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2. CIO(主席インフォメーションオフィサー)の仮想化に関する観点

著者 Lee Congdon、主席インフォメーションオフィサー、Red Hat, Inc
急速に進展する仮想化技術にすでに大規模な投資をされているかも知れません。その場合は、 以下に示してある提案の一部を考慮してこの技術の更なる活用をしてみて下さい。まだそのような投資をされていない場合は、今が開始するのに最適な時期です。
仮想化は柔軟性の増大とコスト低減の為のツールセットです。これらはどの企業や 情報技術でも重要な項目です。仮想化ソリューションは日増しに利用量が増えており、その機能も豊富になってきています。
仮想化は複数の分野で企業に重要な利便性を与えることが出来るため、パイロット企画を作り、専門家を育成することにより、仮想化技術をすぐに実践できるようにする ことをお薦めします。
改革のための仮想化

基本的に、仮想化はシステムでサポートされているオペレーティングシステムとサービスとアプリケーションを、特定のハードウェアから分離することにより柔軟性を増大します。これにより、共有のハードウェアプラットフォーム上で複数の仮想環境を確立することができるようになります。

改革を検討している企業は、追加のハードウェアを設置することなく(そして必要でなくなった時にはそれらのシステムとサービスを素早く廃止できる)新規のシステムとサービスを構築できる能力が改革への重要な原動力となることがお判りに なるはずです。
実行可能なアプローチとして、カスタムソフトウェアの作成の為の開発システムの迅速な確立、テスト環境を素早くセットアップする能力、大幅なハードウェア投資が不要な 代替ソフトウェアソリューションの装備とそれらの機能比較、迅速なプロトタイプ化と開発環境へのサポート、オンデマンドで対応できる新規プロダクションサービスの迅速な確立能力などが挙げられます。
これらの環境は、企業内部で、又は Amazon の EC2 のように外注で構築できます。 新規の仮想環境を構築するコストはかなり低くなる可能性があり、既存のハードウェアを 活用できるため、改革は最小限の投資で実践できて加速することができます。
仮想化は、また訓練と学習用の仮想環境の使用を通じて改革をサポートする点に於いても優れています。これらのサービスは仮想化技術の理想的な応用となります。学習者は 既知の標準的なシステム環境でコース学習を始めることができます。クラスでの操作は 実稼働ネットワークから隔離することが可能です。このようにして学習者は独占的な ハードウェアリソースの使用を要求することなく、独特なソフトウェア環境を確立 することができます。
仮想化環境の能力は発達を続けるため、特定ユーザーのニーズに適合するような ポータブル環境を有効にできる仮想化活用の日を迎える可能性があります。これらの環境は、ユーザーの存在位置に関係なくアクセス可能な又はローカルの、プロセス環境を動的に移動できるものです。ユーザーの環境はネットワーク上に保存されるか、あるいはポータブルメモリーデバイスに保存されます。
これに関連した概念として、仮想環境内で稼働するように設計されている アプリケーションパッケージ指向のオペレーティングシステムである Appliance Operating System があります。パッケージアプローチは、より低い開発とサポートのコストを維持し、アプリケーションが既知の安全な環境で稼働することを確実にします。Appliance Operating System ソリューションは これらのアプリケーションの開発者と消費者の両方に利便性を提供します。
仮想化技術のこれらのアプリケーションが企業で応用できる手段は各種あります。この技術をすでに上記に示してある分野の複数箇所で使用している場合は、迅速な開発を必要とするソリューションへ追加の投資を考慮してみて下さい。仮想化をまだ始めていない場合は、訓練と学習の実施によって技能を開発し、それからアプリケーションの開発とテストに進んで下さい。仮想化における幅広い経験を有する企業では、ポータブル仮想環境やアプリケーションアプライアンスをの実施を考慮してみて下さい。
コスト削減のための仮想化

仮想化はコスト削減にも利用できます。複数サーバーを統合することにより、仮想化環境の 集合を稼働する小規模でより強力なハードウェアプラットフォームのセットにする点で、 明確な利便性を得ることができます。ハードウェアの規模を減少し、未使用設備を 削減することでコストを低減するだけでなく、より強力なハードウェア上で仮想ゲストを実行することでアプリケーションのパフォーマンスは実際に向上します。

更なる利便性として、稼働を妨害しない方法でハードウェア能力を追加すること、作業負荷を利用可能なリソースに動的に移行できることなどが含まれます。
企業のニーズに応じて、災害からの復元の為の仮想環境を構築することも可能です。 仮想化の導入は同一ハードウェア環境複製の必要性を確実に低減し、そして低コストで災害シナリオのテスト設定も可能にすることができます。
仮想化は、ピーク時の作業負荷やシーズン変化の作業負荷への対応に優秀な ソリューションとなります。組織内に補完の作業能力がある場合、現在最大の作業需要を受けているアプリケーションにリソースを動的に割り当てることができます。組織内で現在供給している作業能力がピーク状態にある場合、オンディマンド式に外部からその余裕能力を仕入れて、仮想化技術を使用してそれを効率良く実装することができます。
サーバー統合によるコスト削減は効率的です。この目的で仮想化を活用されていない 場合は、 今すぐ、この計画を始めるべきです。仮想化の経験が増えるに従って作業負荷の均一化と 仮想化した災害復元環境からの利便性を追求できるようになります。
標準ソリューションとしての仮想化

企業の特定ニーズに関係なく、この技術は間違いなく普及していくことになりますから、 仮想化をシステムとアプリケーションのポートフォリオとして研究してみるべきです。 今後はオペレーティングシステムのベンダーが仮想化を標準のコンポーネントとして含み、 ハードウェアのベンダーがそのプラットフォームに仮想化機能を組込み、仮想化のベンダーがその提供物の範囲を拡張していくと予想されます。

ソリューションアーキテクチャの中にまだ仮想化を統合する計画をお持ちでない場合は、 パイロットプロジェクトを立ち上げて、あまり使用していない一部のハードウェアプラットフォームを割り当てて、この柔軟なコスト削減の技術で専門知識を開発するのには今が最適な時期です。その後は仮想ソリューションを統合するターゲットアーキテクチャを拡張していきます。既存のサービスを仮想化するだけでもかなりの 利便性を得ますが、統合化した仮想化戦略による新規のアプリケーション構築は 管理と可用性の両方で更なる利便性を与えてくれます。
Red Hat の仮想化ソリューションについては、http://www.redhat.com/products/ でもっと知ることが出来ます。