6.3. PXE を使用してゲストのインストール

このセクションでは、PXE を使用したゲストのインストールに必要な手順を説明します。 PXE のゲストインストールには、ネットワークブリッジとして知られる共有ネットワーク デバイスが必要になります。以下の手順はブリッジの作成法と PXE インストール用の ブリッジの活用に必要なステップを扱っています。
  1. 新規ブリッジの作成

    1. /etc/sysconfig/network-scripts/ ディレクトリ内に新規の ネットワークスクリプトファイルを作成します。ここの例では、ifcfg-installation と 言う名前のファイルを作成し、それが installation と言う名前のブリッジを 作ります。
      # cd /etc/sysconfig/network-scripts/
      # vim ifcfg-installation
      DEVICE=installation
      TYPE=Bridge
      BOOTPROTO=dhcp
      ONBOOT=yes
      

      警告

      TYPE=Bridge の行は、大文字/小文字を区別します。 大文字の 'B' と小文字の 'ridge' でなければなりません。
    2. 新規ブリッジの開始
      # ifup installation
      
    3. この時点では、まだブリッジにインターフェイスが追加されていません。brctl show コマンドを使用してシステム上のネットワークブリッジの詳細を見ることが できます。
      # brctl show
      bridge name     bridge id               STP enabled     interfaces
      installation    8000.000000000000       no
      virbr0          8000.000000000000       yes
      
      virbr0 ブリッジとは、デフォルトのイーサネットデバイス上の NAT (Network Address Translation) のための libvirt で使用される デフォルトのブリッジです。
  2. 新規ブリッジにインターフェイスを追加

    インターフェイス用の設定ファイルを編集します。先の手順で作成されたブリッジの 名前を持つ設定ファイルへ BRIDGE パラメータを追加 します。
    # Intel Corporation Gigabit Network Connection
    DEVICE=eth1
    BRIDGE=installation
    BOOTPROTO=dhcp
    HWADDR=00:13:20:F7:6E:8E
    ONBOOT=yes
    
    設定ファイルの編集の後に、ネットワークを再スタートするか又はリブートします。
    # service network restart
    
    brctl show コマンドを使用してインターフェイスが添付 されていることを確認します:
    # brctl show
    bridge name     bridge id               STP enabled     interfaces
    installation    8000.001320f76e8e       no              eth1
    virbr0          8000.000000000000       yes
    
  3. セキュリティの設定

    iptables を設定して全てのトラフィックがブリッジまで 転送されるようにします。
    # iptables -I FORWARD -m physdev --physdev-is-bridged -j ACCEPT
    # service iptables save
    # service iptables restart
    

    注記

    別の方法として、ブリッジ化したトラフィックが iptables によって プロセスされるのを阻止します。/etc/sysctl.conf 内で以下の行を 追加します:
    net.bridge.bridge-nf-call-ip6tables = 0
    net.bridge.bridge-nf-call-iptables = 0
    net.bridge.bridge-nf-call-arptables = 0
    
    設定されたカーネルパラメータを sysctl で再ロードします。
    # sysctl -p /etc/sysctl.conf
    
  4. インストールの前に libvirt を再スタート

    libvirt デーモンの再スタート
    # service libvirtd reload
    
ブリッジは設定終了です。これでインストールを開始できます。
virt-install を使用した PXE インストール

virt-install--network=bridge:installation インストールパラメータを追記します。ここで installation とは、該当ブリッジの名前です。PXE インストールには、--pxe パラメータを使用します。

例6.3 virt-install を使用した PXE インストール

# virt-install --accelerate --hvm --connect qemu:///system \
    --network=bridge:installation --pxe\
    --name EL10 --ram=756 \
    --vcpus=4
    --os-type=linux --os-variant=rhel5
    --file=/var/lib/libvirt/images/EL10.img \
virt-manager を使用した PXE インストール

以下の手順は、標準の virt-manager インストール手続きとは異なる手順です。 標準の手続きには 7章ゲストオペレーティングシステムのインストール手順 を参照して下さい。

  1. PXE を選択

    インストールメソッドとして PXE を選択。
  2. ブリッジの選択

    物理デバイスを共有 を選択して、先の手順で作成してある ブリッジを選択します。
  3. インストールの開始

    インストールの開始準備が出来ています。
DHCP 要求が送信されて、有効な PXE サーバーが見付かるとゲストインストールの プロセスが始まります。