1.8. Directory Server の設定パラメーターの設定
Directory Server は、その設定を cn=config ディレクトリーエントリーに保存します。各設定パラメーターは LDAP 属性で、パラメーターの値はこの属性に設定した値になります。
1.8.1. 設定パラメーターの管理
以下を使用すると、設定パラメーターを設定、更新、および削除することができます。
dsconf
ユーティリティーの使用:注記Red Hat は、dsconf
ユーティリティーを使用して、Directory Server 設定を管理することを推奨しています。例1.1
dsconf
を使用した設定パラメーターの設定たとえば、エラーログレベルを 16384 に設定するには、dsconf
ユーティリティーを使用して、nsslapd-errorlog-level
パラメーターを更新します。# dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com config replace nsslapd-errorlog-level=16384
dsconf
の使用の詳細については、dsconf(8) man ページを参照してください。- LDAP インターフェイスの使用:
例1.2 LDAP インターフェイスを使用した設定パラメーターの設定
たとえば、エラーログレベルを 16384 に設定するには、LDAP インターフェイスを使用して、nsslapd-errorlog-level
パラメーターを更新します。# ldapmodify -D "cn=Directory Manager" -W -x -H ldap://server.example.com:389 dn: cn=config replace: nsslapd-errorlog-level nsslapd-errorlog-level: 16384
/etc/dirsrv/slapd-instance_name/dse.ldif
ファイルを編集します。警告インスタンスが正常に起動している限り、このファイルは手動で編集しないでください。これは、Directory Server が想定どおりに機能しないか、インスタンスの起動に失敗する可能性があるためです。
1.8.2. Directory Server が設定を保存する場所
Directory Server は、cn=config エントリーからの設定を
/etc/dirsrv/slapd-instance_name/dse.ldif
ファイルに保存します。サーバーは、このファイルで変更したパラメーターのみを保存します。リストにない属性には、デフォルト値を使用します。これにより、/etc/dirsrv/slapd-instance_name/dse.ldif
ファイルを表示して、このインスタンスに設定したすべての設定パラメーターを識別できます。
重要
インスタンスが正常に起動するかぎり、
/etc/dirsrv/slapd-instance_name/dse.ldif
ファイルを手動で編集しないでください。
設定パラメーターの編集方法は、「設定パラメーターの管理」を参照してください。
1.8.3. デフォルト値を使用する利点
パラメーターが設定されていない場合、Directory Server はこのパラメーターのデフォルト値を使用します。デフォルト値を使用すると、新しいバージョンで最適化された設定が提供され、セキュリティーが強化されます。
たとえば、
passwordStorageScheme
属性を指定すると、Directory Server は、サポートされている利用可能な最も強力なパスワード保存スキームを自動的に使用します。今後の更新で、セキュリティーを向上させるデフォルト値を変更すると、パスワードを設定する際に、新しいストレージスキームを使用してパスワードが自動的に暗号化されます。
1.8.3.1. デフォルト値を使用するパラメーターの削除
パラメーターが設定され、代わりにデフォルト値を使用する場合は、パラメーターを削除します。
# dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com config delete parameter_name
重要
nsslapd-secureport
など、特定のパラメーターは、削除して、デフォルトにリセットすることはできません。それらを削除しようとすると、サーバーは Server is unwilling to perform (53) エラーでリクエストを拒否します。