュの詳細

保存
エラーの詳細をローカルまたはリモートで保存
終了
インストールプロセスを終了
メインダイアログから 保存 (Save) を選択すると、以下のようなオプションから選択することができます。
レポーターの選択

図24.3 レポーターの選択

ロガー
エラーの詳細をローカルハードドライブの指定の場所にログファイルとして保存します。
Red Hat カスタマーサポート
カスタマーサポートにクラッシュレポートを送信し、サポートを要請します。
レポートアップローダー
圧縮版のクラッシュレポートを Bugzilla または任意の URL にアップロードします。
レポートを送信する前に、Preferences (設定) をクリックして送信を指定するか、または認証の詳細情報を提供します。設定する必要のある報告メソッドを選択して Configure Event (イベント設定) をクリックします。
レポーターの設定

図24.4 レポーターの設定

ロガー
ログファイルのパスとファイル名を指定します。既存のログファイルを追加する場合には、Append (追記する) にチェックマークを付けます。
ログファイルのローカルパスの指定

図24.5 ログファイルのローカルパスの指定

Red Hat カスタマーサポート
レポートがカスタマーサポートに送信されて自分のアカウントにリンクされるようにするために、Red Hat Network のユーザー名とパスワードを入力します。URL は自動入力され、Verify SSL (SSL を照合する) のオプションはデフォルトでチェックマークが付けられます。
Red Hat Network の認証詳細情報の入力

図24.6 Red Hat Network の認証詳細情報の入力

レポートアップローダー
圧縮版のクラッシュレポートのアップロード先 URL を指定します。
クラッシュレポートのアップロード先 URL の入力

図24.7 クラッシュレポートのアップロード先 URL の入力

Bugzilla
クラッシュレポートを使用して Red Hat のバグ追跡システムにバグ報告を提出するには、Bugzilla のユーザー名とパスワードを入力します。URL は自動入力され、Verify SSL (SSL を照合する) のオプションにはデフォルトでチェックマークが付けられます。
Bugzilla の認証詳細情報の入力

図24.8 Bugzilla の認証詳細情報の入力

設定内容の入力が完了したら、OK をクリックしてレポーター選択ダイアログに戻ります。問題を報告する方法を選択し、Forward (進む) をクリックします。
報告データの確認

図24.9 報告データの確認

報告の対象とする問題にチェックマークを付けたり、報告の対象外とする問題からチェックマークを外したりすることによって、レポートをカスタマイズすることができます。完了したら、Apply (適用) をクリックします。
報告中のレポート

図24.10 報告中のレポート

この画面には、ログの送信や保存におけるエラーを含む、レポートの結果が表示されます。Forward (進む) をクリックして次に進みます。
報告終了

図24.11 報告終了

レポートが完了しました。Forward (進む) をクリックしてレポート選択ダイアログに戻り、別のレポートを作成することができます。またはレポーティングユーティリティを終了するには Close (閉じる) をクリックしてから Exit (終了) をクリックし、インストールプロセスを閉じます。

24.2.3. その他のパーティション作成の問題

パーティションを手動で作成する際、次の画面へ移動できない場合は、おそらくインストールを継続するのに必要なパーティションをすべて作成していないことが考えられます。
最低必要条件として次のパーティションがあることを確認してください。
  • / (root) パーティション
  • タイプ swap の <swap> パーティション
詳細は、「パーティション設定に関する推奨」 を参照してください。

注記

パーティションのタイプを swap と定義する場合、マウントポイントは割り当てません。Anaconda がマウントポイントを自動的に割り当てます。

24.3. インストール後の問題

24.3.1. リモートグラフィカルデスクトップと XDMCP

X Window System がインストールしてあり、グラフィカルログインマネージャーを使用して Red Hat Enterprise Linux システムにログインしたい場合、XDMCP (X Display Manager Control Protocol) を有効にします。このプロトコルにより、ユーザーは X Window System 互換クライアント (ネットワーク接続したワークステーションまたは X11 ターミナルなど) から、1 つのデスクトップ環境にリモートでログインできるようになります。
XDMCP を使用してリモートログインを有効にするには、Red Hat Enterprise Linux システム上の /etc/gdm/custom.conf ファイルを、vinano などのテキストエディタで編集します。[xdcmp] セクションに、Enable=true の行を追加します。ファイルを保存して、このテキストエディタを終了します。
この変更を有効にするには、X Window System を再起動する必要があります。まずはランレベル 4 に切り替えます。
/sbin/init 4
グラフィカル表示が閉じられ、ターミナルのみが残ります。login: プロンプトに到達したら、ユーザー名とパスワードを入力します。
次に、ターミナル内の root として、ランレベル 5 に切り替え、グラフィカルインターフェースに戻って X11 サーバーを起動します。
/sbin/init 5
クライアントマシンから、X を使用して、リモート X11 セッションを開始します。以下が例になります。
X :1 -query s390vm.example.com
このコマンドは、XDMCP (s390vm.example.com をリモート X11 サーバーのホスト名に入れ替える) を通じて、リモート X11 サーバーに接続し、リモートログイン画面を X11 サーバーシステムのディスプレイ :1 上に表示します (通常、Ctrl-Alt-F8 のキーの組み合わせでアクセス可能)。
nested X11 サーバーを使用してリモートデスクトップセッションにアクセスすることもできます。このサーバーはリモートデスクトップを現在の X11 セッションの 1 つのウィンドウとして開きます。 Xnest はユーザーが、ローカルの X11 セッション内にネストされたリモートデスクトップを開くことができるようにします。例えば、s390vm.example.com をリモート X11 サーバーのホスト名に置き換え、以下のコマンドを使用して Xnest を実行します。
Xnest :1 -query s390vm.example.com

24.3.2. ログイン時の問題

firstboot 画面でユーザーアカウントを作成していなかった場合、Ctrl+Alt+F2 を押してコンソールに切り替え、root としてログインし、root に割り当てられたパスワードを使用します。
root パスワードを忘れた場合は、起動オプション single を zipl ブートメニューに追加することにより IPL 時にカーネルコマンドラインのオプションを追加する他の方法によりシングルユーザーモードでシステムをブートします。
シングルユーザーモードで起動して、# プロンプトにアクセスできるようになったら、passwd root を入力してください。これにより、ユーザーが root 用の新しいパスワードを入力できるようになります。その後に shutdown -r now と入力すると、新しい root パスワードでシステムを再起動できるようになります。
ユーザーアカウントのパスワードを忘れた場合は、root として操作する必要があります。root になるには、su - と入力した後にプロンプトの要求に応じて root パスワードを入力します。次に passwd <ユーザー名> を入力してください。これで指定されたユーザーアカウントの新しいパスワードを入力し直すことがきます。
グラフィカルログイン画面が表示されない場合は、ハードウェアに互換性の問題があるかどうかについてチェックしてください。『ハードウェア互換性リスト(Hardware Compatibility List)』 は以下にあります。
https://hardware.redhat.com/

24.3.3. プリンターが動作しない

プリンターの設定方法が分からない場合や、プリンターが正常に動作しない場合は、プリンター設定ツール を使用してください。
シェルプロンプトで system-config-printer コマンドを入力してプリンター設定ツール を起動します。root 以外で操作している場合は、継続するために root のパスワードが要求されます。

24.3.4. 起動中に Apache HTTP Server または Sendmail の応答が停止する

起動中に Apache HTTP Server (httpd) または Sendmail の応答が停止する場合は、次の行が /etc/hosts ファイルにあることを確認してください。
127.0.0.1  localhost.localdomain  localhost

第25章 インストール済みの Linux on System z インスタンスの設定

Linux on System z に関する詳細情報は、27章IBM System z に関する参考文献 に一覧表示してある資料を参照してください。ここでは一般的なタスクの一部を説明しています。

25.1. DASD の追加

本セクションでは Direct Access Storage Device (DASD) のオンラインでの設定、フォーマット化、また再起動しても自動的に使用できるようするシステムへの永続的な接続などを行う方法について説明しています。

注記

z/VM 環境下で実行する場合は、デバイスが Linux システムに接続またはリンクされていることを確認してください。
CP ATTACH EB1C TO *
アクセス可能なミニディスクをリンクするには、以下のようなコマンドを実行します。
CP LINK RHEL6X 4B2E 4B2E MR
DASD 4B2E LINKED R/W
上記のコマンドについては 『z/VM: CP Commands and Utilities Reference, SC24-6175』 をご覧ください。

25.1.1. DASD の動的なオンライン設定

以下の手順では DASD を動的に (永続的ではなく) オンラインで使用できるようにする方法を説明しています。新しい DASD を設定する際に行う最初の手順になります。後半では DASD の接続を永続的に維持する方法について説明します。

手順25.1 VMCP ドライバーを使って DASD ディスクを IBM System z に追加する

  1. VMCP ドライバーを有効にします。
    # modprobe vmcp
  2. cio_ignore コマンドを使って DASD を無視するデバイス一覧から削除し、Linux 側で表示されるようにします。
    # cio_ignore -r DeviceNumber
    DeviceNumber には DASD のデバイス番号を入れます。 例を次に示します。
    # cio_ignore -r 0102
  3. ディスクと仮想マシンをリンクします。
    # vmcp 'link * DeviceNumber DeviceNumber rw'
    DeviceNumber には DASD のデバイス番号を入力します。
  4. デバイスをオンラインで設定します。コマンドを以下の形式で使用します。
    # # chccwdev -e DeviceNumber
    DeviceNumber には DASD のデバイス番号を入力します。
  5. lsdasd コマンドを使ってディスクの準備が整っているか確認します。
    # lsdasd
    Bus-ID     Status      Name      Device  Type  BlkSz  Size      Blocks
    ==============================================================================
    0.0.0100   active      dasda     94:0    ECKD  4096   2347MB    600840
    0.0.0301   active      dasdb     94:4    FBA   512    512MB     1048576
    0.0.0300   active      dasdc     94:8    FBA   512    256MB     524288
    0.0.0101   active      dasdd     94:12   ECKD  4096   2347MB    600840
    0.0.0200   active      dasde     94:16   ECKD  4096   781MB     200160
    0.0.0102   active      dasdf     94:20   ECKD  4096   2347MB    600840
    
    上記の例では、デバイス 0102 (Bus-ID コラム内に表示されている 0.0.0102) は /dev/dasdf としてアクセスされています。
上記を手順通りに行うと新しい DASD は現在のセッションにのみ接続されます。つまり、システムの再起動後の接続は確保されません。ストレージデバイスを永続的に接続する方法については 「DASD の永続的なオンライン設定」 を参照してください。
詳細は 『Linux on System z Device Drivers, Features, and Commands on Red Hat Enterprise Linux 6』 の DASD 章でも解説されています。

25.1.2. DASD の永続的なオンライン設定

「DASD の動的なオンライン設定」 では稼働中のシステムで DASD を動的に有効にする方法を解説しています。永続的な変更ではないためシステムを再起動すると DASD は接続されなくなります。本セクションでは DASD はすでに動的に接続されていると仮定しています。
Linux システムで DASD 設定に永続的な変更を行う場合、DASD が root (/) ファイルシステムの一部を構成しているかどうかにより方法が異なってきます。root ファイルシステムで必要とされる DASD の場合はinitramfs を使って起動プロセスの初期段階でアクティブにし、 root ファイルシステムをマウントできるようにしておかなければなりません。root ファイルシステムとは関係ない DASD は設定のプロセスを簡略化するため起動プロセス後半に行っても構いません。
無視するデバイス (cio_ignore) の一覧は永続デバイス設定に対して透過的に処理されます。無視するデバイス一覧内のデバイスを手作業で解放する必要はありません。

25.1.2.1. root ファイルシステムの一部を構成する DASD

新しい DASD を root ファイルシステムの一部として接続する場合、次回起動後に変更が反映されるよう zipl ブートローダー設定を編集してから initramfs を再生成する必要があります。以下に必要となる手順を示します。

手順25.2 root デバイスとして DASD を永続的に接続する

  1. Vim などのプレーンなテキストエディターを使って /etc/dasd.conf 設定ファイルを編集し、DASD の設定を表す行をファイルに追加します。以前、設定したデバイスを表すファイルの一部を利用しても構いません。有効な構成を表す行の例を以下に示します。
    0.0.0102 use_diag=0 readonly=0 erplog=0 failfast=0
    
  2. /etc/zipl.conf 設定ファイルを編集します。zipl.conf ファイルの例を以下に示します。
    [defaultboot]
    default=linux
    target=/boot/
    [linux]
      image=/boot/vmlinuz-2.6.32-19.el6.s390x
      ramdisk=/boot/initramfs-2.6.32-19.el6.s390x.img
      parameters="root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root rd_DASD=0.0.0200,use_diag=0,readonly=0,erplog=0,failfast=0 rd_DASD=0.0.0207,use_diag=0,readonly=0,erplog=0,failfast=0  rd_LVM_LV=vg_devel1/lv_root rd_NO_LUKS rd_NO_MD rd_NO_DM LANG=en_US.UTF-8 SYSFONT=latarcyrheb-sun16 KEYTABLE=us cio_ignore=all,!0.0.0009"
    
    parameters= 行にある複数の rd_DASD= オプションに注目してください。新しい DASD は同じ構文を使ってこの行に追加する必要があります (rd_DASD= のキーワードの後にデバイス IDを入れ、コンマで区切ってオプション一覧を続けます)。詳細は 『Linux on System z Device Drivers, Features, and Commands on Red Hat Enterprise Linux 6』 の DASD デバイスドライバーの章に記載されている dasd= パラメーターの説明をご覧ください。
  3. 次に initrd を再構築します。
    # mkinitrd -f /boot/initramfs-2.6.32-71.el6.s390x.img `uname -r`
  4. zipl コマンドでブートローダー設定を再構築します。詳細を出力させる場合は -V オプションを使用します。
    # zipl -V
    Using config file '/etc/zipl.conf'
    Target device information
      Device..........................: 5e:00
      Partition.......................: 5e:01
      Device name.....................: dasda
      DASD device number..............: 0201
      Type............................: disk partition
      Disk layout.....................: ECKD/compatible disk layout
      Geometry - heads................: 15
      Geometry - sectors..............: 12
      Geometry - cylinders............: 3308
      Geometry - start................: 24
      File system block size..........: 4096
      Physical block size.............: 4096
      Device size in physical blocks..: 595416
    Building bootmap in '/boot/'
    Building menu 'rh-automatic-menu'
    Adding #1: IPL section 'linux' (default)
      kernel image......: /boot/vmlinuz-2.6.32-19.el6.s390x
      kernel parmline...: 'root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root rd_DASD=0.0.0200,use_diag=0,readonly=0,erplog=0,failfast=0 rd_DASD=0.0.0207,use_diag=0,readonly=0,erplog=0,failfast=0 rd_LVM_LV=vg_devel1/lv_root rd_NO_LUKS rd_NO_MD rd_NO_DM LANG=en_US.UTF-8 SYSFONT=latarcyrheb-sun16 KEYTABLE=us cio_ignore=all,!0.0.0009'
      initial ramdisk...: /boot/initramfs-2.6.32-19.el6.s390x.img
      component address:
        kernel image....: 0x00010000-0x00a70fff
        parmline........: 0x00001000-0x00001fff
        initial ramdisk.: 0x02000000-0x022d2fff
        internal loader.: 0x0000a000-0x0000afff
    Preparing boot device: dasda (0201).
    Preparing boot menu
      Interactive prompt......: enabled
      Menu timeout............: 15 seconds
      Default configuration...: 'linux'
    Syncing disks...
    Done.
    
ここまで完了すると、新しい DASD が永続的に接続されるため、root ファイルシステムの一部として使用できるようになります。ただし、その前に root ファイルシステムを新しい DASD に拡張する手順が必要です。root ファイルシステムに LVM の論理ボリュームを使用している場合はこのボリューム (およびこのボリュームを格納しているボリュームグループ) も新しい DASD に拡張する必要があります。pvcreatevgextendlvextend のコマンドを使って LVM の物理ボリュームを作成、既存のボリュームグループを拡張してから root 論理ボリュームを拡張するという手順で行います。詳細は 「新しいストレージデバイスを含ませるため既存の LVM ボリュームを拡張する」 を参照してください。

25.1.3. root ファイルシステムの一部を構成しない DASD

root ファイルシステムの一部でない DASD、すなわち データディスク/etc/dasd.conf 内で永続的に設定されています。このファイルでは各行に 1 つの DASD が含まれています。各行は DASD のデバイスバス ID で始まります。オプションとして各行は、空白またはタブ文字区切りでオプションを続けられます。オプションは、キーと値がイコール記号 (=) で分けられたキー値ペアで構成されています。
このキーは、DASD にある可能性のある有効な sysfs 属性に対応しています。値はキーの sysfs 属性に書き込まれます。/etc/dasd.conf 内のエントリーは、DASD がシステムに追加された際にアクティベートされ設定されます。ブート時にはシステムから見えるすべての DASD が追加されて udev を開始します。
/etc/dasd.conf のコンテンツの例
0.0.0207
0.0.0200 use_diag=1 readonly=1
/etc/dasd.conf の変更は、システムの再起動後か、システムの I/O 設定を変更して新規の DASD を動的に追加 (つまり、DASD を z/VM 下で接続) した後でのみ反映されます。別の方法では、以下のコマンドを実行することで、アクティブではなかった DASD 用に /etc/dasd.conf 内の新規のエントリーをアクティベートできます。

手順25.3 root デバイスとは関係ない DASD を永続的に接続する

  • デバイスの uevent 属性を書き込むことでアクティベートします。
    echo add > /sys/bus/ccw/devices/device.bus,ID/uevent
    例を示します。
    echo add > /sys/bus/ccw/devices/0.0.021a/uevent

25.1.4. ローレベルフォーマットによる新規 DASD の準備

DASD をオンラインにしたら今度は必要に応じてフォーマット化を行います。フォーマット化に必要な手順を以下に示します。

警告

ディスクにある既存データはすべて消去されます。保持したいデータがある場合は次の手順に進む前に必ずバックアップを取ってください。

手順25.4 DASD のフォーマット化

  1. dasdfmt コマンドで DASD 上にあるデータをすべて消去します。DeviceNumber には DASD のデバイス番号を入れてください。確認のプロンプトが表示されたら (以下参照)、yes と入力して先に進みます。
    # dasdfmt -b 4096 -d cdl -p /dev/disk/by-path/ccw-0.0.DeviceNumber
    Drive Geometry: 10017 Cylinders * 15 Heads =  150255 Tracks
    
    I am going to format the device /dev/disk/by-path/ccw-0.0.0102 in the following way:
       Device number of device : 0x4b2e
       Labelling device        : yes
       Disk label              : VOL1
       Disk identifier         : 0X0102
       Extent start (trk no)   : 0
       Extent end (trk no)     : 150254
       Compatible Disk Layout  : yes
       Blocksize               : 4096
    
    --->> ATTENTION! <<---
    All data of that device will be lost.
    Type "yes" to continue, no will leave the disk untouched: yes
    cyl    97 of  3338 |#----------------------------------------------|   2%
    
    進渉バーが最後まで到達してフォーマットが完了すると dasdfmt は以下の出力を表示します。
    Rereading the partition table...
    Exiting...
    
    dasdfmt コマンドの構文については dasdfmt(8) の man ページを参照してください。
  2. fdasd コマンドを使って Linux 互換の新しいパーティションテーブルを DASD に書き込みます。DeviceNumber には DASD のデバイス番号を入力してください。
    # fdasd -a /dev/disk/by-path/ccw-DeviceNumber
    auto-creating one partition for the whole disk...
    writing volume label...
    writing VTOC...
    checking !
    wrote NATIVE!
    rereading partition table...
    
    上記の例ではディスク全体を占めるパーティションをひとつ作成するため -a オプションを使用しています。1 つの DASD 上に最大 3 つのパーティションまで作成することができます。fdasd コマンドの構文および使用できるオプションについては fdasd(8) の man ページを参照してください。
  3. fdisk で新しいパーティションを作成します。DeviceName には DASD のデバイス名を入力してください。
    # fdisk /dev/DeviceName
    fdisk を実行すると、ターミナルに一連のプロンプトが表示されます。プロンプトを使ってディスクパーティションテーブルを操作し、新しいパーティションを作成したり既存のパーティションを編集したりすることができます。fdisk の使い方については fdisk(8) の man ページを参照してください。
(低レベルのフォーマット化を行った) DASD をオンラインにすると、Linux 環境下の他のディスクと同様に使用することができます。たとえば、DASD のパーティション上にはファイルシステムや LVM 物理ボリューム、swap 領域などを作成することができます (例、/dev/disk/by-path/ccw-0.0.4b2e-part1 )。dasdfmt コマンドおよび fdasd コマンド以外では、絶対に DASD デバイス全体 (dev/dasdb) を使用しないでください。DASD 全体を使用する場合は、上述の fdasd の例で示すようにドライブ全体にまたがるパーティションを 1 つ作成します。

注記

たとえば /etc/fstab の既存のディスクエントリーの構成を壊さずに新しいディスクを後で追加するには、/dev/disk/by-path/ 配下で永続的なデバイスシンボリックリンクを使用します。

25.1.5. 新しいストレージデバイスを含ませるため既存の LVM ボリュームを拡張する

LVM を使用しているシステムの場合、本章前半の手順にしたがって接続した新しい DASD を既存の論理ボリュームに含ませるため、そのボリュームグループおよび論理ボリュームを拡張する必要があります。拡張しないとシステムに DASD を接続しても使用できません。
既存するひとつの論理ボリュームに新しい DASD の全容量を使用する場合は以下の手順になります。複数の論理ボリュームに使用したい場合は、以下のパーティションに複数の LVM 物理ボリュームを作成し、各物理ボリューム (およびボリュームグループ) に対して同じ手順を繰り返します。ここでは 「DASD の動的なオンライン設定」 の手順に従い新しい DASD を動的に接続、「root ファイルシステムの一部を構成する DASD」 の手順で永続的に接続、root ボリュームとして使用するための準備、「ローレベルフォーマットによる新規 DASD の準備」 通りのフォーマット化がすべて終了し、そこに単一パーティションが作成されていると仮定しています。

手順25.5 新しい DASD を使用させるため既存の論理ボリュームを拡張する

  1. pvcreate コマンドを使って DASD 上に LVM 用の新しい物理ボリュームを作成します。
    # pvcreate /dev/DeviceName

    重要

    /dev/dasdf1 など、パーティション としてデバイス名を必ず指定します。ブロックデバイス全体を指定しないよう注意してください。
  2. pvs コマンドを使って既存の物理ボリュームを表示させ物理ボリュームが実際に作成されたか確認します。
    # pvs
    PV                 VG             Fmt  Attr PSize   PFree
     /dev/dasda2        vg_local       lvm2 a--    1,29g       0
     /dev/dasdd1        vg_local       lvm2 a--    2,29g       0
     /dev/dasdf1                       lvm2 a--    2,29g    2,29g
     /dev/mapper/mpathb vgextnotshared lvm2 a--  200,00g 1020,00m
    
    上記の例では /dev/dasdf1 に空の物理ボリュームが格納され、いずれのボリュームグループにも割り当てられていないことがわかります。
  3. 新しい DASD を使用させたいボリュームを格納している既存ボリュームグループを vgextend コマンドを使って拡張します。
    # vgextend VolumeGroup PhysicalVolume
    VolumeGroup には拡張しようとしているボリュームグループ名を入れ、PhysicalVolume には物理ボリューム名を入れます (/dev/dasdf1 など)。
  4. 新しい DASD を使用させたい論理ボリュームを拡張するため lvextend コマンドを使用します。
    # lvextend -L +Size /dev/mapper/VolumeGroup-LogicalVolume
    例を示します。
    # lvextend -L +2G /dev/mapper/vg_local-lv_root
    Extending logical volume lv_root to 2,58 GiB
    Logical volume lv_root successfully resized
    
手順通りの作業が完了すると既存のボリュームが拡張されて以前から割り当てられていたストレージデバイスに加え新しい DASD が含まれるようになります。pvsvgslvs などのコマンドを root で使用すると、上記手順の途中いずれの段階でも LVM の物理ボリューム、ボリュームグループ、論理ボリュームを表示させることができます。

25.2. FCP 接続された LUN (Logical Unit) の追加

FCP LUN の追加方法の例を以下に示します。

注記

z/VM 下で実行している場合は、FCP アダプターが z/VM ゲストの仮想マシンに接続されていることを確認してください。実稼働環境でのマルチパス設定には、2 つの異なる物理アダプター (CHPID) 上に少なくとも 2 つの FCP デバイスを配置することになります。
CP ATTACH FC00 TO *
CP ATTACH FCD0 TO *

25.2.1. FCP LUN を動的にアクティベートする

LUN をアクティベートするには以下の手順に従います。
  1. cio_ignore コマンドを使用して FCP アダプターを無視するデバイスの一覧から削除し、Linux 側で表示できるようにします。
    # cio_ignore -r DeviceNumber
    DeviceNumber には FCP アダプターのデバイス番号を入れてください。以下に例を示します。
  2. 以下のコマンドを使って FCP をオンラインにします。
    # chccwdev -e fc00
  3. zfcp デバイスドライバーの自動ポートスキャンで必要な WWPN が検出されたか確認します。
    # ls -l /sys/bus/ccw/drivers/zfcp/0.0.fc00/
    drwxr-xr-x.  3 root root    0 Apr 28 18:19 0x500507630040710b
    drwxr-xr-x.  3 root root    0 Apr 28 18:19 0x50050763050b073d
    drwxr-xr-x.  3 root root    0 Apr 28 18:19 0x500507630e060521
    drwxr-xr-x.  3 root root    0 Apr 28 18:19 0x500507630e860521
    -r--r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:17 availability
    -r--r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:19 card_version
    -rw-r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:17 cmb_enable
    -r--r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:17 cutype
    -r--r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:17 devtype
    lrwxrwxrwx.  1 root root    0 Apr 28 18:17 driver ->  ../../../../bus/ccw/drivers/zfcp
    -rw-r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:17 failed
    -r--r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:19 hardware_version
    drwxr-xr-x. 35 root root    0 Apr 28 18:17 host0
    -r--r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:17 in_recovery
    -r--r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:19 lic_version
    -r--r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:17 modalias
    -rw-r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:17 online
    -r--r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:19 peer_d_id
    -r--r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:19 peer_wwnn
    -r--r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:19 peer_wwpn
    --w-------.  1 root root 4096 Apr 28 18:19 port_remove
    --w-------.  1 root root 4096 Apr 28 18:19 port_rescan
    drwxr-xr-x.  2 root root    0 Apr 28 18:19 power
    -r--r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:19 status
    lrwxrwxrwx.  1 root root    0 Apr 28 18:17 subsystem ->  ../../../../bus/ccw
    -rw-r--r--.  1 root root 4096 Apr 28 18:17 uevent
  4. LUN へのアクセスに使用するポート (WWPN) に FCP LUN を追加して FCP LUN をアクティベートします。
    # echo 0x4020400100000000 > /sys/bus/ccw/drivers/zfcp/0.0.fc00/0x50050763050b073d/unit_add
  5. 割り当て済みの SCSI デバイス名を見つけます。
    # lszfcp -DV
    /sys/devices/css0/0.0.0015/0.0.fc00/0x50050763050b073d/0x4020400100000000
    /sys/bus/ccw/drivers/zfcp/0.0.fc00/host0/rport-0:0-21/target0:0:21/0:0:21:1089355792
詳細は 『Linux on System z Device Drivers, Features, and Commands on Red Hat Enterprise Linux 6』 の SCSI-over-Fibre Channel の章を参照してください。

25.2.2. FCP LUN を永続的にアクティブにする

上記の指示では、稼働中のシステム内で動的に FCP LUN をアクティブにする方法を説明しています。しかし、そのような変更は永続的ではなく再起動後には維持されません。Linux システム内で FCP 設定の変更を永続的にするには、FCP LUN が root ファイルシステムに属するかどうかによります。root ファイルシステムに必要なこれらの FCP LUN は、ブートプロセス中に早期に initramfs でアクティベートして、root ファイルシステムをマウントできるようにする必要があります。cio_ignore は永続的なデバイス設定に応じて透過的に処理されるので、無視するリストから手動でデバイスを解放する必要はありません。

25.2.2.1. root ファイルシステムの一部である FCP LUN

root ファイルシステムの一部である FCP LUN を追加するには、/etc/zipl.conf ファイルの変更のみが必要です。その後に zipl ブートローダツールを実行します。initramfs を再作成する必要はありません。
Red Hat Enterprise Linux は、ブートプロセスの早い段階で FCP LUN をアクティブにするためのパラメーター rd_ZFCP= を提供します。この値はカンマ区切りのリストで、デバイスバス ID と 0x で始まる 16 進法の 16 桁の数字の WWPN、0x で始まり 16 進法の 16 桁の数字の右側にゼロの列記を持つ FCP LUN で構成されます。
以下の例は、LVM ボリュームグループ vg_devel1 用の 2 つの FCP LUN パーティション上にある 物理ボリュームを使用するシステム用の zipl.conf です。この LVM ボリュームグループには root ファイルシステム用の論理ボリューム lv_root が含まれています。単純にするため、この例ではマルチパスなしの設定となっています。
[defaultboot]
default=linux
target=/boot/
[linux]
image=/boot/vmlinuz-2.6.32-19.el6.s390x
ramdisk=/boot/initramfs-2.6.32-19.el6.s390x.img
parameters="root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root
rd_ZFCP=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a000000000
rd_ZFCP=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a100000000
rd_LVM_LV=vg_devel1/lv_root rd_NO_LUKS rd_NO_MD rd_NO_DM LANG=en_US.UTF-8
SYSFONT=latarcyrheb-sun16 KEYTABLE=us cio_ignore=all,!0.0.0009"
デバイスバス ID 0.0.fc00、WWPN 0x5105074308c212e9、および FCP LUN 0x401040a300000000 を持つ 3 つ目の FCP LUN パーティションに新たな物理ボリュームを追加するには、単に rd_ZFCP=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a300000000zipl.conf ファイル内のブートカーネルのパラメーター行に追加します。例えば
[defaultboot]
default=linux
target=/boot/
[linux]
image=/boot/vmlinuz-2.6.32-19.el6.s390x
ramdisk=/boot/initramfs-2.6.32-19.el6.s390x.img
parameters="root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root
rd_ZFCP=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a000000000
rd_ZFCP=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a100000000
rd_ZFCP=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a300000000
rd_LVM_LV=vg_devel1/lv_root rd_NO_LUKS rd_NO_MD rd_NO_DM LANG=en_US.UTF-8
SYSFONT=latarcyrheb-sun16 KEYTABLE=us cio_ignore=all,!0.0.0009"
zipl を実行して次回の IPL に /etc/zipl.conf の変更を適用します。
# zipl -V
Using config file '/etc/zipl.conf'
Target device information
Device..........................: 08:00
Partition.......................: 08:01
Device name.....................: sda
Device driver name..............: sd
Type............................: disk partition
Disk layout.....................: SCSI disk layout
Geometry - start................: 2048
File system block size..........: 4096
Physical block size.............: 512
Device size in physical blocks..: 10074112
Building bootmap in '/boot/'
Building menu 'rh-automatic-menu'
Adding #1: IPL section 'linux' (default)
kernel image......: /boot/vmlinuz-2.6.32-19.el6.s390x
kernel parmline...: 'root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root rd_ZFCP=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a000000000 rd_ZFCP=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a100000000 rd_ZFCP=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a300000000 rd_LVM_LV=vg_devel1/lv_root rd_NO_LUKS rd_NO_MD rd_NO_DM LANG=en_US.UTF-8 SYSFONT=latarcyrheb-sun16 KEYTABLE=us cio_ignore=all,!0.0.0009'
initial ramdisk...: /boot/initramfs-2.6.32-19.el6.s390x.img
component address:
kernel image....: 0x00010000-0x007a21ff
parmline........: 0x00001000-0x000011ff
initial ramdisk.: 0x02000000-0x028f63ff
internal loader.: 0x0000a000-0x0000a3ff
Preparing boot device: sda.
Detected SCSI PCBIOS disk layout.
Writing SCSI master boot record.
Syncing disks...
Done.

25.2.2.2. root ファイルシステムの一部を構成しない FCP LUN

データディスクなど、root ファイルシステムの一部を構成しない FCP LUN は /etc/zfcp.conf ファイル内で永続的に設定します。1 行に 1 つの FCP LUN を設定します。各行には FCP アダプターのデバイスバス ID、0x で始まる 16 桁の数字の WWPN、0x で始まり右側にゼロの列記を持つ 16 桁の数字の FCP LUN をそれぞれ空白かタブで区切って含めます。FCP アダプターがシステムに追加されると /etc/zfcp.conf 内のエントリーが udev によってアクティベートされ設定されます。起動時には、システム側で見える FCP アダプターがすべて追加され、udev が起動されます。
/etc/zfcp.conf のコンテンツの例
0.0.fc00 0x5105074308c212e9 0x401040a000000000
0.0.fc00 0x5105074308c212e9 0x401040a100000000
0.0.fc00 0x5105074308c212e9 0x401040a300000000
0.0.fcd0 0x5105074308c2aee9 0x401040a000000000
0.0.fcd0 0x5105074308c2aee9 0x401040a100000000
0.0.fcd0 0x5105074308c2aee9 0x401040a300000000
/etc/zfcp.conf での変更は、システムを再起動するか、システムの I/O 設定を変更して新規の FCP チャネルを動的に追加 (つまり、チャネルを z/VM 下で接続) した後でしか有効になりません。別の方法として、今までアクティブではなかった FCP アダプター用に編集した /etc/zfcp.conf 内の新規エントリーをアクティベートする場合は以下のコマンドを順番に実行します。
  1. cio_ignore コマンドを使用して FCP アダプターを無視するデバイスの一覧から削除し、Linux 側で表示できるようにします。
    # cio_ignore -r DeviceNumber
    DeviceNumber には FCP アダプターのデバイス番号を入れてください。以下に例を示します。
    # cio_ignore -r fcfc
  2. 次に変更をアクティベートする uevent を開始します。
    echo add > /sys/bus/ccw/devices/Device.Bus.ID/uevent
    例を示します。
    echo add > /sys/bus/ccw/devices/0.0.fcfc/uevent

25.3. ネットワークデバイスの追加

ネットワークデバイスドライバーモジュールは udev が自動的に読み込みます。
ネットワークインターフェースは、動的または永続的に IBM System z 上で追加できます。
  • 動的に追加する方法
    1. デバイスドライバーを読み込みます。
    2. 無視するデバイスの一覧からネットワークデバイスを削除します。
    3. グループデバイスを作成します。
    4. デバイスを設定します。
    5. デバイスをオンラインに設定します。
  • 永続的に追加する方法
    1. 設定スクリプトを作成します。
    2. インターフェースをアクティベートします。
以下のセクションでは、IBM System z の各ネットワークデバイスドライバーのタスクに関する基本的な情報を提供しています。「qeth デバイスの追加」 では Red Hat Enterprise Linux の既存インスタンスに qeth デバイスを追加する方法を説明しています。「LCS デバイスの追加」 は Red Hat Enterprise Linux の既存インスタンスに lcs デバイスを追加する方法を説明しています。「サブチャンネルのマッピングとネットワークデバイス名」 では永続化したネットワークデバイス名がどのように機能するかを説明しています。「ネットワーク root ファイルシステム用の System z ネットワークデバイスの設定」 では、ネットワーク経由でのみアクセス可能な root ファイルシステムで使用するネットワークデバイスの設定方法を説明しています。

25.3.1. qeth デバイスの追加

qeth ネットワークデバイスドライバーは System z の OSA-Express 機能を QDIO モード、HiperSockets、z/VM ゲスト LAN および z/VM VSWITCH でサポートします。
追加されるインターフェースのタイプに応じて、qeth デバイスドライバーは以下のベースインターフェース名のいずれかを割り当てます。
  • hsin (HiperSockets デバイス)
  • ethn (イーサネット機能)
n の値は、デバイスを識別する一意な整数です。n は、そのタイプの最初のデバイスは「0」、2 番目は「1」となり、その後はこれに続きます。

25.3.1.1. qeth デバイスの動的な追加

qeth デバイスを動的に追加するには、以下の手順に従います。
  1. qeth デバイスドライバーモジュールが読み込まれているか判定します。以下の例では、読み込み済みの qeth モジュールを示しています。
    # lsmod | grep qeth
    qeth_l3                  127056  9
    qeth_l2                   73008  3
    ipv6                  492872  155ip6t_REJECT,nf_conntrack_ipv6,qeth_l3
    qeth                  115808  2 qeth_l3,qeth_l2
    qdio                   68240  1 qeth
    ccwgroup               12112  2 qeth
    lsmod コマンド出力で qeth モジュールが読み込まれていないことを表示している場合には、modprobe コマンドを実行して読み込みます。
    # modprobe qeth
  2. cio_ignore コマンドを使用して無視されるデバイスのリストからネットワークチャンネルを削除し、Linux に見えるようにします。
    # cio_ignore -r read_device_bus_id,write_device_bus_id,data_device_bus_id
    read_device_bus_idwrite_device_bus_iddata_device_bus_id は、ネットワークデバイスを表す 3 つのデバイスバス ID で置き換えます。例を示します。read_device_bus_id0.0.f500 の場合、write_device_bus_id0.0.f501 に、data_device_bus_id0.0.f502 になります。
    # cio_ignore -r 0.0.f500,0.0.f501,0.0.f502
  3. znetconf コマンドを使用して、ネットワークデバイスの可能な設定を検出し、一覧表示します。
    # znetconf -u
    Scanning for network devices...
    Device IDs                 Type    Card Type      CHPID Drv.
    ------------------------------------------------------------
    0.0.f500,0.0.f501,0.0.f502 1731/01 OSA (QDIO)        00 qeth
    0.0.f503,0.0.f504,0.0.f505 1731/01 OSA (QDIO)        01 qeth
    0.0.0400,0.0.0401,0.0.0402 1731/05 HiperSockets      02 qeth
  4. 使用する設定を選択し、znetconf を使用してその設定を適用し、設定したグループデバイスをネットワークデバイスとしてオンラインに設定します。
    # znetconf -a f500
    Scanning for network devices...
    Successfully configured device 0.0.f500 (eth1)
  5. オプションとして、オンラインに設定する前にグループデバイス上で設定された引数を渡すこともできます。
    # znetconf -a f500 -o portname=myname
    Scanning for network devices...
    Successfully configured device 0.0.f500 (eth1)
    これで、ネットワーク eth1 インターフェースの設定を継続できます。
別の方法では、sysfs の属性を使用して以下のようにデバイスをオンラインにすることができます。
  1. qeth グループデバイスを作成します。
    # echo read_device_bus_id,write_device_bus_id,data_device_bus_id > /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/group
    例を示します。
    # echo 0.0.f500,0.0.f501,0.0.f502 > /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/group
  2. 次に、読み込みチャンネルを見つけて、qeth グループデバイスが正しく作成されたかを確認します。
    # ls /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/0.0.f500
    必要なシステムや機能を設定する方法により、オプションで追加のパラメーターや機能を設定することができます。例を示します。
    • portno
    • layer2
    • portname
    追加のパラメーターに関する詳細は、『Linux on System z Device Drivers, Features, and Commands on Red Hat Enterprise Linux 6』 の qeth デバイスドライバーの章を参照してください。
  3. オンライン sysfs 属性に「1」と入力し、デバイスをオンラインにします。
    # echo 1 > /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/0.0.f500/online
  4. 次に、デバイスの状態を確認します。
    # cat /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/0.0.f500/online
    1
    戻り値が「1」の場合はデバイスがオンラインであることを示し、戻り値が「0」の場合はデバイスがオフラインであることを示します。
  5. デバイスに割り当てられたインターフェース名を探します。
    # cat /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/0.0.f500/if_name
    eth1
    これで、ネットワーク eth1 インターフェースの設定を継続できます。
    s390utils パッケージからの以下のコマンドは qeth デバイスの最も重要な設定を示しています。
    # lsqeth eth1
    Device name                     : eth1
    ---------------------------------------------
            card_type               : OSD_1000
            cdev0                   : 0.0.f500
            cdev1                   : 0.0.f501
            cdev2                   : 0.0.f502
            chpid                   : 76
            online                  : 1
            portname                : OSAPORT
            portno                  : 0
            state                   : UP (LAN ONLINE)
            priority_queueing       : always queue 0
            buffer_count            : 16
            layer2                  : 1
            isolation               : none

25.3.1.2. qeth デバイスの動的な削除

znetconf ツールを使って qeth デバイスを削除します。以下に例を示します。
  1. znetconf コマンドを使用して、設定済みネットワークデバイスすべてを表示します。
    znetconf -c
    Device IDs                 Type    Card Type      CHPID Drv. Name        State
    --------------------------------------------------------------------------------
    0.0.8036,0.0.8037,0.0.8038 1731/05 HiperSockets      FB qeth hsi1        online
    0.0.f5f0,0.0.f5f1,0.0.f5f2 1731/01 OSD_1000          76 qeth eth0        online
    0.0.f500,0.0.f501,0.0.f502 1731/01 GuestLAN QDIO     00 qeth eth1        online
  2. 削除するネットワークデバイスを選択、znetconf を開始してそのデバイスをオフラインにし、ccw グループデバイスのグループを解除します。
    # znetconf -r f500
    Remove network device 0.0.f500 (0.0.f500,0.0.f501,0.0.f502)?
    Warning: this may affect network connectivity!
    Do you want to continue (y/n)?y
    Successfully removed device 0.0.f500 (eth1)
  3. 削除の完了を確認します。
    znetconf -c
    Device IDs                 Type    Card Type      CHPID Drv. Name        State
    --------------------------------------------------------------------------------
    0.0.8036,0.0.8037,0.0.8038 1731/05 HiperSockets      FB qeth hsi1        online
    0.0.f5f0,0.0.f5f1,0.0.f5f2 1731/01 OSD_1000          76 qeth eth0        online

25.3.1.3. qeth デバイスの永続的な追加

新規の qeth デバイスを永続化するには、新規インターフェース用の設定ファイルを作成する必要があります。ネットワークインターフェースの設定ファイルは /etc/sysconfig/network-scripts/ にあります。
ネットワーク設定ファイルには、命名規則 ifcfg-device を使用します。ここでの device は、以前に作成した qeth グループデバイス内の if_name ファイルに記載されている値です。今回の例では、eth1 になります。cio_ignore は、永続的なデバイス設定に応じて透過的に処理されるので、無視するリストからデバイスを手動で解放する必要はありません。
同じタイプの別デバイスの設定ファイルが既にある場合は、それをコピーして新しい名前を付けるのが一番簡単な方法です。
# cd /etc/sysconfig/network-scripts
# cp ifcfg-eth0 ifcfg-eth1
同じようなデバイスが定義されていない場合は、設定ファイルを作成します。この ifcfg-eth0 の例をテンプレートとして使用してください。
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
# IBM QETH
DEVICE=eth0
BOOTPROTO=static
IPADDR=10.12.20.136
NETMASK=255.255.255.0
ONBOOT=yes
NETTYPE=qeth
SUBCHANNELS=0.0.09a0,0.0.09a1,0.0.09a2
PORTNAME=OSAPORT
OPTIONS='layer2=1 portno=0'
MACADDR=02:00:00:23:65:1a
TYPE=Ethernet
新たな ifcfg-eth1 ファイルを以下のように編集します。
  1. DEVICE の記述を修正して、ccwgroup からの if_name のコンテンツを反映させます。
  2. IPADDR の記述を修正して、新しいインターフェースの IP アドレスを反映させます。
  3. 必要に応じて NETMASK の記述を修正します。
  4. 新しいインターフェースを起動時にアクティブにするには、ONBOOTyes に設定されていることを確認します。
  5. SUBCHANNELS の記述が qeth デバイスのハードウェアアドレスと合致していることを確認します。
  6. PORTNAME の表記を修正するか、使用環境に不要であれば除外します。
  7. 有効な sysfs 属性とその値を OPTIONS パラメーターに追加することができます。Red Hat Enterprise Linux インストーラーは現在、これを使用してレイヤーモード (layer2) と portno デバイスの関連ポート番号 (portno) を設定します。
    OSA デバイス用の qeth デバイスドライバーのデフォルトは、レイヤー 2 モードです。以前のデフォルトであるレイヤー3 モードに依存する旧式の ifcfg 定義を継続使用するには、layer2=0OPTIONS パラメーターに追加します。
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth1
# IBM QETH
DEVICE=eth1
BOOTPROTO=static
IPADDR=192.168.70.87
NETMASK=255.255.255.0
ONBOOT=yes
NETTYPE=qeth
SUBCHANNELS=0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602
PORTNAME=OSAPORT
OPTIONS='layer2=1 portno=0'
MACADDR=02:00:00:b3:84:ef
TYPE=Ethernet
ifcfg ファイルの変更は、システムの再起動後かシステムの I/O 設定の変更による新規のネットワークデバイスの動的な追加 (たとえば、z/VM 下で接続) の後でのみ反映されます。別の方法では、以下のコマンドを実行することで、以前にアクティブでなかったネットワークチャネル用に ifcfg ファイルのアクティベーションを開始することができます。
  1. cio_ignore コマンドを使用して無視されるデバイスのリストからネットワークチャンネルを削除し、Linux に見えるようにします。
    # cio_ignore -r read_device_bus_id,write_device_bus_id,data_device_bus_id
    read_device_bus_idwrite_device_bus_iddata_device_bus_id は、ネットワークデバイスを表す 3 つのデバイスバス ID で置き換えます。例を示します。read_device_bus_id0.0.0600 ならば、write_device_bus_id0.0.0601data_device_bus_id0.0.0602 となります。
    # cio_ignore -r 0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602
  2. 次に変更をアクティベートする uevent を開始します。
    echo add > /sys/bus/ccw/devices/read-channel/uevent
    例を示します。
    echo add > /sys/bus/ccw/devices/0.0.0600/uevent
  3. ネットワークデバイスのステータスを確認します。
    # lsqeth
  4. ここで新しいインターフェースを開始します。
    # ifup eth1
  5. インターフェースのステータスを確認します。
    # ifconfig eth1
    eth1      Link encap:Ethernet  HWaddr 02:00:00:00:00:01
              inet addr:192.168.70.87  Bcast:192.168.70.255 Mask:255.255.255.0
              inet6 addr: fe80::ff:fe00:1/64 Scope:Link
              UP BROADCAST RUNNING NOARP MULTICAST  MTU:1492  Metric:1
              RX packets:23 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
              TX packets:3 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
              collisions:0 txqueuelen:1000
              RX bytes:644 (644.0 b)  TX bytes:264 (264.0 b)
  6. 新しいインターフェースのルーティングを確認します。
    # route
    Kernel IP routing table
    Destination     Gateway         Genmask        Flags Metric Ref  Use Iface
    192.168.70.0    *               255.255.255.0  U     0      0      0 eth1
    10.1.20.0       *               255.255.255.0  U     0      0      0 eth0
    default         10.1.20.1       0.0.0.0        UG    0      0      0 eth0
  7. ping コマンドを使ってゲートウェイまたは新規デバイスのサブネット上の別のホストを ping して変更を確認します。
    # ping -c 1 192.168.70.8
    PING 192.168.70.8 (192.168.70.8) 56(84) bytes of data.
    64 bytes from 192.168.70.8: icmp_seq=0 ttl=63 time=8.07 ms
  8. デフォルトのルート情報が変更している場合、それに応じて /etc/sysconfig/network も更新する必要があります。

25.3.2. LCS デバイスの追加

LCS (LAN チャネルステーション) のデバイスドライバーは、OSA-Express2 と OSA-Express 3 機能で 1000Base-T Ethernet をサポートします。
追加されるインターフェースのタイプに応じて、LCS ドライバーはベースインターフェース名を 1 つ割り当てます。
  • OSA-Express Fast Ethernet and Gigabit Ethernet 用 ethn
n の値はそのタイプに最初のデバイスでは 0 となり、2 番目は 1 と順に続きます。

25.3.2.1. LCS デバイスの動的な追加

  1. デバイスドライバーを読み込みます。
    # modprobe lcs
  2. cio_ignore コマンドを使用して無視されるデバイスのリストからネットワークチャンネルを削除し、Linux に見えるようにします。
    # cio_ignore -r read_device_bus_id,write_device_bus_id
    read_device_bus_idwrite_device_bus_id は、ネットワークデバイスを表す 2 つのデバイス ID で置き換えます。例を示します。
    # cio_ignore -r 0.0.09a0,0.0.09a1
  3. グループデバイスを作成します。
    # echo read_device_bus_id,write_device_bus_id > /sys/bus/ccwgroup/drivers/lcs/group
  4. デバイスを設定します。OSA カードは、CHPID 1 つにつき最大 16 ポートまで提供することができます。デフォルトでは、LCS グループデバイスはポート 0 を使用します。別のポートを使うには、次のようなコマンドを実行します。
    # echo portno > /sys/bus/ccwgroup/drivers/lcs/device_bus_id/portno
    portno は使用するポート番号で置き換えます。LCS ドライバーの 設定に関する詳細情報は、『Linux on System z Device Drivers, Features, and Commands on Red Hat Enterprise Linux 6』 の LCS の章を参照してください。
  5. デバイスをオンラインにセットします。
    # echo 1 > /sys/bus/ccwgroup/drivers/lcs/read_device_bus_id/online
  6. 割り当て済みのネットワークデバイス名を見つけるには、以下のコマンドを入力します。
    # ls -l /sys/bus/ccwgroup/drivers/lcs/read_device_bus_ID/net/
    drwxr-xr-x 4 root root 0 2010-04-22 16:54 eth1

25.3.2.2. LCS デバイスの永続的な追加

cio_ignore は永続的なデバイス設定に応じて透過的に処理されるので、無視するリストから手動でデバイスを解放する必要はありません。
LCS デバイスを永続的に追加するには、以下の手順にしたがいます。
  1. 設定ファイルのスクリプトを /etc/sysconfig/network-scripts/ 内に ifcfg-ethn というようなファイル名で作成します。ここでの n0 から 始まる整数となります。このファイルは以下のようになります。
    /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
    # IBM LCS
    DEVICE=eth0
    BOOTPROTO=static
    IPADDR=10.12.20.136
    NETMASK=255.255.255.0
    ONBOOT=yes
    NETTYPE=lcs
    SUBCHANNELS=0.0.09a0,0.0.09a1
    PORTNAME=0
    OPTIONS=''
    TYPE=Ethernet
  2. PORTNAME を修正して、使用する LCS ポート番号 (portno) を反映させます。有効な lcs sysfs 属性とその値をオプションで OPTIONS パラメーターに追加できます。構文については、「qeth デバイスの永続的な追加」 を参照してください。
  3. DEVICE パラメーターを以下のように設定します。
    DEVICE=ethn
  4. ifup コマンドを実行してデバイスをアクティベートします。
    # ifup ethn
ifcfg ファイルへの変更はシステムの再起動後にのみ反映されます。以下のコマンドを実行することで、ネットワークチャネル用の ifcfg ファイルのアクティベーションを開始することができます。
  1. cio_ignore コマンドを使用して LCS デバイスアダプターを無視されるデバイスのリストから削除し、Linux に見えるようにします。
    # cio_ignore -r read_device_bus_id,write_device_bus_id
    read_device_bus_idwrite_device_bus_id は、LCS デバイスのデバイス ID で置き換えます。例を示します。
    # cio_ignore -r 0.0.09a0,0.0.09a1
  2. 次に変更をアクティベートする uevent を開始します。
    echo add > /sys/bus/ccw/devices/read-channel/uevent
    例を示します。
    echo add > /sys/bus/ccw/devices/0.0.09a0/uevent 

25.3.3. サブチャンネルのマッピングとネットワークデバイス名

ifcfg ファイルの DEVICE= オプションは、ネットワークデバイス名へのサブチャンネルのマッピングを決定しません。その代わりに udev ルール ファイルである /etc/udev/rules.d/70-persistent-net.rules がどのネットワークデバイスチャンネルにどのネットワークデバイス名が割り当てられるかを決定します。
System z 上で新規のネットワークデバイスを設定する際、システムは自動的にこのファイルに新しいルールを追加し、次の未使用デバイス名を割り当てます。その後に、各デバイスの NAME= 変数に割り当てられた値を編集できます。
/etc/udev/rules.d/70-persistent-net.rules コンテンツ例は以下のようになります。
# This file was automatically generated by the /lib/udev/write_net_rules
# program run by the persistent-net-generator.rules rules file.
#
# You can modify it,as long as you keep each rule on a single line.
# S/390 qeth device at 0.0.f5f0
SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="qeth", KERNELS=="0.0.f5f0", ATTR{type}=="1", KERNEL=="eth*", NAME="eth0"
# S/390 ctcm device at 0.0.1000
SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="ctcm", KERNELS=="0.0.1000", ATTR{type}=="256", KERNEL=="ctc*", NAME="ctc0"
# S/390 qeth device at 0.0.8024
SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="qeth", KERNELS=="0.0.8024", ATTR{type}=="1", KERNEL=="hsi*", NAME="hsi0"
# S/390 qeth device at 0.0.8124
SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="qeth", KERNELS=="0.0.8124", ATTR{type}=="1", KERNEL=="hsi*", NAME="hsi1"
# S/390 qeth device at 0.0.1017
SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="qeth", KERNELS=="0.0.1017", ATTR{type}=="1", KERNEL=="eth*", NAME="eth3"
# S/390 qeth device at 0.0.8324
SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="qeth", KERNELS=="0.0.8324", ATTR{type}=="1", KERNEL=="hsi*", NAME="hsi3"
# S/390 qeth device at 0.0.8224
SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="qeth", KERNELS=="0.0.8224", ATTR{type}=="1", KERNEL=="hsi*", NAME="hsi2"
# S/390 qeth device at 0.0.1010
SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="qeth", KERNELS=="0.0.1010", ATTR{type}=="1", KERNEL=="eth*", NAME="eth2"
# S/390 lcs device at 0.0.1240
SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="lcs", KERNELS=="0.0.1240", ATTR{type}=="1", KERNEL=="eth*", NAME="eth1"
# S/390 qeth device at 0.0.1013
SUBSYSTEM=="net", ACTION=="add", DRIVERS=="qeth", KERNELS=="0.0.1013", ATTR{type}=="1", KERNEL=="hsi*", NAME="hsi4"

25.3.4. ネットワーク root ファイルシステム用の System z ネットワークデバイスの設定

root ファイルシステムにアクセスする必要のあるネットワークデバイスの追加は、起動オプションを変更するだけで実行できます。この起動オプションはパラメーターファイル (26章パラメーターファイルおよび設定ファイル を参照) 内にあるか、zipl ブートローダーで準備された DASD または FCP 接続の SCSI LUN 上の zipl.conf の一部でとなっている場合があります。initramfs を再作成する必要はありません。
Dracut (mkinitrd の後継で、initrd に取って代わる initramfs の機能を提供) は、ブートプロセスの初期に System z 上のネットワークデバイスをアクティベートするブートパラメーター rd_ZNET= を提供します。
このパラメーターは NETTYPE (qeth、lcs、ctc) と 2 つ (lcs、ctc) または 3 つ (qeth) のデバイスバス ID、ネットワークデバイス sysfs 属性に対応するキー値ペアで構成されるオプションの追加パラメーターのカンマ区切りのリストを入力として受け付けます。このパラメーターは System z のネットワークハードウェアを設定し、アクティベートします。IP アドレスと他のネットワーク仕様の設定は、他のプラットフォームと同様に機能します。詳細説明は、dracut の ドキュメントを参照してください。
ネットワークチャンネル向けの cio_ignore は、ブート時に透過的に処理されます。
NFS 経由のネットワークでアクセスされた root ファイルシステム用の起動オプションの例:
root=10.16.105.196:/nfs/nfs_root cio_ignore=all,!0.0.0009 rd_ZNET=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0,portname=OSAPORT ip=10.16.105.197:10.16.105.196:10.16.111.254:255.255.248.0:nfs‑server.subdomain.domain:eth0:none rd_NO_LUKS rd_NO_LVM rd_NO_MD rd_NO_DM LANG=en_US.UTF-8 SYSFONT=latarcyrheb-sun16 KEYTABLE=us

第26章 パラメーターファイルおよび設定ファイル

IBM System z アーキテクチャーでは、カスタマイズしたパラメーターファイルを使ってカーネルやインストーラーにブートパラメーターを渡すことができます。このセクションでは、このパラメーターファイルのコンテンツについて説明します。
本セクションは、配布されているパラメーターファイルを変更する場合にのみお読みください。次のような場合にパラメーターファイルの変更が必要になります。
パラメーターファイルを使うとインストールプログラム (ローダーおよび anaconda) を開始する前に非対話式にネットワーク設定を行うことができます。
カーネルパラメーターファイルのサイズは 895 文字プラス行末文字に制限されています。パラメーターファイルは可変または固定のいずれかになります。固定レコードフォーマットは各行が余計な長さに膨らむためレコード長までファイルサイズが拡大します。LPAR 環境でインストーラーが指定したすべてのパラメーターを認識しない問題が発生した場合は、すべてのパラメーターを 1 行に収めるか、各行の前と後に空白文字を入れてみてください。
カーネルパラメーター、さまざまなカーネルパラメーターの指定パターンの詳細は 『Linux on System z Device Drivers, Features, and Commands on Red Hat Enterprise Linux 6』 で Linux の起動に関する章およびカーネルパラメーターに関する章を参照してください。
パラメーターファイルには root=/dev/ram0ro といったカーネルパラメーターと vncpassword=testvnc といったインストールプロセス用のパラメーターが含まれています。

26.1. 必須パラメーター

以下のパラメーターは必須となるので、パラメーターファイル内に必ず含めてください。これらのパラメーターはインストール DVD の images/ ディレクトリー内にある generic.prm ファイルでも提供されています。
root=file_system
file_system は root ファイルシステムを配置するデバイスです。インストールを行う上で Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを収納している ramdisk の /dev/ram0 に設定する必要があります。
ro
root ファイルシステムつまり ramdisk を読み取り専用でマウントします。
ip=off
自動ネットワーク設定を無効にします。
ramdisk_size=size
Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムが収まるよう ramdisk 用に予約されているメモリーサイズを修正します (ramdisk_size=40000 など)。
generic.prm ファイルには追加パラメーター cio_ignore=all,!0.0.0009 も含まれます。この設定により多数のデバイスを搭載したステムの起動とデバイス検出が早くなります。インストーラーは無視デバイスの有効化を透過的に処理します。

重要

スタック全体で cio_ignore サポートが実装されていないため発生するインストール関連の問題を避けるため、cio_ignore= のパラメーター値をシステムに適応させるか、インストーラーの起動 (IPL) に使用するパラメーターファイルからこのパラメーターを完全に削除してください。
FCP 接続の DVD ドライブからインストールを行うと無視デバイスに関する問題が発生する場合は、linuxrc のメニューオプション clear blacklist を選択して無視するデバイスの一覧を削除します (21章インストール段階 1: ネットワークデバイスの設定 を参照)。

26.2. z/VM 設定ファイル

z/VM 環境でインストールを行う場合にのみ使用します。z/VM 環境では、CMS フォーマットを行ったディスクで設定ファイルを使用することができます。初期ネットワーク設定、DASD、FCP 仕様などを設定するパラメーターをパラメーターファイルから移動させてパラメーターファイル内の領域を節約することが CMS 設定ファイルの目的になります (「インストール用ネットワークパラメーター」 を参照)。
CMS 設定ファイルの各行には、変数がひとつとそれに関連する値が含まれています。 variable=value のようなシェルスタイルの構文になります。
パラメーターファイルには、CMSDASD および CMSCONFFILE のパラメーターも追加する必要があります。これらのパラメーターはインストールプログラムに設定ファイルの場所を指示します。
CMSDASD=cmsdasd_address
cmsdasd_address には設定ファイルを格納している CMS フォーマット済みディスクのデバイス番号を入れます。一般的には CMSユーザーの A ディスクになります。
例、CMSDASD=191
CMSCONFFILE=configuration_file
configuration_file は設定ファイル名になります。この値は小文字で指定してください。CMS_file_name.CMS_file_type など Linux ファイル名の形式で指定します。
CMS ファイルの REDHAT CONFredhat.conf と入力します。CMS ファイル名およびファイルタイプはそれぞれ CMS 規則にしたがって 1 から 8 文字の長さにします。
例: CMSCONFFILE=redhat.conf

26.3. インストール用ネットワークパラメーター

以下のパラメーターを使用すると仮ネットワークを自動的に設定することができます。パラメーターファイルまたは CMS 設定ファイルで定義します。CMS 設定ファイルで使用できるパラメーターはこのセクションに記載されたパラメーターのみです。他のセクションのパラメーターはすべてパラメーターファイル内で指定する必要があります。
NETTYPE="type"
typeqethlcsctc のいずれかにしてください。デフォルトは qeth です。
以下を使用する場合は lcs を選択します。
  • OSA-2 イーサネット/トークンリング
  • 非 QDIO モードの OSA-Express Fast イーサネット
  • 非 QDIO モードの OSA-Express High Speed トークンリング
  • 非 QDIO モードの Gigabit イーサネット
以下を使用する場合は qeth を選択します。
  • OSA-Express Fast イーサネット
  • Gigabit イーサネット (1000Base-T を含む)
  • High Speed トークンリング
  • HiperSockets
  • ATM (イーサネット LAN エミュレーションを実行)
SUBCHANNELS="device_bus_IDs"
bus_IDs にはコンマで区切ったデバイスバス ID を入力します。
各種ネットワークインターフェースにそれぞれ必要なデバイスバス ID を入力します。
qeth: SUBCHANNELS="read_device_bus_id,write_device_bus_id,data_device_bus_id"
lcs or ctc: SUBCHANNELS="read_device_bus_id,write_device_bus_id"
例を示します (qeth SUBCHANNEL ステートメントの例)。
SUBCHANNELS="0.0.f5f0,0.0.f5f1,0.0.f5f2"
PORTNAME="osa_portname" , PORTNAME="lcs_portnumber"
この変数は qdio モードまたは non-qdio モードで動作する OSA デバイスに対応します。
qdio モード (NETTYPE="qeth")を使用する場合、qeth モードで動作している OSA デバイス上で指定するポート名は osa_portname です。
non-qdio モード (NETTYPE="lcs") を使用する場合は lcs_portnumber を使って 0 から 15 の整数で適切なポート番号を渡します。
PORTNO="portnumber"
CMS 設定ファイルに PORTNO="0" (ポート 0 を使用) または PORTNO="1" (CHPID ごとポートが 2 つある OSA 機能のポート 1 を使用) のいずれかを追加すると、モード入力が要求されなくなります。
LAYER2="value"
value0 または 1 になります。
レイヤー 3 モードで OSA または HiperSocket を動作させる場合は LAYER2="0" を使用します。レイヤー 2 モードの場合は LAYER2="1" を使用します。z/VM 環境の仮想ネットワークデバイスの場合、この設定はデバイスを接続させる GuestLAN または VSWITCH の定義と同じにしてください。
DHCP などレイヤー 2 (Data Link Layer またはその MAC サブレイヤー) で動作するネットワークサービスを使用する場合はレイヤー 2 モードを選択するとよいでしょう。
OSA デバイス用の qeth デバイスドライバーのデフォルトがレイヤー 2 モードになります。以前デフォルトだったレイヤー 3 モードを引き続き使用する場合は LAYER2="0" を明示的に設定してください。
VSWITCH="value"
value0 または 1 になります。
z/VM VSWITCH または GuestLAN に接続する場合は VSWITCH="1" を指定します。実際の OSA または実際の HiperSocket を直接接続して使用する場合は VSWITCH="0" を指定します (または何も指定しない)。
MACADDR="MAC_address"
LAYER2="1"VSWITCH="0" を指定している場合はこのパラメーターを使って MAC アドレスを指定することもできます。Linux では小文字と 16 進数の組み合わせをコロンで区切った 6 つのオクテット形式が必要とされます (MACADDR=62:a3:18:e7:bc:5f など)。z/VM で使用される表記とは異なります。
LAYER2="1"VSWITCH="1" を指定する場合は MACADDR は指定しないでください。レイヤー 2 モードの場合、z/VM により固有の MAC アドレスが仮想ネットワークデバイスに割り当てられます。
CTCPROT="value"
value013 のいずれかになります。
NETTYPE="ctc" の CTC プロトコルを指定します。デフォルトは 0 です。
HOSTNAME="string"
string は新たにインストールした Linux インスタンスのホスト名を入力します。
IPADDR="IP"
IP は新しい Linux インスタンスの IP アドレスを入力します。
NETMASK="netmask"
netmask はネットマスクです。
IPv4 CIDR (クラスレス相互ドメインルーティング) で規定されているようにネットマスクではプレフィックスの整数 (1 から 32) の構文に対応しています。例えば、255.255.255.0 の代わりに 24 を指定したり、255.255.240.0 の代わりに 20 を指定することができます。
GATEWAY="gw"
gw はこのネットワークデバイスのゲートウェイ IP アドレスを入力します。
MTU="mtu"
mtu はこのネットワークデバイスの Maximum Transmission Unit (MTU) を入力します。
DNS="server1:server2:additional_server_terms:serverN"
"server1:server2:additional_server_terms:serverN" はコロンで区切った DNS サーバーの一覧です。例を示します。
DNS="10.1.2.3:10.3.2.1"
SEARCHDNS="domain1:domain2:additional_dns_terms:domainN"
"domain1:domain2:additional_dns_terms:domainN" はコロンで区切った検索ドメインの一覧です。例を示します。
SEARCHDNS="subdomain.domain:domain"
SEARCHDNS= の指定が必要となるのは DNS= パラメーターを使用する場合のみです。
DASD=
インストールで設定する DASD または DASD の範囲を定義します。この構文の詳細については 『Linux on System z Device Drivers, Features, and Commands on Red Hat Enterprise Linux 6』 の DASD デバイスドライバーに関する章で説明されている dasd_mod デバイスドライバーモジュールオプションを参照してください。
Linuxrc は複数のデバイスバス IDやオプション属性の rodiagerplogfailfast などを持たせたデバイスバス ID の範囲をコンマで区切った一覧に対応しています。また、オプションでデバイスバス ID は先頭のゼロを除いたデバイス番号に短縮することもできます。オプションの属性がある場合はコロンで区切りカッコで括り、デバイスバス ID またはデバイスバス ID の範囲の後に付けます。
対応しているグローバルオプションは autodetect のみになります。後で追加する予定の DASD 用にカーネルデバイス名を確保しておくため存在しない DASD を設定する仕様には対応していません。将来的なディスクの追加を見越して、DASD デバイス名には永続性のあるデバイス名を使用してください (/dev/disk/by-path/... など)。probeonlynopavnofcx などの他のグローバルオプションは linuxrc では対応していません。
システムに実際にインストールする必要がある DASD だけ指定してください。ここに記載した DASD でフォーマットされていないものはすべて後でインストーラーによって確認された後、フォーマットする必要があります (「DASD の低レベルフォーマット」 を参照)。「root ファイルシステムの一部を構成しない DASD」 で説明しているように root ファイルシステムや /boot パーティションに必要のない データ DASD についてはインストール終了後に追加してください。
FCP のみの環境の場合は DASD="none" を指定します。
例を示します。
DASD="eb1c,0.0.a000-0.0.a003,eb10-eb14(diag),0.0.ab1c(ro:diag)"
FCP_n="device_bus_ID WWPN FCP_LUN"
  • 通常、n は整数値になりますが (FCP_1FCP_2 など)、アルファベット、数字、下線などを使った文字列でも構いません。
  • device_bus_ID には HBA (ホストバスアダプター) (デバイス fc00 なら 0.0.fc00 など) を表す FCP デバイスのデバイスバス ID を指定します。
  • WWPN はルーティングに使用される世界共通のポート名です (マルチパスと併用されることが多い)。16 桁の 16 進数の値になります (0x50050763050b073d など)。
  • FCP_LUN はストレージの論理ユニット識別子を指し、16 桁の 16 進数の右側にゼロを加えた値で指定します (0x4020400100000000 など)。
この変数は FCP デバイスのあるシステムで SCSI ディスクなどの FCP LUN を有効にする場合に使用できます。追加の FCP LUN は対話式インストールまたはキックスタートファイルを使ったインストールで有効にすることができます。linuxrc の場合は対話式による FCP の設定はありません。設定例を以下に示します。
FCP_1="0.0.fc00 0x50050763050b073d 0x4020400100000000"

重要

FCP パラメーターで使用する各値は (FCP_1FCP_2 など) サイト固有となるため通常は FCP ストレージ管理者から提供されます。
FCP_n 以外、必須のパラメーターがパラメーターや設定ファイル内に記載されていない場合は、インストールプログラムにより入力が求められます。

26.4. VNC および X11 のパラメーター

以下のパラメーターはパラメーターファイル内で定義できますが、CMS 設定ファイル内では機能しません。これらのパラメーターを使用して anaconda に使用するインターフェースを制御します。
X11 ユーザーインターフェースを X11 転送せずに使用する場合は以下の X11 パラメーターを指定してください。
display=IP/hostname:display
インストーラーが接続してグラフィカルユーザーインターフェースを表示するホスト名または IP アドレスとその X11 ディスプレイを設定します。
X11 ユーザーインターフェースの代わりに VNC サーバーを使用する場合は以下の VNC パラメーターを指定します。
vnc
インストールプロセスの後半で VNC グラフィカルユーザーインターフェースを使用する場合は vnc を指定してください。
vncpassword=
VNC サーバーに接続する際に使用するパスワードを設定します。パスワードパラメーターはオプションです。このパラメーターを指定しない場合、VNC サーバーはパスワードを使用しません。このため誰でも VNC サーバーに接続できるようになります。
vncconnect=IP/hostname[:port]
vnc および vncpassword= と併用します。VNC クライアントがリスニングモードで稼働しているホスト名または IP アドレス (オプションで TCP ポート) を指定します。インストーラーは指定された VNC クライアントに接続してグラフィカルユーザーインターフェースを表示します。

26.5. ローダーパラメーター

以下のパラメーターはパラメーターファイル内で定義できますが、CMS 設定ファイル内では機能しません。
ローダーの各画面を自動化するには以下のパラメーターを指定します。
lang=language
インストーラーのユーザーインターフェースの言語を設定します。例えば、英語の場合は en、ドイツ語の場合は de に設定します。言語を選択してください に対する応答が自動化されます (「言語の選択」 を参照)。
repo=installation_source
ステージ 2 とインストールするパッケージを含んでいるリポジトリにインストールソースがアクセスできるよう設定します。インストール方法 に対する応答が自動化されます (「インストール方法」 を参照)。

26.6. キックスタートを使ったインストールのパラメーター

以下のパラメーターはパラメーターファイル内で定義できますが、CMS 設定ファイル内では機能しません。
ks=URL
キックスタートファイルを参照します。通常、System z への Linux インストール用のネットワーク上にあります。URL にキックスタートファイルのファイル名を含む完全パスを入力します。このパラメーターによりキックスタートで自動インストールが有効になります。詳細は 「キックスタートによるインストールの自動化」 および 「キックスタートインストールの開始」 を参照してください。
RUNKS=value
SSH を使用したネットワーク経由でログインすることなく Linux コンソールで自動的にローダーを実行する場合は value1 に定義します。RUNKS=1 を使用する場合はコンソールが全画面対応しているか、以下の cmdline オプションを使用する必要があります。z/VM 環境下の 3270 ターミナルまたは LPAR 用のオペレーティングシステムメッセージコンソールの場合は cmdline オプションを使用します。キックスタートによる完全自動化のインストールには RUNKS=1 が推奨されます。RUNKS=1 を設定すると、linuxrc ではパラメーターにエラーがあってもインストールは自動継続されるため、ユーザー入力を求めて無人インストールが中断されることはありません。
これ以外は変更せずそのままにしておくか RUNKS=0 を指定します。
cmdline
cmdline を指定すると、UNIX 系コンソールにしか適用されないエスケープターミナルシーケンスがインストーラーで無効にされるためラインモードターミナルでの出力が読み取れるようになります (z/VM 環境下の 3270 や LPAR 用のオペレーティングシステムメッセージなど)。インストーラーでは cmdline モードでの対話式によるユーザー入力には対応していないため、すべての質問に回答が用意されているキックスタートファイルを使ったインストールが必要になります。
キックスタートファイルに必要なパラメーターがすべて含まれていることを確認してから、RUNKS または cmdline オプションを使用してください。詳細は 32章キックスタートを使ったインストール を参照してください。

26.7. その他のパラメーター

以下のパラメーターはパラメーターファイル内で定義できますが、CMS 設定ファイル内では機能しません。
askmethod
自動検出される DVD をインストールソースとして使用しません。インストールソースを手動で指定するインストール方法の入力が求められます。FCP 接続の DVD から起動した場合などに便利ですが、インストールを継続するためローカルのハードディスクやネットワーク上などに用意した別のインストールソースが必要になります。
mediacheck
ISO ベースのインストールソースの検証を有効にします。例えば、FCP 接続の DVD から起動した場合、ローカルのハードディスク上にある ISO や NFS でマウントした ISO を repo= で指定する場合などに使用します。
nompath
マルチパスを使用したデバイスのサポートを無効にします。
proxy=[protocol://][username[:password]@]host[:port]
HTTP、HTTPS、または FTP を介したインストールで使用するプロキシを指定します。
rescue
ramdisk から稼働するレスキューシステムを起動します。インストール済みのシステムの修正や復元を行うことができます。
stage2=URL
インストールソースの代わりに install.img ファイルへのパスを指定します。それ以外は repo= と同じ構文になります。stage2 が指定されている場合は通常、install.img を見つける他の方法よりこちらが優先されます。ただし、anaconda がローカルメディア上で install.img を見つけた場合は、stage2 URL は無視されます。
stage2 が指定されていず install.img がローカルで検出できない場合、repo= または method= で指定した場所が anaconda で検索されます。
repo=method= を指定せず stage2= だけ指定した場合はインストールしたシステムがインストール用にデフォルトで有効にしたであろうリポジトリーを使用します。
syslog=IP/hostname[:port]
ログメッセージをリモートの syslog サーバーに送信するようインストーラーに指示します。
ここで説明しているブートパラメーターは System z でのインストールやトラブルシューティングに非常に便利なパラメーターですが、インストーラーに影響するもののみを挙げています。インストーラーのブートパラメーターの全一覧は 28章起動オプション を参照してください。

26.8. パラメーターファイルと CMS 設定ファイルの例

パラメーターファイルを変更する場合は、配布されている generic.prm ファイルの拡張から始めてください。
generic.prm ファイルの例:
root="/dev/ram0" ro ip="off" ramdisk_size="40000" cio_ignore="all,!0.0.0009"
CMSDASD="191" CMSCONFFILE="redhat.conf"
vnc
QETH ネットワークデバイスを設定する redhat.conf ファイルの例 (generic.prm 内の CMSCONFFILE によりポイントされている)
NETTYPE="qeth"
SUBCHANNELS="0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602"
PORTNAME="FOOBAR"
PORTNO="0"
LAYER2="1"
MACADDR="02:00:be:3a:01:f3"
HOSTNAME="foobar.systemz.example.com"
IPADDR="192.168.17.115"
NETMASK="255.255.255.0"
GATEWAY="192.168.17.254"
DNS="192.168.17.1"
SEARCHDNS="systemz.example.com:example.com"
DASD="200-203"

第27章 IBM System z に関する参考文献

27.1. IBM System z に関する出版物

Linux on System z の現行バージョンの出版物は http://www.ibm.com/developerworks/linux/linux390/documentation_red_hat.html をご覧ください。以下のようなドキュメントがご利用いただけます。

System z 上の Linux: Device Drivers, Features, and Commands as available with Red Hat Enterprise Linux 6. IBM . 2010. SC34-2597.

System z 上の Linux: Using the Dump Tools on Red Hat Enterprise Linux 6. IBM . 2010. SC34-2607.

System z 上の Linux: How to use FC-attached SCSI devices with Linux on System z9 and zSeries. IBM . 2008. SC33-8413.

How to use Execute-in-Place Technology with Linux on z/VM (Linux on z/VM での Execute-in-Place 技術の使い方). IBM . 2008. SC34-2594.

Linux on System z — How to Set up a Terminal Server Environment on z/VM (z/VM にターミナルサーバー環境を構成する方法). IBM . 2009. SC34-2596.

Linux on System z — libica 2.0 Programmer’s Reference (libica 2.0 プログラマー向けリファレンス). IBM . 2009. SC34-2602.

Linux on System z — How to Improve Performance with PAV (PAV でパフォーマンスを向上させる方法). IBM . 2008. SC33-8414.

z/VM — Getting Started with Linux on System z (Linux on System z スタートガイド). IBM . 2009. SC24-6194.

27.2. System z に関する IBM Redbooks の出版物

IBM Redbooks 出版物の現行バージョンは http://www.redbooks.ibm.com/ をご覧ください。以下のようなドキュメントがご利用いただけます。

入門用の出版物

Introduction to the New Mainframe: z/VM Basics (新メインフレーム入門編: z/VM Basics). IBM Redbooks . 2007. SG24-7316.

z/VM and Linux on IBM System z The Virtualization Cookbook for Red Hat Enterprise Linux 5.2. IBM Redbooks . 2008. SG24-7492.

Practical Migration to Linux on System z (Linux on System z への実践的マイグレーション). IBM Redbooks . 2009. SG24-7727.

パフォーマンスおよび高可用性

Linux on IBM System z: Performance Measurement and Tuning (パフォーマンスの測定とチューニング). IBM Redbooks . 2011. SG24-6926.

Achieving High Availability on Linux for System z with Linux-HA Release 2 (Linux for System z で Linux-HA Release 2 を使用して高可用性を実現する方法). IBM Redbooks . 2009. SG24-7711.

セキュリティ

Security for Linux on System z (Linux on System z 向けセキュリティ). IBM Redbooks . 2013. SG24-7728.

Using Cryptographic Adapters for Web Servers with Linux on IBM System z9 and zSeries (Linux on IBM System z9 および zSeries での web サーバー用暗号アダプターの使い方). IBM Redbooks . 2006. REDP-4131.

ネットワーク構築

IBM System z Connectivity Handbook (IBM System z の接続性ハンドブック). IBM Redbooks . 2013. SG24-5444.

OSA Express Implementation Guide (OSA Express 実装ガイド). IBM Redbooks . 2009. SG24-5948.

HiperSockets Implementation Guide (HiperSockets 実装ガイド). IBM Redbooks . 2007. SG24-6816.

Fibre Channel Protocol for Linux and z/VM on IBM System z (IBM System z の Linux および z/VM 向けファイバーチャネルプロトコル). IBM Redbooks . 2007. SG24-7266.

27.3. オンラインリソース

z/VM に関する出版物については http://www.vm.ibm.com/library/ を参照してください。 .

System z の I/O 接続性に関する詳細については、http://www.ibm.com/systems/z/hardware/connectivity/index.html を参照してください。 .

System z の暗号コンプレッサーに関する詳細については、http://www.ibm.com/security/cryptocards/ を参照してください。 .

Sharing and maintaining RHEL 5.3 Linux under z/VM (z/VM 環境下での RHEL 5.3 Linux の共有とメンテナンス). Brad HinsonMike MacIsaac. http://www.linuxvm.org/Present/misc/ro-root-RH5.pdf .

パート IV. 高度なインストールオプション

Red Hat Enterprise Linux インストールガイド』 のこのセクションでは、以下を含む Red Hat Enterprise Linux インストールの一般的でない高度な方法を説明しています。
  • 起動オプション
  • メディアを使用しないインストール
  • VNC 経由のインストール
  • インストールプロセスを自動化するための キックスタートの使用

第28章 起動オプション

Red Hat Enterprise Linux インストールシステムには、管理者用の各種の機能とオプションが含まれています。起動オプションを使用するには、boot: プロンプト時に linux option の形式で入力します。
グラフィカルな起動画面を表示するシステムで boot: プロンプトにアクセスするには、グラフィカルな起動画面が表示されている間に Esc キーを押します。
複数のオプションを指定する場合は、それらのオプションの間に空白を 1 つずつ入れます。例えば、以下のようになります。
linux option1 option2 option3

注記

Red Hat Enterprise Linux インストールおよびレスキューディスクレスキューモード での起動またはインストールシステムのロードが可能です。レスキューディスクとレスキューモードについては 「レスキューモードでコンピューターを起動する」 を参照してください。

28.1. ブートメニューでインストールシステムを設定する

ブートメニューを使用すると以下のような各種の設定をインストールシステムに指定することができます。
  • 言語
  • ディスプレイの解像度
  • インターフェースのタイプ
  • インストール方法
  • ネットワークの設定

28.1.1. 言語の指定

インストールプロセス、インストール完了後のシステムの両方に言語を設定するには、lang オプション使って目的言語の ISO コードを指定します。キーボードのレイアウトを設定するには keymap オプションを使用します。
例えば、ISO コードの el_GRgr はギリシャ語とギリシャ語のキーボードレイアウトを識別するコードです。
linux lang=el_GR keymap=gr

28.1.2. インターフェースの設定

特定のディスプレイ解像度を使用するには、起動オプションとして resolution=setting を入力します。例えば、ディスプレイ解像度を 1024×768 に設定するには、以下を入力します。
linux resolution=1024x768
インストールプロセスを テキスト モードで実行するには、以下を入力します。
linux text
シリアルコンソールのサポートを有効にするには、追加オプションとして serial を入力します。
リモートディスプレイの転送を許可する場合は display=ip:0 を使用します。ip の部分にはディスプレイを表示させるシステムの IP アドレスを入力します。
xhost +remotehostname コマンドはディスプレイを表示させるシステムで実行してください。remotehostname には大元のディスプレイを実行しているホスト名を入力します。コマンド xhost +remotehostname を使用すると、リモートのディスプレイターミナルへのアクセスが制限され、リモートアクセスが明確に許可されていないユーザーやシステムからのアクセスは許可されなくなります。

28.1.3. anaconda の更新

使用するインストールメディアで提供されているバージョンより新しい anaconda インストールプログラムを使って Red Hat Enterprise Linux をインストールすることができます。
起動オプション
linux updates
anaconda の更新を収納しているディスクイメージを要求するプロンプトを表示します。ネットワークインストールを実行中で、サーバー上の rhupdates/ に更新イメージコンテンツをすでに配置している場合は、このオプションを指定する必要はありません。

重要

rhupdates ディレクトリには anaconda の更新以外は収納しないでください。他のファイル (エラータ RPM など) を追加したり、多くのコンテンツを配置しすぎるとインストールが失敗する可能性があります。
ネットワーク上の場所から anaconda 更新をロードするには、以下を使用します。
linux updates=
この後に、更新が格納されている場所の URL を付けます。

28.1.4. インストール方法の指定

askmethod オプションを指定すると、インストール方法やネットワーク設定を指定できる追加メニューが表示されます。また、boot: プロンプトでもインストール方法やネットワーク設定を設定することができます。
boot: プロンプトでインストール方法を指定する場合は repo オプションを使用します。対応しているインストール方法については 表28.1「インストール方法」を参照してください。

表28.1 インストール方法

インストール方法オプションの形式
DVD ドライブrepo=cdrom:device
ハードドライブrepo=hd:device/path
HTTP サーバーrepo=http://host/path
HTTPS サーバーrepo=https://host/path
FTP サーバーrepo=ftp://username:password@host/path
NFS サーバーrepo=nfs:server:/path
NFS サーバー上の ISO イメージrepo=nfsiso:server:/path

28.1.5. ネットワーク設定の指定

インストール中、ネットワークインターフェースが必要な場合は通常 anaconda でその設定が求められますが、boot: プロンプトでオプションを使ってネットワーク設定を指定することもできます。
ip
システムの IP アドレスです。
netmask
システムのネットマスクです。
gateway
ネットワークゲートウェイの IP アドレスです。
dns
DNS サーバーの IP アドレスです。
ksdevice
これらの設定で使用するネットワークデバイスです。
ifname
ネットワークデバイスに割り当てる名前です。この後にデバイスの MAC アドレスを付けます。
上記の各設定は単一インターフェースの設定であっても必要になります。
次の設定はオプションになります。
vlanid
指定ネットワークデバイス用の仮想の LAN ID 番号 (802.1q タグ) です。
nicdelay
ネットワークの正常な動作を認識したら遅延を行わせるオプションです。このオプションを使用するとネットワークインターフェースが起動した後、ゲートウェイへの ping が正常に行えるまで、またはこのパラメーターで指定した秒数が経過するまでシステムはインストールの継続を待機します。リンクが実際に使用可能になる前に使用できると NIC が報告してしまうことでネットワークアクセスを必要とする動作 (キックスタートファイルのダウンロードなど) がすべて失敗してしまうような場合に役に立ちます。NetworkManager で定義されるように最大値は 30 です。これより大きい値を設定すると、このオプションは無視されます。
以下の例では eth0 インターフェースに 192.168.1.10 の IP アドレスを使用するインストールシステムのネットワーク設定を指定しています。インターフェース名は primary です。システムは 5 秒またはゲートウェイの ping に成功するまでインストールの継続を待機します。
linux ip=192.168.1.10 netmask=255.255.255.0 gateway=192.168.1.1 dns=192.168.1.3 ksdevice=eth0 ifname=primary:01:23:45:67:89:ab nicdelay=5
boot: プロンプトでネットワーク設定とネットワークデバイスを指定した場合、インストールプロセスでは指定した設定が使用されるため ネットワーク構築デバイスTCP/IP の設定 のダイアログは表示されません。

28.1.5.1. 結合インターフェースの設定

結合ネットワークインターフェースを設定する場合は bond オプションを使用します。 以下のようにして、 結合インターフェースへの名前付け、 結合するネットワーク接続の指定、 追加オプションの記載を行ないます。
linux bond=<bondname>:<bondslaves>:[:<options>]
例を示します。
linux bond=bond0:eth0,eth1:mode=active-backup,primary=eth1
利用可能なオプションのパラメーター一覧については 『Red Hat Enterprise Linux 6 導入ガイド』の 『カーネルモジュールでの作業』 の章に記載されています。

28.2. インストールシステムへのリモートアクセスを有効にする

インストールシステムのグラフィカルインターフェース、テキストインターフェースへのアクセスはいずれのシステムからでも行えます。テキストモード表示にアクセスする場合は telnet が必要になります。telnet は Red Hat Enterprise Linux システムにデフォルトでインストールされています。グラフィカル表示にリモートアクセスする場合は VNC (Virtual Network Computing) 表示プロトコルに対応しているクライアントソフトウェアを使用します。

注記

Red Hat Enterprise Linux には VNC クライアントの vncviewer が同梱されています。vncviewer を利用するには tigervnc パッケージのインストールを行います。
2 種類の VNC 接続の確立方法に対応しています。インストールを開始して別のシステムの VNC クライアントを使ってグラフィカルディスプレイに手作業でログインする方法と、リスニングモード で実行中のネットワーク上の VNC クライアントに自動的に接続する方法があります。

28.2.1. VNC を使用したリモートアクセスを有効にする

リモートによるインストールシステムのグラフィカルインターフェースへのアクセスを有効にするにはプロンプトで 2 つのオプションを入力します。
linux vnc vncpassword=qwerty
vnc オプションで VNC サービスを有効にします。vncpassword オプションでリモートアクセス用のパスワードを設定します。上記の例ではパスワードに qwerty を設定しています。

注記

VNC パスワードは少なくとも 6 文字の長さにしてください。
この後の画面で言語、キーボードレイアウト、ネットワーク設定などを設定すると、VNC クライアント経由でグラフィカルインターフェースにアクセスできるようになります。正しく接続するとインストールシステムでは次のような VNC クライアント設定が表示されます。
Starting VNC...
The VNC server is now running.
Please connect to computer.mydomain.com:1 to begin the install...
Starting graphical installation...
Press <enter> for a shell
これで VNC クライアントを使用してインストールシステムにログインできるようになります。Red Hat Enterprise Linux 上で vncviewer クライアントを実行するには、アプリケーションアクセサリVNC Viewer の順に進みます。または、ターミナルウィンドウで vncviewer コマンドを入力します。VNC Server ダイアログ内にサーバーとディスプレイ番号を入力します。上記の例では、VNC Servercomputer.mydomain.com:1 です。

28.2.2. インストールシステムを VNC リスナーに接続する

インストールシステムを VNC クライアントに自動的に接続するには、まずリスニングモードでクライアントを開始します。Red Hat Enterprise Linux システムでは、vncviewer をリスナーとして実行する場合は -listen オプションを使用します。ターミナルウィンドウで次のコマンドを入力します。
vncviewer -listen

注記

リスニングモードの場合、デフォルトでは vncviewer は TCP ポート 5500 を使用します。ファイアウォールは、他のシステムからのこのポートへの接続を許可するように設定する必要があります。システム管理ファイアウォール の順に選択します。他のポート を選択してから、追加を選択します。ポートフィールドに 5500 と記入して tcpプロトコルとして指定します。
リスニングクライアントがアクティブになったら、インストールシステムを開始して boot: プロンプトで VNC オプションを設定します。vnc オプションと vncpassword オプションに加えて、vncconnect オプションも使用して、リスニングクライアントを持つシステムの名前か、または IP アドレスを指定します。リスナーに TCP ポートを指定するには、コロン (:) とポート番号をシステム名に追加します。
例えば、ポート 5500 にあるシステム desktop.mydomain.com 上の VNC クライアントに接続するには、boot: プロンプトで以下を記入します。
linux vnc vncpassword=qwerty vncconnect=desktop.mydomain.com:5500

28.2.3. ssh を使用したリモートアクセスを有効にする

テキストモードのインストールへのリモートアクセスを有効にする場合は boot: プロンプトで sshd=1 オプションを使用します。
linux sshd=1
これで ssh ユーティリティを使用してインストールシステムに接続できるようになります。ssh コマンドにはインストールシステムの名前または IP アドレス、およびパスワードを指定した場合は (キックスタートファイルなど) そのパスワードが必要です。

28.2.4. Telnet を使用したリモートアクセスを有効にする

テキストモードのインストールへのリモートアクセスを有効にする場合は boot: プロンプトで telnet オプションを使用します。
linux text telnet
これで telnet ユーティリティを使用してインストールシステムに接続できるようになります。telnet コマンドにはインストールシステムの名前または IP アドレスが必要です。
telnet computer.mydomain.com

警告

インストールプロセスの安全性を確保するため、telnet オプションを使ってシステムのインストールを行う場合は必ずアクセスが制限されたネットワークで行ってください。

28.3. インストール中にリモートシステムへログインする

デフォルトではインストール中にログメッセージが生成されるとコンソールに送信されます。 このメッセージを syslog サービスを実行するリモートシステムに送信するよう指定できます。
リモートのログ記録を設定する場合は syslog オプションを追加します。ログを記録するシステムの IP アドレスとそのステムのログサービスの UDP ポート番号を指定します。デフォルトでは、リモートのメッセージを受け取る syslog サービスは UDP ポート 514 上でリッスンします。
例えば、システム 192.168.1.20 上の syslog サービスに接続するには、boot: プロンプトで以下を入力します。
linux syslog=192.168.1.20:514

28.3.1. ログサーバーの設定

Red Hat Enterprise Linux は rsyslog を使用して syslog サービスを提供します。rsyslog のデフォルト設定ではリモートシステムからのメッセージは拒否されます。

警告

リモートの syslog アクセスは、安全なネットワーク上でのみ有効にしてください。以下で詳述する rsyslog の設定では rsyslog で利用できるセキュリティ対策はいずれも使用していません。侵入者により大量の偽ログメッセージが送信されるとログ記録サービスへのアクセスを許可しているシステムがクラッシュしたり処理速度が低下する可能性があります。また、悪意のあるユーザーはネットワーク上でログ記録サービスに送信されるメッセージを妨害したり改竄したりすることも可能です。
ネットワーク上の他のシステムからのログメッセージを受信するよう Red Hat Enterprise Linux を設定する場合は /etc/rsyslog.conf ファイルを編集します。このファイル /etc/rsyslog.conf を編集する際は root 権限を使用してください。以下の行の先頭にあるハッシュを削除してコメントを解除します。
$ModLoad imudp.so
	$UDPServerRun 514
rsyslog サービスを再起動して変更を適用します。
su -c '/sbin/service rsyslog restart'
プロンプトが出た時点で root パスワードを入力します。

注記

デフォルトでは、syslog サービスは UDP ポート 514 上でリッスンします。ファイアウォールは、他のシステムからのこのポートへの接続を許可するように設定する必要があります。システム管理ファイアウォール の順に選択します。他のポート を選択してから、追加を選択します。ポートフィールドに 514 と記入して udpプロトコルとして指定します。

28.4. キックスタートによるインストールの自動化

キックスタートを使用すると無人によるインストールを行うことができます。キックスタート ファイルを使ってインストールの設定を指定します。インストールシステムを起動したあとはユーザーが介入することなくキックスタートファイルが自動的に読み込まれインストールプロセスが開始されます。

注記

Red Hat Enterprise Linux インストールプロセスではインストールしたシステムの設定が自動的にキックスタートファイルに記述されます。このファイルは常に /root/anaconda-ks.cfg というファイル名で保存されます。同一設定のインストールを繰り返したり、別のシステム用にコピーに修正を加えて使用することができます。

重要

デスクトップと X Window System をインストールに含ませグラフィカルのログインを有効にしていないとキックスタートを使ったインストールが終了しても Firstboot が実行されません。追加のシステムをインストールする前にキックスタートファイル内に user オプションでユーザーを指定する (「キックスタートのオプション」 を参照) または仮想コンソールを使ってインストール後のシステムに root でログインし adduser コマンドでユーザーを追加します。
Red Hat Enterprise Linux には、ユーザーが必要とするオプションを選択することで、キックスタートファイルを作成したり修正したりできるグラフィカルアプリケーションが含まれています。パッケージ system-config-kickstart を使用してこのユーティリティをインストールできます。Red Hat Enterprise Linux キックスタートエディタをロードするには、アプリケーションシステムツールキックスタートの順に進みます。
キックスタートファイルには 1 つのオプションに付き 1 行のインストール設定がプレーンテキストで記述されます。プレーンテキストのためいずれのテキストエディターでもキックスタートファイルを編集し、システムに適したカスタムなキックスタートファイルを生成するアプリケーションやスクリプトを書き込むことができます。
キックスタートファイルでインストールプロセスを自動化するには、ks オプションを使用して、ファイルの名前と場所を指定します。
linux ks=location/kickstart-file.cfg
取り外しができるストレージ、ハードドライブ、ネットワークサーバーなどに格納したキックスタートファイルを使用することができます。対応しているキックスタートのソースを 表28.2「キックスタートソース」に示します。

表28.2 キックスタートソース

キックスタートソースオプションの形式
DVD ドライブks=cdrom:/directory/ks.cfg
ハードドライブks=hd:/device/directory/ks.cfg
他のデバイスks=file:/device/directory/ks.cfg
HTTP サーバーks=http://server.mydomain.com/directory/ks.cfg
HTTPS サーバーks=https://server.mydomain.com/directory/ks.cfg
FTP サーバーks=ftp://server.mydomain.com/directory/ks.cfg
NFS サーバーks=nfs:server.mydomain.com:/directory/ks.cfg

重要

キックスタートを格納しているハードドライブや USB ドライブを識別させる場合、/dev/sdb などのデバイス名を使用することができます。ただし、必ずしも複数のシステムでデバイス識別子が同じであるとは限りません。このため、キックスタートインストールでハードドライブや USB ドライブを指定する場合、UUID を使用することをお勧めします。以下に例を示します。
ks=hd:UUID=ede47e6c-8b5f-49ad-9509-774fa7119281:ks.cfg
rootblkid コマンドを使用するとデバイスの UUID を確認することができます。
# blkid /dev/sdb1
/dev/sdb1: UUID="2c3a072a-3d0c-4f3a-a4a1-ab5f24f59266" TYPE="ext4"
Web サーバー上にあるスクリプトまたはアプリケーションからキックスタートファイルを取得するには、ks= オプションでアプリケーションの URL を指定します。kssendmac オプションを付けると HTTP ヘッダーが付いた要求が Web アプリケーションに送信されます。アプリケーション側はこのヘッダーを利用してコンピューターを特定します。以下の例では、http://server.mydomain.com/kickstart.cgi アプリケーションにヘッダーを付けた要求が送信されます。
linux ks=http://server.mydomain.com/kickstart.cgi kssendmac

28.5. ハードウェアサポートの強化

デフォルトでは、Red Hat Enterprise Linux はコンピューターのすべてのコンポーネントを検出してそれに対応する設定を行おうとします。Red Hat Enterprise Linux はオペレーティングシステムに含まれているソフトウェアドライバーで一般的に使用されるほとんどのハードウェアに対応しています。他のデバイスに対応させる場合は、インストール中またはインストール後に追加のドライバーを与えることができます。

28.5.1. 自動ハードウェア検出を無効にする

デバイスの一部のモデルでは、ハードウェアの自動設定が失敗したり不安定な状態になることがあります。この様なデバイスタイプの場合は自動設定を無効にして、インストールプロセスが完了した後にこのデバイスを手動で設定する作業が必要かもしれません。

注記

特定のデバイスに関する既知の問題の情報については、リリースノートを参照してください。
自動ハードウェア検出を無効にする場合は以下のオプションを使用します。

表28.3 ハードウェアオプション

互換性オプション
すべてのハードウェア検出を無効にするnoprobe
グラフィック、キーボード、およびマウスの検出を無効にするheadless
キーボードとマウスの情報をインストールプログラムのステージ 2 に渡す動作を無効にするnopass
ビデオ用に基本 VESA ドライバーを使用する xdriver=vesa
インストール時に仮想コンソール 2 上のシェルアクセスを無効にするnoshell
ACPI (advanced configuration and power interface) を無効にするacpi=off
MCE (machine check exception) CPU 自己診断を無効にする nomce
AMD64 アーキテクチャーの不均等メモリーアクセス (NUMA) を無効にするnuma-off
特定のメモリー量の検出をカーネルに施行させる (xxx はメガバイト単位の値)mem=xxxm
DMA を IDE と SATA ドライブ専用として有効にするlibata.dma=1
BIOS 支援の RAID を無効にする nodmraid
Firewire デバイスの検出を無効にするnofirewire
パラレルポートの検出を無効にするnoparport
PC カード (PCMCIA) のデバイス検出を無効にするnopcmcia
ネットワークハードウェアのすべてのプローブを無効にするnonet

注記

isa オプションを使用するとインストールの開始時に追加のテキスト画面が表示されるようになります。この画面を使用してコンピューター上の ISA デバイスを設定します。

重要

他のカーネル起動オプションは anaconda に対して特定の意味を持たず、インストールプロセスに影響しません。ただし、これらのオプションを使用してインストールシステムを起動すると anaconda は使用したオプションをブートローダー設定に保存します。

28.6. メンテナンス起動モードの使い方

28.6.1. 起動用メディアを検証する

ISO ベースのインストールソースは先にその整合性を検証してから Red Hat Enterprise Linux のインストールに使用することができます。インストールソースとは DVD、ハードドライブや NFS サーバーに格納している ISO イメージなどを指します。インストールを行う前に ISO イメージに損傷がないか検証することでインストール中によく遭遇する問題を避けることができます。
Red Hat Enterprise Linux では 2 種類のインストール ISO 検証方法が提供されています。
  • Red Hat Enterprise Linux DVD から起動している場合、プロンプトで OK を選択してインストール前にメディアのテストを行います。
  • mediacheck オプションで Red Hat Enterprise Linux を起動します。

28.6.2. レスキューモードでコンピューターを起動する

コンピューターに Red Hat Enterprise Linux をインストールせずにレスキューディスクやインストールディスクを使ってコマンドラインの Linux システムを起動することができます。これにより、実行している Linux システムのユーティリティーや機能を使ってコンピューターにインストール済みのシステムの変更や修復を行うことができるようになります。
レスキューディスクを使用するとデフォルトではレスキューモードが開始されます。インストールディスクを使ってレスキューシステムをロードする場合はブートメニューで Rescue installed system を選択します。
次に表示される画面で、言語、キーボードのレイアウト、ネットワーク設定をレスキューシステム用に指定します。最後のセットアップ画面では、コンピューター上の既存システムへのアクセスを設定します。
デフォルトでは、既存のオペレーティングシステムはレスキューシステムの /mnt/sysimage/ ディレクトリー配下に配置されます。

28.6.3. コンピューターのアップグレード

いままでの upgrade 起動オプションはインストールプロセスの方が優先されるため、インストールプログラムにより検出された旧バージョンの Red Hat Enterprise Linux のアップグレードと再インストールの選択が求められていました。
しかし、/etc/redhat-release ファイルの内容が変更されている場合など Red Hat Enterprise Linux 旧バージョンの検出が正しく行われないことがあります。upgradeany 起動オプションはインストールプログラムで実行されるテストを緩めることで正しく特定できなかった Red Hat Enterprise Linux インストールをアップグレードできるようになります。

第29章 メディアを使用しないインストール

重要

この手順は、ユーザーがすでに Red Hat Enterprise Linux、または別の比較的新しい Linux ディストリビューションと GRUB ブートローダーを使用していることを前提としています。また、ユーザーに Linux のいくらかの経験があることも前提としています。
このセクションでは、物理的なメディアを追加せずにユーザーが使用するシステム上に Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。インストールプログラムをスタートするには、既存の GRUB ブートローダーを使用することができます。

29.1. ブートファイルの取り込み

メディアや PXE サーバーを必要としないインストールを実行するには、使用するシステムがカーネルと初期 RAM ディスクという 2 つのファイルをローカルに保存している必要があります。
vmlinuz ファイルと initrd.img ファイルを Red Hat Enterprise Linux DVD (または DVD イメージ) から /boot/ ディレクトリにコピーして、名前をそれぞれ vmlinuz-installinitrd.img-install に変更します。/boot/ ディレクトリにファイルを書き込むには、root 権限が必要です。

29.2. GRUB 設定の編集

GRUB ブートローダーは、設定ファイル /boot/grub/grub.conf を使用します。新しいファイルからブートするように GRUB を設定するには、ブートスタンザをそれらを参照する /boot/grub/grub.conf に追加します。
最小限のブートスタンザは以下の一覧のようになります。
title Installation
        root (hd0,0)
        kernel /vmlinuz-install
        initrd /initrd.img-install
ブートスタンザの kernel 行の末尾にオプションを追加することができます。これらのオプションは、通常ユーザーが対話的に設定する Anaconda 内の前提オプションを設定します。使用可能なインストーラーの起動オプションの一覧については、28章起動オプション を参照してください。
通常、以下のオプションはメディアを使用しないインストールに役立ちます。
  • ip=
  • repo=
  • lang=
  • keymap=
  • ksdevice= (インストールが eth0 以外のインターフェースを要求する場合)
  • vnc および vncpassword= (リモートインストールの場合)
終了したら、追加した新規の最初のスタンザを参照するように /boot/grub/grub.conf 内の default オプションを変更します。
default 0

29.3. インストールへのブート

システムを再起動します。GRUB はインストールカーネルと RAM ディスクをブートします。これには、ユーザーが設定したすべてのオプションが含まれます。 ここで、次の手順について本ガイドの該当する章を参照したいと思われるでしょう。VNC を使用したリモートインストールを選択する場合は、リモートシステムへの接続方法の詳細について 「インストールシステムへのリモートアクセスを有効にする」 を参照してください。

第30章 インストールサーバーの設定

ネットワークインストールの準備として次の手順を実行してください。
  1. ネットワーク (NFS、FTP、HTTP、HTTPS) サーバーがインストールツリーをエクスポートするように設定します。
  2. tftp サーバーでネットワークのブートに必要なファイルを設定します。
  3. ネットワーク設定からブートできるようにするホストを設定します。
  4. tftp サービスを開始します。
  5. DHCP を設定します。
  6. クライアントをブートしてからインストールを起動します。

30.1. ネットワークサーバーのセットアップ

まず、NFS、FTP、HTTP、または HTTPS のいずれかのサーバーが、インストールする Red Hat Enterprise Linux のバージョンおよびバリアント用にインストールツリー全体をエクスポートするように設定します。詳細は、「ネットワークからのインストールの準備」を参照してください。

30.2. ネットワークブートの設定

次の手順として、tftp サーバーへのインストールを開始するのに必要なファイルをコピーして、クライアントがそれを要求する時に発見できるようにします。通常、tftp サーバーはインストールツリーをエクスポートするネットワークサーバーと同じサーバーです。
PXE ブート設定の手順は、BIOS 用と EFI 用では異なります。Power Systems サーバー用には別の yaboot 設定手順が提供されています。

注記

Red Hat Satellite には、PXE サーバーを自動設定する機能があります。詳細は、 Red Hat Satellite User Guide を参照してください。

30.2.1. BIOS 用の PXE ブートの設定

  1. tftp-server がインストールされていない場合には、yum install tftp-server を実行します。
  2. /etc/xinetd.d/tftp にある tftp-server 設定ファイルで、disabled パラメーターを yes から no に変更します。
  3. SYSLINUX に同梱されているブートイメージを使用するように DHCP サーバーを設定します (DHCP サーバーをインストールしていない場合には、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』の「『DHCP サーバー』」の章を参照してください。)
    /etc/dhcp/dhcpd.conf にあるサンプルの設定ファイルの記載内容は以下の通りです。
      option space pxelinux;
      option pxelinux.magic code 208 = string;
      option pxelinux.configfile code 209 = text;
      option pxelinux.pathprefix code 210 = text;
      option pxelinux.reboottime code 211 = unsigned integer 32;
    
      subnet 10.0.0.0 netmask 255.255.255.0 {
              option routers 10.0.0.254;
              range 10.0.0.2 10.0.0.253;
    
              class "pxeclients" {
                      match if substring (option vendor-class-identifier, 0, 9) = "PXEClient";
                      next-server 10.0.0.1;
    
                      if option arch = 00:06 {
                              filename "pxelinux/bootia32.efi";
                      } else if option arch = 00:07 {
                              filename "pxelinux/bootx64.efi";
                      } else {
                              filename "pxelinux/pxelinux.0";
                      }
              }
    
              host example-ia32 {
                      hardware ethernet XX:YY:ZZ:11:22:33;
                      fixed-address 10.0.0.2;
              }
      }
  4. ここで、ISO イメージファイル内の SYSLINUX パッケージの pxelinux.0 ファイルが必要になります。このファイルにアクセスするには、root として以下のコマンドを実行します。
    mount -t iso9660 /path_to_image/name_of_image.iso /mount_point -o loop,ro
    cp -pr /mount_point/Packages/syslinux-version-architecture.rpm /publicly_available_directory
    umount /mount_point
    パッケージを抽出します。
    rpm2cpio syslinux-version-architecture.rpm | cpio -dimv
  5. tftpboot 内に pxelinux ディレクトリを作成して、これに pxelinux.0 をコピーします。
    mkdir /var/lib/tftpboot/pxelinux
    cp publicly_available_directory/usr/share/syslinux/pxelinux.0 /var/lib/tftpboot/pxelinux
  6. pxelinux 内に pxelinux.cfg ディレクトリを作成します。
    mkdir /var/lib/tftpboot/pxelinux/pxelinux.cfg
  7. このディレクトリに設定ファイルを追加します。ファイル名は、default とするか、または IP アドレスにちなんだ名前を 16 進数に変換して区切りなしのものにします。例えば、マシンの IP アドレスが 10.0.0.1 の場合には、ファイル名を 0A000001 とします。
    /var/lib/tftpboot/pxelinux/pxelinux.cfg/default にあるサンプルの設定ファイルは以下のようになります。
    default vesamenu.c32
    prompt 1
    timeout 600
    
    display boot.msg
    
    label linux
      menu label ^Install or upgrade an existing system
      menu default
      kernel vmlinuz
      append initrd=initrd.img
    label vesa
      menu label Install system with ^basic video driver
      kernel vmlinuz
      append initrd=initrd.img xdriver=vesa nomodeset
    label rescue
      menu label ^Rescue installed system
      kernel vmlinuz
      append initrd=initrd.img rescue
    label local
      menu label Boot from ^local drive
      localboot 0xffff
    label memtest86
      menu label ^Memory test
      kernel memtest
      append -
    インストールソースの指定方法についての詳細は、「追加できる起動オプション」を参照してください。
  8. スプラッシュイメージを tftp root ディレクトリにコピーします。
    cp /boot/grub/splash.xpm.gz /var/lib/tftpboot/pxelinux/splash.xpm.gz
  9. ブートイメージを tftp root ディレクトリにコピーします。
    cp /path/to/x86_64/os/images/pxeboot/{vmlinuz,initrd.img} /var/lib/tftpboot/pxelinux/rhel6/
  10. クライアントシステムを起動します。プロンプトが表示されたら、ブートデバイスとしてネットワークデバイスを選択してください。

30.2.2. EFI 用の PXE ブートの設定

  1. tftp-server がインストールされていない場合には、yum install tftp-server を実行します。
  2. /etc/xinetd.d/tftp にある tftp-server 設定ファイルで、disable パラメーターを yes から no に変更します。
  3. tftpboot 内に EFI ブートイメージ用のディレクトリを作成して、ブートディレクトリからブートイメージをコピーします。この例ではサブディレクトリを pxelinux と名付けますが、名前は好きなもので構いません。
    mkdir /var/lib/tftpboot/pxelinux
    cp /boot/efi/EFI/redhat/grub.efi /var/lib/tftpboot/pxelinux/bootx64.efi
  4. GRUB に同梱されている EFI ブートイメージを使用するように DHCP サーバーを設定します (DHCP サーバーをインストールしていない場合には、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』の「『DHCP サーバー』」の章を参照してください。)
    /etc/dhcp/dhcpd.conf にあるサンプルの設定ファイルの記載内容は以下の通りです。
      option space PXE;
      option PXE.mtftp-ip    code 1 = ip-address;
      option PXE.mtftp-cport code 2 = unsigned integer 16;
      option PXE.mtftp-sport code 3 = unsigned integer 16;
      option PXE.mtftp-tmout code 4 = unsigned integer 8;
      option PXE.mtftp-delay code 5 = unsigned integer 8;
      option arch code 93 = unsigned integer 16; # RFC4578
    
      subnet 10.0.0.0 netmask 255.255.255.0 {
              option routers 10.0.0.254;
              range 10.0.0.2 10.0.0.253;
    
              class "pxeclients" {
                      match if substring (option vendor-class-identifier, 0, 9) = "PXEClient";
                      next-server 10.0.0.1;
    
                      if option arch = 00:06 {
                              filename "pxelinux/bootia32.efi";
                      } else if option arch = 00:07 {
                              filename "pxelinux/bootx64.efi";
                      } else {
                              filename "pxelinux/pxelinux.0";
                      }
              }
    
              host example-ia32 {
                      hardware ethernet XX:YY:ZZ:11:22:33;
                      fixed-address 10.0.0.2;
              }
      }
  5. /var/lib/tftpboot/pxelinux に設定ファイルを追加します。ファイル名は、efidefault とするか、または IP アドレスにちなんだ名前を 16 進数に変換して区切りなしのものにします。例えば、マシンの IP アドレスが 10.0.0.1 の場合には、ファイル名を 0A000001 とします。
    /var/lib/tftpboot/pxelinux/efidefault にあるサンプルの設定ファイルは以下のようになります。
    default=0
    timeout=1
    splashimage=(nd)/splash.xpm.gz
    hiddenmenu
    title RHEL
            root (nd)
            kernel /rawhide-x86_64/vmlinuz
            initrd /rawhide-x86_64/initrd.img
    インストールソースの指定方法についての詳細は、「追加できる起動オプション」を参照してください。
  6. スプラッシュイメージを tftp root ディレクトリにコピーします。
    cp /boot/grub/splash.xpm.gz /var/lib/tftpboot/pxelinux/splash.xpm.gz
  7. ブートイメージを tftp root ディレクトリにコピーします。
    cp /path/to/x86_64/os/images/pxeboot/{vmlinuz,initrd.img} /var/lib/tftpboot/pxelinux/rhel6/
  8. クライアントシステムを起動します。プロンプトが表示されたら、ブートデバイスとしてネットワークデバイスを選択してください。

30.2.3. Power Systems サーバー用の設定

  1. tftp-server がインストールされていない場合には、yum install tftp-server を実行します。
  2. /etc/xinetd.d/tftp にある tftp-server 設定ファイルで、disabled パラメーターを yes から no に変更します。
  3. yaboot に同梱されているブートイメージを使用するように DHCP サーバーを設定します (DHCP サーバーをインストールしていない場合には、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』の「『DHCP サーバー』」の章を参照してください。)
    /etc/dhcp/dhcpd.conf にあるサンプルの設定ファイルの記載内容は以下の通りです。
              host bonn {
                    filename "yaboot";
                    next-server             10.32.5.1;
                    hardware ethernet 00:0e:91:51:6a:26;
                    fixed-address 10.32.5.144;
            }
  4. ここで、ISO イメージファイル内の yaboot パッケージの yaboot バイナリファイルが必要になります。このファイルにアクセスするには、root として以下のコマンドを実行します。
    mkdir /publicly_available_directory/yaboot-unpack
    mount -t iso9660 /path_to_image/name_of_image.iso /mount_point -o loop,ro
    cp -pr /mount_point/Packages/yaboot-version.ppc.rpm /publicly_available_directory/yaboot-unpack
    パッケージを抽出します。
    cd /publicly_available_directory/yaboot-unpack
    rpm2cpio yaboot-version.ppc.rpm | cpio -dimv
  5. tftpboot 内に yaboot ディレクトリを作成して、これに yaboot バイナリファイルをコピーします。
    mkdir /var/lib/tftpboot/yaboot
    cp publicly_available_directory/yaboot-unpack/usr/lib/yaboot/yaboot /var/lib/tftpboot/yaboot
  6. yaboot.conf という名前の設定ファイルをこのディレクトリに追加します。サンプルの設定ファイルは以下のようになります。
    init-message = "\nWelcome to the Red Hat Enterprise Linux 6 installer!\n\n"
    timeout=60
    default=rhel6
    image=/rhel6/vmlinuz-RHEL6
            label=linux
            alias=rhel6
            initrd=/rhel6/initrd-RHEL6.img
            append="repo=http://10.32.5.1/mnt/archive/redhat/released/RHEL-6/6.x/Server/ppc64/os/"
            read-only
    インストールソースの指定方法についての詳細は、「追加できる起動オプション」を参照してください。
  7. 抽出した ISO のブートイメージを tftp root ディレクトリにコピーします。
    cp /mount_point/images/ppc/ppc64/vmlinuz /var/lib/tftpboot/yaboot/rhel6/vmlinuz-RHEL6
    cp /mount_point/images/ppc/ppc64/initrd.img /var/lib/tftpboot/yaboot/rhel6/initrd-RHEL6.img
  8. yaboot-unpack ディレクトリを削除し、ISO をアンマウントしてクリーンナップを行います。
    rm -rf /publicly_available_directory/yaboot-unpack
    umount /mount_point
  9. クライアントシステムを起動します。プロンプトが表示されたら、ブートデバイスとしてネットワークデバイスを選択してください。

30.3. tftp サーバーの起動

DHCP サーバー上では、コマンド rpm -q tftp-server を使用して、 tftp-server パッケージがインストールされていることを確認します。
tftp は xinetd ベースのサービスです。次のコマンドで 開始します。
/sbin/chkconfig --level 345 xinetd on
/sbin/chkconfig --level 345 tftp on
これらのコマンドにより、tftpxinetd のサービスはブート時にランレベル 3、4、5 で起動するように設定されます。

30.4. カスタムブートメッセージの追加

オプションとして、/var/lib/tftpboot/linux-install/msgs/boot.msg を修正し、カスタムのブートメッセージを使用することができます。

30.5. インストールの実行

ネットワークからブートするためにネットワークインターフェースカードを設定する方法については、カードによって若干異なりますので NIC の説明書をお読みください。
システムがインストールプログラムをブートした後については、9章Anaconda を使用したインストールを参照してください。

第31章 VNC を経由したインストール

Red Hat Enterprise Linux インストーラー (anaconda) は、操作において 2 つの対話式モードを提供します。オリジナルのモードはテキストベースのインターフェースです。新しいモードは GTK+ を使用するもので X Window 環境で実行されます。本章では、とりわけワークステーションに関連する適切なデバイスや入力デバイスがない環境でグラフィカルインストールモードを使用する方法を説明します。このシナリオの典型例となるのは、通常ラック環境にインストールされ、ディスプレイやキーボードまたはマウスがないデータセンターのシステムです。さらに、これらのシステムの多くには、グラフィカルなディスプレイに接続する機能がありません。ただし、このような環境における企業用のハードウェアでは、物理システムにこの機能が必要になることは稀であるため、このようなハードウェア設定でも問題にはなりません。
こうした環境であっても、グラフィカルインストーラーの使用はインストール方法として引き続き推奨されています。テキストモード環境にはグラフィカルモードにある多くの機能がありません。テキストモードのインターフェースの方がグラフィカルバージョンにない追加の能力または設定機能を提供するものと多くのユーザーが依然として考えていますが、真実はその逆になります。テキストモード環境に投じられた開発作業ははるかに少なく、特定の要素 (例えば、LVM 設定、パーティションレイアウト、パッケージ選択、ブートローダー設定など) はテキストモード環境からは意図的に省略されています。以下がその理由になります。
  • グラフィカルモードのユーザーインターフェースと同様のユーザーインターフェースを作成するために使用できる画面領域が限られている
  • 国際化サポートが困難である
  • 単独の対話式インストールコードパスを維持するようにという意向がある
従って、Anaconda には、インストーラーのグラフィカルモードをローカルで実行しつつ、ネットワークに接続されたシステムに表示される Virtual Network Computing (VNC) モードが含まれます。この VNC モードでインストールすると、システムにディスプレイや入力デバイスがない場合でもインストールのすべてのオプションが提供されます。

31.1. VNC ビューワ

VNC インストールの実行には、使用ワークステーションまたは他のターミナルコンピューター上で VNC ビューワが稼働している必要があります。VNC ビューワをインストールする必要のある場所は以下のとおりです。
  • ユーザーのワークステーション
  • データセンターのクラッシュカート上のラップトップ
VNC は GNU 一般公衆利用許諾契約書に基づいてライセンスされているオープンソフトウエアです。
VNC クライアントはほとんどの Linux ディストリビューションのリポジトリで利用可能です。パッケージマネージャーを使用して、選択したディストリビューション用のクライアントを検索してください。例えば、Red Hat Enterprise Linux では、次のように tigervnc パッケージをインストールします。
# yum install tigervnc
利用可能な VNC ビューワを確認した後は、インストールを開始することができます。

31.2. Anaconda 内の VNC モード

Anaconda は VNC インストールのために 2 つのモードを提供します。選択するモードはご使用の環境内のネットワーク設定によって変わります。

31.2.1. ダイレクトモード

anaconda 内のダイレクトモード VNC はクライアントが anaconda 内で稼働している VNC サーバーへの接続を開始する時に使用されます。Anaconda はこの接続を開始するタイミングを VNC ビューワ内で知らせます。ダイレクトモードは以下の 2 つのコマンドのいずれかでアクティベートできます。
  • vnc をブート引数として指定する。
  • インストールに使用されるキックスタートファイルに vnc コマンドを指定する。
VNC モードをアクティベートする際に、anaconda はインストーラーの第一段階を完了してから、グラフィカルインストーラーを実行するために VNC を開始します。インストーラーは以下の形式でコンソール上にメッセージを表示します。
Running anaconda VERSION, the PRODUCT system installer - please wait...
さらに Anaconda は IP アドレスを通知し、VNC ビューワで使用すべき番号を表示します。インストールを継続するには、この時点で VNC ビューワを開始してターゲットシステムに接続する必要があります。VNC ビューワはグラフィカルモードで anaconda を表示します。
ダイレクトモードにはいくつかの不利な点があります。それらには以下が含まれます。
  • VNC ビューワの接続先の IP アドレスとポートを表示するためにシステムコンソールへの視覚的なアクセスを必要とします。
  • インストーラーの第一段階を完了するためにシステムコンソールへの対話式のアクセスを必要とします。
これらの不利な点のいずれかにより anaconda でダイレクトモード VNC が使用できなくなる場合は、接続モードがご使用の環境に適切と言えるでしょう。

31.2.2. 接続モード

ターゲットシステムが動的 IP アドレスを取得するように設定されている場合には、特定のファイアウォールまたはインスタンスは anaconda 内のダイレクト VNC モードで問題を起こす原因になる可能性があります。さらに、ターゲットシステム上にコンソールがなく、接続先の IP アドレスを通知するメッセージを表示できない場合も、インストールを継続することはできません。
VNC 接続モードは VNC の開始方法を変更します。anaconda が開始してユーザーの接続を待つ代わりに、VNC 接続モードは anaconda がユーザーのビューに自動的に接続できるようにします。この場合、ユーザーはターゲットシステムの IP アドレスを把握しておく必要はありません。
VNC 接続モードをアクティベートするには、vncconnect ブートパラメーターを渡します。
boot: linux vncconnect=HOST
HOST を VNC ビューワの IP アドレスか、または DNS ホスト名に置き換えます。ターゲットシステム上でインストールを開始する前に、VNC ビューワを始動して着信接続を待機させます。
インストールを開始し、VNC ビューワがグラフィカルインストーラーを表示したら、次に進むことができます。

31.3. VNC を使用したインストール

VNC ビューワアプリケーションをインストールしていて anaconda で使用するために VNC モードを選択していれば、インストールを開始することができます。

31.3.1. インストールの例

VNC を使用してインストールを実行するための最も簡単な方法は、ターゲットシステム上のネットワークポートにもう 1 つのコンピューターを直接接続することです。データセンターのクラッシュカート上にあるラップトップが通常この役割を果たします。この方法でインストールを実行する場合は、以下の手順に従うようにしてください。
  1. ラップトップまたは他のワークステーションをクロスオーバーケーブルでターゲットシステムに接続します。通常のパッチケーブルを使用している場合、2 つのシステムを接続するのに小さなハブかスイッチを使用するようにしてください。最近のイーサネットインターフェースのほとんどは、クロスオーバーケーブルが必要かどうかを自動的に検出するようになっています。そのため、通常のパッチケーブルを使用して 2つのシステムを直接接続できる場合があります。
  2. VNC ビューワシステムを設定して、ゲートウェイなしで RFC 1918 アドレスを使用できるようにします。このプライベートネットワーク接続はインストールの目的のみに使用されるものです。VNC ビューワシステムを 192.168.100.1/24 になるように設定します。このアドレスが使用中なら、他の使用できる値を RFC 1918 アドレス欄で選択します。
  3. ターゲットシステムでインストールを開始します。
    1. インストール用 DVD をブートする。
      インストール用 DVD をブートする場合、vnc がブートパラメーターとして渡されていることを確認します。vnc パラメーターを追加するには、ブートプロセスとの対話を可能にするための、ターゲットシステムに接続されたコンソールが必要になります。プロンプトで以下を入力します。
      boot: linux vnc
    2. ネットワーク経由でブートする
      ターゲットシステムが静的 IP アドレスで設定されている場合は、vnc コマンドをキックスタートファイルに追加します。ターゲットシステムが DHCP を使用している場合は、 vncconnect=HOST をターゲットシステム用のブート引数に追加します。HOST は VNC ビューワシステムの IP アドレスまたは DNS ホスト名です。プロンプトで以下を入力します。
      boot: linux vncconnect=HOST
  4. ターゲットシステム上でネットワーク設定を促される際に、VNC ビューワシステムで使用したのと同じネットワーク内で利用可能な RFC 1918 アドレスを割り当てます。例: 192.168.100.2/24

    注記

    この IP アドレスはインストール時にのみ使用できます。最終的なネットワーク設定を構成する場合は、インストーラーの後半のプロセスでそれを行うことができるでしょう。
  5. インストーラーが anaconda を開始したことを示すと、ユーザーは VNC ビューワを使用してシステムに接続するように指示されます。ビューワに接続してから、この製品ドキュメント内のグラフィカルインストールモードの指示に従います。

31.3.2. キックスタートについての考慮事項

ターゲットシステムがネットワーク経由で起動する場合でも、VNC を依然として利用できます。そのシステム用のキックスタートファイルに vnc コマンドを追加するだけです。VNC ビューワを使用すればターゲットシステムに接続でき、インストールの進捗をモニターできます。使用するアドレスはキックスタートファイル経由でシステムに設定されているアドレスです。
ターゲットシステム用に DHCP を使用している場合は、vncconnect の方法を逆に展開する方が効果的な場合があります。キックスタートファイルに vnc ブートパラメーターを追加する代わりに、ターゲットシステム用のブート引数一覧に vncconnect=HOST パラメーターを追加します。HOST には、VNC ビューワシステムの IP アドレスか、または DNS ホスト名を入力します。vncconnect モードの使用法について詳細は、次のセクションをご覧ください。

31.3.3. ファイアウォールについての考慮事項

VNC ビューワシステムがターゲットシステムとは異なるサブネット上のワークステーションである場合にインストールを実行している場合、ネットワークのルーティングに関連する問題に直面するかもしれません。ビューワシステムがターゲットシステムにルートして、ポート 5900 と 5901 が開いている限り VNC は正常に機能します。使用中の環境にファイアウォールがある場合、ポート 5900 と 5901 が ワークステーションとターゲットシステム間で開いていることを確認してください。
vnc ブートパラメーターを渡すことに加えて、これらの状況では vncpassword パラメーターを渡すこともできます。パスワードがネットワーク上でプレーンテキスト形式で送信されている間、ビューワがシステムに接続するまでに追加の手順は提供されません。ビューワが VNC 上でターゲットシステムに接続すると、他の接続は許可されなくなります。これらの制限だけでもインストールの目的に対しては通常は十分と言えます。

重要

vncpassword オプションには一時的なパスワードを使用することに注意してください。このパスワードはどのシステムにも使用するようなパスワードにすることはできません。特に実際の root パスワードは厳禁です。
依然として問題がある場合は、vncconnect パラメーターの使用を考慮してください。このモードの操作では、最初にご使用システムでビューワを開始して着信接続をリッスンするように指示します。ブートプロンプトで vncconnect=HOST を渡すと、インストーラーは指定された HOST (ホスト名または IP アドレスにいずれか) への接続を試行します。

31.4. 参照

第32章 キックスタートを使ったインストール

32.1. キックスタートを使ったインストールとは

多くのシステム管理者は、管理対象のマシンに Red Hat Enterprise Linux をインストールする際に自動インストールを望むことでしょう。このニーズに応えるために Red Hat は キックスタートインストールという方法を開発しました。キックスタートを使用すると、システム管理者は 標準のインストール時に通常尋ねられるすべての質問への回答が含まれた単一ファイルを作成できます。
キックスタートファイルを単一のサーバーシステムに配置し、インストール時に個々のコンピューターから読み込ませることができます。このインストール方法を使用すると、ひとつのキックスタートファイルで複数マシンへのインストールに対応できるためネットワーク管理者やシステム管理者にとっては理想的な方法になります。
キックスタートで Red Hat Enterprise Linux インストールを自動化する手段を提供します。
キックスタートのスクリプトおよびその実行によるログファイルはすべて /tmp ディレクトリーに格納されるため、インストールに失敗した場合のデバッグに役立てることができます。

注記

Anaconda はネットワークインターフェースの設定に NetworkManager を使用するようになります。このため、Red Hat Enterprise Linux の旧バージョンで /tmp/netinfo のネットワーク設定情報を参照していたキックスタートユーザーはifcfg ファイルについては /etc/sysconfig/network-scripts を参照する必要があります。

32.2. キックスタートを使ったインストールの実行方法

キックスタートを使ったインストールは、ローカルの DVD またはローカルのハードドライブを使用するか、NFS、FTP、HTTP、HTTPS などを介することによって実行可能です。
キックスタートを使用するには、次の操作を実行する必要があります。
  1. キックスタートファイルを作成します。
  2. キックスタートファイルで起動用メディアを作成するか、またはネットワーク上でキックスタートファイルを使用できるようにします。
  3. インストールツリーを使用可能にします。
  4. キックスタートインストールを開始します。
本章では、これらの手順について詳しく見ていきます。

32.3. キックスタートファイルを作成する

kickstart ファイルは簡単なテキストファイルであり、それぞれがキーワードで識別できる項目の一覧が含まれています。Kickstart Configurator アプリケーションを使用するか、または最初から各自で書き込んで作成することができます。Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムも、インストール時に選択したオプションをベースにしてサンプルのキックスタートファイルを作成します。この記述は /root/anaconda-ks.cfg ファイルに書き込まれます。これはテキストエディタ、またはワードプロセッサーで編集が可能であり、ASCII テキストとしてファイルを保存することができます。
まず、キックスタートファイルを作成する際には次の点に注意します。
  • 各セクションは決められた順序で指定してください。セクション内の項目については、特に指定がない限り順序は関係ありません。セクションの順序は次のようになります。

    注記

    各セクションを %end で終了して、ログ警告を回避してください。
  • 必須項目以外は省略しても構いません。
  • 必須項目が省略されている場合は、通常のインストールと同様、その関連項目についての回答が求められます。回答を入力すると、インストールが自動的に続行されます (他にも省略されている部分があればその部分まで)。
  • 記号 (#) で始まる行は、コメントとして処理され、無視されます。
  • キックスタートアップグレードの場合は、必須項目は次のとおりです。
    • 言語
    • インストール方法
    • デバイスの指定 (インストールの実行にデバイスが必要な場合)
    • キーボードの設定
    • upgrade キーワード
    • ブートローダーの設定
    アップグレードの場合に他の項目を指定しても無視されます (パッケージの選択も無視されます)。

32.4. キックスタートのオプション

以下のオプションは、キックスタートファイル内に含めることができます。キックスタートファイルの作成にグラフィカルインターフェースを使用したい場合は、キックスタート設定 のアプリケーションを使います。詳細は 33章Kickstart Configurator をご覧ください。

注記

オプションの後に等号記号 (=)が続く場合は、その後に値を指定する必要があります。コマンド例のなかで角カッコ([ ])に囲まれたオプションはそのコマンドのオプションの引数になります。

重要

再起動するとデバイス名が変更する場合がありキックスタートスクリプトでのデバイス名の使い方が複雑になることがあります。キックスタートオプションでデバイスノード名 (sda など) を使用する場合は代わりに /dev/disk を使用することができます。例を示します。
part / --fstype=ext4 --onpart=sda1
上記のコマンドの代わりに、以下のいずれかを使用します。
part / --fstype=ext4 --onpart=/dev/disk/by-path/pci-0000:00:05.0-scsi-0:0:0:0-part1
part / --fstype=ext4 --onpart=/dev/disk/by-id/ata-ST3160815AS_6RA0C882-part1
これにより、sda の代わりに再起動後も一貫性のあるディスク名を参照ができるようになります。特に大規模なストレージ環境で役に立ちます。
auth また authconfig (必須)
システムに認証オプションを設定します。インストール後に実行可能な authconfig コマンドと同様のものです。詳細は authconfig(8) の man ページを参照してください。
パスワードはデフォルトでシャドーパスワードが適用されています。

警告

authconfig コマンドは authconfig パッケージを必要とします。このパッケージは、最小限のパッケージグループを使用すると含まれません。最小限のパッケージグループを使用していて、かつキックスタートファイル内でこのコマンドを使用したい場合には、「パッケージの選択」 にあるように authconfig%packages セクションに追加します。

警告

安全対策上、SSL プロトコルで OpenLDAP を使用する場合はサーバー設定内の SSLv2 および SSLv3 のプロトコルを必ず無効にしてください。POODLE SSL (CVE-2014-3566) 脆弱性の影響を受けないようにするためです。詳細は https://access.redhat.com/solutions/1234843 を参照してください。
  • --enablenis — NIS サポートを有効にします。デフォルトでは、--enablenis はネットワーク上にある任意のドメインを使用します。ドメインは必ず --nisdomain= オプションを使用して手動で指定してください。
  • --nisdomain= — NIS サービスに使う NIS ドメインの名前です。
  • --nisserver= — NIS サービスに使うサーバーです (デフォルトではブロードキャスト)。
  • --useshadow または --enableshadow — シャドーパスワードを使用します。このオプションはデフォルトで有効になっています。
  • --enableldap/etc/nsswitch.conf 内の LDAP 対応を有効にします。これにより、システムはユーザーに関する情報 (UID、ホームディレクトリ、シェルなど) を LDAP ディレクトリから取得できます。このオプションを使うには、nss-pam-ldapd パッケージをインストールする必要があります。また、--ldapserver=--ldapbasedn= を指定したサーバーとベース DN (識別名) の指定も必要です。
  • --enableldapauth — 認証手段として LDAP を使います。これにより LDAP ディレクトリを使って認証やパスワードを変更するための pam_ldap モジュールが有効になります。このオプションを使うには、nss-pam-ldapd パッケージをインストールしておく必要があります。 --ldapserver=--ldapbasedn= を指定したサーバーとベース DN の指定も必要です。使用している環境が TLS (トランスポートレイヤーセキュリティ) を使用しない場合は、--disableldaptls スイッチを使用して、結果として生じる設定ファイルが機能するようにしてください。
  • --ldapserver=--enableldap または --enableldapauth のいずれかを指定した場合、利用する LDAP サーバーの名前を指定するのにこのオプションを使用します。このオプションは、/etc/ldap.conf ファイル内で設定します。
  • --ldapbasedn=--enableldap または--enableldapauth のいずれかを指定した場合、ユーザー情報が格納された LDAP ディレクトリツリーの DN を指定するためにこのオプションを使用します。このオプションは /etc/ldap.conf ファイルで設定します。
  • --enableldaptls — TLS (Transport Layer Security) ルックアップを使用します。このオプションによって、LDAP は暗号化したユーザー名とパスワードを認証前に LDAP サーバーに送信できます。
  • --disableldaptls — 認証に LDAP を使用する環境では TLS ルックアップは使用しないでください。
  • --enablekrb5 — Kerberos 5 を使ってユーザーを認証します。 Kerberos 自体にはホームディレクトリ、UID、またはシェルという概念はありません。したがって、Kerberos を有効にする場合は、LDAP、NIS、または Hesiod なども有効に設定するか、または/usr/sbin/useradd コマンドを使用して、このワークステーションにユーザーのアカウントを認識させる必要があります。このオプションを使う場合は、pam_krb5 パッケージをインストールしておく必要があります。
  • --krb5realm= — ワークステーションの所属先である kerberos 5 の範囲です。
  • --krb5kdc= — 範囲の要求を処理する KDC です (複数可)。範囲内に複数の KDC がある場合には名前をコンマで区切って指定します。
  • --krb5adminserver= — 範囲内にある KDC で kadmind を実行している KDEC です。このサーバーでパスワードの変更やその他の管理関連の要求を処理します。複数の KDC がある場合、このサーバーはマスター KDC 上で実行しなければなりません。
  • --enablehesiod — ユーザーのホームディレクトリ、UID、シェルなどの検索に対応する Hesiod サポートを有効にします。ネットワークでの Hesiod の設定と使い方に関しての詳細はglibc パッケージに含まれている /usr/share/doc/glibc-2.x.x/README.hesiod をご覧ください。Hesiod は DNS の拡張機能であり、DNS レコードを使用してユーザーやグループ、および各種項目に関する情報を保存します。
  • --hesiodlhs--hesiodrhs/etc/hesiod.conf に設定される Hesiod LHS (左側) の値と RHS (右側) の値です。DNS で名前を検索する際 Hesiod ライブラリで使用される値です。LDAP でベース DN が使用されるのと同じです。
    例えば、ユーザー名 jim のユーザー情報を調べる場合、Hesiod ライブラリは jim.passwd<LHS><RHS> を探します。これで、passwd ファイルにあるそのユーザーのエントリーと同一の文字列、jim:*:501:501:Jungle Jim:/home/jim:/bin/bash を含む TXT レコードに解決されます。グループを検索する場合は、代わりに Hesiod ライブラリは jim.group<LHS><RHS> を探します。
    数字でユーザーとグループを検索するには、jim.passwd の CNAME 501.uidjim.group の CNAME 501.gid にします。検索の際、ライブラリではピリオド (.) が LHS 値と RHS 値の前に置かれません。このため、LHS 値と RHS 値の前にピリオドが必要な場合は、--hesiodlhs--hesiodrhs に設定した値にピリオドを含める必要があります。
  • --enablesmbauth — SMB サーバー (通常は Samba または Windows サーバー) に対するユーザー認証を有効にします。SMB 認証サポートではホームディレクトリ、UID、シェルなどは認識しません。SMB を有効にする場合は、LDAP、NIS、Hesiod のいずれかを有効にするか、/usr/sbin/useradd コマンドを使ってワークステーションにユーザーのアカウントを認識させる必要があります。
  • --smbservers= — SMB 認証に使用するサーバー名です。複数のサーバーを指定する場合はサーバー名をコンマ (,) で区切ります。
  • --smbworkgroup= — 複数の SMB サーバーのワークグループ名です。
  • --enablecachenscd サービスを有効にします。nscd サービスは、ユーザーやグループの情報、その他の様々な種類の情報をキャッシュします。NIS、LDAP、Hesiod のいずれかを使用してネットワークでユーザーとグループに関する情報を配信するよう選択した場合に、キャッシングは特に便利です。
  • --passalgo= — SHA-256 ハッシュアルゴリズムを設定する場合はsha256 、SHA-512 ハッシュアルゴリズムを設定する場合は sha512 を指定します。
autopart (オプション)
root (/) パーティション (1 GB 以上)、swap パーティション、アーキテクチャーに適した boot パーティションなどのパーティションを自動的に作成します。

注記

同じキックスタートファイル内で autopart オプションを part/partitionraidlogvolvolgroup などのオプションと併用することはできません。
  • --encrypted — サポート付きのデバイスはすべてデフォルトで暗号化するかどうかを指定します。パーティション設定の初期画面にある 暗号化 のチェックボックスに相当します。
  • --cipher=anaconda のデフォルトの aes-xts-plain64 では不十分な場合に暗号化の種類を指定します。このオプションは --encrypted オプションと併用する必要があります。このオプションだけ使用しても暗号化は行なわれません。使用できる暗号タイプについては 『Red Hat Enterprise Linux セキュリティガイド (Red Hat Enterprise Linux Security Guide)』 に記載されていますが、Red Hat では aes-xts-plain64 または aes-cbc-essiv:sha256 のいずれかの使用を強く推奨しています。
  • --passphrase= — 暗号化したデバイスすべてに使用できるシステム全体のデフォルトのパスフレーズを指定します。
  • --escrowcert=URL_of_X.509_certificate — 暗号化した全ボリュームのデータ暗号化キーを /root 内にファイルとして格納し、URL_of_X.509_certificate で指定される URL の X.509 証明書を使用して暗号化します。キーはそれぞれ暗号化されたボリュームごとに別々のファイルとして格納されます。このオプションは --encrypted を指定している場合にしか役立ちません。
  • --backuppassphrase= — パスフレーズを暗号化したボリュームごとに生成して追加します。/root 内にパスフレーズごと別々のファイルに格納し、--escrowcert で指定した X.509 証明書を使用して暗号化します。このオプションは --escrowcert を指定している場合にしか役に立ちません。
autostep (オプション)
次の画面に自動的に進む点以外は interactive と同じです。デバッグの際によく使用されるオプションです。パッケージのインストールを妨げる場合があるのでシステム導入の際には使用しないでください。
  • --autoscreenshot — インストール中のすべての手順をスクリーンショットに取り、インストールの完了後にそのイメージを /root/anaconda-screenshots にコピーします。文書化を行う場合に非常に役に立ちます。
bootloader (必須)
ブートローダーのインストール方法を指定します。このオプションはインストールとアップグレード時の両方に必要となります。

重要

キックスタートインストールにテキストモードを選択する場合はパーティション作成、ブートローダー、およびパッケージ選択オプションなどの設定を行っているか必ず確認してください。これらの手順はテキストモードでは自動化されるため、anaconda では不足した情報の入力を求めるプロンプトを表示させることができません。これらの選択肢を指定してしないと anaconda によりインストールプロセスが停止されます。

重要

各マシンでブートローダーのパスワードを設定することが強く推奨されます。ブートローダーが保護されていないと、攻撃者はシステムの起動オプションを修正してシステムにアクセスできるようになります。ブートローダーのパスワードおよびパスワードのセキュリティ全般に関する情報は、『Red Hat Enterprise Linux セキュリティガイド』 の 『ワークステーションのセキュリティ』 の章を参照してください。
  • --append= — カーネルパラメーターを指定します。複数のパラメーターを指定する場合はパラメーターを空白で区切ります。以下に例を示します。
    bootloader --location=mbr --append="hdd=ide-scsi ide=nodma"
  • --driveorder — BIOS の起動順序で一番目になるドライブを指定します。以下に例を示します。
    bootloader --driveorder=sda,hda
  • --disabled - これは --location=none のより強力なバージョンになります。--location=none は単にブートローダーのインストールを無効にしますが、--disabled だとブートローダーのインストールのほかに、ブートローダーパッケージのインストールを無効にするので、スペースが節約できます。
  • --location= — ブートレコードを書き込む場所を指定します。有効な値は、mbr (デフォルト)、 partition (カーネルを格納しているパーティションの 1 番目のセクションにブートローダーをインストールする — UEFI に必要)、none (ブートローダーをインストールしない) になります。

    重要

    UEFI ファームウェアを搭載した 64 ビットの AMD および Intel のシステムの場合、ブートローダーは GUID パーティションテーブル (GPT) のラベルが付いたディスクの EFI システムパーティションにインストールする必要があります。マスターブートレコード (MBR) のラベルが付いたディスクを使用する場合には clearpartzerombrのコマンドを使ってディスクのラベルを付け直す必要があります。ディスクのラベルを付け直すと、そのディスク上にある全データにアクセスできなくなるため、新しいパーティションレイアウトを作成しなければならなくなります。
  • --password= — GRUB を使用している場合、このオプションで指定された人に対して GRUB ブートローダーパスワードを設定します。これは、任意のカーネルオプションが渡される GRUB シェルへのアクセスを制限するために使用する必要があります。
  • --iscrypted — GRUB を使用している場合は、パスワードが暗号化されているなら、これを含めるべきです。暗号化の方法については、パスワードに基づいて自動的に検出されます。
    暗号化されたパスワードを作成するには、以下のコマンドを使用します。
    python -c 'import crypt; print(crypt.crypt("My Password"))'
    これでパスワードの sha512 暗号が生成されます。
  • --upgrade — 古いエントリーを保存しながら、既存のブートローダー設定をアップグレードします。このオプションはアップグレードでのみ使用できます。
clearpart (オプション)
新しいパーティションを作成する前に、システムからパーティションを削除します。デフォルトでは、パーティションは削除しません。

注記

clearpart コマンドが使用されている場合、--onpart コマンドは論理パーティション上で使用できません。
  • --all — システムのすべてのパーティションが消去されます。

    警告

    このオプションを使用すると接続しているネットワークストレージなどインストーラーでアクセスできるディスクはすべて消去されます。使用する場合は注意してください。
    clearpart--drives= オプションを使って消去したいドライブのみを指定する、ネットワークストレージは後で接続する (キックスタートファイルの %post セクションを利用するなど)、ネットワークストレージのアクセスに使用されるカーネルモジュールをブラックリストに記載するなどの手段を取ると保持したいストレージの消去を防ぐことができます。

    重要

    clearpart では既存の BIOS RAID 設定は削除できません。これを実行するには、%pre スクリプトに wipefs -a コマンドを追加する必要があります。ただし、これを実行すると RAID からすべてのメタデータが削除されることに留意してください。
  • --drives= — パーティションを消去するドライブを指定します。例えば、以下のコマンドでは、プライマリ IDE コントローラーの最初の 2 つのドライブ上のすべてのパーティションを消去します。
    clearpart --drives=hda,hdb --all
    マルチパスのデバイスを消去する場合は、disk/by-id/scsi-WWID の形式を使用します。WWID はデバイスの world-wide identifier になります。WWID が 58095BEC5510947BE8C0360F604351918 のディスクを消去する場合は次のようにします。
    clearpart --drives=disk/by-id/scsi-58095BEC5510947BE8C0360F604351918
    マルチパスのデバイスを消去する場合はこの形式が適しています。ただし、エラーが発生する場合、そのマルチパスデバイスが 論理ボリューム管理 (LVM) を使用していないなら、disk/by-id/dm-uuid-mpath-WWID の形式を使って消去することもできます。WWID はデバイスの world-wide identifier です。WWID が 2416CD96995134CA5D787F00A5AA11017 のディスクを消去する場合は次のようにします。
    clearpart --drives=disk/by-id/dm-uuid-mpath-2416CD96995134CA5D787F00A5AA11017

    警告

    マルチパスデバイスの指定には、mpatha のようなデバイス名を使わないでください。mpatha などのデバイス名は特定のディスクに固有のものではありません。インストール時に /dev/mpatha という名前が付けられたディスクは、対象のディスクではない場合があります。このため、clearpart コマンドが誤ったディスクを対象とする可能性があります。
  • --linux — すべての Linux パーティションを消去します。
  • --none (デフォルト) — いずれのパーティションも削除しません。
  • --cdl — 検出された LDL (Linux Disk Layout) ディスクをすべて CDL (Compatible Disk Layout) に再フォーマットします。IBM System z でのみ利用可能です。

注記

clearpart --all コマンドをキックスタートファイル内で使用してインストール中に既存する全パーティションを削除しようとすると、Anaconda によりインストールが一時中断され削除の確認が求められます。まったく介入せずに自動的にインストールを行う必要がある場合は zerombr コマンドをキックスタートファイルに追加します。

重要

--initlabel オプションは、廃止されました。無効なパーティションテーブルでディスクを初期化し、そのコンテンツを消去するには、zerombr コマンドを使用してください。
cmdline (オプション)
完全に非対話式のコマンドラインモードでインストールを実行します。対話のプロンプトがあるとインストールは停止します。このモードは、z/VM 下で 3270 ターミナルを持つ IBM System z systems および LPAR 上のオペレーティングシステムメッセージアプレットで便利です。RUNKS=1 および ks= と併用する使用法が推奨されます。「キックスタートを使ったインストールのパラメーター」を参照してください。
device (オプション)
ほとんどの PCI システムでは、インストールプログラムはイーサネットカードと SCSI カードを適切に自動検出します。ただし、旧式のシステムと一部の PCI では、キックスタートが適切なデバイスを見つけるのにヒントが必要になります。device コマンドは、インストールプログラムに対して追加のモジュールをインストールするように指示するもので、以下の形式になります。
device <moduleName> --opts=<options>
  • <moduleName> — インストールすべきカーネルモジュールの名前に入れ換えます。
  • --opts= — カーネルモジュールを渡すためのオプション。以下が例となります。
    --opts="aic152x=0x340 io=11"
driverdisk (オプション)
ドライバーディスクは、キックスタートインストール時に使用することができます。ドライバーディスクのコンテンツは、システムのハードドライブ上のパーティションの root ディレクトリにコピーする必要があります。その後に driverdisk コマンドを使って、インストールプログラムに対してドライバーディスクを探す場所を指示する必要があります。
driverdisk <partition> --source=<url> --biospart=<biospart> [--type=<fstype>]
ドライバーディスクにはネットワーク上の場所を指定することもできます。
driverdisk --source=ftp://path/to/dd.img
driverdisk --source=http://path/to/dd.img
driverdisk --source=nfs:host:/path/to/img
  • <partition> — ドライバーディスクが含まれるパーティションです。
  • <url> — ドライバーディスク用の URL です。NFS の場所は、nfs:host:/path/to/img の形式で指定されます。
  • <biospart> — ドライバーディスクが含まれる BIOS パーティションです (例えば、 82p2)。
  • --type= — ファイルシステムタイプです (例、vfat または ext2)。
fcoe (オプション)
Enhanced Disk Drive Services (EDD) で検出されたデバイス以外で、自動的にアクティベートする FCoE デバイスを指定します。
  • --nic= (必須) — アクティベートするデバイス名です。
  • --dcb=データセンターのブリッジング (DCB) 設定を確立します。
  • --autovlan — VLAN を自動的に検出します。
firewall (オプション)
このオプションは、インストールプログラムの ファイアウォールの設定 画面に相当します。
firewall --enabled|--disabled [--trust=] <device> <incoming> [--port=]

警告

firewall コマンドは system-config-firewall-base パッケージを必要とします。このパッケージは、最小限のパッケージグループを使用すると含まれません。最小限のパッケージグループを使用していて、かつキックスタートファイル内でこのコマンドを使用したい場合には、「パッケージの選択」 にあるように system-config-firewall-base%packages セクションに追加します。
  • --enabled または --enable — DNS 応答や DHCP 要求などの アウトバウンド要求に応答のない受信接続を拒否します。このマシンで実行中のサービスにアクセスが必要な場合は、特定サービスがファイアウォールを通過できるよう選択できます。
  • --disabled または --disable — いずれの iptable ルールも設定しません。
  • --trust= — この一覧にデバイス (例えば eth0 など) を記述すると、そのデバイスからのすべてのトラフィックはファイアウォールを通過することができます。複数のデバイスを記述するには、--trust eth0 --trust eth1 のように指定します。--trust eth0, eth1 のようにカンマ区切りは使用しないでください。
  • <incoming> — 指定したサービスがファイアウオールを通過できるように以下 (1 つまたは複数) に置き換えます。
    • --ssh
    • --telnet
    • --smtp
    • --http
    • --ftp
  • --port= — ファイアウォールの通過を許可するポートを、port:protocol の形式で指定できます。たとえば、IMAP アクセスがファイアウォールを通過できるようにするには、imap:tcp と指定します。ポートを数値で直接指定することもできます。たとえば、ポート 1234 上で UDP パケットを許可するには、1234:udp を指定します。複数のポートを指定するには、それらをカンマで区切ります。
firstboot (オプション)
システムの初回ブート時に firstboot を開始するかどうか決定します。これを有効にするには、firstboot パッケージをインストールする必要があります。指定されない場合は、このオプションはデフォルトで無効となります。
  • --enable または --enabled設定エージェント はシステムの初回ブート時に開始します。
  • --disable または --disabled設定エージェント はシステムの初回ブート時に開始しません。
  • --reconfig — システムが起動する時に、設定エージェント の開始を再設定モードで有効にします。この再設定モードでは言語、マウス、キーボード、root パスワード、セキュリティレベル、タイムゾーン、およびネットワーク設定のオプションをデフォルト設定に追加して選択することができます。
graphical (オプション)
グラフィカルモードでキックスタートインストールを実行します。これがデフォルトです。
group (オプション)
システムに新しいユーザーグループを作成します。そのグループ名または GID がすでに存在している場合、このコマンドは失敗します。また、新たに作成したユーザーに新しいグループを作成する場合は user コマンドが使用できます。
group --name=name [--gid=gid]
  • --name= - グループ名を与えます。
  • --gid= - グループの GID です。指定しないとシステム GID 以外で次に使用可能な GID がデフォルト設定されます。
halt (オプション)
インストールが正常に完了した後にシステムを停止します。これは手動インストールと似ています。手動インストールでは、anaconda がメッセージを表示してユーザーが再起動のためにキーを押すまで待機します。キックスタートインストール中に完了方法が指定されない場合は、デフォルトでこのオプションが使用されます。
halt オプションは shutdown -h コマンドと等しいものです。
他の完了方法については、poweroffrebootshutdown のキックスタートオプションを参照してください。
ignoredisk (オプション)
インストーラーが指定ディスクを無視するようになります。これは、自動パーティションを使用して、一部のパーティションが無視されるようにしたい場合に役に立ちます。例えば、ignoredisk を使わずに SAN クラスター上で導入しようとすると、インストーラーは、パーティションテーブルを返さない SAN へのパッシブパスを検知するため、キックスタートは失敗します。
構文:
ignoredisk --drives=drive1,drive2,...
driveN には、sdasdbhda などのいずれかを入力します。
論理ボリューム管理 (LVM) を使用しないマルチパスのデバイスを無視する場合は、disk/by-id/dm-uuid-mpath-WWID の形式を使用します。WWID にはデバイスの world-wide identifier を入力します。たとえば、WWID が 2416CD96995134CA5D787F00A5AA11017 のディスクを無視するには、以下のコマンドを使用します。
ignoredisk --drives=disk/by-id/dm-uuid-mpath-2416CD96995134CA5D787F00A5AA11017
LVM を使用するマルチパスデバイスは、anaconda がキックスタートファイルの解析を完了するまでアセンブルされません。このため、これらのデバイスは、dm-uuid-mpath の形式では指定することができません。その代わりに、disk/by-id/scsi-WWID の形式を使用して、LVM を使用するマルチパスデバイスを無視することができます。ここで、WWID は、デバイスの world-wide identifier です。例えば、WWID が 58095BEC5510947BE8C0360F604351918 のディスクを無視するには、以下のコマンドを使用します。
ignoredisk --drives=disk/by-id/scsi-58095BEC5510947BE8C0360F604351918

警告

マルチパスデバイスの指定には、mpatha のようなデバイス名を使わないでください。mpatha などのデバイス名は特定のディスクに固有のものではありません。インストール時に /dev/mpatha という名前が付けられたディスクは、対象のディスクではない場合があります。このため、clearpart コマンドが誤ったディスクを対象とする可能性があります。
  • --only-use — 使用するインストーラー用のディスクの一覧を指定します。他のディスクはすべて無視されます。例えば、インストール時に sda を使用するには、その他のディスクをすべて無視します。
    ignoredisk --only-use=sda
    LVM を使用しないマルチパスのデバイスを指定する場合は、以下のコマンドを実行します。
    ignoredisk --only-use=disk/by-id/dm-uuid-mpath-2416CD96995134CA5D787F00A5AA11017
    LVM を使用するマルチパスのデバイスを指定する場合は、以下のコマンドを実行します。
    ignoredisk --only-use=disk/by-id/scsi-58095BEC5510947BE8C0360F604351918
install (オプション)
既存のシステムをアップグレードするのではなく、システムの新規インストールを行うようにシステムに指示します。これはデフォルトのモードです。インストールでは、cdromharddrivenfsurl (FTP、HTTP、HTTPS のいずれかのインストール用) の中からインストールタイプを指定する必要があります。install コマンドとインストール方法のコマンドは、別個の行で指定する必要があります。
  • cdrom — システムの 1 番目の光学ドライブからインストールします。
  • harddrive — ローカルドライブ上の vfat か ext2 のいずれかのファイルシステムである Red Hat インストールツリーからインストールします。
    • --biospart=
      (82 などから) インストールする BIOS パーティション
    • --partition=
      (sdb2 などから) インストールするパーティション
    • --dir=
      インストールツリーの variant ディレクトリを含むディレクトリ
    以下に例を示します。
    harddrive --partition=hdb2 --dir=/tmp/install-tree
  • nfs — 指定した NFS サーバーからインストールします。
    • --server=
      インストール元とするサーバー (ホスト名または IP)
    • --dir=
      インストールツリーの variant ディレクトリを含むディレクトリ
    • --opts=
      NFS エクスポートのマウント用に使用するマウントオプション (オプション)
    以下に例を示します。
    nfs --server=nfsserver.example.com --dir=/tmp/install-tree
  • url — FTP、HTTP、HTTPS のいずれかを介して、リモートのサーバーにあるインストールツリーからインストールを行います。
    以下に例を示します。
    url --url http://<server>/<dir>
    または
    url --url ftp://<username>:<password>@<server>/<dir>
interactive (オプション)
対話型インストールを実行しますが、デフォルトを指定するキックスタートファイルの情報を使用します。インストール時に、anaconda はすべての段階でプロンプトを出します。次に をクリックしてキックスタートファイルの値を確定するか、値を変更して 次に をクリックして続行します。autostep コマンドも参照してください。
iscsi (オプション)
iscsi --ipaddr=<ipaddr> [options]
インストール時に接続される追加の iSCSI ストレージを指定します。iscsi パラメーターを使用する場合は、キックスタートファイルの 始めで iscsiname パラメーターを使用して iSCSI ノードに名前を割り当てる必要もあります。
可能な場合は、iscsi パラメーターの使用よりも、システム BIOS 内で、またはファームウェア (Intel システムでは iBFT) 内で iSCSI ストレージを設定することを推奨します。Anaconda は、BIOS 内または ファームウェア内のディスクを自動検出して使用しますので、キックスタートファイル内で特別な設定をする必要はありません。
iscsi パラメーターを使用しなければならない場合は、インストールの開始時にネットワークがアクティベートされていることを確認してください。さらに、キックスタートファイル内で clearpartignoredisk などのパラメーターで iSCSI ディスクを参照する前に iscsi パラメーターが表示されることを確認してください。
  • --port= (mandatory) — ポート番号 (通常は --port=3260)
  • --user= — ターゲットで認証するために必要なユーザー名です
  • --password= — ターゲット用に指定されたユーザー名に該当するパスワードです
  • --reverse-user= — 逆 CHAP 認証を使用するターゲットからのイニシエーターで認証するために必要なユーザー名です。
  • --reverse-password= — イニシエーター用に指定されたユーザー名に該当するパスワードです。
iscsiname (オプション)
名前を iscsi パラメーターで指定された iSCSI ノードに割り当てます。キックスタートファイルで iscsi パラメーターを使用する場合は、キックスタートファイルの 始めで iscsiname を指定する必要があります。
keyboard (必須)
システム用のデフォルトのキーボードタイプを設定します。利用可能なキーボードのタイプは以下のとおりです。
  • be-latin1 — ベルギー語
  • bg_bds-utf8 — ブルガリア語
  • bg_pho-utf8 — ブルガリア語 (Phonetic)
  • br-abnt2 — ポルトガル語 (ブラジル、ABNT2)
  • cf — カナダフランス語
  • croat — クロアチア語
  • cz-us-qwertz — チェコ語
  • cz-lat2 — チェコ語 (qwerty)
  • de — ドイツ語
  • de-latin1 — ドイツ語 (latin1)
  • de-latin1-nodeadkeys — ドイツ語 (latin1、デッドキーなし)
  • dvorak — ドボラック (Dvorak)
  • dk — デンマーク語
  • dk-latin1 — デンマーク語 (latin1)
  • es — スペイン語
  • et — エストニア語
  • fi — フィンランド語
  • fi-latin1 — フィンランド語 (latin1)
  • fr — フランス語
  • fr-latin9 — フランス語 (latin9)
  • fr-latin1 — フランス語 (latin1)
  • fr-pc — フランス語 (pc)
  • fr_CH — スイスフランス語
  • fr_CH-latin1 — スイスフランス語 (latin1)
  • gr — ギリシャ語
  • hu — ハンガリー語
  • hu101 — ハンガリー語 (101 キー)
  • is-latin1 — アイスランド語
  • it — イタリア語
  • it-ibm — イタリア語 (IBM)
  • it2 — イタリア語 (it2)
  • jp106 — 日本語
  • ko — 韓国語
  • la-latin1 — ラテンアメリカ語
  • mk-utf — マケドニア語
  • nl — オランダ語
  • no — ノルウェー語
  • pl2 — ポーランド語
  • pt-latin1 — ポルトガル語
  • ro — ルーマニア語
  • ru — ロシア語
  • sr-cy — セルビア語
  • sr-latin — セルビア語 (latin)
  • sv-latin1 — スウェーデン語
  • sg — スイスドイツ語
  • sg-latin1 — スイスドイツ語 (latin1)
  • sk-qwerty — スロバキア語 (qwerty)
  • slovene — スロベニア語
  • trq — トルコ語
  • uk — 英国
  • ua-utf — ウクライナ語
  • us-acentos — U.S. インターナショナル
  • us — U.S. 英語
32 ビットシステムのファイル /usr/lib/python2.6/site-packages/system_config_keyboard/keyboard_models.py または 64 ビットシステムの /usr/lib64/python2.6/site-packages/system_config_keyboard/keyboard_models.py には、この一覧も含まれており、system-config-keyboard パッケージの一部です。
lang (必須)
インストール時に使用する言語とインストールしたシステムで使用するデフォルト言語を設定します。例えば、英語に設定するには、キックスタートファイルは以下の行が含まれます。
lang en_US
ファイル /usr/share/system-config-language/locale-list は 各行の最初のコラムに有効な言語のコードのリストを指定し、これは system-config-language パッケージの一部になります。
テキストモードのインストールでは、特定の言語には対応していません (中国語、日本語、韓国語、インド系言語など)。lang コマンドでこれらの言語を指定しても、インストールプロセスは英語で続行されます。ただし、インストール後のシステムでは選択した言語がデフォルトの言語として使用されます。
langsupport (廃止)
langsupport キーワードは廃止が決定されており、これを使用すると画面上にエラーメッセージが表示され、インストールが停止する原因になります。langsupport キーボードの使用の代わりに 現在は、キックスタートファイル内の %packages セクションで、サポート対象とする言語のサポートパッケージグループの一覧を作成する必要があります。例えば、フランス語のサポートを追加する場合は、以下を %packages に追加する必要があります。
@french-support
logging (オプション)
このコマンドはインストール時の anaconda のロギングエラーを制御します。これはインストール済みのシステムには影響がありません。
logging [--host=<host>] [--port=<port>] [--level=debug|info|error|critical]
  • --host= — ロギング情報を該当するリモートホストに送信します。このホストはリモートロギングを受理するように設定された syslogd プロセスを実行中である必要があります。
  • --port= — リモートの syslogd プロセスがデフォルト以外のポートを使用する場合、このオプションで指定できます。
  • --level= — debug、info、warning、error、または critical の内の1つです。
    tty3 で表示されるメッセージの最低レベルを指定します。すべてのメッセージはこのレベルに関係なく、適切にログファイルに送信されます。
logvol (オプション)
次の構文を使用して、論理ボリューム管理 (LVM) の論理ボリュームを作成します。
logvol <mntpoint> --vgname=<name> --size=<size> --name=<name> [options]

重要

キックスタートを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールする際には、ダッシュ記号 ("-") を論理ボリューム名またはボリュームグループ名に使用しないでください。これを使用するとインストールは正常に完了しますが、ダッシュ記号は新たに作成されたボリュームやボリュームグループ名から消去されてしまいます。例えば、volgrp-01 というボリュームグループを作成すると、この名前は volgrp01 に変更されます。
この制限が適用されるのは、新規インストールのみです。既存のインストールをアップグレードまたは再インストールする際は、下記の --noformat オプションを使うとボリュームまたはボリュームグループ名で使われるダッシュ記号は維持されます。
  • <mntpoint> はパーティションをマウントする場所です。次のいずれかの形式で入力してください。
    • /<path>
      例: //usr/home
    • swap
      swap 領域として使用されます。
      swap パーティションのサイズを自動的に判別するには、--recommended オプションを使用します。
      swap --recommended
      有効なサイズが割り当てられますが、システムに対して正確に調整されたサイズではありません。
      swap パーティションのサイズを自動的に判別するとともに、システムの休止状態に必要な追加領域を配分するには、--hibernation オプションを使用します。
      swap --hibernation
      割り当てられるサイズは、--recommended によって割り当てられるスワップ領域に、ご使用のシステムの RAM 容量を加算したサイズに相当します。
      このコマンドで割り当てる swap サイズについては、 「パーティション設定に関する推奨」 (x86、AMD64、Intel 64 のアーキテクチャー) または 「パーティション設定に関する推奨」 (IBM Power Systems のサーバー) を参照してください。

      重要

      スワップ領域の推奨値が Red Hat Enterprise Linux 6.3 で更新されました。以前は、RAM の大きいシステムには大きなスワップ領域が割り当てられていました。このため、プロセスが正常に動作していない場合でも、Out-of-Memory Killer (oom_kill) による重大なメモリー不足への対応が遅れていました。
      したがって、旧バージョンの Red Hat Enterprise Linux 6 を使用している場合、RAM のサイズが大きなシステムであっても swap --recommended によって、推奨パーティション作成スキーマで説明されているサイズより大きな swap 領域が生成されることになります。これにより休止状態に備えて余分な領域をとっておく必要性を無効にしてしまう可能性があります。
      しかし、この更新されたスワップ領域の値は旧バージョンの Red Hat Enterprise Linux 6 に対しては推奨値とされ、 swap --size= オプションを使って手作業で設定することが可能です。
オプションは次の通りです。
  • --noformat — 既存の論理ボリュームを使用してフォーマットしません。
  • --useexisting — 既存の論理ボリュームを使用して再フォーマットします。
  • --fstype= — 論理ボリュームのファイルシステムタイプを指定します。 有効な値は、xfsext2ext3ext4swapvfathfsefi になります。
  • --fsoptions= — ファイルシステムをマウントする際に使用する自由形式の文字列を指定します。この文字列はインストールされるシステムの /etc/fstab ファイルにコピーされますので引用符で囲む必要があります。
  • --fsprofile — このパーティション上にファイルシステムを作成するプログラムに渡される 使用方法のタイプ を指定します。使用方法のタイプは、ファイルシステムの作成時に使用される様々なチューニングパラメーターを定義します。このオプションが機能するには、ファイルシステムは使用方法のタイプの概念に対応し、有効なタイプを一覧表示する設定ファイルがなければなりません。ext2、ext3、ext4 の場合は、この設定ファイルは /etc/mke2fs.conf です。
  • --grow= — (ある場合) 最大利用可能サイズまで論理ボリュームを拡張するか、または指定限度サイズまで拡張するように指示します。
  • --maxsize= — 論理ボリュームを拡張するように設定する場合、最大サイズをメガバイト単位で入力します。500 などの整数値を指定します (単位は付けないでください) 。
  • --recommended= — 論理ボリュームのサイズを自動的に決定します。
  • --percent= — 静的にサイズ指定した論理ボリュームを考慮に入れた後のボリュームグループにある空き領域を表すパーセンテージとして、論理ボリュームを拡張するサイズを指定します。このオプションは logvol--size--grow オプションと併用する必要があります。
  • --encrypted--passphrase オプションで提供されたパスフレーズを使用して、この論理ボリュームが暗号化されるよう指定します。パスフレーズを指定しない場合は、anaconda はデフォルト値、autopart --passphrase コマンドで設定したシステム全体で有効なパスフレーズを使用するか、またはデフォルト値が設定されていない場合はインストールを停止してパスフレーズを入力するようプロンプトを出します。
  • --cipher=anaconda のデフォルトの aes-xts-plain64 では不十分な場合に暗号化の種類を指定します。このオプションは --encrypted オプションと併用する必要があります。このオプションだけ使用しても暗号化は行なわれません。使用できる暗号タイプについては 『Red Hat Enterprise Linux セキュリティガイド (Red Hat Enterprise Linux Security Guide)』 に記載されていますが、Red Hat では aes-xts-plain64 または aes-cbc-essiv:sha256 のいずれかの使用を強く推奨しています。
  • --passphrase= — この論理ボリュームを暗号化する際に使用するパスフレーズを指定します。このオプションは、--encrypted オプションと併用する必要があります。単独では機能しません。
  • --escrowcert=URL_of_X.509_certificate — 暗号化した全ボリュームのデータ暗号化キーを /root 内にファイルとして格納し、URL_of_X.509_certificate で指定される URL の X.509 証明書を使用して暗号化します。キーはそれぞれ暗号化されたボリュームごとに別々のファイルとして格納されます。このオプションは --encrypted を指定している場合にしか役立ちません。
  • --backuppassphrase= — パスフレーズを暗号化したボリュームごとに生成して追加します。/root 内にパスフレーズごと別々のファイルに格納し、--escrowcert で指定した X.509 証明書を使用して暗号化します。このオプションは --escrowcert を指定している場合にしか役に立ちません。
まず最初にパーティションを作成します。次に論理ボリュームグループを作成してから、論理ボリュームを作成します。例を示します。
part pv.01 --size 3000
volgroup myvg pv.01
logvol / --vgname=myvg --size=2000 --name=rootvol
まず最初にパーティションを作成します。次に論理ボリュームグループを作成してから、ボリュームグループに残っている領域の 90 % を占める論理ボリュームを作成します。例を示します。
part pv.01 --size 1 --grow
volgroup myvg pv.01
logvol / --vgname=myvg --size=1 --name=rootvol --grow --percent=90
mediacheck (オプション)
これらが指定されている場合、anaconda がインストールメディアのメディアチェックを行うように強制します。このコマンドは立ち会い (対話) を必要とするインストールを要求します。そのため、デフォルトでは無効になっています。
monitor (オプション)
モニターコマンドがない場合、anaconda は X を使用してモニター設定を自動検出します。モニターを手動で設定をする前にこれを試してください。
monitor --monitor=<monitorname>|--hsync|vsync=<frequency> [--noprobe]
  • --hsync= — モニターの水平同期周波数を指定します。
  • --monitor= — 指定されたモニターを使用します。 モニター名は、hwdata パッケージの /usr/share/hwdata/MonitorsDB 内のモニターの一覧のものである必要があります。モニターの一覧はキックスタート設定の X 設定画面上でも見ることができます。--hsync または --vsync が指定されている場合は、--monitor= は無視されます。モニター情報が提供されない場合、インストールプログラムが自動的にそれを検出する試みをします。
  • --noprobe= — モニターの検出をしない。
  • --vsync= — モニターの垂直同期周波数を指定します。
mouse (廃止)
mouth キーワードは廃止が決定されました。
network (オプション)
ターゲットシステム用のネットワーク情報を設定して、インストーラーの環境でネットワークデバイスをアクティベートします。ネットワークインストール時や VNC によるインストールなど、インストール中にネットワークアクセスが必要な場合は、最初の network コマンドで指定したデバイスが自動的にアクティベートされます。Red Hat Enterprise Linux 6.1 以降では、--activate オプションを使ってインストーラー環境でデバイスを明示的にアクティベートする必要もあります。

重要

キックスタートの自動インストール中にネットワーク設定を手動で指定する必要がある場合には、network は使用しないでください。代わりに、asknetwork オプションを使用して、システムを起動します (「キックスタートインストールの開始」 を参照)。これにより、anaconda はデフォルト設定を使用する代わりに、ネットワーク設定を要求します。anaconda がネットワーク設定を要求するのは、キックスタートファイルを取得する前です。
ネットワーク接続の確立後は、キックスタートファイルで指定した設定でネットワーク設定を再度行うだけです。

注記

ネットワークに関する情報のプロンプトが出されるのは、以下の場合のみです。
  • asknetwork 起動オプションを使用している場合は、キックスタートファイルを取得する前
  • ネットワークがキックスタートファイルを取得するために使用されておらず、キックスタートの network コマンドを提供していない場合で、キックスタートファイルの取得後にネットワークが最初にアクセスされる場合
  • --activate — インストーラーの環境でこのデバイスをアクティベートします。
    すでにアクティベートされたデバイス上で --activate オプションを使用する場合は (例えば、システムがキックスタートファイルを取得するよう起動オプションを使って設定したインターフェース)、デバイスはキックスタートファイルで指定された詳細を使用するよう再度アクティベートされます。
    --nodefroute オプションを使用することで、デバイスがデフォルトルートを使わないようにします。
    activate は Red Hat Enterprise Linux 6.1 で新しいオプションです。
  • --bootproto=dhcpbootpibft、または static のいずれかです。
    ibft は Red Hat Enterprise Linux 6.1 で新しいオプションです。
    bootproto オプションは dhcp にデフォルト設定されています。bootpdhcp は同一として扱われます。
    DHCP 手法は、DHCP サーバーシステムを使用してそのネットワーク設定を取得します。想像できる通り、BOOTP 手法も同様のものであり、BOOTP サーバーを利用してそのネットワーク設定を取得します。システムに DHCP の使用を指示するには、以下のようにします。
    network --bootproto=dhcp
    システムが BOOTP を使ってネットワーク設定を取得するよう指定するには、キックスタートファイルで次の行を使用します。
    network --bootproto=bootp
    iBFT で指定されている設定を使用する場合は、以下のようにします。
    network --bootproto=ibft
    静的メソッドでは、キックスタートファイルの IP アドレス、ネットマスク、ゲートウェイ、およびネームサーバーを指定することが必要です。名前が示すように、この情報は静的であり、インストール時およびインストール後に使用されます。
    すべての静的ネットワークの設定情報は 1 行で指定する必要があります。コマンドライン上で実行できるようなバックスラッシュを使用した行の折り返しはできません。そのため、キックスタートファイルで静的ネットワークを指定する行は、DHCP、BOOTP や iBFT を指定する行よりさらに複雑です。このページの例では表示上の理由で改行されていますが、実際のキックスタートファイルで改行すると機能しない点に注意してください。
    network --bootproto=static --ip=10.0.2.15 --netmask=255.255.255.0
     --gateway=10.0.2.254 --nameserver=10.0.2.1
    ここでは複数のネームサーバーを設定することもできます。それを実行するには、それらをコマンドライン内にコンマで区切られた一覧として指定します。
    network --bootproto=static --ip=10.0.2.15 --netmask=255.255.255.0
     --gateway=10.0.2.254 --nameserver 192.168.2.1,192.168.3.1
  • --device=network コマンドを使って設定 (最終的にはアクティベート) するデバイスを指定します。最初の network コマンドの場合、--device= は (優先順で) 以下のいずれかにデフォルト設定されます。
    • ksdevice 起動オプションで指定されるデバイス
    • キックスタートファイルを取得するよう自動的にアクティベートされたデバイス
    • ネットワークデバイス (Networking Devices) ダイアログで選択したデバイス
    --device オプションがない場合は、後に続く network コマンドの動作は指定されません。すべての network コマンドに対して network コマンドの後に --device オプションを指定するようにしてください。
    デバイスは以下の 5 通りの方法で指定することができます。
    • eth0 などインターフェースのデバイス名です。
    • インターフェースの MAC アドレスを使って指定します (00:12:34:56:78:9a など)。
    • link キーワードを使って指定する (リンクが up 状態になっている 1 番目のインターフェース)
    • bootif キーワードを使って指定する、(pxelinux により BOOTIF 変数内に設定される MAC アドレスになります。pxelinux.cfg ファイルで IPAPPEND 2 を設定し、 pxelinux により BOOTIF 変数が設定されるようにします。)
    • キーワード ibft を使用します、これにより iBFT で指定されたインターフェースの MAC アドレスを使用することになります。
    network --bootproto=dhcp --device=eth0
  • --ip= — デバイスの IP アドレスです。
  • --ipv6= — デバイスの IPv6 アドレスです。自動設定の場合は auto を使用し、DHCPv6 のみの設定の場合には dhcp を使用します (ルーター通知なし)。
  • --gateway= — 単一 IPv4 アドレスとしてのデフォルトゲートウェイです。
  • --ipv6gateway= — 単一 IPv6 アドレスとしてのデフォルトゲートウェイです。
  • --nameserver= — IP アドレスとしてのプライマリネームサーバーです。複数のネームサーバーの場合はカンマで区切ります。
  • --nodefroute — インターフェースがデフォルトルートとして設定されないようにします。--activate= オプションを使って追加のデバイスをアクティベートする場合はこのオプションを使用します。例えば、iSCSI ターゲットの別々のサブネット上の NIC などです。
    nodefroute は Red Hat Enterprise Linux 6.1 で新しいオプションです。
  • --nodns — DNS サーバーを設定しません。
  • --netmask= — デバイスのネットワークマスクです。
  • --hostname= — インストールするシステムのホスト名です。
  • --ethtool= — ethtool プログラムに渡されるネットワークデバイス用の低レベルの追加設定を指定します。
  • --onboot= — 起動時にデバイスを有効にするかどうかを指定します。
  • --dhcpclass= — DHCP クラスです。
  • --mtu= — デバイスの MTU です。
  • --noipv4 — このデバイスで IPv4 の設定を無効にします。
  • --noipv6 — このデバイスで IPv6 の設定を無効にします。

    注記

    --noipv6 キックスタートオプションは現在バグにより、個別デバイスの IPv6 設定を無効にしません。ただし、--noipv6 オプションを全ネットワークデバイスに使用して noipv6 ブートパラメーターを使用すると、システムワイドで ipv6 を無効にできます。noipv6 ブートオプションについては 「キックスタートインストールの開始」 を、システムワイドでの ipv6 の無効化については https://access.redhat.com/ja/solutions/1565993 のナレッジベース記事を参照してください。
  • --vlanid= — 仮想 LAN ID 番号 (802.1q タグ) を指定します。
  • --bondslaves= — 結合するネットワークインターフェースをコンマで区切って一覧指定します。
  • --bondopts=--bondslaves=--device= のオプションを使って指定される結合インターフェース用のオプションパラメーターの一覧です。この一覧内のオプションは必ずコンマ (",") またはセミコロン (";") で区切ってください。オプション自体にコンマが含まれている場合はセミコロンを使用してください。例を示します。
    network --bondopts=mode=active-backup,balance-rr;primary=eth1
    利用可能なオプションのパラメーター一覧については 『Red Hat Enterprise Linux 6 導入ガイド』の 『カーネルモジュールでの作業』 の章に記載されています。

    重要

    --bondopts=mode= パラメーターは balance-rrbroadcast といった完全なモードネームのみをサポートし、03 といった数字表記をサポートしません。
part または partition (インストールでは必須、アップグレードでは無視)
システムにパーティションを作成します。
システム上の異なるパーティションに複数の Red Hat Enterprise Linux インストールが存在する場合、インストールプログラムはユーザーに対してプロンプトを出し、アップグレードするインストールを尋ねます。

警告

作成されたすべてのパーティションは、--noformat--onpart が使用されていない場合に、インストールプロセスの一部としてフォーマットされます。

重要

キックスタートインストールにテキストモードを選択する場合はパーティション作成、ブートローダー、およびパッケージ選択オプションなどの設定を行っているか必ず確認してください。これらの手順はテキストモードでは自動化されるため、anaconda では不足した情報の入力を求めるプロンプトを表示させることができません。これらの選択肢を指定してしないと anaconda によりインストールプロセスが停止されます。
part の実行例の詳細には、「高度なパーティションの例」 を参照してください。
part|partition <mntpoint> --name=<name> --device=<device> --rule=<rule> [options]
  • <mntpoint> — パーティションのマウント先です。 値は次のいずれかの形式をとります。
    • /<path>
      例: //usr/home
    • swap
      swap 領域として使用されます。
      swap パーティションのサイズを自動的に判別するには、--recommended オプションを使用します。
      swap --recommended
      有効なサイズが割り当てられますが、システムに対して正確に調整されたサイズではありません。
      swap パーティションのサイズを自動的に判別するとともに、システムの休止状態に必要な追加領域を配分するには、--hibernation オプションを使用します。
      swap --hibernation
      割り当てられるサイズは、--recommended によって割り当てられるスワップ領域に、ご使用のシステムの RAM 容量を加算したサイズに相当します。
      このコマンドで割り当てる swap サイズについては、 「パーティション設定に関する推奨」 (x86、AMD64、Intel 64 のアーキテクチャー) または 「パーティション設定に関する推奨」 (IBM Power Systems のサーバー) を参照してください。

      重要

      スワップ領域の推奨値が Red Hat Enterprise Linux 6.3 で更新されました。以前は、RAM の大きいシステムには大きなスワップ領域が割り当てられていました。このため、プロセスが正常に動作していない場合でも、Out-of-Memory Killer (oom_kill) による重大なメモリー不足への対応が遅れていました。
      したがって、旧バージョンの Red Hat Enterprise Linux 6 を使用している場合、RAM のサイズが大きなシステムであっても swap --recommended によって、推奨パーティション作成スキーマで説明されているサイズより大きな swap 領域が生成されることになります。これにより休止状態に備えて余分な領域をとっておく必要性を無効にしてしまう可能性があります。
      しかし、この更新されたスワップ領域の値は旧バージョンの Red Hat Enterprise Linux 6 に対しては推奨値とされ、 swap --size= オプションを使って手作業で設定することが可能です。
    • raid.<id>
      パーティションはソフトウェア RAID (raid 参照)に使用されます。
    • pv.<id>
      LVM 用に使用するパーティション(logvol 参照)。
  • --size= — メガバイト単位で表されるパーティションの最小サイズです。500 のような整数値で指定します (単位は付けないでください)。

    重要

    --size 値が小さすぎると、インストールは失敗します。--size 値は必要な最低領域に設定します。推奨されるサイズは、「パーティション設定に関する推奨」 を参照してください。
  • --grow — (もしあれば) 最大利用可能サイズまでパーティションを拡張 する、または、指定限度サイズまで拡張するように指示します。

    注記

    swap パーティション上に --maxsize= を設定しないで、 --grow= を使用すると、Anaconda は swap パーティションの最大サイズを制限します。2GB 以下の物理メモリーを持つシステムでは、 課せられる制限は物理メモリーの2倍となります。2GB 以上の物理メモリーを持つシステムには、この制限は物理メモリープラス 2GB となります。
  • --maxsize= — パーティションを拡張するよう設定した場合、最大パーティションサイズをメガバイト単位で入力します。500 のような整数値を指定します (単位は付けないでください)。
  • --noformat--onpart コマンドを使用する場合、パーティションをフォーマットしないように指定します。
  • --onpart= または --usepart= — パーティションを配置するデバイスを指定します。例えば、
    partition /home --onpart=hda1
    上記では、/home パーティションが /dev/hda1 に配置されます。
    このオプションを使ってパーティションを論理ボリュームに追加することもできます。例を示します。
    partition pv.1 --onpart=hda2
    デバイスはシステム上にすでに存在している必要があります。--onpart オプションではそれを作成しません。
  • --ondisk= または --ondrive= — パーティションが 特定のディスク上に作成されるように強制します。例えば、--ondisk=sdb は、システム上の 2 番目の SCSIディスクにパーティションを設定します。
    論理ボリューム管理 (LVM) を使用しないマルチパスのデバイスを指定する場合は、disk/by-id/dm-uuid-mpath-WWID の形式を使用します。WWID はデバイスの world-wide identifier です。WWID が 2416CD96995134CA5D787F00A5AA11017 のディスクを指定する場合は、以下のコマンドを使用します。
    part / --fstype=ext3 --grow --asprimary --size=100 --ondisk=disk/by-id/dm-uuid-mpath-2416CD96995134CA5D787F00A5AA11017
    LVM を使用するマルチパスデバイスは、anaconda がキックスタートファイルの解析を完了するまでアセンブルされません。このため、これらのデバイスは、dm-uuid-mpath の形式では指定できません。その代わりに、disk/by-id/scsi-WWID の形式を使用して LVM を使用するマルチパスデバイスを指定します。ここで WWID は、デバイスの world-wide identifier です。例えば、WWID が 58095BEC5510947BE8C0360F604351918 のディスクを指定するには、以下のコマンドを使用します。
    part / --fstype=ext3 --grow --asprimary --size=100 --ondisk=disk/by-id/scsi-58095BEC5510947BE8C0360F604351918

    警告

    マルチパスデバイスの指定には、mpatha のようなデバイス名を使わないでください。mpatha などのデバイス名は特定のディスクに固有のものではありません。インストール時に /dev/mpatha という名前が付けられたディスクは、対象のディスクではない場合があります。このため、clearpart コマンドが誤ったディスクを対象とする可能性があります。
  • --asprimary — プライマリパーティションとして自動割り当てを強制的に実行します。実行できなければパーティションの設定に失敗します。
  • --type= (fstype に入れ換え) — このオプションはもう利用できません。代わりに fstype を使用します。
  • --fsoptions= — ファイルシステムをマウントする時に 使用する自由形式のオプションの文字列を指定します。この文字列はインストールしたシステムの /etc/fstab ファイルにコピーされますので引用句で囲む必要があります。
  • --fsprofile — このパーティション上にファイルシステムを作成するプログラムに渡される 使用方法のタイプ を指定します。使用方法のタイプは、ファイルシステムの作成時に使用される様々なチューニングパラメーターを定義します。このオプションが機能するには、ファイルシステムは使用方法のタイプの概念に対応し、有効なタイプを一覧表示する設定ファイルがなければなりません。ext2、ext3、ext4 の場合は、この設定ファイルは /etc/mke2fs.conf です。
  • --fstype= — パーティションのファイルシステムの種類を設定します。 有効な値は、 xfsext2ext3ext4swapvfathfsefi になります。
  • --recommended — パーティションのサイズを自動的に 決定します。
  • --onbiosdisk — BIOS で検出された特定のディスク上で パーティションが作成されるように強制します。
  • --encrypted--passphrase オプションで提供されるパスフレーズを使用して、このパーティションが暗号化されるよう指定します。パスフレーズを指定しない場合は、anaconda はデフォルト値、autopart --passphrase コマンドで設定したシステム全体で有効なパスフレーズを使用するか、デフォルト値が設定されていない場合はインストールを停止して、パスフレーズを入力するようプロンプトします。
  • --cipher=anaconda のデフォルトの aes-xts-plain64 では不十分な場合に暗号化の種類を指定します。このオプションは --encrypted オプションと併用する必要があります。このオプションだけ使用しても暗号化は行なわれません。使用できる暗号タイプについては 『Red Hat Enterprise Linux セキュリティガイド (Red Hat Enterprise Linux Security Guide)』 に記載されていますが、Red Hat では aes-xts-plain64 または aes-cbc-essiv:sha256 のいずれかの使用を強く推奨しています。
  • --passphrase= — このパーティションを暗号化する場合に使用するパスフレーズを指定します。このオプションは、 --encrypted オプションと併用する必要があります。単独では機能しません。
  • --escrowcert=URL_of_X.509_certificate — すべての暗号化されたパーティションのデータ暗号化キーを /root 内にファイルとして格納して、URL_of_X.509_certificate で指定した URL の X.509 証明書を使用して暗号化します。キーはそれぞれの暗号化されたパーティション用に別々のファイルとして保存されています。--encrypted が指定されている場合にのみこのオプションは意味があります。
  • --backuppassphrase= — ランダムに生成されたパスフレーズをそれぞれの暗号化されたパーティションに追加します。これらのパスフレーズを /root 内の別々のファイルに格納して、--escrowcert で指定した X.509 証明書を使用して暗号化します。--escrowcert が指定されている場合にのみこのオプションは意味があります。
  • --label= — ラベルを個々のパーティションに割り当てます。

注記

何らかの理由でパーティションの設定ができなかった場合には、診断メッセージが仮想コンソール 3 に表示されます。
poweroff (オプション)
インストールが正しく完了した後に、システムをシャットダウンして電源を切ります。通常、手動のインストールでは anaconda はメッセージを表示して、再起動前にユーザーがキーを押すのを待ちます。キックスタートインストールでは、完了法が指定されていない場合、 デフォルトで halt オプションが使用されます。
poweroff オプションは shutdown -p コマンドと同じです。

注記

poweroff オプションは使用中のハードウェアに多く依存します。特に、BIOS、APM (advanced power management)、ACPI (advanced configuration and power interface) など特定のハードウェアコンポーネントはシステムカーネルとの対話操作が可能である必要があります。使用システムの APM/ACPI 機能に関してはその製造元に連絡してください。
他の完了方法については、haltrebootshutdown のキックスタートオプションを参照してください。
raid (オプション)
ソフトウェア RAID デバイスを構成します。このコマンドの形式は次の通りです。
raid <mntpoint> --level=<level> --device=<mddevice> <partitions*>
  • <mntpoint> — RAID ファイルシステムをマウントする位置です。 これを「/」とした場合は、 ブートパーティション (/boot) が 存在しない限り、RAID レベルは 1 でなければなりません。ブートパーティションが 存在する場合は、 /boot パーティションがレベル 1 でなければならず、 ルート (「/」) パーティションのタイプはどれでもかまいません。 <partitions*> (複数パーティションを列挙できることを表す) は、 RAID アレイに追加する RAID 識別子を列挙します。

    重要

    RAID デバイスが準備されているが、インストール中に再フォーマットされていない場合に、/boot および PReP パーティションを RAID デバイスに配置する予定の場合は、RAID メタデータバージョンが 0.90 になるようにします。
    デフォルトの Red Hat Enterprise Linux 6 mdadm メタデータバージョンはブートデバイスには対応していません。
  • --level= — 使用する RAID のレベル (0、1、または、5)。
  • --device= — 使用する RAID デバイスの名前 (md0 や md1 など)。 RAID デバイスの範囲は md0 から md15 まであり、 それぞれ 1 度だけ使用することができます。
  • --spares= — RAID アレイに割り当てられたスペアドライブの数を指定します。スペアドライブはドライブが故障した場合にアレイを再ビルドするために使用します。
  • --fsprofile — このパーティション上にファイルシステムを作成するプログラムに渡される 使用方法のタイプ を指定します。使用方法のタイプは、ファイルシステムの作成時に使用される様々なチューニングパラメーターを定義します。このオプションが機能するには、ファイルシステムは使用方法のタイプの概念に対応し、有効なタイプを一覧表示する設定ファイルがなければなりません。ext2、ext3、ext4 の場合は、この設定ファイルは /etc/mke2fs.conf です。
  • --fstype= — RAID アレイ用のファイルシステムタイプを設定します。有効な値は、 xfsext2ext3ext4swapvfat、および hfs です。
  • --fsoptions= — ファイルシステムをマウントする時に 使用されるオプションの自由形式の文字列を指定します。この文字列はインストールされるシステムの /etc/fstab ファイルにコピーされますので引用符で囲む必要があります。
  • --noformat — 既存の RAID デバイスを使用し、RAID アレイをフォーマットしません。
  • --useexisting — 既存の RAID デバイスを使用し、再フォーマットします。
  • --encrypted--passphrase オプションで提供されるパスフレーズを使用して、この RAID デバイスが暗号化されるよう指定します。パスフレーズが指定されていない場合は、anaconda はデフォルト値、autopart --passphrase コマンドで設定したシステム全体で有効なパスフレーズを使用するか、デフォルト値が設定されていない場合はインストールを停止して、パスフレーズを入力するようプロンプトします。
  • --cipher=anaconda のデフォルトの aes-xts-plain64 では不十分な場合に暗号化の種類を指定します。このオプションは --encrypted オプションと併用する必要があります。このオプションだけ使用しても暗号化は行なわれません。使用できる暗号タイプについては 『Red Hat Enterprise Linux セキュリティガイド (Red Hat Enterprise Linux Security Guide)』 に記載されていますが、Red Hat では aes-xts-plain64 または aes-cbc-essiv:sha256 のいずれかの使用を強く推奨しています。
  • --passphrase= — この RAID デバイスを暗号化する場合に使用するパスフレーズを指定します。このオプションは --encrypted オプションと併用する必要があります。単独では機能しません。
  • --escrowcert=URL_of_X.509_certificate — このデバイス用のデータ暗号化キーを /root 内のファイルに格納して、URL_of_X.509_certificate で指定した URL の X.509 証明書を使用して暗号化します。--encrypted が指定されている場合にのみこのオプションは意味があります。
  • --backuppassphrase= — ランダムに生成されたパスフレーズをこのデバイスに追加します。パスフレーズを /root 内のファイルに格納して、--escrowcert で指定した X.509 証明書を使用して暗号化します。--escrowcert が指定されている場合にのみこのオプションは意味があります。
以下の例では、システム上に 3 つの SCSI ディスクがあることを想定して、 / 用の RAID レベル 1 パーティションと、/usr 用の RAID レベル 5 の 作成法を示しています。これはまた、各ドライブに1つずつ、3 つのスワップパーティションを作成します。
part raid.01 --size=60 --ondisk=sda
part raid.02 --size=60 --ondisk=sdb
part raid.03 --size=60 --ondisk=sdc
part swap --size=128 --ondisk=sda
part swap --size=128 --ondisk=sdb
part swap --size=128 --ondisk=sdc
part raid.11 --size=1 --grow --ondisk=sda
part raid.12 --size=1 --grow --ondisk=sdb
part raid.13 --size=1 --grow --ondisk=sdc
raid / --level=1 --device=md0 raid.01 raid.02 raid.03
raid /usr --level=5 --device=md1 raid.11 raid.12 raid.13
raid の実行例は 「高度なパーティションの例」 を参照してください。
reboot (オプション)
インストールが正しく完了した後には、再起動します。(引数なし) 通常、キックスタートは再起動する前にメッセージを表示して、 ユーザーがいずれかのキーを押すのを待ちます。
reboot オプションは shutdown -r コマンドと同じです。
reboot を指定すると、System z で cmdline モードで インストールしている時に、インストールを完全自動化できます。
他の完了方法については、haltpoweroff shutdown のキックスタートオプションを参照してください。
キックスタートファイルに明示的に他の方法が示されていない場合は、halt オプションがデフォルトの完了方法です。

注記

インストールメディアやインストール方法によっては、reboot オプションを使用するとインストールプロセスがループして完了しなくなる場合があります
repo (オプション)
パッケージインストール用のソースとして使用できる追加の yum リポジトリを設定します。複数リポジトリ行が指定できます。
repo --name=<repoid> [--baseurl=<url>| --mirrorlist=<url>]
  • --name= — リポジトリの id です。このオプションは必須です。
  • --baseurl= — リポジトリ用の URL です。 yum repo config ファイル内で使用される可能性のある変数はここではサポートされていません。このオプションか、または --mirrorlist のどちらかを使用できますが、両方は使用できません。
  • --mirrorlist= — リポジトリ用のミラーの一覧を指している URL です。yum repo config ファイル内で使用される可能性のある変数はここではサポートされていません。このオプションか、または --baseurl のどちらかを使用できますが、 両方は使用できません。

重要

インストールに使用するリポジトリーは安定した状態を維持してください。インストールが終了する前にリポジトリーに変更が加えられると、インストールが失敗する可能があります。
rootpw (必須)
システムの root パスワードを <password> 引数に設定します。
rootpw [--iscrypted] <password>
  • --iscrypted — これを設定すると、パスワード引数は すでに暗号化されているものとみなされます。暗号化されたパスワードを作成するには、以下のコマンドを使用します。
    python -c 'import crypt; print(crypt.crypt("My Password"))'
    これでパスワードの sha512 暗号が生成されます。
selinux (オプション)
インストール済みシステム上の SELinux の状態を設定します。anaconda での SELinux は強制モードがデフォルトです。
selinux [--disabled|--enforcing|--permissive]
  • --enforcing — デフォルトのターゲットポリシーが強制されている SELinux を有効にします。

    注記

    キックスタートファイル内に selinux オプションが存在しない場合は、 SELinux が有効となり、デフォルトで --enforcing に設定されます。
  • --permissive — SELinux ポリシーをベースにして警告を出力しますが、実際にはポリシーを強制しません。
  • --disabled — システム上の SELinux を完全に無効にします。
Red Hat Enterprise Linux 対応の SELinux に関する詳細情報については、 『Red Hat Enterprise Linux 6.9 導入ガイド』 を参照してください。
services (オプション)
デフォルトのランレベルで実行されるサービスのデフォルトセットを修正します。無効なサービスリストは、有効なサービスリストの前に処理されます。そのため、両方のリストにあるサービスは有効となります。
  • --disabled — カンマで区切られた一覧で指定されたサービスを無効にします。
  • --enabled — カンマで区切られた一覧内で指定されたサービスを有効にします。

重要

サービスの一覧には空白を入れないでください。空白があると、キックスタートは最初の空白の直前のサービスまでしか有効または無効にしません。以下が例になります。
services --disabled auditd, cups,smartd, nfslock
これは、auditd サービスのみを無効にします。4つのすべてのサービスを無効にするには、サービス名の間に空白を入れるべきではありません。
services --disabled auditd,cups,smartd,nfslock
shutdown (オプション)
インストールが正しく終了した後にシステムをシャットダウンします。キックスタートインストール中に完了方法が指定されない場合は、デフォルトで halt オプションが使用されます。
shutdown オプションは shutdown コマンドと同等です。
他の完了方法については、haltpoweroff reboot、のキックスタートオプションを参照してください。
skipx (オプション)
これがある場合は、インストール済みのシステム上では X は設定されません。

重要

パッケージ選択のオプションでディスプレイマネージャをインストールする場合は、このパッケージは X 設定を作成して、インストール済みのシステムはデフォルトでランレベル 5 で実行します。skipx オプションの影響は無効になります。
sshpw (オプション)
インストール時に anaconda との対話操作を行い、SSH 接続によりその進捗状況を監視することができます。sshpw コマンドを使用して、ログオンするための一時的なアカウントを作成します。コマンドの各インスタンスは、インストール環境にのみ存在する別々のアカウントを作成します。これらのアカウントはインストール済みのシステムには転送されません。
sshpw --username=<name> <password> [--iscrypted|--plaintext] [--lock]
  • --username — ユーザーの名前を提供します。このオプションは 必須です。
  • --iscrypted — パスワードがすでに暗号化されていることを指定します。
  • --plaintext — パスワードがプレーンテキストで暗号化されていないことを指定します。
  • --lock — これを設定すると、新規のユーザーアカウントは デフォルトでロックされます。すなわち、そのユーザーはコンソールからログインできません。

重要

デフォルトでは、ssh サーバーはインストール中に開始しません。インストール中に ssh を利用可能にするためには、カーネル起動オプション sshd=1 でシステムを起動します。ブート時にこのカーネルオプションを指定する方法の詳細については、「ssh を使用したリモートアクセスを有効にする」 を参照してください。

注記

インストール中に、ご使用のハードウェアに対する root ssh アクセスを無効にするには、以下のコマンドを実行します。
sshpw --username=root --lock
text (オプション)
キックスタートインストールをテキストモードで実行します。デフォルトでは、キックスタートインストールはグラフィカルモードで実行されます。

重要

キックスタートインストールにテキストモードを選択する場合はパーティション作成、ブートローダー、およびパッケージ選択オプションなどの設定を行っているか必ず確認してください。これらの手順はテキストモードでは自動化されるため、anaconda では不足した情報の入力を求めるプロンプトを表示させることができません。これらの選択肢を指定してしないと anaconda によりインストールプロセスが停止されます。
timezone (必須)
システムのタイムゾーンを <timezone> にセットします。/usr/share/zoneinfo ディレクトリ内に記載されているいずれかのタイムゾーンになります。
timezone [--utc] <timezone>
  • --utc — これを指定すると、ハードウェアクロックが UTC (グリニッジ標準) 時間に合わせて 設定されているものとみなされます。
unsupported_hardware (オプション)
インストーラーに Unsupported Hardware Detected (サポート外のハードウェアを検出) 警告を表示しないように指示します。このコマンドが含まれず、サポート外のハードウェアが検出された場合は、インストールはこの警告で停止します。
upgrade (オプション)
システムを新規インストールするのではなく、既存のシステムをアップグレードするようにシステムに指示します。インストールツリーの場所に、cdromharddrivenfsurl (FTP、HTTP、HTTPS インストール用) の中からいずれかを指定する必要があります。詳細は install を参照してください。
user (オプション)
システム上で新規ユーザーを作成します。
user --name=<username> [--groups=<list>] [--homedir=<homedir>] [--password=<password>] [--iscrypted] [--shell=<shell>] [--uid=<uid>]
  • --name= — ユーザーの名前を提供します。このオプションは 必須です。
  • --groups= — デフォルトグループの他にもユーザーが 所属すべきグループ名のコンマで区切られた一覧があります。このグループはユーザーアカウントが作成される前に存在している必要があります。
  • --homedir= — ユーザーのホームディレクトリ。これが設定がない場合、デフォルトは /home/<username> になります。
  • --password= — 新規のユーザーパスワードです。これが指定されない場合、そのアカウントはデフォルトでロックされます。
  • --iscrypted= — パスワードが提供されているか?、パスワードが既に暗号化されているかどうか?
  • --shell= — ユーザーのログインシェルです。これが提供されないと、デフォルトはシステムのデフォルトになります。
  • --uid= — ユーザーの UID です。これが提供されないと、デフォルトは次に利用可能な非システム UID になります。
vnc (オプション)
VNC 経由のリモートでグラフィカルインストールを表示できるようにします。テキストインストールではサイズと言語の一部が制限されるため、この方法が通常はテキストモードよりも好まれます。オプション指定がない場合は、このコマンドはパスワードなしでマシン上で VNC サーバーを開始し、リモートマシン接続の実行に必要なコマンドを表示します。
vnc [--host=<hostname>] [--port=<port>] [--password=<password>]
  • --host= — VNC サーバーをインストールマシンで開始する代わりに、該当するホスト名でリッスンしている VNC ビューワプロセスに接続します。
  • --port= — リモート VNC ビューワプロセスがリッスンしているポートを提供します。これが提供されないと、anaconda は VNC のデフォルトを使用します。
  • --password= — パスワードを設定します。 VNC セッションに接続するには、これを指定する必要があります。これはオプションですが、推奨されています。
volgroup (オプション)
以下の構文で LVM (Logical Volume Management) グループを作成するために使用します。
volgroup <name> <partition> [options]

重要

キックスタートを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールする際には、ダッシュ記号 ("-") を論理ボリューム名またはボリュームグループ名に使用しないでください。これを使用するとインストールは正常に完了しますが、ダッシュ記号は新たに作成されたボリュームやボリュームグループ名から消去されてしまいます。例えば、volgrp-01 というボリュームグループを作成すると、この名前は volgrp01 に変更されます。
この制限が適用されるのは、新規インストールのみです。既存のインストールをアップグレードまたは再インストールする際は、下記の --noformat オプションを使うとボリュームまたはボリュームグループ名で使われるダッシュ記号は維持されます。
まず最初にパーティションを作成します。次に論理ボリュームグループを作成してから、論理ボリュームを作成します。例を示します。
part pv.01 --size 3000
volgroup myvg pv.01
logvol / --vgname=myvg --size=2000 --name=rootvol
volgroup の実行例の詳細については、 「高度なパーティションの例」 を参照してください。
オプションは次の通りです。
  • --noformat — 既存のボリュームグループを使用し、そのボリュームグループのフォーマットは行いません。
  • --useexisting - 既存のボリュームグループを使用しそのボリュームグループを再フォーマットします。このオプションを使用する場合は partition は指定しないでください。例を示します。
    volgroup rhel00 --useexisting --noformat
  • --pesize= — 物理エクステントのサイズを設定します。キックスタートインストールの場合のデフォルトサイズは 4 MiB です。
  • --reserved-space= — ボリュームグループに未使用で残す領域をメガバイト単位で指定します。新規作成のボリュームグループにのみ使用できます。
  • --reserved-percent= — 未使用で残すボリュームグループ全体の割合を指定します。新規作成のボリュームグループにのみ使用できます。

注記

--reserved-space=--reserved-percent= のオプションを使用すると、ボリュームグループの領域の一部をいずれのボリュームにも使用されない未使用領域として残すことができます。パーティション設定時に logvol --grow コマンドを使用していても LVM スナップショット用の領域を予約することができるようになります。
winbind (オプション)
Windows Active Directory または Windows ドメインコントローラーに接続するシステムを設定します。これにより、指定のディレクトリまたはドメインコントローラーからのユーザー情報にアクセスして、サーバー認証オプションを設定することができるようになります。
  • --enablewinbind — ユーザーアカウント設定のための winbind を有効にします。
  • --disablewinbind — ユーザーアカウント設定のための winbind を無効にします。
  • --enablewinbindauth — 認証のための windbindauth を有効にします。
  • --disablewinbindauth — 認証のための windbindauth を無効にします。
  • --enablewinbindoffline — オフラインログインを許可するように winbind を設定します。
  • --disablewinbindoffline — オフラインログインを防止するように winbind を設定します。
  • --enablewinbindusedefaultdomain — ユーザー名にドメインが含まれていないユーザーをドメインユーザーと仮定するように winbind を設定します。
  • --disablewinbindusedefaultdomain — ユーザー名にドメインが含まれていないユーザーはドメインユーザーではないと仮定するように winbind を設定します。
xconfig (オプション)
X Window System を設定します。xconfig コマンドを含まないキックスタートファイルで X Window System をインストールする場合は、インストール時に手動で X 設定を行う必要があります。
X Window System をインストールしないキックスタートファイルではこのコマンドは使用しないでください。
  • --driver — ビデオハードウェア用に使用する X ドライバーを指定します。
  • --videoram= — ビデオカードのビデオ RAM 容量を指定します。
  • --defaultdesktop= — デフォルトのデスクトップを GNOME または KDE に設定します (%packages を使って GNOME または KDE のデスクトップ環境がインストールされていることが前提)。
  • --startxonboot — インストールされたシステムでグラフィカルログインを使います。
zerombr (オプション)
zerombr が指定されると、ディスク上で検出された無効なパーティションテーブルが初期化されます。これにより無効なパーティションテーブルを持つディスクのコンテンツすべてが抹消されます。このコマンドは、既に初期化されたディスクのシステム上で無人インストールを実行する際に必要となります。
System z に特有のものです。 zerombr が指定されると、 まだ低レベルフォーマットを施していないインストーラーに見えるどの DASD も dasdfmt で自動的に低レベルフォーマット処理されます。 このコマンドはまた、対話型インストール中のユーザーの選択も阻止します。zerombr が指定されておらず、インストーラーに見える未フォーマットの DASD が最低1つある場合は、 非対話型のキックスタートインストールは成功せずに終了します。zerombr が指定されておらず、インストーラーに見える未フォーマットの DASD が最低1つある場合、ユーザーがすべての 見える未フォーマットの DASD のフォーマットに同意しなければ対話型のインストールが退出します。この状況を避けるには、インストール中に使用する DASD だけをアクティベートします。インストールが完了した後にいつでも DASD を追加できます。

注記

以前、このコマンドは zerombr yes という形式で指定していました。この形式は廃止予定になりました。キックスタートファイルでは単純に zerombr の形で使用してください。
zfcp (オプション)
Fiber チャンネルデバイスを定義します (IBM System z)。
zfcp [--devnum=<devnum>] [--wwpn=<wwpn>] [--fcplun=<fcplun>]
%include (オプション)
%include /path/to/file コマンドを使用すると、キックスタートファイル内に別のファイルのコンテンツが含まれ、まるでそのコンテンツがキックスタートファイルの %include コマンドの場所にあるかのように機能します。

32.4.1. 高度なパーティションの例

以下に、動作中のキックスタートオプション群:clearpartraidpartvolgroup logvol を表示した例を示します。
clearpart --drives=hda,hdc
zerombr
# Raid 1 IDE config
part raid.11    --size 1000     --asprimary     --ondrive=hda
part raid.12    --size 1000     --asprimary     --ondrive=hda
part raid.13    --size 2000     --asprimary     --ondrive=hda
part raid.14    --size 8000                     --ondrive=hda
part raid.15    --size 16384 --grow             --ondrive=hda
part raid.21    --size 1000     --asprimary     --ondrive=hdc
part raid.22    --size 1000     --asprimary     --ondrive=hdc
part raid.23    --size 2000     --asprimary     --ondrive=hdc
part raid.24    --size 8000                     --ondrive=hdc
part raid.25    --size 16384 --grow             --ondrive=hdc

# You can add --spares=x
raid /          --fstype ext3 --device md0 --level=RAID1 raid.11 raid.21
raid /safe      --fstype ext3 --device md1 --level=RAID1 raid.12 raid.22
raid swap       --fstype swap --device md2 --level=RAID1 raid.13 raid.23
raid /usr       --fstype ext3 --device md3 --level=RAID1 raid.14 raid.24
raid pv.01      --fstype ext3 --device md4 --level=RAID1 raid.15 raid.25

# LVM configuration so that we can resize /var and /usr/local later
volgroup sysvg pv.01
logvol /var             --vgname=sysvg  --size=8000     --name=var
logvol /var/freespace   --vgname=sysvg  --size=8000     --name=freespacetouse
logvol /usr/local       --vgname=sysvg  --size=1 --grow --name=usrlocal
この高度な例では、RAID を使用した LVM や、将来的なデータの増加に応じてさまざまなディレクトリーのサイズを変更できる機能が実装されています。

32.5. パッケージの選択

警告

キックスタートファイルを使用して、%packages セクションで * を指定することで、すべての利用可能なパッケージをインストールすることができます。ただし、Red Hat はこの種類のインストールには対応していません。
Red Hat Enterprise Linux の以前のリリースでは、この機能は @Everything が提供していましたが、Red Hat Enterprise Linux 6 にはこのオプションは含まれていません。
%packages コマンドを使用して、インストールしたいパッケージをリストするキックスタートファイルのセクションを開始します(これはインストール用のみで、アップグレードでのパッケージ選択はサポートされません)。
パッケージを指定するには、グループ またはパッケージ名で行います。インストールプログラムは関連したパッケージを含むいくつかのグループを定義します。グループの一覧については、Red Hat Enterprise Linux 6.9 インストール用 DVD の variant/repodata/comps-*.xml ファイルを参照してください。各グループには、ID、ユーザー可視性の値、名前、説明、パッケージ一覧があります。パッケージ一覧で mandatory とマークされたパッケージはグループが選択されていると常にインストールされ、default とマークされたパッケージは別で個別に除外されていない場合はインストールされ、optional とマークされたパッケージはグループが選択されていたとしても別の場所に個別に含める必要があります。
1 行に 1 エントリーずつグループを指定します。comps.xml ファイルで指定されたとおり @ 記号、空白、グループ名全体、またはグループ ID で始まるようにします。例えば以下のとおりです。
%packages
@X Window System
@Desktop
@Sound and Video
Core グループと Base グループはデフォルトで常に選択されているため、%packages セクションで指定する必要はありません。

警告

@Core グループを使って最小限のインストールを行うとファイアウォール (iptables/ip6tables) がシステムに設定されず危険です。これを回避するため以下のようにパッケージ選択には authconfigsystem-config-firewall-base のパッケージを追加してください。このパッケージを追加するとファイアウォールが正しく設定されるようになります。
最小限のインストールの場合の %packages セクションにファイアウォールの設定を追加した場合の例を以下に示します。
%packages
@Core
authconfig
system-config-firewall-base
詳細は Red Hat Customer Portal を参照してください。
1 行に 1 エントリーずつ、個々のパッケージの名前を指定します。アスタリスク (*) をワイルドカードとして使用して、エントリーのパッケージ名をグロブすることができます。例えば以下のとおりです。
sqlite
curl
aspell
docbook*
docbook* エントリーとしては、docbook-dtdsdocbook-simpledocbook-slides パッケージの他に、ワイルドカードを使ったパターンに適合するものが含まれます。
ダッシュを先頭に付け、インストールから除外するパッケージやグループを指定します。例えば以下のとおりです。
-@ Graphical Internet
-autofs
-ipa*fonts

重要

32 ビットパッケージを 64 ビットシステムにインストールするには、そのパッケージを構築する対象となる 32 ビットアーキテクチャーをパッケージ名に追記する必要があります。以下が例となります。
glibc.i686
キックスタートファイルを使用して、* を指定することですべての利用可能なパッケージをインストールすると、インストールされたシステムにパッケージおよびファイル競合が生じます。そのような問題を起こすと知られているパッケージは、@Conflicts (variant) グループに割り当てられます。variant は、ClientComputeNodeServer、または Workstation です。キックスタートファイルで * を指定した場合、@Conflicts (variant) を除外することを忘れないでください。除外しないと、インストールは失敗します。
*
-@Conflicts (Server)
Red Hat はキックスタートファイルの * の使用には対応していません。@Conflicts (variant) を除外したとしても同様です。
このセクションは %end コマンドで終了する必要があります。
以下のオプションが %packages オプションに使用できます。
--nobase
@Base グループをインストールしません。単一目的サーバー、またはデスクトップ 使用などの目的で最低限インストールを実行するためにこのオプションを使用します。
--nocore
@Core パッケージグループのインストールを無効にします。これを使用しない場合は、デフォルトでインストールされます。@Core パッケージグループの無効化は、軽量コンテナの作成にのみ使用してください。--nocore を使ってデスクトップやサーバーシステムをインストールすると、使用できないシステムになってしまいます。

注記

@Core パッケージグループ内のパッケージを -@Core を使って除外することはできません。@Core パッケージグループを除外する唯一の方法は、--nocore オプションの使用になります。
--resolvedeps
--resolvedeps オプションは廃止されました。依存関係は常に自動解決されます。
--ignoredeps
--ignoredeps オプションは廃止になりました。現在、依存関係は常に自動的に解決されます。
--ignoremissing
インストールプログラムが不足しているパッケージやグループがある度に、インストールを停止してインストールの中断または続行を確認する代わりに、これら不足しているパッケージやグループを無視します。例えば、以下のようにします。
%packages --ignoremissing

32.6. インストール前のスクリプト

ks.cfg の解析直後に、システムで実行するコマンドを追加することができます。このセクションは 「キックスタートのオプション」 の説明にあるように、キックスタートコマンドの後でキックスタートファイルの最後に配置する必要があります。また、%pre コマンドで開始し、%end コマンドで終了する必要があります。キックスタートファイルに %post セクションも含まれる場合は、%pre および %post セクションの順番は重要ではありません。設定ファイルの例については、「キックスタートの例」 を参照してください。

注記

キックスタートのインストール前のスクリプトセクションは、複数のインストール ツリーやソースメディアを管理できません。インストール前のスクリプトはインストールプロセスの第 2 段階で実行されるため、このような情報は作成された各 ks.cfg に含める必要があります。
%pre セクションのネットワークにアクセスすることは可能ですが、name service はこの時点では設定されていないため、機能するのは IP アドレスのみです。
最も一般的に使用されているコマンドのみが、インストール前の環境で使用可能です。
arping, awk, basename, bash, bunzip2, bzcat, cat, chattr, chgrp, chmod, chown, chroot, chvt, clear, cp, cpio, cut, date, dd, df, dirname, dmesg, du, e2fsck, e2label, echo, egrep, eject, env, expr, false, fdisk, fgrep, find, fsck, fsck.ext2, fsck.ext3, ftp, grep, gunzip, gzip, hdparm, head, hostname, hwclock, ifconfig, insmod, ip, ipcalc, kill, killall, less, ln, load_policy, login, losetup, ls, lsattr, lsmod, lvm, md5sum, mkdir, mke2fs, mkfs.ext2, mkfs.ext3, mknod, mkswap, mktemp, modprobe, more, mount, mt, mv, nslookup, openvt, pidof, ping, ps, pwd, readlink, rm, rmdir, rmmod, route, rpm, sed, sh, sha1sum, sleep, sort, swapoff, swapon, sync, tail, tar, tee, telnet, top, touch, true, tune2fs, umount, uniq, vconfig, vi, wc, wget, wipefs, xargs, zcat

注記

インストール前のスクリプトは、change root 環境では実行されません。
--interpreter /usr/bin/python
Python などの異なるスクリプト言語を指定できます。 /usr/bin/python を目的のスクリプト言語に入れ換えます。

32.7. インストール後のスクリプト

インストール完了後にシステムで実行するコマンドを追加するオプションがあります。このセクションは 「キックスタートのオプション」 の説明にあるように、キックスタートコマンドの後でキックスタートファイルの最後に配置する必要があります。また、%post コマンドで開始し、%end コマンドで終了する必要があります。キックスタートファイルに %pre セクションも含まれる場合は、%pre および %post セクションの順番は重要ではありません。設定ファイルの例については、「キックスタートの例」 を参照してください。
このセクションは、追加のソフトウェアをインストールする場合や、追加のネームサーバーを設定する場合に役立ちます。

注記

ネームサーバーを含め、ネットワークを静的 IP 情報で設定した場合は、ネットワークにアクセスして、%post セクション内で IP アドレスを解決できます。ネットワークを DHCP 用に設定した場合は、インストールが %post セクションを実行する時点では、 /etc/resolv.conf ファイルが完了していませんので ネットワークにアクセスできますが、IP アドレスは解決できません。そのため、DHCP を使用する場合も、%post セクションに IP アドレスを指定する必要があります。

注記

インストール後のスクリプトは chroot 環境で実行されることに注意してください。したがって、インストールメディアからスクリプトや RPM をコピーするなどの作業を実行することはできません。
--nochroot
chroot 環境外で実行するコマンドを指定することができます。
以下の例では、ファイル /etc/resolv.conf をインストールされたばかりのファイルシステムにコピーします。
%post --nochroot
cp /etc/resolv.conf /mnt/sysimage/etc/resolv.conf
--interpreter /usr/bin/python
Python などの異なるスクリプト言語を指定できます。 /usr/bin/python を目的のスクリプト言語に入れ換えます。
--log /path/to/logfile
インストール後スクリプトの出力をログに記録します。ログファイルのパスは、ユーザーが --nochroot オプションを使用するかどうかを考慮に入れる必要があることに注意してください。例えば、--nochroot なしでは以下のようになります。
%post --log=/root/ks-post.log
--nochroot がある場合は以下のようになります。
%post --nochroot --log=/mnt/sysimage/root/ks-post.log

32.8. キックスタートの例

32.8.1. インストール時にホスト名を対話式で設定する

以下では、インストール時にシステムのホスト名を対話式に設定する方法を示しています。%pre スクリプトはインストールされるシステムのホスト名を入力するよう求めます。%post スクリプトは、ユーザー入力に従ってネットワークを設定します。
%pre
chvt 3
exec </dev/tty3> /dev/tty3
clear
## Query for hostname, then write it to 'network' file
read -p "
What is my hostname (FQDN)? (This will be set on eth0)
" NAME /dev/tty3 2>&1
echo "NETWORKING=yes" > network
echo "HOSTNAME=${NAME}" >> network
echo "DEVICE=eth0" > ifcfg-eth0
echo "BOOTPROTO=dhcp" >> ifcfg-eth0
echo "ONBOOT=yes" >> ifcfg-eth0
echo "DHCP_HOSTNAME=${NAME} " >> ifcfg-eth0
cat ifcfg-eth0
chvt 1
exec < /dev/tty1 > /dev/tty1
%end

%post --nochroot
# bring in hostname collected from %pre, then source it
cp -Rvf network /mnt/sysimage/etc/sysconfig/network
# Set-up eth0 with hostname
cp ifcfg-eth0 /mnt/sysimage/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
# force hostname change
/mnt/sysimage/bin/hostname $HOSTNAME
%end

32.8.2. NFS 共有を登録してからマウントする

システムを Red Hat サブスクリプション管理サーバーに登録します (この例ではローカルの Subscription Asset Manager サーバーに登録)。
%post --log=/root/ks-post.log
/usr/sbin/subscription-manager register --username=admin@example.com --password=secret --serverurl=sam-server.example.com --org="Admin Group" --environment="Dev"
%end
NFS 共有から runme という名前のスクリプトを実行します。
mkdir /mnt/temp
mount -o nolock 10.10.0.2:/usr/new-machines /mnt/temp
openvt -s -w -- /mnt/temp/runme
umount /mnt/temp
NFS ファイルのロッキングは、キックスタートモードでは サポートされていません。 したがって、NFS マウントをマウントする場合は -o nolock が必要になります。

32.8.3. RHN Classic でのシステムの登録

rhnreg_ks コマンドはシステムを Red Hat Network に登録するユーティリティです。非対話式の環境での使用を目的として設計されています (キックスタートスタイルのインストールなど)。すべての情報をコマンドライン上または標準入力 (stdin) で指定することができます。アクティベーションキーを作成した後、そのキーを使ってシステムの登録を行いたい場合にこのコマンドを使用してください。
rhnreg_ks を使って自動的にシステムの登録を行う方法についてはhttps://access.redhat.com/solutions/876433 でナレッジベースの記載を参照してください。

32.8.4. インストール後のスクリプトで subscription-manager を実行する

サブスクリプションマネージャー のコマンドラインスクリプトでシステムが Red Hat サブスクリプション管理サーバー (カスタマーポータルによるサブスクリプション管理、 Subscription Asset Manager、 CloudForms System Engine など) に登録されます。 このスクリプトは、 システムに最も適したサブスクリプションにそのシステムを自動的に 添付 する (割り当てる) 場合にも使用できます。
カスタマーポータルに登録する場合は Red Hat ネットワークのログインに使用する認証情報を使用します。Subscription Asset Manager や CloudForms System Engine に登録を行なう場合には、 ローカルの管理者が作成したユーザーアカウントを使用します。
登録コマンドで追加オプションを使用してシステムに適したサービスレベルを設定し、また特定のオペレーティングシステムのバージョンに対する更新やエラータを制限することができます。
%post --log=/root/ks-post.log
/usr/sbin/subscription-manager register --username=admin@example.com --password=secret --serverurl=sam-server.example.com --org="Admin Group" --environment="Dev" --servicelevel=standard --release="6.6"
%end
subscription-manager の使い方については https://access.redhat.com/solutions/748313 でナレッジベースの記載を参照してください。

32.8.5. パーティションレイアウトの変更

以下の例では、%pre スクリプトはシステムに 2 つのドライブがあるかどうかによって、異なるパーティション設定コマンドを生成します。
%pre
#!/bin/sh
hds=""
mymedia=""
for file in /proc/ide/h* do
	mymedia=`cat $file/media`
	if [ $mymedia == "disk" ] ; then
		hds="$hds `basename $file`"
	fi
done
set $hds
numhd=`echo $#`
drive1=`echo $hds | cut -d' ' -f1`
drive2=`echo $hds | cut -d' ' -f2`
#Write out partition scheme based on whether there are 1 or 2 hard drives
if [ $numhd == "2" ] ; then
	#2 drives
	echo "#partitioning scheme generated in %pre for 2 drives" > /tmp/part-include
	echo "clearpart --all" >> /tmp/part-include
	echo "zerombr" >> /tmp/part-include
	echo "part /boot --fstype ext3 --size 75 --ondisk hda" >> /tmp/part-include
	echo "part / --fstype ext3 --size 1 --grow --ondisk hda" >> /tmp/part-include
	echo "part swap --recommended --ondisk $drive1" >> /tmp/part-include
	echo "part /home --fstype ext3 --size 1 --grow --ondisk hdb" >> /tmp/part-include
else
	#1 drive
	echo "#partitioning scheme generated in %pre for 1 drive" > /tmp/part-include
	echo "clearpart --all" >> /tmp/part-include
	echo "part /boot --fstype ext3 --size 75" >> /tmp/part-include
	echo "part swap --recommended" >> /tmp/part-include
	echo "part / --fstype ext3 --size 2048" >> /tmp/part-include
	echo "part /home --fstype ext3 --size 2048 --grow" >> /tmp/part-include
fi
%end
%pre スクリプトの後に以下の行を加え、上記のスクリプトで生成されたコマンドをキックスタートが実行するように指示します。
%include /tmp/part-include

32.9. キックスタートファイルを準備する

キックスタートファイルは、次のいずれかの場所に保存しておかなければなりません。
  • フロッピーディスクなどのリムーバブルメディア、光学式ディスク、または USB フラッシュドライブ
  • ハードドライブ
  • ネットワーク
通常、キックスタートファイルはリムーバブルメディアやハードドライブにコピーされるか、またはネットワーク上で利用できます。大半のキックスタートインストールはネットワーク上のコンピューターで実行されることが多いため、ネットワークベースの方法が最も一般的です。
以下のセクションでは、キックスタートファイルを保存する場所について詳しくみていきます。

32.9.1. キックスタート起動用メディアの作成

Red Hat が提供し、キックスタートファイルに含める起動用メディアを修正する場合は、以下の手順に従います。この手順は AMD および Intel (x86x86_64) システムでのみ機能することに注意してください。また、genisoimageisomd5sum のパッケージが必要になります。これらは Red Hat Enterprise Linux では利用可能になっていますが、別のシステムで使用する場合は、コマンドを調整する必要がある場合があります。

注記

フロッピー使用のブートは Red Hat Enterprise Linux ではもうサポートされていません。インストールには、ブート用に CD-ROM かフラッシュメモリーを使用する必要があります。ただし、キックスタートファイルはまだフロッピーの最上部のディレクトリーに存在する場合があり、ks.cfg という名前を付ける必要があります。別の起動用メディアが必要となります。

手順32.1 キックスタートファイルに起動用メディアを含める

以下の手順を開始する前に、1章Red Hat Enterprise Linux の取得 に記載の起動用 ISO イメージ (boot.iso またはバイナリー DVD) をダウンロードしていることを確認してください。また、キックスタートファイルの作成が完了していることを確認してください。
  1. ダウンロードした ISO イメージをマウントします。
    # mount /path/to/image.iso /mnt/iso
  2. システム内のディレクトリーに ISO イメージを抽出します。
    # cp -pRf /mnt/iso /tmp/workdir
  3. マウントされたイメージをアンマウントします。
    # umount /mnt/iso
  4. これでイメージのコンテンツが作業ディレクトリー内の iso/ ディレクトリーに配置されました。キックスタートファイルを (ks.cfg) iso/ ディレクトリーに追加します。
    # cp /path/to/ks.cfg /tmp/workdir/iso
  5. iso/ ディレクトリー内のisolinux/isolinux.cfg 設定ファイルを開きます。このファイルは、ブートメニュー内に表示されるメニューオプションを決定します。単一のメニューエントリーは以下のように定義されます。
    label linux
      menu label ^Install or upgrade an existing system
      menu default
      kernel vmlinuz
      append initrd=initrd.img
    
    ks= ブートオプションを append で始まる行に追加します。実際の構文は、ISO イメージを起動する方法によって異なります。例えば、CD や DVD から起動する場合には、ks=cdrom:/ks.cfg を使用します。利用可能なソースとそれらを設定する構文については、「キックスタートによるインストールの自動化」 を参照してください。
  6. iso/ ディレクトリー内で genisoimage を使って変更を含めた新規の起動可能な ISO イメージを作成します。
    # genisoimage -U -r -v -T -J -joliet-long -V "RHEL-6.9" -volset "RHEL-6.9" -A "RHEL-6.9" -b isolinux/isolinux.bin -c isolinux/boot.cat -no-emul-boot -boot-load-size 4 -boot-info-table -eltorito-alt-boot -e images/efiboot.img -no-emul-boot -o ../NEWISO.iso .
    このコマンドでは、作業ディレクトリー (iso/ ディレクトリーの 1 つ上のディレクトリー) 内に NEWISO.iso という名前のファイルが作成されます。

    重要

    isolinux.cfg 内でデバイス参照のためにディスクラベルを使用する場合 (例: ks=hd:LABEL=RHEL-6.9/ks.cfg は、このラベルが作成中の新規 ISO のラベルに一致するようにしてください。また、ブートローダー設定では、ラベルにおける空白は \x20 で置き換える必要があることにも注意してください。
  7. MD5 チェックサムを新規 ISO イメージに埋め込みます。
    # implantisomd5 ../NEWISO.iso
上記の手順が完了したら、新規イメージを起動用メディアにすることができます。その手順については、2章メディアの作成 を参照してください。
ペンベースのフラッシュメモリーを使ったキックスタートインストールを行なう場合、キックスタートファイル名は ks.cfg にし、フラッシュメモリーの最上層のディレクトリに配置してください。キックスタートファイルは起動用メディアとは別のフラッシュメモリードライブに配置する必要があります。
キックスタートインストールを開始するには、作成した起動用メディアを使ってシステムを起動し、ks= 起動オプションで USB ドライブを持つデバイスを指定します。ks= 起動オプションの詳細は 「キックスタートによるインストールの自動化」 を参照してください。
rhel-variant-version-architecture-boot.iso イメージファイルを使って USB 起動メディアを作成する方法については 「最小限の起動用メディアの作成」 を参照してください。イメージファイルは Red Hat カスタマーポータルのソフトウェアとダウンロードセンターでダウンロードすることができます。

注記

ブート用の USB フラッシュドライブの作成は可能ですが、これはシステムハードウェアの BIOS 設定に大きく依存します。使用しているシステムが代替デバイスでのブートをサポートしているかどうかについてはハードウェア製造元に確認してください。

32.9.2. ネットワークでキックスタートファイルを使用可能にする

キックスタートを使ったネットワークインストールにより、システム管理者はネットワーク上の多数のコンピューターに迅速かつ簡単に自動インストールできるため、多く利用されています。最も一般的な方法として、システム管理者は、ローカルネットワーク上の BOOTP/DHCP サーバーと NFS サーバー両方を利用します。BOOTP/DHCP サーバーを使用して、クライアントシステムにネットワーク情報を提供する一方で、実際にインストールで使うファイルは NFS サーバーにより提供されます。多くの場合、これらの 2 つのサーバーは同一の物理マシンで動作しますが、必ずしもそうする必要はありません。
使用している pxelinux.cfg/default ファイルの対象の append 行に ks カーネル起動オプションを含めて、使用しているネットワーク上でキックスタートファイルの場所を特定します。pxelinux.cfg/default ファイルの ks オプションの構文は、ブートプロンプトに使用する構文と同一です。構文の詳細については 「キックスタートインストールの開始」を、append 行の例は 例32.1「pxelinux.cfg/default ファイルでの ks オプションの使用」を参照してください。
DHCP サーバーの dhcpd.conf ファイルが BOOTP サーバー (同一の物理マシンかどうかは問わない) の /var/lib/tftpboot/pxelinux.0 を参照するように設定されている場合、ネットワーク経由で起動するよう設定されているシステムはキックスタートファイルを読み込んでインストールを開始することができます。

例32.1 pxelinux.cfg/default ファイルでの ks オプションの使用

例えば、foo.ks192.168.0.200:/export/kickstart/ の NFS 共有で利用可能なキックスタートファイルの場合、pxelinux.cfg/default ファイルの一部に以下が含まれる場合があります。
label 1
  kernel RHEL6/vmlinuz
  append initrd=RHEL6/initrd.img ramdisk_size=10000 ks=nfs:192.168.0.200:/export/kickstart/foo.ks

32.10. インストールツリーを使用可能にする

キックスタートインストールは、インストールツリーにアクセスする必要があります。インストールツリーとは、バイナリ Red Hat Enterprise Linux DVD のコピーであり、同じディレクトリ構成を持っています。
DVD ベースのインストールを実行している場合、Red Hat Enterprise Linux DVD をコンピューターに挿入してから、キックスタートインストールを開始します。
ハードドライブからのインストールを実行している場合は、バイナリ Red Hat Enterprise Linux DVD の ISO イメージがコンピューターのハードドライブ上にあることを確認してください。
ネットワークベース (NFS、FTP、または HTTP) のインストールを実行する場合は、ネットワーク上でインストールツリーまたは ISO イメージを利用可能にする必要があります。詳細は 「ネットワークからのインストールの準備」を参照してください。

32.11. キックスタートインストールの開始

重要

Firstboot は、デスクトップと X Window System がインストールに含まれていてグラフィカルログインが有効になっていないと、システムがキックスタートファイルからインストールされた後に実行されません。追加のシステムをインストールする前にキックスタートファイル内に user オプションでユーザーを指定する (詳細は 「キックスタートのオプション」 を参照) か、または root として仮想コンソールでインストール済みのシステムにログインして adduser コマンドでユーザーを追加します。
キックスタートインストールを開始するには、まず作成した起動用メディアか、または Red Hat Enterprise Linux DVD でシステムをブートする必要があります。さらに、ブートプロンプトで特別なブートコマンドを入力します。ks コマンドライン引数がカーネルに渡されると、インストールプログラムはキックスタートファイルを探します。
DVD およびローカルストレージ
ks.cfg ファイルがローカルストレージの vfat または ext2 ファイルシステムに配置されていて Red Hat Enterprise Linux DVD からブートする場合は、linux ks= コマンドも機能します。
ドライバーディスクの使用
キックスタートでドライバーディスクを使用する必要がある場合は、dd オプションも指定してください。例えば、インストールにローカルハードドライブ上のキックスタートファイルとドライバーディスクが必要な場合は、システムを以下のように起動します。
linux ks=hd:partition:/path/ks.cfg dd
ブート CD-ROM
「キックスタート起動用メディアの作成」 の説明にあるように、キックスタートファイルがブート CD-ROM 上にある場合、その CD-ROM をシステムに挿入してシステムを起動し、以下のコマンドを boot: プロンプトで入力します (ks.cfg はキックスタートファイル名)。
linux ks=cdrom:/ks.cfg
キックスタートインストールを開始するその他のオプションは以下のとおりです。
askmethod
Red Hat Enterprise Linux インストール用 DVD がシステムで検知された場合でも、インストールソースを選択するようユーザーにプロンプトを表示します。
asknetwork
インストール方法に関わらず、インストールの最初のステージでネットワーク設定をプロンプトします。
autostep
キックスタートを非対話式にします。デバッグに使用され、スクリーンショットを生成します。このオプションはパッケージのインストールを妨げる場合があるので、システム導入の際には使用すべきではありません。
debug
pdb を今すぐに開始します。
dd
ドライバーディスクの使用
dhcpclass=<class>
カスタムの DHCP ベンダークラス識別子を送ります。ISC の dhcpcd は、"option vendor-class-identifier" を使用して、この値を調べます。
dns=<dns>
ネットワークインストールに使用するためのネームサーバーのコンマ区分のリストです。
driverdisk
'dd' と同じです。
expert
特殊機能を開始します。
  • 脱着可能メディアのパーティション設定を許可
  • ドライバーディスク用のプロンプト
gateway=<gw>
ネットワークインストールに使用するゲートウェイ
graphical
グラフィカルインストールを強制します。ftp/http に GUI を使用させるのに必要です。
isa
ISA デバイス設定用のユーザーへのプロンプト
ip=<ip>
ネットワークインストール用に使用の IP、 DHCP として 'dhcp' を使用
ipv6=auto, ipv6=dhcp
デバイスの IPv6 設定です。自動設定 (DHCPv6 による SLAAC、SLAAC) の場合は auto を使用します。または、DHCPv6 のみの設定の場合は dhcp を使用します (ルーター通知なし)。
keymap=<keymap>
使用するキーボードのレイアウトです。有効なレイアウトは以下のとおりです。
  • be-latin1 — ベルギー語
  • bg_bds-utf8 — ブルガリア語
  • bg_pho-utf8 — ブルガリア語 (Phonetic)
  • br-abnt2 — ポルトガル語 (ブラジル、ABNT2)
  • cf — カナダフランス語
  • croat — クロアチア語
  • cz-us-qwertz — チェコ語
  • cz-lat2 — チェコ語 (qwerty)
  • de — ドイツ語
  • de-latin1 — ドイツ語 (latin1)
  • de-latin1-nodeadkeys — ドイツ語 (latin1、デッドキーなし)
  • dvorak — ドボラック (Dvorak)
  • dk — デンマーク語
  • dk-latin1 — デンマーク語 (latin1)
  • es — スペイン語
  • et — エストニア語
  • fi — フィンランド語
  • fi-latin1 — フィンランド語 (latin1)
  • fr — フランス語
  • fr-latin9 — フランス語 (latin9)
  • fr-latin1 — フランス語 (latin1)
  • fr-pc — フランス語 (pc)
  • fr_CH — スイスフランス語
  • fr_CH-latin1 — スイスフランス語 (latin1)
  • gr — ギリシャ語
  • hu — ハンガリー語
  • hu101 — ハンガリー語 (101 キー)
  • is-latin1 — アイスランド語
  • it — イタリア語
  • it-ibm — イタリア語 (IBM)
  • it2 — イタリア語 (it2)
  • jp106 — 日本語
  • ko — 韓国語
  • la-latin1 — ラテンアメリカ語
  • mk-utf — マケドニア語
  • nl — オランダ語
  • no — ノルウェー語
  • pl2 — ポーランド語
  • pt-latin1 — ポルトガル語
  • ro — ルーマニア語
  • ru — ロシア語
  • sr-cy — セルビア語
  • sr-latin — セルビア語 (latin)
  • sv-latin1 — スウェーデン語
  • sg — スイスドイツ語
  • sg-latin1 — スイスドイツ語 (latin1)
  • sk-qwerty — スロバキア語 (qwerty)
  • slovene — スロベニア語
  • trq — トルコ語
  • uk — 英国
  • ua-utf — ウクライナ語
  • us-acentos — U.S. インターナショナル
  • us — U.S. 英語
32 ビットシステムのファイル /usr/lib/python2.6/site-packages/system_config_keyboard/keyboard_models.py または 64 ビットシステムの /usr/lib64/python2.6/site-packages/system_config_keyboard/keyboard_models.py には、この一覧も含まれており、system-config-keyboard パッケージの一部です。
ks=nfs:<server>:/<path>
インストールプログラムは、NFS サーバー<server> 上のキックスタートファイルを、ファイル <path> として探します。インストールプログラムは DHCP を使ってイーサネットカードを設定します。例えば、NFS サーバーが、server.example.com で、キックスタートファイルが NFS 共有ファイル /mydir/ks.cfg 内にある場合、正しいブートコマンドは ks=nfs:server.example.com:/mydir/ks.cfg となります。
ks={http|https}://<server>/<path>
インストールプログラムは、HTTP または HTTPS サーバー <server> 上のキックスタートファイルをファイル <path> として探します。インストールプログラムは、DHCP を使用してイーサネットカードを設定します。例えば、HTTP サーバーが server.example.com で、キックスタートファイルが HTTP ディレクトリ /mydir/ks.cfg にある場合、正しいブートコマンドは ks=http://server.example.com/mydir/ks.cfg となります。
ks=hd:<device>:/<file>
インストールプログラムは <device> 上のファイルシステム (vfat または ext2) をマウントします。さらに、そのキックスタート設定ファイルをファイルシステム内の <file> として検索します (例えば、ks=hd:sda3:/mydir/ks.cfg) 。
ks=bd:<biosdev>:/<path>
インストールプログラムは指定された BIOS デバイス <biosdev> 上の指定されたパーティションにファイルシステムをマウントして、<path> 内に指定されたキックスタートファイルを探します (例えば、ks=bd:80p3:/mydir/ks.cfg) 。この動作は BIOS RAID セットには該当しないことに注意してください。
ks=file:/<file>
インストールプログラムはファイルシステムから、ファイル <file> を読み込もうとします。マウントはされません。キックスタートファイルがすでに initrd イメージ上にある場合、通常これが使用されます。
ks=cdrom:/<path>
インストールプログラムは、<path> ファイルとして CD-ROM 上のキックスタートファイルを検索します。
ks
ks を単独で使用する場合、インストールプログラムは DHCP を使うようにイーサネットカードを設定します。キックスタートファイルは、DHCP オプションのサーバー名で指定した NFS サーバーから読み込まれます。キックスタートファイルの名前は、以下のいずれかになります。
  • DHCP が指定されていて、ブートファイルが / で始まる場合、DHCP で提供されたブートファイルは NFS サーバー上で検索されます。
  • DHCP が指定してあり、ブートファイルが / 以外で始まる場合、DHCP で提供されたブートファイルは、NFS サーバー上の /kickstart ディレクトリ内で検索されます。
  • DHCP がブートファイルを指定していない場合、インストールプログラムは /kickstart/1.2.3.4-kickstart ファイルを読み込もうとします。この 1.2.3.4 とは、インストール先のマシンの数値の IP アドレスを示すものです。
ksdevice=<device>
インストールプログラムはこのネットワークデバイスを使用して、ネットワークに接続します。次の 5 つのいずれかの方法でデバイスを指定できます。
  • eth0 などインターフェースのデバイス名です。
  • インターフェースの MAC アドレスを使って指定します (00:12:34:56:78:9a など)。
  • link キーワードを使って指定する (リンクが up 状態になっている 1 番目のインターフェース)
  • bootif キーワードを使って指定する、(pxelinux により BOOTIF 変数内に設定される MAC アドレスになります。pxelinux.cfg ファイルで IPAPPEND 2 を設定し、 pxelinux により BOOTIF 変数が設定されるようにします。)
  • キーワード ibft を使用します、これにより iBFT で指定されたインターフェースの MAC アドレスを使用することになります。
例として、eth1 デバイスを通じて NFS サーバーに接続しているシステムを考えてみましょう。NFS サーバーからのキックスタートファイルを使用して、このシステム上でキックスタートインストールを実行するには、boot: プロンプトで、コマンド ks=nfs:<server>:/<path> ksdevice=eth1 を使用します。
kssendmac
ks=http:// 要求に HTTP ヘッダーを追加します。これは provisioning システムに役に立ちます。"X-RHN-Provisioning-MAC-0: eth0 01:23:45:67:89:ab" 形式の CGI 環境変数内にすべての nic の MAC アドレスが含まれます。
lang=<lang>
インストールで使用する言語です。これは 'lang' キックスタートコマンドと共に使用するのに有効な言語でなければなりません。
loglevel=<level>
メッセージログの必要最低レベルを設定します。<level> 用の値には、debug、info、warning、error、critical があります。デフォルト値は info です。
mediacheck
ユーザーにインストールソース (ISO ベース方法の場合) の整合性をテストするオプションを与えるようにローダーコードをアクティベートします。
netmask=<nm>
ネットワークインストール用に使用する Netmask
nofallback
GUI が失敗した場合、終了します。
nofb
一部の言語で、テキストモードのインストールの実行に要求される VGA16 フレームバッファーをロードしません。
nofirewire
firewire デバイス用のサポートをロードしません。
noipv4
ksdevice ブートオプションで指定されるデバイス上での IPv4 ネットワークを無効にします。
noipv6
インストール時、およびインストールされたシステム上ですべてのネットワークデバイスにおける IPv6 ネットワーキングを無効にします。

重要

PXE サーバーからのインストール時に、IPv6 ネットワーキングは anaconda がキックスタートファイルを処理する前にアクティブになる可能性があります。その場合、このオプションはインストール時に全く影響を与えません。

注記

インストールされたシステムで IPv6 を無効にするには、noipv6 ブートオプションの他に、各ネットワークデバイス上で --noipv6 のキックスタートオプションを使用する必要があります。システムワイドでの IPv6 の無効化については https://access.redhat.com/ja/solutions/1565993 のナレッジベース記事を参照してください。
nomount
レスキューモードでは、インストールした Linux パーティションを自動的にマウントしません。
nonet
ネットワークデバイスを自動検出しません。
noparport
パラレルポート用サポートのロードを試行しません。
nopass
キーボードとマウスに関する情報を anaconda ステージ 1 (ローダー) からステージ 2 (インストーラー) に渡しません。
nopcmcia
システム内の PCMCIA コントローラーを無視します。
noprobe
自動的にハードウェアを調べません。anaconda がハードウェアの特定のカテゴリーを探すことができるようユーザーにプロンプトを出します。
noshell
インストール中に tty2 上でシェルを出しません。
repo=cdrom
DVD ベースインストールを実行します。
repo=ftp://<path>
FTP インストール用に <path> を使用します。
repo=hd:<dev>:<path>
ハードドライブからのインストール用に <dev> 上の <path> を使用します。
repo=http://<path>
HTTP インストール用に <path> を使用します。
repo=https://<path>
HTTPS インストール用に <path> を使用します。
repo=nfs:<path>
NFS インストール用に <path> を使用します。
rescue
レスキュー環境を実行します。
resolution=<mode>
指定したモードでインストーラーを実行します。例: '1024x768' 。
serial
シリアルコンソールサポートを開始します。
skipddc
モニターの Data Display Channel (DDC) を探しません。このオプションは、DDC プローブによりシステムが応答しなくなった場合の対処方法です。
syslog=<host>[:<port>]
インストールを起動した後に、ログメッセージを <host> 上 (オプションとして、ポート <port> 上) の syslog プロセスに送ります。リモート syslog プロセスが接続を許可する必要があります。(-r オプション)。
text
テキストモードインストールを強制します。

重要

キックスタートインストールでテキストモードを選択した場合、パーティション設定、ブートローダー、およびパッケージ選択オプションについての選択肢を指定してください。これらの手順はテキストモードでは自動化されており、anaconda では不足している情報をユーザーに要求することはできません。これらオプションの選択肢が指定されないと、anaconda はインストールプロセスを停止します。
updates
更新 (バグ修正) を含むストレージデバイス用のプロンプトです。
updates=ftp://<path>
FTP 経由の更新を含むイメージ
updates=http://<path>
HTTP 経由の更新を含むイメージ
updates=https://<path>
HTTPS 経由の更新を含むイメージ
upgradeany
/etc/redhat-release ファイルのコンテンツや、それが存在するかどうかに関わらず、システム上で検出したすべての Linux インストールをアップグレードします。
vnc
vnc ベースのインストールを有効にします。vnc クライアントアプリケーションを使用して、そのマシンに接続する必要があります。
vncconnect=<host>[:<port>]
<host> と呼ばれる vnc クライアントに接続して、オプションでポート <port> を使用します。
'vnc' オプションの指定も要求されます。
vncpassword=<password>
vnc 接続用のパスワードを有効にします。これは誰かが間違えて vnc ベースのインストールに接続するのを防止します。
'vnc' オプションの指定も要求されます。

第33章 Kickstart Configurator

Kickstart Configurator の使用により、グラフィックユーザーインターフェースを使用したキックスタートファイルの作成や修正が可能となりますので、ファイルの正しい構文を記憶する必要がありません。
Kickstart Configurator は、デフォルトでは Red Hat Enterprise Linux 6.9 にインストールされていません。su - yum install system-config-kickstart を実行するか、またはグラフィカルパッケージマネージャーを使用してソフトウェアをインストールしてください。
Kickstart Configurator を起動するには、グラフィカル環境でシステムを起動します。次に、system-config-kickstart を実行するか、または GNOME デスクトップのアプリケーションシステムツールKickstart の順にクリックするか、あるいは KDE デスクトップの場合は Kickoff Application Launcher+アプリケーションシステムKickstart の順にクリックします。
キックスタートファイルを作成している場合、ファイル (File)プレビュー (Preview) の順にクリックすると、いつでも現在の選択を確認できます。
既存のキックスタートファイルで開始するには、ファイル開く の順に進み、既存のファイルを選択します。

33.1. 基本設定

基本設定

図33.1 基本設定

インストール中に使用する言語とインストール後に使用するデフォルト言語をデフォルトの言語メニューから選択します。
キーボード メニューからシステムキーボードを選択します。
タイムゾーン メニューからシステムで使うタイムゾーンを選択します。UTC を使うようにシステムを設定するには、UTC 時計を使用を選択します。
システム用の必要な root パスワードを Root パスワードテキストボックスに入力します。同じパスワードをパスワードの確認テキストボックスに入力します。この 2 番目のフィールドはパスワードの誤入力を防止することと、インストール完了後にパスワードを忘れるようなことのないように確認するためのものです。ファイルにパスワードを暗号化パスワードとして保存する場合は、root パスワードの暗号化を選択します。暗号化オプションが選択されている場合は、ファイルが保存される際に、ユーザーが平文で入力するパスワードは暗号化されて キックスタートファイルに書き込まれます。すでに暗号化されているパスワードを入力してさらにその暗号化を選択しないようにしてください。キックスタートファイルは簡単に読み取れる平文であるため、暗号化したパスワードの使用が推奨されます。
ターゲットアーキテクチャーの選択では、インストール時にどの特定のハードウェアアーキテクチャーディストリビューションを使用するかを指定します。
ターゲットアーキテクチャーの選択では、インストール時にどの特定のハードウェアアーキテクチャーディストリビューションを使用するかを指定します。
インストール後にシステムを再起動を選択すると、インストールが終了した後にシステムを自動的に再起動します。
キックスタートインストールはデフォルトでは、グラフィカルモードで実行されます。このデフォルトを無視し、代わりにテキストモードで実行するには、テキストモードでインストールを実行オプションを選択します。
キックスタートインストールは対話式モードで実行することができます。これは、インストールプログラムがキックスタートファイル内のすべての事前設定オプションを使用するということを意味しますが、次の画面に進む前に各画面内でオプションを確認することができます。次の画面に進むには、設定を承認した後、または変更してから ボタンをクリックしてインストールを続行します。このタイプのインストールを選択するには、対話式でインストールを実行するオプションを選択します。

33.2. インストール方法

インストール方法

図33.2 インストール方法

インストール方法の画面で、ユーザーは新規インストールまたはアップグレードを選択することができます。アップグレードを選択すると、パーティション情報パッケージ選択オプションは無効になります。これらはキックスタートアップグレードではサポートされません。
また、以下のオプションからキックスタートインストールのタイプ、またはアップグレードを選択します。
  • DVD — このオプションを選択して、Red Hat Enterprise Linux DVD からインストールまたはアップグレードを実行します。
  • NFS — NFS 共有ディレクトリからインストールまたはアップグレードする場合は、このオプションを選択します。NFS サーバーのテキストフィールドには、完全修飾ドメイン名または IP アドレスを入力します。NFS ディレクトリの場合は、インストールツリーの variant ディレクトリを含む NFS ディレクトリの名前を入力します。例えば、NFS サーバーに /mirrors/redhat/i386/Server/ ディレクトリが含まれる場合は、NFS ディレクトリ用に /mirrors/redhat/i386/ を入力します。
  • FTP — このオプションを選択すると、FTP サーバーからのインストール、またはアップグレードを実行できます。FTP サーバーのテキストフィールドで、完全修飾ドメイン名または IP アドレスを入力します。FTP ディレクトリには、使用タイプ ディレクトリが含まれる FTP ディレクトリの名前を入力します。例えば、FTP サーバーにディレクトリ /mirrors/redhat/i386/Server/ が含まれている場合は、FTP ディレクトリ用に /mirrors/redhat/i386/Server/ を入力します。FTP サーバーがユーザー名とパスワードを要求する場合は、それらも入力します。
  • HTTP — このオプションを選択すると、HTTP サーバーからのインストールまたはアップグレードを実行できます。HTTP サーバーのテキストフィールドには完全修飾ドメイン名または IP アドレスを入力します。HTTP ディレクトリには、使用タイプディレクトリを含む HTTP ディレクトリの名前を入力します。例えば、HTTP サーバーにディレクトリ /mirrors/redhat/i386/Server/ が含まれる場合は、HTTP ディレクトリ用に /mirrors/redhat/i386/Server/ を入力します。
  • ハードドライブ — ハードドライブからインストールまたはアップグレードを実行するには、このオプションを選択します。ハードドライブからのインストールには、ISO イメージを使用する必要があります。インストールを開始する前に ISO イメージが正常であるかを確認してください。これを確認するには、「起動用メディアを検証する」 に説明されているように、md5sum プログラムと linux mediacheck 起動オプションを使用します。ISO イメージを 格納しているハードドライブパーティション (例えば、/dev/hda1) を ハードドライブパーティション テキストボックスに入力します。さらに、ハードドライブディレクトリテキストボックスには、ISO イメージを格納しているディレクトリを入力します。

33.3. ブートローダーオプション

ブートローダーオプション

図33.3 ブートローダーオプション

ターゲットアーキテクチャーを x86 / x86_64 以外のものに指定している場合は、この画面は無効になっていることに注意してください。
GRUB は、x86 / x86_64 アーキテクチャーでの Red Hat Enterprise Linux 用のデフォルトのブートローダーです。ブートローダーをインストールしない場合は、「ブートローダーをインストールしない」 を選択します。ブートローダーをインストールしない選択をした場合、ブートフロッピーを作成するか、またはサードパーティー製のブートローダーなど他の起動方法を用意することを忘れないでください。
ブートローダーをインストールする場所を選択する必要があります (マスターブートレコード (MBR)か、/boot パーティションの最初のセクター)。個人用のブートローダーとして使用する場合は、MBR にブートローダーをインストールします。
システムがブートする時点で使用される特別なパラメーターをカーネルに渡すには、それをカーネルパラメーターフィールドに入力します。例えば、IDE CD-ROM Writer がある場合、カーネルに対して cdrecord を使用する前にロードしておく必要のある SCSI エミュレーションドライバーを使用するように指示できますが、これは、カーネルパラメーターとして hdd=ide-scsi を設定することにより実行できます (hdd は CD-ROM デバイス)。
GRUB パスワードを設定することにより、GRUB ブートローダーをパスワードで保護することができます。GRUB パスワードを使用 を選択し、Password フィールドにパスワードを入力します。次に、同じパスワードをパスワードの確認テキストフィールドに入力します。暗号化されたパスワードとしてファイルにパスワードを保存するには、GRUB パスワードを暗号化を選択します。暗号化のオプションを選択した場合には、ファイルが保存される際に、入力したプレーンテキストのパスワードが暗号化されキックスタートファイルに書き込まれます。入力したパスワードが既に暗号化されている場合には、暗号化のオプションのチェックマークを外してください。

重要

各マシンでブートローダーのパスワードを設定することが強く推奨されます。ブートローダーが保護されていないと、攻撃者はシステムの起動オプションを修正してシステムにアクセスできるようになります。ブートローダーのパスワードおよびパスワードのセキュリティ全般に関する情報は、『Red Hat Enterprise Linux セキュリティガイド』 の 『ワークステーションのセキュリティ』 の章を参照してください。
インストール方法のページで、既存のインストールをアップグレードが選択されている場合、既存のブートローダーをアップグレードを選択することで、以前のエントリーを保存したまま、既存ブートローダー設定をアップグレードできます。

33.4. パーティション情報

パーティション情報

図33.4 パーティション情報

マスターブートレコード(MBR)をクリアするかどうか選択します。すべての既存パーティションを削除、既存のすべての Linuxパーティションを削除、または既存のパーティションを維持、の中のいずれかを選択します。
システムのアーキテクチャー用のデフォルトに対してディスクラベル (例えば、x86 用の msdos) を初期化するには、新品のハードドライブにインストールする場合に、ディスクラベルを初期化を選択します。

注記

anacondakickstart は LVM (Logical Volume Management) をサポートしますが、現時点では、 Kickstart Configurator を使用して LVM を設定する仕組みはありません。

33.4.1. パーティションの作成

パーティションを作成するには、追加ボタンをクリックします。図33.5「パーティションの作成」 に示されているパーティションオプション ウィンドウが表示されます。マウントポイント、ファイルシステムタイプ、新規パーティションのパーティションサイズを選択します。オプションとして、以下の項目も選択可能です。
  • 追加サイズオプションのセクションでは、パーティションを「固定サイズ」、「指定サイズまで増加」、または「ディスク上のすべての未使用領域を埋める」のいずれかで作成します。スワップをファイルシステムとして選択すると、指定サイズのスワップではなく、推奨サイズのスワップパーティションをインストールプログラムで作成することができます。
  • パーティションを強制的にプライマリパーティションとして作成
  • 指定したハードドライブにパーティションを作成する。例えば、最初の IDE ハードディスク(/dev/hda) にパーティションを作成するには、ドライブとして hda を指定します。ドライブ名に /dev を含めないでください。
  • 既存のパーティションを使用する。例えば、最初の IDE ハードドライブ上で 1 番目のパーティション(/dev/hda1) にパーティションを作成するには、パーティションとして hda1 を指定します。パーティション名に /dev を含めないでください。
  • 選択されたファイルシステムタイプとしてフォーマットする。
パーティションの作成

図33.5 パーティションの作成

既存のパーティションを編集するには、リストからそのパーティションを選択して、編集ボタンをクリックします。図33.5「パーティションの作成」が示すように、選択したパーティションの値が反映すること以外は、パーティションの追加を選択する時と同じパーティションオプション画面が表示されます。パーティションオプションを修正して OK をクリックします。
既存のパーティションを削除するには、リストからそのパーティションを選択し、削除ボタンをクリックします。

33.4.1.1. ソフトウェア RAID パーティションの作成

ソフトウェア RAID パーティションを作成するには、以下の手順に従います。
  1. RAID ボタンをクリックします。
  2. ソフトウェア RAID パーティションの作成を選択します。
  3. ソフトウェア RAID をファイルシステムタイプとして選択する以外は、前述のようにパーティションを設定します。また、パーティションを作成するハードドライブを指定するか、または使用する既存パーティションを指定する必要があります。
ソフトウェア RAIDパーティションの作成

図33.6 ソフトウェア RAIDパーティションの作成

これらの手順を繰り返して、RAID 設定に必要な数だけパーティションを作成します。すべてのパーティションが RAID パーティションである必要はありません。
RAID デバイスの構成に必要なパーティションをすべて作成し終った後は、次の手順に従います。
  1. RAID ボタンをクリックします。
  2. RAID デバイスの作成を選択します。
  3. マウントポイント、ファイルシステムタイプ、RAID デバイス名、RAID レベル、RAIDメンバー、ソフトウェア RAID デバイス用のスペアの数、および RAID デバイスをフォーマットするかどうかを選択します。
    ソフトウェア RAID デバイスの作成

    図33.7 ソフトウェア RAID デバイスの作成

  4. OK をクリックしてリストにデバイスを追加します。

33.5. ネットワーク設定

ネットワーク設定

図33.8 ネットワーク設定

キックスタートでインストールするシステムがイーサネットカードを持たない場合は、ネットワーク設定のページで設定をしないでください。
ネットワーク設定は、ネットワークベースのインストール方法 (NFS, FTP, HTTP) を選択した場合にのみ必要になります。ネットワークは Network Administration Tool (system-config-network) を使用するといつでもインストール後に設定できます。詳細は、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』を参照してください。
システム上の各イーサネットカードについて、ネットワークデバイスの追加をクリックして、ネットワークデバイスとそのデバイス用のネットワークタイプを選択します。1 つ目のイーサネットカードを設定するには、eth0 を選択し、2 つ目のイーサネットカードは eth1 として順に増加します。

33.6. 認証

認証

図33.9 認証

認証セクションでは、ユーザーパスワード用にシャドウパスワードを使用したり、MD5 暗号化を使用するかを選択します。これらのオプションは強く推奨されるもので、デフォルトで選択されています。
認証設定オプションにより、ユーザーは以下の認証方法を設定することができます。
  • NIS
  • LDAP
  • Kerberos 5
  • Hesiod
  • SMB
  • Name Switch Cache
上記の方法はデフォルトでは有効になっていません。これらの 1 つまたは複数の方法を有効にするには、該当するタブをクリックして 「有効にする」 の横にあるチェックボックスをクリックし、認証方法についての適切な情報を記入します。これらのオプションの詳細については、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』を参照してください。

33.7. ファイアウォールの設定

ファイアウォールの設定 ウィンドウでは、インストールされたシステムのファイアウォールを設定できます。
ファイアウォールの設定

図33.10 ファイアウォールの設定

ファイアウォールを無効にするが選択されていると、システムはすべてのアクティブなサービスおよびポートからの完全なアクセスを許可します。システムへのいずれの接続も拒否されたり、否定されることはありません。
ファイアウォールを有効にするを選択すると、DNS 応答や DHCP 要求などの外部要求に応答しない着信接続を拒否するようにシステムを設定します。このマシンで実行中のサービスに対してアクセスが必要な場合、特定サービスがファイアウォールを通過することを許可できます。
ネットワーク設定セクションで設定されるデバイスだけが 信頼できるデバイスとしてリストされ、利用可能になります。このリスト内で選択されたデバイスからの接続はいずれもシステムで受理されます。例えば、eth1 が内部システムからの接続のみを受ける場合は、その接続を許可することができるでしょう。
信頼できるサービスの一覧からサービスが選択されると、指定されたサービスの接続が許可され、処理されます。
他のポートテキストフィールドでは、リモートアクセス用に開く必要のある追加のポートをリストします。次の形式を使用します。ポート:プロトコル。例えば、ファイアウォールを通過するように IMAP アクセスを許可するには、imap:tcp と指定します。数字ポート名も明示的に指定することができます。ポート 1234 上の UDP パケットがファイアウォールを通過できるようにするには、1234:udp と指定します。複数のポートを指定するには、それらをコンマで区切って記述します。

33.7.1. SELinux 設定

キックスタートは SELinux を enforcingpermissive、または disabled モードでセットできます。現時点ではこれより細かな設定はありません。

33.8. ディスプレイ設定

X Window System をインストールする場合は、図33.11「X の設定 」 に示されるように、キックスタートインストール中にディスプレイの設定にある X Window システムを設定オプションをチェックすることにより設定できます。このオプションが選択されないと、X 設定オプションは無効となり、skipx オプションがキックスタートファイルに書き込まれます。
X の設定

図33.11 X の設定

インストールされたシステムの初回ブート時に Setup Agent を起動するかどうかを選択します。Setup Agent はデフォルトでは無効ですが、設定を有効に変更することも、再設定モードで有効にすることもできます。再設定モードでは、言語、マウス、キーボード、root パスワード、セキュリティレベル、タイムゾーン、ネットワーク設定オプションを、デフォルト設定に加えて有効にすることができます。

33.9. パッケージの選択

パッケージの選択

図33.12 パッケージの選択

パッケージの選択ウィンドウで、インストールする パッケージグループを選択できます。
パッケージの解決は自動的に行なわれます。
現在、Kickstart Configurator はユーザーに個別パッケージの選択を許可しません。個別パッケージをインストールするには、キックスタートファイルを保存した後で、その %packages セクションを修正します。詳細については、「パッケージの選択」を参照してください。

33.10. インストール前のスクリプト

インストール前のスクリプト

図33.13 インストール前のスクリプト

キックスタートファイルの構文を解析した直後にシステムで実行されるコマンドを追加し、インストールを開始することができます。キックスタートファイルでネットワークを設定している場合、ネットワークはこのセクションが処理される前に有効になります。インストール前のスクリプトを組み込むには、テキストエリアに入力します。

重要

Red Hat Enterprise Linux の以前の各リリース内の anaconda のバージョンには、プレインストールとポストインストールの環境でシェルコマンドを提供する busybox のバージョンが含まれていました。Red Hat Enterprise Linux 6 の anaconda のバージョンには、busybox が含まれておらず、代わりに GNU の bash コマンドが使用されています。
詳細は、付録G busybox コマンドの代替コマンド を参照してください。
スクリプトの実行に使用するスクリプト言語を指定するには、 インタプリタを使うオプションを選択して、その横のテキストボックスにインタプリタを記入します。例えば、Python スクリプトには /usr/bin/python2.6 を指定します。このオプションは、キックスタートファイル内で %pre --interpreter /usr/bin/python2.6 を使用することに相当します。
最も一般的に使用されているコマンドのみが、インストール前の環境で使用可能です。完全なリストについては、「インストール前のスクリプト」 を参照してください。

重要

%pre コマンドは含めないでください。これは自動的に追加されます。

注記

インストール前のスクリプトはソースメディアがマウントされ、ブートローダーの第 2 段階がロードされた後に実行されます。このため、インストール前のスクリプトでソースメディアを変更することはできません。

33.11. インストール後のスクリプト

インストール後のスクリプト

図33.14 インストール後のスクリプト

インストール完了後にシステムで実行されるコマンドも追加できます。キックスタートファイルに適切なネットワーク設定がされていれば、ネットワークは有効になり、スクリプトにはネットワーク上でリソースにアクセスするためのコマンドを含めることができます。インストール後のスクリプトをキックスタートファイルに含めるには、これをテキストエリアに入力します。

重要

Red Hat Enterprise Linux の以前の各リリース内の anaconda のバージョンには、プレインストールとポストインストールの環境でシェルコマンドを提供する busybox のバージョンが含まれていました。Red Hat Enterprise Linux 6 の anaconda のバージョンには、busybox が含まれておらず、代わりに GNU の bash コマンドが使用されています。
詳細は、付録G busybox コマンドの代替コマンド を参照してください。

重要

%post コマンドは含めないでください。これは自動的に追加されます。
例えば、新規にインストールされたシステム用の本日のメッセージを変更するには、以下のコマンドを %post セクションに追加します。
echo "Welcome!" > /etc/motd

注記

その他の例は 「キックスタートの例」 で確認できます。

33.11.1. chroot 環境

chroot 環境外でインストール後のスクリプトを実行するには、Post-Installation ウィンドウ上部にあるこのオプションの横のチェックボックスをクリックします。これは、%post セクションの --nochroot オプションの使用と同等です。
新しくインストールしたファイルシステムに変更を加えるには、インストール後のセクションの中で、かつ chroot 環境の外部で、ディレクトリ名の前に /mnt/sysimage/ を付ける必要があります。
例えば、chroot 環境の外で実行を選択した場合、直前の例は以下のように変更される必要があります。
echo "Welcome!" > /mnt/sysimage/etc/motd

33.11.2. インタプリタの使用

スクリプトの実行に使用するスクリプト言語を指定するには、 インタプリタを使用オプションを選択して、その横にあるテキスト ボックスにインタプリタを記入します。例えば、Python スクリプト用に /usr/bin/python2.2 を指定できます。このオプションは、キックスタートファイルの %post --interpreter /usr/bin/python2.2 の使用に相当します。

33.12. ファイルの保存

キックスタートオプションの選択を終了した後は、キックスタートファイルの内容を確認するために、プルダウンメニューからファイル => プレビューの順に進みます。
プレビュー

図33.15 プレビュー

キックスタートファイルを保存するには、プレビューウィンドウ内の ファイルの保存ボタンをクリックします。確認なしでファイルを保存するには、ファイル => ファイルの保存の順に進むか、または Ctrl+S を押します。 ダイアログボックスが現れますので、ファイルを保存する場所を選択します。
ファイルを保存した後は、キックスタートインストールを開始する方法について、「キックスタートインストールの開始」を参照してください。

パート V. インストール後

Red Hat Enterprise Linux インストールガイド』 の本パートでは、インストールの最終段階や、将来に実行する可能性のあるインストール関連の作業について説明しています。これらには以下が含まれます。
  • Red Hat Enterprise Linux のインストールディスクを使用した障害のあるシステムのレスキュー
  • Red Hat Enterprise Linux の新しいバージョンへのアップグレード
  • Red Hat Enterprise Linux のコンピューターからの削除

第34章 Firstboot

重要

Firstboot が使用できるのは、グラフィカルインストール後のシステム、またはデスクトップと X Window System がインストールされていて、かつグラフィカルなログインが有効なキックスタートインストール後のシステムのみです。デスクトップと X Window System を含まないテキストモードでのインストール、またはキックスタートインストールを実行した場合は、firstboot の設定ツールは表示されません。
Firstboot は、新しい Red Hat Enterprise Linux システムを最初に起動する時に実行します。firstboot を使用して、ログインする前にシステムを設定します。
Firstboot の「ようこそ」画面

図34.1 Firstboot の「ようこそ」画面

進む (Forward) をクリックして、firstboot を開始します。

34.1. ライセンス情報

この画面は、Red Hat Enterprise Linux の総合的なライセンス条項を表示します。
Firstboot のライセンスの画面

図34.2 Firstboot のライセンスの画面

ライセンスの条項に同意する場合は、はい、ライセンス同意書に同意します (Yes, I agree to the License Agreement) を選択して、進む (Forward) をクリックします。

34.2. サブスクリプションサービスを設定する

システム上にインストールされている製品 (オペレーティングシステム自体を含む) がサブスクリプションの対象になります。サブスクリプションサービスは、登録されたシステム、それらのシステムにインストールされている製品、およびそれらの製品に対応するためにシステムに 割り当てられているサブスクリプションを追跡するために使用されます。
サブスクリプション管理の登録画面は、どのサブスクリプションサービスを使用するかを特定し、システムに最も適したサブスクリプションをデフォルトで割り当てます。
サブスクリプションの管理に関する詳細情報は、Red Hat Subscription Management を参照してください。

34.2.1. ソフトウェア更新の設定

まず、システムをすぐにサブスクリプションサービスに登録するかどうかを選択します。システムを登録する場合は、はい、今すぐ登録します (Yes, I'd like to register now) を選択して、進む (Forward) をクリックします。
ソフトウェア更新の設定

図34.3 ソフトウェア更新の設定

注記

システムが Firstboot に登録されていない場合でも、Red Hat サブスクリプションマネージャーツールを使用して、後ほど以下の 3 つのサブスクリプションサービスに登録することは可能です[13]
Red Hat サブスクリプションマネージャーツールについての詳しい情報は、『Red Hat サブスクリプション管理ガイド』を参照してください。

34.2.2. サーバーの選択

サーバーの選択 (Choose Service) 画面を使用して、システムを登録するサブスクリプションサービスの種類を選択します。必要な場合は、Proxy Setup をクリックして、プロキシサーバーを設定します。プロキシーサーバーを使ったサブスクリプションの管理については、Red Hat Subscription Management を参照してください。
Red Hat サブスクリプション管理
システム、インストールされた製品、および割り当てられたサブスクリプションを特定するために適切な X.509 証明書を使用するサブスクリプションサービスは、Red Hat サブスクリプション管理の一部になります。これには、カスタマーポータルのサブスクリプション管理 (ホストされたサービス)、Subscription Asset Manager (オンプレミスのサブスクリプションサービスおよびプロキシ設定されたコンテンツ配信)、および CloudForms System Engine (オンプレミスのサブスクリプションおよびコンテンツ配信サービス) が含まれます。
このオプションがデフォルトです。ローカルの Satellite サーバーを実行 しない 組織の場合、Red Hat サブスクリプション管理が強く推奨されます。
Red Hat Network (RHN) Classic
Red Hat Network のレガシーシステム管理機能を使用するには、Red Hat Network (RHN) Classic オプションを選択します。RHN Classic は Red Hat Enterprise Linux 6.x システムで使用することができますが、これは既存のレガシーシステムを主な対象としています。新規インストールでは Red Hat サブスクリプション管理を使用することをお勧めします。
RHN Satellite または RHN Proxy
Red Hat Network コンテンツのローカルミラーへのアクセスのある環境では、このオプションを使用します。
サーバーの選択

図34.4 サーバーの選択

34.2.3. サブスクリプション管理の登録

Red Hat は、X.509 証明書 を使用して、システムにインストールされた製品、システムに割り当てられたサブスクリプション、サブスクリプションサービスの一覧内でシステム自体を特定します。証明書ベースのサブスクリプションを使用してこれらを認識するサブスクリプションサービスには複数の種類があり、システムの登録は、それらのいずれかを使用して Firstboot で登録できます。
  • カスタマーポータルによるサブスクリプション管理、Red Hat でホストしているサービス (デフォルト) です。
  • Subscription Asset Manager: オンプレミスのサブスクリプションサーバーで、コンテンツ配信をプロキシでカスタマーポータルのサービスに戻します。
  • CloudForms System Engine: オンプレミスのサービスでサブスクリプションサービスとコンテンツ配信の両方を処理します。
特定のサブスクリプションサービスやコンテンツサービスを選択する必要はありません。3 種類のサーバー (カスタマーポータルによるサブスクリプション管理、Subscription Asset Manager、および CloudForms System Engine) はすべて Red Hat サブスクリプション管理の一部となるため、同じタイプのサービス API を使用します。特定しなければならないのは、接続先となるサービスのホスト名とそのサービス用のユーザー認証情報のみです。
  1. 登録に使用するサブスクリプションサーバーを特定するために、サービスのホスト名を入力します。デフォルトのサービスはカスタマーポータルによるサブスクリプション管理です。ホスト名は subscription.rhn.redhat.com になります。Subscription Asset Manager などの別のサブスクリプションサービスを使用する場合はローカルサーバーのホスト名を入力します。
    サブスクリプションサービスの選択

    図34.5 サブスクリプションサービスの選択

  2. 進む (Forward) をクリックします。
  3. ログインするサブスクリプションサービスのユーザー認証情報を入力します。
    サブスクリプション管理の登録

    図34.6 サブスクリプション管理の登録

    重要

    使用するユーザー認証情報はサブスクリプションサービスによって異なります。カスタマーポータルに登録する場合は、管理者または企業アカウントの Red Hat Network 認証情報を使用します。
    ただし、Subscription Asset Manager や CloudForms System Engine の場合には、使用するユーザーアカウントをオンプレミスのサービス内で作成するため、このユーザーアカウントはカスタマポータルのユーザーアカウントとはおそらく異なるものになります。
    カスタマーポータルのログインまたはパスワードをなくしてしまった場合は https://www.redhat.com/wapps/sso/lostPassword.htmlから再度取得してください。Subscription Asset Manager または CloudForms System Engine のログインまたはパスワードをなくしてしまった場合は、ローカルの管理者に連絡してください。
  4. ホストのシステム名を設定します。この名前は、サブスクリプションサービスの一覧内でそのシステムを明確に特定できるものであれば何でも構いません。一般的にはマシンのホスト名や完全修飾ドメインが使用されますが、特に制約はありません。
  5. オプション: サブスクリプションを登録後に手動で設定する必要があるかどうかを設定します。デフォルトでは、このチェックボックスのチェックは外されており、最も適したサブスクリプションがシステムに自動的に適用されるようになっています。このチェックボックスを選択すると、Firstboot の登録が完了した後にサブスクリプションをシステムに手動で追加しなければならなくなります。(サブスクリプションが自動的に割り当てられる場合でも、ローカルの Subscription Manager ツールを使用して追加のサブスクリプションをシステムに後で追加することができます。)
  6. 登録が開始すると、システムの登録先となる組織と環境 (組織内のサブドメイン) が Firstboot によってスキャンされます。
    組織のスキャン

    図34.7 組織のスキャン

    カスタマーポータルによるサブスクリプション管理を使用する IT 環境では組織は 1 つのみとなるため、これ以上必要な設定はありません。Subscription Asset Manager などのローカルのサブスクリプションサービスを使用する IT インフラストラクチャーの場合、複数の組織が設定されていることがあります。また、それらの組織内にはさらに複数の環境が設定されている場合もあります。
    複数の組織が検出された場合、サブスクリプションマネージャーによって参加すべきサービスを選択するようにプロンプトが出されます。
    組織の選択

    図34.8 組織の選択

  7. サブスクリプションマネージャーによるシステムへのサブスクリプションの自動割り当てを選択した場合 (デフォルト)、登録プロセスの一環として割り当てるサブスクリプションのスキャンが行なわれます。
    サブスクリプションの自動選択

    図34.9 サブスクリプションの自動選択

    登録が完了すると、選択されたサブスクリプションの情報に応じて適用されたシステムのサービスレベルと新しいシステムに割り当てられた特定のサブスクリプションがサブスクリプションマネージャーによって報告されます。このサブスクリプションの選択を確認して登録のプロセスを完了してください。
    サブスクリプションの確認

    図34.10 サブスクリプションの確認

    サブスクリプションを後で適用することを選択した場合は、この部分の登録プロセスは省略され、firstboot のサブスクリプションマネージャー画面でサブスクリプションの割り当てを後で行なうように指示されます。
    サブスクリプションを後で選択する場合の注記

    図34.11 サブスクリプションを後で選択する場合の注記

  8. 進むをクリックして firstboot の次の設定領域となるユーザーのセットアップに進みます。

34.3. 一般ユーザーの作成

この画面でユーザー自身のためにアカウントを作成します。ご使用の Red Hat Enterprise Linux システムにログインする際には、root アカウントではなく、常にこのアカウントを使用してください。
Firstboot のユーザー作成画面

図34.12 Firstboot のユーザー作成画面

ユーザー名とフルネームを記入します。次に、選択したパスワードを入力します。パスワードの確認ボックスでもう一度パスワードを入力し、それが正しいことを確定します。
ユーザー情報の認証用にネットワークサービスを使用するように Red Hat Enterprise Linux を設定するには、ネットワークログインを使用をクリックします。詳細は、「認証の設定」を参照してください。

重要

この手順で少なくとも 1 つのユーザーアカウントを作成しないと、Red Hat Enterprise Linux のグラフィカル環境にログインすることができません。インストール時にこの手順を省略した場合は、「グラフィカル環境へのブート」を参照してください。

注記

インストールが完了した後に余分のユーザーアカウントをシステムに追加するには、システム管理ユーザー & グループの順に進みます。

34.3.1. 認証の設定

ユーザーの作成 (Create User) 画面で ネットワークログインを使用 (Use Network Login) をクリックしている場合は、このシステムでユーザーが認証される方法を指定する必要があります。ドロップダウンメニューを使ってユーザーデータベースの以下のタイプから選択します。
  • ローカルアカウントのみ (Local accounts only) (ネットワーク上でユーザーデータベースにアクセスできない場合に使用)
  • LDAP (Lightweight Directory Access Protocol)
  • NIS (Network Information Service)
  • Winbind (Microsoft Active Directory での使用)
Firstboot の認証設定画面

図34.13 Firstboot の認証設定画面

使用するネットワークに適切なユーザーデータベースのタイプを選択する際には、そのデータベースタイプに関連した追加の詳細を提供する必要があります。例えば、LDAP を選択する場合、LDAP 検索用にベース識別名 (base distinguished name) と LDAP サーバーのアドレスを指定する必要があります。また、選択するユーザーベースのタイプに適切な 認証方法 (Authentication Method) も選択する必要があります。例えば、Kerberos パスワード、LDAP パスワード、または NIS パスワードなどがあります。
高度なオプション (Advanced Options) タブでは、指紋読み取り、スマートカード、および /etc/security/access.conf 内のローカルアクセス制御を含む、その他の認証メカニズムを有効にすることができます。
詳細情報は『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』の『認証の設定』 の章を参照してください。
Firstboot 認証の高度なオプション画面

図34.14 Firstboot 認証の高度なオプション画面

34.4. 日付と時刻

この画面を使用してシステムクロックの日付と時刻を調節します。これらの設定をインストール後に変更するには、システム管理日付 & 時刻の順に進みます。
Firstboot の日付と時刻の画面

図34.15 Firstboot の日付と時刻の画面

ネットワーク上の日付と時刻に同期化する (Synchronize date and time over the network) チェックボックスをクリックして NTP (ネットワーク時刻プロトコル) サーバーを使用するようにシステムを設定し、クロックの精度を維持します。NTP は、同一ネットワーク上のコンピューターに対して時刻同期化サービスを提供します。インターネット上で多数の公共 NTP サーバーを利用できます。

34.5. Kdump

このシステム上で Kdump を使用するかどうかを選択するには、この画面を使用します。Kdump とは、カーネルクラッシュをダンプするメカニズムです。システムクラッシュが発生した際には、Kdump がシステムから情報を収集します。この情報は、クラッシュの原因究明に極めて重要となる可能性があります。
このオプションを選択した場合には、Kdump 用にメモリーを確保する必要があり、そのメモリーは他の目的では使用できなくなる点に注意してください。
Kdump の画面

図34.16 Kdump の画面

このシステムで Kdump を使用しない場合には、Finish (終了) をクリックします。Kdump を使用する場合には、Enable kdump (kdump を有効にしますか) オプションを選択し、Kdump 用に確保するメモリー容量を選択してから、Finish (終了) をクリックします。
Kdump の有効化

図34.17 Kdump の有効化



[13] システムは、Satellite または RHN Classic に登録することもできます。RHN Classic の使用についての詳細は、『Red Hat サブスクリプション管理ガイド』の付録を参照してください。

第35章 次のステップ

35.1. システムの更新

Red Hat では、Red Hat Enterprise Linux の各バージョンのサポート期間を通して、更新されたソフトウェアパッケージをリリースしています。更新パッケージは、新規機能の追加、信頼性の向上、バグの解決、またはセキュリティ脆弱性の排除を目的としています。ご使用のシステムのセキュリティを確保するには、定期的に更新を実行し、Red Hat がセキュリティ情報を発表をした後にはできるだけ早く更新を行ってください。

35.1.1. ドライバー更新の rpm パッケージ

インストールしているカーネルが最新のハードウェアにまだ対応していない場合、Red Hat とハードウェアの製造元でドライバーの更新を提供することがあります。インストール中にドライバーの更新をインストールすることはできますが (Intel システムおよび AMD システムの場合は 6章Intel および AMD システム上でのインストール時のドライバーの更新 を参照、 IBM Power Systems サーバーの場合は 13章IBM POWER システムでのインストール中におけるドライバー更新 を参照)、これはインストールを行なう上で必須のデバイスに対してのみ行うことを推奨しています。これ以外の場合には、まず先にインストールを完了し、本セクションの説明に従ってドライバーの更新 rpm パッケージでデバイスのサポートを追加するようにしてください。
使用中のシステムが必要としていることが明確でない限りは、ドライバー更新 rpm をインストールしないでください。対象外のシステムにドライバー更新を インストールすると、システム障害の原因になる可能性があります。
使用システムにすでにインストール済みのドライバー更新の一覧を表示するには、デスクトップ上で システム管理ソフトウェアの追加/削除の順に進み、要求されたら、root パスワードを入力します。検索 タブをクリックして、単語 kmod- (末尾の - に注意!) を入力し、検索 をクリックします。
インストール済みドライバー更新の RPM パッケージ一覧

図35.1 インストール済みドライバー更新の RPM パッケージ一覧

別の方法として、以下の様にコマンドラインを使用できます。
$ rpm -­qa | egrep ^kmod-
kmod の末尾の - に注意してください。 これが kmod- で始まるインストール済みのパッケージをすべて一覧表示し、これにはシステムに現在インストールされているドライバー更新のすべてが含まれているはずです。サードパーティーの更新ソフトウェアで提供されている追加のドライバーはこの出力には表示されません。その詳細についてはサードパーティー製造元に問い合わせてください。
新規のドライバー更新 rpm パッケージをインストールするには:
  1. Red Hat またはハードウェア製造元から指定されている場所からドライバー更新 rpm パッケージを ダウンロードします。パッケージのファイル名は kmod (kernel module の 省略形) で始まり、以下の例のような形式になります。
    kmod-foo-­1.05-2.el6.9.i686
    この例では、ドライバー更新 rpm パッケージは i686 システム上の Red Hat Enterprise Linux 6.9 用にバージョン番号 1.05-2 の foo と呼ばれるドライバー更新を提供しています。
    ドライバー更新 rpm パッケージは署名付きのパッケージであり、他のすべてのソフトウェアパッケージと同様にインストール時に自動的に検証されます。この手順を手動で行うには、コマンドラインで以下を入力します。
    $ rpm --­­checksig -­v filename.rpm
    filename.rpm はドライバー更新 rpm パッケージのファイル名です。これは Red Hat Enterprise Linux 6.9 システムにインストール済みの標準 Red Hat GPG パッケージ署名キーを使用してパッケージを検証します。別のシステム上で検証目的でこのキーを必要とする場合は、https://access.redhat.com/security/team/key/ から取得できます。
  2. ダウンロードしたファイルを見つけてダブルクリックします。システムは root パスワードを要求する場合があります。その後に以下のような パッケージのインストールボックスを提示します。
    パッケージインストールボックス

    図35.2 パッケージインストールボックス

    適用をクリックしてパッケージインストールを終了します。
    別の方法として、コマンドライン上でドライバー更新を手動でインストールできます。
    $ rpm -­ivh kmod-foo-­1.05-2.el6.9.i686
  3. グラフィカルインストールか、またはコマンドラインインストールのどちらを使用した場合でも、システムを再起動してシステムが新規のドライバーを使用していることを確認してください。
Red Hat Enterprise Linux の次のリリース前に Red Hat がカーネル errata 更新をした場合は、使用中のシステムはインストール済みのドライバー更新を継続して使用します。errata 更新の後にはドライバー更新を再インストールする必要はありません。一般的に、Red Hat が新しいバージョンの Red Hat Enterprise Linux をリリースする時には 以前のバージョン用のすべてのドライバー更新は新規バージョンに統合されています。ただし、特定のドライバーを含めることができなかった場合には、新しいバージョンの Red Hat Enterprise Linux をインストールする時点でもう一度そのドライバーの更新を実行する必要があります。この状況では、Red Hat、または使用ハードウェア製造元がその更新の場所について通知します。

35.2. アップグレードの終了

重要

システムのアップグレードを実行した後に再起動した場合、システムを手動で更新する必要もあります。詳細は「システムの更新」を参照してください。
新規インストールではなく、以前のリリースからのシステムアップグレードの実行を選択した場合、パッケージセットの違いの確認が必要になる場合があります。「インストーラーを使用したアップグレード」「インストーラーを使用したアップグレード」、または「インストーラーを使用したアップグレード」 (使用するシステムアーキテクチャー別に参照) では、元のシステムのパッケージリストの作成を提案しています。このリストを使用して、アップグレード後のシステムを元のシステムの状態に近づける方法を判別できます。
ほとんどのソフトウェアリポジトリ設定は、リリース (release) という用語が名前の末尾にくるパッケージに保存されています。インストールされているリポジトリ用の古いパッケージ一覧をチェックします。
awk '{print $1}' ~/old-pkglist.txt | grep 'release$'
必要な場合は、インターネット上のオリジナルソースからそれらのパッケージを取り込んでインストールをします。オリジナルのサイトの説明に従って、yum と Red Hat Enterprise Linux システム上の他のソフトウェア管理ツールで使用するリポジトリ設定パッケージをインストールします。
次に、以下のコマンドを使用し、欠落している他のソフトウェアパッケージの一覧を作成します。
awk '{print $1}' ~/old-pkglist.txt | sort | uniq > ~/old-pkgnames.txt
rpm -qa --qf '%{NAME}\n' | sort | uniq > ~/new-pkgnames.txt
diff -u ~/old-pkgnames.txt ~/new-pkgnames.txt | grep '^-' | sed 's/^-//' > /tmp/pkgs-to-install.txt
ここで、ファイル /tmp/pkgs-to-install.txtyum コマンドと一緒に使用し、古いソフトウェアのほとんどまたはすべてを復元します。
su -c 'yum install `cat /tmp/pkgs-to-install.txt`'

重要

Red Hat Enterprise Linux リリース間でのパッケージ補完物の変更により、この方法ではシステム上にあるすべてのソフトウェアを復元できない可能性があります。上記の方法を繰り返して、システム上のソフトウェアを比較し、問題があれば処置を講じてください。

35.3. グラフィカルログインへの切り替え

重要

グラフィカル環境に切り替えるには、リポジトリ からの追加ソフトウェアのインストールが必要な場合があります。インターネットを通じて、Red Hat Network サブスクリプションで Red Hat Enterprise Linux のリポジトリにアクセスするか、または Red Hat Enterprise Linux インストール用 DVD をリポジトリとして使用することができます。「コマンドラインからソフトウェアリポジトリへのアクセスの有効化」を参照してください。

重要

System z でグラフィカルユーザーインターフェースを使用するには、vncserver を代わりに使用します。
テキストログインを使用してインストールした場合でグラフィカルログインに切り替えたい場合は、次の手順に従います。
  1. まだ root になっていない場合は、ユーザーを root アカウントに切り替えます。
    su -
    プロンプトが出たら、管理者パスワードを指定します。
  2. まだインストールしていない場合は、X Window System とグラフィカルデスクトップ環境をインストールします。例えば、GNOME デスクトップ環境をインストールするには、次のコマンドを使用します。
    yum groupinstall "X Window System" Desktop
    KDE デスクトップ環境をインストールするには、次を使用します。
    yum groupinstall "X Window System" "KDE Desktop"
    この手順では、Red Hat Enterprise Linux システムが追加のソフトウェアをダウンロードしてからインストールするので時間がかかる場合があります。オリジナルのインストールソースによってはインストールメディアの提供が要求される場合があります。
  3. 次のコマンドを実行して /etc/inittab ファイルを編集します。
    vi /etc/inittab
  4. I キーを押して insert モードに入ります。
  5. initdefault というテキストを含んだ行を探します。次に、数値を 3 から 5 に変更します。
  6. :wq と入力して、Enter キーを押してファイルを保存し、vi テキストエディタを終了します。
reboot コマンドを使用してシステムを再起動します。これでシステムが再起動し、グラフィカルログインが表示されます。
グラフィカルログインで問題に直面した場合は、10章Intel または AMD システムでのインストールに関するトラブルシューティング を参照してください。

35.3.1. コマンドラインからソフトウェアリポジトリへのアクセスの有効化

Red Hat Enterprise Linux システム上に新規のソフトウェアをインストールする通常の方法は、ソフトウェアリポジトリを使用する方法です。Red Hat Enterprise Linux のリポジトリは、使用している Red Hat Network サブスクリプションを使ってインターネットを経由するか、または Red Hat Enterprise Linux インストール用 DVD をリポジトリとして使用してアクセスできます。オンラインリポジトリでアクセスするソフトウェアの方が、インストール用 DVD で利用可能なものよりも新しくなっています。さらに、既存の有線ネットワーク接続を利用できる限り、Red Hat Enterprise Linux システムをオンラインリポジトリにアクセスするように設定する方が、インストール用 DVD をリポジトリとして使用するようシステムを設定するよりも通常は簡単です。

35.3.1.1. インターネット経由のソフトウェアリポジトリへのアクセスの有効化

インストールプロセス時に Red Hat Network サブスクリプション番号を指定した場合、使用中のシステムはすでにインターネットで Red Hat Enterprise Linux リポジトリにアクセスするように設定されています。そのため、システムがインターネットにアクセスできるかどうかの確認のみが必要になります。既存の有線ネットワークの接続が利用できる場合は、この手順は簡単です。
  1. まだ root になっていない場合は、ユーザーを root アカウントに切り替えます。
    su -
  2. システムがネットワークに接続されていることを確認します。ネットワークは、コンピューターと外部モデム/ルーターの 2 つのデバイスだけの場合など、小規模な可能性があります。
  3. system-config-network を実行します。ネットワーク設定ツールが開始し、アクションの選択画面が表示されます。
  4. デバイスの設定 (Device configuration) を選択して Enter を押します。ネットワーク設定ツールが、システム上にあるネットワークインターフェースの一覧を示す デバイスを選択 (Select A Device) 画面を表示します。最初のインターフェースはデフォルトで eth0 になっています。
  5. 設定するネットワークインターフェースを選択して Enter を押します。ネットワーク設定ツールは、ネットワーク設定画面を開きます。
  6. この画面では、静的 IP、ゲートウェイ、および DNS サーバーを手動で設定できますが、これらのフィールドを空白にしたままでデフォルト値を許可することもできます。設定を選択したら、OK を選択して Enter を押します。ネットワーク設定ツールは、デバイスを選択画面に戻します。
  7. 保存 (Save) を選択して Enter を押します。ネットワーク設定ツールは アクションを選択 (Select Action) 画面に戻します。
  8. 保存して終了 (Save&Quit) を選択して Enter を押します。ネットワーク設定ツールは今までの設定を保存して終了します。
  9. ifup interface を実行します。ここで、interface はネットワーク設定ツールで設定したネットワークインターフェースです。例えば、ifup eth0 を実行すると、eth0 が開始します。
ダイアルアップやワイヤレスインターネット接続の設定はさらに複雑であり、このガイドの対象外です。

35.3.1.2. ソフトウェアリポジトリとしての Red Hat Enterprise Linux インストール用 DVD の使用

Red Hat Enterprise Linux インストール用 DVD をソフトウェアリポジトリとして使用するには、物理ディスクか、または ISO イメージファイルの形式のいずれかを使用します。
  1. 物理的な DVD を使用している場合は、コンピューターにディスクを挿入します。
  2. まだ root になっていない場合は、ユーザーを root アカウントに切り替えます。
    su -
  3. リポジトリ用のマウントポイントを作成します。
    mkdir -p /path/to/repo
    ここで、/path/to/repo はリポジトリの場所です。例: /mnt/repo
  4. 先ほど作成したマウントポイントに DVD をマウントします。物理的ディスクを使用している場合、使用中の DVD ドライブのデバイス名を把握している必要があります。使用システムの CD/DVD ドライブのデバイス名は、コマンド cat /proc/sys/dev/cdrom/info を使用して判別できます。システム上の最初の CD/DVD は通常 sr0 になります。デバイス名が判別した時点で、DVD をマウントします。
    mount -r -t iso9660 /dev/device_name /path/to/repo
    例: mount -r -t iso9660 /dev/sr0 /mnt/repo
    ディスクの ISO イメージファイルを使用している場合は、以下のようにイメージファイルをマウントします。
    mount -r -t iso9660 -o loop /path/to/image/file.iso /path/to/repo
    例: mount -r -o loop /home/root/Downloads/RHEL6.9-Server-i386-DVD.iso /mnt/repo
    イメージファイルを格納しているストレージデバイス自体がマウントされている場合にのみイメージファイルをマウントできることに注意してください。例えば、イメージファイルがシステムブート時に自動的にマウントされないハードディスクに格納されている場合は、そのハードドライブに格納されているイメージファイルをマウントする前にハードドライブをマウントする必要があります。ブート時に自動的にマウントされないハードドライブの名前が /dev/sdb であり、その最初のパーティションの Downloads というディレクトリにそのイメージファイルが格納されていると想定します。
    mkdir /mnt/temp
    mount /dev/sdb1 /mnt/temp
    mkdir /mnt/repo
    mount -r -t iso9660 -o loop mount -r -o loop /mnt/temp/Downloads/RHEL6.9-Server-i386-DVD.iso /mnt/repo
    ストレージデバイスがマウントされているかどうかが確実でない場合は、mount コマンドを実行して現在のマウント一覧を取得します。ストレージデバイスのデバイス名やパーティション番号が不明な場合は、fdisk -l を実行し、その出力から識別してください。
  5. /etc/yum.repos.d/ ディレクトリ内の新規の repo file を作成します。ファイル名の選択は、その末尾が .repo となっている限り重要ではありません。例えば、dvd.repo は当然のオプションとなります。
    1. repo ファイルの名前を選択して新規ファイルとして vi テキストエディタで開きます。例えば、以下のようになります。
      vi /etc/yum.repos.d/dvd.repo
    2. I キーを押して insert モードに入ります。
    3. リポジトリの詳細を入力します。例えば、以下のようになります。
      [dvd]
      baseurl=file:///mnt/repo/Server
      enabled=1
      gpgcheck=1
      gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-redhat-release
      リポジトリ名は、[dvd] のように角括弧で指定されています。名前は重要ではありませんが、その意味を示すもので、理解できるものにします。
      baseurl を指定する行には、先に作成しているマウントポイントまでのパスが含まれている必要があります。Red Hat Enterprise Linux サーバーインストール用 DVD 用には /Server を付加し、Red Hat Enterprise Linux クライアントインストール用 DVD 用には /Client を付加します。
    4. Esc キーを押して insert モードを終了します。
    5. :wq と入力して、Enter キーを押してファイルを保存し、vi テキストエディタを終了します。
    6. DVD からインストールまたはアップグレードした後に、作成していた repo ファイルを削除できます。

35.4. yum を使用したパッケージのインストール

yum ユーティリティを使って、パッケージをご使用のシステムにインストールできます。
単一パッケージとそのインストールされていないすべての依存関係をインストールするには、以下の形式でコマンドを入力します。
yum install package_name
AMD64 マシンや Intel64 マシンなど、マルチライブラリー (multilib) のシステムにパッケージをインストールする場合、パッケージ名に .arch を追加するとパッケージのアーキテクチャーを指定することができます。たとえば、i686 用の foobar パッケージをインストールする場合は次のように入力します。
~]# yum install foobar.i686
ご使用のシステムがネットワークまたはインターネットにアクセスできない場合にパッケージをインストールするには、インストール用 DVD/ISO イメージファイルをインストールリポジトリとして有効にすることを検討してください (「ソフトウェアリポジトリとしての Red Hat Enterprise Linux インストール用 DVD の使用」 を参照)。異なるアーキテクチャー用にパッケージをインストールする場合は適切なインストールメディアを選択してください。例えば、64 ビットシステム上に 32 ビットパッケージをインストールするには、32 ビットメディアをインストールリポジトリとして有効にします。
インストールパッケージについての詳細は、『Red Hat Enterprise Linux 6 導入ガイド』の 『Yum』 の章を参照してください。

35.5. cloud-init を使用したクラウドの初期設定の自動化

クラウドインスタンスの初期設定には、cloud-init パッケージを使用することができます。新規クラウドインスタンスでは、cloud-init は以下を自動化できます。
  • デフォルトロケールの設定
  • ホスト名の設定
  • ネットワークインターフェースの設定
  • プライベート SSH キーの生成
  • ユーザーの .ssh/authorized_keys ファイルへの SSH キーの追加
  • 一時的なマウントポイントの設定
Cloud-init は Red Hat のクラウド製品と使用します。これらの製品における cloud-init の使用については、以下のドキュメントを参照してください。
また、upstream cloud-init documentation も参照してください。

第36章 基本的なシステムの復元

何か問題が発生した場合、解決するための方法はいくつかあります。ただし、その方法を実行するには、 システムを十分に理解していることが必要です。本章では、自分自身の知識を使ってシステムを修復できるレスキューモード、シングルユーザーモード、および緊急モードでブートする方法を説明します。

36.1. レスキューモード

36.1.1. 一般的な問題

これらの復元モードの 1 つでブートする必要が生じるのは以下の理由のいずれかによります。
  • Red Hat Enterprise Linux を正常に (ランレベル 3 または 5 で) ブートできない。
  • ハードウェアまたはソフトウェアの問題があり、システムのハードディスクドライブからいくつかの重要なファイルを取り出したい。
  • root パスワードを忘れてしまった。

36.1.1.1. Red Hat Enterprise Linux をブートできない

この問題はしばしば Red Hat Enterprise Linux をインストールした後の別のオペレーティングシステムのインストールが要因で発生します。他のオペレーティングシステムの一部は、コンピューターに他のオペレーティングシステムがないとみなします。このため、GRUB ブートローダーを格納している本来のマスターブートレコード (MBR) を上書きしてしまいます。このようにブートローダーが上書きされてしまうと、レスキューモードに入ってブートローダーを再構成しない限り、Red Hat Enterprise Linux を起動することができなくなります。
もう 1 つの一般的な問題は、インストール後にパーティションのサイズ変更、または空き領域からの新規パーティションの作成をするのにパーティション設定ツールを使用している時に発生し、パーティションの順番が変わってしまいます。「/」パーティションのパーティション番号が変更された場合、ブートローダーはパーティションをマウントするのにそれを見付けることが出来なくなります。この問題を修復するには、レスキューモードでブートし、 /boot/grub/grub.confを修正します。
レスキューモード環境から GRUB ブートローダーを再インストールする方法についての手順は 「ブートローダーの再インストール」を参照してください。

36.1.1.2. ハードウェアやソフトウェアに問題がある場合

このカテゴリには多種多様の状況があります。例として、ハードドライブが機能しない場合とブートローダー設定ファイル内に無効なルートデバイスまたはカーネルを指定する 2 つの場合があげられます。これらのどちらかが発生すると、Red Hat Enterprise Linux を再起動できません。しかし、システム復元モードの 1 つでブートすると問題を解決できる可能性が生じ、少なくとも重要なファイルをコピーすることはできます。

36.1.1.3. Root パスワード

root パスワードを忘れた場合はどうすればよいでしょうか。別のパスワードに再設定するには、レスキューモードまたはシングルユーザーモードで起動し、passwd コマンドを使用して root パスワードを再設定します。

36.1.2. レスキューモードで起動

レスキューモードは、システムのハードドライブからブートするのではなく、CD-ROM、または他の起動方法のみで小規模の Red Hat Enterprise Linux 環境をブートする機能を提供します。
名前が示すように、レスキューモードはある状態からユーザーをレスキュー (救助) するためのものです。通常の動作では、Red Hat Enterprise Linux システムは、プログラムの実行やファイルの保存などのすべての操作を行うために、システムのハードドライブにあるファイルを使用します。
ただし、システムのハードドライブのファイルにアクセスできるように Red Hat Enterprise Linux を稼働することができない場合もあります。レスキューモードを使用すれば、実際にはハードドライブから直接 Red Hat Enterprise Linux を実行できなくてもシステムのハードドライブ上に保存してあるファイルにアクセスできます。
レスキューモードでブートするには、以下の方法[14]のいずれかを使用してシステムをブートできなければなりません。
  • ブート CD-ROM / DVD からシステムをブートする。
  • USB フラッシュメディアなどのインストール起動用メディアからシステムをブートする。
  • Red Hat Enterprise Linux の インストール用 DVD からシステムをブートする。
上記のいずれかの方法で起動したら、カーネルパラメーターとして rescue のキーワードを追加します。例えば、x86 システムなら、インストールブートプロンプトで次のコマンドを入力します。
linux rescue
システムをブートするために ドライバーディスク に提供されているサードパーティードライバーが必要な場合は、追加のオプション dd でドライバーをロードします。
linux rescue dd
起動時にドライバーディスクを使用する方法については、「起動オプションを使用したドライバー更新ディスクの指定」 (x86 システム用) または 「起動オプションを使用したドライバー更新ディスクの指定」 (Power Systems のサーバー用) を参照してください。
Red Hat Enterprise Linux 6.9 ディストリビューションの一部であるドライバーが原因でシステムのブートができない場合は、rdblacklist オプションでドライバーをブラックリストに登録します。例えば、foobar ドライバーなしでレスキューモードでブートするには、以下を実行します。
linux rescue rdblacklist=foobar
使用する言語を含む、いくつかの基本的な質問に答えるようにプロンプトが出されます。さらに、有効なレスキューイメージの場所を選択することようにも促されます。Local CD-ROMHard DriveNFS imageFTP、または HTTP の中から選択します。選択した場所には有効なインストールツリーが含まれている必要があり、そのインストールツリーはブートする Red Hat Enterprise Linux ディスクと同じバージョンの Red Hat Enterprise Linux 用でなければなりません。レスキューモードを開始するのにブート CD-ROM または他のメディアを使用した場合は、インストールツリーはそのメディアが作成されたものと同じツリーでなければなりません。ハードドライブ、NFS サーバー、FTP サーバー、または HTTP サーバー上で インストールツリーを設定する方法については、このガイドの前部のセクションを参照してください。
ネットワーク接続を必要としないレスキューイメージを選択した場合は、ネットワーク接続を使用したいかどうかを尋ねられます。ネットワークの接続は、別のコンピューターにバックアップをしたり、共有ネットワークの場所から RPM パッケージをインストールしたりする場合などに役に立ちます。
以下のメッセージが表示されます。
レスキュー環境はここで使用する Linux インストールを見つけ、それを /mnt/sysimage ディレクトリ以下へのマウントを試行します。次に、必要な変更をシステムに加えることができます。この手順で進行したい場合は、「Continue (継続)」を選択します。ファイルシステムは 「Read-only (読み込み専用)」を選択することにより、「読み込み・書き込み」ではなく、「読み込み専用」でマウントすることもできます。何らかの理由でこのプロセスが失敗した時は、「Skip (スキップ) 」を選択すると、この手順がスキップされて直接コマンドシェルに進むことができます。
Continue を選択すると、ファイルシステムを /mnt/sysimage/ ディレクトリにマウントしようとします。パーティションのマウントが失敗した場合、その通知があります。Read-Only を選択すると、ファイルシステムを /mnt/sysimage/ ディレクトリにマウントしようとしますが、読み取り専用モードで試行されます。Skip を選択すると、ファイルシステムはマウントされません。ファイルシステムが破損していると思われる場合は、Skip を選択します。
システムがレスキューモードに入ると、VC (仮想コンソール) 1 と VC 2に次のプロンプトが表示されます (VC 1 にアクセスするには Ctrl-Alt-F1 キーを使用し、VC 2 にアクセスするには Ctrl-Alt-F2 キーを使用します) 。
sh-3.00b#
Continue を選択した場合はパーティションが自動的にマウントされ、正常にマウントされると、システムはシングルユーザーモードに入ります。
ファイルシステムがマウントされていても、レスキューモードにいる間のデフォルトのルートパーティションは 一時的なルートパーティションであり、通常のユーザーモード (ランレベル 3 から 5) で使用するファイルシステムの ルートパーティションではありません。ファイルシステムをマウントする選択をして正常にマウントすると、以下のコマンドを使用することによって、レスキューモード環境のルートパーティションをファイルシステムのルートパーティションに変更することができます。
chroot /mnt/sysimage
これは、ルートパーティションが 「/」 としてマウントされることが要求される rpm などのコマンドを実行する必要がある場合に役に立ちます。 chroot 環境を終了するには、exit と入力するとプロンプトに戻ります。
Skip を選択した場合でも、まだレスキューモードの中で手動でパーティションや LVM2 論理ボリュームをマウントすることができます。これは /foo などのディレクトリを作成して、次のコマンドを使用して実行します。
mount -t ext4 /dev/mapper/VolGroup00-LogVol02 /foo
上記のコマンドで、/foo はユーザーが作成したディレクトリであり、/dev/mapper/VolGroup00-LogVol02 はマウントする LVM2 論理ボリュームです。パーティションが ext2 または、ext3 タイプの場合、ext4 をそれぞれ ext2 または、ext3 で入れ替えます。
すべての物理パーティションの名前が不明な場合は、次のコマンドを実行すると一覧が表示されます。
fdisk -l
LVM2 物理ボリュームやボリュームグループ、論理ボリュームの名前がすべて不明な場合はそれぞれ、pvdisplayvgdisplaylvdisplay のコマンドを使用します。
プロンプトから、以下のような多くの便利なコマンドが実行できます。
  • ネットワークが開始されている場合、sshscpping
  • テープドライブのユーザー用に dumprestore
  • パーティションの管理に partedfdisk
  • ソフトウェアのインストールまたはアップグレードに rpm
  • テキストファイルの編集に vi

36.1.2.1. ブートローダーの再インストール

GRUB ブートローダーは間違えて削除されたり、破損されたり、または他のオペレーティングシステムによって入れ替えられたりする場合が多くあります。
以下は、マスターブートレコードに GRUB を再インストールする方法の手順を示しています。
  • インストールブート CD-ROM からシステムを起動します。
  • インストールのブートプロンプトで linux rescue と入力してレスキュー環境に入ります。
  • chroot /mnt/sysimage と入力して、root パーティションをマウントします。
  • /sbin/grub-install bootpart と入力して、GRUB ブートローダーを再インストールします。ここで、bootpart は、ブートパーティション (通常は /dev/sda) を指します。
  • 追加のオペレーティングシステムを制御するのに、GRUB に追加のエントリーが必要な場合は、/boot/grub/grub.conf ファイルを確認します。
  • システムを再起動します。

36.1.3. シングルユーザーモードでブートする

シングルユーザーモードの利点の 1 つは、ブート用の CD-ROM が不要である点にあります。しかし、このモードでは、ファイルシステムを読み込み専用でマウントするオプションがないか、または全くマウントできない状態になります。
システムがブートできる状態で、ブート完了時にログインできない場合は、 シングルユーザーモードを試してください。
シングルユーザーモードでは、コンピューターはランレベル 1 で起動します。ユーザーのローカルファイルシステムはマウントされますが、ネットワークは起動しません。システム管理のシェルが使用できます。レスキューモードとは異なり、シングルユーザーモードでは自動的にファイルシステムをマウントしようとします。ファイルシステムが正常にマウントされない場合は、シングルユーザーモードは使用しないでください。 システム上でランレベル 1 の設定が破損している場合に、シングルユーザーモードは使用できません。
GRUB をブートローダーとして使用している x86 システムでは、以下の手順に従ってシングルユーザーモードで起動します。
  1. ブート時の GRUB スプラッシュ画面で、いずれかのキーを押して GRUB インタラクティブメニューに入ります。
  2. 起動したいカーネルのバージョンを持つ Red Hat Enterprise Linux を選択して、行に追加するために a と入力します。
  3. 行の末尾に移動し、1 文字分のスペースを空けて single と入力します (Spacebar キーを押し、次に single と入力します) 。Enter キーを押して編集モードを終了します。

36.1.4. 緊急モードでブートする

緊急モードでは、最小限の環境で起動します。root ファイルシステムは読み込み専用でマウントされ、ほとんど何も設定されません。シングルユーザーモードに対する緊急モードの主な利点は、init ファイルがロードされないことです。init が破損していたり、動作していなくても、ファイルシステムをマウントして、再インストール中に消失した可能性のあるデータを復元することができます。
緊急モードでブートするには、「シングルユーザーモードでブートする」のシングルユーザーモードについて説明されているのと同じ方法を使用します。ただし、キーワード single をキーワード emergency に置き換えてください。

36.2. Power Systems サーバーでのレスキューモード

システムがブートしない場合に、インストールディスクをレスキューモードで使用することができます。レスキューモードでシステムのディスクパーティションにアクセスすることができるため、インストールを救出するのに必要な変更を行なうことができます。
言語選択の画面 (「言語の選択」) の後で、インストールプログラムがシステム上にディスクパーティションをマウントしようと試みます。その後、必要な変更が実行できるシェルプロンプトが提示されます。これらの変更には、インストール完了セクション (「インストールの完了」) に説明がある通り、カーネルとコマンドラインの IPL ソースへの収納が含まれる場合があります。
変更が完了したら、exit 0 でシェルを終了します。これにより C サイドから再起動になります。A または B サイド、*NWSSTG から再起動するには、シェルを終了する代わりにシステムをオフにしてください。

36.2.1. レスキューモードから SCSI ユーティリティへのアクセスに関する注意事項

システムがネイティブ DASD ディスクを使用する場合、レスキューモードから SCSI ユーティリティにアクセスする必要があるかもしれません。これらのユーティリティはドライバーディスク CD 上にあります。ドライバーディスク CD は、特別な手順を実行しない限りレスキューモードからマウントすることはできません。以下にその手順を説明します。
ご使用の Linux システムに割り当てられている 2 番目の CD-ROM ドライブがある場合、ドライバーディスク CD を 2 番目のドライブにマウントできます。
CD-ROM ドライブが 1 つだけなら、次の手順で NFS ブートを設定する必要があります。
  1. linux rescue askmethod コマンドで CD-ROM から起動します。これにより、CD-ROM ドライブにデフォルト設定する代わりに、レスキューメディアのソースとして手動で NFS を選択できるようになります。
  2. 1 番目のインストールディスクを別の Linux システムのファイルシステムにコピーします。
  3. このインストールディスクのコピーを NFS か FTP から利用できるようにします。
  4. レスキューするシステムをオフにするか、または電源を落します。IPL ソースが IFS で boot.img のコピーを指していること(上記の手順 1) 以外は、その IPL パラメーターをレスキューモードでインストールディスクをブートする方法の説明にある通りに設定します。
  5. インストールディスクが DVD ドライブに入っていないことを確認します。
  6. Linux システムを IPL します。
  7. 「Power Systems サーバーでのレスキューモード」 の説明のとおりプロンプトに従います。インストールソース用の追加のプロンプトが表示されます。NFS か FTP (該当する方) を選択して、次のネットワーク設定画面を終了します。
  8. Linux システムがレスキューモードで起動したら、CD-ROM ドライブが使えるようになり、ドライバメディアをマウントして SCSI ユーティリティにアクセスできます。

36.3. レスキューモードを使用したドライバー問題の対処方法

ドライバーが誤作動する場合やドライバーが不足している場合は、システムは通常どおりブートできません。そのようにシステムがブートに失敗するときでも、レスキューモードを使うと、ドライバーを追加、削除、置換することができます。可能な場合は、RPM パッケージマネージャーを使用して、不良なドライバーの場合はそれを削除するか、最新のドライバーや不足しているドライバーを追加することをお勧めします。何らかの理由で誤作動するドライバーを削除できない場合は、代わりにドライバーを ブラックリストに登録する ことで、ブート時にロードしないようにできます。
ドライバーディスクからドライバーをインストールする場合、ドライバーディスクはこのドライバーを使用するシステム上のすべての initramfs イメージを更新することに注意してください。ドライバーが原因でシステムがブートできない場合は、別の initramfs イメージからシステムをブートする方法は使用できません。

36.3.1. RPM によるドライバーの追加、削除または置換

レスキューモードでは、RPM を使用して、インストールされたシステムからパッケージをインストールし、削除し、更新することができます。インストールされたシステムをブートできなかったとしてもこれらを実行することができます。誤作動を起こすドライバーを削除するには、以下を実行します。
  1. ブートプロンプトで linux rescue コマンドを使って、レスキューモードでシステムを起動します。または、ドライバーディスクからサードパーティードライバーをロードする必要がある場合は、linux rescue dd コマンドを使用します。「レスキューモードで起動」 の手順に従い、インストールされたシステムを読み取り専用でマウントしないように選択します。
  2. ルートディレクトリを /mnt/sysimage/ に変更します。
    chroot /mnt/sysimage/
  3. rpm -e コマンドを使って、ドライバーパッケージを削除します。例えば、kmod-foobar ドライバーパッケージを削除するには、以下を実行します。
    rpm -e kmod-foobar
  4. chroot 環境を終了します。
    exit
ドライバーをインストールするプロセスは似ていますが、ドライバーを含む RPM パッケージはシステム上で利用可能である必要があります。
  1. ブートプロンプトで linux rescue コマンドを使って、レスキューモードでシステムを起動します。または、ドライバーディスクからサードパーティードライバーをロードする必要がある場合は、linux rescue dd コマンドを使用します。「レスキューモードで起動」 の手順に従い、インストールされたシステムを読み取り専用でマウントしないように選択します。
  2. ドライバーを含む RPM パッケージを利用できるようにします。例えば、CD または USB フラッシュドライブをマウントして、RPM パッケージを /mnt/sysimage/ の下の希望する場所にコピーします。例: /mnt/sysimage/root/drivers/
  3. ルートディレクトリを /mnt/sysimage/ に変更します。
    chroot /mnt/sysimage/
  4. rpm -ivh コマンドを使用して、ドライバーパッケージをインストールします。例えば、kmod-foobar ドライバーパッケージを /root/drivers/ からインストールするには、以下を実行します。
    rpm -­ivh /root/drivers/kmod-foobar-­1.2.0­4.17.el6.i686
    この chroot 環境の /root/drivers/ は元のレスキュー環境の /mnt/sysimage/root/drivers/ である点に注意してください。
ドライバーの削除およびインストールが終了したら、システムを再起動します。

36.3.2. ブラックリストへのドライバーの登録

「レスキューモードで起動」に説明されているように、rdblacklist カーネルオプションを使って、ブート時にドライバーをブラックリストに登録します。その後のブートでもドライバーをブラックリストに登録し続けるには、使用しているカーネルを記述する /boot/grub/grub.conf の行に rdblacklist オプションを追加します。ルートデバイスのマウント時にドライバーをブラックリストに登録するには、/etc/modprobe.d/ の下のファイルにブラックリストのエントリーを追加します。
  1. linux rescue rdblacklist=name_of_driver コマンドを使って、レスキューモードでシステムを起動します。name_of_driver はブラックリストに登録する必要があるドライバーです。「レスキューモードで起動」 の手順に従い、インストールされたシステムを読み取り専用でマウントしないように選択します。
  2. vi テキストエディタで /mnt/sysimage/boot/grub/grub.conf ファイルを開きます。
    vi /mnt/sysimage/boot/grub/grub.conf
  3. システムをブートするために使用するデフォルトのカーネルを特定します。各カーネルは、title で始まる行のグループがある grub.conf ファイルで指定されています。デフォルトのカーネルはファイルの冒頭付近の default パラメーターで指定されています。値 0 は行の 1 番目のグループで記述されたカーネルを指し、値 1 は 2 番目のグループで記述されたカーネルを指します。それ以上の値は、その後に続くカーネルを順に指します。
  4. グループの kernel 行を編集して、 rdblacklist=name_of_driver オプションを含めます。name_of_driver はブラックリストに登録する必要があるドライバーです。例えば、foobar と呼ばれるドライバーをブラックリストに登録するには、以下を実行します。
    kernel /vmlinuz-2.6.32-71.18-2.el6.i686 ro root=/dev/sda1 rhgb quiet rdblacklist=foobar
  5. ファイルを保存して、vi を終了します。
  6. blacklist name_of_driver コマンドを含む /etc/modprobe.d/ の下に新規ファイルを作成します。ファイル名には .conf 拡張子を使用し、後で見付けやすい説明的な名前にします。例えば、ルートデバイスのマウント時に foobar ドライバーを継続してブラックリストに登録するには、以下を実行します。
    echo "blacklist foobar" >> /mnt/sysimage/etc/modprobe.d/blacklist-foobar.conf
  7. システムを再起動します。次にデフォルトのカーネルを更新するまで、カーネルオプションとして rdblacklist を手動で追加する必要はありません。ドライバーの問題が解決する前にデフォルトのカーネルを更新する場合は、grub.conf を再編集し、不良のドライバーがブート時にロードされていないことを確認する必要があります。


[14] 詳細については 本ガイドの前述のセクションを参照してください

第37章 現在のシステムのアップグレード

現在のシステムにインプレースアップグレードを実施する場合は、次のユーティリティーを使います。
  • Preupgrade Assistant、現在のシステムの評価を行って、アップグレード中およびアップグレード後に遭遇する可能性のある問題点を特定する診断ユーティリティーです。
  • Red Hat Upgrade Tool ユーティリティ、Red Hat Enterprise Linux からバージョン 7 へのアップグレードに使用します。
上記のユーティリティーを使って行うインプレースアップグレードをテストする方法については、Red Hat ナレッジベースの記事をご覧ください (https://access.redhat.com/site/solutions/637583)。

第38章 Red Hat サブスクリプション管理サービスの登録取り消し

システムが登録できるは、単一のサブスクリプションサービスに対してのみです。登録先のサブスクリプションサービスを変更する必要がある、または登録を取り消したい場合、登録先のサブスクリプションサービスのタイプによって取り消しの手続きが異なります。

38.1. Red Hat サブスクリプション管理に登録しているシステム

システムやインストール済み製品、 添付されているサブスクリプションなどを特定する際に証明書をベースにした同じフレームワークを利用するサブスクリプションサービスが複数あります。 カスタマーポータルによるサブスクリプション管理 (hosted)、 Subscription Asset Manager (オンプレミスのサブスクリプションサービス)、 CloudForms System Engine (オンプレミスのサブスクリプションおよびコンテンツ配信サービス) などがこれに該当し、これらはすべて Red Hat サブスクリプション管理 の一部となります。
Red Hat サブスクリプション管理のサービスの場合、 システムは Red Hat サブスクリプションマネージャーというクライアントツールで管理されます。
Red Hat サブスクリプション管理サーバーへのシステム登録を削除するには、 unregister コマンドを使用します。
[root@server ~]# subscription-manager unregister --username=name

注記

このコマンドは root で実行してください。

38.2. RHN Classic に登録しているシステム

RHN Classic に登録している場合、 登録を削除するコマンドは特にありません。ローカルで登録を削除する場合は、登録した際にシステムに割り当てられたシステム ID があるファイルを削除します。
[root@server ~]# rm -rf /etc/sysconfig/rhn/systemid

注記

Red Hat サブスクリプション管理 (カスタマーポータルによるサブスクリプション管理、 Subscription Asset Manager、 CloudForms System Engine など) に登録するため別の登録を削除する場合、 登録の削除を行なう代わりに rhn-migrate-classic-to-rhsm スクリプトを使ってシステムとシステムに添付されているサブスクリプションをすべて指定した Red Hat サブスクリプション管理サーバーに移行します。
移行スクリプトの使い方については Subscription Management Guide (サブスクリプション管理ガイド) をご覧ください。

38.3. Satellite に登録しているシステム

サーバー上で Satellite 登録している場合は、 システム タブで該当するシステムを選択してプロファイルを削除します。

第39章 x86 ベースシステムからの Red Hat Enterprise Linux の削除

警告

保存しておきたいデータが Red Hat Enterprise Linux 内に存在する場合は、まずそれをバックアップしてから進みます。CD、DVD、外部ハードディスク、またはその他のストレージデバイスにデータを書き込むことができます。
念のため、同じコンピュータに他のオペレーティングシステムをインストールしている場合はそのデータのバックアップもとっておきます。万一、何らかのミスが発生した場合、全データを喪失してしまう可能性があります。
他のオペレーティングシステムで後に使用する予定のデータを Red Hat Enterprise Linux から バックアップする場合は、使用するストレージメディアやデバイスがそのオペレーティングシステムで読み込めることを確認してください。例えば Microsoft Windows では別売のサードパーティーソフトウェアなしだと、Red Hat Enterprise Linux の ext2、ext3、または ext4 ファイルシステムでフォーマットしている外部ハードドライブを読み込めません。
x86 ベースのシステムから Red Hat Enterprise Linux をアンインストールするには、マスターブートレコード (MBR) から Red Hat Enterprise Linux ブートローダー情報を削除し、次にオペレーティングシステムを格納しているパーティションを削除します。ご使用のコンピューターから Red Hat Enterprise Linux を削除する方法は、Red Hat Enterprise Linux がコンピューター内にインストールされている唯一のオペレーティングシステムか、コンピューターが Red Hat Enterprise Linux と他のオペレーティングシステムとのデュアルブート設定になっているかどうかで異なります。
ここに記載する手順は、すべてのコンピューターの設定には対応しているわけではありません。ご使用のコンピューターが 3 つ以上のオペレーティングシステムをブートするように設定されている場合や、パーティションスキームが高度にカスタマイズされている場合には、以下のセクションを、各種ツールを使用したパーティション削除の一般的なガイドとして参照してください。このような状況では、選択したブートローダーの設定を確認する必要もあります。この点については、付録E GRUB ブートローダーで概説されていますが、詳しい説明は、本書の対象外となります。

重要

Fdisk: これは MS-DOS と Microsoft Windows で提供されているディスクパーティション設定ツールであり、Red Hat Enterprise Linux で 使用されるファイルシステムを削除することはできません。MS-DOS および Windows XP より前の Windows バージョン (Windows 2000 を除く) の場合、パーティションの削除や修正を行う方法はこれ以外にありません。MS-DOS と Windows のこれらのバージョンで使用する代わりの削除方法については、「Red Hat Enterprise Linux を MS-DOS、または Microsoft Windows のレガシーバージョンに入れ替える場合」を参照してください。

39.1. Red Hat Enterprise Linux がコンピューター上で唯一のオペレーションシステムである場合

Red Hat Enterprise Linux がコンピューター上で唯一のオペレーティングシステムである場合、入れ替わるオペレーティングシステムのインストールメディアを使用して Red Hat Enterprise Linux を削除します。インストールメディアの例は、Windows XP のインストール CD、Windows Vista の インストール用 DVD/CD、または別の Linux ディストリビューションのインストール用 DVD/CD などです。
Microsoft Windows をプレインストールして販売されている工場で組み立て済みのコンピューターの製造元には、コンピューターに Windows インストール CD/DVD を同梱していない会社があることに注意してください。製造元は代わりに独自の「システム復元ディスク」を提供するか、またはユーザー自身で 「システム復元ディスク」を最初の起動時に作成できるようにするソフトウェアを提供している場合があります。場合によっては、「システム復元ソフトウェア」がシステムのハードドライブの別のパーティションに保存されている場合があります。コンピューターにプレインストールされているオペレーティングシステム用のインストールメディアを特定できない場合は、マシンに同梱してある資料を参照するか、または製造元にお問い合わせください。
選択したオペレーティングシステム用のインストールメディアを見つけた場合
  1. 保管しておきたいデータをバックアップします。
  2. コンピューターをシャットダウンします。
  3. 入れ替え用のオペレーティングシステムのインストールディスクでコンピューターをブートします。
  4. インストールプロセス時に提示されるプロンプトに従います。Windows、OS X、およびほとんどの Linux インストールディスクはインストールプロセス時に手動でハードドライブをパーティション設定できるようにするか、またはすべてのパーティションを削除して、新規のパーティションで開始するオプションを提供します。この時点で、インストールソフトウェアが検出した既存のパーティションを削除するか、インストーラーが自動的にパーティションを削除することを許可します。Microsoft Windows がプレインストールされているコンピューターの「システム復元」用メディアは、ユーザーの介入なしににデフォルトのパーティションレイアウトを自動作成する場合があります。

    警告

    使用中のコンピューターがハードドライブのパーティションの 1 つにシステム復元ソフトウェアを保存している場合、他のメディアからオペレーティングシステムをインストールしている間はパーティションの削除において注意が必要です。この状況では、システム復元ソフトウェアを保管しているパーティションを破壊してしまう可能性があります。

39.2. コンピューターが Red Hat Enterprise Linux と別のオペレーティングシステムとのデュアルブートとなっている場合

コンピューターが Red Hat Enterprise Linux ともう 1 つのオペレーティングシステムとのデュアルブートとなっている場合は、そのもう 1 つのオペレーティングシステムとそのデータを収納しているパーティションを維持したままで Red Hat Enterprise Linux を削除することはもっと複雑になります。数多くのオペレーティングシステムについての具体的な説明は以下にあります。Red Hat Enterprise Linux と別のオペレーティングシステムのどちらも残さない場合は、Red Hat Enterprise Linux のみをインストールしたコンピューター用の以下の手順に従ってください。「Red Hat Enterprise Linux がコンピューター上で唯一のオペレーションシステムである場合」

39.2.1. コンピューターが Red Hat Enterprise Linux と Microsoft Windows の両オペレーティングシステムとのデュアルブートとなっている場合

39.2.1.1. Windows 2000、Windows Server 2000、Windows XP、および Windows Server 2003 の場合

警告

一旦このプロセスを開始すると、指示のすべてを完了するまでコンピューターは起動できない状態になります。削除プロセスを開始する前にこれらの手順を注意して読んでください。削除プロセス中にこれらの指示を常に見られるようにするため、他のコンピューター上でこれを開くか印刷することを検討してください。
この手順は、Windows のインストールディスクからロードする Windows 回復コンソール に基づいています。そのため、このディスクにアクセスできないとこの手順を終了できません。この手順を開始して完了しないと、コンピューターがブートできない状態になる可能性があります。Windows をプレインストールして販売される工場で組み立て済みのコンピューターに同梱されている「システム復元ディスク」には、Windows 回復コンソールが含まれていない可能性があります。
これらの案内に説明されているプロセスで、Windows 回復コンソールは使用中の Windows システムの管理者パスワードを要求します。このシステム用の管理者パスワードを知らない場合や、管理者パスワードがコンピューターの製造元によって作成されていないことが判明している場合は、この指示にしたがわないでください。
  1. Red Hat Enterprise Linux パーティションの削除
    1. コンピューターを Microsoft Windows 環境で起動します。
    2. 開始>実行... とクリックし、diskmgmt.msc を入力して、Enter を押します。これにより、ディスク管理ツールが開きます。
      このツールは使用するディスクの各パーティションをバーで示すグラフィカルディスプレイを表示します。1 つ目のパーティションは、通常 NTFS のラベルが付けられ、使用する C: ドライブに対応します。少なくとも 2 つの Red Hat Enterprise Linux パーティションが表示されます。Windows はこれらのパーティションのファイルシステムタイプを表示しませんが、それらにドライブ文字を割り当てることがあります。
    3. Red Hat Enterprise Linux のパーティションのいずれかで右クリックし、パーティションを削除 をクリックしてから Yes を押して削除を確定します。このプロセスをシステム上の他の Red Hat Enterprise Linux パーティションでも繰り返します。パーティションを削除すると、以前にこれらのパーティションによって使用されていたハードドライブの領域に Windows は 未割り当てのラベルを付けます。
  2. Red Hat Enterprise Linux によって解放されたハードドライブの領域を使用するために Windows を有効にする (オプション)

    注記

    この手順は、コンピューターから Red Hat Enterprise Linux を削除するために必要なものではありませんが、この手順を省略するとハードドライブのストレージ容量の一部が Windows で使用できなくなります。設定によっては、これはハードドライブのストレージ領域を大幅に占める場合があります。
    新たな領域を使用して既存の Windows パーティションを拡張するか、またはその領域に新規の Windows パーティションを作成するかを決定します。新規の Windows パーティションを作成する場合は、Windows はそのパーティションに新しいドライブ文字を割り当て、それが別のハードドライブであるかのように取り扱います。

    Windows の既存パーティションの拡張

    注記

    この手順で使用される diskpart ツールは Windows XP および Windows 2003 のオペレーティングシステムの一部としてインストールされています。この手順を Windows 2000 または Windows Server 2000 を稼働しているコンピューターで実行している場合は、Microsoft の Web サイトから使用オペレーティングシステム用のバージョンの diskpart をダウンロードすることができます。
    1. 開始>実行... の順にクリックし、diskpart と入力してから Enter を押します。これによりコマンドウィンドウが表示されます。
    2. list volume と入力してから、Enter を押します。Diskpart は使用システムのパーティション一覧と、ボリューム番号、ドライブ文字、ボリュームラベル、ファイルシステムタイプ、サイズを表示します。Red Hat Enterprise Linux を削除することで空けられるハードドライブ上の領域で使用する Windows 用のパーティションを特定し、そのボリューム番号を記録します(例えば、 Windows C:: ドライブは「ボリューム 0」となる可能性があります)。
    3. select volume N と入力し (ここで、N は拡張予定の Windows パーティションのボリューム番号)、Enter を押します。次に、extend と入力してから Enter を押します。これにより、 Diskpart はハードドライブの残りの領域を占領するように、選択したパーティションを拡張します。この操作が完了すると通知されます。

    Windows の新規パーティションの追加

    1. ディスク管理 (Disk Management) ウィンドウで、Windows が 未割り当て とラベル付けしているディスク領域で右クリックし、メニューから新規パーティション (New Partition) を選択します。新規パーティションのウィザード (New Partition Wizard) が開始します。
    2. 新規パーティションのウィザードが提示するプロンプトにしたがいます。デフォルトのオプションを受け入れると、ツールはハードドライブ上の利用可能な全領域を占める新規のパーティションを作成し、そのパーティションに次に使用可能なドライブ文字を割り当て、NTFS ファイルシステムでフォーマットします。
  3. Windows ブートローダーの復元
    1. Windows のインストールディスクを挿入してコンピューターを再起動します。コンピューターが起動すると、画面上に以下のメッセージが数秒間表示されます。
      Press any key to boot from CD
      メッセージが表示されている間にいずれかのキーを押すと Windows インストールソフトウェアがロードされます。
    2. セットアップにようこそ の画面が表示されたら、Windows 回復コンソールを開始できます。この手順は Windows のバージョンごとに若干異なります。
      • Windows 2000 および Windows Server 2000 では、R キーを押してから C キーを押します。
      • Windows XP および Windows Server 2003 では、R キーを押します。
    3. Windows 回復コンソールは Windows インストールを表示するために使用中のハードドライブをスキャンし、それぞれに番号を割り当てます。Windows インストールの種類の一覧を表示してその 1 つを選択することを求めるプロンプトが出されます。復元する Windows インストールに該当する番号を入力します。
    4. Windows 回復コンソールは Windows インストール用の管理者パスワードを求めるプロンプトを出します。その管理者パスワードを入力して Enter キーを押します。このシステム用に管理者パスワードが存在しない場合は、Enter キーを押すだけです。
    5. プロンプトで、コマンド fixmbr を入力して Enter を押します。fixmbr ツールはシステム用のマスターブートレコードを復元します。
    6. プロンプトが再度表示されたら、exit と入力して Enter キーを押します。
    7. ご使用のコンピューターが Windows オペレーティングシステムの再起動およびブートを実行します。

39.2.1.2. Windows Vista および Windows Server 2008 の場合

警告

このプロセスを開始したら、案内がすべて完了するまでコンピューターは起動不可能な状態になります。削除プロセスを開始する前にこれらの手順を注意して読んでください。これらの案内を他のコンピューター上で開くか、またはこれらを印刷して、このプロセス時にこの案内を常に見れるようにできるか考慮してください。
この手順は、Windows のインストールディスクからロードする Windows リカバリ環境に基づいており、このディスクへのアクセスがないとこの手順は完了できません。この手順を開始したまま完了しない場合は、コンピューターがブートできない状態になる可能性があります。Windows をプレインストールして販売されている工場で組み立て済みのコンピューターに同梱されている「システム復元ディスク」には、Windows リカバリ環境が含まれない可能性があります。
  1. Red Hat Enterprise Linux パーティションの削除
    1. コンピューターを Microsoft Windows 環境で起動します。
    2. 開始をクリックして検索の開始ボックスに diskmgmt.msc と入力して Enter を押します。これにより、ディスク管理 ツールが開きます。
      このツールは使用ディスクの各パーティションをバーで示すグラフィカルディスプレイを表示します。1 番目のパーティションは通常 NTFS というラベルが付けられ、使用する C: ドライブに相当します。少なくとも 2 つの Red Hat Enterprise Linux のパーティションが表示されます。Windows はパーティションのファイルシステムタイプを表示しませんが、それらにドライブ文字を割り当てます。
    3. Red Hat Enterprise Linux のパーティション上で右クリックをして、 パーティションを削除をクリックしたら、Yes を押して削除を確定します。このプロセスをシステム上の他の Red Hat Enterprise Linux パーティションにも繰り返します。パーティションを削除すると、これらのパーティションが占めていたハードドライブの領域に Windows が未割り当てのラベル付けを行います。
  2. Red Hat Enterprise Linux によって解放されたハードドライブの領域を使用するために Windows を有効にする (オプション)

    注記

    この手順は、コンピューターから Red Hat Enterprise Linux を削除するために必要なものではありませんが、この手順を省略するとハードドライブのストレージ容量の一部が Windows で使用できなくなります。設定によっては、これはハードドライブのストレージ領域を大幅に占める場合があります。
    新たな領域を使用して既存の Windows パーティションを拡張するか、またはその領域に新規の Windows パーティションを作成するかを決定します。新規の Windows パーティションを作成する場合は、Windows はそのパーティションに新しいドライブ文字を割り当て、それが別のハードドライブであるかのように取り扱います。

    Windows の既存パーティションの拡張

    1. ディスク管理ウィンドウ内で、拡張予定の Windows パーティションを右クリックして、メニューからボリュームの拡張を選択します。ボリューム拡張のウィザードが開きます。
    2. ボリューム拡張のウィザードで提示されるプロンプトに従います。提供されたデフォルトを受け入れると、ツールは選択したボリュームがハードドライブ上で利用可能な全領域を占めるように拡張します。

    Windows の新規パーティションの追加

    1. ディスク管理ウィンドウ内で、Windows が 未割り当てとしてラベル付けしているディスク領域を右クリックして、そのメニューから新規単純ボリュームを選択します。これにより、新規単純ボリュームが開始します。
    2. 新規単純ボリュームのウィザードが提示するプロンプトにしたがいます。デフォルトのオプションを受け入れると、ツールはハードドライブ上の利用可能な全領域を占める新規のパーティションを作成し、そのパーティションに次に使用可能なドライブ文字を割り当て、NTFS ファイルシステムでフォーマットします。
  3. Windows ブートローダーの復元
    1. Windows のインストールディスクを挿入してコンピューターを再起動します。コンピューターが起動すると、画面上に以下のメッセージが数秒間表示されます。
      Press any key to boot from CD or DVD
      このメッセージが表示されている間にいずれかのキーを押すと Windows インストールソフトウェアがロードされます。
    2. Windows のインストールダイアログで、言語、時刻、通貨の形式、およびキーボードのタイプを選択します。その後 をクリックします。
    3. コンピューターの修復 をクリックします。
    4. Windows リカバリ環境 (WRE) がシステム上で検出した Windows インストールを表示します。復元したいインストールを選択して、 をクリックします。
    5. コマンドプロンプトをクリックします。コマンドウィンドウが開きます。
    6. bootrec /fixmbr を入力して、Enter を押します。
    7. プロンプトが再度表示されたらコマンドウィンドウを閉じて、再開始をクリックします。
    8. 使用するコンピューターが Windows オペレーティングシステムの再起動およびブートを実行します。

39.2.2. コンピューターが Red Hat Enterprise Linux と別の Linux ディストリビューションとのデュアルブートとなっている場合

多くの Linux ディストリビューションにはそれぞれ違いがあるため、以下の手順は一般的なガイド目的としてのみ記載しています。詳細内容は、使用しているシステムの設定と Red Hat Enterprise Linux とデュアルブートする Linux ディストリビューションによって異なります。
  1. Red Hat Enterprise Linux パーティションの削除

    1. Red Hat Enterprise Linux インストールをブートします。
    2. root または sudo で、mount を実行します。マウントされているパーティション、特にファイルシステムのルートとしてマウントされているパーティションを記録します。ファイルシステムのルートが /dev/sda2 などの標準パーティション上にあるシステムの mount の出力は以下のようになります。
      /dev/sda2 on / type ext4 (rw)
      proc on /proc type proc (rw)
      sysfs on /sys type sysfs (rw)
      devpts on /dev/pts type devpts (rw,gid=5,mode=620)
      tmpfs on /dev/shm type tmpfs (rw,rootcontext="system_u:object_r:tmpfs_t:s0")
      /dev/sda1 on /boot type ext4 (rw)
      none on /proc/sys/fs/binfmt_misc type binfmt_misc (rw)
      sunrpc on /var/lib/nfs/rpc_pipefs type rpc_pipefs (rw)
      ファイルシステムのルートが論理ボリューム上にあるシステムの mount の出力は、以下のようになります。
      /dev/mapper/VolGroup00-LogVol00 on / type ext4 (rw)
      proc on /proc type proc (rw)
      sysfs on /sys type sysfs (rw)
      devpts on /dev/pts type devpts (rw,gid=5,mode=620)
      tmpfs on /dev/shm type tmpfs (rw,rootcontext="system_u:object_r:tmpfs_t:s0")
      /dev/sda1 on /boot type ext4 (rw)
      none on /proc/sys/fs/binfmt_misc type binfmt_misc (rw)
      sunrpc on /var/lib/nfs/rpc_pipefs type rpc_pipefs (rw)
    3. このシステム上の必要なすべてのデータが、別のシステムまたは保存先にバックアップされていることを確認してください。
    4. システムをシャットダウンして、システム上で維持する Linux ディストリビューションをブートします。
    5. root または sudo で、mount を実行します。Red Hat Enterprise Linux 用に使用されているものとして先ほど記録したパーティションのいずれかがマウントされている場合、それらのパーティションのコンテンツを確認します。これらのパーティションのコンテンツが不要になった場合は、umount コマンドを使ってアンマウントします。
    6. 不要なパーティションをすべて削除します。例えば、標準パーティションの場合は fdisk を、論理ボリュームとボリュームグループを削除するには、それぞれ lvremovevgremove を使用します。
  2. ブートローダーからの Red Hat Enterprise Linux エントリーの削除

    重要

    以下の説明では、ご使用のシステムが GRUB ブートローダーを使用することを前提としています。異なるブートローダー (LILO など) を使用されている場合は、そのソフトウェアについてのドキュメントを確認して、ブートターゲット一覧から Red Hat Enterprise Linux エントリーの特定および削除を行い、デフォルトのオペレーティングシステムが正しく指定されるようにしてください。
    1. コマンドラインで su - と入力し、Enter を押します。システムから root パスワードのプロンプトが出されたら、そのパスワードを入力して Enter を押します。
    2. gedit /boot/grub/grub.conf と入力して、Enter を押します。これにより、gedit テキストエディタ内に grub.conf ファイルが開きます。
    3. grub.conf ファイル内の標準的な Red Hat Enterprise Linux エントリーは以下の 4 つの行から構成されています。

      例39.1 grub.conf 内の Red Hat Enterprise Linux エントリーの例

      title Red Hat Enterprise Linux (2.6.32.130.el6.i686)
      root (hd0,1)
      kernel /vmlinuz-2.6.32.130.el6.i686 ro root=UUID=04a07c13-e6bf-6d5a-b207-002689545705 rhgb quiet
      initrd /initrd-2.6.32.130.el6.i686.img
      使用システムの設定によっては grub.conf 内に複数の Red Hat Enterprise Linux エントリーが存在し、それぞれが Linux カーネルの異なるバージョンに対応している場合があります。その場合はファイルからそれぞれの Red Hat Enterprise Linux エントリーを削除します。
    4. Grub.conf には、default=N の形式で、ブート用のデフォルトオペレーティングシステムを指定した行が含まれます。ここで N は 0 か、1 以上の数値です。N が 0 に設定されている場合は、GRUB はその一覧内で 1 番目のオペレーティングシステムをブートします。N が 1 に設定されている場合は、2 番目のオペレーティングシステムをブートします。
      デフォルトで GRUB にブートさせたいオペレーティングシステムのエントリーを特定して、一覧内でのその順序を確認します。
      default= 行に、一覧内の選択したデフォルトオペレーティングシステムの順序を示す数値より 1 つ少ない 数値が含まれていることを確認します。
      更新した grub.conf ファイルを保存して gedit を終了します。
  3. オペレーティングシステムに利用可能な領域の確保

    注記

    この手順は、コンピューターから Red Hat Enterprise Linux を削除するのに必要な訳ではありませんが、この手順を省略するとハードドライブのストレージ容量の一部が他の Linux オペレーティングシステムで使用できなくなります。設定によっては、これはハードドライブのストレージ領域を大幅に占める場合があります。

    注記

    この手順を実行するには、Fedora Live CD や Knoppix DVD などの Linux ディストリビューションのライブメディアが必要になります。
    Red Hat Enterprise Linux のパーティションを削除することで、他の Linux オペレーティングシステムに利用できる空き領域を作成する方法は、選択したオペレーティングシステムが、LVM (Logical Volume Management) を使用するように設定してあるディスクパーティションにインストールしてあるかどうかによって異なります。
    • LVM を使用しない場合

      1. Linux ライブメディアからコンピューターをブートして、parted がなければこれをインストールします。
      2. root または sudo で、parted disk を実行します。disk はサイズを変更するパーティションを含むディスクのデバイス名です。例えば、/dev/sda になります。
      3. (parted) プロンプトで、print を入力します。parted ツールは、パーティション番号、サイズ、ディスク上の位置など、使用しているシステム上のパーティションに関する情報を表示します。
      4. (parted) プロンプトで、resize number start end を入力します。number はパーティション番号、start はディスク上のパーティションの開始位置、end はパーティションの終了位置です。print コマンドを使って以前に取得した開始位置を使用します。エンドパラメーターを指定する様々な方法については、parted についてのドキュメントを参照してください。
      5. parted でパーティションのサイズ変更が終了すると、(parted) プロンプトで quit を入力します。
      6. e2fsck partition を実行します。partition は先ほどサイズを変更したパーティションです。例えば、/dev/sda3 のサイズを変更した場合は、e2fsck /dev/sda3 を入力します。
        Linux はここで、新しくサイズ変更されたパーティションのファイルシステムをチェックします。
      7. ファイルシステムのチェックが終了したら、コマンドラインで resize2fs partition を入力して Enter を押します。partition は先ほどサイズを変更したパーティションです。例えば、/dev/sda3 のサイズを変更した場合は、resize2fs /dev/sda3 と入力します。
        Linux はここで、使用中のファイルシステムをサイズ変更して新しくサイズ変更されたパーティションをいっぱいにします。
      8. コンピューターを再起動します。これで使用する Linux インストールが新たな領域を使用できるようになります。
    • LVM を使用しない場合

      1. Linux ライブメディアからコンピューターをブートして、fdisklvm2 がなければこれらをインストールします。
      2. ディスク上の空き領域に新規パーティションを作成します。

        1. root または sudo で、fdisk disk を実行します。disk は新しい領域を作成するディスクのデバイス名です。例えば、/dev/sda になります。
        2. Command (m for help):: プロンプトで n を入力して、新しいパーティションを作成します。オプションについては、fdisk についてのドキュメントを参照してください。
      3. パーティションタイプ識別子の変更

        1. Command (m for help): プロンプトで t を入力して、パーティションのタイプを変更します。
        2. Partition number (1-4): プロンプトで、作成したパーティションの番号を入力します。例えば、/dev/sda3 というパーティションを作成した場合、数値の 3 を入力して Enter を押します。これにより、fdisk が変更するパーティションが特定されます。
        3. Hex code (type L to list codes): プロンプトで、8e を入力して、Linux LVM パーティションを作成します。
        4. Command (m for help): プロンプトで、w を入力してディスクに変更を書き込み、fdisk を終了します。
      4. ボリュームグループの拡張

        1. コマンドプロンプトで、lvm と入力して Enter を押すことで lvm2 ツールを開始します。
        2. lvm> プロンプトで pvcreate partition と入力して Enter を押します。ここで partition は先に作成していたパーティションです。例えば、pvcreate /dev/sda3 などです。これにより、/dev/sda3 が LVM 内の物理ボリュームとして作成されます。
        3. lvm> プロンプトで vgextend VolumeGroup partition と入力して Enter を押します。ここで、VolumeGroup は Linux がインストールされている LVM ボリュームグループであり、partition は先ほど作成したパーティションです。例えば、Linux が /dev/VolumeGroup00 にインストールされている場合、vgextend /dev/VolumeGroup00 /dev/sda3 と入力して、そのボリュームグループが /dev/sda3 にある物理ボリュームを含むように拡張します。
        4. lvm> プロンプトで lvextend -l +100%FREE LogVol と入力して、Enter を押します。ここで、LogVol は Linux ファイルシステムを収納している論理ボリュームです。例えば、LogVol00 がボリュームグループ VolGroup00 の新たに利用可能な領域を満たすように拡張するには、lvextend -l +100%FREE /dev/VolGroup00/LogVol00 と入力します。
        5. lvm> プロンプトで、exit と入力し、Enter を押すことで lvm2 を終了します。
      5. コマンドラインで e2fsck LogVol と入力して、Enter を押します。ここで LogVol は先にサイズ変更した論理ボリュームです。例えば、/dev/VolumeGroup00/LogVol00 をサイズ変更した場合は、e2fsck /dev/VolumeGroup00/LogVol00 と入力します。
        Linux はここで、新規にサイズ変更になった論理ボリュームのファイルシステムをチェックします。
      6. ファイルシステムのチェックが終了したら、コマンドラインで resize2fs LogVol を入力して Enter を押します。ここで、LogVol は先程サイズ変更したパーティションです。例えば、/dev/VolumeGroup00/LogVol00 をサイズ変更した場合、resize2fs /dev/VolumeGroup00/LogVol00 と入力します。
        Linux はここで、ファイルシステムのサイズを変更してサイズ変更になった新規論理ボリュームを満たします。
      7. コンピューターを再起動します。これで Linux インストールが新たな領域を使用できるようになります。

39.3. Red Hat Enterprise Linux を MS-DOS、または Microsoft Windows のレガシーバージョンに入れ替える場合

DOS や Windows では、Windows fdisk ユーティリティを使用して、記述のない フラグ /mbr の付いた新しい MBR を作成します。ここでは、MBR がプライマリ DOS パーティションを起動するよう書き直すこと のみ が実行されます。コマンドは次のようになります。
fdisk /mbr
ハードドライブから Linux を削除する必要があり、これをデフォルトの DOS (Windows) fdisk で実行しようとした場合、「パーティションは存在しているがそのパーティションは実際には存在していない」という問題に遭遇します。DOS 以外のパーティションを削除する最善の方法は、DOS 以外のパーティションを認識するツールを使用することです。
これを開始するには、Red Hat Enterprise Linux DVD を挿入してシステムをブートします。ブートプロンプトが表示されると、linux rescue と入力します。これにより、レスキューモードプログラムが起動します。
キーボードと言語の設定のプロンプトが表示されます。Red Hat Enterprise Linux のインストール時に設定する場合と同じ様に値を入力します。
次に、レスキューする Red Hat Enterprise Linux インストールの検索をプログラムが開始する画面が表示されます。この画面ではスキップを選択します。
スキップを選択したら、コマンドプロンプトが表示され、削除したいパーティションにアクセスできるようになります。
まず、list-harddrives コマンドを入力します。このコマンドはインストールプログラムで認識できるシステム内のハードドライブをすべて表示し、そのサイズをメガバイトで表示します。

警告

必要な Red Hat Enterprise Linux パーティションだけを削除するよう十分に注意してください。他のパーティションを削除するとデータの損失、またはシステム環境の破損を招く恐れがあります。
パーティションを削除するには、パーティション設定ユーティリティのparted を使用します。削除するパーティションが存在するデバイスである /dev/hdaparted をスタートします。
parted /dev/hda
print コマンドを使用して、現在のパーティションテーブルを表示し、削除するパーティションのマイナー番号を決定します。
print
また、この print コマンドは、パーティションのタイプ (linux-swap、ext2、ext3、ext4 など) も表示します。パーティションのタイプが分かると、そのパーティションを削除すべきかどうかを決定するのに役に立ちます。
rm コマンドでパーティションを削除します。例えば、マイナー番号 3 のパーティションを削除するのは以下のコマンドです。
rm 3

重要

変更は、[Enter] を押した時点で反映されるので、実行する前にコマンドをもう一度確認してください。
パーティションを削除した後は、print コマンドを使用してそれがパーティションテーブルから削除されたことを確認してください。
Linux パーティションを削除して必要な変更がすべて終了したら、ここで quit コマンドをタイプして parted を終了します。
parted を終了すると、今度はブートプロンプトで exit と入力してレスキューモードを終了し、インストールを継続するのではなく、システムを再起動します。システムは自動的に再起動します。自動的に再起動しない場合は、Control+Alt+Delete のキーを同時に押してコンピューターを再起動します。

第40章 IBM System z から Red Hat Enterprise Linux を削除

既存のオペレーティングシステムのデータを削除する際には、Linux ディスクに秘密データが含まれている場合、セキュリティポリシーに準じてデータの削除を確認する必要があります。続行するには、以下のオプションを検討してください。
  • ディスクを新規インストールで上書きする。
  • 新規インストールを開始し、パーティショニングダイアログ (「ディスクパーティションの構成」 を参照) を使用して Linux がインストールされているパーティションをフォーマットします。「ディスクへの変更の書き込み」 の説明にあるように Write changes to disk (変更をディスクへ書き込む) ダイアログの後でインストールを終了します。
  • Linux がインストールされていた DASD または SCSI ディスクを他のシステムから見えるようにしてから、データを削除します。しかし、この操作には特別な権限が必要になる可能性があります。システム管理者に確認してください。dasdfmt (DASD のみ) や partedmke2fsdd などの Linux コマンドを使用できます。これらのコマンドについての詳細にはそれぞれの man ページを参照してください。

40.1. z/VM ゲストまたは LPAR 上での異なるオペレーティングシステムの稼働

z/VM ゲスト仮想マシンまたは LPARにある現在インストール済みのシステムの場所とは異なる DASD または SCSI ディスクからブートする場合は、インストール済みの Red Hat Enterprise Linux を シャットダウンして、ブート先となる別の Linux インスタンスがインストールされているディスクを使用します。この操作では、インストール済みシステムのコンテンツは変更されません。

パート VI. 技術的付録

このセクションの付録は Red Hat Enterprise Linux のインストール方法を説明するものではありませんが、インストールプロセスにおいて Red Hat Enterprise Linux が各段階で提供するオプションを理解するために役立つ技術的な背景情報を提供しています。

付録A ディスクパーティションの概要

注記

この付録は必ずしも x86 ベース以外のアーキテクチャーに適用できるとは限りません。しかしながら、ここに記載されている一般的な概念は適用できる可能性があります。
この付録は必ずしも x86 ベース以外のアーキテクチャーに適用できるとは限りません。しかしながら、ここに記載されている一般的な概念は適用できる可能性があります。
パーティション構成におよそ満足できる場合は、Red Hat Enterprise Linux のインストールの準備のために空き領域の拡大のプロセスに関する詳細を確認できる 「Red Hat Enterprise Linux 用の領域を作成」 に進むことができます。このセクションでは また、Linux システムで使用されているパーティションの命名体系、他の OS とのディスク共有などの関連事項を説明しています。

A.1. ハードディスクの基本概念

ハードディスクは非常に簡単な機能を果たします。ハードディスクはデータを保存し、要求に応じて忠実にそれを取り出します。
ディスクパーティション設定などの問題を論議する場合、背後にあるハードウェアについて少々の知識を持っていることが重要です。ただし、詳細に深入りしてしまう可能性もあります。そこで、この付録では、ディスクドライブがパーティション設定される際に実際に何が起こっているのかを説明するために簡略化したディスクの図を使用します。図A.1「未使用のディスクドライブ」 は、新規の未使用のディスクドライブを示しています。
未使用のディスクドライブ

図A.1 未使用のディスクドライブ

特に注意して見るものがないですね。しかし基本レベルでディスクドライブを語るのならこれで十分です。ただし、このドライブに何かデータを保存したいとなるとこの状態では不可能です。実行しなければならないことがあります。

A.1.1. 何を書き込むかでなく、どの様に書き込むか

経験のあるユーザーなら多分すぐにお分かりだと思われますが、ドライブを フォーマット する必要があります。フォーマット(通常は「ファイルシステムを作成する」と言う意味で知られています) とはドライブに情報を書き込み、フォーマットされていないドライブの空白の領域に順番を付けることです。
ファイルシステムを持たせたディスクドライブ

図A.2 ファイルシステムを持たせたディスクドライブ

図A.2「ファイルシステムを持たせたディスクドライブ」 で示されるように、ファイルシステムで与えられる順序によって、いくらかのトレードオフが生じます。
  • ドライブの使用可能な領域のごく一部がファイルシステムに関連するデータの保存に使用され、これはオーバーヘッドと見なされます。
  • ファイルシステムは残りの領域を小規模で均一なサイズのセグメントに分割します。 Linux ではこれらのセグメントは ブロック [15]と呼ばれます。
ファイルシステムがディレクトリやファイルを使用できるようにする訳ですから、上記のトレードオフによる影響を重大なものとしてとらえる必要はないでしょう。
万能な単一のファイルシステムは存在しないことに留意することができます。図A.3「別のファイルシステムを持つディスクドライブ」 で示すように、ディスクドライブには、多くの異なるファイルシステムが書き込まれている可能性があります。異なるファイルシステムには相互に互換性がない場合があることを予想できるかもしれません。あるファイルシステム (または、関連した一部のファイルシステムタイプ) をサポートするオペレーティングシステムは別のタイプをサポートしない可能性があります。ただし、これについては絶対的なルールのように決まっている訳ではありません。例えば、Red Hat Enterprise Linux は多様なファイルシステム (他のオペレーティングシステムで使用される多くのタイプを含む) をサポートしますので、異なるファイルシステム間でのデータ交換が容易になります。
別のファイルシステムを持つディスクドライブ

図A.3 別のファイルシステムを持つディスクドライブ

もちろん、ディスクファイルに書き込むのは始めの一歩に過ぎません。このプロセスの目標は実際にデータを保存して取り出すことです。何らかのデータが書き込まれたドライブについて見てみましょう。
データの書き込まれたディスクドライブ

図A.4 データの書き込まれたディスクドライブ

図A.4「データの書き込まれたディスクドライブ」 で示されるように、以前に空きブロックだった位置にデータが保管されています。しかし、この図を見るだけでは このドライブに存在するファイルの数量を確実に判定することはできません。すべてのファイルは 最低でも1つのブロックを使用し、ファイルによっては複数ブロックを使用するものもあるので、1 ファイルのみの場合もあれば、多数のファイルが使用される場合もあります。もう1つ注意すべき点として、使用済みのブロックは連続領域を形成する必要がないことがあります。使用ブロックと未使用ブロックが交互に混ざっているかもしれません。これは フラグメンテーション と呼ばれます。フラグメンテーションは、既存パーティションのサイズ変更を行う際にその役割を果たします。
多くのコンピューター関連の技術と同じように、ディスクドライブは導入されてから常に変化し続けており、拡大しています。これはサイズの拡大ではなく、情報保存の容量が大きくなっているのです。さらに、この容量の増加がディスクドライブの使用方法を根本的に変化させてきました。

A.1.2. パーティション: 1 つのドライブを複数ドライブにする

ディスクドライブは、複数の パーティション に分割することができます。各パーティションは個々のディスクのように、別々にアクセスできます。パーティションテーブル を追加することでディスクドライブを複数パーティションに分割します。
ディスク領域を個別のディスクパーティションに割り当てる理由には以下のようなものがあります。
  • オペレーティングシステムのデータをユーザーのデータから論理的に分離させるため。
  • 異なるファイルシステムを使用するため。
  • 1 台のマシン上で複数のオペレーティングシステムを稼働させるため。
物理ハードディスクには現在、マスターブートレコード (MBR) および GUID パーティションテーブル (GPT) という 2 つのパーティションレイアウト標準があります。MBR は、BIOS ベースのコンピューターで使われている旧式のディスクパーティション方式です。GPT は新たなパーティションレイアウトで、Unified Extensible Firmware Interface (UEFI) の一部です。このセクションおよび 「パーティション内にさらにパーティションを設定する — 拡張パーティションの概要」 では、主に マスターブートレコード (MBR) のディスクパーティションスキームを説明しています。GUID パーティションテーブル (GPT) のパーティションレイアウトについての詳細は、「GUID パーティションテーブル (GPT)」 を参照してください。

注記

ここで示す図ではパーティションテーブルが実際のディスクドライブから離れていますが、本来の状況を正確に表しているわけではありません。実際には、パーティションテーブルはそのディスクの先頭部分となる、他のファイルシステムまたはユーザーデータの前に格納されています。ただし、わかりやすくするために図では別々に表示します。
パーティションテーブルがあるディスクドライブ

図A.5 パーティションテーブルがあるディスクドライブ

図A.5「パーティションテーブルがあるディスクドライブ」 で示されるように、パーティションテーブルは 4 つのセクション、つまり 4 つの プライマリ パーティションに分割されます。プライマリパーティションは、論理ドライブ (またはセクション) を1つだけ含むパーティションです。各セクションでは 単独パーティションを定義するために必要な情報を保持することができます。これはパーティションテーブルが 4 つまでのパーティションしか定義できないと言う意味しています。
各パーティションテーブルのエントリー (登記項目) にはパーティションに関する重要な特徴が記載されています。
  • ディスク上のパーティションの開始点と終了点
  • パーティションが「アクティブ」かどうか
  • パーティションのタイプ
これらの特徴について詳しく見てみましょう。開始点と終了点によって実際のパーティションサイズとディスク上の物理的な位置が定義されます。「アクティブ」フラグは幾つかの OS のブートローダーによって使用されます。つまり、「アクティブ」に設定されたパーティションに含まれる OS がブートすることになります。
パーティションのタイプは混乱を招きやすいと言えるかもしれません。タイプとは予想されるパーティションの用途を識別する番号です。この表現が曖昧に聞こえるのは、パーティションタイプの意味がやや曖昧だからです。OS によっては、パーティションタイプを使用して特殊なファイルシステムタイプを表したり、フラグを付けて特定の OS に関連しているパーティションを区別したり、起動可能な OS を含むパーティションを表示したり、またはこれら 3 つの目的を組み合わせたりするものもあります。
この時点で、この複雑なしくみがどのように実際に機能するのかと思われるかもしれません。その例として、図A.6「パーティションが 1 つのディスクドライブ」 を参照して ください。
パーティションが 1 つのディスクドライブ

図A.6 パーティションが 1 つのディスクドライブ

多くの場合、ディスク全体にわたる 1 つのパーティションがあります。これはパーティション以前に使用されてきた基本的な方法です。パーティションテーブルではエントリーが 1 つだけ使用されており、そのエントリーはパーティションの先頭を示しています。
このパーティションに "DOS" タイプのラベルを付けます。これは、表A.1「パーティションタイプ」 にリストされている各種のパーティションの 1 つでしかありませんが、この説明においては、適切な例と言えます。
表A.1「パーティションタイプ」 に、一般的 (およびあまり知られていない) パーティションタイプとその 16 進数の数値の一覧を示します。

表A.1 パーティションタイプ

パーティションタイプパーティションタイプ
空白00Novell Netware 38665
DOS 12-bit FAT01PIC/IX75
XENIX root02Old MINIX80
XENIX usr03Linux/MINUX81
DOS 16-bit <=32M04Linux swap82
Extended05Linux native83
DOS 16-bit >=3206Linux extended85
OS/2 HPFS07Amoeba93
AIX08Amoeba BBT94
AIX bootable09BSD/386a5
OS/2 Boot Manager0aOpenBSDa6
Win95 FAT320bNEXTSTEPa7
Win95 FAT32 (LBA)0cBSDI fsb7
Win95 FAT16 (LBA)0eBSDI swapb8
Win95 Extended (LBA)0fSyrinxc7
Venix 8028640CP/Mdb
Novell51DOS accesse1
PReP Boot41DOS R/Oe3
GNU HURD63DOS secondaryf2
Novell Netware 28664BBTff

A.1.3. パーティション内にさらにパーティションを設定する — 拡張パーティションの概要

もちろん、4 つのパーティションでは不十分であることに気づかれることでしょう。ディスクドライブはどんどん大きくなるわけで、4 つの適切なサイズのパーティションを設定した後でもまだディスク領域が余るようになります。したがって、より多くのパーティションを作成する何らかの手段が必要になります。
ここで拡張パーティションに目を向けましょう。表A.1「パーティションタイプ」 で気づかれたかもしれませんが、"Extended" パーティションというタイプがあります。これは、「拡張された」パーティションを示すパーティションタイプです。
パーティションが作成されて、そのタイプが「Extended (拡張)」に設定されている場合、拡張パーティションテーブルが作成されます。基本的には、拡張パーティションは、それ自体がディスクドライブのようなものと言えます。これは、拡張パーティション自体に含まれた 1つまたは複数のパーティション (4 つの プライマリパーティション に対して、 論理パーティションと呼ぶ) を指すパーティションテーブルを持ちます。図A.7「拡張パーティションのあるディスクドライブ」 では、1 つのプライマリパーティションと、2 つの論理パーティションを含む拡張パーティションを示しています (パーティション設定がなされていない空き領域もあります)。
拡張パーティションのあるディスクドライブ

図A.7 拡張パーティションのあるディスクドライブ

この図が示すように、プライマリパーティションと論理パーティションには違いがあります — プライマリーパーティションは 4 つしかできませんが、論理パーティションにはその制限がありません。しかし、Linux によるパーティションへのアクセスの仕方を考慮すると、1 つのディスクドライブに 12 個を超える論理パーティションを定義するのは避けてください。
ここまでで、一般的なパーティション設定について説明してきました。次にこの知識を活用して Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を確認します。

A.1.4. GUID パーティションテーブル (GPT)

GUID パーティションテーブル (GPT) は、グローバルに固有となる識別子 (GUID) の使用を基本とする新しいパーティション設定スキームです。GPT は、MBR パーティションテーブルの限界、特に 1 ディスクで対応可能な最大ストレージ領域の上限に対処するため開発されました。2.2 テラバイトを超えるストレージ領域には対応できない MBR とは異なり、GPT はこのサイズよりも大きなハードディスクでも使用することができます。対応可能な最大ディスクサイズは 2.2 ゼタバイトになります。また、GPT はデフォルトで最大 128 個のプライマリーパーティションの作成にも対応します。パーティションテーブルへの領域割り当てを増やすことで、128 個以上のプライマリーパーティションを作成することも可能です。
GPT ディスクは論理ブロックアドレス指定 (LBA) を使用し、パーティションレイアウトは以下のようになります。
  • MBR ディスクとの後方互換性を保つため、GPT の最初のセクター (LBA 0) は MBR データ用に予約されています。このセクターは protective MBR と呼ばれます。
  • プライマリー GPT ヘッダー は、デバイスの 2 つ目の論理ブロック (LBA 1) から始まります。このヘッダーには、ディスク GUID、プライマリーパーティションテーブルの位置、セカンダリー GPT ヘッダーの位置、それ自体の CRC32 チェックサムおよびプライマリーパーティションテーブルが含まれます。また、テーブルのパーティションエントリー数もこのヘッダーで指定します。
  • プライマリー GPT テーブル には、サイズが 128 バイト、パーティションタイプが GUID、固有パーティションが GUID のパーティションがデフォルトで 128 エントリー含まれています。
  • セカンダリー GPT テーブル はプライマリー GPT テーブルとまったく同じものになります。主に、プライマリーパーティションテーブルが破損した場合の復元用バックアップテーブルとして使われます。
  • セカンダリー GPT ヘッダー はディスクの最後の論理セクターに位置し、プライマリヘッダーが破損した場合に GPT 情報を復元する際に使用できます。ディスク GUID、セカンダリーパーティションテーブルの位置、プライマリー GPT ヘッダーの位置、それ自体の CRC32 チェックサムおよびセカンダリーパーティションテーブルが含まれます。また、作成可能なパーティションエントリー数も含まれます。

重要

GPT (GUID パーティションテーブル) を含むディスクには、ブートローダー用の BIOS 起動パーティションを正しくインストールしておく必要があります。Anaconda で初期化するディスクが含まれます。ディスクにすでに BIOS 起動パーティションが含まれている場合は、これを再利用することができます。

A.1.5. Red Hat Enterprise Linux 用の領域を作成

次に、ハードディスクのパーティションを作り直す際に考えられる状況をいくつか示します。
  • パーティションが作成されてない空き領域がある
  • 未使用のパーティションがある
  • 使用中のパーティションの中に空き領域がある
各シナリオを順番に検討しましょう。

注記

以下の図は明確に説明するために簡略化されており、Red Hat Enterprise Linux を実際にインストールする時点のパーティションレイアウトを正確に反映したものではないことに注意してください。

A.1.5.1. パーティションが作成されていない領域の使用

この状態では、すでに定義されているパーティションがハードディスク全体に拡がることはありません。定義済みのパーティションの一部ではない未割り当ての領域が残ります。図A.8「パーティションが未設定の空き領域を持つディスクドライブ」 は、その状態を示しています。
パーティションが未設定の空き領域を持つディスクドライブ

図A.8 パーティションが未設定の空き領域を持つディスクドライブ

図A.8「パーティションが未設定の空き領域を持つディスクドライブ」 では 1 は領域が割り当てられていない未定義のパーティションを表し、2 は領域が割り当てられた定義済みのパーティションを表しています。
ここで、未使用のハードディスクもこのカテゴリに分類されます。唯一の違いは、すべての領域が、定義済みのどのパーティションの部分に属していない点になります。
いずれの場合でも、未使用の領域から必要なパーティションを作成することができます。残念ながら、このシナリオは非常に単純なものですが、実際のケースとなる可能性はほとんどありません (Red Hat Enterprise Linux 用に新規ディスクを購入したばかりである場合を除く)。ほとんどの事前インストールのオペレーティングシステムはディスクドライブの使用可能な全領域を占有するように設定されています (「アクティブパーティションの空き領域の使用」 参照)。
次にもう少し一般的な状況を考えましょう。

A.1.5.2. 未使用パーティション領域を使用

この場合、もはや使用していない 1つまたは複数のパーティションがあることを想定できるでしょう。例えば、以前に他のオペレーティングシステムを使用していて、それに割り当てていたパーティションが使われていないかもしれません。図A.9「未使用パーティションを持つディスクドライブ」 ではそのような状況を示しています。
未使用パーティションを持つディスクドライブ

図A.9 未使用パーティションを持つディスクドライブ

図A.9「未使用パーティションを持つディスクドライブ」 では、1 は未使用のパーティションを示し、2 は未使用パーティションを Linux 用に再度再割り当てているところを示しています。
このような状況にある場合は、未使用のパーティションに割り当てられている領域を使用することができます。まず、そのパーティションを削除してから、そこに適切な Linux パーティションを作成します。インストール中に手動で未使用のパーティションを削除し、新規のパーティションを作成することができます。

A.1.5.3. アクティブパーティションの空き領域の使用

これが最も一般的な状況です。ただし、最も扱いにくい状況でもあります。最も大きな問題は、たとえ十分な空き領域がある場合でも、それがすでに使用中のパーティションに割り当てられているということです。ソフトウェアが事前にインストールされているコンピューターを購入した場合、たいていはハードディスクには OS とデータを格納した 1 つの大きなパーティションがあります。
システムに新しくハードディスクドライブを追加する以外に、2 つの選択肢があります。
破壊的なパーティション再設定
大きなパーティションを削除して、いくつかの小さなパーティションを作成します。本来のパーティションに格納されていたデータはすべて失われることを想像するのは難しくないかもしれません。つまり、完全なバックアップを行うことが必要になります。パーティションを削除する前に、バックアップを 2 部作成し、検証機能 (ソフトウェアにこの機能がある場合)を使用します。パーティションを削除するに、バックアップデータを読み込めるかどうかを試してください。

警告

そのパーティションに特定タイプの OS がインストールされていた場合は、その OS も再インストールする必要があります。OS を事前インストールして販売されているコンピューターには、オリジナル OS を再インストールするための CD-ROM が含まれていない場合があるので注意してください。お使いのシステムがこれに該当するかどうかは、元のパーティションとその中の OS を削除する に必ず確認してください。
既存のオペレーティングシステム用に小さめのパーティションを作成した後は、任意のソフトウェアを再インストールし、データを復元し、Red Hat Enterprise Linux をインストールすることができます。図A.10「既成のパーティションを削除してパーティション再構成されたディスクドライブ」 はそれがどのように実行されるかを示しています。
既成のパーティションを削除してパーティション再構成されたディスクドライブ

図A.10 既成のパーティションを削除してパーティション再構成されたディスクドライブ

警告

図A.10「既成のパーティションを削除してパーティション再構成されたディスクドライブ」 で示されるように、元のパーティションに存在していたデータは適切なバックアップを行わないと消失します。
非破壊的なパーティション再設定
ここでは、ある種のプログラムを使用して一見不可能と思えることが行なわれます。パーティションに含まれるファイルを失わずに、その大きなパーティションを小さくします。多くの人々はこの方法は信頼性があり、問題がないと考えています。この操作を実行するにはどのようなソフトウェアを使用する必要があるのでしょうか。市場にはディスク管理ソフトウェア製品がいくつかあります。いくらか調査を行なってから、それぞれの状況に最も適した製品を特定するとよいでしょう。
パーティションの再設定は比較的簡単で、いくつかの手順を実行することにより、内容を削除しないままで実行することができます。
  • 既存データの圧縮とバックアップ
  • 既存パーティションのサイズ変更
  • 新規パーティションの作成
これからそれぞれの手順をもう少し詳しく見てみましょう。
A.1.5.3.1. 既存データの圧縮
図A.11「圧縮する前と後のディスクドライブ」 は、既存パーティション内でデータを圧縮する最初の手順を示しています。これを実行する理由は、データを再構成して、パーティションの 「後部にある」 使用可能な空き領域を最大化することにあります。
圧縮する前と後のディスクドライブ

図A.11 圧縮する前と後のディスクドライブ

図A.11「圧縮する前と後のディスクドライブ」 では、1 は「前」を示し、2 は「後」を示しています。
この手順は非常に重要です。この手順を実行しないと、データが存在する場所によっては希望通りにパーティションのサイズを変更できなくなります。様々な理由で移動できないデータがあることにも留意してください。そのような場合 (また、新しいパーティションのサイズも厳密に制限される場合) には、ディスクのパーティションを削除して作り直すことを要求される場合があります。
A.1.5.3.2. 既存パーティションのサイズ変更
図A.12「既存パーティションのサイズを変更したディスクドライブ」 には、実際のサイズ変更のプロセスを示されています。実際のサイズ変更の結果は、使用するソフトウェアによって異なりますが、ほとんどの場合、新たに解放された領域を使用して、元のパーティションと同じタイプのフォーマットされていないパーティションが作成されます。
既存パーティションのサイズを変更したディスクドライブ

図A.12 既存パーティションのサイズを変更したディスクドライブ

図A.12「既存パーティションのサイズを変更したディスクドライブ」 では、1 は「前」を示し、2 は「後」を示しています。
ここで大切なのは、サイズ変更用のソフトウェアが新たに解放される領域をどのように使用するかを理解することです。そうすれば適切な手順を実行することができます。図示された例では、新たに作成された DOS パーティションを削除して、適切な Linux パーティション(群)を作成するのが最も適しているようです。
A.1.5.3.3. 新規パーティションの作成
直前の手順で示されるように、新規のパーティションを作成する必要がある場合と必要がない場合があります。ただし、使用されるサイズ変更ソフトウェアが Linux 対応のタイプでないならば、サイズ変更プロセスで作成されたパーティションは削除する必要があるかもしれません。 図A.13「目的のパーティション持たせた最終構成のディスクドライブ」 では、それがどのように実行されるかを示しています。
目的のパーティション持たせた最終構成のディスクドライブ

図A.13 目的のパーティション持たせた最終構成のディスクドライブ

図A.13「目的のパーティション持たせた最終構成のディスクドライブ」 では、1 は「前」を示し、2 は「後」を示します。

注記

以下の情報は x86 ベースのコンピューターにのみ関連します。
お客様の便宜を図るために、parted ユーティリティを提供しています。これは、パーティションのサイズ変更を実行できる一般に利用可能なプログラムです。
parted を使ってハードドライブのパーティションを再設定することを選択した場合、ディスク記憶装置を把握しており、かつコンピューターのデータのバックアップを実行できることが重要になります。コンピューター上のすべてのデータの二重コピーを作成する必要があります。これらのコピーは外部メディア (テープ、CD-ROM、フロッピーディスクなど) に移動し、それらが読み込み可能なことを確認して続行します。
parted を使用することにした場合は、parted の実行後に 2 つのパーティションが残ることに注意してください。その 1 つはサイズ変更したもので、もう 1 つは 新規に解放された領域に parted が作成したものです。この操作の目的がその領域を Red Hat Enterprise Linux のインストールに使用するためであれば、この新規に作成されたパーティションを削除してください。これは現在使用中のオペレーティングシステムにあるパーティション設定ユーティリティを使用するか、またはインストール時のパーティション設定の際に実行します。

A.1.6. パーティションの命名スキーム

Linux では、ディスクパーティションを表す際には文字と数字の組み合わせを使用しますが、これは特にハードディスクやパーティションを 「C ドライブ」などの様に表すことに慣れている人々にとっては混乱を招くかもしれません。DOS や Windows では、以下の様な方法に基づいてパーティションに名前が付けられています。
  • 各パーティションのタイプがチェックされ、DOS/Windows で読み取り可能かどうかが判別されます。
  • パーティションのタイプに互換性がある場合、「ドライブ文字」が割り当てられます。ハードドライブの文字は「C」から始まり、ラベルを付けるパーティションの数に応じて、次の文字へと進みます。
  • このドライブ文字で、パーティションとそのパーティション内のファイルシステムを参照することができるようになります。
Red Hat Enterprise Linux は、より柔軟で、他のオペレーティングシステムで使われるアプローチよりも多くの情報を伝達する命名体系を採用しています。この命名体系はファイルベースであり、/dev/xxyN の形式のファイル名が使われます。
以下にこの命名体系の解読する方法を示します。
/dev/
これは、すべてのデバイスファイルが置かれるディレクトリの名前です。パーティションはハードディスクに存在し、ハードディスクはデバイスであるため、すべての利用可能なパーティションを示すファイルは /dev/ 内に置かれます。
xx
パーティション名の最初の 2 文字は、パーティションが存在するデバイスのタイプを示します。通常これは hd (IDE ディスク用) または sd (SCSI ディスク用) です。
y
この文字はパーティションがあるデバイスを示します。例えば、/dev/hda (最初の IDE ハードディスク) または /dev/sdb (2 番目の SCSI ディスク)。
N
最後の数字はパーティションそのものを示します。最初の 4 つ (プライマリまたは拡張) のパーティションは、1 から 4 までの番号が付けられます。論理パーティションは 5 から始まります。例えば、/dev/hda3 は、最初の IDE ハードディスクの 3 番目のプライマリまたは拡張パーティションであり、/dev/sdb6 は、2 番目の SCSI ハードディスク上の 2 番目の論理パーティションになります。

注記

この命名規則のいずれの部分も特定のパーティションタイプに基づいている訳ではありません。Red Hat Enterprise Linux では すべての パーティションを識別できるようになっている点で DOS/Windows とは異なります。さらに、Red Hat Enterprise Linux がすべてのタイプのパーティション上にあるデータにアクセスできると言う意味でもありませんが、多くの場合、別のオペレーティングシステム専用のパーティション上にあるデータにアクセスすることも可能です。
これに留意するならば、Red Hat Enterprise Linux で必要とされるパーティションを設定する際に状況が理解しやすくなるでしょう。

A.1.7. ディスクパーティションと他の OS

お使いの Red Hat Enterprise Linux が他のオペレーティングシステムによって使用されているパーティションとハードディスクを共有している場合でも、ほとんどの場合は問題にはなりません。ただし、Linux と他のオペレーティングシステムの特定の組み合わせによっては、特別な注意が必要となる場合があります。

A.1.8. ディスクパーティションとマウントポイント

Linux を初めて使用される多くの人々にとって混乱を招きやすいのは、Linux がパーティションをどのように使い、アクセスするかという点です。これは DOS/Windows の場合は比較的簡単なことです。各パーティションは「ドライブ文字」を持っており、この「ドライブ文字」を使用して該当するパーティション上のファイルやディレクトリを参照します。
この点は、Linux がパーティションや、一般にディスク記憶装置を取り扱う方法とはまったく異なっています。主な違いは、それぞれのパーティションが、単一のファイル群とディレクトリ群をサポートするのに必要な記憶装置の一部を形成するために使用される点です。これは マウント として知られる処理によって、パーティションとディレクトリを関連付けることによって行われます。パーティションをマウントすることで指定されたディレクトリ (マウントポイント と呼ばれる) からその記憶装置が利用が可能になります。
例えば、パーティション /dev/hda5/usr/ にマウントされている場合、これは /usr/ の下にあるすべてのファイルとディレクトリは物理的に /dev/hda5 上に存在することになります。さらに、ファイル /usr/share/doc/FAQ/txt/Linux-FAQ/dev/hda5 に保存されますが、ファイル /etc/gdm/custom.conf はそこには保存されないことになります。
さらにこの例を考慮すると、/usr/ 以下の 1 つまたは複数のディレクトリを他のパーティションのマウントポイントとすることも可能です。例えば、あるパーティション (例: /dev/hda7) が /usr/local/ にマウントされると、これは、/usr/local/man/whatis/dev/hda7 上に存在することになり、/dev/hda5 上ではありません。

A.1.9. パーティションの数

Red Hat Enterprise Linux のインストール準備プロセスのこの時点で、新しいオペレーティングシステムで使用するパーティションの数とサイズを考慮する必要があります。「パーティションの数」の問いに対しては Linux コミュニティ内でも議論が絶えませんが、おそらくこの議論に参加している人の数と同じほどのパーティションレイアウトの数があると言っても間違いではないでしょう。
他の方法で実行する理由がない限りは、少なくとも swap/boot/、および / (root) のようなパーティションの作成がれていることに留意してください。
詳細は、「パーティション設定に関する推奨」 を参照してください。


[15] ブロックのサイズは、ここにある図とは異なり、実際には均一になっています。平均的なディスクドライブには数千のブロックが含まれていることに留意してください。ここで説明に使用する例が実際とは異なることを承知してください。

付録B iSCSI ディスク

iSCSI (Internet Small Computer System Interface) (iSCSI) は、SCSI の要求と応答が TCP/IP 上で運用されることでコンピューターがストレージデバイスと通信できるようにするプロトコルです。iSCSI は標準の SCSI プロトコルを土台にしているため、SCSI の用語が一部使用されます。要求の送信先 (および要求に応える) SCSI バス上のデバイスは ターゲット と呼ばれており、要求を発行しているデバイスは イニシエーター と呼ばれます。つまり、iSCSI ディスクはターゲットであり、SCSI コントローラー、または SCSI Host Bus Adapter (HBA) に相当する iSCSI ソフトウェアがイニシエーターです。この付録は、Linux を iSCSI イニシエーターとしてのみ説明します。ここでは Linux が iSCSI ディスクを使用する方法を示しますが、Linux が iSCSI ディスクをホストする方法の説明はありません。
Linux は、SCSI HBA ドライバーの位置とその型式を取るソフトウェア iSCSI イニシエーターをカーネル内に持っており、Linux が iSCSI ディスクを使用できるようにします。しかし、iSCSI が 完全にネットワークベースのプロトコルであるため、iSCSI イニシエーターのサポートにはネットワーク上で SCSI パケットを送信する以上の能力が必要になります。 Linux が iSCSI ターゲットを使用できるようにするには、Linux はネットワーク上でターゲットを探して、それに接続する必要があります。場合によっては、Linux はターゲットへのアクセスを取得するために認証情報を送信しなければなりません。さらに Linux はネットワーク接続の障害を検出し、新規接続を確立する必要があります。これには、必要であれば再度ログインすることも含まれます。
発見、接続、およびログインは iscsiadm ユーティリティによってユーザースペース内で処理されます。さらにエラー処理も iscsid によってユーザースペース内で処理されます。
iscsiadmiscsid は両方とも、Red Hat Enterprise Linux 内の iscsi-initiator-utils パッケージの一部です。

B.1. anaconda 内の iSCSI ディスク

Anaconda は iSCSI ディスクを 2 つの方法で発見 (およびログイン)できます。
  1. anaconda がスタートすると、BIOS またはシステムの後付けブート ROM が iSCSI Boot Firmware Table (iBFT) をサポートするかどうかをチェックします。iBFT は iSCSI からブートできるシステム用の BIOS 拡張です。BIOS が iBFT をサポートする場合は、anaconda は BIOS から設定済みのブートディスク用の iSCSI ターゲット情報を読み込んで、このターゲットにログインします。これにより、ターゲットはインストールターゲットとして利用可能になります。
  2. インストール時に 特殊化したストレージデバイスオプションを選択すると、ストレージデバイス選択の画面が 高度なターゲットを追加 (Add Advanced Target) ボタンを表示します。このボタンをクリックすると、「発見 IP アドレス」などの iSCSI ターゲット情報を追加することができます。Anaconda はその該当する IP アドレスを探索してそれが見つけるターゲットのいずれかにログインします。iSCSI ターゲット用に指定できる詳細については 「高度なストレージオプション」を参照してください。
anaconda が iSCSI ターゲットを見つけてログインするために iscsiadm を使用すると、iscsiadm はこれらのターゲットについての情報を iscsiadm iSCSI データベースに自動的に保存します。次に Anaconda は、このデータベースをインストール済みのシステムにコピーして「/」のために使用されていない iSCSI ターゲットのいずれかをマークし、システムが開始するときにそれらに自動的にログインできるようにします。「/」が iSCSI ターゲット上に配置されている場合は、initrd がこのターゲットにログインして、anaconda は スタートアップスクリプトにこのターゲットを含めないようにして、同じターゲットへの複数回にわたるログイン試行を回避します。
/」が iSCSI ターゲット上に配置されている場合、anaconda はインストールプロセス時にアクティブであったネットワークインターフェースを無視するように NetworkManager を設定します。これらのインターフェースは、システムがスタートする時に initrd によって設定することもできます。NetworkManager がこれらのインターフェースを再設定する場合、システムは「/」への設定を失います。

B.2. スタートアップ時の iSCSI ディスク

ISCSI 関連のイベントがシステム開始時に多くの場所で発生する可能性があります。
  1. initrd 内の init スクリプトは、「/」のために使用される iSCSI ターゲットにログインします (ある場合)。これは iscsistart ユーティリティを使用して実行されます (iscsid を実行しなくても機能します)。
  2. root ファイルシステムがマウントされていて、各種サービスの initscript が実行されると、iscsid initscript が呼び出されます。次に、iSCSI のいずれかのターゲットが「/」のために使用されているか、または iSCSI データベース内のいずれかのターゲットが自動的にログインするようにマークされている場合に、この initscript は iscsid をスタートします。
  3. 旧来のネットワークサービススクリプトが実行された後 (または、有効な場合で実行されている場合)、iscsi initscript が実行されます。ネットワークにアクセスできる場合、iscsi initscript は自動ログインのマークがある iSCSI データベース内のいずれかのターゲットにログインします。ネットワークにアクセスできない場合は、このスクリプトは静かに終了します。
  4. ネットワークにアクセスするために (旧来のネットワークサービススクリプトの代わりに) NetworkManager を使用している場合、NetworkManager が iscsi initscript を呼び出します。/etc/NetworkManager/dispatcher.d/04-iscsi を参照してください。

    重要

    NetworkManager/usr 内にインストールされているため、/usr が iSCSI ターゲットなどのネットワーク付帯のストレージ上にある場合は、これを使用してネットワークアクセスを設定することはできません。
システムの起動時に iscsid が必要とされない場合は自動的には開始されません。iscsiadm を開始すると、今度は iscsiadm によって iscsid が開始されます。

付録C ディスク暗号化

C.1. ブロックデバイス暗号化とは

ブロックデバイス暗号化は、暗号化することによりブロックデバイス上のデータを保護します。デバイスの復号化したコンテンツにアクセスするには、認証としてパスフレーズまたはキーを提供しなければなりません。これにより、OS に既存の セキュリティメカニズムを超えた追加のセキュリティを提供し、デバイスがシステムから物理的に取り外されてもそのコンテンツを保護します。

C.2. dm-crypt/LUKS6tit を使用したブロックデバイスの暗号化

LUKS (Linux Unified Key Setup) はブロックデバイス暗号化の仕様です。これはデータ用にデスク上の形式を確立し、さらにはパスフレーズ/キーの管理ポリシーを確立するものです。
LUKS は dm-crypt モジュールを介してカーネルデバイスマッパーサブシステムを使用します。これにより、デバイスデータの暗号化と復号化を処理する低レベルマッピングを提供します。暗号化したデバイスの作成やそのアクセスなどのユーザーレベルの操作は cryptsetup ユーティリティの使用によって実行されます。

C.2.1. LUKS の概要

  • LUKS でできること:
    • LUKS はブロックデバイス全体を暗号化します。
      • そのため、LUKS は以下のようなモバイルデバイスのコンテンツの保護に適しています。
        • リムーバブルストレージデバイス
        • ラップトップディスクドライブ
    • 暗号化したブロックデバイスの背後にあるコンテンツは任意なものです。
      • これは swap デバイスの暗号化に役立つます。
      • または、データストレージ用に特別にフォーマットされたブロックデバイスを使用する特定のデータベースの場合にも役に立ちます。
    • LUKS は既存のデバイスマッパーカーネルサブシステムを使用します。
      • これは LVM で使用されるサブシステムと同じであり、十分なテストがすでに行われています。
    • LUKS はパスフレーズ強化を行います。
      • これにより、辞書攻撃から保護します。
    • LUKS デバイスには複数のキースロットが含まれます。
      • これにより、ユーザーはバックアップのキー/パスフレーズを追加できます。
  • LUKS で できない こと:
    • LUKS は、同じデバイスに対して多くのユーザー (8人以上) が 別々のアクセスを要求するアプリケーションには適していません。
    • LUKS はファイルレベルの暗号化を必要とするアプリケーションには適していません。
LUKS に関する詳細情報はプロジェクト Web サイト http://code.google.com/p/cryptsetup/ でご覧になれます。

C.2.2. インストール後に暗号化したデバイスにアクセスする方法 (システムスタートアップ)

システムスタートアップの間にパスフレーズのプロンプトが表示されます。正しいパスフレーズが提供されると、システムは通常どおりブートを続けます。複数の暗号化したデバイス用に異なるパスフレーズを使用する場合、スタートアップ時に複数のパスフレーズを入力しなければならない場合があります。

注記

使用するシステムではすべての暗号化したブロックデバイスに同じパスフレーズを使用することを考慮してください。これにより、システムのスタートアップが簡単になり、ユーザーによるパスフレーズの管理の負担が減ります。ただし、必ず適切なパスフレーズを選択するようにしてください。

C.2.3. 適切なパスフレーズの選択

dm-crypt/LUKS はキーとパスフレーズの両方をサポートしますが、anaconda インストーラーでは、インストール中には暗号化したブロックデバイスの作成とアクセス用にパスフレーズの使用のみをサポートします。
LUKS はパスフレーズ強化を行いますが、それでも適切なパスフレーズ (想像するのが困難な物) を選択することが重要です。「パスワード」に対する「パスフレーズ」と言う用語に注意してください。これは意図的に使用しています。複数の単語を含むフレーズを設定することがデータのセキュリティ強化にとって重要です。

C.3. Anaconda 内で暗号化したブロックデバイスを作成

システムのインストール時に暗号化したデバイスを作成できます。これにより、システムを暗号化したパーティションで簡単に設定することができます。
ブロックデバイスの暗号化を有効にするには、自動パーティション設定を選択している時の 「システムの暗号化」チェックボックスか、または個別パーティション、ソフトウェア RAID アレイ、または論理ボリュームを作成をしている時の「暗号化」チェックボックスにチェックを入れます。パーティション設定が終了したら、暗号化のパスフレーズが要求されます。このパスフレーズは暗号化したデバイスにアクセスするために必要になります。事前設定の LUKS デバイスが存在し、インストールプロセスの当初にそのためのパスフレーズを提供している場合は、パスフレーズエントリーのダイアログにもチェックボックスが含まれています。このチェックボックスにチェックを入れることは、各既存の暗号化ブロックデバイス内の利用可能スロットに新規のパスフレーズ追加を希望していることを示します。

注記

「自動パーティション設定」画面の「システムの暗号化」チェックボックスにチェックを入れてから、「カスタムレイアウトの作成」を選択した場合は、ブロックデバイスが自動的に暗号化される要因にはなりません。

注記

kickstart を使用すると、新規の暗号化済みブロックデバイスのそれぞれに個別のパスフレーズを設定することができます。

C.3.1. 暗号化できるブロックデバイスの種類は

ほとんどのタイプのブロックデバイスで LUKS を使用した暗号化ができます。anaconda から パーティション、LVM 物理ボリューム、LVM 論理ボリューム、およびソフトウェア RAID アレイを暗号化することができます。

C.3.2. パスフレーズの保存

インストール時にキックスタートファイルを使用する場合は、インストール時に使用したパスフレーズを自動的にローカルファイルシステム上の暗号化したファイル (エスクローパケット) に保存することができます。この機能を使用するには、anaconda がアクセスできる場所で X.509 証明書が利用可能でなければなりません。この証明書の URL を指定するには、autopartlogvolpart、または raid コマンドのいずれかに --escrowcert パラメーターを追加します。指定したデバイス用の暗号化キーは、インストール中に /root 内のファイルに保存され、証明書で暗号化されます。
キックスタートファイルを使用すると、インストール中にのみエスクローパケットを保存することができます。詳細については 32章キックスタートを使ったインストール を参照してください。対話型のインストール中にはエスクローパケットは保存できません。ただし、volume_key ツールを使うと、インストール済みシステムに 1 つのエスクローパケットを作成することが可能です。また、volume_key ツールにより、エスクローパケットに保存された情報を使用して、暗号化されたボリュームへのアクセスを復元できます。詳細については、volume_key の man ページを参照してください。

C.3.3. バックアップパスフレーズの作成と保存

インストール中にキックスタートファイルを使用すると、anaconda はシステム上の各ブロックデバイスにランダム生成のバックアップパスフレーズを追加して、ローカルファイルシステム上の暗号化したファイルに各パスフレーズを保存します。この証明書の URL を 「パスフレーズの保存」 に示されるように --escrowcert パラメーターを付けて指定して、その後にバックアップパスフレーズ作成の対象であるデバイスに関連したそれぞれのキックスタートコマンド用に --backuppassphrase パラメーターを付けます。
この機能はキックスタートインストールを実行している間にのみ利用できます。詳細は 32章キックスタートを使ったインストール を参照してください。

C.4. インストール後にインストール済みのシステムで暗号化したブロックデバイスを作成

暗号化したブロックデバイスはインストール後に作成と設定ができます。

C.4.1. ブロックデバイスの作成

partedpvcreatelvcreate、および mdadm を 使用することにより、暗号化するブロックデバイスを作成します。

C.4.2. オプション: ランダムデータによるデバイスの充填

暗号化前に <デバイス> (例: /dev/sda3) をランダムデータで一杯にすると、暗号化の強度が向上します。ただし、それには非常に長い時間がかかることが短所になります。

警告

以下のコマンドはデバイス上の既存データをすべて抹消します。
  • 最善の方法:高品質のランダムデータを提供しますがかなり時間がかかります。 (ほとんどのシステムでギガバイト毎に数分) :
    dd if=/dev/urandom of=<device>
  • 最も速い方法:低品質のランダムデータを提供します。
    badblocks -c 10240 -s -w -t random -v <device>

C.4.3. dm-crypt/LUKS 暗号化デバイスとしてデバイスをフォーマットする

警告

以下のコマンドはデバイス上の既存データをすべて抹消します。
cryptsetup luksFormat <device>

注記

詳細情報は、cryptsetup(8) man ページをお読みください。
パスフレーズを2回記入すると、デバイスはフォーマットされて使用可能になります。 確認するには、以下のコマンドを使用します。
cryptsetup isLuks <device> && echo Success
デバイスの暗号化についての情報を見るには、以下のコマンドを使用します。
cryptsetup luksDump <device>

C.4.4. デバイスの復号化したコンテンツにアクセスするためのマッピングを作成

デバイスの復号化したコンテンツにアクセスするためには、カーネル device-mapper を使用してマッピングを確立する必要があります。
このマッピング用に分かり易い名前を付けると便利になります。LUKS は 各デバイス毎に UUID (Universally Unique Identifier) を提供します。デバイス名 (例:/dev/sda3) とは異なり、これは、LUKS ヘッダーが不変である限り固定していることが保証されています。 LUKS デバイスの UUID を見るには以下のコマンドを実行します。
cryptsetup luksUUID <device>
信頼性と情報性がある独特のマッピング名の例としては、luks-<uuid> が考えられます。ここで <uuid> は実際のデバイスの LUKS UUID (例: luks-50ec957a-5b5a-47ee-85e6-f8085bbc97a8) で入れ替えるものです。この命名規則は扱いにくいと思えるかもしれませんが、 何回も入力する必要はないものです。
cryptsetup luksOpen <device> <name>
ここで、デバイスノード /dev/mapper/<name> が必要になります。これは復号化したデバイスを示します。このブロックデバイスは他の暗号化の無いブロックデバイスと同様に読み込みと書き込みが可能です。
マップしたデバイスに関する情報の一部を見るには以下のコマンドを使用します。
dmsetup info <name>

注記

詳細情報は、dmsetup(8) man ページをご覧ください。

C.4.5. マップしたデバイス上にファイルシステムを作成、またはマップしたデバイスを使用して複雑なストレージ構造の構築を継続する

マップしたデバイスノード (/dev/mapper/<name>) を他のブロックデバイスと同様に使用します。マップしたデバイス上に ext2 ファイルシステムを作成するには、以下のコマンドを使用します。
mke2fs /dev/mapper/<name>
このファイルシステムを /mnt/test にマウントするには、以下のコマンドを使用します。

重要

このコマンドを実行する前にディレクトリ /mnt/test が存在している必要があります。
mount /dev/mapper/<name> /mnt/test

C.4.6. マッピング情報を /etc/crypttab に追加

システムがデバイス用のマッピングをセットアップするためには、/etc/crypttab ファイル内にエントリーが1つ存在する必要があります。ファイルが存在しない場合は、それを作成してオーナーとグループを root (root:root) に変更して、モードを 0744 に変更します。以下の形式でファイルに1 行追加します。
<name>  <device>  none
<device> フィールドは "UUID=<luks_uuid>" の形式で提示される必要があります。ここで <luks_uuid> は、コマンド cryptsetup luksUUID <device> で指定された LUKS uuid のことです。これにより正しいデバイスが識別されて、デバイスノード (例: /dev/sda5) が変化しても確実に使用されるようにします。

注記

/etc/crypttab ファイルの形式に関する詳細情報は、 crypttab(5) man ページでご覧ください。

C.4.7. エントリーを /etc/fstab に追加

/etc/fstab にエントリーを1つ追加します。デバイスとマウントポイントの間で永続的な関連を確立したい場合にのみこれが必要になります。復号化したデバイス /dev/mapper/<name>/etc/fstab ファイル内で使用します。
/etc/fstab 内のデバイスを UUID、またはファイルシステムラベルを使用して一覧表示すると良い場合が多くあります。その主な目的は、デバイス名 (例: /dev/sda4) が変更になった場合に、一定の識別子を提供できることにあります。/dev/mapper/luks-<luks_uuid> の形式の LUKS デバイス名は、デバイスの LUKS UUID のみをベースにしていますので、一定であることが保証されています。これにより、/etc/fstab 内での LUKS デバイス名の使用が適切なものになります。

注記

/etc/fstab ファイルの形式に関する詳細情報は、fstab(5) man ページをお読みください。

C.5. インストール後の一般的なタスク

以下のセクションは、インストール後の一般的なタスクに関するものです。

C.5.1. 暗号化したブロックデバイスへアクセスする追加手段としてランダム生成したキーを設定する

以下のセクションはキーの生成と追加に関するものです。

C.5.1.1. キーの生成

この手法は 256 ビットのキーを $HOME/keyfile ファイル内に生成します。
dd if=/dev/urandom of=$HOME/keyfile bs=32 count=1
chmod 600 $HOME/keyfile

C.5.1.2. 暗号化したデバイス上の利用可能なキースロットにキーを追加します。

cryptsetup luksAddKey <device> ~/keyfile

C.5.2. 既存デバイスへの新規パスフレーズの追加

cryptsetup luksAddKey <device>
認証のためにいずれかの既存パスフレーズを入力するようプロンプトが出された後に、新しいパスフレーズを入力するプロンプトが表示されます。

C.5.3. デバイスからのパスフレーズまたはキーの削除

cryptsetup luksRemoveKey <device>
削除したいパスフレーズが要求され、次に認証のための残りのパスフレーズ群のいずれか1つが要求されます。

付録D LVM の理解

LVM (Logical Volume Management) パーティションは、標準のパーティションと比較すると有利な点が数多くあります。LVM パーティションは、 物理ボリューム としてフォーマットされています。1 つまたは複数の物理ボリュームが組み合わさって ボリュームグループが構成されます。次に、各ボリュームグループの合計ストレージ領域は 1 つまたは複数の 論理ボリュームに分割されます。論理ボリュームは標準のパーティションの様に機能します。さらに、論理ボリュームには、ext4 などのファイルシステムタイプとマウントポイントがあります。

注記

ほとんどのアーキテクチャーでは、ブートローダーは LVM ボリュームを読み込むことができません。/boot パーティションには、標準の LVM 以外のディスクパーティションを作成する必要があります。
ただし System z では、zipl ボートローダーはリニアマッピングを使用して LVM 論理ボリューム上の /boot をサポートします。
LVM をより良く理解するために、物理ボリュームのことをいくつかのブロックの塊であると想像してください。1 つのブロックは、単にデータを保存するためのストレージ単位です。いくつかのブロックの塊が集合してより大きな塊を形成しますが、物理ボリュームがボリュームグループを形成する過程についても同じことが言えます。結果としてできる大きな塊が別の目的で任意のサイズに再分割されるのと同様に、ボリュームグループもいくつかの論理グループに再分割されます。
標準のパーティションとは異なり、管理者はデータを破壊することなく論理ボリュームを拡張したり縮小したりすることができます。ボリュームグループに属する複数の物理ボリュームが別のドライブや RAID アレイに散在する場合、複数のディスクをまたぐ論理ボリュームを作ることもできます。
ボリューム上にあるデータによって必要とされるサイズより少ない容量まで論理ボリュームを縮小してしまうと、データが失われる可能性があります。柔軟性を最大限確保するため、現在のニーズに対応する論理ボリュームを作成し、余分のストレージ領域は未割り当てのまま残しておきます。必要が生じた場合に、未割り当ての領域を使用することで安全に論理ボリュームを拡張することができます。

注記

デフォルトでは、インストールプロセスにより LVM ボリューム内に /」パーティションと swap パーティションが作成されます。 /boot パーティションは別途作成されます。

付録E GRUB ブートローダー

Linux のコンピューターの電源をオンにすると、オペレーティングシステムはブートローダーと呼ばれる特殊なプログラムによってメモリーにロードされます。ブートローダーは通常、システムのプライマリハードドライブ (または他のメディアデバイス) に存在し、Linux カーネルおよび必要とされるファイルまたは (場合によっては) 他のオペレーティングシステムをメモリーにロードする役割を一手に引き受けています。

E.1. ブートローダーとシステムアーキテクチャー

Red Hat Enterprise Linux を稼動できる各種のアーキテクチャーはそれぞれ異なるブートローダーを使用しています。 次の表では各アーキテクチャーごとに利用できるブートローダーを示します。

表E.1 各アーキテクチャーのブートローダー

アーキテクチャーブートローダー
AMD AMD64GRUB
IBM Power Systemsyaboot
IBM System zz/IPL
x86GRUB
この付録では x86 アーキテクチャー用の Red Hat Enterprise Linux に同梱されている GRUB ブートローダーのコマンドおよび設定オプションについて説明します。

重要

Red Hat Enterprise Linux 6.9 の /boot および / (root) パーティションで使用できるファイルシステムは ext2、ext3、ext4 (推奨) のみになります。これ以外、Btrfs、XFS、 VFAT などのファイルシステムは上記のパーティションには使用できません。/home など他のパーティションの場合は Btrfs や XFS (利用できる場合) などサポートされているファイルシステムを使用することができます。詳細は Red Hat カスタマーポータルの記載をご覧ください。( https://access.redhat.com/solutions/667273)

E.2. GRUB

GRUB(GNU GRand Unified Boot loader) は、システム起動時にロードするインストール済みのオペレーティングシステムまたはカーネルを選択できるプログラムです。またユーザーがカーネルに引数を渡すこともできるようにします。

E.2.1. BIOS ベースの x86 システムでの GRUB とブートプロセス

本セクションでは、BIOS ベースの x86 システムの起動時に GRUB が行う役割について説明します。ブートプロセス全体については、「ブートプロセスの詳細」を参照してください。
GRUB は次のようなステージでそれ自体をメモリーにロードします。
  1. ステージ1 すなわちプライマリブートローダーは、BIOS によって MBR [16] から読み込まれます。プライマリブートローダーは MBR 内の 512 バイト未満のディスク領域に存在しており、ステージ 1.5 または ステージ 2 のブートローダーをロードすることができます。
    BIOS はパーティションテーブルやファイルシステムを読み込むことはできません。BIOS はハードウェアを初期化し、MBR を読み込みますが、この後の起動プロセスはステージ 1 ブートローダーに任されます。
  2. 必要な場合に、ステージ 1.5 ブートローダーがステージ 1 ブートローダーによってメモリーに読み込まれます。ハードウェアの中には、ステージ 2 ブートローダーを取得するための中間ステップを必要とするものがあります。/boot/ パーティションがハードドライブの 1024 シリンダーヘッドを上回る場合や、LBA モードを使用している場合に中間ステップが必要になります。ステージ 1.5 ブートローダーは、/boot/ パーティションまたは MBR および /boot/ パーティションの小さい領域のいずれかにあります。
  3. ステージ 2 いわゆるセカンダリブートローダーがメモリーに読み込まれます。セカンダリブートローダーは GRUB メニューとコマンド環境を表示します。このインターフェースにより起動するカーネルやオペレーティングシステムを選択することができ、カーネルに引数を渡したりシステムパラメーターを確認したりすることができます。
  4. セカンダリブートローダーはオペレーティングシステムまたはカーネルの他にも、/boot/sysroot/ の内容をメモリーに読み込みます。GRUB は起動するオペレーティングシステムまたはカーネルを決定すると、それをメモリーにロードしてマシンの制御権をそのオペレーティングシステムに渡します。
Linux の起動に使用する方法は、ブートローダーが直接オペレーティングシステムをロードするためにダイレクトローディングと呼ばれます。ブートローダーとカーネルの間を中継するものはありません。
他のオペレーティングシステムが使用するブートプロセスはこれとは異なる場合があります。たとえば、Microsoft Windows オペレーティングシステムや他のオペレーティングシステムは、チェーンロードで読み込まれます。この方法の場合、MBR はオペレーティングシステムを格納しているパーティションの 1 番目のセクターをポイントします。ここでは、そのオペレーティングシステムを実際に起動するのに必要なファイルを検索します。
GRUB はダイレクトロード、チェーンロードいずれの起動方法にも対応するため、ほとんどのオペレーティングシステムを起動することができます。

警告

Microsoft の DOS および Windows のインストールプログラムはインストール中に MBR を完全に上書きするため既存ブートローダーは破棄されてしまいます。デュアルブートのシステムを構築している場合は Microsoft のオペレーティングシステムを先にインストールするとよいでしょう。

E.2.2. UEFI ベース x86 システムの GRUB とその起動プロセス

本セクションでは、UEFI ベースの x86 システムを起動する際に GRUB が行う役割について説明します。全体的な起動プロセスについては 「ブートプロセスの詳細」を参照してください。
GRUB は次のようなステージでそれ自体をメモリーにロードします。
  1. UEFI ベースのプラットフォームはシステムストレージのパーティションテーブルを読み込み、ESP (EFI システムパーティション)、特定の グローバルで固有となる識別子 (GUID) ラベルが付いた VFAT パーティションをマウントします。ESP にはブートローダーやユーティリティソフトウェアなどの EFI アプリケーションが含まれており、ソフトウェアベンダーに固有のディレクトリに格納されています。Red Hat Enterprise Linux 6.9 ファイルシステム内から見ると、ESP は /boot/efi/ に、Red Hat が提供する EFI ソフトウェアは /boot/efi/EFI/redhat/ に格納されています。
  2. /boot/efi/EFI/redhat/ ディレクトリには、 EFI アプリケーションとして EFI ファームウェアアーキテクチャー用にコンパイルされた GRUB バージョン、grub.efi が含まれています。最も簡単な例では、EFI ブートマネージャは grub.efi をデフォルトのブートローダーとして選択し、それをメモリーに読み込みます。
    ESP に他の EFI アプリケーションも含まれている場合、EFI ブートマネージャは、grub.efi を自動的にロードするのではなく、実行するアプリケーションを選択できるプロンプトを表示する場合があります。
  3. GRUB により開始するオペレーティングシステムまたはカーネルが決定されメモリーに読み込まれます。このあとマシンの制御はオペレーティングシステムに任されます。
ESP 内にはベンダーごとアプリケーション専用ディレクトリがあるため UEFI ベースのシステムには通常チェーンロードを行う必要はありません。EFI ブートマネージャは ESP にあるオペレーティングシステム用ブートローダーならどれでもロードすることができます。

E.2.3. GRUB の機能

x86 アーキテクチャー用に使用できる他のブートローダーと比較して GRUB には好まれる機能がいくつか含まれています。重要となる機能の一部をいくつかあげておきます。
  • GRUB は完全にコマンドベースの pre-OS 環境を x86 のマシンで実現します。指定オプションでのオペレーションシステムのロードやシステム情報の収集など最大限の柔軟性を提供します。長年、x86 以外のアーキテクチャーではコマンドラインから起動できる pre-OS 環境が多く起用されてきました。
  • GRUB では Logical Block Addressing (LBA) モードに対応します。LBA はハードドライブのファームウェア内のファイル検索に使用されるアドレス指定の変換を行います。多くの IDE やすべての SCSI ハードデバイスで使用されています。LBA が実用化される前はディスク内の1024 シリンダーヘッド以降のファイル検索ができない BIOS の1024 シリンダー制限にブートローダーが直面する可能性がありました。システムの BIOS で LBA モードに対応する限り、LBA サポートにより GRUB が 1024 シリンダー制限を超えたパーティションからオペレーティングシステムを起動させることができるようになります。最近の BIOS バージョンならほとんど LBA モードに対応しています。
  • GRUB は ext2 パーティションを読み込むことができます。 この機能により GRUB はその設定ファイルである /boot/grub/grub.conf にシステムが起動する度アクセスすることができるため、 設定に変更が加えられた場合でも MBR に新しい第 1 ステージブートローダーを書き込む必要がなくなります。MBR に GRUB を再インストールしなければならないのはディスク上の /boot/ パーティションの物理的な位置が移動した場合のみです。

E.3. GRUB のインストール

多くの場合、Red Hat Enterprise Linux のインストールでは GRUB がデフォルトでインストールされ設定されます。ただし、何らかの理由で GRUB がインストールされない、または再インストールの必要がある場合には、手動でインストールすることができます。
UEFI ファームウェアがないシステムでは、有効な GRUB 設定ファイルが /boot/grub/grub.conf にある必要があります。(grub パッケージの一部である) grub-install スクリプトを使って GRUB をインストールすることができます。例を示します。
# grub-install disk
disk には /dev/sda などシステムの起動ドライブのデバイス名を入力します。
UEFI ファームウェア搭載のシステムでは、有効な GRUB 設定ファイルは /boot/efi/EFI/redhat/grub.conf にある必要があります。GRUB の第 1 ステージブートローダーのイメージは EFI システムパーティション上の EFI/redhat/ ディレクトリーに grubx64.efi というファイル名で利用可能になっており、efibootmgr コマンドを使って使用中のシステムの EFI システムパーティションにインストールできます。例を示します。
# efibootmgr -c -d disk -p partition_number -l /EFI/redhat/grubx64.efi -L "grub_uefi"
disk には EFI システムパーティションを格納するデバイス名 (/dev/sda など)、partition_number には EFI システムパーティションのパーティション番号を入力します (デフォルト値はディスクの最初のパーティションを意味する 1)。
GRUB のインストールの詳細は GNU GRUB Manual および grub-install(8) man ページを参照してください。EFI システムパーティションの詳細は 「高度なブートローダーオプションの設定」 を参照してください。efibootmgr ツールの詳細は efibootmgr(8) man ページを参照してください。

E.4. GRUB 関連のトラブルシューティング

キックスタートファイルを使って意図的に無効にしない限り、ほとんどの場合は初期インストールプロセスの段階で GRUB がインストールされ設定されます。これによりインストールが完了したシステムはパッケージ選択に応じてデスクトップ環境またはコマンドラインでの起動準備が整います。しかし、システムの GRUB 設定が破損し起動できなくなる場合があります。このセクションではこのような問題を修正する方法について説明していきます。

重要

GRUB ではソフトウェア RAID は構成できません。このため、/boot ディレクトリーは専用の単一ディスクパーティションに配置する必要があります。/boot ディレクトリーをレベル 0 の RAID などで複数のディスクにストライピングはできません。システムでレベル 0 の RAID を 使用する場合は /boot を RAID の外側の独立したパーティションに配置してください。
同様に、/boot ディレクトリは専用の単一ディスクパーティションに配置しなければならないため、そのパーティションを格納しているディスクに障害が起きたり、システムから削除されたりすると GRUB はシステムを起動できません。また、ディスクをレベル 1 の RAID でミラリングした場合にも同様な状態になります。ミラリングしているディスクセットの一方のディスクからシステムを起動できるようにする方法については Red Hat ナレッジベースの記載をご覧ください。(https://access.redhat.com/site/articles/7094)
これらの問題は、アレイを構成しているそれぞれのディスクがシステムでも複数のディスクとして認識されるソフトウェア RAID での実装に限って発生する問題です。複数のディスクが単一デバイスとして認識されるハードウェアの RAID には該当しません。
破損した GRUB 設定を修正する手順は問題の種類によって異なります。GNU GRUB Manual には様々な段階で GRUB によって表示されるあらゆるエラーメッセージとその根底にある原因について詳しく記載されていますので参考としてご利用ください。
エラーの原因が判明したら修正を開始します。GRUB メニューでエントリーを選択した後に限って出現するエラーの場合は、メニューを使って一時的な修正を行いシステムを起動してから最終的にブートローダーを再インストールして修正することができます。再インストールは grub-install コマンドを実行するか、プレーンテキストエディターを使って /boot/grub/grub.conf または /boot/efi/EFI/redhat/grub.conf のいずれかを修正して行います。設定ファイルの構成については 「GRUB メニュー設定ファイル」 を参照してください。

注記

GRUB 設定ディレクトリにはまったく同一のファイルが 2 つ存在します。grub.confmenu.lst です。grub.conf 設定ファイルが最初に読み込まれるため、変更を行う場合はこのファイルに対して行ってください。menu.lst ファイルは grub.conf が見つからなかった場合にのみ読み込まれます。

E.5. GRUB 用語

GRUB を使用する前に理解すべき重要な事柄には、ハードディスクやパーティションといった、プログラムがデバイスを参照する際に使用される用語があります。これらの用語は複数のオペレーティングシステムからブートするように GRUB を設定する際に特に重要な情報になります。

E.5.1. デバイスの名前

GRUB にて特定のデバイスを参照する場合は、次の形式を使用してください。(括弧とコンマは構文上大変重要であることに注意してください)
(<type-of-device><bios-device-number>,<partition-number>)
<type-of-device> は GRUB が起動するデバイスのタイプを指定します。最もよく使用されるオプションは、ハードディスク用の hd または 3.5 ディスケット用の fd になります。頻繁には使用されませんが、ネットワークデバイス用の nd というデバイスタイプも使用できます。ネットワーク経由で GRUB が起動するよう設定する方法についての説明は、オンラインの http://www.gnu.org/software/grub/manual/ にあります。
<bios-device-number> は BIOS のデバイス番号になります。プライマリ IDE ハードドライブに付けられる番号は 0 になり、セカンダリ IDE ハードドライブに付けられる番号は 1 になります。この構文は、カーネルによって使用されるデバイス番号とほぼ同じです。例えば、カーネルの hda における a は GRUB の hd0 における 0 に、さらに hdb における bhd1 における 1 などと同等になります。
<partition-number> はデバイス上のパーティションの番号を指定します。ほとんどのパーティションタイプは <bios-device-number> と同様に 0 から始まり順番に番号が付けられていきます。ただし、BSD パーティションは文字を使って指定され、a0 に、b1 に相当します。

注記

GRUB ではデバイスに対する番号付けは 1 ではなく、必ず 0 から始まります。初心者ユーザーによく見られる誤りの原因の一つがこの番号付けをよく理解していないことです。
例えば、システムに複数のハードドライブがあるとします。GRUB は 1 番目のハードドライブを (hd0) として参照し、2 番目のハードドライブを (hd1) として参照します。同様に、GRUB は 1 番目のハードドライブにある 1 番目のパーティションを (hd0,0) として参照し、2 番目のハードドライブにある 3 番目のパーティションを (hd1,2) として参照します。
通常では、GRUBのデバイスとパーティションに名前を付ける際に次の規則が適用されます。
  • システムのハードドライブが IDE であるか、または SCSI であるかは関係なく、すべてのハードドライブは hd で始まります。 fd は 3.5 ディスケットの指定に使用されます。
  • パーティションに関係なくデバイス全体を指定するには、コンマとパーティション番号を外します。これは、GRUB に特定のディスクの MBR を設定するよう指示する場合に重要です。例えば、(hd0) は 1 番目のデバイスにある MBR を指定し、(hd3) は 4 番目のデバイス上の MBR を指定します。
  • 複数のドライブデバイスが存在する場合は、BIOS に設定されているドライブの起動順序を理解しておくことが非常に重要です。システムに IDE ドライブまたは SCSI ドライブのどちらかしか存在しない場合は簡単ですが、その両方が混在している場合は、起動パーティションを持たせたドライブタイプに 1 番にアクセスさせなければなりません。

E.5.2. ファイル名とブロックリスト

メニュー一覧など任意のファイルを参照するコマンドを GRUB に入力する場合、デバイスとパーティション番号のすぐ後に絶対ファイルパスを指定する必要があります。
コマンドの構造を以下に示します。
(<device-type><device-number>,<partition-number>)</path/to/file>
この例の場合、<device-type>hdfdnd のいずれかになります。<device-number> はデバイスの整数です。</path/to/file> はデバイスのトップレベルに対する絶対パスになります。
パーティションの先頭ブロックに表示されるチェーンローダーなどの実際はファイルシステムに表示されないファイルを GRUB に指定することもできます。これらのファイルをロードするには、パーティション内のファイルが配置されている場所をブロック単位で指定する ブロックリスト を与えます。1 つのファイルが複数のブロックの塊で構成されていることがよくあるため、ブロックリストには特殊な構文が使用されます。ファイルを格納している各ブロックの塊をブロックのオフセット番号とそのオフセットポイントからのブロック数で指定します。ブロックオフセットはコンマで区切って順番に記載します。
ブロックリストの例を示します。
0+50,100+25,200+1
上記の例では、パーティションの 1 番目のブロックから開始されるブロック 0 から 49 までとブロック 100 から 124、ブロック 200 を使用しているファイルを指定しています。
チェーンロードを使用するオペレーティングシステムを GRUB でロードする場合、ブロックリストの作成方法を知っていると便利です。ブロック 0 から開始する場合はブロックのオフセット番号を省略することができます。例として、1 番目のハードドライブの 1 番目のパーティションにあるチェーンロードファイルの場合は以下のようになります。
(hd0,0)+1
以下は、root で正しいデバイスとパーティションを設定した後の GRUB コマンドラインで同様のブロックリストを指定している chainloader コマンドを示します。
chainloader +1

E.5.3. ルートファイルシステムと GRUB

GRUB で言う ルートファイルシステム は違う意味の用語になります。GRUB のルートファイルシステムは Linux のルートファイルシステムとは無関係であると覚えておいてください。
GRUB のルートファイルシステムは指定デバイスのトップレベルにあります。 例えば、イメージファイルの (hd0,0)/grub/splash.xpm.gz(hd0,0) パーティション (実際にはシステムの /boot/ パーティション) のトップレベル (または root ) にある /grub/ ディレクトリ内に格納されています。
次に、オプションとして kernel コマンドがカーネルファイルの格納されている場所で実行されます。Linux カーネルが起動すると、Linux ユーザーに馴染みのあるルートファイルシステムがセットアップされます。オリジナルの GRUB ルートファイルシステムとそのマウントは忘れ去られます。これらはカーネルファイルを起動するためにのみ存在します。
詳細は、「GRUB コマンド」 にある root コマンドおよび kernel コマンドを参照してください。

E.6. GRUB インターフェース

GRUB は異なるレベルの機能を持つ 3 種類のインターフェースを備えています。各インターフェースによって、Linux カーネルまたは他のオペレーティングシステムを起動することができます。
各インターフェースは以下のようになります。

注記

以下の GRUB インターフェースは、GRUB メニューバイパス画面で 3 秒間内にいずれかのキーを押すことによりアクセスできます。
メニューインターフェース
これは、インストールプログラムによって GRUB が設定されると表示されるデフォルトのインターフェースです。オペレーティングシステムのメニューまたは事前に設定されたカーネルが名前順に一覧表示されます。矢印キーを使ってオペレーティングシステムまたはカーネルバージョンを選択して、Enter を押して起動します。この画面で何もしないと、タイムアウト時間が過ぎて、GRUB はデフォルトオプションをロードします。
e キーを押すとエントリー編集用インターフェースに入ります。 c キーを押すとコマンドラインインターフェースをロードします。
このインターフェースの設定方法については 「GRUB メニュー設定ファイル」 を参照してください。
メニューエントリーの編集用インターフェース
メニューエントリーの編集用インターフェースにアクセスするには、ブートローダーメニューで e キーを押します。 エントリーの GRUB コマンドが表示されオペレーティングシステムの起動前にコマンドラインを変更することができます。o で現在の行の後に新しい行を挿入、O で現在の行の前に新しい行を挿入 、e で現在の行を編集、d で現在の行を削除します。
すべての変更を完了した後に b キーを押すとコマンドが実行されてオペレーティングシステムが起動します。Esc キーを押すとすべての変更が破棄されて標準のメニューインターフェースを再ロードします。c キーを押すとコマンドラインインターフェースをロードします。

注記

GRUB のメニューエントリー編集用インターフェースを使ってランレベルを変更する方法については 「起動時にランレベルを変更する」 を参照してください。
コマンドラインインターフェース
コマンドラインインターフェースは最も基本的な GRUB インターフェースですが、最も多くの制御権を付与するインターフェースでもあります。コマンドラインによりあらゆる GRUB 関連コマンドが入力でき、Enter キーを押すとそのコマンドを実行することができます。コンテキストに応じた Tab キー補完、Ctrl+a で行頭へ移動、Ctrl+e で行末へ移動など Ctrl キーとの組み合わせ入力の機能などシェル系の高度な機能が搭載されています。また、bash シェル同様、矢印、HomeEndDelete などのキーも使用できます。
一般的なコマンドの一覧は 「GRUB コマンド」を参照してください。

E.6.1. インターフェースロードの順序

GRUB が第 2 ステージのブートローダーをロードすると、GRUB はまず設定ファイルを探します。これが見つかると、メニューインターフェースバイパス画面が表示されます。あるキーを 3 秒以内に押すと、GRUB はメニューリストを作成してメニューインターフェースを表示します。キーが押されないと GRUB メニューのデフォルトカーネルエントリーが使用されます。
設定ファイルが見つからない場合や読み込めない場合は、コマンドラインインターフェースが読み込まれ、ユーザーはコマンド入力で起動プロセスを完了できるようになります。
設定ファイルが無効の場合は、エラーが出力されて入力が求められます。これによりユーザーは問題の発生個所を正確に知ることができます。いずれかのキーを押すとメニューインターフェースに戻り、GRUB によって報告されたエラーに基づいてメニューオプションを編集、問題を修復できます。修復に失敗すると、GRUB はエラーを報告してメニューインターフェースに戻ります。

E.7. GRUB コマンド

GRUB では、コマンドラインインターフェースで便利な多くのコマンドを使用することができます。コマンドの中にはコマンド名の後にオプションを受け入れるものもあり、これらのオプションはスペースによって同じ行のコマンドや他のオプションと区別します。
便利なコマンドを以下に示します。
  • boot — オペレーティングシステムを起動するか、または最後にロードされたチェーンローダーを起動します。
  • chainloader </path/to/file> — チェーンローダーとして指定されたファイルをロードします。ファイルが指定されたパーティションの最初のセクタに格納されている場合、ファイル名ではなくブロックリスト表記法の +1 を使用します。
    以下は、chainloader コマンドの例です。
    chainloader +1
  • displaymem — BIOS からの情報に基づき現在のメモリー使用量を表示します。起動前にシステムが有している RAM を確認するのに便利です。
  • initrd </path/to/initrd> — ブート時に使用する初期 RAM ディスクを指定できるようにします。ルートパーティションが ext3 または ext4 ファイルシステムでフォーマットされる時など、カーネルが適切にブートするために特定のモジュールを必要とする場合に initrd が必要となります。
    以下は initrd コマンドの例です。
    initrd /initrd-2.6.8-1.523.img
  • install <stage-1> <install-disk> <stage-2> p config-file — GRUB をシステムの MBR にインストールします。
    • <stage-1> — ステージ 1 ブートローダーイメージがあるデバイス、パーティション、ファイルです、(hd0,0)/grub/stage1 など 。
    • <install-disk> — ステージ 1 ブートローダーのインストール先となるディスクです、(hd0) など。 first boot loader vs stage 1 boot loader
    • <stage-2> — ステージ 1 ブートローダーにステージ 2 ブートローダーの場所を渡します、(hd0,0)/grub/stage2 など。
    • p <config-file><config-file> で指定されているメニュー設定ファイルを検索するよう install コマンドに指示します、(hd0,0)/grub/grub.conf など。

    警告

    install コマンドを実行すると MBR にすでに格納されている情報はすべて上書きされます。
  • kernel </path/to/kernel> <option-1> <option-N> ... — オペレーティングシステムの起動時にロードするカーネルファイルを指定します。</path/to/kernel> には root コマンドで指定されるパーティションからの絶対パスを入れます。<option-1> には、システムの root パーティションがあるデバイスを指定する root=/dev/VolGroup00/LogVol00 などの Linux カーネル用のオプションを入れます。空白で区切ると複数のオプションをカーネルに渡すことができます。
    以下は kernel コマンドの例です。
    kernel /vmlinuz-2.6.8-1.523 ro root=/dev/VolGroup00/LogVol00
    前の例にあるオプションは Linux の root ファイルシステムが hda5 パーティションに格納されることを指示しています。
  • root (<device-type><device-number>,<partition>) GRUB の root パーティションを設定してマウントします、(hd0,0) など。
    以下は root コマンドの例です。
    root (hd0,0)
  • rootnoverify (<device-type><device-number>,<partition>)root コマンドと同様、 GRUB の root パーティションを設定しますがマウントはしません。
この他にもコマンドがあります。help --all と入力するとコマンドの全一覧を表示します。全 GRUB コマンドの詳細については、オンラインにて http://www.gnu.org/software/grub/manual/ にあるドキュメントを参照してください。

E.8. GRUB メニュー設定ファイル

設定ファイルを使用すると GRUB のメニューインターフェースで起動できるオペレーティングシステムの一覧を作成することができます (BIOS システムの場合は /boot/grub/grub.conf、UEFI システムの場合は /boot/efi/EFI/redhat/grub.conf) 。この設定ファイルによりユーザーは基本的に事前にセットされたコマンドグループを選択し実行することができます。「GRUB コマンド」 に記載されているコマンドの他、設定ファイルでのみ使用できる特殊なコマンドなどを使用することができます。

E.8.1. 設定ファイルの構造

メニューインターフェースのグローバル設定に関するコマンドが GRUB 設定ファイルの先頭に配置されています。この後、メニューに表示されるオペレーティングカーネルやオペレーティングシステムの記載が続きます。
Red Hat Enterprise Linux または Microsoft Windows のいずれかを起動できるよう構成されている非常に基本的な GRUB メニューの設定ファイルを示します。
default=0
timeout=10
splashimage=(hd0,0)/grub/splash.xpm.gz
hiddenmenu
title Red Hat Enterprise Linux Server (2.6.32.130.el6.i686)
root (hd0,0)
kernel /boot/vmlinuz-2.6.32.130.el6.i686 ro root=LABEL=/1 rhgb quiet
initrd /boot/initrd-2.6.32.130.el6.i686.img

# section to load Windows
title Windows
rootnoverify (hd0,0)
chainloader +1
このファイルでは Red Hat Enterprise Linux がデフォルトのオペレーティングシステムとなるメニュー構成で GRUB が設定され、自動起動が 10 秒後にセットされています。オペレーティングシステムごとセクションが 2 つに分けられ、それぞれにシステムのディスクパーティションテーブル固有のコマンドが与えられています。

注記

default は整数で指定します。上記の例では GRUB 設定ファイル内の 1 番目の title 行を指しています。 Windows セクションをデフォルトに設定する場合は、default=0default=1 に変更します。
GRUB メニュー設定ファイルを使って複数オペレーティングシステムの起動を設定する方法については本章の対象外となるため、詳細については 「その他のリソース」 を参照してください。

E.8.2. 設定ファイルのディレクティブ

GRUB のメニュー設定ファイルでよく使用されるディレクティブを以下に示します。
  • chainloader </path/to/file> — 指定されたファイルをチェーンローダーとしてロードします。</path/to/file> にはチェーンローダーへの絶対パスを入れます。このファイルが指定パーティションの最初のセクターに格納されている場合は、ブロックリスト表記の +1 を使用してください。
  • color <normal-color> <selected-color> — メニューに使用できる特定の色を指定します。指定できる色はフォアグラウンドとバックグランドの 2 色です。 red/black などシンプルな色の名前を使用してください。以下に例を示します。
    color red/black green/blue
  • default=<integer><integer> には、メニューインターフェースがタイムアウトしたらロードされるデフォルトエントリーのタイトル番号を入れます。
  • fallback=<integer><integer> には、最初の試行が失敗した場合に再試行するエントリーのタイトル番号を入れます。
  • hiddenmenu — GRUB メニューインターフェースを非表示にします。timeout 期間が過ぎたら default エントリーをロードします。Esc キーを押すと標準の GRUB メニューが表示されます。
  • initrd </path/to/initrd> — 起動時、使用する初期 RAM ディスクのユーザー指定を許可します。</path/to/initrd> には初期 RAM ディスクへの絶対パスを入れます。
  • kernel </path/to/kernel> <option-1> <option-N> — オペレーティングシステムの起動時にロードするカーネルファイルを指定します。</path/to/kernel> には root ディレクティブによって指定されるパーティションからの絶対パスを入れます。カーネルがロードされるときに複数のオプションを渡すことができます。
    以下のようなオプションがあります。
    • rhgb (Red Hat グラフィカルブート) — 起動プロセス中にテキスト表示の代わりにアニメーションを表示します。
    • quiet — Red Hat グラフィカルブートのアニメーションが始まる前、起動シーケンスの重要なメッセージ以外はすべて非表示にします。
  • password=<password> — パスワードを知らないユーザーはこのメニューオプションのエントリーを編集できないようにします。
    オプションで password=<password> ディレクティブの後に代替となるメニュー設定ファイルを指定することができます。代替のメニュー設定ファイルを指定すると、GRUB は第 2 ステージブートローダーを再起動して指定された代替の設定ファイルを使ってメニューを構成します。代替のメニュー設定ファイルを指定しない場合はパスワードを知っているユーザーによる現在の設定ファイルの編集が許可されます。

    重要

    各マシンでブートローダーのパスワードを設定することが強く推奨されます。ブートローダーが保護されていないと、攻撃者はシステムの起動オプションを修正してシステムにアクセスできるようになります。ブートローダーのパスワードおよびパスワードのセキュリティ全般に関する情報は、『Red Hat Enterprise Linux セキュリティガイド』 の 『ワークステーションのセキュリティ』 の章を参照してください。
  • map — 2つのハードディスクドライブに割り当てた数値を交換します。例えば、以下のようにします。
    map (hd0) (hd3)
    map (hd3) (hd0)
    数値 0 を 4 番目のハードディスクに割り当て、数値 3 を 1 番目のハードディスクに割り当てます。このオプションは、Windows オペレーティングシステムをブートするオプションを持つシステムを設定する場合に特に役立ちます。Windows のブートローダーは 1 番目のハードディスクの Windows インストールを見つける必要があるためです。
    例えば、Windows インストールが4番目のハードドライブにある場合は、grub.conf 内の以下のエントリーによって Windows ブートローダーが Windows を正しくロードできるようにします。
    title Windows
    map (hd0) (hd3)
    map (hd3) (hd0)
    rootnoverify (hd3,0)
    chainloader +1
  • root (<device-type><device-number>,<partition>) — GRUB の root パーティションを設定してマウントします、(hd0,0) など。EFI ブートマネージャで選択される boot ドライブを指定する場合の構文は <device-type>,<partition> になります、(bd,1) など。
  • rootnoverify (<device-type><device-number>,<partition>)root コマンドと同様、 GRUB の root パーティションを設定しますがマウントはしません。
  • timeout=<integer>default コマンドで指定したエントリーをロードする前に GRUB を待機させる間隔を秒単位で指定します。
  • splashimage=<path-to-image> — GRUB の起動時に使用されるスプラッシュスクリーンイメージの場所を指定します。
  • title group-title — カーネルまたはオペレーティングシステムのロードに使用される特定のコマンドグループに付けられるタイトルを指定します。
  • device grub-device-name uefi-device-name — 特定の UEFI デバイスを参照する GRUB デバイス名を割り当てます。引数 grub-device-name(hd0) などの GRUB デバイス名で置き換えます。引数 uefi-device-name は UEFI デバイス名で置き換え、これは HD(number, start, size, signature) または CD(index, start, size) の形式にします。ここでの number は 1 で始まるパーティション番号で、index は CD の El Torito ブートエントリーのインデックスで、startsize はパーティションの開始位置 (セクター) とサイズ (16 進数) で、signature はパーティションの一意の GUID で置き換えます。
メニュー設定ファイルに読みやすいコメントを追加するには、ハッシュマーク記号 (#) で行を開始します。

E.9. 起動時にランレベルを変更する

Red Hat Enterprise Linux では起動時にデフォルトのランレベルを変更することが可能です。
単一の起動セッションのランレベルを変更する場合は次のような手順になります。
  • 起動時に GRUB メニューバイパス画面が表示されたら、どれかキーを押して GRUB メニューに入ります(3 秒以内)。
  • a キーを押して kernel コマンドに追加の作業を行います。
  • 目的のランレベルで起動するよう <space><runlevel> を起動オプション行の末尾に追加します。例えば、次のエントリーはランレベル 3 で起動プロセスを開始します。
    grub append> ro root=/dev/VolGroup00/LogVol00 rhgb quiet 3

E.10. その他のリソース

この章では GRUB の基本的な部分だけを説明しています。GRUB の機能についての詳細は以下のリソースを参照してください。

E.10.1. インストールされているドキュメント

  • /usr/share/doc/grub-<version-number>/ — このディレクトリには GRUB の使い方や設定方法など役に立つ情報が含まれています。<version-number> はインストールされている GRUB パッケージのバージョンです。
  • info grub — GRUB 情報ページにはチュートリアル、ユーザーリファレンスガイド、プログラマーリファレンスガイド、GRUB とその使い方に関する FAQ などが含まれています。

E.10.2. 役に立つ Web ページ



[16] システム BIOS および MBR については、「BIOS ベースの x86 システム」 を参照してください。

付録F ブートプロセス、Init、シャットダウン

Red Hat Enterprise Linux の重要かつ強力な点として、オペレーティングシステムを開始するのにオープンで、ユーザーが設定できる方法を使用する点が挙げられます。ユーザーは、起動時に開始するプログラムの指定を含む、ブートプロセスの多くの側面を自由に設定できます。同様にシステムシャットダウンも、組織化された設定可能な方法で正常にプロセスを終了させます。ただし、このプロセスのカスタム化する必要はほとんどありません。
プロセスのブートとシャットダウンの仕組みを理解することは、カスタマイズを可能にするだけでなく、システムの開始とシャットダウンに関連する問題の解決も容易にします。

F.1. ブートプロセス

以下がブートプロセスの基本手順です。
  1. システムがブートローダーをロードして、実行します。このプロセスの詳細はシステムのアーキテクチャーによって異なります。例えば以下のとおりです。
    • BIOS ベースの x86 システムがプライマリハードディスクの MBR から第 1 ステージブートローダーを実行すると、次に別のブートローダー GRUB をロードします。
    • UEFI ベースの x86 システムでは、GRUB ブートローダーのバージョンを含む EFI システムパーティション (EFI System Partition) をマウントします。EFI ブートマネージャは EFI アプリケーションとして GRUB をロードして、実行します。
    • Power Systems サーバーは、 Yaboot ブートローダーがある PPC PReP パーティションをマウントします。System Management Services (SMS) のブートマネジャーにより yaboot のロードと実行が行なわれます。
    • IBM System z は DASD または FCP 接続のデバイスから z/IPL ブートローダーを実行します。これは、Red Hat Enterprise Linux に含まれるパーティションを IPL する時に指定するものです。
  2. ブートローダーがカーネルをメモリーにロードすると、すべての必要なモジュールをロードして、読み取り専用の root パーティションをマウントします。
  3. カーネルはブートプロセスの制御を /sbin/init プログラムに渡します。
  4. /sbin/init プログラムはすべてのサービスとユーザースペースツールをロードし、/etc/fstab にリストしてあるすべてのパーティションをマウントします。
  5. ユーザーに対して、新しく起動した Linux システムのログイン画面が表示されます。
ブートプロセスの設定はシャットダウンプロセスのカスタマイズよりも一般的であるため、この章の残りの部分では、ブートプロセスの仕組みと、それを特定のニーズに合わせてカスタマイズする方法を詳細に説明していきます。

F.2. ブートプロセスの詳細

ブートプロセスの始まりは使用しているハードウェアプラットフォームによって異なりますが、カーネルが検出され、ブートローダーでロードされると、その後はデフォルトのブートプロセスはすべてのアーキテクチャーにおいて共通です。この章では x86アーキテクチャーに焦点を当てます。

F.2.1. ファームウェアインターフェース

F.2.1.1. BIOS ベースの x86 システム

BIOS (Basic Input/Output System) は、ブートプロセスの第 1 手順を制御するだけでなく、周辺デバイスに最下位レベルのインターフェースを提供するファームウェアインターフェースです。BIOS を装備した x86 システムでは、プログラムは読み取り専用の固定メモリーに書き込まれるため、常に使用できます。システムのブート時に、プロセッサーはシステムメモリーの最後で BIOS プログラムを探して、実行します。
BIOS がロードされると、BIOS はシステムをテストし、周辺機器の検索と確認を行い、システムをブートするための有効なデバイスを見付けます。BIOS は通常ブート可能なメディア用に存在する光学式ドライブまたは USB ストレージデバイスを確認します。それがない場合は、システムのハードドライブを検索します。ほとんどの場合、ブート時にドライブが検索される順序は BIOS の設定で管理されており、その設定でプライマリ IDE バス上のマスター IDE またはブートフラグセットがある SATA デバイスを探します。次に、BIOS は マスターブートレコード (MBR) と呼ばれるこのデバイスの先頭セクターにあるプログラムをメモリーにロードします。MBR のサイズは 512 バイトしかなく、MBR にはブートローダーと呼ばれるマシンをブートするためのマシンコード命令と併せてパーティションテーブルも含まれています。BIOS がブートローダープログラムを見付けてメモリーにロードすると、ブートプロセスの制御はブートローダーに任せます。
第 1 ステージブートローダーは MBR にある小規模なマシンコードバイナリです。その唯一のジョブは、第 2 ステージブートローダー (GRUB) を検索して、メモリーに最初の部分をロードすることです。

F.2.1.2. UEFI ベースの x86 システム

BIOS と同様に、UEFI (Unified Extensible Firmware Interface) は、(ブートサービス により) ブートプロセスを制御し、(ランタイムサービス により) システムファームウェアとオペレーティングシステムの間にインターフェースを提供するよう設計されています。BIOS と違う点は、UEFI は CPU に依存しない独自のアーキテクチャーと独自のデバイスドライバを装備していることです。UEFI はパーティションをマウントして、特定のファイルシステムを読み取ることができます。
x86 コンピューターに UEFI ブートが装備されている場合、インターフェースはシステムストレージで EFI システムパーティション (ESP) としてパーティションをマークする特定の グローバル一意識別子 (GUID) が付いたパーティションを検索します。このパーティションには、EFI アーキテクチャー用にコンパイルされたアプリケーションがあります。そのアプリケーションには、オペレーティングシステム用のブートローダーとユーティリティソフトウェアが含まれている場合があります。UEFI システムには、デフォルト設定からシステムをブートできる、またはユーザーにブートするオペレーティングシステムを選択するようプロンプトを表示する EFI ブートマネージャ が含まれています。手動と自動どちらの方法でもブートローダーが選択されると、UEFI はそれをメモリーに読み込み、ブートプロセスの制御をブートローダーに任せます。

F.2.2. ブートローダー

F.2.2.1. x86 システム用の GRUB ブートローダー

x86 システムは、BIOS を装備してあるシステムの場合は第 1 ステージブートローダーに従い、または UEFI を装備しているシステムの場合は EFI システムパーティションから直接読み取ることで、GRUB をメモリーにロードします。
GRUB にはブート時に ext2、ext3 および ext4 [17] パーティションを読み込み、/boot/grub/grub.conf (BIOS 用) や /boot/efi/EFI/redhat/grub.conf (UEFI 用) といった設定ファイルをロードできるという利点があります。このファイルの編集方法に関しては、「GRUB メニュー設定ファイル」を参照してください。

重要

Red Hat Enterprise Linux 6.9 内の GRUB ブートローダーは ext2、ext3、および ext4 のファイルシステムをサポートしています。しかし、VFAT や Btrfs や XFS などの他のファイルシステムはサポートしません。さらには、 GRUB は LVM をサポートしません。
第 2 ステージブートローダーがメモリーにロードされると、ブートするよう設定されている異なるオペレーティングシステムやカーネルを表示したグラフィカル画面をユーザーに表示します (カーネルを更新すると、ブートローダーの設定ファイルは自動的に更新されます)。この画面で、起動したいオペレーティングシステムまたはカーネルを矢印キーで選択し、Enter キーを押します。何もキーを押さなければ、ブートローダーは、設定可能な待ち時間が経過するとデフォルトで選択されているものをロードします。
第 2 ステージブートローダーは、ブートするカーネルを決定すると、次に /boot/ ディレクトリ内の対応するカーネルバイナリを見付けます。このカーネルバイナリは以下の形式を使用して名前を付けています。— /boot/vmlinuz- <kernel-version> ファイル (<kernel-version> はブートローダー設定に指定してあるカーネルバージョンに相当します)。
コマンドラインの引数をカーネルに渡すためのブートローダーの使用法については、付録E GRUB ブートローダーを参照してください。ブートローダープロンプトでのランレベルの変更については、「起動時にランレベルを変更する」 を参照してください。
次に、ブートローダーは、適切な initramfs イメージをメモリーに配置します。カーネルは、initramfs を使用してシステムのブートに必要なドライバーとモジュールをロードします。これは、SCSI ハードドライブがある場合や、システムが ext3 または ext4 のファイルシステムを使用している場合に特に重要となります。
カーネルと initramfs イメージがメモリーにロードされるとブートローダーはブートプロセスの制御をカーネルに渡します。
GRUB ブートローダーの詳細概要については、付録E GRUB ブートローダー を参照してください。

F.2.2.2. 他のアーキテクチャー用ブートローダー

カーネルがロードしてブートプロセスを init コマンドに渡すと、すべてのアーキテクチャーにおいて同じ順序のイベントが発生します。各アーキテクチャーのブートプロセス間での主な相違は、カーネルを探してロードするアプリケーションにあります。
例えば、IBM eServer pSeries アーキテクチャーは yaboot を使用し、IBM System z システムは z/IPL ブートローダーを使用します。
それぞれのブートローダーの設定法については、それらのプラットフォーム 専用のセクションを本ガイド内でご覧ください。

F.2.3. カーネル

カーネルがロードされると、すぐにコンピューターのメモリーを初期化して設定し、すべてのプロセッサー、I/O サブシステム、記憶装置を含むシステムに接続されている各種ハードウェアが設定されます。カーネルはそれからメモリー内の事前設定してある場所の圧縮された initramfs イメージを見付けて直接 /sysroot/ に展開し、すべての必要なドライバーをロードします。次に LVM または ソフトウェア RAID などのファイルシステム関連の仮想デバイスを初期化してから initramfs プロセスを完了し、ディスクイメージで使用されていたメモリー領域を開放します。
カーネルはその後、ルートデバイスを作成し、読み込み専用のルートパーティションをマウントしてから、未使用のメモリーを開放します。
この時点で、カーネルはメモリーにロードされ、機能できる状態になります。しかし、ここではシステムに意味のある入力を行えるユーザーアプリケーションがないので、システムに対して実行できることはほとんどありません。
ユーザー環境をセットアップするため、カーネルは /sbin/init プログラムを実行します。

F.2.4. /sbin/init プログラム

/sbin/init プログラム ( init とも呼ばれます) がブートプロセスの残りを調整して、ユーザーのための環境を設定します。
init コマンドがスタートする時、それはシステム上で自動的に起動するすべてのプロセスの親か、親の親になります。まず、/etc/rc.d/rc.sysinit スクリプトを実行します。これは環境パスの設定、スワッピングの開始、ファイルシステムのチェックなどを実行して、システム初期化に必要とされるすべての手順を実行します。例えば、ほとんどのシステムはクロックを使用しますので、rc.sysinit/etc/sysconfig/clock の設定ファイルを読み込んで、ハードウェアクロックを初期化します。もう 1つの例としては、初期化されるべき特殊なシリアルポートプロセスがある場合、rc.sysinit/etc/rc.serial ファイルを実行します。
init コマンドはそれから、/etc/event.d ディレクトリ内のジョブをプロセスします。このジョブは各 SysV init runlevel 内でシステムがセットアップされるべき方法を記述します。ランレベルとは SysV /etc/rc.d/rc<x>.d/ ディレクトリ内に一覧表示してあるサービスで定義された状態、または モード を指します。ここで <x> は、ランレベルの数値です。SysV init ランレベルの詳細については、「SysV Init ランレベル」を参照してください。
次に init コマンドは、システム用にソース機能ライブラリ、/etc/rc.d/init.d/functions を設定します。これはプログラムの PID のスタート、強制終了、および判別方法を設定します。
init プログラムは /etc/inittab 内にデフォルトとして指定してあるランレベル用の適切な rc ディレクトリを調べて、すべてのバックグラウンドプロセスを開始します。rc ディレクトリはそれが代表するランレベルに相当する番号を付けています。例えば、/etc/rc.d/rc5.d/ はランレベル 5 のディレクトリとなります。
ランレベル 5 へブートする際に、init プログラムは/etc/rc.d/rc5.d/ ディレクトリ内を調べ、どのプロセスが開始および停止するのかを判別します。
以下は、/etc/rc.d/rc5.d/ディレクトリのサンプル一覧です。
K05innd -> ../init.d/innd
K05saslauthd -> ../init.d/saslauthd
K10dc_server -> ../init.d/dc_server
K10psacct -> ../init.d/psacct
K10radiusd -> ../init.d/radiusd
K12dc_client -> ../init.d/dc_client
K12FreeWnn -> ../init.d/FreeWnn
K12mailman -> ../init.d/mailman
K12mysqld -> ../init.d/mysqld
K15httpd -> ../init.d/httpd
K20netdump-server -> ../init.d/netdump-server
K20rstatd -> ../init.d/rstatd
K20rusersd -> ../init.d/rusersd
K20rwhod -> ../init.d/rwhod
K24irda -> ../init.d/irda
K25squid -> ../init.d/squid
K28amd -> ../init.d/amd
K30spamassassin -> ../init.d/spamassassin
K34dhcrelay -> ../init.d/dhcrelay
K34yppasswdd -> ../init.d/yppasswdd
K35dhcpd -> ../init.d/dhcpd
K35smb -> ../init.d/smb
K35vncserver -> ../init.d/vncserver
K36lisa -> ../init.d/lisa
K45arpwatch -> ../init.d/arpwatch
K45named -> ../init.d/named
K46radvd -> ../init.d/radvd
K50netdump -> ../init.d/netdump
K50snmpd -> ../init.d/snmpd
K50snmptrapd -> ../init.d/snmptrapd
K50tux -> ../init.d/tux
K50vsftpd -> ../init.d/vsftpd
K54dovecot -> ../init.d/dovecot
K61ldap -> ../init.d/ldap
K65kadmin -> ../init.d/kadmin
K65kprop -> ../init.d/kprop
K65krb524 -> ../init.d/krb524
K65krb5kdc -> ../init.d/krb5kdc
K70aep1000 -> ../init.d/aep1000
K70bcm5820 -> ../init.d/bcm5820
K74ypserv -> ../init.d/ypserv
K74ypxfrd -> ../init.d/ypxfrd
K85mdmpd -> ../init.d/mdmpd
K89netplugd -> ../init.d/netplugd
K99microcode_ctl -> ../init.d/microcode_ctl
S04readahead_early -> ../init.d/readahead_early
S05kudzu -> ../init.d/kudzu
S06cpuspeed -> ../init.d/cpuspeed
S08ip6tables -> ../init.d/ip6tables
S08iptables -> ../init.d/iptables
S09isdn -> ../init.d/isdn
S10network -> ../init.d/network
S12syslog -> ../init.d/syslog
S13irqbalance -> ../init.d/irqbalance
S13portmap -> ../init.d/portmap
S15mdmonitor -> ../init.d/mdmonitor
S15zebra -> ../init.d/zebra
S16bgpd -> ../init.d/bgpd
S16ospf6d -> ../init.d/ospf6d
S16ospfd -> ../init.d/ospfd
S16ripd -> ../init.d/ripd
S16ripngd -> ../init.d/ripngd
S20random -> ../init.d/random
S24pcmcia -> ../init.d/pcmcia
S25netfs -> ../init.d/netfs
S26apmd -> ../init.d/apmd
S27ypbind -> ../init.d/ypbind
S28autofs -> ../init.d/autofs
S40smartd -> ../init.d/smartd
S44acpid -> ../init.d/acpid
S54hpoj -> ../init.d/hpoj
S55cups -> ../init.d/cups
S55sshd -> ../init.d/sshd
S56rawdevices -> ../init.d/rawdevices
S56xinetd -> ../init.d/xinetd
S58ntpd -> ../init.d/ntpd
S75postgresql -> ../init.d/postgresql
S80sendmail -> ../init.d/sendmail
S85gpm -> ../init.d/gpm
S87iiim -> ../init.d/iiim
S90canna -> ../init.d/canna
S90crond -> ../init.d/crond
S90xfs -> ../init.d/xfs
S95atd -> ../init.d/atd
S96readahead -> ../init.d/readahead
S97messagebus -> ../init.d/messagebus
S97rhnsd -> ../init.d/rhnsd
S99local -> ../rc.local
この一覧に表示されているように、サービスを実際に開始や停止をするスクリプトのいずれも /etc/rc.d/rc5.d/ ディレクトリにはありません。むしろ、/etc/rc.d/rc5.d/ 内のファイルすべては /etc/rc.d/init.d/ ディレクトリ内にあるスクリプトを指すシンボリックリンクです。シンボリックリンクは各 rc ディレクトリ内で使用され、それらが参照するスクリプトに影響を与えることなく、シンボリックリンクを作成、修正、削除してランレベルを再構成できるようにします。
各シンボリックリンクの名前は、K か、または S で始まります。K リンクはそのランレベル上でキル (kill) されるプロセスで、S で始まるリンクはスタートします。
init コマンドは最初に、/etc/rc.d/init.d/<command> stop コマンドを発行することにより、ディレクトリ内の K シンボリックリンクをすべて停止します (<command> はキルされるプロセス)。次に /etc/rc.d/init.d/<command> start コマンドを発行して S シンボリックリンクをすべて開始します。

注記

システムがブートを終了すると、root としてログインして、これらと同じスクリプトを実行してサービスを開始と停止することができます。例えば、/etc/rc.d/init.d/httpd stop コマンドは Apache HTTP サーバーを停止します。
それぞれのシンボリックリンクは開始順を決定するために番号が付いています。サービスが開始または停止される順序は、この番号を変更することで変更することができます。番号が低いとより早くスタートします。同じ番号を持つシンボリックリンク同士はアルファベット順に開始されます。

注記

init プログラムが実行する最後の作業の1つは、/etc/rc.d/rc.local ファイルです。このファイルは、システムカスタム化に役に立ちます。rc.local ファイルの使用に関する詳細は、「ブート時に追加プログラムを実行」を参照してください。
init コマンドがランレベル用の適切な rc ディレクトリに進んだ後、/etc/event.d ディレクトリ内のジョブ定義でそのランレベルに割り当てられている各仮想コンソール用の /sbin/mingetty プロセスを Upstart が分岐させます。ランレベル 2 から 5 には仮想コンソール 6 つがすべてあり、ランレベル 1 (シングルユーザーモード) には 1 つ、ランレベル 0 と 6 には 1 つもありません。/sbin/mingetty プロセスは、tty デバイス[18] への通信経路を開くほか、モードを設定し、ログインプロンプトを表示し、ユーザーのユーザー名とパスワードを受け取り、かつログインプロセスを開始します。
ランレベル 5 では、Upstart/etc/X11/prefdm というスクリプトを実行します。prefdm は、優先設定の X ディスプレイマネージャー[19]gdmkdm、または xdm/etc/sysconfig/desktop ファイルの内容に応じて実行します。
完了すると、システムはランレベル 5 で動作して、ログイン画面を表示します。

F.2.5. ジョブの定義

デフォルト設定の場合、今まで init デーモンは sysvinit パッケージで提供されていました。この場合、システムが起動すると init デーモンにより /etc/inittab スクリプトが実行され各ランレベルで定義されているシステムプロセスが開始されていました。今後、デフォルト設定では upstart パッケージで提供されるイベント駆動の init デーモンが使用されるようになります。特定の イベント が発生すると、init デーモンは /etc/event.d ディレクトリーに格納されている ジョブ を処理するようになります。init はこのようなイベントでシステムの起動を認識することになります。
各ジョブは通常、プログラムを1つ指定し、そのプログラムを開始/停止する為の init を引き起こすイベントを指定します。一部の ジョブは タスク として構築されており、これはアクションを実行して、その後は他のイベントがジョブを再度引き起こすまで停止します。その他のジョブは サービス として構築されていて、これは他のイベント (または ユーザー) がそれを止めるまで init が実行を続けます。
例えば、/etc/events.d/tty2 ジョブは、システムの開始時からシャットダウンまで、または別のイベント (ランレベルの変更など) がジョブを停止するまで、tty2 上の仮想ターミナルを維持するサービスです。このジョブは、ジョブが実行中に予想外に停止した場合に init が仮想ターミナルを再開するように構築されています。
# tty2 - getty
#
# This service maintains a getty on tty2 from the point the system is
# started until it is shut down again.

start on stopped rc2
start on stopped rc3
start on stopped rc4
start on started prefdm

stop on runlevel 0
stop on runlevel 1
stop on runlevel 6

respawn
exec /sbin/mingetty tty2

F.3. ブート時に追加プログラムを実行

/etc/rc.d/rc.local スクリプトは、ブート時、またはランレベルを変更する時に init コマンドによって実行されます。このスクリプトの一番下にコマンドを追加すると、/etc/rc.d/init.d/ ディレクトリ内で複雑な初期化スクリプトを書いたりシンボリックリンクを作成したりすることなく、特別なサービスの開始やデバイスの始動などの必要なタスクを簡単に実行できます。
/etc/rc.serial スクリプトは、シリアルポートがブート時にセットされる必要が有る場合に使用されます。このスクリプトは、setserial コマンドを実行してシステムのシリアルポートを設定します。詳細は setserial の manページを参照してください。

F.4. SysV Init ランレベル

SysV init ランレベルシステムは、ランレベルの初期化をしている時に、どのプログラムを init が起動または停止をするかを制御するための標準プロセスを提供します。SysV init は使用が簡単であることと、伝統的なBSD スタイルの init プロセスよりも柔軟性があることで選択されています。
SysV init 用の設定ファイルは、/etc/rc.d/ディレクトリにあります。このディレクトリに中には、rc, rc.local, rc.sysinit が存在し、オプションとして、rc.serial スクリプトも 以下に示すディレクトリと共に存在します。
init.d/ rc0.d/ rc1.d/ rc2.d/ rc3.d/ rc4.d/ rc5.d/ rc6.d/
init.d/ ディレクトリには、サービスを制御する際に /sbin/init コマンドで使用されるスクリプトが含まれています。数字付きのディレクトリはそれぞれ、Red Hat Enterprise Linux のデフォルトにおける 6 つのランレベル設定を表わします。

F.4.1. ランレベル

SysV init ランレベルの背景にある考え方は、各種システムを異なる方法で使用できるようにすることを中心に展開されるものです。例えば、サーバーは X Window System により増加するシステムリソースの負担なしで、より効率的に動作します。また、ランレベル 1 でディスク破損の修理をする場合など、システム管理者が診断作業を実行するために低いランレベルでシステムを稼働する必要がある場合があります。
1 つのランレベルの特性が init によってどのサービスを終了し、どれを開始するかを決定します。例えば、ランレベル 1 (シングルユーザーモード) はネットワークサービスを停止し、ランレベル 3 ではそのサービスを開始します。任意のランレベルで特定のサービスを停止したり、開始したりするように割り当てることで、init はユーザーが手動でサービスを開始したり停止したりしなくともマシンのモードを素早く変更することができます。
以下のランレベルは、Red Hat Enterprise Linux のデフォルトで次の様に定義されています。
  • 0 — 停止
  • 1 — シングルユーザーテキストモード
  • 2 — 未使用 (ユーザー定義可能)
  • 3 — フルマルチユーザー テキストモード
  • 4 — 未使用 (ユーザー定義可能)
  • 5 — フルマルチユーザー グラフィカルモード (X ベースのログイン画面)
  • 6 — 再起動
一般的に、ユーザーは Red Hat Enterprise Linux のマルチユーザーモードであるランレベル 3 またはランレベル 5 で操作します。ユーザーは時には、使用されていないランレベル 2 とランレベル 4 をカスタマイズして、特殊ニーズに対処することもできます。
システムのデフォルトランレベルは、/etc/inittab の中にリストしてあります。システムのデフォルトランレベルを確認するには、/ etc/inittab の下部で次のような行を見付けます。
id:5:initdefault:
この例で示されているデフォルトのランレベルは、最初のコロンの後の数字が示す様に 5 となっています。これを変更するには、root として /etc/inittab を編集します。

警告

/etc/inittab を編集する場合には、極めて慎重に行ってください。単純なタイプエラーによってシステムが起動不可となってしまう可能性があります。このような事態が発生した場合には、ブート CD/DVD を使用して、シングルユーザーモードまたはレスキューモードでコンピューターを起動した上でファイルを修正してください。
シングルユーザーモードおよびレスキューモードに関する詳しい情報は、36章基本的なシステムの復元を参照してください。
ブートローダーがカーネルに渡す引数を修正することで、ブート時のデフォルトランレベルを変更できます。ブート時のランレベルの変更に関する詳細は、「起動時にランレベルを変更する」を参照してください。

F.4.2. ランレベルユーティリティ

ランレベルを設定する最良の方法の 1 つは、initscript ユーティリティを使用することです。これらのツールは、SysV init ディレクトリ階層の中でファイルを保全するタスクを簡潔化するように設計されていますので、システム管理者は /etc/rc.d/ のサブディレクトリから数多くのシンボリックリンクを直接操作する必要がなくなります。
Red Hat Enterprise Linux はそのようなユーティリティを 3 種類提供します。
  • /sbin/chkconfig /sbin/chkconfig ユーティリティは、シンプルなコマンド行ツールで /etc/rc.d/init.d ディレクトリ階層のメンテナンスに使用します。
  • /usr/sbin/ntsysv — ncurses ベースの /sbin/ntsysv ユーティリティは対話式のテキストベースインターフェースを提供しますので、chkconfig よりも簡単だと考えられています。
  • サービス設定ツール — グラフィカルな サービス設定ツール (system-config-services) プログラムはランレベル設定のための柔軟なユーティリティです。
これらのツールに関する詳細は、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』の『サービスとデーモン』の章を参照してください。

F.5. シャットダウン

Red Hat Enterprise Linux を停止するには、root として /sbin/shutdown コマンドを発行します。shutdown man ページがオプションの完全なリストを示しますが、最も一般的な 2 つを以下に示します。
/sbin/shutdown -h now
および
/sbin/shutdown -r now
すべてをシャットダウンした後、-h オプションはマシンを停止します。-r オプションの場合は再起動します。
PAM コンソールユーザーは reboothalt のコマンドを使用して、ランレベル 1 からランレベル 5 までの状態のシステムをシャットダウンできます。PAM コンソールユーザーに関する詳細は、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』を参照してください。
コンピューターが自ら電源を切らない場合、システムが停止したことを示す メッセージが出るまで、コンピューター(電源)を切断しない様に注意してください。
このメッセージを待たずに切断する場合、ハードドライブの一部のパーティションがまだアンマウントされておらず、ファイルシステム破損につながる可能性があります。


[17] GRUB は ext3 および ext4 ファイルシステムを ext2 として読み込み、ジャーナルファイルを無視します。
[18] tty デバイスについては、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』を参照してください。
[19] ディスプレイマネージャーの詳細については、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』を参照してください。

付録G busybox コマンドの代替コマンド

これまでのリリースの Red Hat Enterprise Linux とは異なり、Red Hat Enterprise Linux 6 には、プレインストールおよびポストインストールの環境内にシェルコマンドを提供する busybox のバージョンが含まれていません。表G.1「busybox コマンドの代替コマンド」 には、busybox コマンドの一覧、bash 内で同じ機能を実装するための同等の方法、および %pre と %post 環境におけるこれら代替コマンドの利用可能性が記載されています。さらに、この表はコマンドへの正確なパスを示しますが、PATH 環境変数がインストール環境で設定されているため、一般的にはこのパスを指定する必要はありません。
あるコマンドが %post でのみ利用できる場合、そのコマンドはターゲットシステム上で実行していることから、それが利用できるかどうかは、そのコマンドを提供するパッケージがインストールされているかどうかに左右されます。表G.1「busybox コマンドの代替コマンド」の「新規のコマンドまたは代替コマンド」の列に表示されるすべてのコマンドは Red Hat Enterprise Linux 6 で利用できますが、それらすべてがどのインストール済みシステム上でも利用できるとは限りません。
利用不可と記載されているコマンドについては、Python スクリプトを使用して同等の機能を作成できる場合があります。Python 言語は %pre および %post スクリプト開発者が利用でき、すぐに使用できる Python モジュール一式も揃っています。そのため、インストール環境で特定のコマンドが利用できない場合には、スクリプト言語として Python を使用することをお勧めします。

表G.1 busybox コマンドの代替コマンド

Busybox コマンド%pre%post新規のコマンドまたは代替コマンド
addgroupnoyes/usr/sbin/groupadd
addusernoyes/usr/sbin/useradd
adjtimexnonoなし
arnoyes/usr/bin/ar
arpingyesyes/sbin/arping または /usr/sbin/arping
ashyesyes/bin/bash
awkyesyes/sbin/awk/sbin/gawk、または /usr/bin/gawk [a]
basenameyesyes/bin/bash [b] /usr/bin/basename
bbconfignonoなし — このコマンドは Busybox に固有のものです。
bunzip2yesyes/usr/bin/bunzip2/usr/bin/bzip2 -d
busyboxnonoなし
bzcatyesyes/usr/bin/bzcat/usr/bin/bzip2 -dc
calnoyes/usr/bin/cal
catyesyes/usr/bin/cat
catvnonocat -vET または cat -A
chattryesyes/usr/bin/chattr
chgrpyesyes/usr/bin/chgrp
chmodyesyes/usr/bin/chmod
chownyesyes/usr/bin/chown
chrootyesyes/usr/sbin/chroot
chvtyesyes/usr/bin/chvt
cksumnoyes/usr/bin/cksum
clearyesyes/usr/bin/clear
cmpnoyes/usr/bin/cmp
commnoyes/usr/bin/comm
cpyesyes/usr/bin/cp
cpioyesyes/usr/bin/cpio
crondnonoなし — スクリプト部分にデーモンは使用できません。
crontabnoyes/usr/bin/crontab
cutyesyes/usr/bin/cut
dateyesyes/usr/bin/date
dcnoyes/usr/bin/dc
ddyesyes/usr/bin/dd
deallocvtnoyes/usr/bin/deallocvt
delgroupnoyes/usr/sbin/groupdel
delusernoyes/usr/sbin/userdel
devfsdnonoなし — Red Hat Enterprise Linux は devfs を使用しません。
dfyesyes/usr/bin/df
diffnoyes/usr/bin/diff
dirnameyesyes/bin/bash [c], /usr/bin/dirname
dmesgyesyes/usr/bin/dmesg
dnsdnonoなし — スクリプト部分にデーモンは使用できません。
dos2unixnonosed 's/.$//'
dpkgnonoなし — Debian パッケージのサポートはありません
dpkg-debnonoなし — Debian パッケージのサポートはありません
duyesyes/usr/bin/du
dumpkmapnonoなし
dumpleasesnonoなし
e2fsckyesyes/usr/sbin/e2fsck
e2labelyesyes/usr/sbin/e2label
echoyesyes/usr/bin/echo
ednono/sbin/sed/usr/bin/sed
egrepyesyes/sbin/egrep/usr/bin/egrep
ejectyesyes/usr/bin/eject
envyesyes/usr/bin/env
ether-wakenonoなし
expryesyes/usr/bin/expr
fakeidentdnonoなし — スクリプト部分にデーモンは使用できません。
falseyesyes/usr/bin/false
fbsetnoyes/usr/sbin/fbset
fdflushnonoなし
fdformatnoyes/usr/bin/fdformat
fdiskyesyes/usr/sbin/fdisk
fgrepyesyes/sbin/fgrep/usr/bin/fgrep
findyesyes/usr/bin/find
findfsnonoなし
foldnoyes/usr/bin/fold
freenoyes/usr/bin/free
freeramdisknonoなし
fsckyesyes/usr/sbin/fsck
fsck.ext2yesyes/usr/sbin/fsck.ext2/usr/sbin/e2fsck
fsck.ext3yesyes/usr/sbin/fsck.ext3/usr/sbin/e2fsck
fsck.minixnonoなし — Minix ファイルシステムのサポートがありません
ftpgetyesyes/usr/bin/ftp または Python ftplib モジュール
ftpputyesyes/usr/bin/ftp または Python ftplib モジュール
fusernoyes/sbin/fuser
getoptnoyes/usr/bin/getopt
gettynonoなし
grepyesyes/sbin/grep/usr/bin/grep
gunzipyesyes/usr/bin/gunzip/usr/bin/gzip -d
gzipyesyes/usr/bin/gzip
hdparmyesyes/usr/sbin/hdparm
headyesyes/usr/bin/head
hexdumpnoyes/usr/bin/hexdump
hostidnoyes/usr/bin/hostid または Python
hostnameyesyes/sbin/hostname/usr/bin/hostname
httpdnonoなし — スクリプト部分にデーモンは使用できません。
hushnonoなし
hwclockyesyes/usr/sbin/hwclock
idnoyes/usr/bin/id または Python
ifconfigyesyes/sbin/ifconfig/usr/sbin/ifconfig
ifdownnonoifconfig device down
ifupnonoifconfig device up
inetdnonoなし — スクリプト部分にデーモンは使用できません。
insmodyesyes/sbin/insmod/usr/sbin/insmod
installnoyes/usr/bin/install または mkdir/cp/chmod/chown/chgrp
ipyesyes/sbin/ip/usr/sbin/ip
ipaddrnonoifconfig または ip
ipcalcyesyes/sbin/ipcalc/usr/bin/ipcalc
ipcrmnoyes/usr/bin/ipcrm
ipcsnoyes/usr/bin/ipcs
iplinknonoip
iproutenonoip
iptunnelnoyes/sbin/iptunnel
killyesyes/sbin/kill/usr/bin/kill
killallyesyes/usr/bin/killall
lashnonoなし
lastnoyes/usr/bin/last
lengthnonoPython または bash
lessyesyes/usr/bin/less
linux32nonoなし
linux64nonoなし
lnyesyes/sbin/ln/usr/bin/ln
load_policyyesyes/sbin/load_policy/usr/sbin/load_policy
loadfontnonoなし
loadkmapnonoなし
loginyesyes/usr/bin/login
lognamenoyes/usr/bin/logname
losetupyesyes/usr/bin/losetup
lsyesyes/usr/bin/ls
lsattryesyes/usr/bin/lsattr
lsmodyesyes/usr/bin/lsmod
lzmacatnoyes/usr/bin/lzmadec
makedevsnono/usr/bin/mknod
md5sumyesyes/usr/bin/md5sum
mdevnonoなし
mesgnoyes/usr/bin/mesg
mkdiryesyes/sbin/mkdir/usr/bin/mkdir
mke2fsyesyes/usr/sbin/mke2fs
mkfifonoyes/usr/bin/mkfifo
mkfs.ext2yesyes/usr/sbin/mkfs.ext2
mkfs.ext3yesyes/usr/sbin/mkfs.ext3
mkfs.minixnonoなし — Minix ファイルシステムのサポートがありません
mknodyesyes/usr/bin/mknod
mkswapyesyes/usr/sbin/mkswap
mktempyesyes/usr/bin/mktemp
modprobeyesyes/sbin/modprobe/usr/sbin/modprobe
moreyesyes/usr/bin/more
mountyesyes/sbin/mount/usr/bin/mount
mountpointnonomount コマンドの出力を確認してください
mshnonoなし
mtyesyes/usr/bin/mt
mvyesyes/usr/bin/mv
nameifnonoなし
ncnoyes/usr/bin/nc
netstatnoyes/bin/netstat
nicenoyes/bin/nice
nohupnoyes/usr/bin/nohup
nslookupyesyes/usr/bin/nslookup
odnoyes/usr/bin/od
openvtyesyes/usr/bin/openvt
passwdnoyes/usr/bin/passwd
patchnoyes/usr/bin/patch
pidofyesyes/usr/sbin/pidof
pingyesyes/usr/bin/ping
ping6noyes/bin/ping6
pipe_progressnonoなし
pivot_rootnoyes/sbin/pivot_root
printenvnoyes/usr/bin/printenv
printfnoyes/usr/bin/printf
psyesyes/usr/bin/ps
pwdyesyes/usr/bin/pwd
rdatenoyes/usr/bin/rdate
readlinkyesyes/sbin/readlink/usr/bin/readlink
readprofilenoyes/usr/sbin/readprofile
realpathnonoPython os.path.realpath()
renicenoyes/usr/bin/renice
resetnoyes/usr/bin/reset
rmyesyes/sbin/rm/usr/bin/rm
rmdiryesyes/sbin/rmdir/usr/bin/rmdir
rmmodyesyes/sbin/rmmod/usr/bin/rmmod
routeyesyes/sbin/route/usr/sbin/route
rpmyesyes/usr/bin/rpm
rpm2cpionoyes/usr/bin/rpm2cpio
run-partsnonoなし
runlevelnonoなし
rxnonoなし
sedyesyes/sbin/sed/usr/bin/sed
seqnoyes/usr/bin/seq
setarchnoyes/usr/bin/setarch
setconsolenonoなし
setkeycodesnoyes/usr/bin/setkeycodes
setlogconsnonoなし
setsidnoyes/usr/bin/setsid
shyesyes/sbin/sh/usr/bin/sh
sha1sumyesyes/usr/bin/sha1sum
sleepyesyes/sbin/sleep/usr/bin/sleep
sortyesyes/usr/bin/sort
start-stop-daemonnonoなし
statnoyes/usr/bin/stat または Python os.stat()
stringsnoyes/usr/bin/strings
sttynoyes/bin/stty
sunoyes/bin/su
suloginnoyes/sbin/sulogin
sumnoyes/usr/bin/sum
swapoffyesyes/usr/sbin/swapoff
swaponyesyes/usr/sbin/swapon
switch_rootnoyes/sbin/switch_root
syncyesyes/usr/bin/sync
sysctlnoyes/sbin/sysctl
tailyesyes/usr/bin/tail
taryesyes/usr/bin/tar
teeyesyes/usr/bin/tee
telnetyesyes/usr/bin/telnet
telnetdnonoなし — スクリプト部分にデーモンは使用できません。
testnoyes/usr/bin/test または bash 内の [
tftpnoyes/usr/bin/tftp
timenoyes/usr/bin/time または Python
topyesyes/usr/bin/top
touchyesyes/sbin/touch/usr/bin/touch
trnoyes/usr/bin/tr または Python
traceroutenoyes/bin/traceroute
trueyesyes/usr/bin/true
ttynoyes/usr/bin/tty
tune2fsyesyes/usr/sbin/tune2fs
udhcpcnono/sbin/dhclient
udhcpdnonoなし — スクリプト部分にデーモンは使用できません。
umountyesyes/sbin/umount/usr/bin/umount
unamenoyes/bin/uname または Python os.uname()
uncompressnonoなし
uniqyesyes/usr/bin/uniq
unix2dosnonosed 's/$//'
unlzmanoyes/usr/bin/unlzma
unzipnoyes/usr/bin/unzip
uptimenoyes/usr/bin/uptime または Python の /proc/uptime の読み込み
usleepnoyes/bin/usleep または Python
uudecodenoyes/usr/bin/uudecode または Python
uuencodenoyes/usr/bin/uuencode または Python
vconfigyesyes/usr/sbin/vconfig
viyesyes/usr/bin/vi
vlocknonoなし
watchnoyes/usr/bin/watch
watchdognonoなし
wcyesyes/usr/bin/wc
wgetyesyes/sbin/wget/usr/bin/wget
whichnoyes/usr/bin/which
whonoyes/usr/bin/who
whoaminoyes/usr/bin/whoami
xargsyesyes/usr/bin/xargs
yesnoyes/usr/bin/yes
zcatyesyes/usr/bin/zcat
zcipnonoNetworkManager がこれを処理するはずです。
[a] Red Hat Enterprise Linux 6 は、インストール環境内に busybox awk ではなく GNU awk を同梱しています。
[b] GNU bash により文字列操作を使用した basename の機能性を利用できます。var="/usr/bin/command" の場合は、echo ${var##*/}command を書き出します。
[c] GNU bash により文字列操作を使用した dirname の機能を利用できます。var="/usr/bin/command" の場合は、echo ${var%/*}/usr/bin を書き出します。

付録H その他のテクニカルドキュメント

Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムの anaconda についての詳細は、以下のプロジェクト Web ページをご覧ください。https://fedoraproject.org/wiki/Anaconda.
anaconda と Red Hat Enterprise Linux システムはどちらも共通のソフトウェアコンポーネントを使用します。主要な技術についての詳細は、以下に記載の Web サイトを参照してください。
ブートローダー
Red Hat Enterprise Linux は GRUB ブートローダーを使用します。詳細は、http://www.gnu.org/software/grub/ を参照してください。
ディスクのパーティション設定
Red Hat Enterprise Linux は parted を使用してディスクのパーティションを設定します。詳細は、http://www.gnu.org/software/parted/ を参照してください。
ストレージ管理
LVM (Logical Volume Management) は、ストレージ管理のための様々な機能を管理者に提供します。Red Hat Enterprise Linux インストールプロセスはデフォルトで、ドライブを LVM ボリュームとしてフォーマットします。詳細は、http://www.tldp.org/HOWTO/LVM-HOWTO/ を参照してください。
音声サポート
Red Hat Enterprise Linux で使用される Linux カーネルは PulseAudio オーディオサーバーを取り入れています。PulseAudio についての詳細は、以下のプロジェクトのドキュメントを参照してください。http://www.freedesktop.org/wiki/Software/PulseAudio/Documentation/User/
グラフィックシステム
インストールシステムと Red Hat Enterprise Linux は、どちらも Xorg スイートを使用してグラフィカル機能を提供します。Xorg のコンポーネントがユーザーが操作するデスクトップ環境用にディスプレイ、キーボード、およびマウスを管理します。詳細は、http://www.x.org/ を参照してください。
リモートディスプレイ
Red Hat Enterprise Linux および anaconda には、グラフィカルディスプレイへのリモートアクセスを可能にする VNC (Virtual Network Computing) ソフトウェアが搭載されています。VNC についての詳細は、RealVNC Web サイト (http://www.realvnc.com/support/documentation.html) に掲載されている文書を参照してください。
コマンドラインインターフェース
デフォルトで、Red Hat Enterprise Linux は GNU bash シェルを使用してコマンドラインインターフェースを提供します。GNU コアユーティリティはコマンド環境に必要なものすべてを提供します。bash についての詳細は、http://www.gnu.org/software/bash/bash.html を参照してください。GNU コアユーティリティについての詳細は、http://www.gnu.org/software/coreutils/ を参照してください。
リモートシステムアクセス
Red Hat Enterprise Linux は、 OpenSSH スイートを組み込むことで、システムへのリモートアクセスを提供します。SSH サービスは多くの機能を有効にします。これらの機能には、他のシステムからのコマンドラインへのアクセス、リモートコマンドの実行、およびネットワークファイル転送が含まれます。インストールプロセス時に、anaconda は OpenSSH の scp 機能を使用してクラッシュレポートをリモートシステムに転送できます。詳細は、以下の OpenSSH の Web サイトを参照してください。http://www.openssh.com/
アクセス制御
SELinux は標準の Linux セキュリティ機能を補強する MAC (強制アクセス制御) 機能を提供します。詳細は、以下の SELinux のプロジェクトページを参照してください。http://www.nsa.gov/research/selinux/index.shtml
ファイアウォール
Red Hat Enterprise Linux で使用される Linux カーネルは netfilter フレームワークを組み込むことで、 ファイアウォール機能を提供します。以下の Netfilter プロジェクト Web サイトは、netfilteriptables の両方の管理機能についてのドキュメントを提供しています。http://netfilter.org/documentation/index.html
ソフトウェアのインストール
Red Hat Enterprise Linux は yum を使用して、システムを構成する RPM パッケージを管理します。詳細は、http://yum.baseurl.org/ を参照してください。
仮想化
仮想化により、同一コンピューター上で複数のオペレーティングシステムを同時に実行することができます。また、Red Hat Enterprise Linux には、Red Hat Enterprise Linux ホスト上の 2 次システムをインストールし、管理するツールも含まれています。仮想化のサポートは、インストール時またはその後いつでも選択することができます。詳細情報は、 『Red Hat Enterprise Linux 仮想化ガイド』 (https://access.redhat.com/documentation/en/red-hat-enterprise-linux/ で入手可能) を参照してください。

付録I 改訂履歴

改訂履歴
改訂 1.0-137.2Wed Aug 30 2017Kenzo Moriguchi
翻訳ファイルを XML ソースバージョン 1.0-137 と同期
改訂 1.0-137.1Thu Aug 17 2017Terry Chuang
翻訳ファイルを XML ソースバージョン 1.0-137 と同期
改訂 1.0-137Tue Mar 14 2017Petr Bokoč
Red Hat Enterprise Linux 6.9 GA リリース
改訂 1.0-131Tue Mar 11 2016Clayton Spicer
Red Hat Enterprise Linux 6.8 GA リリース
改訂 1.0-127Fri 10 Jul 2015Petr Bokoč
Red Hat Enterprise Linux 6.7 GA リリース
改訂 1.0-112Wed Oct 08 2014Petr Bokoč
Red Hat Enterprise Linux 6.6 GA リリース
改訂 1.0-102Thu Nov 07 2013Petr Bokoč
Red Hat Enterprise Linux 6.5 GA リリース
改訂 1.0-96Tue Feb 19 2013Jack Reed
Red Hat Enterprise Linux 6.4 GA リリース第 2 バージョン
改訂 1.0-95Sun Feb 17 2013Jack Reed
Red Hat Enterprise Linux 6.4 GA リリース
改訂 1.0-41Thu May 19 2011Rüdiger Landmann
Red Hat Enterprise Linux 6.1 GA リリース
改訂 1.0-0Wed Aug 25 2010Rüdiger Landmann
Red Hat Enterprise Linux 6.0 GA リリース

索引

シンボル

/boot/ パーティション
推奨のパーティション設定, パーティション設定に関する推奨, パーティション設定に関する推奨
/root/install.log
インストールログファイルの場所, パッケージのインストール
/var/ パーティション
推奨のパーティション設定, パーティション設定に関する推奨, パーティション設定に関する推奨
アップグレード
Preupgrade Assistant を使用する, 現在のシステムのアップグレード
Red Hat Enterprise Linux 7 へのアップグレード, 現在のシステムのアップグレード
Red Hat Upgrade を使用する, 現在のシステムのアップグレード
アレイ (参照 RAID)
アンインストール
IBM System z から, IBM System z から Red Hat Enterprise Linux を削除
x86 ベースシステムから, x86 ベースシステムからの Red Hat Enterprise Linux の削除
インストール
>DVD, DVD からのインストール, DVD からのインストール
FTP, ネットワークからのインストールの準備, FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール, ネットワークからのインストールの準備, FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール, ネットワークからのインストールの準備, FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール
GUI, Anaconda を使用したインストール, Anaconda を使用したインストール, インストール段階 3: Anaconda を使用したインストール
HTTP, ネットワークからのインストールの準備, FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール, ネットワークからのインストールの準備, FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール, ネットワークからのインストールの準備, FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール
NFS, ネットワークからのインストールの準備, NFS 経由のインストール, ネットワークからのインストールの準備, NFS 経由のインストール, ネットワークからのインストールの準備, NFS 経由のインストール
サーバーの情報, NFS 経由のインストール, NFS 経由のインストール, NFS 経由のインストール
キックスタート (参照 キックスタートインストール)
キーボード操作, キーボードを使用した操作, キーボードを使用した操作, キーボードを使用した操作
シリアルモード, 追加できる起動オプション
UTF-8, 追加できる起動オプション
テキストモード, 追加できる起動オプション
ディスク領域, 十分なディスク領域の確保, 十分なディスク領域
ネットワーク, ネットワークからのインストールの準備, ネットワークからのインストールの準備, ネットワークからのインストールの準備
ネットワークから, 追加できる起動オプション
ハードドライブ, ハードドライブからのインストールの準備, ハードドライブからのインストール, ハードドライブからのインストールの準備, ハードドライブからのインストール, ハードドライブからのインストールの準備, ハードドライブからのインストール
パーティション設定, カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更, カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更, カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更
プログラム
グラフィカルユーザーインターフェース, グラフィカルインストールプログラムのユーザーインターフェース, グラフィカルインストールプログラムのユーザーインターフェース, グラフィカルインストールプログラムのユーザーインターフェース
テキストモードユーザーインターフェース, テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース, テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース, テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース
仮想コンソール, 仮想コンソールに関する注意事項, Linux 仮想コンソールに関する注意事項
起動する, インストールプログラムの起動
メディアチェック, 追加できる起動オプション
中止, DVD からのインストール, DVD からのインストール
方法
DVD, インストール方法の選択
NFS イメージ, インストール方法の選択
URL, インストール方法の選択
ハードドライブ, インストール方法の選択
選択, インストール方法の選択
開始, DVD からのインストール, DVD からのインストール
インストールの取り消し, DVD からのインストール, DVD からのインストール
インストールプラン
System z, プレインストール
インストールプログラム
x86、 AMD64、 Intel 64
起動する, x86、 AMD64、および Intel 64 システムでのインストールプログラムの起動
インストールプログラムの起動
IBM System p , インストーラーの起動
インストールログファイル
/root/install.log , パッケージのインストール
インストール方法
選択, インストール方法, インストール方法, インストール方法
カーネル
ブートプロセスでの役割, カーネル
カーネルオプション, カーネルオプション
キックスタート, キックスタートによるインストールの自動化, キックスタートによるインストールの自動化
System z のパラメーターファイル用のパラメーター, キックスタートを使ったインストールのパラメーター
サブスクリプション, インストール後のスクリプトで subscription-manager を実行する
ファイルの発見法, キックスタートインストールの開始
キックスタートインストール, キックスタートを使ったインストール
CD-ROM 使用, キックスタート起動用メディアの作成
LVM, キックスタートのオプション
インストールツリー, インストールツリーを使用可能にする
ネットワーク使用, ネットワークでキックスタートファイルを使用可能にする, インストールツリーを使用可能にする
ファイルの場所, キックスタートファイルを準備する
ファイル形式, キックスタートファイルを作成する
フラッシュ使用, キックスタート起動用メディアの作成
フロッピー使用, キックスタート起動用メディアの作成
開始, キックスタートインストールの開始
キックスタートファイル
%include, キックスタートのオプション
%post, インストール後のスクリプト
%pre, インストール前のスクリプト
auth, キックスタートのオプション
authconfig, キックスタートのオプション
autopart, キックスタートのオプション
autostep, キックスタートのオプション
bootloader, キックスタートのオプション
CD-ROM 使用, キックスタート起動用メディアの作成
clearpart, キックスタートのオプション
cmdline, キックスタートのオプション
device, キックスタートのオプション
driverdisk, キックスタートのオプション
fcoe, キックスタートのオプション
firewall, キックスタートのオプション
firstboot, キックスタートのオプション
graphical, キックスタートのオプション
group, キックスタートのオプション
halt, キックスタートのオプション
ignoredisk, キックスタートのオプション
install, キックスタートのオプション
interactive, キックスタートのオプション
iscsi, キックスタートのオプション
iscsiname, キックスタートのオプション
keyboard, キックスタートのオプション
lang, キックスタートのオプション
langsupport, キックスタートのオプション
logging, キックスタートのオプション
logvol, キックスタートのオプション
mediacheck, キックスタートのオプション
mouse, キックスタートのオプション
network, キックスタートのオプション
part, キックスタートのオプション
partition, キックスタートのオプション
poweroff, キックスタートのオプション
raid , キックスタートのオプション
reboot, キックスタートのオプション
rootpw, キックスタートのオプション
selinux, キックスタートのオプション
services , キックスタートのオプション
shutdown, キックスタートのオプション
skipx, キックスタートのオプション
sshpw, キックスタートのオプション
text, キックスタートのオプション
timezone, キックスタートのオプション
unsupported_hardware, キックスタートのオプション
upgrade, キックスタートのオプション
user, キックスタートのオプション
vnc, キックスタートのオプション
volgroup, キックスタートのオプション
winbind, キックスタートのオプション
xconfig, キックスタートのオプション
zerombr, キックスタートのオプション
zfcp, キックスタートのオプション
その外観, キックスタートファイルを作成する
その形式, キックスタートファイルを作成する
インストール前の設定, インストール前のスクリプト
インストール後の設定, インストール後のスクリプト
インストール方法, キックスタートのオプション
オプション, キックスタートのオプション
パーティション設定の例, 高度なパーティションの例
ネットワーク使用, ネットワークでキックスタートファイルを使用可能にする, インストールツリーを使用可能にする
パッケージ選択の仕様, パッケージの選択
フラッシュ使用, キックスタート起動用メディアの作成
フロッピー使用, キックスタート起動用メディアの作成
作成, キックスタートのオプション
別のファイルのコンテンツを含む, キックスタートのオプション
開始, キックスタートインストールの開始
ブート CD-ROM から, キックスタートインストールの開始
キーボード
インストールプログラムの操作で使用, キーボードを使用した操作, キーボードを使用した操作, キーボードを使用した操作
設定, キーボードの設定, キーボードの設定
キーマップ
キーボードタイプの選択, キーボードの設定, キーボードの設定
言語の選択, 言語の設定, 言語の設定
クロック, タイムゾーンの設定, タイムゾーンの設定, タイムゾーンの設定
コンソール、仮想, 仮想コンソールに関する注意事項, Linux 仮想コンソールに関する注意事項
コンテンツサービス, サーバーの選択
サブスクリプション
Firstboot の使用, サブスクリプションサービスを設定する
キックスタートの使用, インストール後のスクリプトで subscription-manager を実行する
サブスクリプションサービス, Red Hat サブスクリプション管理サービスの登録取り消し
サービス
設定 ntsysv , ランレベルユーティリティ
設定chkconfig , ランレベルユーティリティ
設定サービス設定ツール , ランレベルユーティリティ
サービス設定ツール , ランレベルユーティリティ
(参照 サービス)
システムの復元, 基本的なシステムの復元
ドライバーの削除, レスキューモードを使用したドライバー問題の対処方法
ドライバーの置換, レスキューモードを使用したドライバー問題の対処方法
ドライバーの追加, レスキューモードを使用したドライバー問題の対処方法
一般的な問題, 一般的な問題
Red Hat Enterprise Linux を起動できない, Red Hat Enterprise Linux をブートできない
root パスワードを忘れる, Root パスワード
ハードウェアやソフトウェアの問題, ハードウェアやソフトウェアに問題がある場合
ブートローダーの再インストール, ブートローダーの再インストール
シリアルコンソール, インターフェースの設定
シリアルポート (参照 setserial コマンド)
シングルユーザーモード, シングルユーザーモードでブートする
スクリーンショット
インストール中, インストール中のスクリーンショット
ストレージデバイス
基本的ストレージデバイス, ストレージデバイス, ストレージデバイス, ストレージデバイス
特殊化したストレージデバイス, ストレージデバイス, ストレージデバイス, ストレージデバイス
タイムゾーン
設定, タイムゾーンの設定, タイムゾーンの設定, タイムゾーンの設定
チェーンローディング, ストレージデバイス選択の画面, ストレージデバイスの割り当て, 高度なブートローダーオプションの設定, ストレージデバイス選択の画面, ストレージデバイスの割り当て
チェーンロードする, ディスクパーティションの構成, ディスクパーティションの構成
テキストインターフェース, インターフェースの設定
ディスクパーティショナ
パーティションの追加, パーティションの追加, パーティションの追加, パーティションの追加
ディスクパーティション設定, ディスクパーティションの構成, ディスクパーティションの構成, ディスクパーティションの構成
ディスク領域, 十分なディスク領域の確保, 十分なディスク領域
トラブルシューティング, Intel または AMD システムでのインストールに関するトラブルシューティング, IBM Power Systems サーバーでのインストールに関するトラブルシューティング, IBM System z でのインストールに関するトラブルシューティング
DVD の破損
DVD 検証, 追加できる起動オプション
インストール中, インストール中の問題, インストール中に発生する問題, インストール中の問題
No devices found to install Red Hat Enterprise Linux (Red Hat Enterprise Linux のインストール先となるデバイスがありません) というエラーメッセージ, No devices found to install Red Hat Enterprise Linux (Red Hat Enterprise Linux のインストール先となるデバイスがありません) というエラーメッセージ, No devices found to install Red Hat Enterprise Linux (Red Hat Enterprise Linux のインストール先となるデバイスがありません) というエラーメッセージ, No devices found to install Red Hat Enterprise Linux (Red Hat Enterprise Linux のインストール先となるデバイスがありません) というエラーメッセージ
ドライブには GPT ディスクラベルを付けてください, 「drive must have a GPT disk label (ドライブには GPT ディスクラベルを付けてください)」のエラーメッセージ
ハードドライブの残りの領域を使用, 未使用領域の使用
パーティションの完了, その他のパーティション作成の問題, IBM Power Systems ユーザーの他のパーティション設定に関する問題, その他のパーティション作成の問題
パーティションテーブル, パーティションテーブルに関する問題, パーティションテーブルに関する問題
インストール後, インストール後の問題, インストール後の問題, インストール後の問題
GNOME または KDE にブート, グラフィカル環境へのブート, グラフィカル環境へのブート
RAM が認識されない, RAM が認識されない
X (X Window System), X Window System (GUI) に関する問題, X Window System (GUI) に関する問題
X Window System にブート, グラフィカル環境へのブート, グラフィカル環境へのブート
X サーバーのクラッシュ, X サーバーのクラッシュと root 以外のユーザーに関する問題, X サーバーのクラッシュと root 以外のユーザーに関する問題
グラフィカル GRUB 画面, x86 ベースのシステムでグラフィカルな GRUB 画面に問題がある
グラフィカルログイン, リモートグラフィカルデスクトップと XDMCP
グラフィカル環境にブート, グラフィカル環境へのブート, グラフィカル環境へのブート
プリンター, プリンターが動作しない, プリンターが動作しない, プリンターが動作しない
ログイン, ログイン時の問題, ログイン時の問題, ログイン時の問題
起動中に Apache HTTP Server の応答が停止する, 起動中に Apache HTTP Server または Sendmail の応答が停止する, 起動中に Apache HTTP Server または Sendmail の応答が停止する, 起動中に Apache HTTP Server または Sendmail の応答が停止する
起動中に Sendmail の応答が停止する, 起動中に Apache HTTP Server または Sendmail の応答が停止する, 起動中に Apache HTTP Server または Sendmail の応答が停止する, 起動中に Apache HTTP Server または Sendmail の応答が停止する
インストール時
リムーバブルメディアを使用しないトレースバックメッセージの保存, トレースバックメッセージの保存, トレースバックメッセージの保存, トレースバックメッセージの保存
インストール開始時, インストール開始時の問題, インストール開始時の問題
GUI インストールの手順が利用できない, グラフィカルインストールでの起動に関する問題, グラフィカルインストールでの起動に関する問題
フレームバッファ、無効化, グラフィカルインストールでの起動に関する問題, グラフィカルインストールでの起動に関する問題
ブート, Red Hat Enterprise Linux を起動できない, Red Hat Enterprise Linux をブートできない, Red Hat Enterprise Linux をブートできない
signal 11 エラー, シグナル 11 のエラーが表示される, シグナル 11 のエラーが表示される, シグナル 11 のエラーが表示される
起動
RAID カード, RAID カードから起動できない
トレースバックメッセージ
リムーバブルメディアを使用しないトレースバックメッセージの保存, トレースバックメッセージの保存, トレースバックメッセージの保存, トレースバックメッセージの保存
ドライバー
削除
レスキューモード, レスキューモードを使用したドライバー問題の対処方法
置換
レスキューモード, レスキューモードを使用したドライバー問題の対処方法
追加
レスキューモード, レスキューモードを使用したドライバー問題の対処方法
ドライバーフロッピー, インストールプログラムの起動
ネットワーク
インストール
FTP, FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール, FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール, FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール
HTTP, FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール, FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール, FTP、HTTP、HTTPS 経由のインストール
NFS, NFS 経由のインストール, NFS 経由のインストール, NFS 経由のインストール
ネットワークの結合, 結合インターフェースの設定
ネットワークインストール
その準備, ネットワークからのインストールの準備, ネットワークからのインストールの準備, ネットワークからのインストールの準備
実行する, ネットワークインストールの実行, ネットワークインストールの実行, ネットワークインストールの実行
ネットワークブートのインストール
ネットワークサーバーのセットアップ, ネットワークサーバーのセットアップ
ブートメッセージ、カスタム, カスタムブートメッセージの追加
実行, インストールの実行
概要, インストールサーバーの設定
ネットワーク起動のインストール
設定, ネットワークブートの設定
ハードウェア
サポート, ハードウェア要件, ハードウェア要件
互換性, ハードウェアの互換性について
設定, システム仕様一覧
ハードウェアの準備、 IBM Power Systems のサーバー, IBM Power Systems サーバーの準備
ハードディスク
そのパーティション設定, ディスクパーティションの概要
パーティションのタイプ, パーティション: 1 つのドライブを複数ドライブにする
パーティション入門, パーティション: 1 つのドライブを複数ドライブにする
ファイルシステムの形式, 何を書き込むかでなく、どの様に書き込むか
初期化, ハードディスクの初期化, ハードディスクの初期化, ハードディスクの初期化
基本概念, ハードディスクの基本概念
拡張パーティション, パーティション内にさらにパーティションを設定する — 拡張パーティションの概要
ハードドライブからのインストール, ハードドライブからのインストール, ハードドライブからのインストール, ハードドライブからのインストール
その準備, ハードドライブからのインストールの準備, ハードドライブからのインストールの準備, ハードドライブからのインストールの準備
パスフレーズ
ブロックデバイス暗号化のパスフレーズ
バックアップブロックデバイス暗号化パスフレーズの作成, バックアップパスフレーズの作成と保存
バックアップブロックデバイス暗号化パスフレーズの保存, バックアップパスフレーズの作成と保存
ブロックデバイス暗号化のパスフレーズの保存, パスフレーズの保存
パスワード
root の設定, Root パスワードの設定, Root パスワードの設定, Root パスワードの設定
ブートローダー, x86、AMD64、および Intel 64 のブートローダーの設定
パッケージ
yum を使用したインストール, yum を使用したパッケージのインストール
インストール, パッケージグループの選択, パッケージグループの選択, パッケージグループの選択
グループ, パッケージグループの選択, パッケージグループの選択, パッケージグループの選択
選択, パッケージグループの選択, パッケージグループの選択, パッケージグループの選択
選択, パッケージグループの選択, パッケージグループの選択, パッケージグループの選択
パッケージのインストール, パッケージグループの選択, パッケージグループの選択, パッケージグループの選択
パッケージグループ, ソフトウェア選択のカスタマイズ, ソフトウェア選択のカスタマイズ, ソフトウェア選択のカスタマイズ
パラメーターファイル, パラメーターファイルおよび設定ファイル
VNC パラメーター, VNC および X11 のパラメーター
X11 パラメーター, VNC および X11 のパラメーター
インストール用ネットワークパラメーター, インストール用ネットワークパラメーター
キックスタートパラメーター, キックスタートを使ったインストールのパラメーター
パラメーターファイルの例, パラメーターファイルと CMS 設定ファイルの例
ローダーパラメーター, ローダーパラメーター
必須パラメーター, 必須パラメーター
パーティション
マウントポイントと, ディスクパーティションとマウントポイント
拡張, パーティション内にさらにパーティションを設定する — 拡張パーティションの概要
パーティションの追加, パーティションの追加, パーティションの追加, パーティションの追加
ファイルシステムのタイプ, ファイルシステムタイプ, ファイルシステムタイプ, ファイルシステムタイプ
パーティション設定, カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更, カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更, カスタムレイアウトの作成、またはデフォルトレイアウトの変更
その入門, パーティション: 1 つのドライブを複数ドライブにする
パーティションのタイプ, パーティション: 1 つのドライブを複数ドライブにする
パーティションの命名, パーティションの命名スキーム
パーティションの数, パーティションの数
パーティションの数量, パーティション: 1 つのドライブを複数ドライブにする
パーティションの番号付け, パーティションの命名スキーム
パーティションの追加
ファイルシステムのタイプ, ファイルシステムタイプ, ファイルシステムタイプ, ファイルシステムタイプ
パーティション用に空き領域を作成, Red Hat Enterprise Linux 用の領域を作成
プライマリーパーティション, パーティション: 1 つのドライブを複数ドライブにする
他のオペレーティングシステム, ディスクパーティションと他の OS
使用中のパーティションを使用, アクティブパーティションの空き領域の使用
基本概念, ディスクパーティションの概要
拡張パーティション, パーティション内にさらにパーティションを設定する — 拡張パーティションの概要
推奨, パーティション設定に関する推奨, パーティション設定に関する推奨
新規の作成, パーティションの追加, パーティションの追加, パーティションの追加
ファイルシステムのタイプ, ファイルシステムタイプ, ファイルシステムタイプ, ファイルシステムタイプ
未使用パーティションを使用, 未使用パーティション領域を使用
破壊的, アクティブパーティションの空き領域の使用
空き領域の使用, パーティションが作成されていない領域の使用
自動, ディスクパーティションの構成, ディスクパーティションの構成, ディスクパーティションの構成
非破壊的, アクティブパーティションの空き領域の使用
ファイアウォール
文書, その他のテクニカルドキュメント
ファイルシステム
ext2, ハードドライブからのインストール, ハードドライブからのインストール, ハードドライブからのインストール
ext3, ハードドライブからのインストール, ハードドライブからのインストール, ハードドライブからのインストール
ext4, ハードドライブからのインストール, ハードドライブからのインストール, ハードドライブからのインストール
vfat, ハードドライブからのインストール, ハードドライブからのインストール, ハードドライブからのインストール
形式、その概要, 何を書き込むかでなく、どの様に書き込むか
ファイルシステムのタイプ, ファイルシステムタイプ, ファイルシステムタイプ, ファイルシステムタイプ
ブート
シングルユーザーモード, シングルユーザーモードでブートする
レスキューモード, レスキューモードで起動
緊急モード, 緊急モードでブートする
ブートプロセス, ブートプロセス、Init、シャットダウン, ブートプロセスの詳細
(参照 ブートローダー)
x86 用, ブートプロセスの詳細
ステージ, ブートプロセス, ブートプロセスの詳細
/sbin/init コマンド, /sbin/init プログラム
EFI shell, UEFI ベースの x86 システム
カーネル, カーネル
ブートローダー, x86 システム用の GRUB ブートローダー
ダイレクトローディング, BIOS ベースの x86 システムでの GRUB とブートプロセス, UEFI ベース x86 システムの GRUB とその起動プロセス
チェーンローディング, BIOS ベースの x86 システムでの GRUB とブートプロセス, UEFI ベース x86 システムの GRUB とその起動プロセス
ブートローダー, ブートローダー設定のアップグレード, x86、AMD64、および Intel 64 のブートローダーの設定, GRUB
(参照 GRUB)
(参照 GRUB)
GRUB, x86、AMD64、および Intel 64 のブートローダーの設定
MBR, 高度なブートローダーオプションの設定
アップグレード, ブートローダー設定のアップグレード
タイプ
GRUB, ブートローダーとシステムアーキテクチャー
yaboot, ブートローダーとシステムアーキテクチャー
z/IPL, ブートローダーとシステムアーキテクチャー
パスワード, x86、AMD64、および Intel 64 のブートローダーの設定
ブートパーティションでのインストール, 高度なブートローダーオプションの設定
定義, GRUB ブートローダー
設定, x86、AMD64、および Intel 64 のブートローダーの設定
ブートローダーパスワード, x86、AMD64、および Intel 64 のブートローダーの設定
プログラム
起動時に実行している, ブート時に追加プログラムを実行
ホスト名, ホスト名の設定, ホスト名の設定, ホスト名の設定
マウントポイント
パーティションと, ディスクパーティションとマウントポイント
マスターブートレコード, x86、AMD64、および Intel 64 のブートローダーの設定, Red Hat Enterprise Linux をブートできない (参照 MBR)
再インストール, ブートローダーの再インストール
マルチパスデバイス
非マルチパスデバイスとの混在, ディスクパーティションの構成, ディスクパーティションの構成, ディスクパーティションの構成
モデム, ホスト名の設定, ホスト名の設定, ホスト名の設定
ユーザー
作成, 一般ユーザーの作成
ユーザーインターフェース、グラフィカル
インストールプログラム, グラフィカルインストールプログラムのユーザーインターフェース, グラフィカルインストールプログラムのユーザーインターフェース, グラフィカルインストールプログラムのユーザーインターフェース
ユーザーインターフェース、テキストモード
インストールプログラム, テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース, テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース, テキストモードインストールプログラムのユーザーインターフェース
ランレベル (参照 init コマンド)
GRUB で変更, GRUB インターフェース
設定, ランレベルユーティリティ
(参照 サービス)
ランレベル 1, シングルユーザーモードでブートする
レスキューディスク, レスキューモードでコンピューターを起動する
レスキューモード, レスキューモード, レスキューモードでコンピューターを起動する
その定義, レスキューモードで起動
利用できるユーティリティ, レスキューモードで起動
レスキューモード、 Power Systems, Power Systems サーバーでのレスキューモード
SCSI ユーティリティーにアクセスする, レスキューモードから SCSI ユーティリティへのアクセスに関する注意事項
ログファイル, Intel または AMD システムでのインストールに関するトラブルシューティング, IBM Power Systems サーバーでのインストールに関するトラブルシューティング, IBM System z でのインストールに関するトラブルシューティング
キックスタートインストール, キックスタートを使ったインストールとは
仮想コンソール, 仮想コンソールに関する注意事項, Linux 仮想コンソールに関する注意事項
仮想化
文書, その他のテクニカルドキュメント
削除
Red Hat Enterprise Linux
IBM System z から, IBM System z から Red Hat Enterprise Linux を削除
x86 ベースシステムから, x86 ベースシステムからの Red Hat Enterprise Linux の削除
手順
CD-ROM か DVD でブートする, 起動方法の選択
DVD からインストール, 起動方法の選択
IBM Power Systems サーバーのハードウェアの準備, IBM Power Systems サーバーの準備
サポートされているハードウェア, ハードウェア要件, ハードウェア要件
ディスク領域, 十分なディスク領域の確保, 十分なディスク領域
ハードウェアの互換性, ハードウェアの互換性について
拡張パーティション, パーティション内にさらにパーティションを設定する — 拡張パーティションの概要
暗号化
バックアップパスフレーズ
バックアップパスフレーズの作成, バックアップパスフレーズの作成と保存
バックアップパスフレーズの保存, バックアップパスフレーズの作成と保存
パスフレーズ
パスフレーズの保存, パスフレーズの保存
登録
Firstboot の使用, ソフトウェア更新の設定
キックスタートの使用, インストール後のスクリプトで subscription-manager を実行する
登録を取り消す, Red Hat サブスクリプション管理サービスの登録取り消し
緊急モード, 緊急モードでブートする
自動パーティション設定, ディスクパーティションの構成, ディスクパーティションの構成, ディスクパーティションの構成
言語
設定, 言語の設定, 言語の設定
選択, 言語の選択, 言語の選択, 言語の選択
設定
GRUB, x86、AMD64、および Intel 64 のブートローダーの設定
クロック, タイムゾーンの設定, タイムゾーンの設定, タイムゾーンの設定
タイムゾーン, タイムゾーンの設定, タイムゾーンの設定, タイムゾーンの設定
ハードウェア, システム仕様一覧
時刻, タイムゾーンの設定, タイムゾーンの設定, タイムゾーンの設定
設定ファイル
CMS 設定ファイル, パラメーターファイルおよび設定ファイル
z/VM 設定ファイル, z/VM 設定ファイル
起動する
インストール, インストールプログラムの起動
インストールプログラム
x86、 AMD64、 Intel 64, x86、 AMD64、および Intel 64 システムでのインストールプログラムの起動
起動オプション, 追加できる起動オプション
シリアルモード, 追加できる起動オプション
UTF-8, 追加できる起動オプション
テキストモード, 追加できる起動オプション
ネットワークから, 追加できる起動オプション
メディアチェック, 追加できる起動オプション
選択
パッケージ, パッケージグループの選択, パッケージグループの選択, パッケージグループの選択
開始
インストール, DVD からのインストール, DVD からのインストール

B

Basic Input/Output System (参照 BIOS)
BIOS
定義, BIOS ベースの x86 システム
(参照 ブートプロセス)
BIOS (Basic Input/Output System), インストーラーの起動

E

EFI shell, UEFI ベースの x86 システム
(参照 ブートプロセス)
ext2 (参照 ファイルシステム)
ext3 (参照 ファイルシステム)
ext4 (参照 ファイルシステム)
Extensible Firmware Interface shell (参照 EFI shell)

G

GRUB, x86、AMD64、および Intel 64 のブートローダーの設定, ブートローダーとシステムアーキテクチャー, x86 システム用の GRUB ブートローダー
(参照 ブートローダー)
その他のリソース, その他のリソース
インストール済みドキュメント, インストールされているドキュメント
役に立つ web サイト, 役に立つ Web ページ
その代替, 代わりのブートローダー
インターフェース, GRUB インターフェース
コマンドライン, GRUB インターフェース
メニュー, GRUB インターフェース
メニューエントリーエディタ, GRUB インターフェース
順序, インターフェースロードの順序
コマンド, GRUB コマンド
トラブルシューティング, GRUB 関連のトラブルシューティング
ブートプロセス, BIOS ベースの x86 システムでの GRUB とブートプロセス, UEFI ベース x86 システムの GRUB とその起動プロセス
ブートプロセスでの役割, x86 システム用の GRUB ブートローダー
メニュー設定ファイル, GRUB メニュー設定ファイル
ディレクティブ, 設定ファイルのディレクティブ
ランレベル変更に使用, GRUB インターフェース
定義, GRUB
文書, その他のテクニカルドキュメント
特徴, GRUB の機能
用語, GRUB 用語
root ファイルシステム, ルートファイルシステムと GRUB
デバイス, デバイスの名前
ファイル, ファイル名とブロックリスト
設定, x86、AMD64、および Intel 64 のブートローダーの設定
設定ファイル
/boot/grub/grub.conf, 設定ファイルの構造
構造, 設定ファイルの構造
起動時にランレベルを変更する, 起動時にランレベルを変更する
grub.conf, 設定ファイルの構造
(参照 GRUB)

I

init コマンド, /sbin/init プログラム
(参照 ブートプロセス)
SysV init
定義, SysV Init ランレベル
アクセスされるランレベル, ランレベル
ブートプロセスでの役割, /sbin/init プログラム
(参照 ブートプロセス)
ランレベル
ディレクトリ, SysV Init ランレベル
設定ファイル
/etc/inittab , SysV Init ランレベル
IPL NWSSTG, *NWSSTG から IPL できない
IPv4, ホスト名の設定, ホスト名の設定, ホスト名の設定
iscsi
インストール, 高度なストレージオプション, 高度なストレージオプション, 高度なストレージオプション
ISO イメージ
ダウンロード, Red Hat Enterprise Linux の取得

K

kdump, Kdump
Kickstart Configurator, Kickstart Configurator
%post スクリプト, インストール後のスクリプト
%pre スクリプト, インストール前のスクリプト
root パスワード, 基本設定
暗号化する, 基本設定
SELinux 設定, SELinux 設定
インストール方法の選択, インストール方法
キーボード, 基本設定
タイムゾーン, 基本設定
テキストモードインストール, 基本設定
ディスプレイ設定, ディスプレイ設定
ネットワーク設定, ネットワーク設定
パッケージ選択, パッケージの選択
パーティション設定, パーティション情報
ソフトウェア RAID, ソフトウェア RAID パーティションの作成
ファイアウォール設定, ファイアウォールの設定
ブートローダー, ブートローダーオプション
ブートローダーオプション, ブートローダーオプション
プレビュー, Kickstart Configurator
保存, ファイルの保存
再起動, 基本設定
基本オプション, 基本設定
対話式, 基本設定
言語, 基本設定
認証オプション, 認証

L

LVM
キックスタートと, キックスタートのオプション
ボリュームグループ, LVM の理解
文書, その他のテクニカルドキュメント
物理ボリューム, LVM の理解
理解, LVM の理解
論理ボリューム, LVM の理解

M

MBR
ブートローダーのインストール先, 高度なブートローダーオプションの設定
定義, ブートプロセスの詳細, BIOS ベースの x86 システム
(参照 ブートプロセス)

R

RAID
RAID カードに接続されたドライブから起動できない, RAID カードから起動できない
キックスタートインストール, キックスタートのオプション
Kickstart Configurator, ソフトウェア RAID パーティションの作成
ソフトウェア, RAID と他のディスクデバイス, RAID と他のディスクデバイス
ディスク障害が発生した後システムがブートできなくなる, GRUB 関連のトラブルシューティング
ハードウェア, RAID と他のディスクデバイス, RAID と他のディスクデバイス
rc.local
修正, ブート時に追加プログラムを実行
rc.serial , ブート時に追加プログラムを実行
(参照 setserial コマンド)
Red Hat サブスクリプション管理, サブスクリプション管理の登録
RHN セットアップ
サブスクリプションサービスの選択, サブスクリプション管理の登録
root / パーティション
推奨のパーティション設定, パーティション設定に関する推奨, パーティション設定に関する推奨
root パスワード, Root パスワードの設定, Root パスワードの設定, Root パスワードの設定

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