第6章 Ext3 ファイルシステム。
デフォルトのファイルシステムはジャーナリング ext3 ファイルシステムです。
6.1. ext3 の機能
ext3 ファイルシステムは、基本的に、ext2 ファイルシステムが拡張されたバージョンです。さまざまな改善点により、以下のような利点が提供されます。
- 可用性
- 予期しない停電やシステムクラッシュ (クリーンでないシステムシャットダウン とも言われる) が発生すると、マシンにマウントしている各 ext2 ファイルシステムは、e2fsck プログラムで整合性をチェックする必要があります。これは時間を浪費するプロセスであり、大量のファイルを含む大型ボリュームでは、システムの起動時間を著しく遅らせます。このプロセスの間、そのボリュームにあるデータは使用できません。ext3 ファイルシステムで提供されるジャーナリングは、クリーンでないシステムシャットダウンが発生してもこの種のファイルシステムのチェックが不要であることを意味します。ext3 の使用していても整合性チェックが必要になる唯一の場面は、ハードドライブの障害が発生した場合など、ごく稀なハードウェア障害のケースのみです。クリーンでないシャットダウンの発生後に ext3 ファイルシステムを復元する時間は、ファイルシステムのサイズやファイルの数量ではなく、一貫性を維持するために使用される ジャーナル のサイズに依存します。デフォルトのジャーナルサイズは、ハードウェアの速度に応じて、復旧するのに約 1 秒かかります
- データの整合性
- ext3 ファイルシステムは、クリーンでないシステムのシャットダウンが発生した場合に、より強力なデータ整合性を提供します。ext3 ファイルシステムにより、データが受けることのできる保護のタイプとレベルを選択できるようになります。デフォルトでは、ext3 ボリュームは、ファイルシステムの状態に関して、高いレベルのデータの整合性を維持するように設定されています。
- 速度
- 一部のデータを複数回書き込みますが、ext3 のジャーナリングにより、ハードドライブのヘッドモーションが最適化されるため、ほとんどの場合、ext3 のスループットは ext2 よりも高くなります。3 つのジャーナリングモードを選択して速度を最適化できますが、データの整合性に関してトレードオフが生じます。
- 簡単なトランジション
- ext2 から ext3 に簡単に移行でき、再フォーマットをせずに、堅牢なジャーナリングファイルシステムの恩恵を受けることができます。このタスクの実行方法は、「ext3 ファイルシステムへの変換」 を参照してください。
以下のセクションでは、ext3 パーティションの作成およびチューニングの手順を説明します。ext2 パーティションの場合は、以下のパーティションパーティションおよびフォーマットセクションを省略し、「ext3 ファイルシステムへの変換」 に直接移動します。