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4.3.14. ボリュームグループを別のシステムに移動

LVM ボリュームグループ全体を別のシステムに移動することができます。これを実行するには、 vgexportvgimport のコマンドの 使用が推奨されます。
vgexport コマンドはシステムが停止中のボリュームグループにアクセスできないようにします。これが物理ボリュームの取り外しを可能にします。vgimport コマンドは vgexport コマンドで 停止されていたボリュームグループにマシンが再度アクセスできるようにします。
ボリュームグループを2つのシステム間で移動するには、以下の手順に従います:
  1. ボリュームグループ内のアクティブなボリュームでユーザーがファイルにアクセスしていない ことを確認してから、論理ボリュームをアンマウントします。
  2. vgchange コマンドで -a n 引数を使用して、 そのボリュームグループを停止中としてマークします。これはボリュームグループのこれ以降の 活動を防止します。
  3. vgexport コマンドを使用してボリュームグループをエクスポートします。 これは、ボリュームグループを削除中のシステムからのアクセスを防止することになります。
    ボリュームグループをエクスポートした後に、pvscan コマンドを 実行すると、以下の例のように物理ボリュームがエクスポート先のボリュームグループ内に表れます。
    [root@tng3-1]# pvscan
      PV /dev/sda1    is in exported VG myvg [17.15 GB / 7.15 GB free]
      PV /dev/sdc1    is in exported VG myvg [17.15 GB / 15.15 GB free]
      PV /dev/sdd1   is in exported VG myvg [17.15 GB / 15.15 GB free]
      ...
    
    システムが次にシャットダウンされる時に、ボリュームグループを構成していたディスクを 切断して、それらを新しいシステムに接続することができます。
  4. ディスクが新しいシステムに接続されると、vgimport コマンドを使用して ボリュームグループをインポートし、新しいシステムによるアクセスを可能にします。
  5. vgchange コマンドで -a y 引数を 使用してボリュームグループをアクティベートします。
  6. ファイルシステムをマウントしてそれを使用可能にします。