6.4. DN キャッシュのサイズ設定

entryrdn インデックスは、DN と RDN をエントリーに関連付けるために使用されます。これにより、サーバーはサブツリーの rename、エントリーの move、および moddn 操作を効率的に実行できます。DN キャッシュは、コストの高いファイル I/O および変換操作を回避するために、entryrdn インデックスのメモリー内表現をキャッシュするために使用されます。特にエントリーの rename および move 操作で最高のパフォーマンスを得るには、Directory Server がデータベース内のすべての DN をキャッシュできるサイズに DN キャッシュを設定します。
DN がキャッシュに保存されていない場合、Directory Server は entryrdn.db インデックスデータベースファイルから DN を読み取り、オンディスクフォーマットからインメモリーフォーマットに DN を変換します。キャッシュに保存されている DN により、サーバーはディスク I/O および変換の手順をスキップできます。

6.4.1. コマンドラインを使用した DN キャッシュのサイズ設定

コマンドラインを使用してデータベースの DN キャッシュサイズを設定するには、以下を実行します。
  1. 接尾辞とそれに対応するバックエンドを表示します。
    # dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com suffix list
    dc=example,dc=com (userroot)
    このコマンドにより、各接尾辞の横にバックエンドデータベースが表示されます。次の手順で、接尾辞のデータベース名が必要です。
  2. 以下のコマンドを使用して DN キャッシュサイズを設定します。
    # dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com backend suffix set --dncache-memsize=20971520 userRoot
    このコマンドは、userRoot データベースの DN キャッシュを 20 メガバイトに設定します。
  3. Directory Service インスタンスを再起動します。
    # dsctl instance_name restart

6.4.2. Web コンソールを使用した DN キャッシュのサイズ設定

Web コンソールを使用してデータベースの DN キャッシュサイズを設定するには、以下を実行します。
  1. Web コンソールで Directory Server ユーザーインターフェイスを開きます。詳細は、『Red Hat Directory Server Administration Guide』のLogging Into Directory Server Using the Web Consoleセクションを参照してください。
  2. インスタンスを選択します。
  3. Database タブで、DN キャッシュサイズを設定する接尾辞を選択します。
  4. DN Cache Size (bytes) フィールドにサイズ (バイト単位) を入力します。
  5. Save Configuration をクリックします。
  6. Actions ボタンをクリックし、Restart Instance を選択します。