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28.13. LUN 永続化の設定

このセクションは、ゲストとホストマシン上でマルチパスがある場合と無い場合に 於ける LUN 永続化 の実装法を説明しています。
multipath を使用しないで LUN 永続化の実装

システムがマルチパスを使用していない場合、udev を使用して LUN 永続化を実装することができます。自分のシステムで LUN 永続化の実装をする前に、正しい UUID を取得することを確認して下さい。これらを取得した後は、/etc ディレクトリ内にある scsi_id ファイルを編集して LUN 永続化を設定できます。テキストエディタでこのファイルを開いたら、以下の行をコメントアウトする必要があります:

# options=-b
そして、これを次のパラメータで入れ換えます:
# options=-g
これが、返って来る UUID の為にシステム SCSI デバイス全てを監視するように udev に指示します。システム UUID を決定するには、以下のように scsi_id コマンドを使用します:
# scsi_id -g -s /block/sdc
*3600a0b80001327510000015427b625e*
この出力内の長い文字列は UUID です。UUID はユーザーが新規デバイスをシステムに 追加しても変化しません。デバイス群用のルールを作成するために各デバイス毎に UUID を取得して下さい。新規のデバイスルールを作成するには、/etc/udev/rules.d ディレクトリ内にある 20-names.rules ファイルを 編集します。デバイス命名ルールは以下の形式に従います:
# KERNEL="sd*",  BUS="scsi",  PROGRAM="sbin/scsi_id", RESULT="UUID", NAME="devicename"
既存の UUIDdevicename を、上記の取り込んだ UUID エントリに入れ換えます。その規則は以下に似たものになります:
KERNEL="sd*",  BUS="scsi",  PROGRAM="sbin/scsi_id", RESULT="3600a0b80001327510000015427b625e", NAME="mydevicename"
これが、 /dev/sd* パターンに一致する全てのデバイスを有効にして、任意の UUID を検査するようになります。一致するデバイスを発見した場合、 /dev/devicename と呼ばれるデバイスノードを作成します。この例では、デバイスノードは /dev/mydevice にしています。最後に /etc/rc.local ファイルに以下の行を追記します:
/sbin/start_udev
multipath を使用した LUN 永続化の実装

マルチパス環境内で LUN 永続化を実装するには、マルチパスデバイス用のエイリアス名を定義する必要があります。例えば、/etc/ ディレクトリ内にある multipath.conf ファイルを編集して、四つのデバイスエイリアスを定義する必要があります。

multipath  {  
             wwid       3600a0b80001327510000015427b625e
             alias      oramp1
}
multipath  {  
             wwid       3600a0b80001327510000015427b6
             alias      oramp2
}
multipath  {  
             wwid       3600a0b80001327510000015427b625e
             alias      oramp3
}
multipath  {  
             wwid       3600a0b80001327510000015427b625e
             alias      oramp4
}
これが、4 つ の LUN を定義します: /dev/mpath/oramp1/dev/mpath/oramp2/dev/mpath/oramp3、及び dev/mpath/oramp4 です。デバイスは /dev/mpath ディレクトリ内に存在します。これらの LUN 名は、各 LUN 毎の wwid 上でエイリアス名を作成する為、再起動後にも残る永続性を持ちます。