第1章 ディレクトリーサーバーアクティビティーのモニタリング

Red Hat Directory Server は、パフォーマンスカウンターとディレクトリーサーバーログを使用して、パフォーマンスデータを追跡および記録します。

パフォーマンスカウンターは、ディレクトリーサーバーのパフォーマンスの測定値を提供します。パフォーマンスカウンターは、サーバーのディレクトリーサーバー、設定されたデータベース、データベースリンク (データベースのチェーン) の操作および情報に集中します。

ディレクトリーサーバーのログは、サーバーと LDAP の操作および設定に関する問題領域の診断を提供します。以下は、パフォーマンスモニタリングに使用される 3 種類のログです。

アクセスログ
クライアントによる接続試行を一覧表示します。
エラーログ
エラー、モニター、すべてのエラーの詳細を記録します。
監査ログ
ディレクトリーサーバー設定に加えられた変更を記録します。

アクセスログとエラーログはデフォルトで実行されます。エラーログは、サーバーを実行するための必須要件です。監査ログは手動で有効にする必要があり、最小限のオーバーヘッドリソースが必要になる場合があります。

現在のディレクトリーサーバーアクティビティーに関する情報は、Web コンソールまたはコマンドラインを使用して入手できます。すべてのデータベースのキャッシュアクティビティーをモニターすることもできます。

注記

アクセスログはバッファーリングされ、負荷の高いサーバーでも完全なアクセスロギングが可能になります。ただし、サーバーでイベントが発生した時刻と、イベントがログに記録された時刻には不一致があります。

1.1. コマンドラインを使用したディレクトリーサーバーのモニタリング

dsconf コマンドを使用すると、ディスクの使用状況、ディレクトリーに格納されているサーバー統計情報のクエリー、およびその他のメトリックをモニターして、パフォーマンスを追跡できます。

前提条件

  • dconf ユーティリティーを使用するには、サーバーが実行中であることを確認する。

手順

  • コマンドラインを使用してサーバーのパフォーマンスを監視するには、次を実行します。

    # dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com monitor server

    ここでは、以下のようになります。

    • D は、LDAP ディレクトリーに接続するための bindDN 引数です。
    • cn=Directory Manager は、LDAP 認証の bindDN 値です。
    • ldap は、指定された Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) URL を使用してサーバー統計情報を収集します。